JP5571629B2 - 下地枠体及びこれを用いた袖壁構造 - Google Patents

下地枠体及びこれを用いた袖壁構造 Download PDF

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Description

本発明は、壁体乃至は扉体の下地として用いられる下地枠体及びこれを用いた袖壁構造に関する。
従来より、住居等の建物の袖壁や間仕切壁等の壁体、引戸や開き戸等の扉体としては、枠材や桟材等を枠組み(軸組み)して枠体(芯材)を形成し、その表裏に面材を固定して形成される構造とされたものが知られている。このような壁体や扉体は、壁幅寸法や戸幅寸法が一定ではなく、適宜の幅寸法に枠体を形成し、その表裏に面材を固定することで形成されることが多く、特に、壁体は、施工現場等において幅調整を行う必要があるため、施工性等の観点から改善が望まれていた。
例えば、下記特許文献1では、建築物の引戸を収納する引戸用小壁の施工方法が提案されている。
この施工方法では、矩形状に予め組み立てられた軸組を、開口枠体の中方立に当接させて開口部に固定する。次いで、軸組と同一の厚みとされた縦軸を、引戸の移動する左右方向に軸組に並べて開口枠体の外枠材に当接させて開口部に固定する。そして、これら左右方向に沿って並べられた軸組と縦軸の表面及び裏面にボードを貼り付けて引戸用小壁を施工する態様とされている。これによれば、施工される引戸用小壁の左右方向の長さが様々の種類であっても、使用される軸組と縦軸は一種類でよいため、施工現場で小壁の長さに合わせて軸組を製作する必要がない、と記載されている。
特開2005−226313号公報
しかしながら、上記特許文献1に記載された小壁では、左右方向に沿って並べられる軸組と縦軸との間が中空となるため、強度上の観点から更なる改善が望まれていた。
本発明は、上記実情に鑑みてなされたものであり、壁体乃至は扉体の幅寸法の違いに対応し得るとともに強度を向上し得る下地枠体及びこれを用いた袖壁構造を提供することを目的としている。
上記目的を達成するために、本発明に係る下地枠体は、上下に互いに近接する一対のダボ状突起を、対向配置されるそれぞれの内側面の同高さ位置に設けた一対の縦枠材と、これら一対の縦枠材と同厚さとされるとともに長さ寸法の調整が可能なように切断可能とされた角材状とされ、かつ、厚さ方向一方に向けて開口し、前記ダボ状突起が嵌め込まれる凹溝を長手方向の全長に亘ってそれぞれ設けた一対の横桟材と、を備えており、前記一対の横桟材のそれぞれの凹溝の両端部に前記一対の縦枠材の各ダボ状突起をそれぞれ嵌め込んだ状態で、これら一対の横桟材の互いに対面する側面同士が当接する構造とされ、これら横桟材を前記一対の縦枠材間に架設した状態で、これら縦枠材及び横桟材の表裏のそれぞれに面材が固定されることを特徴とする。
本発明においては、前記一対のダボ状突起を、前記一対の縦枠材のそれぞれの内側面において上下に離間させて複数組設け、これら複数組の一対のダボ状突起に対応させた本数の前記横桟材を備えたものとしてもよい。
また、本発明においては、前記一対の縦枠材と同高さでかつ同厚さとされ、これら一対の縦枠材間に配設される中間の縦枠材を更に備えたものとし、この中間の縦枠材の前記一対の縦枠材の各一側面にそれぞれ対向配置される両側面に、前記一対の縦枠材に設けられた一対のダボ状突起に対応させた一対のダボ状突起をそれぞれに設け、前記横桟材を、これら縦枠材のダボ状突起を前記凹溝の両端部にそれぞれ嵌め込んで、これら縦枠材間にそれぞれ架設されるものとしてもよい。
また、本発明においては、前記縦枠材を、長手方向一端側に、当該下地枠体が用いられる対象の高さ寸法に応じて切断される余長部を有したものとし、前記縦枠材と同厚さとされるとともに長さ寸法の調整が可能なように切断可能とされた角材状とされ、前記縦枠材の長手方向一端部間に架設される端部の横桟材を更に備えたものとしてもよい。
また、本発明においては、前記縦枠材及び前記横桟材を、単板積層材から形成されたものとしてもよい。
また、上記目的を達成するために、本発明に係る袖壁構造は、本発明に係る下地枠体を、引戸を納める袖壁の下地として用いた袖壁構造であって、前記下地枠体の幅寸法が袖壁の幅寸法に応じた寸法となるように前記縦枠材間に架設される各横桟材を切断して長さ調整し、これら横桟材を前記縦枠材間に架設し、かつ、これら縦枠材及び横桟材からなる下地枠体の表裏のそれぞれに前記面材としての石膏ボードを固定したことを特徴とする。
本発明に係る下地枠体及びこれを用いた袖壁構造は、上述のような構成としたことで、壁体乃至は扉体の幅寸法の違いに対応することができるとともに強度を向上させることができる。
(a)〜(c)は、いずれも本発明の一実施形態に係る下地枠体が備える各部材の一例をそれぞれ模式的に示す概略斜視図、(d)は、図3(b)におけるX−X線矢視に対応させた一部破断概略縦断面図である。 同下地枠体を組み付けた状態を示す概略斜視図である。 (a)は、同下地枠体とその表裏に固定される面材の一例とを模式的に示す概略斜視図、(b)は、同下地枠体の表裏のそれぞれに面材を固定した状態を示す概略斜視図である。 (a)、(b)は、いずれも同下地枠体を用いた本発明の一実施形態に係る袖壁構造の一例を模式的に示し、(a)は、一部破断概略正面図、(b)は、(a)におけるY−Y線矢視に対応させた一部破断概略横断面図である。 (a)、(b)は、いずれも同袖壁構造の施工手順の一例を模式的に示し、(a)は、図4(b)に対応させた一部破断概略横断面図、(b)は、一部破断概略正面図である。
以下に本発明の実施の形態について、図面に基づいて説明する。
図1〜図5は、本実施形態に係る下地枠体及びこれを用いた袖壁構造の一例について説明するための概念的な説明図である。
なお、一部の図では、他図に付している詳細な符号の一部を省略している。
また、以下の実施形態では、図4(b)に示すZ方向から見た状態を基準として、図4(b)における上側を背面側、下側を手前側として、その方向等を原則的に説明する。
本実施形態に係る下地枠体1は、図1(a)及び図2に示すように、当該下地枠体1の幅方向に間隔を空けて配設される一対の縦枠材11,12と、これら一対の縦枠材11,12間に配設される中間の縦枠材(中間縦枠材)13と、を備えている。
一対の縦枠材11,12の対向配置されるそれぞれの内側面11a,12aには、略水平方向に突出し、上下に互いに近接する一対のダボ状突起が同高さ位置に設けられている。本実施形態では、これら縦枠材11,12のそれぞれの内側面11a,12aにおいて、一対のダボ状突起を上下に離間させて複数組(図例では、二組)設けている。
本実施形態では、一方の縦枠材11の内側面11aの上側部位に一対の上側ダボ状突起11b,11bを設け、また、この内側面11aの下端部位に一対の下端ダボ状突起11c,11cを設けている。また、この一方の縦枠材11の各ダボ状突起と同高さ位置となるように、他方の縦枠材12の内側面12aの上側部位に一対の上側ダボ状突起12b,12bを設け、また、この内側面12aの下端部位に一対の下端ダボ状突起12c,12cを設けている。
また、これら一対の縦枠材11,12の各内側面11a,12aに対向配置される中間縦枠材13の両側面13a,13aには、一対の縦枠材11,12のそれぞれに設けられたダボ状突起に対応させたダボ状突起がそれぞれに設けられている。つまり、一対の縦枠材11,12のそれぞれに設けられた一対の上側ダボ状突起11b,11b,12b,12bと同高さ位置となるように、中間縦枠材13の両側面13a,13aの上側部位に一対の上側ダボ状突起13b,13bをそれぞれ設けている。また、一対の縦枠材11,12のそれぞれに設けられた一対の下端ダボ状突起11c,11c,12c,12cと同高さ位置となるように、中間縦枠材13の両側面13a,13aの下端部位に一対の下端ダボ状突起13c,13cをそれぞれ設けている。
これら各縦枠材11,12,13に設けられた上記ダボ状突起は、いずれも同寸同形状とされ、図例では、略円柱形状とされたダボ状突起を示しているが、略多角柱形状等、その他の形状とされたものとしてもよい。また、図例では、上記ダボ状突起を、側面視において各縦枠材11,12,13のそれぞれの側面11a,12a,13aの厚さ方向(当該下地枠体1の厚さ方向と同方向)略中心に設けた例を示している(図1(d)参照)。
これら縦枠材11,12,13は、上下に長尺の角材状とされ、高さ寸法及び厚さ寸法が同寸法とされている。また、本実施形態では、これら縦枠材11,12,13は、それぞれに設けられたダボ状突起を除いた幅寸法が略同寸法とされている。
また、これら縦枠材11,12,13は、長手方向一端(図例では、上端)側に、当該下地枠体1が用いられる対象(例えば、壁体や扉体等)の高さ寸法に応じて切断される余長部11d,12d,13dを有している。本実施形態では、これら縦枠材11,12,13のそれぞれに設けられた最上段の上側ダボ状突起11b,12b,13bの上側部位を、それぞれの余長部11d,12d,13dとしている。これら縦枠材11,12,13の余長部11d,12d,13dの長さ寸法(高さ寸法)は、当該下地枠体1が用いられる壁体乃至は扉体の高さ調整に対応可能なように、壁体乃至は扉体の必要となる調整高さ(調整度合い)に応じて適宜設定しておくようにしてもよい。
また、本実施形態に係る下地枠体1は、図1(b)〜(d)及び図2に示すように、これら縦枠材11,12,13間に架け渡されるように配設される複数本の横桟材14,15,16を備えている。
これら横桟材14,15,16は、左右に長尺の角材状とされ、長さ寸法の調整が可能なように切断可能とされている。これら横桟材14,15,16の長さ寸法(左右寸法)は、当該下地枠体1が用いられる壁体乃至は扉体の幅調整に対応可能なように、壁体乃至は扉体の必要となる調整幅(調整度合い)に応じて適宜設定しておくようにしてもよい。
また、これら横桟材14,15,16は、それぞれの厚さ寸法が各縦枠材11,12,13の厚さ寸法と同寸法とされている。また、本実施形態では、各横桟材14,15,16は、それぞれの切断前の長さ寸法(左右寸法)及び幅寸法(上下寸法)が略同寸法とされている。
これら横桟材14,15,16のうち、横桟材14,15は、図1(d)及び図2に示すように、各縦枠材11,12,13に設けられた一対のダボ状突起のそれぞれに係合する一対の係合横桟材14,15とされている。これら一対の係合横桟材14,15には、図1(b)、(d)に示すように、厚さ方向(当該下地枠体1の厚さ方向と同方向)一方に向けて開口し、ダボ状突起が嵌め込まれる凹溝14b,15bが長手方向の全長に亘ってそれぞれに設けられている。
これら一対の係合横桟材14,15は、各縦枠材11,12,13に設けられた上下に互いに近接する一対のダボ状突起のそれぞれが、それぞれの凹溝14b,15bの両端部に嵌め込まれて係合し、各縦枠材11,12,13間に架設される。図例では、一方の係合横桟材14を、上下に互いに近接する一対のダボ状突起のうちの上段側のダボ状突起に係合させ、他方の係合横桟材15を、一対のダボ状突起のうちの下段側のダボ状突起に係合させた例を示している(図1(d)参照)。
また、これら一対の係合横桟材14,15は、それぞれの凹溝14b,15bの両端部に各縦枠材11,12,13のダボ状突起を嵌め込んだ状態で、これら一対の係合横桟材14,15の互いに対面する側面14a,15a同士が当接する構造とされている。図例では、上段側のダボ状突起に係合する係合横桟材14の下側面14aと下段側のダボ状突起に係合する係合横桟材15の上側面15aとを当接させた例を示している(図1(d)参照)。このように、一対の係合横桟材14,15の互いに対面する側面14a,15a同士が当接するように、これら係合横桟材14,15の上下寸法や凹溝14b,15bの寸法、各縦枠材11,12,13の各ダボ状突起の寸法や形成箇所が設定されている。
これら係合横桟材14,15の凹溝14b,15bの溝幅寸法(嵌め込まれた状態における上下寸法)は、図1(d)に示すように、ダボ状突起の上下寸法(径)に対応させた寸法とされている。この凹溝14b,15bの溝幅寸法は、ダボ状突起の上下寸法(径)と略同寸法としてもよく、または、ダボ状突起の上下寸法(径)よりも僅かに小さい寸法若しくは僅かに大きい寸法としてもよい。また、この凹溝14b,15bの溝深さ寸法(上記厚さ方向に沿う寸法)は、図1(d)に示すように、ダボ状突起が嵌め込まれた状態で、各係合横桟材14,15の表裏面が各縦枠材11,12,13の表裏面と略同一平面状となるように設定されている。この凹溝14b,15bの溝深さ寸法は、ダボ状突起の厚さ方向に沿う寸法(径)や形成箇所に応じて適宜、設定するようにしてもよい。
また、本実施形態では、上記のように一対の縦枠材11,12と中間縦枠材13とを備え、これら縦枠材11,12,13のそれぞれに二組の一対のダボ状突起を設けているので、図2に示すように、四組の一対の係合横桟材14,15を備えている。つまり、一方の縦枠材11と中間縦枠材13との間に架設される一対の係合横桟材14,15を上下に離間させて二組設け、他方の縦枠材12と中間縦枠材13との間に架設される一対の係合横桟材14,15を上下に離間させて二組設けた例を示している。
また、各縦枠材11,12,13の一対の下端ダボ状突起の下段側に係合する係合横桟材15は、図2に示すように、その下側面が各縦枠材11,12,13の下端面と略同一平面状となるように配設される。つまり、本実施形態に係る下地枠体1は、最下段の横桟材(係合横桟材15)の下側面と各縦枠材11,12,13の下端面とが略同一平面状となる構成とされている。一方、各縦枠材11,12,13の一対の上側ダボ状突起の上段側に係合する係合横桟材14は、図2に示すように、その上側面と各縦枠材11,12,13の上端面との間に余長部11d,12d,13dを残すようにして配設される。
これら横桟材14,15,16のうち、横桟材16は、図1(d)及び図2に示すように、各縦枠材11,12,13の長手方向上端部間に架設される端部横桟材16とされている。この端部横桟材16は、当該下地枠体1が用いられる対象の高さ寸法に応じて余長部11d,12d,13dが切断された各縦枠材11,12,13の上端部間に架設され、その上側面が各縦枠材11,12,13の上端面と略同一平面状となるように配設される。つまり、本実施形態に係る下地枠体1は、最上段の横桟材(端部横桟材16)の上側面と各縦枠材11,12,13の上端面とが略同一平面状となる構成とされている。
これら各縦枠材11,12,13及び各横桟材14,15,16は、木質系材料から形成されたものとしてもよい。木質系材料としては、合板やLVL(単板積層材)等の木質積層板、パーティクルボード等の木質ボード、またはインシュレーションボードやMDF(中密度繊維板)等の木質繊維板などを採用するようにしてもよい。
本実施形態では、各縦枠材11,12,13及び各横桟材14,15,16は、繊維方向を長手方向に沿わせたLVLを角材状に加工して形成されている。このように、当該下地枠体1の各縦枠材11,12,13及び各横桟材14,15,16を、LVLから形成しているので、寸法安定性に比較的に優れ、強度ばらつきが比較的に少なくなるため、壁体や扉体の下地乃至は芯材として好適なものとなる。
なお、各縦枠材11,12,13及び各横桟材14,15,16は、上記した木質系材料以外のものから形成するようにしてもよい。例えば、合成樹脂系材料に、木粉や無機フィラー、相溶化剤、着色剤などを所定の含有割合で含有させた木粉(木質)・プラスチック複合材(WPC)や、その他の合成樹脂系材料、金属系材料等から形成されたものとしてもよい。
次に、上記構成とされた下地枠体1を用いて壁体乃至は扉体を形成する組み付け手順の一例について説明する。
まず、図2に示すように、当該下地枠体1(下地10)の高さ寸法が、当該下地枠体1を用いて形成される壁体乃至は扉体の高さ寸法に応じた寸法となるように、各縦枠材11,12,13の余長部11d,12d,13dを切断する。また、当該下地枠体1(下地10)の幅寸法が、当該下地枠体1を用いて形成される壁体乃至は扉体の幅寸法に応じた寸法となるように、各横桟材14,15,16を切断して長さ調整する。つまり、各縦枠材11,12,13の幅寸法(左右寸法)を加味してこれらの間に架設される横桟材14,15,16を切断して長さ調整し、当該下地枠体1(下地10)の幅寸法を、当該下地枠体1を用いて形成される壁体乃至は扉体の幅寸法に応じた寸法とする。
次いで、各縦枠材11,12,13の各側面11a,12a,13aを対向配置させ、各横桟材14,15,16を組み付ける。この際、一対の係合横桟材14,15の凹溝14b,15bの両端部に、対向配置された縦枠材のダボ状突起をそれぞれ嵌め込んで各係合横桟材14,15を組み付ける。この状態では、図1(d)に示すように、一対の係合横桟材14,15の互いに対面する側面14a,15a同士が当接するので、これら一対の係合横桟材14,15は、互いの側面14a,15aによる規制を受けてダボ状突起廻りの回動が抑止される。また、各縦枠材11,12,13の上端部間に端部横桟材16を架設する。
なお、この端部横桟材16と各縦枠材11,12,13とは、釘やねじ、タッカー等の固定止具乃至は接着剤等の固定連結手段で固定連結するようにしてもよい。また、一対の係合横桟材14,15は、それぞれの凹溝14b,15bに縦枠材11,12,13のダボ状突起が嵌め込まれ、互いの側面14a,15a同士が当接するため、比較的に強固に縦枠材11,12,13間に組み付けられる。従って、上記のような固定連結手段をこれら係合横桟材14,15と縦枠材11,12,13との連結に用いないようにしてもよいが、このような固定連結手段を併用するようにしてもよい。
上記のように各横桟材14,15,16を各縦枠材11,12,13間に架設するようにして組み付けて、図2に示すように、壁下地乃至は扉芯材となる下地10が形成される。
次いで、図3(a)、(b)に示すように、各縦枠材11,12,13及び各横桟材14,15,16の表面及び裏面によって構成される下地10の表面10a及び裏面10bのそれぞれに面材17,18を固定し、壁体(乃至は扉体)19が形成される。これら表裏の面材17,18の下地10への固定は、上記同様の固定止具や接着剤等によって固定するようにしてもよい。
なお、面材17,18としては、無垢材や上記同様の木質系材料、無機質系材料、合成樹脂系材料等を板状に加工したものとしてもよい。また、それぞれの外側表面に、合成樹脂化粧シートや化粧紙、クロス等の化粧シートまたは突板等の表面化粧材を貼着するようにしてもよい。また、当該下地枠体1を、壁体の下地10として用いる場合には、これら面材17,18を、石膏ボードからなるものとしてもよい。また、当該下地枠体1を用いて形成される壁体としては、後記する袖壁体に限られず、施工現場等において幅調整が必要となる間仕切壁等の他の壁体としてもよい。また、当該下地枠体1を用いて形成される扉体としては、引戸や開き戸、折戸等、開口幅に応じた戸幅寸法とする必要のある扉体(建具)としてもよい。
上記構成とされた本実施形態に係る下地枠体1によれば、壁体乃至は扉体の幅寸法の違いに対応することができるとともに強度を向上させることができる。
つまり、長さ寸法の調整が可能なように切断可能とされた角材状の横桟材14,15,16を切断して縦枠材11,12,13間に組み付けることで、当該下地枠体1(下地10)の幅寸法を調整できる。従って、当該下地枠体1を用いて形成される壁体乃至は扉体の幅寸法の違いに対応することができる。
また、縦枠材11,12,13間に横桟材14,15,16が配設されるため、縦枠材11,12,13間の強度を向上させることができる。これにより、当該下地枠体1を用いて形成される壁体乃至は扉体の強度を向上させることができる。
さらに、一対の係合横桟材14,15には、厚さ方向一方に向けて開口し、縦枠材11,12,13の一対のダボ状突起が嵌め込まれる凹溝14b,15bが長手方向の全長に亘って設けられている。従って、これら一対の係合横桟材14,15は、長さ寸法の調整が可能でありながらも、これら一対の係合横桟材14,15を容易に縦枠材11,12,13に組み付けることができる。また、これら一対の係合横桟材14,15のそれぞれの凹溝14b,15bの両端部に縦枠材11,12,13の各ダボ状突起をそれぞれ嵌め込んだ状態で、これら一対の係合横桟材14,15の互いに対面する側面14a,15a同士が当接する構造とされている。従って、これら一対の係合横桟材14,15を組み付けた状態では、これらがダボ状突起廻りに回動するようなことがなく、比較的に強固にこれら一対の係合横桟材14,15を縦枠材11,12,13に組み付けることができる。これにより、これら一対の係合横桟材14,15を縦枠材11,12,13の一対のダボ状突起に係合させて言わば仮組み状態で、壁体の下地として建て付けることも可能となり、施工性を向上させることができる。または、上記仮組み状態で、その表裏10a,10bに面材17,18を固定することもでき、施工性乃至は組み付け性を向上させることができる。
また、本実施形態では、一対のダボ状突起を、縦枠材11,12,13のそれぞれの側面11a,12a,13aにおいて上下に離間させて複数組設け、これら複数組の一対のダボ状突起に対応させた本数の係合横桟材14,15を備えた構成としている。従って、当該下地枠体1の強度をより向上させることができ、当該下地枠体1を用いて形成される壁体乃至は扉体の強度をより向上させることができる。
さらに、本実施形態では、中間縦枠材13を備えた構成としているので、当該下地枠体1の強度をより向上させることができる。これにより、当該下地枠体1を用いて形成される壁体乃至は扉体の強度をより向上させることができる。
さらにまた、本実施形態では、縦枠材11,12,13を、その長手方向一端側に余長部11d,12d,13dを有したものとし、また、これら縦枠材11,12,13の長手方向一端部間に架設される端部横桟材16備えた構成としている。従って、当該下地枠体1の高さ寸法を調整することができ、当該下地枠体1を用いて形成される壁体乃至は扉体の高さ寸法の違いに対応することができる。
また、下地枠体1の上下端部のいずれか(本実施形態では、上端部)に、端部横桟材16が配設されることとなるため、当該下地枠体1の上下端部のいずれか(本実施形態では、上端部)の強度を向上させることができる。さらに、当該下地枠体1が壁体の下地として設置されるような場合には、上下端部のいずれかに位置する端部の横桟材16を、廻り縁乃至は巾木の固定下地として利用することができ、固定下地を別途、配設するような場合と比べて、施工性を向上させることができる。
さらに、本実施形態では、下地枠体1の下端部に最下段の係合横桟材15を配設するようにしているので、端部横桟材16とともに当該下地枠体1の上下の両端部の強度を向上させることができる。また、これにより、この最下段の係合横桟材15を、巾木の固定下地として利用することができ、固定下地を別途、配設するような場合と比べて、施工性を向上させることができる。
なお、図1(d)では、組み付け性等の観点から、全ての係合横桟材14,15の凹溝14b,15bが、厚さ方向一方(図例では、下地枠体1の裏面10b)側に向けて開口するように各係合横桟材14,15を配設した例を示しているが、このような態様に限られない。例えば、複数本の係合横桟材14,15のうちの少なくとも一本を、その凹溝が、厚さ方向他方(下地枠体1の表面10a)側に向けて開口するように配設する態様としてもよい。
また、本実施形態では、端部横桟材16として、凹溝が設けられていない角材状のものを例示しているが、係合横桟材14,15と同様の凹溝が設けられたものとしてもよい。つまりは、端部横桟材を係合横桟材と共通の同一部材としてもよい。これによれば、取り扱い性等を向上させることができる。
次に、本実施形態に係る下地枠体1を用いた袖壁構造の一例について、図4及び図5に基づいて説明する。
本実施形態では、下地枠体1を、図4に示すように、建物内に設けられた開口部4に、引戸3が引き込まれる袖壁の下地(袖壁下地)10として配設した例を示している。図例では、一枚からなる片引き式の引戸3を納める袖壁の袖壁下地10として配設した例を示している。
開口部4は、柱材や間柱、横桟(まぐさ)、飼木、床下地(乃至は床面)などの枠下地5によって正面視して略矩形状に形成されている(図5も参照)。
この開口部4の内周面に沿うようにして、引戸3を建て付ける戸枠2が配設される。
開口部4の開口幅は、図4(b)に示すように、開口部4に配設された戸枠2に建て付けられる引戸3が開閉自在にスライドし得るように引戸3の戸幅及び戸枠2の厚さ(引戸3の戸幅と同方向に沿う厚さ)に応じて形成される。つまり、本実施形態のように袖壁納めで施工される片引き式の引戸3を例にすれば、開口部4の開口幅は、当該引戸3の戸幅の略2倍程度の幅寸法とされる。
戸枠2は、図例では、一対の縦枠21,22(戸先側縦枠21及び戸尻側縦枠22)と、これら縦枠21,22の上端部間に架設された上枠(鴨居)20と、これら縦枠21,22間の略中間部に設けられた中間縦枠(中方立)23とを備えている(図5も参照)。
上枠20は、その下面側に、引戸3のスライド移動を案内する上吊レールや案内溝を長手方向に沿って有している。また、この上枠20は、戸先側が、開口部4の戸先側に形成される内壁7の壁厚に対応させて幅広部とされ、戸尻側が、下地枠体1を用いて形成される後記する袖壁体19の壁厚を加味して上記幅広部よりも幅の狭い幅狭部とされている。また、この上枠20の幅広部と幅狭部とを区切る長手方向略中央部には、中方立23の上端部が係合する切欠部が形成されている。
戸先側縦枠21は、上枠20の上記幅広部に応じた幅寸法(壁厚方向の幅寸法、見込み方向の寸法)とされ、開口部4の戸先側の内側面に沿うように上下方向に沿って配設される。
戸尻側縦枠22は、上枠20の上記幅狭部に応じた幅寸法(壁厚方向の幅寸法)とされ、開口部4の戸尻側(袖壁側)の内側面に沿うように上下方向に沿って配設される(図4も参照)。これら戸先側縦枠21及び戸尻側縦枠22には、引戸3の戸先側端部乃至は戸尻側端部を受け入れる戸じゃくり溝が上下方向に沿って形成されている。
中方立23は、開口部4の略中間位置において上下方向に沿って配設され、その壁厚方向に沿う幅寸法が、下地枠体1を用いて形成される袖壁体19の壁厚に応じた幅寸法とされている。この中方立23の壁厚方向背面側端面には、引戸3の手前側表面3aに摺接する隙間遮蔽部材(モヘア部材)が上下方向に沿って添設されている。
上記構成とされた戸枠2は、上枠20の長手方向の各端面を、各縦枠21,22の上端部内側面に突き合わせ、これら縦枠21,22の上端部の外側面から木ねじ等の固定止具を螺入して、上枠20と各縦枠21,22とを連結するようにしてもよい。また、上枠20の上記切欠部に中方立23の上端部を係合させ、木ねじ等の固定止具を螺入して中方立23を上枠20に連結して、戸枠2を組み付けるようにしてもよい。
また、このように組み付けられた戸枠2は、図5に示すように、開口部4の内周面に沿わせるようにして固定される。図例では、開口部4の内周天面を構成するまぐさや横桟などの枠下地5に沿わせるようにして上枠20を固定し、開口部4の内周両側面を構成する柱材などの枠下地5,5に沿わせるようにして一対の縦枠21,22を固定した例を示している。また、これら上枠20及び一対の縦枠21,22は、各枠下地5に対して飼木などのスペーサー材6を介して固定された例を示している。
また、中方立23の下端部は、床下地(乃至は床材)などの枠下地5に固定するようにしてもよい。
引戸3は、上記構成とされた戸枠2にスライド自在に建て付けられる。本実施形態では、当該引戸3の上端部の両側端部にランナー部材3b,3bを連結固定し、これらランナー部材3b,3bを引戸3の戸幅方向に沿って走行自在に支持する走行案内部としての上吊レールを上枠20に設け、上吊式で開閉される構成とされている。なお、図示を省略しているが、床面には、引戸3のスライド移動をガイドするガイドピンが固定され、引戸3の下端面には、このガイドピンを受け入れる凹溝が形成されている。
なお、戸枠2としては、図例のように下枠を備えない上吊式の戸枠(三方枠)に限られず、引戸の下端部に戸車を設け、この戸車をガイドするレールを備えた下枠を更に備えた戸枠(四方枠)としてもよい。また、図例のような固定枠に限られず、ケーシング額縁を備えたいわゆるケーシング枠を戸枠として採用するようにしてもよい。
袖壁下地10は、上記した各縦枠材11,12,13及び各横桟材14,15,16を予め工場において作製しておき、施工現場において袖壁の寸法に応じた寸法となるように調整して組み付けて形成するようにしてもよい。
また、本実施形態では、袖壁下地10の表面(手前面)10a及び裏面(背面)10bのそれぞれに面材としての石膏ボード17,18を固定して袖壁となる袖壁体19を形成し、この袖壁体19を開口部4に配設した例を示している。この袖壁体19は、開口部4の戸尻側の内側面から戸先側に向けて突出するように配設され、背面側の面材18に、引き込まれた状態の引戸3の手前側表面3aが対面するように配設される。
この袖壁体19を形成する下地枠体1の各横桟材14,15,16の長さ寸法は、一般的な汎用の各種の引戸の戸幅に対応可能なように形成されている。例えば、各横桟材14,15,16の切断前の長さ寸法が、汎用の最大幅の引戸に対応可能なように、これら横桟材14,15,16を形成しておくようにしてもよい。また、この袖壁体19を形成する下地枠体1の各縦枠材11,12,13の長さ寸法は、一般的な汎用の各種の引戸に応じて設定される種々の開口高さに対応可能なように形成されている。例えば、各縦枠材11,12,13の余長部11d,12d,13d切断前の長さ寸法が、汎用の最大高さの開口高さ(袖壁の高さ)に対応可能なように、これら縦枠材11,12,13を形成しておくようにしてもよい。
本実施形態では、袖壁体19の高さ寸法を、図5(b)に示すように、開口部4の開口高さH、つまりは袖壁の高さ寸法Hに応じた寸法としている。図例では、袖壁体19の下端面が開口部4の底面側の枠下地内側面に当接し、袖壁体19の上端面が開口部4の天面側の枠下地内側面に当接乃至は近接対面するように、袖壁体19の高さ寸法を設定した例を示している。なお、開口部4の底面側の枠下地内側面としては、床下地乃至は床面としてもよく、また、開口部4の天面側の枠下地内側面としては、まぐさや横桟乃至は飼木等のスペーサー材としてもよい。
また、本実施形態では、袖壁体19の幅寸法を、図5(a)に示すように、袖壁の幅寸法Wに応じた寸法としており、図例では、開口部4の袖壁側(戸尻側)の枠下地5の内側面から中方立23の袖壁側側面までの幅寸法と略同寸法としている。つまり、本実施形態では、袖壁体19の一側端面19aが、中方立23の袖壁側側面に当接し、袖壁体19の他側端面19bが開口部4の袖壁側枠下地内側面に当接するように、袖壁体19の幅寸法を設定した例を示している。なお、袖壁側枠下地内側面としては、柱材等の枠下地の袖壁側内側面に限られず、飼木等のスペーサー材の袖壁側内側面としてもよい。
また、この袖壁体19の厚さ寸法は、当該袖壁体19によって形成する袖壁の壁厚に応じた厚さ寸法とされる。この袖壁の厚さ寸法は、建物内の内壁7自体の壁厚に応じて設定され、それに応じて袖壁下地10(下地枠体1)の厚さ寸法を、表裏10a,10bに固定される石膏ボード17,18の厚さを加味して設定するようにすればよい。つまりは、一般的な壁厚に応じて規定される袖壁の厚さ寸法に応じた寸法となるように、その表裏に固定される石膏ボード17,18の厚さ寸法を加味して、袖壁下地10(下地枠体1)の厚さ寸法を設定するようにしてもよい。
本実施形態では、袖壁下地10とその裏面10bに固定された石膏ボード18とを合わせた厚さ寸法を、図4(b)に示すように、開口部4に固定された戸尻側縦枠22の壁厚方向手前側端面から枠下地(内壁の下地ともなる下地)5の手前側表面までの壁厚方向の寸法と略同寸法としている。つまりは、袖壁下地10の裏面10bに固定された石膏ボード18の表面を戸尻側縦枠22の壁厚方向手前側端面に当接させた状態で、この袖壁下地10の手前側の表面10aが枠下地5の手前側表面と略同一平面状となるように形成されている。
次に、本実施形態に係る袖壁構造の施工手順の一例について説明する。
まず、上述したように、組み付けた戸枠2を、図5(a)に示すように、開口部4に固定する(図5(b)も参照)。
次いで、袖壁の寸法に応じた寸法となるように寸法を調整して各縦枠材11,12,13及び各横桟材14,15,16からなる下地枠体1を組み付けて袖壁下地10を形成する。つまり、袖壁下地10高さ寸法が、袖壁の高さ寸法Hに応じた寸法となるように、各縦枠材11,12,13の余長部11d,12d,13dを切断して長さ調整する。また、袖壁下地10の幅寸法が、袖壁の幅寸法Wに応じた寸法となるように、各横桟材14,15,16を切断して長さ調整する。また、この袖壁下地10の表裏10a,10bに、必要に応じて寸法調整した石膏ボード17,18を固定し、袖壁体19を形成する。
そして、この袖壁体19を、開口部4の手前側から、開口部4の袖壁側枠下地内側面と、中方立23の袖壁側側面とによって幅方向が区画された開口部4内に嵌め込むようにして開口部4内に配置する。また、袖壁体19の幅方向の各端部を、戸尻側縦枠22及び中方立23のそれぞれに当接させて、当該袖壁体19を開口部4に固定する。
なお、この袖壁体19の開口部4への固定は、戸枠2及び枠下地5の両方または一方に対して、上記同様の固定止具を用いて固定するようにしてもよい。
また、開口部4の周囲の壁下地に、内壁7を形成する石膏ボード等の壁面材8を固定する(図4(b)参照)。このように壁面材8を固定した状態では、袖壁体19の表面側の石膏ボード17と、これに隣接する壁面材8とが、連なるように略面一状となる。そして、必要に応じて、袖壁体19の手前面及び背面並びに各壁面材8の表面に壁クロス等の表面化粧材を貼着するようにしてもよい。この状態では、図4に示すように、開口部4の戸尻側には、引戸3のスライドスペース(走行スペース)の手前側に位置するように、袖壁が形成される。一方、開口部4の戸先側には、引戸3によって開閉される出入り口としての開口が形成される。そして、適宜、引戸3を、戸枠2に対して建て付けることで、袖壁納めの引戸構造となる。
また、図4に示すように、袖壁体19の手前面の下端部及び各壁面材8の下端部に巾木9を固定するようにしてもよい。
上記構造とされた袖壁構造によれば、本実施形態に係る下地枠体1を用いているので、上記同様の効果を奏する。
また、上記のように袖壁体19を開口部4に配設する態様とすることで、戸枠2を開口部4に固定した後、開口部4の一方側(手前側)から袖壁体19を容易に施工することができ、施工性を向上させることができる。
さらに、本実施形態では、袖壁体19の幅方向一端部の背面が戸尻側縦枠22の壁厚方向手前側端面に当接するように配設する構造としている。従って、袖壁体19の背面側の石膏ボード18の一側部が直線状に切断されていないような場合にも、戸尻側縦枠22によって、その一側部が隠蔽されて露出せず見栄えを阻害することがない。換言すれば、袖壁体19の背面側の石膏ボード18の一側部側を、精度良く加工する必要がなく、袖壁の施工性をより向上させることができる。
なお、上記した例では、袖壁下地10の表裏10a,10bのそれぞれに石膏ボード17,18を固定した後に、開口部4に配設する態様を例示しているが、このような態様に限られない。例えば、背面側の石膏ボード18のみを袖壁下地10の裏面10bに固定し、開口部4に配設した後に、手前側の石膏ボード17を固定する態様としてもよい。このような態様によっても上記同様の効果を奏する。または、袖壁下地10を開口部4に配設した後に、その表裏10a,10bのそれぞれに石膏ボード17,18を固定する態様としてもよい。これらの場合には、袖壁下地10の表面10a側に固定する石膏ボードを、壁面材8によって一連状に構成する態様としてもよい。つまりは、袖壁下地10に応じた寸法の石膏ボード17を表面10aに固定する態様に代えて、内壁7を形成する壁面材8によって表面10a側の面材を構成するようにしてもよい。
また、上記した例では、袖壁下地10の高さ寸法と、その表裏10a,10bのそれぞれに固定される石膏ボード17,18の高さ寸法を略同寸法とした例を示しているが、このような態様に限られない。例えば、袖壁下地10の高さを背面側の石膏ボード18よりも上方に突出するものとし、この石膏ボード18の上端面が上枠20の下面に当接するように、石膏ボード18の高さ寸法を設定するようにしてもよい。
さらに、上記した例では、袖壁下地10の高さ寸法を開口部4の開口高さHに応じた寸法とした例を示しているが、このような態様に限られず、少なくともその上端部が上枠20の一部に正面視して重合するような高さ寸法とすればよい。この場合は、この袖壁下地10乃至は袖壁体19の上端部を上枠20に対して固定するようにしてもよい。
さらにまた、図例では、開口部4の上側に垂れ壁を形成するように開口部4を設けた例を示しているが、床面から天井面に略至る高さ寸法とされた開口部4に袖壁下地10乃至は袖壁体19を配設する態様としてもよい。
さらに、上記した例では、袖壁体19の幅方向の各端面19a,19bを、開口部4の袖壁側枠下地内側面及び中方立23の袖壁側側面に当接させて、開口部4に固定した例を示しているが、このような態様に限られない。例えば、袖壁体19の幅方向の一端部の端面を、中方立23の袖壁側側面に当接させ、幅方向の他端部を、戸尻側縦枠22に当接させるようにしてもよい。この場合、その他端部の背面側の表面を、戸尻側縦枠22の手前側端面に当接させるようにしてもよく、その他端部の端面を、戸尻側縦枠22の内方側(戸先側)側面に当接させるようにしてもよい。
さらにまた、上記では、施工現場において袖壁下地10の寸法調整をした後に、その表裏10a,10bのそれぞれに石膏ボード17,18を固定した例について説明したが、このような態様に限られない。例えば、当該袖壁下地10を戸枠2や引戸3とユニット化し、これらに応じた寸法となるように予め工場等において各石膏ボード17,18の寸法を形成しておくようにしてもよい。この場合は、袖壁下地10の表裏10a,10bの両方または一方に、予め工場等において石膏ボードを固定しておくようにしてもよい。
また、上記した例では、片引きの一枚の引戸3を納める袖壁として袖壁体19(袖壁下地10)を開口部4に配設した例を示しているが、このような態様に限られない。複数枚の引戸を納める袖壁として配設されるものとしてもよく、また、両引き(引き分け)の引戸を納める袖壁として、開口部の両側に、本実施形態に係る袖壁体19(袖壁下地10)をそれぞれ配設するようにしてもよい。
また、本実施形態では、各縦枠材11,12,13の各側面11a,12a,13aに、上下に離間させて二組の一対のダボ状突起を設け、これに応じた本数の一対の係合横桟材14,15を設けた例を示しているが、このような態様に限られない。例えば、各縦枠材11,12,13の各側面11a,12a,13aに、上下に離間させて三組以上の一対のダボ状突起を設け、これに応じた本数の一対の係合横桟材14,15を設けた態様としてもよい。または、各縦枠材11,12,13の各側面11a,12a,13aに、一組の一対のダボ状突起を設け、これに応じた本数の一対の係合横桟材14,15を設けた態様としてもよい。この場合は、例えば、これらを下地枠体1の上下端部のいずれか一方側に設け、他方側には上記したような端部横桟材を架設する態様としてもよい。
また、本実施形態では、各縦枠材11,12,13の長手方向一端側に余長部11d,12d,13dを設け、これら縦枠材11,12,13の長手方向一端部間に架設される端部の横桟材を設けた例を示しているが、これらを設けないようにしてもよい。この場合は、各縦枠材11,12,13の高さ寸法を、当該下地枠体1が用いられる対象の高さ寸法に応じた寸法として予め設定しておくようにしてもよい。また、この場合は、最上段の係合横桟材14が当該下地枠体1の上端部に配設されるように、各縦枠材11,12,13の上端部にダボ状突起を設けるようにしてもよい。
さらに、本実施形態では、一対の縦枠材11,12の間に一本の中間縦枠材13を設けた例を示しているが、複数本の中間縦枠材を設けるようにしてもよい。さらには、このような中間縦枠材13を設けないようにしてもよい。これらの場合は、各横桟材の切断前の長さ寸法を適宜設定するようにすればよい。
さらにまた、上記では、当該下地枠体1の上端部及び下端部のそれぞれに横桟材が配設される例について説明したが、このような態様に限られない。例えば、当該下地枠体1の上端部及び下端部のうちのいずれか一方側にのみ横桟材を設けた態様としてもよく、さらには、両方側に横桟材を設けずに、当該下地枠体1の上下方向の中程の部位にのみ横桟材を設けるような態様としてもよい。
1 下地枠体
10 袖壁下地(壁下地、扉芯材)
11,12 一対の縦枠材
11a,12a 内側面(一側面)
11b,12b 上側ダボ状突起
11c,12c 下端ダボ状突起
11d,12d 余長部
13 中間縦枠材(中間の縦枠材)
13a 側面
13b 上側ダボ状突起
13c 下端ダボ状突起
13d 余長部
14,15 係合横桟材(横桟材)
14a 下側面(対面する側面)
15a 上側面(対面する側面)
14b,15b 凹溝
16 端部横桟材(端部の横桟材)
17,18 石膏ボード(面材)
H 袖壁(下地枠体が用いられる対象)の高さ寸法
W 袖壁の幅寸法

Claims (6)

  1. 上下に互いに近接する一対のダボ状突起を、対向配置されるそれぞれの内側面の同高さ位置に設けた一対の縦枠材と、
    これら一対の縦枠材と同厚さとされるとともに長さ寸法の調整が可能なように切断可能とされた角材状とされ、かつ、厚さ方向一方に向けて開口し、前記ダボ状突起が嵌め込まれる凹溝を長手方向の全長に亘ってそれぞれ設けた一対の横桟材と、を備えており、
    前記一対の横桟材のそれぞれの凹溝の両端部に前記一対の縦枠材の各ダボ状突起をそれぞれ嵌め込んだ状態で、これら一対の横桟材の互いに対面する側面同士が当接する構造とされ、これら横桟材を前記一対の縦枠材間に架設した状態で、これら縦枠材及び横桟材の表裏のそれぞれに面材が固定されることを特徴とする下地枠体。
  2. 請求項1に記載の下地枠体おいて、
    前記一対のダボ状突起を、前記一対の縦枠材のそれぞれの内側面において上下に離間させて複数組設け、これら複数組の一対のダボ状突起に対応させた本数の前記横桟材を備えていることを特徴とする下地枠体。
  3. 請求項1または2に記載の下地枠体おいて、
    前記一対の縦枠材と同高さでかつ同厚さとされ、これら一対の縦枠材間に配設される中間の縦枠材を更に備え、この中間の縦枠材の前記一対の縦枠材の各一側面にそれぞれ対向配置される両側面には、前記一対の縦枠材に設けられた一対のダボ状突起に対応させた一対のダボ状突起がそれぞれに設けられており、
    前記横桟材は、これら縦枠材のダボ状突起を前記凹溝の両端部にそれぞれ嵌め込んで、これら縦枠材間にそれぞれ架設されることを特徴とする下地枠体。
  4. 請求項1乃至3のいずれか1項に記載の下地枠体において、
    前記縦枠材は、長手方向一端側に、当該下地枠体が用いられる対象の高さ寸法に応じて切断される余長部を有しており、
    前記縦枠材と同厚さとされるとともに長さ寸法の調整が可能なように切断可能とされた角材状とされ、前記縦枠材の長手方向一端部間に架設される端部の横桟材を更に備えていることを特徴とする下地枠体。
  5. 請求項1乃至4のいずれか1項に記載の下地枠体において、
    前記縦枠材及び前記横桟材は、単板積層材から形成されていることを特徴とする下地枠体。
  6. 請求項1乃至5のいずれか1項に記載の下地枠体を、引戸を納める袖壁の下地として用いた袖壁構造であって、
    前記下地枠体の幅寸法が袖壁の幅寸法に応じた寸法となるように前記縦枠材間に架設される各横桟材を切断して長さ調整し、これら横桟材を前記縦枠材間に架設し、かつ、これら縦枠材及び横桟材からなる下地枠体の表裏のそれぞれに前記面材としての石膏ボードを固定したことを特徴とする袖壁構造。
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