JP5574483B2 - 電気接点の状態回復制御装置および制御システム - Google Patents

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本発明は、例えば車載電気機器などに用いられるスイッチやコネクタの接続箇所に存在する電気接点を望ましい状態に維持するために用いられる電気接点の状態回復制御装置および制御システムに関する。
例えば、比較的大きな電流(例えば1アンペア程度)の通電制御に適した構造のスイッチ、あるいは比較的大きな電流を流すことが可能なコネクタについては、電気接点の箇所に酸化皮膜が形成されやすい。すなわち、電気接点に酸化し易い材質を採用していたり、保護用のメッキ処理が施されていないために、自然な環境であっても腐食により時間の経過と共に酸化皮膜が形成されてしまう。
電気接点に酸化皮膜が形成されてしまった場合でも、十分に大きな電流を流す場合には、その電流によって電気接点の酸化皮膜が破壊されるので問題は生じにくい。しかし、電気信号を通す箇所のように比較的小さい電流しか流れない場所にこのようなスイッチやコネクタを採用した場合には、酸化皮膜により接触不良が生じたり、接触抵抗が増大し、電気回路の誤動作に繋がる可能性がある。
そこで、信号として比較的小さい電流しか流れない場合であっても、このような電気接点から酸化皮膜を自動的に除去して電気接点の状態を回復するための技術が特許文献1に開示されている。特許文献1においては、トランジスタなどのスイッチング素子を用いて、スイッチの電気接点の箇所に比較的大きな電流をパルス状に繰り返し流す電気回路を提案している。すなわち、このスイッチの電気接点が閉じている状態で、パルス信号を用いて短時間だけ大きな電流を電気接点に流す。これにより、酸化皮膜を繰り返し自動的に除去し、接触不良の発生を防止したり接触抵抗の増大を防止することができる。
特開平6−96637号公報
特許文献1に開示された技術を用いることにより、腐食が生じやすい構造や材質や環境であっても、スイッチやコネクタ等の電気接点を接触不良が生じにくく接触抵抗が小さい望ましい状態に維持することができ、電子機器の誤動作を予防して信頼性を維持するために役立てることができる。
しかしながら、特許文献1の従来技術では、常に比較的大きい電流を周期的に流す必要があるので、この技術を採用しない場合と比べて電子機器の電力消費量が増大してしまう。特に、電子機器が実質的に動作していない待機状態や停止状態であっても、電気接点の状態を維持するために大きい電流を周期的に流すことになるので、待機状態や停止状態における電子機器全体の電力消費量が通常よりも大幅に増大するのは避けられない。
例えば、車両には様々な種類の電子機器が搭載されているが、これらの電子機器は車両が使用されている時に常時動作している機器と一時的に使用される機器とがある。例えば、照明制御用の電子機器は夜間以外のタイミングではほとんど使用されない。また、クルーズコントロール(車速自動制御)用の電子機器は高速道路を走行中の場合以外は使用されない。また、空調制御(エアコン)用の電子機器も常時動作しているわけではない。
従って、車両のように多数の電子機器を搭載している場合には、全ての電子機器について特許文献1の技術を適用すると、実際には使用していない電子機器にも周期的に大きな電流が流れることになり、電子機器の待機時や不使用時に無駄に消費される電力が大幅に増えてしまう。
本発明は、上述した事情に鑑みてなされたものであり、その目的は、スイッチやコネクタ等の電気接点を接触不良が生じにくく接触抵抗が小さい状態に維持すると共に、この電気接点を使用している電子機器の待機時や不使用時に無駄に消費される電力を低減することが可能な電気接点の状態回復制御装置および制御システムを提供することにある。
前述した目的を達成するために、本発明に係る電気接点の状態回復制御装置は、下記(1を特徴としている。
(1) 少なくとも1つの電気接点を有する制御対象接点部を経由して電気信号が入力される電子制御ユニットに搭載される電気接点の状態回復制御装置であって、
前記電子制御ユニットが他の制御ユニットとの間でデータ通信するためのデータ通信部と、
前記制御対象接点部の電気接点が閉じているときに、前記電気接点に対して前記電気信号よりも電流値の大きいパルス状の電流を状態回復用の電流として流す状態回復用通電回路と、
前記データ通信部が前記他の制御ユニットから全ての通信信号に共通に含まれる共通信号を受信したときに、前記状態回復用通電回路の通電動作を一時的に許可する通電制御部と
を備え
前記通電制御部は、前記通信信号の先頭部分に共通に含まれるヘッダを前記データ通信部が受信したときに、前記状態回復用通電回路の通電動作を一時的に許可する
こと。
上記(1)の構成の電気接点の状態回復制御装置によれば、電子機器の待機時や不使用時に無駄に消費される電力を低減することが可能である。すなわち、前記通電制御部が前記状態回復用通電回路の通電動作を一時的に許可する条件が、前記データ通信部が他の制御ユニットからの通信信号に含まれる共通信号を受信した時に限定される。従って、該当する電気接点を介して電気信号を入力する電子制御ユニットが停止中(例えば電源オフの状態)であれば、前記データ通信部が前記共通信号を正常に受信できないので、前記状態回復用通電回路は通電停止状態を維持する。前記電子制御ユニットが動作中であれば、他の制御ユニットが通信信号を送信する毎に、前記データ通信部が前記共通信号を受信することになり、前記状態回復用通電回路はその都度通電を実施して電気接点の状態を回復させることができる。
また、上記()の電気接点の状態回復制御装置によれば、様々な通信信号に含まれるヘッダを前記共通信号として使用するので、通信を行っている限り、通信の内容や宛先とは無関係に、周期的に前記状態回復用通電回路の通電動作を行うことができる。
前述した目的を達成するために、本発明に係る制御システムは、下記(2)を特徴としている。
) 複数のスレーブ制御ユニットと、これらを制御する1つのマスタ制御ユニットとを含み、前記複数のスレーブ制御ユニットとマスタ制御ユニットとが所定の通信路を介して通信可能な状態で接続された制御システムであって、
前記複数のスレーブ制御ユニットのそれぞれが、
少なくとも1つの電気接点を有する制御対象接点部を経由して入力される電気信号に基づいて制御を行うと共に、
前記マスタ制御ユニットとの間でデータ通信するためのデータ通信部と、
前記制御対象接点部の電気接点が閉じているときに、前記電気接点に対して前記電気信号よりも電流値の大きいパルス状の電流を状態回復用の電流として流す状態回復用通電回路と、
前記データ通信部が前記マスタ制御ユニットから全ての通信信号に共通に含まれる共通信号を受信したときに、前記状態回復用通電回路の通電動作を一時的に許可する通電制御部と
を備え
前記各スレーブ制御ユニットの通電制御部は、前記通信信号の先頭部分に共通に含まれるヘッダを前記データ通信部が受信したときに、前記状態回復用通電回路の通電動作を一時的に許可する
こと。
上記()の構成の制御システムによれば、前記複数のスレーブ制御ユニットのそれぞれについて、使用している電気接点の状態を自動的に回復させることができ、待機時や不使用時に無駄に消費される電力を低減することが可能である。
また、上記()の構成の制御システムによれば、様々な通信信号に含まれるヘッダを前記共通信号として使用するので、通信を行っている限り、通信の内容や宛先とは無関係に、周期的に前記状態回復用通電回路の通電動作を行うことができる。
本発明によれば、スイッチやコネクタ等の電気接点を接触不良が生じにくく接触抵抗が小さい状態に自動的に維持すると共に、この電気接点を使用している電子機器の待機時や不使用時に無駄に消費される電力を低減することが可能である。
以上、本発明について簡潔に説明した。更に、以下に説明される発明を実施するための形態を添付の図面を参照して通読することにより、本発明の詳細は更に明確化されるであろう。
実施形態の電気接点の状態回復制御装置を搭載した制御システムの構成例を示すブロック図である。 図1に示した1つのスレーブユニットとその周辺の構成要素を表す詳細なブロック図である。 図1に示した制御システムにおける通信の状態と腐食防止パルスとの関係を表すタイムチャートである。 図1に示した制御システムにおける通信の状態と2つのスイッチの電気接点にそれぞれ流れる電流との関係の具体例を示すタイムチャートである。
本発明の電気接点の状態回復制御装置および制御システムに関する具体的な実施の形態について、各図を参照しながら以下に説明する。
本実施形態の電気接点の状態回復制御装置を搭載した制御システムの構成例が図1に示されている。図1に示すように、この制御システム10は、マスタ制御ユニット11と4つのスレーブ制御ユニット12〜15とを備えており、これらは通信ライン20を経由してデータ通信可能な状態で接続されている。
図1に示した制御システム10は、例えば車載装置を制御するために用いられる。すなわち、多数の制御対象が存在する場合に、これらの制御対象を複数の系統に区分し、系統毎に独立したスレーブ制御ユニットを用いて制御を実施する。マスタ制御ユニット11は、各スレーブ制御ユニット12〜15を管理してシステム全体を制御する。マスタ制御ユニット11や各スレーブ制御ユニット12〜15は、各々ECU(電子制御ユニット)と呼ばれ、それぞれがマイクロコンピュータのような制御要素を内蔵している。
制御システム10を車載装置を制御するために用いる場合には、通信ライン20を介してマスタ制御ユニット11とスレーブ制御ユニット12〜15とが通信するための規格として、LIN(Local Interconnect Network)やCAN(Controller Area Network)が用いられる。
図1に示した1つのスレーブ制御ユニット12とその周辺の構成要素の詳細が図2に示されている。なお、他のスレーブ制御ユニット13〜15についても、図2に示したスレーブ制御ユニット12と同様の構成要素を有している。
図2に示すように、スレーブ制御ユニット12はその内部にデータ通信部31、制御部(通電制御部)32、腐食防止回路(状態回復用通電回路)33を内蔵している。また、スレーブ制御ユニット12はこれが使用する電気信号を生成するスイッチSWと接続されている。このスイッチSWは、例えばユーザが手動で操作可能な機械的なスイッチである場合もあるし、何らかの状態の変化に応じて開閉が切り替わる機械的なスイッチである場合もあるが、いずれにしても開閉可能な電気接点を1つ以上有している。また、このスイッチSWの電気接点は定格電流として比較的大きい電流(例えば1アンペア程度)を流すことができる構造になっている。なお、同じような電気接点を有するコネクタの接続部をスイッチSWの代わりに接続することも考えられる。
スイッチSWは、その一端SWaが抵抗器R1を介して電源ライン41と接続され、他端SWbがアースライン42と接続されている。一般的な自動車の場合、電源ライン41は車載バッテリーの正極端子(+12V)と接続され、アースライン42は負極端子(−側端子)と接続される。
従って、スイッチSWの一端SWaの電位は、この電気接点が開いていれば高レベル(H)になり、電気接点が閉じていれば低レベル(L)になる。この電位のH/Lをスレーブ制御ユニット12が制御用の電気信号として使用する。例えば、ユーザのスイッチSWの操作に応じてスレーブ制御ユニット12が制御を行うことができる。この電気信号は、スイッチSWの一端SWaから抵抗器R2を経由して電気信号SG1として制御部32に入力される。
腐食防止回路33は、スイッチSWの電気接点の状態を望ましい状態に回復させるために備わっている。特別なメッキ処理等が施されていない場合には、スイッチSWの電気接点は通常の使用状態で(大気中で)も自然に腐食し、表面に酸化被膜が形成される可能性がある。このような酸化被膜は、接触不良の原因になったり、接触抵抗の増大により誤った電気信号を出力する可能性がある。
スイッチSWは比較的大きい電流を流すことができるが、所望の電気信号を出力するために必要とされる電流は非常に小さい(例えば1mA)。従って、スイッチSWの電気接点が閉じたときに、通常は1mAの電流が流れるように、抵抗値の大きい抵抗器R1を接続してある。
電気接点に形成される酸化被膜は、比較的大きい電流(例えば200mA)を流す場合にはその電流によって自然に除去されるため、接触不良や接触抵抗の増大は生じにくい。しかし、所望の電気信号を得るために1mA程度の小さい電流しか流さない場合には、電気接点に酸化被膜が形成されたままになるため、接触不良や接触抵抗の増大の可能性がある。
このような電気接点の酸化被膜を除去するために、スイッチSWの電気接点が閉じているときに、腐食防止回路33がスイッチSWの電気接点に特別な電流を流す。すなわち、比較的大きな電流(例えば200mA)をパルス状に短い時間だけ電気接点に流す。短時間であっても大きな電流を流すことにより、電気接点に形成された酸化被膜を自動的に除去することができる。
図2に示すように、腐食防止回路33にはスイッチング用のトランジスタTrと、抵抗器R3と、逆流防止用のダイオードD1とが備わっている。抵抗器R3の抵抗値を調整することにより、腐食防止回路33がスイッチSWの電気接点に流す電流の大きさを適当な値(例えば200mA)に調整できる。
トランジスタTrは、コレクタ端子が電源ライン41と接続され、ベース端子が制御部32の出力と接続され、エミッタ端子が抵抗器R3、ダイオードD1を介してスイッチSWの一端SWaと接続されている。トランジスタTrのベース端子にパルス状の制御信号(腐食防止パルス)SG3を印加することにより、この腐食防止パルスSG3が高レベルのときに、大きな電流をスイッチSWに流すことができる。勿論、スイッチSWの電気接点が開いているときには電流は流れない。
制御部32は、一般的なスレーブ制御ユニット12として機能するための様々な制御を実施すると共に、通電制御部として腐食防止パルスSG3を生成する。制御部32は、この腐食防止パルスSG3を常時出力するのではなく、特別な条件を満たしたときに限り出力する。
具体的には、データ通信部31がマスタ制御ユニット11からの通信信号を受信して通信が成立したときに、データ通信部31が制御信号SG2を出力し、この制御信号SG2をトリガとして、制御部32は腐食防止パルスSG3の出力を一時的に許可する。すなわち、データ通信部31から制御信号SG2が出力される度に、制御部32は1つのパルスを腐食防止パルスSG3として出力する。
なお、図2に示されている構成要素の他に、実際の制御部32の入力及び出力には図示していない様々な構成要素が接続される。すなわち、制御部32は、腐食防止パルスSG3を出力するための通電制御部として機能するだけでなく、スイッチSWからの電気信号SG1を利用して車載機器などを制御する。
データ通信部31は、LIN、CAN等の規格に従ってマスタ制御ユニット11とスレーブ制御ユニット12との間でデータ通信するために必要な送受信回路(トランシーバ)である。データ通信部31の通信用端子は通信ライン20を経由してマスタ制御ユニット11と接続されている。
データ通信部31は、マスタ制御ユニット11から到来する通信信号を受信して、通信が成立したときに制御信号SG2を制御部32に出力する。LIN等の規格に従って送信される通信信号の全てのメッセージフレームは、ヘッダの領域とレスポンスの領域とで構成される。ヘッダはマスタの送信用に割り当てられ、レスポンスはスレーブの応答用に割り当てられる。ヘッダの領域には、同期ブレークフィールドと、同期フィールドと、IDフィールドとが含まれている。IDフィールドは宛先(スレーブ)の特定に用いられる。
データ通信部31は、全てのメッセージフレームに共通の信号であるヘッダの領域について受信が完了すると、これでマスタ制御ユニット11との間の通信が成立したものとみなし、制御信号SG2を出力する。つまり、スレーブ制御ユニット12が通常に動作している(装置の電源がオンになっている)状態であれば、メッセージフレームの宛先とは無関係に、メッセージフレームのヘッダの受信に成功したときにデータ通信部31が制御信号SG2を出力する。
図1に示した制御システムにおける通信の状態と腐食防止パルスとの関係の具体例が図3に示されている。図3に示す例では、マスタ制御ユニット11が1番目、2番目、3番目、4番目の各スレーブ制御ユニット12〜15を宛先とするメッセージフレームを順次に通信信号として送出する場合を想定している。
1番目(I)のスレーブ制御ユニット12は、自分宛のメッセージフレームを受信したときにのみヘッダに続くデータを受信する。しかし、他ユニット宛のメッセージフレームを受信したときであっても、ヘッダの受信に成功するとデータ通信部31が前記制御信号SG2を出力するため、これをトリガとしてその直後のタイミングで制御部32が腐食防止パルスSG3を出力する。つまり、マスタ制御ユニット11が送信した全てのメッセージフレームのヘッダ受信タイミングで、スレーブ制御ユニット12はそれぞれ腐食防止パルスSG3を出力する。
同様に、2番目(II)のスレーブ制御ユニット13、3番目(III)のスレーブ制御ユニット14、4番目(IV)のスレーブ制御ユニット15も、自分宛のメッセージフレームを受信したときにのみヘッダに続くデータを受信する。そして、マスタ制御ユニット11が送信した全てのメッセージフレームのヘッダ受信タイミングで、スレーブ制御ユニット13、14、15はそれぞれ腐食防止パルスSG3を出力する。
次に、スイッチの電気接点に流れる電流の詳細について説明する。図1に示した制御システムにおける通信の状態と2つのスイッチの電気接点にそれぞれ流れる電流との関係の具体例が図4に示されている。図4中に示した「スイッチ1」および「スイッチ2」は、それぞれ1番目(I)のスレーブ制御ユニット12および2番目(II)のスレーブ制御ユニット13が制御対象とする図2中のスイッチSWに相当する。
図4に示した例では、マスタ制御ユニット11が1番目(I)のスレーブ制御ユニット12宛のメッセージフレームと、2番目(II)のスレーブ制御ユニット13宛のメッセージフレームとを交互に通信信号として送出する場合を想定している。
図4に示すように、それぞれのスレーブ制御ユニットにおいて、各々のメッセージフレームを受信すると、そのヘッダの受信が完了したときに、制御信号SG2を受信完了信号として、データ通信部31がその都度出力する。各スレーブ制御ユニットの制御部(通電制御部)32は、データ通信部31から入力された制御信号SG2のLからHへの立ち上がりのタイミングをトリガとして、短時間(例えば10〜50msec程度)だけ腐食防止パルスSG3をオン状態(H)にする。腐食防止パルスSG3の(H/L)の変化に応じて、トランジスタTrのオン/オフ状態がほぼ同時に切り替わる。
図4中の「スイッチ1」、「スイッチ2」の電気接点に流れる電流は、各スイッチがオフ(接点開)であれば、腐食防止パルスSG3の状態とは無関係に常に0mAである。一方、各スイッチがオン(接点閉)であり、腐食防止パルスSG3がオフ(L)のときには、図2中に示した抵抗器R1の抵抗値と電源ライン41の電源電圧とで定まる小さい電流(1mA)がスイッチの電気接点に流れる。
また、各スイッチがオン(接点閉)であり、腐食防止パルスSG3がオン(H)のときには、抵抗器R1を通って流れる小さい電流(1mA)の他に、図2に示す腐食防止回路33中のトランジスタTr、抵抗器R3、ダイオードD1を通る経路で、電源ライン41からスイッチSWの電気接点に腐食防止電流が流れる。この腐食防止電流の大きさは抵抗器R3の抵抗値と電源ライン41の電源電圧とでほぼ定まる。図4に示す例では、約200mAの大きさの腐食防止電流が流れるように調整してある。
つまり、「スイッチ1」、「スイッチ2」の電気接点が閉じている状態であれば、データ通信部31が各メッセージフレームのヘッダの受信を完了する毎に、約200mAの大きさのパルス状の腐食防止電流が各電気接点に流れる。
図1に示すようにマスタ制御ユニット11に4つのスレーブ制御ユニット12〜15が接続されている制御システム10であっても、例えば、スレーブ制御ユニット14が動作していない状態、すなわちスレーブ制御ユニット14に供給される電源がオフになっていれば、スレーブ制御ユニット14はメッセージフレームを受信できないので腐食防止電流を流す動作を行わない。また、残りの3つのスレーブ制御ユニット12、13、15はそれぞれメッセージフレームを受信する毎に腐食防止電流を流す動作を行う。
また、各スレーブ制御ユニットに含まれるマイクロコンピュータがスリープモードになっている場合のように休止状態あるいは電力消費を抑制した待機状態であっても、データ通信部31に電源電力が供給されている状態であれば、腐食防止電流を流す動作を行うことができる。その場合は、マスタ制御ユニット11が送信するメッセージフレームを各スレーブ制御ユニットのデータ通信部31が受信したときに、データ通信部31の出力する制御信号SG2によって制御部32に含まれるマイクロコンピュータをスリープモードから通常モードに遷移させるか、あるいはマイクロコンピュータ以外の専用の回路を用いて一時的に腐食防止パルスSG3を出力することができるので、電気接点に腐食防止電流を流すことができる。
各スレーブ制御ユニットに含まれるマイクロコンピュータがスリープモードになっている場合のように休止状態あるいは電力消費を抑制した待機状態では、腐食防止電流を流さないように制御することもできる。この場合は、マスタ制御ユニット11からメッセージフレームを送信しないように制御すれば、各スレーブ制御ユニットはメッセージフレームのヘッダを受信できないので、腐食防止電流を流す動作が停止した状態に維持される。
例えば車載制御システムの場合には、エンジンが停止して発電機が動作していない状態では、車載バッテリーの放電を抑制する必要がある。このような場合、マスタ制御ユニット11がメッセージフレームの送出を停止するだけで、腐食防止電流によって消費される無駄な電力消費を抑制することができる。
以上のように、本発明の電気接点の状態回復制御装置は、少なくとも1つの電気接点を有する制御対象接点部、すなわちスイッチあるいはコネクタを経由して入力される電気信号を利用する電子制御ユニットに搭載して利用することができる。また、本発明の制御システムは、複数のスレーブ制御ユニットと、これらを制御するマスタ制御ユニットとで構成される車載システムなどに適用することができる。本発明を適用することにより、腐食しやすい電気接点を有するスイッチやコネクタを利用している電子機器において、電気接点を接触不良や接触抵抗の増大が生じにくい望ましい状態に自動的に回復させることができる。しかも、電子機器が待機状態や不使用状態であれば、前記腐食防止電流が流れないので無駄な電力消費を抑制できる。
10 制御システム
11 マスタ制御ユニット
12〜15 スレーブ制御ユニット
20 通信ライン
31 データ通信部
32 制御部(通電制御部)
33 腐食防止回路(状態回復用通電回路)
41 電源ライン
42 アースライン
SG1 電気信号
SG2 制御信号
SG3 腐食防止パルス
SW スイッチ

Claims (2)

  1. 少なくとも1つの電気接点を有する制御対象接点部を経由して電気信号が入力される電子制御ユニットに搭載される電気接点の状態回復制御装置であって、
    前記電子制御ユニットが他の制御ユニットとの間でデータ通信するためのデータ通信部と、
    前記制御対象接点部の電気接点が閉じているときに、前記電気接点に対して前記電気信号よりも電流値の大きいパルス状の電流を状態回復用の電流として流す状態回復用通電回路と、
    前記データ通信部が前記他の制御ユニットから全ての通信信号に共通に含まれる共通信号を受信したときに、前記状態回復用通電回路の通電動作を一時的に許可する通電制御部と
    を備え
    前記通電制御部は、前記通信信号の先頭部分に共通に含まれるヘッダを前記データ通信部が受信したときに、前記状態回復用通電回路の通電動作を一時的に許可する
    ことを特徴とする電気接点の状態回復制御装置。
  2. 複数のスレーブ制御ユニットと、これらを制御する1つのマスタ制御ユニットとを含み、前記複数のスレーブ制御ユニットとマスタ制御ユニットとが所定の通信路を介して通信可能な状態で接続された制御システムであって、
    前記複数のスレーブ制御ユニットのそれぞれが、
    少なくとも1つの電気接点を有する制御対象接点部を経由して入力される電気信号に基づいて制御を行うと共に、
    前記マスタ制御ユニットとの間でデータ通信するためのデータ通信部と、
    前記制御対象接点部の電気接点が閉じているときに、前記電気接点に対して前記電気信号よりも電流値の大きいパルス状の電流を状態回復用の電流として流す状態回復用通電回路と、
    前記データ通信部が前記マスタ制御ユニットから全ての通信信号に共通に含まれる共通信号を受信したときに、前記状態回復用通電回路の通電動作を一時的に許可する通電制御部と
    を備え
    前記各スレーブ制御ユニットの通電制御部は、前記通信信号の先頭部分に共通に含まれるヘッダを前記データ通信部が受信したときに、前記状態回復用通電回路の通電動作を一時的に許可する
    ことを特徴とする制御システム。
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