JP5568919B2 - モニタ、半導体ウェーハ及びモニタ方法 - Google Patents

モニタ、半導体ウェーハ及びモニタ方法 Download PDF

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Description

本発明はモニタ、半導体ウェーハ及びモニタ方法に関するものであり、例えば、処理後の溶剤処理等を含めたプラズマ処理等に伴うダメージや加工バラツキをモニタするためのモニタ構成に関するものである。
近年、半導体装置の微細化にともなって、エッチング工程をプラズマエッチングによるドライ処理で行うとともに、マスクとなるレジストの除去工程をOプラズマを用いたアッシングによって行っている。
また、レジストパターンをマスクとした不純物導入工程において、イオン注入法が用いられている。このようなイオン注入やプラズマ処理においてはイオンやプラズマに起因するダメージが問題になるとともに、帯電が問題となる。
例えば、MOSアナログ回路搭載ICでは、通常のロジック回路やSRAMを主としたメモリ回路で使用している素子とは別に専用の素子、例えば、相対精度の必要なTr、抵抗、容量等を搭載しており、これらの素子を組み合わせて回路を構成している。
近年の半導体ウェーハの大口径化と微細化にともなって、これらの素子パラメータの制御が益々困難になってきており、アナログ回路装置特性の悪化の大きな要因となっている。特に、バルク形成工程におけるイオン注入工程、プラズマエッチング工程或いはアッシング工程における荷電粒子によるダメージ、加工バラツキ或いは帯電が問題なる。
このような帯電を検出するための各種のプロセス制御モニタが提案されている。例えば、製造プロセスにおいて所謂アンテナと称するフローティング状態の多結晶シリコン層を形成して帯電させ、それをMOSFETとMOS型キャパシタの並列接続回路に入力して帯電を検知することが提案されている(例えば、特許文献1参照)。
特開2003−218225号公報
しかし、従来のPCMでは帯電の程度を検出することはできるが、プラズマ処理に伴う加工バラツキや、プラズマダメージの影響を精度良く検出することができないという問題がある。
したがって、本発明は、処理後の溶剤処理等を含めたプラズマ処理に伴う加工バラツキや、ダメージの影響を精度良く検出することを目的とする。
本発明の一観点からは、半導体基板と、前記半導体基板のスクライブ領域に形成されたフィールド絶縁膜と、前記フィールド絶縁膜上に形成された一対のキャパシタと、前記スクライブ領域の素子形成領域に形成された複数の絶縁ゲート型トランジスタと、前記各キャパシタの上部電極を接続する接続配線と、前記接続配線と前記絶縁ゲート型トランジスタの内の一つの絶縁ゲート型トランジスタのゲート電極とを接続する配線と、前記一対のキャパシタの一方のキャパシタの下部電極に測定のために予め定めた第1の電圧を印加する第1の入力端子と、前記一対のキャパシタの他方のキャパシタの下部電極に測定のために予め定めた第2の電圧を印加する第2の入力端子とを有することを特徴とするモニタが提供される。
また、本発明の別の観点からは、半導体基板と、前記半導体基板のスクライブ領域に形成されたフィールド絶縁膜と、前記フィールド絶縁膜上に形成された一対のキャパシタと前記スクライブ領域の素子形成領域に形成された複数の絶縁ゲート型トランジスタと、前記各キャパシタの上部電極を接続する接続配線と、前記接続配線と前記絶縁ゲート型トランジスタの内の一つの絶縁ゲート型トランジスタのゲート電極とを接続する配線と、前記一対のキャパシタの一方のキャパシタの下部電極に電圧を印加する第1の端子と、前記一対のキャパシタの他方のキャパシタの下部電極に電圧を印加する第2の端子とを有するモニタの前記第1の端子を固定電位として前記第2の端子に第1の電位を印加するとともに、前記各キャパシタと接続された絶縁ゲート型トランジスタのソース・ドレイン領域の一方の領域に電流を流して前記一方の領域における出力電圧Vを測定する第1の工程と、前記第1の端子を固定電位として前記第2の端子に第1の電位とは異なる第2の電位を印加するとともに、前記各キャパシタと接続された絶縁ゲート型トランジスタのソース・ドレイン領域の一方の領域に電流を流して前記一方の領域における出力電圧Vを測定する第2の工程と、前記第2の端子を固定電位として前記第1の端子に前記第1の電位を印加するとともに、前記各キャパシタと接続された絶縁ゲート型トランジスタのソース・ドレイン領域の一方の領域に電流を流して前記一方の領域における出力電圧Vを測定する第3の工程と、前記第2の端子を固定電位として前記第1の端子に前記第2の電位を印加するとともに、前記各キャパシタと接続された絶縁ゲート型トランジスタのソース・ドレイン領域の一方の領域に電流を流して前記一方の領域における出力電圧Vを測定する第4の工程と、前記測定した出力電圧V,V,V,Vを基にして求めた
ΔC/C=2(V−V−V+V)/(V−V+V−V
から、プラズマ処理の影響を判定する工程とを備えたモニタ方法が提供される。
開示のモニタ、半導体ウェーハ及びモニタ方法によれば、処理後の溶剤処理等を含めたプラズマ処理に伴う加工バラツキや、プラズマダメージの影響を精度良く検出することが可能となる。
本発明の実施の形態のスクライブコーナモニタの概略的要部断面図である。 本発明の実施の形態のスクライブコーナモニタの等価回路的平面図である。 本発明の実施の形態のスクライブコーナモニタのモニタ時の等価回路図である。 出力電圧Vの印加電圧Vin1依存性の説明図である。 本発明の実施例1のスクライブコーナモニタの配置の説明図である。 本発明の実施例1のスクライブコーナモニタの途中までの製造工程の説明図である。 本発明の実施例1のスクライブコーナモニタの図6以降の途中までの製造工程の説明図である。 本発明の実施例1のスクライブコーナモニタの図7以降の途中までの製造工程の説明図である。 本発明の実施例1のスクライブコーナモニタの図8以降の途中までの製造工程の説明図である。 本発明の実施例1のスクライブコーナモニタの図9以降の途中までの製造工程の説明図である。 本発明の実施例1のスクライブコーナモニタの図10以降の途中までの製造工程の説明図である。 本発明の実施例1のスクライブコーナモニタの図11以降の途中までの製造工程の説明図である。 本発明の実施例1のスクライブコーナモニタの図12以降の途中までの製造工程の説明図である。 本発明の実施例1のスクライブコーナモニタの図13以降の途中までの製造工程の説明図である。 本発明の実施例1のスクライブコーナモニタの図14以降の途中までの製造工程の説明図である。 本発明の実施例1のスクライブコーナモニタの図15以降の製造工程の説明図である。 製造直後の測定結果の説明図である。 エージング処理後の測定結果の説明図である。 キャパシタのサイズを25μm×25μmとした場合の測定結果の説明図である。
ここで、図1乃至図4を参照して、本発明の実施の形態のスクライブコーナモニタを説明する。図1は、本発明の実施の形態のスクライブコーナモニタの概略的要部断面図である。図に示すように、半導体基板1のスクライブ領域にフィールド絶縁膜2を形成し、このフィールド絶縁膜2上に上部電極4(4)/誘電体膜5(5)/下部電極6(6)からなる一対の同じサイズの大容量キャパシタ3,3を形成する。
また、半導体基板1のスクライブ領域に設けた素子形成領域には、少なくとも一つのトランジスタ7、特に、高耐圧pチャネル型トランジスタが形成されており、一対の大容量キャパシタ3,3と接続されてモニタを構成している。なお、図における符号8,9,10,11,12,13,14は、それぞれウエル領域、ゲート絶縁膜、ゲート電極、サイドウォール、ソース領域、ドレイン領域及びウエルコンタクト領域である。トランジスタ7の耐圧は主にVDDの要求性能で決まるものであり、また、nチャネル型トランジスタでも良いが、ゲート電圧が印加されるとonしてしまうので、測定に際して注意する必要がある。
図2は、本発明の実施の形態のスクライブコーナモニタの等価回路的平面図であり、一対の大容量キャパシタ3,3の上部電極4,4同士を接続する配線をトランジスタ7のゲート電極10に接続する。また、大容量キャパシタ3の下部電極6には入力端子Vin1を接続し、大容量キャパシタ3の下部電極6には入力端子Vin2を接続する。また、トランジスタ7のドレイン領域13は、ウエルコンタクト領域14と短絡させてGNDの電位とする。一方、ソース領域12は出力端子Voutに接続する。
この時、大容量キャパシタ3,3のサイズがトランジスタ7のゲート部のサイズの300倍以上に設定する。例えば、トランジスタ7のゲート長Lを0.8μm〜1.0μm、ゲート幅Wを1.6μm〜2.0μmとすると、大容量キャパシタ3,3のサイズは60μm×120μmとする。これは、後述するトランジスタ7のゲート電極10/ソース領域12間の寄生容量Cparの影響を低減するためである。
図3は、本発明の実施の形態のスクライブコーナモニタのモニタ時の等価回路図であり、出力端子Vout側に定電流源15を接続し、出力端子Vout側に例えば、1μAの電流を流した状態で出力端子Voutにおける出力電圧Vを測定する。なお、等価回路としては、トランジスタ7のゲート電極10/ソース領域12間の寄生容量Cparが接続された状態になる。
次に、測定手順を説明する。
ステップ1:まず、入力端子Vin2をVS1に固定した状態で、入力端子Vin1にVを印加し、出力端子Vout側に1μA程度の電流Iを流し込み、Hi状態の出力端子Voutにおける出力電圧Vを測定する。
ステップ2:次いで、入力端子Vin2をVS1のままにした状態で、入力端子Vin1に印加する電位をVに下げて、出力端子Vout側に電流Iを流し込み、Lo状態の出力端子Voutにおける出力電圧Vを測定する。
次いで、逆に、
ステップ3:まず、入力端子Vin1をVS1に固定した状態で、入力端子Vin2にVを印加し、出力端子Vout側に電流Iを流し込み、Hi状態の出力端子Voutにおける出力電圧Vを測定する。
ステップ4:次いで、入力端子Vin1をVS1のままにした状態で、入力端子Vin2に印加する電位をVに下げて、出力端子Vout側に電流Iを流し込み、Lo状態の出力端子Voutにおける出力電圧Vを測定する。
次いで、
ステップ5:測定した出力電圧V,V,V,Vから、
ΔC/C=2(V−V−V+V)/(V−V+V−V
を求める。一対の大容量キャパシタ3,3のサイズ及び表面準位等が同じであれば、容量も同じとなり、V=V,V=Vとなるので、ΔC/C=0となる。したがって、ΔC/Cはプラズマ処理に伴う加工バラツキや表面準位等への影響を表す指標となる。したがって、良否の判定基準としてΔC/C=±10%の範囲、より好適には、ΔC/C=±5%の範囲を合格とする。なお、10%以上のズレが生ずると高精度のアナログ回路として設計要求値が満たせないことが経験的に確認されている。
次に、一方の入力端子Vin2に印加する固定電位をVS1からVS2に変更してステップ1乃至ステップ5の測定を行う。図4は測定結果から出力電圧Vの印加電圧Vin1依存性をVS1とVS2との2つの場合について図示し、その勾配Sを求めて図示したものである。ここでは、Vin2をVS1からVS2にシフトさせても一対の大容量キャパシタ3,3の容量比が保持されていることを確認する。
なお、この場合の出力電圧Vの印加電圧Vin1依存性曲線の勾配Sは、大容量キャパシタ3,3の容量をそれぞれC,Cとすると、
=C/(C+C+Cpar
で表される。この勾配Sは、Vin1の電圧をスイープすることで得られる。また、Vin1を固定電位とした場合の勾配Sは、
=C/(C+C+Cpar
となる。これらの勾配S,Sは、一対の大容量キャパシタ3,3とトランジスタ7の特性の電圧依存性を表す。
このように、スクライブコーナモニタにおける測定結果から求めた容量バラツキΔC/C或いは勾配S(S)のウェーハ面内バラツキ、或いは、トランジスタ7のV−I特性のバラツキ等から処理後の溶剤処理等を含むアッシング処理等のプラズマ処理の影響を把握し、プロセスにフィードバックする。
以上を前提として、次に、図5乃至図19を参照して、本発明の実施例1のスクライブコーナモニタを説明する。図5は、本発明の実施例1のスクライブコーナモニタの配置の説明図である。図に示すように、16個のチップA〜A16に対して、そのスクライブ領域に通常のPCM(プロセス制御モニタ)21と2つのSCM(スクライブコーナモニタ)22,23を配置する。なお、SCM22,23は例えば、90μm×15970μmのサイズであり、パッドは147個設けられている。
このSCM22,23をMOSアナログ回路搭載ICを構成する3重ウエルnチャネル型トランジスタ、抵抗、キャパシタ、差動増幅器等が形成されるとともに、実施の形態で説明した2つの大容量キャパシタと高耐圧pチャネル型MOSFETからなるモニタ回路が設けられている。
次に、図6乃至図16を参照して、本発明の実施例1のスクライブコーナモニタの製造工程を説明する。まず、図6に示すように、シリコン基板31上に形成したp型エピタキシャル層32に素子形成領域を区分するフィールド絶縁膜33を形成する。
次いで、素子形成領域に選択的にPを深く注入してアナログ部を構成する3重ウエルnチャネル型トランジスタのためのn型ウエル領域34を形成する。次いで、Asを選択的に注入してn型ウエル領域35を形成するとともに、Bを選択的に注入してp型ウエル領域36,37を形成する。
次いで、素子形成領域にゲート絶縁膜38を形成したのち、キャパシタの下層電極となるノン・ドープ多結晶シリコン層39を形成する。なお、ゲート絶縁膜38の膜厚は、高耐圧pチャネル型トランジスタを形成するn型ウエル領域35においては、他の素子形成領域より厚くする。
次いで、図7に示すように、素子形成領域を覆うようにレジストパターン40を形成したのち、このレジストパターン40をマスクとしてAsイオン41を注入することによってn+ 型多結晶シリコン層42を形成する。
次いで、図8に示すように、レジストパターン40をアッシングで除去したのち、SiO2 膜43を形成し、次いで、ドープドアモルファスシリコン層を堆積させる。このドープドアモルファスシリコン層を選択的にエッチングすることによってキャパシタの上部電極44,44を形成する。この時、キャパシタのサイズが後述するようにn型ウエル領域35に形成する高耐圧pチャネル型トランジスタのゲート部のサイズの300倍以上になるようにする。例えば、60μm×120μmとする。
次いで、図9に示すように、SiO膜43を選択的にエッチングしてキャパシタの誘電体膜45,45とする。次いで、図10に示すように、全面に反射防止膜としてTi膜46を形成したのち、エッチングを行うことによって、キャパシタの下部電極47,47を形成することによって、一つの大容量キャパシタ48,48を形成する。この時、同時にゲート電極49,40,51も形成される。
次いで、図11に示すように、nチャネル型トランジスタを形成する領域を開口部とするレジストパターン52を形成し、レジストパターン52をマスクとしてp型ウエル領域36,37にAsイオン53をイオン注入してn型エクステンション領域54,55を形成する。なお、n型エクステンション領域54とn型エクステンション領域55の深さ或いはドーズ量が異なるように別工程でイオン注入しても良い。
次いで、図12に示すように、酸素プラズマ56を用いてアッシングを行うことによってレジストパターン52を除去したのち、洗浄処理を行うことによってレジスト残渣を除去する。この時のアッシングダメージにより大容量キャパシタ48,48の容量が変化するとともに、各トランジスタのソース・ドレイン形成領域の表面準位が変化すると考えられる。
次いで、図13に示すように、全面にSiN膜を堆積させたのち、異方性エッチングを施すことによって、ゲート電極49,40,51、上部電極44,44及び下部電極47,47の側面にサイドウォール57を形成する。
次いで、図14に示すように、nチャネル型トランジスタを形成する領域を開口部とするレジストパターン58を形成し、レジストパターン58をマスクとしてp型ウエル領域36,37にAsイオン59をイオン注入してn+ 型ソース・ドレイン領域60,61を形成する。なお、n+ 型ソース・ドレイン領域60とn+ 型ソース・ドレイン領域61の深さ或いはドーズ量が異なるように別工程でイオン注入しても良い。
次いで、図15に示すように、レジストパターン58をアッシングで除去したのち、洗浄処理を行う。次いで、pチャネル型トランジスタを形成する領域を開口部とするレジストパターン62を形成し、レジストパターン62をマスクとしてn型ウエル領域35にBイオン63をイオン注入してp+ 型ソース領域64及びp+ 型ドレイン領域65を形成する。
次いで、図示は省略するが、層間絶縁膜の形成工程、コンタクトプラブの形成工程、接続配線の形成工程、層間絶縁膜を形成工程、ビアの形成工程、接続配線の形成工程を必要とする多層配線構造に応じて繰り返す。なお、図16は、本発明のモニタ回路に必要な大容量キャパシタ48,48とn型ウエル領域35に形成した高耐圧pチャネル型トランジスタを抜き出して図示している。また、上においては説明を省略したが、p型エピタキシャル層32の電位をGNDにするための端子を形成するp+ 型コンタクト領域66と高耐圧pチャネル型トランジスタの基板バイアスを与えるn+ 型コンタクト領域67を形成してある。
図に示すように、高耐圧pチャネル型トランジスタのp+ 型ソース領域64には出力端子Voutを接続し、p+ 型ドレイン領域65及びn+ 型コンタクト領域67にはドレイン端子が接続され、GND電位を印加する。また、ゲート電極51は大容量キャパシタ48,48の上部電極44,44を接続する配線の中点に接続される。
一方、大容量キャパシタ48,48の下部電極47,47は夫々端子Vin1及び端子Vin2に接続され測定のための電位が印加される。なお、p+ 型コンタクト領域66には端子を介してGNDが印加される。
次に、測定手順を説明するが、等価回路は上記の図3と同様であるので、図3を参照して説明する。まず、端子Vin2を0Vに固定した状態で、端子Vin1を2.5Vを印加し、出力端子Vout側から1μAの電流を流し込んで出力端子Voutの電圧Vを計測する。次いで、端子Vin2を0Vに固定した状態で、端子Vin1を0.5Vに低下させた状態で出力端子Vout側から1μAの電流を流し込んで出力端子Voutの電圧Vを計測する。
次に、バイアス状態を反転させ、まず、端子Vin1を0Vに固定した状態で、端子Vin2を2.5Vを印加し、出力端子Vout側から1μAの電流を流し込んで出力端子Voutの電圧Vを計測する。次いで、端子Vin1を0Vに固定した状態で、端子Vin2を0.5Vに低下させた状態で出力端子Vout側から1μAの電流を流し込んで出力端子Voutの電圧Vを計測する。
計測した出力電圧V,V,V,Vに基づいて、大容量キャパシタ48,48のプラズマ処理に伴う加工バラツキ或いはダメージを反映した容量変化を
ΔC/C=2(V−V−V+V)/(V−V+V−V
として求める。
仮に、大容量キャパシタ48,48のサイズ・表面準位等が同じであれば容量も同じとなり、V=V,V=Vとなるので、ΔC/C=0となる。ここでは、良否の判定基準としてΔC/C=±10%の範囲、より好適には、ΔC/C=±5%の範囲を合格とする。
図17は製造直後の測定結果の説明図である。図17(a)は、出力電圧Voutの端子電圧Vin1依存性を示したもので、最大値(top)と最小値(bott)とバラツキが非常に大きいことがわかる。なお、ここでは、固定バイアスVin2を0Vから−1Vに変えた場合の特性も合わせて示している。
この場合の曲線の傾きはSは、大容量キャパシタ48の容量をC、大容量キャパシタ48の容量をC、高耐圧pチャネル型トランジスタのゲート−ソース間の寄生容量をCparとすると、
=C/(C+C+Cpar
として求まる。なお、Vin1側を固定バイアスとした場合の曲線の傾きSは、
=C/(C+C+Cpar
として求まる。図17(a)においては、VL時とLH時に明らかに特性差が出ていることから、最終的には、高耐圧pチャネル型トランジスタのカットオフ領域に異常が発生していることが分かる。
また、図17(b)は、高耐圧pチャネル型トランジスタのI(ドレイン電流)−V(ゲート電圧)特性図であり、V=0Vの段階で既にデプレッション特性になっている。これらのことから溶剤処理を含むアッシング等のプラズマ処理に伴うダメージが大きいことがわかる。
図18はエージング処理後の測定結果の説明図であり、ここでは、250℃で24時間エージング処理した場合の結果を示している。図18(a)は、出力電圧Voutの端子電圧Vin1依存性を示したもので、最大値(top)と最小値(bott)とバラツキが非常に小さくなっていることがわかる。
また、図18(b)は、高耐圧pチャネル型トランジスタのI−V特性図であり、正常なエンハンスメント特性になっていることがわかる。このことから、プラズマダメージを回復させるためには、エージング処理が非常有効であることがわかるので、製造プロセスにフィードバックする。
図19はキャパシタのサイズを25μm×25μmとした場合の測定結果の説明図である、ここでは、最大値のみを図示している。図19(b)に示すように、高耐圧pチャネル型トランジスタのI−V特性におけるしきい値電圧Vthの低下が見られず、これは、高耐圧pチャネル型トランジスタのゲート−ソース間の寄生容量Cparの影響が大きいためと考えられる。したがって、大容量キャパシタ48,48のサイズは、実験からは高耐圧pチャネル型トランジスタのゲート部のサイズの300倍以上とすることが望ましい。
以上、本発明の実施例1を説明してきたが、本発明は、実施例1に示した条件に限られるものではない。例えば、本発明の特徴となるモニタを構成するトランジスタをして高耐圧pチャネル型トランジスタを用いているが、必ずしも高耐圧である必要はない。また、原理的にpチャネル型トランジスタである必要はなく、nチャネル型トランジスタでも測定可能である。
ここで、実施例1を含む本発明の実施の形態に関して、以下の付記を開示する。
(付記1) 半導体基板と、前記半導体基板のスクライブ領域に形成されたフィールド絶縁膜と、前記フィールド絶縁膜上に形成された一対のキャパシタと前記スクライブ領域の素子形成領域に形成された複数の絶縁ゲート型トランジスタと、前記各キャパシタの上部電極を接続する接続配線と、前記接続配線と前記絶縁ゲート型トランジスタの内の一つの絶縁ゲート型トランジスタのゲート電極とを接続する配線と、前記一対のキャパシタの一方のキャパシタの下部電極に測定のために予め定めた第1の電圧を印加する第1の入力端子と、前記一対のキャパシタの他方のキャパシタの下部電極に測定のために予め定めた第2の電圧を印加する第2の入力端子とを有することを特徴とするモニタ。
(付記2) 前記一つの絶縁ゲート型トランジスタのソース領域に接続する第1の出力端子を更に有することを特徴とする付記1に記載のモニタ。
(付記3)前記フィールド絶縁膜上に形成された一対のキャパシタが、設計上は互いに同じサイズのキャパシタであることを特徴とする付記1または付記2に記載のモニタ。
(付記) 前記各キャパシタの面積が、前記各キャパシタと接続された絶縁ゲート型トランジスタのゲート部の面積の300倍以上であることを特徴とする付記1乃至付記3のいずれか1に記載のモニタ。
(付記) 前記各キャパシタと接続された絶縁ゲート型トランジスタの耐圧が、前記スクライブ領域の素子形成領域に形成された他の絶縁ゲート型トランジスタの耐圧より高いことを特徴とする付記1乃至付記4のいずれか1に記載のモニタ。
(付記) 前記各キャパシタと接続された絶縁ゲート型トランジスタが、pチャネル型トランジスタであることを特徴とする付記に記載のモニタ。
(付記) 付記1乃至付記のいずれか1に記載のモニタを前記スクライブ領域に有する半導体ウェーハ。
(付記) 半導体基板と、前記半導体基板のスクライブ領域に形成されたフィールド絶縁膜と、前記フィールド絶縁膜上に形成された一対のキャパシタと、前記スクライブ領域の素子形成領域に形成された複数の絶縁ゲート型トランジスタと、前記各キャパシタの上部電極を接続する接続配線と、前記接続配線と前記絶縁ゲート型トランジスタの内の一つの絶縁ゲート型トランジスタのゲート電極とを接続する配線と、前記一対のキャパシタの一方のキャパシタの下部電極に電圧を印加する第1の端子と、前記一対のキャパシタの他方のキャパシタの下部電極に電圧を印加する第2の端子とを有するモニタの前記第1の端子を固定電位として前記第2の端子に第1の電位を印加するとともに、前記各キャパシタと接続された絶縁ゲート型トランジスタのソース・ドレイン領域の一方の領域に電流を流して前記一方の領域における出力電圧Vを測定する第1の工程と、前記第1の端子を固定電位として前記第2の端子に第1の電位とは異なる第2の電位を印加するとともに、前記各キャパシタと接続された絶縁ゲート型トランジスタのソース・ドレイン領域の一方の領域に電流を流して前記一方の領域における出力電圧Vを測定する第2の工程と、前記第2の端子を固定電位として前記第1の端子に前記第1の電位を印加するとともに、前記各キャパシタと接続された絶縁ゲート型トランジスタのソース・ドレイン領域の一方の領域に電流を流して前記一方の領域における出力電圧Vを測定する第3の工程と、前記第2の端子を固定電位として前記第1の端子に前記第2の電位を印加するとともに、前記各キャパシタと接続された絶縁ゲート型トランジスタのソース・ドレイン領域の一方の領域に電流を流して前記一方の領域における出力電圧Vを測定する第4の工程と、 前記測定した出力電圧V,V,V,Vを基にして求めた
ΔC/C=2(V−V−V+V)/(V−V+V−V
から、プラズマ処理の影響を判定する工程とを備えたモニタ方法。
(付記) 前記固定電位を第3の電位として前記第1の工程から前記第4の工程を行って、前記第1の電位と前記第2の電位に対する前記出力電圧の第1の勾配を求める工程と、前記固定電位を第3の電位と異なる第4の電位として前記第1の工程から前記第4の工程を行って、前記第1の電位と前記第2の電位に対する前記出力電圧の第2の勾配を求める工程とを有することを特徴とする付記に記載のモニタ方法。
1 半導体基板
2 フィールド絶縁膜
,3 大容量キャパシタ
,4 上部電極
,5 誘電体膜
,6 下部電極
7 トランジスタ
8 ウエル領域
9 ゲート絶縁膜
10 ゲート電極
11 サイドウォール
12 ソース領域
13 ドレイン領域
14 ウエルコンタクト領域
15 定電流源
21 PCM
22,23 SCM
31 シリコン基板
32 p型エピタキシャル層
33 フィールド絶縁膜
34,35 n型ウエル領域
36,37 p型ウエル領域
38 ゲート絶縁膜
39 ノン・ドープ多結晶シリコン層
40,52,58,62 レジストパターン
41,53,59 Asイオン
42 n+ 型多結晶シリコン層
43 SiO
44,44 上部電極
45,45 誘電体膜
46 Ti膜
47,47 下部電極
48,48 大容量キャパシタ
49,40,51 ゲート電極
54,55 n型エクステンション領域
56 酸素プラズマ
57 サイドウォール
60,61 n+ 型ソース・ドレイン領域
63 Bイオン
64 p+ 型ソース領域
65 p+ 型ドレイン領域
66 p+ 型コンタクト領域
67 n+ 型コンタクト領域

Claims (7)

  1. 半導体基板と、
    前記半導体基板のスクライブ領域に形成されたフィールド絶縁膜と、
    前記フィールド絶縁膜上に形成された一対のキャパシタと、
    前記スクライブ領域の素子形成領域に形成された複数の絶縁ゲート型トランジスタと
    前記各キャパシタの上部電極を接続する接続配線と、
    前記接続配線と前記絶縁ゲート型トランジスタの内の一つの絶縁ゲート型トランジスタのゲート電極とを接続する配線と、
    前記一対のキャパシタの一方のキャパシタの下部電極に測定のために予め定めた第1の電圧を印加する第1の入力端子と、
    前記一対のキャパシタの他方のキャパシタの下部電極に測定のために予め定めた第2の電圧を印加する第2の入力端子と、
    を有することを特徴とするモニタ。
  2. 前記一つの絶縁ゲート型トランジスタのソース領域に接続する第1の出力端子を更に有することを特徴とする請求項1に記載のモニタ。
  3. 前記フィールド絶縁膜上に形成された一対のキャパシタが、設計上は互いに同じサイズのキャパシタであることを特徴とする請求項1または請求項2に記載のモニタ。
  4. 前記各キャパシタの面積が、前記各キャパシタと接続された絶縁ゲート型トランジスタのゲート部の面積の300倍以上であることを特徴とする請求項1乃至請求項3のいずれか1項に記載のモニタ。
  5. 前記各キャパシタと接続された絶縁ゲート型トランジスタの耐圧が、前記スクライブ領域の素子形成領域に形成された他の絶縁ゲート型トランジスタの耐圧より高いことを特徴とする請求項1乃至請求項4のいずれか1項に記載のモニタ。
  6. 請求項1乃至請求項のいずれか1項に記載のモニタを前記スクライブ領域に有する半導体ウェーハ。
  7. 半導体基板と、
    前記半導体基板のスクライブ領域に形成されたフィールド絶縁膜と、
    前記フィールド絶縁膜上に形成された一対のキャパシタと、
    前記スクライブ領域の素子形成領域に形成された複数の絶縁ゲート型トランジスタと、
    前記各キャパシタの上部電極を接続する接続配線と、
    前記接続配線と前記絶縁ゲート型トランジスタの内の一つの絶縁ゲート型トランジスタのゲート電極とを接続する配線と、
    前記一対のキャパシタの一方のキャパシタの下部電極に電圧を印加する第1の端子と、前記一対のキャパシタの他方のキャパシタの下部電極に電圧を印加する第2の入力端子と
    を有するモニタの前記第1の端子を固定電位として前記第2の端子に第1の電位を印加するとともに、前記各キャパシタと接続された絶縁ゲート型トランジスタのソース・ドレイン領域の一方の領域に電流を流して前記一方の領域における出力電圧Vを測定する第1の工程と、
    前記第1の端子を固定電位として前記第2の端子に第1の電位とは異なる第2の電位を印加するとともに、前記各キャパシタと接続された絶縁ゲート型トランジスタのソース・ドレイン領域の一方の領域に電流を流して前記一方の領域における出力電圧Vを測定する第2の工程と、
    前記第2の端子を固定電位として前記第1の端子に前記第1の電位を印加するとともに、前記各キャパシタと接続された絶縁ゲート型トランジスタのソース・ドレイン領域の一方の領域に電流を流して前記一方の領域における出力電圧Vを測定する第3の工程と、
    前記第2の端子を固定電位として前記第1の端子に前記第2の電位を印加するとともに、前記各キャパシタと接続された絶縁ゲート型トランジスタのソース・ドレイン領域の一方の領域に電流を流して前記一方の領域における出力電圧Vを測定する第4の工程と、
    前記測定した出力電圧V,V,V,Vを基にして求めた
    ΔC/C=2(V−V−V+V)/(V−V+V−V
    から、プラズマ処理の影響を判定する工程と
    を備えたモニタ方法。
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