JP5568406B2 - スーパールミネッセントダイオード - Google Patents

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Description

本発明は、半導体発光装置に関し、特に、青紫色から赤色までの可視域の発光を伴うスーパールミネッセントダイオード(SLD)装置に関する。
発光ダイオード(Light Emitting Diode:LED)及び半導体レーザ(Laser Diode:LD)等の半導体発光装置は、小型及び高出力等の優れた特徴をもつことから、通信及び光ディスク等のIT分野並びに医療分野及び照明分野等の幅広い技術分野において用いられている。近年では、特に、薄型テレビ等の液晶パネルを用いた液晶表示装置の光源としてLEDを用いることが急速に増えてきている。液晶表示装置は、透過型の光変調素子として液晶パネルを備え、その裏面に設けられた光源装置が光を液晶パネルに照射する。液晶パネルは光源装置から照射された光の透過率を制御することにより画像を形成する。
従来、光源装置の光源には、冷陰極管(Cold Cathode Fluorescent Lamp:CCFL)が用いられてきたが、近年、省エネルギー化が進み、LEDチップを用いたLEDバックライト光源の開発が進んでいる。現在のLEDバックライト光源は、青色LEDと黄色蛍光体とを組み合わせた白色LEDを使う方式が一般的であり、LEDの配置の方法により直下型とエッジ型とに大別される。直下型とは、液晶パネルの直下にLED光源が格子状に配置されており、ローカルディミングと呼ばれる領域ごとに光源の明るさを制御することにより映像のコントラスト比を向上させる技術に適している。しかしながら、その反面、薄型化しにくい等の問題がある。エッジ型は、液晶パネルの周辺にLED光源を配置し、導光板によってパネル全体を照射するため、パネルの薄型化が容易であり、デザイン性が高くなる利点を有する。コスト面においてもLEDの実装数を減らせるという利点がある。
エッジ型のバックライト光源には、本来、高指向性及び高偏光性等の特性が求められるが、現在用いられているLED光源はこのような特性を有しておらず、光源として最適化されていない。高指向性及び高偏光性の小型光源にはLDがあるが、LDは光の可干渉性が高いため、スペックルノイズが生じやすいという問題がある。
そこで、高指向性、高偏光性及び低可干渉性を有する光源としてスーパールミネッセントダイオード(Super Luminescent Diode:SLD)に本願発明者らは着目した。SLDはLDと同様に光導波路を用いた半導体発光装置である。SLDにおいては、注入キャリアの再結合により生じた自然放出光が、光出射端面方向に進む間に誘導放出による高い利得を受けて増幅され、光出射端面から放出される。SLDがLDと異なる点は、端面反射による光共振器の形成を抑え、ファブリ・ペローモードによるレーザ発振が生じないようにしていることである。このため、SLDは通常の発光ダイオードと同様にインコヒーレントで且つ広帯域なスペクトル形状を示し、数十mW程度までの出力を得ることが可能である。特に、窒化物半導体を用いたSLDは紫外域から緑色の可視域までの高出力インコヒーレント光源として期待されている。
このように高指向性、高偏光性及び低可干渉性を有する光源であるSLDをエッジ型バックライト光源として用いることにより、導光板との光結合効率が向上し、偏光板の削減が可能となるため、SLDはより高性能で且つ低コストのバックライト光源として期待される。
従来のSLDについて図13〜図15を参照しながら説明する。
(第1の従来例)
図13に示すように、出射端面101、102をリッジ形状の導波路103に対して傾斜させてモード反射率を低減することにより、レーザ発振を抑制してSLD動作を可能とする構造が非特許文献1等に提示されている。LDと類似した光導波路構造であるため、高い指向性を持ちながら可干渉性が低い光を出すことが可能である。しかしながら、図13のような傾斜直線導波路型の構造では、前端面及び後端面の反射率が共に低くなってしまうため、誘導放出による増幅効果が得られにくいという問題がある。
(第2の従来例)
そこで、図14に示すように、エッチング法により前端面111を傾斜した端面にして、前端面111の反射率を低くし、後端面112の反射率を高くすることにより誘導放出による増幅効果を得られやすくする構造が非特許文献2等に提示されている。しかしながら、図14のように、エッチング法により低反射面を形成する方法は、劈開により端面を形成する場合と比べて、表面ダメージ及び表面の微小な凹凸の影響により反射率が計算ほどは下がらず、高出力のSLD動作が難しいという問題がある。
(第3の従来例)
さらに、図15に示すように、直線導波路部123aと曲線導波路部123bとを含むリッジ形状の導波路123を形成することにより、前端面121の反射率のみを低くできる構造が特許文献1等に提示されている。曲線導波路部123bによって傾斜した端面を形成する場合には、反射率の高い後端面122と反射率の低い前端面121とを共に劈開により形成できるため、反射率の制御が精度良く行えるという利点がある。
特開2003−142777号公報
HighPowerSLD_JQE24p2454_1988 Appl.Phys.Lett.081107(95)2009
しかしながら、第3の従来例に係る曲線導波路部を有するSLDにおいては、曲線導波路部による導波損失が存在するため、結果的に動作電流の増大を招くこととなる。また、曲線導波路部において放射された光も前端面から出射するため、図16に示すように、水平方向の遠視野像(Far Field Pattern:FFP)に干渉が発生して、その形状がガウシアン形状から大きく逸脱するという問題がある。
本発明は、前記の問題に鑑み、その目的は、インコヒーレント光源として発光効率が高い半導体発光装置を得られるようにすることにある。
前記の目的を達成するために、本発明は、半導体発光装置を、光導波路の後端面側に曲線光導波路を含む構成とする。
具体的に、本発明に係る半導体発光装置は、基板の上に形成され、発光層を含む複数の半導体層からなる積層構造体を備え、積層構造体は、その上部に設けられたリッジ構造を含む光導波路を有し、光導波路は、積層構造体の前端面から後端面まで延伸するように設けられ、積層構造体の前端面の法線に対して傾斜して該前端面から延伸している直線導波路部と、積層構造体の後端面に垂直に到達する曲線導波路部とを含み、曲線導波路部は、光導波路の中心よりも積層構造体の後端面側に形成されている。
本発明に係る半導体発光装置によると、光密度の小さい後端面側に曲線導波路部が設けられているため、曲線導波路部における導波損失を最小化することができる。
本発明に係る半導体発光装置は、積層構造体の後端面に、複数の誘電体の膜が積層された高反射率膜が形成されていることが好ましい。
このようにすると、光の増幅長を共振器長の2倍とすることができ、誘導放出による増幅効果を増大することができる。
本発明に係る半導体発光装置は、積層構造体の前端面に、一層又は複数層の誘電体膜である極低反射率膜が形成されていることが好ましい。
このようにすると、前端面における反射率をさらに10分の1から100分の1に低減することが可能となるため、よりレーザ発振を抑制し、高出力までSLD動作が可能な半導体発光装置を得られる。
本発明に係る半導体発光装置は、積層構造体における直線導波路部の周辺部であって、曲線導波路部の接線を前端面方向へ延伸した方向の領域に、曲線導波路部からの漏れ光が積層構造体の前端面にまで伝搬することを防止する機能部が形成されていることが好ましい。
この場合、機能部は光を散乱させる散乱溝部であることが好ましい。
このようにすると、曲線導波路部から漏れた光が散乱溝部で散乱されることにより、前端面まで到達しないため、発光の水平FFPに乱れが生じることを防ぐことができる。
また、その場合、機能部は光を全反射させる直線状の全反射溝部であってもよい。
このとき、直線状の溝部の長手方向の法線と直線導波路部の延伸方向とが為す角は、臨界角よりも大きいことが好ましい。
このようにすると、曲線導波路部から漏れた光が全反射溝部により全反射されることによって前端面までは到達しないため、発光の水平FFPに乱れが生じることを防ぐことができる。
本発明に係る半導体発光装置において、機能部は光を吸収する吸収部であってもよい。
このようにすると、曲線導波路部から漏れた光が吸収部により吸収されることによって、前端面までは到達しないため、発光の水平FFPに乱れが生じることを防ぐことができる。
本発明に係る半導体発光装置において、積層構造体は、その前端面及び後端面よりも平坦性が低く、前端面の法線方向から直線導波路部と同じ方向に傾斜して、直線導波路部と並行する側面を有していてもよい。
この場合、積層構造体の側面は、直線導波路部と平行であることが好ましい。
このようにすると、曲線導波路部から漏れた光が前端面に到達する前に左右の端面に到達するため、左右端面の微小な凹凸により散乱されて装置の外部に放出されるので、発光の水平FFPに乱れが生じることを防ぐことができる。
本発明に係る半導体発光装置において、曲線導波路部の曲率半径は、1000μm以上であることが好ましい。
このようにすると、曲線導波路部での導波損失を最小化することができ、より高効率の半導体発光装置を作製できる。
本発明に係る半導体発光装置において、直線導波路部と積層構造体の前端面の法線とが為す角度は、4°以上且つブリュースタ角以下であることが好ましい。
このようにすると、前端面における反射率を1×10−4以下に抑えることができ、より高効率の半導体発光装置を得ることができる。
本発明に係る半導体発光装置は、積層構造体の前端面から誘導放出光を出射するスーパールミネッセンスダイオード素子であることが好ましい。
本発明に係る半導体発光装置において、半導体層は、AlGaIn1−x−yN(0≦x≦1、0≦y≦1、0≦x+y≦1)で表されるIII族窒化物半導体からなる層を含むことが好ましい。
このようにすると、高指向性、高偏光性及び低可干渉性の青色及び緑色の光源として用いることが可能となる。特に、青色SLD光源は黄色又は緑色+赤色の蛍光体と組み合わせることにより、白色光源として用いることができる。
本発明に係る半導体発光装置において、半導体層は、AlGaIn1−x−yAs1−z(0≦x≦1、0≦y≦1、0≦z≦1、0≦x+y≦1)で表されるIII-V族化合物半導体からなる層を含んでもよい。
このようにすると、高指向性、高偏光性及び低可干渉性の赤色光源として用いることができる。また、青色+緑色+赤色のSLD光源により、色再現性の高いバックライト光源及びディスプレイ光源としても用いることができる。
本発明に係る半導体発光装置によると、発光効率が向上し、高指向性、高偏光性及び低可干渉性を備えた高効率の半導体発光装置を得ることができる。
(a)及び(b)は本発明の第1の実施形態に係る半導体発光装置を示し、(a)は平面図であり、(b)は(a)のIb-Ib線における断面図である。 本発明の第1の実施形態に係る半導体発光装置の光導波路中の位置と光強度との関係を示すグラフである。 (a)は本発明の第1の実施形態に係る半導体発光装置の代表的な電流、光出力特性及びスロープ効率の関係を示すグラフであり、(b)は本発明の第1の実施形態に係る半導体発光装置の代表的な発光スペクトルを示すグラフである。 (a)は本発明の第1の実施形態に係る半導体発光装置と第1の従来例〜第3の従来例における50mW出力時のスロープ効率を比較したグラフであり、(b)は本発明の第1の実施形態に係る半導体発光装置と第1の従来例〜第3の従来例における50mW出力時の動作電流を比較したグラフである。 (a)は本発明の第1の実施形態に係る半導体発光装置が50mWで出力する際のスロープ効率の曲率半径依存性を示すグラフであり、(b)は本発明の第1の実施形態に係る半導体発光装置が50mWで出力する際の動作電流の曲率半径依存性を示すグラフである。 本発明の第1の実施形態に係る半導体発光装置の導波光に対する光反射率の端面角度依存性を示すグラフである。 (a)は本発明の第1の実施形態に係る半導体発光装置が50mWで出力する際のスロープ効率の曲率半径依存性を示すグラフであり、(b)は本発明の第1の実施形態に係る半導体発光装置が50mWで出力する際の動作電流の端面角度依存性を示すグラフである。 (a)及び(b)は本発明の第2の実施形態に係る半導体発光装置を示し、(a)は平面図であり、(b)は(a)のVIIIb-VIIIb線における断面図である。 本発明の第2の実施形態に係る半導体発光装置における代表的な水平FFPを示すグラフである。 (a)及び(b)は本発明の第3の実施形態に係る半導体発光装置を示し、(a)は平面図であり、(b)は(a)のXb-Xb線における断面図である。 (a)及び(b)は本発明の第4の実施形態に係る半導体発光装置を示し、(a)は平面図であり、(b)は(a)のXIb-XIb線における断面図である。 (a)及び(b)は本発明の第5の実施形態に係る半導体発光装置を示し、(a)は平面図であり、(b)は(a)のXIIb-XIIb線における断面図である。 第1の従来例の半導体発光装置を示す平面図である。 第2の従来例の半導体発光装置を示す斜視図である。 第3の従来例の半導体発光装置を示す平面図である。 第3の従来例の半導体発光装置における代表的な水平FFPを示すグラフである。
本発明に係る実施形態について図面を参照しながら説明する。なお、以下に示す各実施形態は本発明の一例であって、本発明はこれらの実施形態には限定されない。
(第1の実施形態)
本発明の第1の実施形態においては、半導体発光装置として、窒化物半導体を用いた波長が450nmの青色光を出力する青色スーパールミネッセンスダイオード(SLD)装置を説明する。
図1(a)及び(b)に示すように、本実施形態に係る半導体発光装置は、n型窒化ガリウム(GaN)基板1の上に、積層構造体が形成されている。具体的には、n型GaN基板1の上に、n型GaNからなるバッファ層(図示せず)、n型クラッド層2、n型ガイド層3、発光層である活性層4、p型ガイド層5、p型窒化アルミニウムガリウム(AlGaN)からなるキャリアオーバフロー抑制(OFS)層6、p型クラッド層7及びp型GaNコンタクト層(図示せず)が順次形成されている。p型クラッド層7の上部は、リッジストライプ状に加工されて光導波路であるリッジ導波路14が形成されている。p型クラッド層7の上には、リッジストライプ部の頂面を露出する開口部を有する酸化シリコン(SiO)からなる誘電体ブロック層10が形成されている。リッジストライプ部の頂面にはp側電極8が形成されている。p側電極8及び誘電体ブロック層10の上には、p側電極8と接続される配線電極9が形成されている。また、n型GaN基板1におけるn型クラッド層2と反対側の面(裏面)には、n側電極11が形成されている。
リッジ導波路14の長手方向の両端部には、光の出射面であり、例えば誘電体多層膜からなる光反射率が低い前端面12と、例えば誘電体多層膜からなる光反射率が90%以上の後端面13とが形成されている。リッジ導波路14には、前端面12の法線から4°〜22°程度傾斜して前端面12から延伸する直線導波路部14aと、リッジ導波路部14の中心よりも後端面13側に設けられ、後端面13に垂直に到達する曲線導波路部14bとが含まれる。
なお、図1(a)においては、六方晶GaN系結晶の面方位をc、a及びmとして示している。cは面方位が(0001)面の法線ベクトル、すなわちc軸を表し、aは面方位が(11−20)面とその等価面の法線ベクトル、すなわちa軸を表し、mは面方位が(1−100)面とその等価面の法線ベクトル、すなわちm軸を表している。ここで、本明細書においては、面方位におけるミラー指数に付した負符号「−」は、該負符号に続く一の指数の反転を便宜的に表している。
第1の実施形態に係る半導体発光装置によると、リッジ導波路14は、前端12(出射面)の法線から傾斜して前端面12から延伸する直線導波路部14aと、リッジ導波路14の中心よりも後端面13側に形成され且つ後端面13に垂直に到達する曲線導波路部14bが設けられているため、導波損失を低減し、発光効率を増大することができる。
以下、本発明の第1の実施形態に係る半導体発光装置の製造方法について説明する。
(結晶成長工程)
まず、例えば、有機金属気相成長(Metal Organic Chemical Vapor Deposition:MOCVD)法により、主面の面方位が(0001)面であり、キャリア濃度が1×1018cm−3程度である六方晶のn型GaN基板1の主面の上に、厚さが約2μmのn型Al0.03Ga0.97Nからなるn型クラッド層2を形成する。続いて、n型クラッド層2の上に、例えば厚さが約0.10μmのn型GaNからなるn型ガイド層3と、In0.02Ga0.98Nからなるバリア層及びIn0.16Ga0.84Nからなる量子井戸層を3周期分含む量子井戸構造を採る活性層4とを順次形成する。続いて、活性層4の上に、例えば厚さが約0.05μmのアンドープ又はp型GaNからなるp型ガイド層5を形成する。続いて、p型ガイド層5の上に、例えば厚さが約20nmのAl0.20Ga0.80NからなるOFS層6を形成する。続いて、OFS層6の上に、厚さがそれぞれ約2nmのp型Al0.06Ga0.94N層とGaN層とを160周期分含み、厚さが約0.50μmの歪超格子層であるp型クラッド層7と、厚さが約0.1μmのp型GaNからなるp型コンタクト層(図示せず)とを順次形成する。
各n型半導体層には、シリコン(Si)がドナー不純物として5×1017cm−3程度の濃度にドーピングされている。また、各p型半導体層には、マグネシウム(Mg)がアクセプタ不純物として1×1019cm−3程度の濃度にドーピングされている。なお、最上層のp型コンタクト層には、Mgが1×1020cm−3程度の高濃度にドーピングされている。また、OFS層6は、Alの組成を20%と高く設定することによりバンドギャップを大きくしている。これにより、伝導帯を流れる電子が価電子帯を流れる正孔よりも移動度が高いため、活性層4を通過し、該活性層4以外の半導体層において非発光再結合してしまうことを抑制できる。
なお、本実施形態に係る半導体の積層構造体は、一例であり、積層構造体及び各層の成長方法はこれに限られない。例えば、積層構造体を形成する際の結晶成長法には、MOCVD法の他に、分子ビーム成長(Molecular Beam Epitaxy:MBE)法又は化学ビーム成長(Chemical Beam Epitaxy:CBE)法等の、GaN系半導体の積層構造が成長可能な方法を用いてもよい。
MOCVD法を用いた場合の原料には、例えばガリウム(Ga)原料としてトリメチルガリウム(TMG)、インジウム(In)原料としてトリメチルインジウム(TMI)、Al原料としてトリメチルアルミニウム(TMA)を用い、窒素(N)原料としてアンモニア(NH)を用いればよい。さらに、n型不純物であるSi原料にはシラン(SiH)ガスを用い、p型不純物であるMg原料にはビスシクロペンタジエニルマグネシウム(CpMg)を用いればよい。
(リッジ導波路形成工程)
次に、化学気相成長(CVD)法により、p型コンタクト層の上の全面に、厚さが約200nmの第1のSiO膜(図示せず)を堆積する。その後、積層構造体に対して850℃程度の窒素(N)雰囲気において、30分間の熱処理を行うことにより、各p型半導体層のMgを活性化する。続いて、リソグラフィ法、及び反応性イオンエッチング(Reactive Ion Etching:RIE)法等によるドライエッチング法により、第1のSiO膜に対してエッチングを行って、p型コンタクト層の上のリッジ導波路14の形成領域にSiOからなるマスク膜を形成する。その後、形成したマスク膜を用いて、塩素(Cl)ガス、四塩化ケイ素(SiCl)ガス又は三塩化ボロン(BCl)等の塩素系ガスによる誘導結合プラズマ(Inductively Coupled Plasma:ICP)ドライエッチング法により、p型コンタクト層及びその下のp型クラッド層7の上部に対して0.5μm程度エッチングして、直線導波路部14aと曲線導波路部14bとを有するリッジストライプ部であるリッジ導波路14を形成する。この際、紫外光源を用いた干渉波形のモニタリングにより、エッチングの掘り量を精度良く制御するのが一般的である。ここでは、リッジ導波路14の底辺の幅は約1.2μmとしている。
なお、本リッジ導波路形成工程において、リッジ導波路14の両側に溝部を形成することにより、リッジ導波路14の頂面と高さが等しい台座部をリッジ導波路14の両側に形成してもよい。このような構造とすることにより、リッジ導波路14のみが凸部となって、実装時等にSLD素子が機械的なダメージを受けることを防止できる。なお、リッジ導波路14と台座部との間隔は5μm〜15μm程度が好ましい。
(誘電体ブロック層及びp側電極形成工程)
続いて、マスク膜を緩衝フッ酸溶液(BHF)により除去する。その後、再度CVD法により、厚さが約300nmの第2のSiO膜をn型GaN基板1の上の全面に堆積する。続いて、リソグラフィ法及び緩衝フッ酸溶液によるウェットエッチング法により、第2のSiO膜に、リッジ導波路14の頂面、すなわちp型コンタクト層を露出する開口部を形成して、誘電体ブロック層10を形成する。なお、誘電体ブロック層10に開口部を形成するには、リソグラフィ法に代えて、成膜後のレジスト膜に対してエッチバックを行って、それぞれ開口部を形成しても構わない。
続いて、電子線蒸着法により、誘電体ブロック層10の各開口部に、パラジウム(Pd)及び白金(Pt)からなるp側電極8を形成する。なお、電子線蒸着法は、積層構造体を70℃程度に加熱して行い、Pd膜及びPt膜の膜厚は共に約50nmとしている。その後、400℃程度の熱処理を行うことにより、2×10−4Ωcm以下の良好なコンタクト抵抗を得ることができる。蒸着時の温度については、検討の結果、70℃〜100℃程度に加熱した場合に最もコンタクト抵抗が良化し、密着性も向上することが明らかとなっている。さらに、パターニングに用いるレジストの熱耐性を考慮すると、70℃程度の温度で蒸着を行うことが、プロセスの歩留まりも低下せず、コンタクト抵抗も良化する適当な条件である。
(配線電極形成工程)
次に、リソグラフィ法及び電子線蒸着法により、p側電極8及び誘電体ブロック層10の上に、p側電極8と電気的に接続されるように、チタン(Ti)、白金(Pt)及び金(Au)からなる配線電極9を形成する。ここで、Ti膜、Pt膜及びAu膜の各膜厚はそれぞれ約50nm、50nm及び500nmである。
なお、一般にn型GaN基板1はウェハ状態であって、複数の半導体発光装置はn型GaN基板1の主面の上に行列状に形成される。従って、ウェハ状態にあるn型GaN基板1から個々の半導体発光装置を劈開により分割する際に、配線電極9が装置同士の間にわたって連続して形成されると、配線電極9と密着したp側電極8がp型コンタクト層から剥がれるおそれがある。そこで、配線電極9は互いに隣接する装置同士の間において分離されて形成されていることが望ましい。さらに、電解めっき法により、配線電極9の上層のAu層の厚さを3μm以上にまで増やして、パッド電極(図示せず)を形成すると、活性層4からの発熱を効果的に放熱させることができる。すなわち、厚さが3μm以上のAuからなるパッド電極によって、第1の実施形態に係る半導体発光装置の信頼性を向上できる。
(裏面電極形成工程)
次に、n型GaN基板1の裏面を研削及び研磨して、n型GaN基板1の厚さを約100μmにまで薄膜化する。その後、薄膜化されたn型GaN基板1の裏面に、Ti、Pt及びAuからなるn側電極11を形成する。ここで、Ti、Pt及びAuの各膜厚は、それぞれ約10nm、50nm及び100nmである。この構成により、1×10−4Ωcm以下の良好なコンタクト抵抗を得ることができる。ここで、次工程である劈開及び組立工程における認識パターンとして、リソグラフィ法及びウェットエッチング法により、上層のAu膜にのみエッチングを行って、電極パターンを形成することが望ましい。また、リソグラフィ法及び蒸着リフトオフ法により電極パターンを形成してもよい。
なお、n型GaN基板1の研磨方法には、例えばダイヤモンドスラリ又はコロイダルシリカによる機械研磨法、又は水酸化カリウム(KOH)溶液等のアルカリ溶液を用いる化学機械研磨法を用いてもよい。
(劈開及び組立工程)
次に、ダイヤモンド針によるスクライブ又はレーザを用いたスクライブによりウェハにおける劈開位置に劈開補助溝を形成する。その後、形成された劈開補助溝に沿ってブレーキングを行い、一次劈開を行うことにより光出射端面である前端面12及び該前端面12と対向する後端面13を形成する。続いて、後端面13にCVD法又はスパッタ法等により光反射率が約95%の多層誘電体反射膜を形成する。同様に、前端面12に反射率をさらに低下させるために単層又は多層の誘電体膜により無反射膜を形成してもよい。その後、共振器の長手方向に平行な方向に二次劈開を行って、所望のCANパッケージに実装及び配線することによって、本発明の第1の実施形態に係る半導体発光装置を得ることができる。
次に、前端面の光反射率を1×10−5とし、後端面の光反射率を95%とし、動作電流(Iop)が100mAである場合のリッジ導波路の光強度分布について説明する。ここで、光強度とは、導波路中の導波方向のある地点での光強度であり、厳密には導波面における光の分布と光密度との積分となる。図2に示すように、SLD装置の場合、後端面の光反射率が高く、前端面の光反射率が非常に低いため、前端面と後端面とにおいて、非常に大きな光強度差が存在する。この光強度の低い領域に曲線導波路部を形成することにより、曲線導波路部による損失を最小限に抑えることが可能になる。つまり、曲線導波路部を後端面側に形成することにより、前端面側に形成する場合よりも導波損失を1/5以下に抑えることが可能となる。なお、本明細書ではリッジ導波路を導波する光が端面に反射されて再びリッジ導波路に戻る確率を光反射率(モード反射率)と定義している。
また、図3(a)に示すように、本実施形態に係る半導体発光装置は、通常のレーザ装置と異なり、前端面の光反射率が非常に低いため発振状態にはならず、光出力は立ち上がり領域において指数関数的に増加する傾向が見られる。また、レーザ装置よりもキャリア密度が高い領域において動作するため、リッジ導波路中の利得が増大し、スロープ効率(Se=dP/dI)が大きくなり、高効率の発光装置を得ることができる。スロープ効率は光出力が50mW程度において飽和傾向を示すが、レーザ発振状態にはないため、図3(b)に示すように、発光スペクトルがブロードであり、可干渉性は低い。従って、本実施形態に係る半導体発光装置を光源として用いるとスペックルノイズを小さくできる。
次に、図13に示した第1の従来例、図14に示した第2の従来例、図15に示した第3の従来例及び第1の実施形態に係る半導体発光装置のそれぞれの飽和スロープ効率及び50mWで出力する際の動作電流を比較する。図4(a)及び(b)に示すように、高反射端面である後端面と、劈開による低反射の傾斜端面である前端面とを有する第1の実施形態は、第1の従来例及び第2の従来例よりも高効率且つ高出力でのSLD動作が可能となる。また、第1の実施形態のように曲線導波路部を光密度が低い後端面側に形成することによって、第3の従来例と比較して10%〜20%程度効率を向上させることができる。
曲線導波路部を後端面側に形成することにより、曲線導波路部による損失を低減することが可能となる。しかし、この構成によっても損失を十分に低減できるわけではないため、曲線導波路部自体における損失を小さくすることも重要である。曲線導波路部における単位長さ当たりの損失は曲率半径に依存しており、曲率半径が小さくなる(曲がりが急峻になる)ほど損失は大きくなる。また、全体の損失は、(単位長さ当たりの損失)×(曲がり長さ)で決定されるため、全体の曲がり角度を決定すると、損失が最小となる曲率半径と曲がり長さとの組み合わせが決定できる。なお、全体の曲がり角度は、前端面の法線と直線導波路部との角度(以下、端面角度と呼ぶ。)に等しい。
次に、それぞれ全体の曲がり角度を10°と一定としたときに、第1の実施形態に係る半導体発光装置の飽和スロープ効率、及び50mWで出力する際の動作電流の曲線導波路部の曲率半径依存性を説明する。図5(a)及び(b)に示すように、曲率半径が500μm以下では、損失が大きく効率が非常に低くなってしまうのに対して、曲率半径が1000μm以上になると損失が小さくなり、高い効率が得られる。なお、最適な曲率半径はデバイスの構成を変更すると多少変化するが、一般的には概ね1000μm以上が好ましい。
次に、第1の実施形態に係る半導体発光装置のリッジ導波路内を導波する光に対する光反射率(モード反射率)及び平面波の反射率(フレネル反射率)の端面角度依存性について説明する。図6に示すように、端面角度が4°以上のとき光反射率が1×10−4以下となり、SLD動作に最低限必要な低反射率が実現できる。また、光反射率はブリュースタ角(22°)において最小となる。高出力のSLD動作の観点からは、端面角度はブリュースタ角以下で且つ大きいほど好ましいが、曲線導波路部を用いる半導体発光装置においては曲率半径を小さくする、又は曲がり長さを大きくする必要があり、全体の損失が増大する傾向となる。
次に、曲率半径を2300μmで一定としたときにおける、第1の実施形態に係る半導体発光装置の飽和スロープ効率、及び50mW出力時の動作電流の前端面の傾斜角度依存性について説明する。図7に示すように、端面角度が4°未満では50mW以下でレーザ発振が起こるため、高出力のSLD動作が困難である。また、端面角度が15°以上になると徐々に、曲線導波路部における損失が大きくなり、効率が低下する傾向が見られる。端面角度の最適値は曲率半径の大きさにも影響される。また、エッチングによる傾斜端面を組み合わせる場合には曲線導波路部での損失を低減できるため、端面角度は4°以上且つブリュースタ角以下が好ましい。
(第2の実施形態)
以下、本発明の第2の実施形態に係る半導体発光装置について図8及び図9を参照しながら説明する。なお、第1の実施形態と同一の構成については説明を省略する。
図8(a)及び(b)に示すように、本実施形態に係る半導体発光装置は、第1の実施形態と比較して積層構造体に曲線導波路部14bからの漏れ光を散乱させる散乱溝15が形成されている点が異なる。ここで、散乱溝15は直線導波路部14aの周辺部であって、曲線導波路部14bの接線を前端面12方向へ延伸した方向の領域に形成されている。散乱溝15はn型ガイド層3を貫通し、n型クラッド層2又はn型GaN基板1に到達することが好ましい。また、散乱溝15は、リッジ導波路形成工程と同様にフォトリソグラフィ法及びドライエッチング法により形成すればよい。散乱溝15は、例えば複数の方向に延びる溝が連続するように形成される。このようにすると、曲線導波路部14bからの漏れ光を散乱溝15が散乱させるため、前端面12から放射される漏れ光を抑制できる。このため、図9に示すように、水平FFPの乱れを抑制することができる。
第2の実施形態に係る半導体発光装置によると、乱れがない非常に良好な水平FFPを実現でき且つ高効率な装置を得られることが可能となる。
(第3の実施形態)
以下、本発明の第3の実施形態について図10を参照しながら説明する。なお、第1の実施形態と同一の構成については説明を省略する。
図10(a)及び(b)に示すように、本実施形態に係る半導体発光装置は、第1の実施形態と比較して積層構造体に曲線導波路部14bからの漏れ光を全反射させる全反射溝16が形成されている点が異なる。ここで、全反射溝16は直線導波路部14aの周辺部であって、曲線導波路部14bの接線を前端面12方向へ延伸した方向の領域に形成されている。全反射溝16はn型ガイド層3を貫通し、n型クラッド層2又はn型GaN基板1に到達することが好ましい。また、全反射溝16は、リッジ導波路形成工程と同様にフォトリソグラフィ法及びドライエッチング法により形成すればよい。ここで、漏れ光を全反射するために、全反射溝16の反射面(長手方向)の法線と直線導波路部14aの延伸方向とが為す角は、臨界角よりも大きいことが必要である。このようにすると、曲線導波路部14bからの漏れ光を全反射溝16が全反射させるため、前端面12から放射される漏れ光を抑制できる。このため、水平FFPの乱れを抑制することができる。
第3の実施形態に係る半導体発光装置によると、乱れのない非常に良好な水平FFPを実現でき且つ高効率な装置を得られることが可能となる。
(第4の実施形態)
以下、本発明の第4の実施形態について図11を参照しながら説明する。なお、第1の実施形態と同一の構成については説明を省略する。
図11(a)及び(b)に示すように、本実施形態に係る半導体発光装置は、第1の実施形態と比較して積層構造体に光吸収部17が形成されている点が異なる。半導体発光装置が青色SLD装置の場合、光吸収部17は、青色発光に対して吸収を持つ材料ならばよく、例えば厚さが50nmのアモルファスSiからなる。また、光吸収部17は直線導波路部14aの周辺部であって、曲線導波路部14bの接線を前端面12方向へ延伸した方向の領域で、且つ、p型クラッド層7におけるリッジ導波路14の底面と誘電体ブロック層10との間に形成されている。電極形成工程と同様にフォトリソグラフィ法と電子線蒸着法及びリフトオフ法とにより形成すればよい。このようにすると、曲線導波路部14bからの漏れ光を光吸収部17が吸収するため、前端面12から放射される漏れ光を抑制できる。このため、水平FFPの乱れを抑制することができる。
第4の実施形態に係る半導体発光装置によると、乱れのない非常に良好な水平FFPを実現でき且つ高効率な装置を得られることが可能となる。
(第5の実施形態)
以下、本発明の第5の実施形態について図12を参照しながら説明する。なお、第1の実施形態と同一の構成については説明を省略する。
図12(a)及び(b)に示すように、本実施形態に係る半導体発光装置は、装置の形状が長方形ではなく、平行四辺形の形状である。積層構造体が六方晶であるため、前端面12及び後端面13は劈開面であるが、前端面12及び後端面13に垂直な左右の端面は劈開面ではなく、通常、ダイヤモンド針によるスクライブ又はレーザによるスクライブにより素子の割り出しを行っている。そのため、割り出し方向を傾斜させることはスクライブの方向を変更するだけであるため非常に簡単に傾斜した微小凹凸横端面(左右の端面)18を持つ素子を作製できる。また、スクライブ面は微小な凹凸を持つ粗面であるため、散乱効果が大きく、漏れ光の散乱に適する。また、微小凹凸横端面18を傾斜させることにより、直線導波路部14aと並行する素子端面を形成できるため、素子の幅を小さくすることができ、素子面積を低減し、低コスト化を図ることが可能となる。本実施形態において、微小凹凸横端面18は直線導波路部14aと並行している装置について説明したが、微小凹凸横端面18は直線導波路部14aと平行であることが好ましい。また、微小凹凸横端面18と前端面12の法線とが為す角度は、直線導波路部14aと平行であるかどうかに関わらず、曲線導波路部14bにおける漏れ光が前端面12に到達する前に、微小凹凸横端面18に散乱され外部に放出されるように、角度と導波路からの距離とを調整することが好ましい。この結果、曲線導波路部14bにおける漏れ光が確実に微小凹凸横端面18に散乱されて、前端面12から放射される漏れ光を抑制できる。このため、水平FFPの乱れを抑制することができる。
第5の実施形態に係る半導体発光装置によると、乱れのない非常に良好な水平FFPを実現でき且つ素子面積を削減し、低コストのSLD装置を得られることが可能となる。さらに、高効率な装置を得られることができる。
前記の実施形態では、青色(B)のSLD光源について説明したが、例えばガリウムヒ素(GaAs)及びアルミニウムガリウムリン化物(AlGaP)等を用い、材料の組成比及び材料系を変更することにより、赤色(R)及び緑色(G)のSLD光源も得ることができる。RGBのSLD光源を用いれば、色再現性の高いSLDディスプレイ及びRGBバックライトによるカラーフィルターレスの液晶表示装置及びモバイルプロジェクタの光源等としても用いることが可能となる。
本発明に係る半導体発光装置は、発光効率を向上し、高指向性、高偏光性及び低可干渉性を備えた高効率の半導体発光装置を得ることができ、青紫色から赤色までの可視域の発光を伴うスーパールミネッセントダイオード(SLD)等に有用である。
1 n型GaN基板
2 n型クラッド層
3 n型ガイド層
4 活性層(発光層)
5 p型ガイド層
6 キャリアオーバフロー抑制(OFS)層
7 p型クラッド層
8 p側電極
9 配線電極
10 誘電体ブロック層
11 n側電極
12 前端面(光出射端面)
13 後端面(光反射率面)
14 リッジ導波路(光導波路)
14a 直線導波路部
14b 曲線導波路部
15 散乱溝
16 全反射溝
17 光吸収部
18 微小凹凸横端面

Claims (13)

  1. 基板の上に形成され、発光層を含む複数の半導体層からなる積層構造体を備え、
    前記積層構造体は、その上部に設けられたリッジ構造を含む光導波路を有し、
    前記光導波路は、前記積層構造体の前端面から後端面まで延伸するように設けられ、前記積層構造体の前端面の法線に対して傾斜して該前端面から延伸している直線導波路部と、前記積層構造体の後端面に垂直に到達する曲線導波路部とを含み、
    前記曲線導波路部は、前記光導波路の中心よりも前記積層構造体の後端面側に形成されており、
    前記積層構造体における前記直線導波路部の周辺部であって、前記曲線導波路部の接線を前端面方向へ延伸した方向の領域に、前記曲線導波路部からの漏れ光が前記積層構造体の前端面にまで伝搬することを防止する機能部が形成されており、
    前記光導波路と前記機能部とが非接触状態にあることを特徴とするスーパールミネッセントダイオード。
  2. 前記積層構造体の後端面に、複数の誘電体膜が積層された高反射率膜が形成されていることを特徴とする請求項1に記載のスーパールミネッセントダイオード。
  3. 前記積層構造体の前端面に、一層又は複数層の誘電体膜である極低反射率膜が形成されていることを特徴とする請求項1又は2に記載のスーパールミネッセントダイオード。
  4. 前記機能部は、光を散乱させる散乱溝部であることを特徴とする請求項1に記載のスーパールミネッセントダイオード。
  5. 前記機能部は、光を全反射させる直線状の全反射溝部であることを特徴とする請求項1に記載のスーパールミネッセントダイオード。
  6. 前記直線状の溝部の長手方向の法線と前記直線導波路の延伸方向とが為す角は、臨界角よりも大きいことを特徴とする請求項5に記載のスーパールミネッセントダイオード。
  7. 前記機能部は、光を吸収する吸収部であることを特徴とする請求項1に記載のスーパールミネッセントダイオード
  8. 前記積層構造体は、その前端面及び後端面よりも平坦性が低く、前記前端面の法線方向から前記直線導波路部と同じ方向に傾斜して、前記直線導波路部と並行する側面を有することを特徴とする請求項1に記載のスーパールミネッセントダイオード。
  9. 前記積層構造体の側面は、前記直線導波路部と平行であることを特徴とする請求項8に記載のスーパールミネッセントダイオード。
  10. 前記曲線導波路部の曲率半径は、1000μm以上であることを特徴とする請求項1〜9のうちのいずれか1項に記載のスーパールミネッセントダイオード。
  11. 前記直線導波路部と前記積層構造体の前端面の法線とが為す角度は、4°以上且つブリュースタ角以下であることを特徴とする請求項1〜10のうちのいずれか1項に記載のスーパールミネッセントダイオード。
  12. 前記半導体層は、AlGaIn1−x−yN(0≦x≦1、0≦y≦1、0≦x+y≦1)で表されるIII族窒化物半導体からなる層を含むことを特徴とする請求項1〜11のうちのいずれか1項に記載のスーパールミネッセントダイオード。
  13. 前記半導体層は、AlGaIn1−x−yAs1−z(0≦x≦1、0≦y≦1、0≦z≦1、0≦x+y≦1)で表されるIII-V族化合物半導体からなる層を含むことを特徴とする請求項1〜12のうちのいずれか1項に記載のスーパールミネッセントダイオード。
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