JP5574908B2 - 導電性ローラ成形用金型の製造方法およびそれに用いる金型加工機 - Google Patents

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本発明は、筒状部の半径方向内側に配置された芯金の周囲に材料を注入して導電性ローラを成形するのに用いられる金型を製造する方法、および、それに用いる導電性ローラ成形用金型加工機に関し、特に、安価でかつ高精度な導電性ローラの成形が可能な金型を製造するものに関する。
金型を用いて、芯金の周囲に弾性層を配置してなる導電性ローラを成形する場合、図1に断面図で示すような筒状の金型10を準備して芯金16をこの金型10の半径方向内側に配置したあと、樹脂製のキャップ11、12で金型10の両端を閉止するとともに、芯金16の両端をキャップ11、12を介して金型10に固定し、次いで、キャップ11に形成されている注入口13から、弾性層となる材料をキャビティ15内に注入して加熱し固化させる。このとき、キャビティ内のエアは、キャップ12に形成されているベント穴14から排出される。
弾性層17の外周面の精度は導電性ローラの品質において極めて重要であり、そのためには、以上に説明した製造方法から明らかなように、弾性層17の外周面に転写される金型の内面10aの精度を向上させることは大きな課題である。
従来、上記のような導電性ローラ用の金型10を製造するための方法として、主に2つの方法が実施されており、第1の方法は、棒状鋼材をガンドリルを用いて穴あけ加工する方法であり(例えば、特許文献1参照。)、第2の方法は、配管などに用いられる引抜鋼管を用いる方法である(例えば、特許文献2参照。)。
実開平5−12020号公報 特開平6−269842号公報
ここで、第1の方法は、ガンドリルを用いたことによって同軸度がφ0.01mmの内面を得ることができるが、加工時間が膨大なものとなり、その結果、金型を製作する際のコストが極めて高くなってしまうという問題がある。また、第2の方法は、引抜鋼管を用いるのでコストは安いが、引抜鋼管の製作の際の曲矯正工程で内面にうねりが発生しており、このうねりを除去するためにホーニング仕上げを行っているが、通常のホーニング仕上げでは、このうねりを効果的に取ることは難しく、同軸度がφ0.03mm程度の内面しか得ることができないという問題がある。
本発明は、このような問題に鑑みてなされたものであり、低コストでしかも高精度な内面を有する導電性ローラ用金型の製造方法、および、それに用いる金型加工機を提供することを目的とし、具体的には、第1の方法と同程度の同軸度の内面を形成することができ、しかも、第2の方法と同程度のコストで製作できることのできる導電性ローラ用金型の製造方法および加工機を提供する。
>は、筒状部の半径方向内側に配置された芯金の周囲に材料を注入して導電性ローラを成形するのに用いられる金型を製造する方法において、前記筒状部の材料であるパイプ部材の内面を、研削部を有するホーニングツールをパイプ部材の一端から他端まで移動させることにより加工するとともに、該加工に際して、前記パイプ部材の他端から一端に向かって潤滑液を流動させ、前記パイプ部材を潤滑液の中に浸漬して前記加工を行う導電性ローラ成形用金型の製造方法に用いられる装置であって、
前記ホーニングツールと、このホーニングツールを軸方向に一端から他端まで移動させるツール駆動装置と、潤滑液を収容する液槽と、一端を上にして潤滑液に浸漬される前記パイプ部材の他端を支持するストッパ治具と、該パイプ部材の一端の、軸方向と直交する方向の変位を抑制する固定治具と、潤滑液を、加圧して前記液槽に送り込む加圧ポンプと、を具えてなる導電性ローラ成形用金型加工機である。
>は、<>において、前記ストッパ治具を、金型を内側に収容する筒状部材で構成し、筒状部材の上部に、前記液槽の上蓋に気密に取り付けられる取付部を配設し、筒状部材の下部に、金型の他端の端面を支持する下端支持部を設け、筒状部材の長さ方向中央部に、潤滑液を筒の内外に連通させる開口部を形成するとともに、前記固定治具に、金型上端を半径方向内側に嵌合させて支持するリング支持部を設けたことを特徴とする導電性ローラ成形用金型加工機である。
>は、<>又は<>において、前記加圧ポンプからの潤滑液を前記液槽内に流入させる潤滑液流入口を前記液槽の側面に設けたことを特徴とする導電性ローラ成形用金型加工機である。
>は、<>〜<>のいずれかにおいて、金型の一端から噴出する潤滑液を回収する回収タンクを設け、前記加圧ポンプを、この回収タンクの潤滑液を吸い込んで加圧するように構成し、潤滑液経路の、加圧ポンプの前又は後に潤滑液を冷却するクーラーを配設したことを特徴とする導電性ローラ成形用金型加工機である。
>は、<>において、前記回収タンク内に、切り粉を吸着させる磁石を配設してなる導電性ローラ成形用金型加工機である。
>は、<>〜<>のいずれかにおいて、前記固定治具の軸中心と、前記ツール駆動装置におけるホーニングツール回転中心との同軸度をφ0.01mm以下したことを特徴とする導電性ローラ成形用金型加工機である。
<7>は、<1>〜<6>のいずれかの導電性ローラ成型用金型加工機によって製造された金型である。
>によれば、導電性ローラ成形用金型加工機を、前記のように構成したので、筒状部の半径方向内側に配置された芯金の周囲に材料を注入して導電性ローラを成形するのに用いられる金型を製造する方法において、前記筒状部の材料であるパイプ部材の内面を、研削部を有するホーニングツールをパイプ部材の一端から他端まで移動させることにより加工するとともに、該加工に際して、前記パイプ部材の他端から一端に向かって潤滑液を流動させ、前記パイプ部材を潤滑液の中に浸漬して前記加工を行う金型製造方法を簡易に実現することができる。
>によれば、前記ストッパ治具を、金型を内側に収容する筒状部材で構成し、筒状部材の上部に、前記液槽の上蓋に気密に取り付けられる取付部を配設し、筒状部材の下部に、金型の他端の端面を支持する下端支持部を設け、筒状部材の長さ方向中央部に、潤滑液を筒の内外に連通させる開口部を形成するとともに、前記固定治具に、金型上端を半径方向内側に嵌合させて支持するリング支持部を設けたので、導電性ローラ成形用金型加工機を一層簡易に構成することができる。
>によれば、前記加圧ポンプからの潤滑液を前記液槽内に流入させる潤滑液流入口を前記液槽上側に設けたので、タンク内の潤滑液を効率よく攪拌することができ、タンク内に対流を生成して金型を外側から効果的に冷却することができる。
>によれば、金型の一端から噴出する潤滑液を回収する回収タンクを設け、前記加圧ポンプを、この回収タンクの潤滑液を吸い込んで加圧するように構成したので、潤滑液を巡回させて無駄なく使用することができ、その際、潤滑液経路の、加圧ポンプの前又は後に潤滑液を冷却するクーラーを配設したので、潤滑液の温度の上昇を抑えることができる。
>によれば、前記回収タンク内に、切り粉を吸着させる磁石を配設したので、切り粉を効率的に排出することができる。
<7>は、<3>〜<6>のいずれかにおいて、金型の一端から噴出する潤滑液を回収する回収タンクを設け、前記加圧ポンプを、この回収タンクの潤滑液を吸い込んで加圧するように構成し、潤滑液経路の、加圧ポンプの前又は後に潤滑液を冷却するクーラーを配設したことを特徴とする導電性ローラ成形用金型加工機である。
>によれば、前記固定治具の軸中心と、前記ツール駆動装置におけるホーニングツール回転中心との同軸度をφ0.01mm以下したので、このような金型に要求される内面の同軸度をφ0.01mm内に収めることができる。
導電性ローラを形成するのに用いられる金型を示す断面図である。 導電性ローラ成形用金型加工機を模式的に示す断面図である。 導電性ローラ成形用金型加工機を構成するホーニングツールを示す側面図である。 同軸度の定義を説明する模式図である。 導電性ローラ成形用金型加工機のストッパ治具の変形例を示す断面図である。 実施例の同軸度の測定に際して設定した測定位置を示す金型の断面図である。
本発明に係る実施形態の導電性ローラ成形用金型の製造方法およびそれに用いる金型加工機を、図を参照して説明する。図2は、この導電性ローラ成形用金型加工機を模式的に示す断面図であり、導電性ローラ成形用金型加工機20は、筒状部よりなる金型10の材料であるパイプ部材30の内面30aをワンパスホーニング加工するホーニングツール1と、ホーニングツール1を軸方向に一端から他端まで前進させるツール駆動装置40と、潤滑液35を収容する液槽31と、パイプ部材30の一端30bを上にして潤滑液に浸漬されるパイプ部材30の他端30cを支持するストッパ治具32と、パイプ部材30の一端30bの、軸方向と直交する方向の変位を抑制する固定治具と、潤滑液35を加圧して液槽31に送り込む加圧ポンプ(図示せず)と、を具えて構成される。駆動装置40は、好ましくは、ホーニングツール1を軸方向に一端から他端まで前進させるに際し、ホーニングツール1に軸方向の微振動を与えつつ回転させながら前進させる。
以下の説明において、金型10の内面の仕上がり時の直径を第1の径D1とし、金型10がワンパスホーニング加工される前のパイプ部材30の内径を第2の径D2と呼ぶこととする。ホーニングツール1は、第2の径D2を有するフロントガイド部2と、周方向に間隔をおいて砥粒7が電着された砥石部3と、第1の径D1を有するバックガイド部4とが先端から順に軸方向に並べて構成される。
図3(a)、(b)、(c)は、3種類のホーニングツール1a、1b、1cを例示する側面図であり、いずれの例においても、軸方向後端側に第1の径D1を有するバックガイド部4が配置され、それらの間に砥石部3が設けられていている。砥石部3に電着される砥粒7はいずれも周方向に間隔をおいて配置されているが、その配置パターンが図3(a)、(b)、(c)で異なっていて、図3(a)に示したものは、砥粒7を軸方向にストレートに配置したもの、図3(b)に示したものは、砥粒7をらせん状に配置したもの、また、図3(c)に示したもは、ストレート配置であるが、軸方向に2段に分かれて配置されている。
また、ツール駆動装置40は、ホーニングツール1の中心軸線に回転中心を合致させて取り付けられる駆動軸5を、回転させる回転駆動部41と、駆動軸5を軸方向に加振する加振手段42と、回転駆動部41および加振手段42を支持する支持プレート49を、駆動軸5の回転と同期させて上下させる上下駆動部(図示せず)とを具え、ツール駆動装置40は、この構成により、ホーニングツール1に軸方向の微振動を与えつつ回転させながらパイプ部材30の軸方向一端から他端まで前進後退させることができるようになっている。
加振手段42は、例えば、回転するカム43と、ストッパ45によって回転を規制されるとともに軸方向の移動を許容されたカムフォロア44と、カムフォロア44をいつも上に引き上げるバネ46を具えて構成することができ、この場合、カムフォロア44と駆動軸5とを、相互の回転を許容し、軸方向の相対変位を拘束するような形態で連結することにより、カム43が回転するのに伴って、カムフォロア44はバネ46の力によって引っ張られて上下に振動し、その結果、カムフォロア44に上下方向の変位を拘束された駆動軸5を上下に振動させることができる。
ツール駆動装置40に関して重要な点は、ツール駆動装置におけるホーニングツール回転中心軸線と、固定治具の軸線との同軸度を小さく抑えることであり、好ましくは、これをφ0.01mm以下とすることにより、金型の内面10aの同軸度をφ0.01mm以内に収めることができる。
なお、同軸度とは、共通の軸線をもつように配置された2つの部分の軸線(有限の長さを有する)が一致していない程度を表す物理量であり、その数値がφtのように表記された場合、図4に模式的に示すように、これらの部分の一方の軸線L1を中心とするφtの円筒CL内に他方の軸線L2があることを意味する。
ここで、ストッパ治具32を、パイプ部材30を内側に収容する筒状部材で構成し、筒状部材の上部に、液槽31の上蓋に気密に取り付けられる取付部36を配設し、筒状部材の下部に、パイプ部材30の他端30cの端面を支持する下端支持部37を設ければ、ストッパ治具32を簡易に構成することができ、このとき、筒状部材の長さ方向中央部に、潤滑液を筒の内外に連通させる開口部38を形成することにより、潤滑液をタンク内で対流させることにより、パイプ部材30を冷却することができ好ましい。
また、取付部36のさらに上側には、金型上端10bを半径方向内側に嵌合させて支持するリング支持部39を設けてパイプ部材30の上側を固定する固定治具とすることが好ましく、これによって、金型上部の中心軸の変位を抑えるとともに、半径方向内側に加える力を周方向で均一にすることができる。ここで、リング支持部39として、周方向に切り込みが4つ以上あるコレットチャックを用いることができる。これにより、例えば、スクロールチャックのように周方向3カ所で中心の位置を決める手段に対比して、金型を多角形的に変形させることがない。なお、図2において、符号33は、コレットチャックを締める締め付けリングを表す。
ここにおいて、ホーニングツール回転中心軸線と、固定治具の軸線との同軸度をさらに小さく抑えるとの観点からは、図5(a)に例示するように、取付部136の上側のみならず、下端支持部137に近接する部分にも、パイプ部材30の下端30cの周りに嵌合してこれを支持するリング状支持部137aを設けることが好ましい。
このことによれば、上記二個のリング状支持部139、137aのそれぞれによって、パイプ部材30が上端30bと下端30cとの二箇所で強固に固定されることになるので、ホーニング加工に際する、ストッパ治具132内での、パイプ部材30の中心軸のずれをさらに抑制することができ、その結果として、ホーニング加工を極めて高い精度で行うことができるとともに、加工毎の、パイプ部材30の配置位置の再現性を大きく高めることができる。
ここで、上述したリング状部材は、ストッパ治具の軸線方向の一箇所のみに設ける場合であっても、パイプ部材30の同軸度を十分に抑えることができるが、ストッパ治具内で、パイプ部材30をより強固に固定するためには、リング状部材を、二箇所以上、とくに、図5(a)に示すように、パイプ部材30の上端30bと下端30cとのそれぞれの周囲の二箇所に設けることが好ましい。
なお、下端支持部137側に設けるリング状支持部137aもまた、取付部136の上側のリング支持部139と同様に、周方向に切り込みを4つ以上設けたコレットチャックを用いることができ、図5(a)に例示するストッパ治具132では、リング状支持部137aの外周側に、別個の部材としての下端支持部137を嵌め込むか、又はねじ込むことによって、リング支持部137aを締め付けて、パイプ部材30の下端30cを固定する。
なおここで、図5(b)に示すように、ストッパ治具232を、パイプ部材30の周囲を取り囲む筒状部材234と、その筒状部材234の外周側に配設されて、液槽の上蓋に取り付けられる取付部236との別個の部材にて構成し、筒状部材234の上下端部の各々に、パイプ部材30の上下端30b、30cのそれぞれの周りに嵌合してこれらを支持するリング状支持部239、237aを形成するとともに、筒状部材234の下端部に、パイプ部材30の下端30cの端面を支持する下端支持部237を設けることもできる。
このストッパ治具232によれば、筒状部材234を取付部236内に挿入して、これらの部材の相互を、螺合等により連結させるに際し、たとえば、周方向に4つの切り込みを設けたリング状支持部237aが、取付部236の内周面で締め付けられることになって、リング状支持部237aの内側に、パイプ部材の下端30cが強固に固定されることになる。
ところで、加圧ポンプから供給される潤滑液35を液槽31に流入させるための潤滑液流入口21を液槽31の側面に取付けるのが好ましい。
また、パイプ部材30の一端30bから噴出する潤滑液35aを回収する回収タンク(図示なし)を設け、加圧ポンプを、この回収タンクの潤滑液を吸い込んで加圧するように構成し、潤滑液経路の、加圧ポンプの前又は後に潤滑液を冷却するクーラー(図示なし)を配設することにより、潤滑液を循環利用することができ、しかも、その際の潤滑液の昇温を抑えることができる。その際、回収タンク内には、切り粉を吸着させる磁石を配設して、切り粉23が潤滑油に混ざらないようにするのが好ましい。
このような導電性ローラ成形用金型加工機20を用いて、金型を製造するには、次のようにする。すなわち、まず、前記第2の径D2の中空部を有するパイプ10を準備し、ホーニングツール1の先端を、パイプの10一端に差し込んだあと、ツール駆動装置40を駆動させて、ホーニングツール1に軸方向の微振動を与えつつこれを回転させながらパイプ部材30の軸方向他端まで前進させればよい。
ホーニングツール1に軸方向の微振動を与えつつこれを回転させながら前進させて下穴を加工して所定の内径を有する筒状部材を形成する方法は、ワンパスホーニング加工と呼ばれている。本発明は、導電性ローラ用の金型の製造にワンパスホーニング加工を適用することを1つの構成要件とするものであるが、発明者は、この目的のためには、この要件だけでは不十分であることを見い出してなされたものである。すなわち、本発明は、ワンパスホーニング加工を適用することを第1の要件とするとともに、例えば加圧ポンプを作動させて、パイプ10の中空部の他端から一端に向かって潤滑液35を流動させることを第2の要件とするものである。すなわち、パイプ10の長さが150mm程度であるならば、第2の要件がなくてもワンパスホーニング加工は可能であるが、この長さが、本発明が対象としている200mmを越えるものになると、切り粉が排出できず最後まで加工することができないことを見出して、本発明がなされたものである。
なお、パイプ部材30の材料としては、FCD400、FC300、SUS430、SUS304、SACM645、HPM38などを挙げることができる。
図2の導電性ローラ成形用金型加工機を用い、以下の加工条件にて、内径8.2mmのパイプ部材を加工して内径8.4mmに仕上げた。パイプ部材の材質はSUS430、長さは250mmであった。
(加工条件)
ホーニングツールの回転数:850rpm
ホーニングツールの送り速度:40mm/min
微振動の振幅:0.5mm
潤滑液:スーパーカットRS-150HC(サンワケミカルス社製)
使用した砥石部:図3(a)のもの
加工の結果、同軸度φ0.008mmの金型を得ることができた。加工に要したサイクルタイムは、パイプの取り替えを含んで8.5分であった。なお、同軸度の測定は、以下のようにして行った。すなわち、図6に金型10を断面図で示すように、金型10の軸方向の両端からそれぞれ5mmの位置を両側の測定位置(1)、(11)とし、これら両側の測定位置(1)、(11)の間の距離を10等分して合計11個の測定位置(1)〜(11)を設定する。同軸度の比較となる2つの軸線の一方を、測定位置(1)、(11)におけるそれぞれの円の中心を結んだ線分とし、他方の軸線を測定位置(2)〜(10)の各々の円の中心を通る軸線として、同軸度を表した。
1、1a、1b、1c ホーニングツール
2 フロントガイド部
3 砥石部
4 バックガイド部
5 駆動軸
7 砥粒
10 金型
10a 金型の内面
11、12 キャップ
13 注入口
14 ベント穴
15 キャビティ
17 弾性層
20 導電性ローラ成形用金型加工機
21 潤滑液流入口
30 金型
30a 金型の内面
30b 金型の一端
30c 金型の他端
31 液槽
32、132、232 ストッパ治具
33、133、233 締め付けリング
35、35a 潤滑液
36、136、236 ストッパ治具の取付部
37、137、237 ストッパ治具の下端支持部
38、138、238 ストッパ治具の開口部
39、139、137a、239、237a リング支持部
40 ツール駆動装置
41 回転駆動部
42 加振手段
43 カム
44 カムフォロア
45 ストッパ
46 バネ
49 支持プレート

Claims (7)

  1. 筒状部の半径方向内側に配置された芯金の周囲に材料を注入して導電性ローラを成形するのに用いられる金型を製造する方法において、前記筒状部の材料であるパイプ部材の内面を、研削部を有するホーニングツールをパイプ部材の一端から他端まで移動させることにより加工するとともに、該加工に際して、前記パイプ部材の他端から一端に向かって潤滑液を流動させ、前記パイプ部材を潤滑液の中に浸漬して前記加工を行う導電性ローラ成形用金型の製造方法に用いられる装置であって、
    前記ホーニングツールと、このホーニングツールを軸方向に一端から他端まで移動させるツール駆動装置と、潤滑液を収容する液槽と、一端を上にして潤滑液に浸漬される前記パイプ部材の他端を支持するストッパ治具と、該パイプ部材の一端の、軸方向と直交する方向の変位を抑制する固定治具と、潤滑液を、加圧して前記液槽に送り込む加圧ポンプと、を具えてなる導電性ローラ成形用金型加工機。
  2. 前記ストッパ治具を、金型を内側に収容する筒状部材で構成し、該筒状部材の上部に、前記液槽の上蓋に気密に取り付けられる取付部を配設し、筒状部材の下部に、金型の他端の端面を支持する下端支持部を設け、筒状部材の長さ方向中央部に、潤滑液を筒の内外に連通させる開口部を形成するとともに、前記固定治具に、金型上端を半径方向内側に嵌合させて支持するリング支持部を設けたことを特徴とする請求項に記載の導電性ローラ成形用金型加工機。
  3. 前記加圧ポンプからの潤滑液を前記液槽内に流入させる潤滑液流入口を前記液槽の側面に設けたことを特徴とする請求項又はに記載の導電性ローラ成形用金型加工機。
  4. 金型の一端から噴出する潤滑液を回収する回収タンクを設け、前記加圧ポンプを、この回収タンクの潤滑液を吸い込んで加圧するように構成し、潤滑液経路の、加圧ポンプの前又は後に潤滑液を冷却するクーラーを配設したことを特徴とする請求項のいずれかに記載の導電性ローラ成形用金型加工機。
  5. 前記回収タンク内に、切り粉を吸着させる磁石を配設してなる請求項に記載の導電性ローラ成形用金型加工機。
  6. 前記固定治具の軸中心と、前記ツール駆動装置におけるホーニングツール回転中心との同軸度をφ0.01mm以下したことを特徴とする請求項のいずれかに記載の導電性ローラ成形用金型加工機。
  7. 請求項1〜6のいずれかに記載の導電性ローラ成型用金型加工機によって製造された金型
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