JP5574994B2 - 電子メールの誤送信確認システム及びプログラム - Google Patents
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Description
例えば、非特許文献1のサービスにあっては、電子メールの宛先(To、Cc)に社外のアドレスが含まれている場合に、送信確認画面(ダイアログ)中に当該アドレスを強調表示させることにより、送信者の注意を促す機能を備えている。
これらの既存サービスを利用することにより、社員には電子メールを送信する前に内容を見直す機会が与えられるため、問題のある電子メールが漫然と送信されてしまうことを防止することが可能となる。
例えば、図10に示すように、非特許文献1において開示された送信確認画面100の場合、同一画面中に電子メールの「宛先」、「本文」、「添付ファイル」の3つの構成要素に対する判定結果が一度に表示される形式を採用しているため、送信者の注意が散漫になり易く、しかも「宛先をすべてチェック」や「添付ファイルをすべてチェック」のような包括的なチェックボックスが設けられているため、確認行為が形骸化し易いという問題があった。また、個々の確認項目に割けるスペースも比較的狭く限定されることから、真面目に確認しようとすると、スクロール操作の頻度が高まるという不便も指摘されていた。
上記「本文」には、件名(タイトル)も含まれる(以下同様)。
また、ディスプレイに表示される確認画面が、電子メールの主要な構成要素である添付ファイル、宛先、本文毎に独立した確認ページを綴じ込んだ構成を備えており、タブの選択によって前面に表示される確認ページが切り替えられる仕組みを備えているため、ユーザは電子メールの構成要素単位で注意を集中させることが可能となる。確認画面に一度に表示される要確認事項の項目数が限定される結果、個々の項目に割り当てられるスペースが相対的に広くなり、視認性が向上する利点も生じる。
さらに、個々の警告メッセージについて確認済みの入力が行われた時点で初めて送信画面が表示される仕組みであり、「〜のすべてを確認」のように複数の要確認事項を包括的にチェックすることができない仕組みを採用しているため、ユーザによる確認作業が形骸化することを有効に防止できる。
確認画面上の警告アイコンをクリックするだけで確認済みの入力が完了し、警告アイコンが消滅する仕組みを備えているため、ユーザは電子メールの確認作業を直感的に行うことが可能となる。
また、各確認ページの切り替え用のタブ上にも警告アイコンが表示される仕組みであるため、ユーザは背面に隠れている確認ページに要確認事項が存在していることを一目で認識することができ、作業性の向上が期待できる。
ユーザは、このメールクライアント部26を介して新規の電子メールを作成し、受信者の電子メールアドレス宛に送信することができる。
すなわち、ユーザが上記プログラムのメニューから「制御項目の設定」を選択すると、制御項目設定処理部20によって制御項目設定画面28が生成され、クライアント端末10のディスプレイに表示される(図示省略)。
(1) 大量アドレス入力時の警告表示の要否
(2) ポップアップ対象外の宛先リスト
(3) ローカルアドレス入力時のポップアップの要否
(4) 添付ファイル有りの場合での強制ポップアップの要否
(5) 検知キーワードのリスト
(6)「ドメイン名⇔組織名」の変換リスト
(7) 言語の切り替え(日本語、英語、中国語)
(8) 最終確認ボタンの表示の有無
(9) 添付ファイル中に設定されたセキュリティラベルの抽出の要否
(10) クリプト便の利用の有無、利用する場合にはIDとパスワード
※クリプト便:http://www.nri-secure.co.jp/service/crypto/index.html
まず、送信制御部14はメールクライアント部26と送信メールサーバ30間の通信状況を常時監視しており、メールクライアント部26から送信メールサーバ30に向けて電子メールが送信されたことを検知すると、この電子メールデータを捕捉してインターネット32上に送出されることを一時的に阻止すると共に(S10)、電子メールデータのコピーを送信確認処理部16に渡す。
つぎに送信確認処理部16は、上記の判定結果を反映させた送信確認画面を生成し、ディスプレイに表示させる(S14)。
図4〜図7は、この送信確認画面34の具体例を示すものであり、「添付ファイル」、「宛先」、「本文」の3つの切り替えタブが設けられている。
この警告表示は、添付ファイルのファイル名に検知キーワードの一つである「決算書」が含まれていたため、送信確認処理部16によって要確認事項と認定され、ファイル一覧領域42中に挿入されたものである。
この添付ファイルの内容をチェックし、特に問題ないと得心したユーザは、当該ファイルを閉じると共に、ファイル一覧領域42に表示された警告アイコン44をクリックする。
この後ユーザは、正しいファイルを添付させた電子メールをメールクライアント部26上で再度作成し、送信処理を行うことになる。
また、3件目の「議事録.doc」についても、「!」の警告アイコン44及び「社内限」のセキュリティラベル56が貼付されている。
因みに、このセキュリティラベルが設定されたファイルを、ワープロや表計算等の対応プログラムで開くと、各ページのヘッダ部分に「極秘」等のラベル画像が表示される。
この結果、当該警告アイコン44が「ok」の確認済みアイコン52に差し替えられると同時に、ヘッダ領域40及び添付ファイルタブ36中の警告アイコンも消滅し、代わりに「ok」の確認済みアイコンが現れる。
これに対し、ユーザが問題ありと判断した場合には、キャンセルボタン54をクリックし、当該電子メールの送信を中止する。
ここでは、多数の宛先(例えば10件以上)がToやCc欄に指定されているため、宛先確認ページ60のヘッダ領域62に「宛先をご確認ください。/To、Ccに大量のメールアドレスが指定されています。」の警告メッセージと、「!」の警告アイコン64が表示されている。
また、宛先タブ58にも、「!」の警告アイコン66が表示されており、当該ページに要確認事項が存在していることが明示されている。
また、設定値記憶部22に予め「メイン名⇔組織名」の変換情報が設定されている場合には、ドメイン名の代わりに組織名が表示される。
例えば、「abc-labo.com⇔エー・ビー・シー・ラボ株式会社」の変換情報が設定値記憶部22に格納されていたため、「[Cc]山田 五郎 <goro_yamada@abc-labo.com>」の電子メールアドレスに関しては「エー・ビー・シー・ラボ株式会社」の組織名が冠されている。
この結果、当該警告アイコン64は消滅し、代わりに「ok」の確認済みアイコンが表示される。また、これにより宛先確認ページ60中の警告アイコンがすべて消滅することになるため、宛先タブ58の警告アイコン66も消滅し、代わりに「ok」の確認済みアイコンが現れる。
この後ユーザは、メールクライアント部26上で正しい宛先を指定した電子メールを再度作成し、送信処理を行うことになる。
まず、ページのヘッダ領域77には「件名・本文をご確認ください。/件名・本文にキーワードが含まれています。」の警告メッセージと、「!」の警告アイコン78が表示されている。また、本文タブ75にも「!」の警告アイコン79が表示されており、当該ページに要確認事項が存在していることが明示されている。
また、本文領域81においては、「山田様/お世話になります。NRIセキュアの吉田でございます。/さて、先般より懸案となっております極秘事項についてのご相談…」の文章が表示されているが、この中「極秘事項」の部分が設定値記憶部22に格納された検知キーワードに該当するため、上記と同様の文字列強調表示が施されている。
なお、上記した文字列強調表示は一例であり、これに限定されるものではない。
この結果、当該警告アイコン78は消滅し、代わりに「ok」の確認済みアイコンが表示される。同時に、本文タブの警告アイコン79も消滅し、代わりに「ok」の確認済みアイコンが現れる。
この最終確認の入力を受け付けた送信確認処理部16は(S24/Y)、図9に示すように、送信確認画面34の下部に送信ボタン91及びクリプト便ボタン92(ファイル配信ボタン)を表示させる(S26)。この段階に至り、初めて電子メールの送信が可能な状態となる。
この電子メールαは、送信メールサーバ30から受信メールサーバ93に転送され、受信者のクライアント端末94に送信される。
送信確認処理部16は、当該電子メールの宛先に記述された電子メールアドレスを、送信履歴情報として送信履歴記憶部24に登録する(S32)。
つぎにファイル送信部18は、送信確認処理部16より受け取った添付ファイル、電子メールのアドレス(送信者のアドレス及び受信者のアドレス)、本文(件名を含む)を、ファイル配信サーバ95に送信する(S34)。
この電子メールγには、少なくとも添付ファイルの格納先を示すURLと、送信者の電子メールアドレス、送信者が記述した電子メールの件名及び本文が記述されている。
つぎに受信者が、このダウンロードページに設けられた「ダウンロード」ボタンをクリックすると、ファイル配信サーバ95から添付ファイルβが送信され、クライアント端末94の外部記憶装置内に格納される。
同様に、ユーザが制御項目設定画面28において「最終確認ボタンの表示」を選択していない場合には、送信確認画面34に最終確認ボタン86が表示されることなく、全ての要確認事項について確認入力が完了した時点で、直ちに送信ボタン91が送信確認画面34に表示されることとなる。
12 電子メールの誤送信確認システム
14 送信制御部
16 送信確認処理部
18 ファイル送信部
20 制御項目設定処理部
22 設定値記憶部
24 送信履歴記憶部
24 送信確認画面
24 送信履歴記憶部
26 メールクライアント部
28 制御項目設定画面
30 送信メールサーバ
32 インターネット
34 送信確認画面
36 添付ファイルタブ
38 添付ファイル確認ページ
40 ヘッダ領域
42 ファイル一覧領域
44 警告アイコン
46 ポップアップ
48 警告アイコン
50 警告アイコン
52 確認済みアイコン
54 キャンセルボタン
56 セキュリティラベル
58 宛先タブ
60 宛先確認ページ
62 ヘッダ領域
64 警告アイコン
66 警告アイコン
68 宛先一覧領域
69 警告アイコン
70 ポップアップ
71 確認済みアイコン
75 本文タブ
76 本文確認ページ
77 ヘッダ領域
78 警告アイコン
79 警告アイコン
80 件名領域
81 本文領域
86 最終確認ボタン
91 送信ボタン
92 クリプト便ボタン
93 受信メールサーバ
94 受信者のクライアント端末
95 ファイル配信サーバ
α 電子メール
β 添付ファイル
γ ダウンロード案内用の電子メール
Claims (7)
- 電子メールプログラムを備えたクライアント端末に実装されるシステムであって、
送信前の電子メールから要確認事項を抽出するための設定値を予め格納しておく設定値記憶手段と、
電子メールプログラムから電子メールが出力された際に、送信メールサーバへの送信を暫定的に停止させる手段と、
この電子メールの内容と上記設定値記憶手段に格納された各設定値とを比較し、要確認事項を抽出する要確認事項抽出手段と、
この要確認事項の存在を示す確認画面を生成し、ディスプレイに表示させる手段と、
上記確認画面中の個々の要確認事項について確認済みの入力がなされた場合に、上記確認画面に送信ボタンを表示させる手段と、
上記送信ボタンが押下された場合に、上記電子メールを送信メールサーバに向けて送信させる手段を備えており、
上記確認画面は、少なくとも電子メールの構成要素である添付ファイル、宛先、本文毎に独立した確認ページを備えると共に、前面に表示される確認ページがタブの選択によって交互に切り替えられる仕組みを備えており、
各確認ページ中に要確認事項が存在する場合には、それぞれの切り替え用のタブ上に警告アイコンが表示され、
上記添付ファイルの確認ページには、当該電子メールに添付された全ファイルのリストが表示されると共に、要確認事項に該当する添付ファイルには個別に警告アイコンが表示され、各警告アイコンが入力装置を介して選択された際に、上記確認済みの入力がなされたものとみなされ、当該警告アイコンが消滅し、
上記宛先の確認ページには、当該電子メールに設定された全宛先のリストが表示されると共に、要確認事項に該当する宛先には個別に警告アイコンが表示され、各警告アイコンが入力装置を介して選択された際に、上記確認済みの入力がなされたものとみなされ、当該警告アイコンが消滅し、
上記本文の確認ページには、当該電子メールの本文が表示されると共に、この本文中の要確認事項に該当する文字列に対しては個別に強調表示が施され、当該確認ページ中の所定の領域に表示された警告アイコンが入力装置を介して選択された際に、上記確認済みの入力がなされたものとみなされ、当該警告アイコンが消滅し、
各確認ページ中の全ての警告アイコンが消滅した時点で、それぞれのタブ上の警告アイコンも消滅し、
全ての確認ページのタブから警告アイコンが消滅した時点で、初めて上記送信ボタンが表示されることを特徴とする電子メールの誤送信確認システム。 - 電子メールの添付ファイル中に、所定のセキュリティラベルが埋設されているものがある場合に、当該添付ファイルについては上記警告アイコンと共に当該セキュリティラベルの画像が表示されることを特徴とする請求項1に記載の電子メールの誤送信確認システム。
- 上記設定値記憶手段には、検知キーワードのリストが格納されており、
電子メールの本文中または添付ファイルのファイル名中に何れかの検知キーワードが含まれていた場合には、上記の各確認ページ中において当該キーワードが強調表示されることを特徴とする請求項1または2に記載の電子メールの誤送信確認システム。 - 送信された電子メールのアドレスを送信履歴情報として格納しておく送信履歴記憶手段を備え、
上記要確認事項抽出手段は、電子メールの宛先欄に上記送信履歴が残されていないアドレスが含まれている場合に、送信履歴が存在しない宛先が指定されていることを要確認事項として抽出することを特徴とする請求項1〜3の何れかに記載の電子メールの誤送信確認システム。 - 上記要確認事項抽出手段は、電子メールの宛先欄に所定件数以上のアドレスが記述されている場合に、アドレス数が規定値を越えていることを要確認事項として抽出し、
上記宛先の確認ページ中の所定の領域には、アドレス数が規定値を越えていることを示す警告メッセージと共に警告アイコンが表示され、当該警告アイコンが入力装置を介して選択された際に、上記確認済みの入力がなされたものとみなされ、当該警告アイコンが消滅することを特徴とする請求項1〜4の何れかに記載の電子メールの誤送信確認システム。 - 上記送信ボタンを表示させる前に、最終確認ボタンを上記確認画面に表示させる手段を備え、
この最終確認ボタンが押下された場合に上記送信ボタンが表示され、電子メールの送信が可能化されることを特徴とする請求項1〜5の何れかに記載の電子メールの誤送信確認システム。 - 電子メールプログラムを備えたクライアント端末に実装されるプログラムであって、
このクライアント端末を、
送信前の電子メールから要確認事項を抽出するための設定値を予め格納しておく設定値記憶手段、
電子メールプログラムから電子メールが出力された際に、送信メールサーバへの送信を暫定的に停止させる手段、
この電子メールの内容と上記設定値記憶手段に格納された各設定値とを比較し、要確認事項を抽出する要確認事項抽出手段、
この要確認事項の存在を示す確認画面を生成し、ディスプレイに表示させる手段、
上記確認画面中の個々の要確認事項について確認済みの入力がなされた場合に、上記確認画面に送信ボタンを表示させる手段、
上記送信ボタンが押下された場合に、上記電子メールを送信メールサーバに向けて送信させる手段として機能させ、
上記確認画面は、少なくとも電子メールの構成要素である添付ファイル、宛先、本文毎に独立した確認ページを備えると共に、前面に表示される確認ページがタブの選択によって交互に切り替えられる仕組みを備えており、
各確認ページ中に要確認事項が存在する場合には、それぞれの切り替え用のタブ上に警告アイコンが表示され、
上記添付ファイルの確認ページには、当該電子メールに添付された全ファイルのリストが表示されると共に、要確認事項に該当する添付ファイルには個別に警告アイコンが表示され、各警告アイコンが入力装置を介して選択された際に、上記確認済みの入力がなされたものとみなされ、当該警告アイコンが消滅し、
上記宛先の確認ページには、当該電子メールに設定された全宛先のリストが表示されると共に、要確認事項に該当する宛先には個別に警告アイコンが表示され、各警告アイコンが入力装置を介して選択された際に、上記確認済みの入力がなされたものとみなされ、当該警告アイコンが消滅し、
上記本文の確認ページには、当該電子メールの本文が表示されると共に、この本文中の要確認事項に該当する文字列に対しては個別に強調表示が施され、当該確認ページ中の所定の領域に表示された警告アイコンが入力装置を介して選択された際に、上記確認済みの入力がなされたものとみなされ、当該警告アイコンが消滅し、
各確認ページ中の全ての警告アイコンが消滅した時点で、それぞれのタブ上の警告アイコンも消滅し、
全ての確認ページのタブから警告アイコンが消滅した時点で、初めて上記送信ボタンが表示されることを特徴とする電子メールの誤送信確認プログラム。
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