JP5566877B2 - バルク金属ガラスマトリクス複合体の半溶融加工 - Google Patents

バルク金属ガラスマトリクス複合体の半溶融加工 Download PDF

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Description

(連邦政府の補助金の声明)
米国政府は、国防省により授与されたNDSEG奨学金によってなされた本発明について一定の権利を有する。
本発明は、バルク金属ガラス設計材料を生成する方法、さらには特に前記設計材料内に粗大化マイクロ構造を生成する方法に関する。
現代の高性能の構造の設計材料の選択及び設計は、強度、延性、靭性、弾性といった機械特性の組合せ、及び使用中の破壊が予見でき余裕があるような条件を最大限利用することにより、促進される(例えば、非特許文献1参照)。高度に処理可能なバルク金属ガラス(BMGs)は、新種の設計材料であり、重要な技術的関心を引き付けている(例えば、非特許文献2;非特許文献3;非特許文献4;非特許文献5;および非特許文献6参照。それらの開示はこの出願に参照され援用される)。多くのBMGsは高強度を呈し、十分な破壊靭性を示すが、それらは自由負荷形状において、延性に欠け、脆性が不足しているようである(例えば、非特許文献7参照。その開示はこの出願に参照され援用される)。例えば、いくつかのBMGsは、圧縮又は曲げ試験でかなりの塑性変形を呈するが、全体的にみると一軸張力下でわずかな塑性(0.5%未満の歪み)を示す。
一軸圧縮試験が、BMG材料の延性を評価し、ガラス合金とそれらを区別するためによく用いられるが、これは全て張力延性の点で劣っている(例えば、非特許文献8;非特許文献9;非特許文献10;非特許文献11;非特許文献12;非特許文献13;非特許文献14;非特許文献15;非特許文献16;非特許文献17;非特許文献18;および非特許文献19参照。それらの開示はこの出願に参照され援用される)。圧縮下では、処理中の剪断帯は、その帯を閉じ込める(close)法線応力(normal stress)を受ける。例えば、(閉じ込め応力に起因する)ナノスケールの不均質性や摩擦力によって引き起こされる局部材料特性の変化が合わさって、個々の剪断帯上で固執滑り(persistent slip)が抑制される。複数の剪断帯は連続的に活性化され、全体的な塑性を生じる(約1〜10%の歪み)。
延性をよりよく差別化する形状は曲げである。ここで、サンプルは圧縮及び引張応力の両方を受ける。剪断帯は張力表面上に発生するが、それらが中立応力軸に伝わるとき抑制される(例えば、特許文献20;および特許文献21参照。それらの開示はこの出願に参照され援用される)。もし張力表面での剪断帯が開口亀裂を発生させなければ、歪みは安定している(例えば、特許文献22参照。その開示はこの出願に参照され援用される)。曲げ部において、亀裂先端の「塑性域」の特性寸法RpがD/2付近を超えるとき、塑性が大きく増大される。ここでDはサンプルの厚さ、Rpは破壊靭性に関係する材料長さスケールである。モードIの開口亀裂については下記の式1で表すことができる(検討のために非特許文献23参照。その開示はこの出願に参照され援用される)。
p (1/2)(K1cY2 (式1)
pは約1μm(ミクロン)から約1mmで、比較的脆性のあるものから靭性のあるBMGsに至るまで変化する(非特許文献24参照。その開示はこの出願に参照され援用される)。Rpは、開口亀裂先端に発生する剪断帯の最大間隙伸展(帯長さ)と関係する。特殊な形状(例えば、引張試験においてモデルIの開口亀裂)のために、Rpは帯に沿った最大許容剪断歪み差(shear offset)に関係する。曲げ部において、最も延性があると報告されているBMGは、Pt57.5Cu14.7Ni5.322.5でRpが約0.5mm(K1c=83MPam1/2)である。4mm厚の矩形梁は亀裂のない3%の塑性曲げ歪みを示した(非特許文献25参照。その開示はこの出願に参照され援用される)。大きな曲げ及び圧縮延性にもかかわらず、Pt57.5Cu14.7Ni5.322.5ガラスは一軸引張試験でわずかな(0.5%未満)延性をもつ。張力で、剪断帯の開口応力は歪み軟化及び不安定性を増大させ、摩擦力はなく、発達剪断帯は無制限に延び滑りを生じる。空洞は最後に滑り帯内に続いて起こり、開口破壊が起こる。
張力不安定を抑制するには剪断帯の伸展を制限するメカニズムが必要となる。もし剪断帯が、適用された応力すなわち2Y/Dの勾配により抑制されるならば、曲げは本来均質でない応力状態を生み出す。D/2<Rpのとき、亀裂開口に対する安定性が形状的に確実になる。一軸張力下で、適用される応力は一定である。マイクロ構造の長さスケールLで、弾性又は塑性材料特性の不均質性が導入されることにより、マイクロ構造の安定メカニズムが可能になる。塑性的に柔軟な領域(より低いY又はより低い剪断弾性率Gをもつ)で開始する剪断帯は、より高い降伏応力又は剛性の周囲領域で抑制することができる。安定であるためにはL=約Rpである必要がある。基本的なコンセプトは延性及び強靭化の増大にあり、ゴム粒子の含有により塑性の強靭化に用いられるものに類似する(例えば、特許文献26参照。その開示はこの出願に参照され援用される)。
張力下での脆性破壊を克服するために、BMGマトリクス複合体が導入される。BMGマトリクス組成物は、アモルファスマトリクス材料内に組み込まれた不均質のマイクロ構造を有する。これらの不均質のマイクロ構造は、ときには分離した樹枝状結晶であり、剪断帯の無限の伸展と関係する破局的破壊に対してガラスを安定させ、全体的な塑性を増大させ、さらに破壊に対し余裕をもたせる。約1GPaの引張強度、約2〜3%の引張延性、及び拡張されたモードIのK1c=約40MPam1/2の破壊靭性が報告された(例えば、特許文献27;および特許文献28参照。その開示はこの出願に参照され援用される)。例えば、BMGマトリクス複合体は、La74Al14(Cu,Ni)12で発見され、そこで5%の引張延性が、柔軟な第2相の50%容積分率で達成された(例えば、特許文献29参照。その開示はこの出願に参照され援用される)。Laベース複合体は435MPaにすぎない極限引張強度を示し、その合金は、単一金属ガラス(La62Al14(Cu,Ni)24)の特性が柔軟な第2相の導入により改善されることを表している。他の望ましい複合体システムは、低密度(Al含有合金など)又は高強度(Feベース合金など)をもつものである。しかしながら、この点について、例えば設計されたBMGマトリクス材料を得るために、コントロールされた方法で、これらの不均質なマイクロ構造を導くことは可能ではなかった。したがって、複合体BMG材料を設計する方法が必要である。
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本発明は、バルク金属ガラス設計材料を生成する方法、さらには特に前記設計材料内に粗大化マイクロ構造を生成する方法に関する。
1つの実施形態で、本発明は次のステップを有するバルク金属ガラス複合体を生成する方法に関する。(a)ガラスマトリクス内に分散された多数の樹枝状結晶を含むバルク金属ガラスを準備し、前記バルク金属ガラスは前記バルク金属ガラスのガラス転移温度以下の温度で与えられる、(b)バルク金属ガラスのガラス相が融解して、多くの樹枝状結晶が液体ガラス相内に均質に分布するバルク金属ガラス溶液を生成するように、バルク金属ガラスの固相線温度以上で液相線温度以下の複合体生成温度にバルク金属ガラスを加熱する、(c)多くの樹枝状結晶のマイクロ構造長さがてこの原理によって最大長さに到達するよう増大するまで、バルク金属ガラスを複合体生成温度に保持する、及び、(d)ガラスマトリクス内に均質に配置される多くの樹枝状結晶を含むバルク金属ガラス複合体材料を生成するために、バルク金属ガラスを、バルク金属ガラスのガラス転移温度以下に急冷する。
別の実施形態では、本発明はZr−Ti−Nb−Cu−Beを含むバルク金属ガラスを用いる方法に関する。その1つの実施形態では、バルク金属ガラスは、Zr15〜60at.%、Ti10〜75at.%、Nb2〜15at.%、Cu1〜15at.%、及びBe0.1〜40at.%を含む組成物である。その実施形態では、樹枝状結晶はZr35〜50at.%、Ti35〜50at.%、Nb10〜20at.%、及びCu0〜3at.%を含む組成物である。
別の実施形態では、本発明はZr36.6Ti31.4Nb7Cu5.9Be19.1、Zr38.3Ti32.9Nb7.3Cu6.2Be15.3及びZr39.6Ti33.9Nb7.6Cu6.4Be12からなる群から選択されるバルク金属ガラスを用いる方法に関する。
また別の実施形態では、本発明は、誘導コイル、プラズマアーク及びオーブン加熱からなる群から選択される加熱方法を用いる。
さらに別の実施形態では、本発明は、急冷(quenching)期間に、1〜100K/sの範囲の冷却(cooling)速度を用いる。
またさらに別の実施形態では、本発明は、約10〜200μmの範囲の枝径を有する樹枝状結晶をもつバルク金属ガラス複合体を製作する。その別の実施形態では、樹枝状結晶は5〜500μmの粒子サイズの各枝をもつ。そのさらに別の実施形態では、樹枝状結晶は放射状に等方性である。
またさらに別の実施形態では、本発明は、1%以下から約95%の範囲の容積分率の樹枝状結晶を有するバルク金属ガラス複合体を製作する。
またさらに別の実施形態では、本発明は樹枝状結晶のサイズが20%以下で変化するバルク金属ガラス複合体を製作する。
またさらに別の実施形態では、本発明は、樹枝状結晶の性質をさらにカスタマイズするために、バルク金属ガラス複合体を機械的に変形させる。
またさらに別の実施形態では、本発明は少なくとも次の特性の1つをもつバルク金属ガラス複合体を製作する;0〜20%の引張延性、1.5〜25%の破壊に対する全歪み、25J以上のシャルピー衝撃靭性、100MPa*m1/2以上の平面歪み破壊靭性、5%以上の室温圧延、引張試験中20%以上の断面収縮、30Gpa以下の剪断弾性率、少なくとも300kJm-2の破壊エネルギー、10μm以下の剪断帯サイズで引張試験中の均質変形、及び約110Kの過冷液体領域。
またさらに別の実施形態では、本発明は単一の共晶晶出事象、単一溶融事象又はその両者をもつバルク金属ガラス複合体を製作する。
次に示す図やデータグラフはこの発明の例示的実施形態として提示され、この発明の範囲の完全な詳説と解されるべきではなく、それらを参照することによってこの記載はより詳細に理解されるだろう。
図1は、本発明により作製されたBMG複合体材料についてのアシュビー図であり、破線の等高線がG1cの大きさのオーダーによって分離される。 図2は、本発明によるBMG複合体材料を生成する例示的方法のフローチャートである。 図3は、bcc(体心立方)樹枝状結晶材料、完全なアモルファスガラスマトリクス及びその複合体を示す、DH1のX線回折データである。 図4は、(a)組成(Zr45.2Ti38.8Nb8.7Cu7.380.9Be19.1をもつDH1、及び、(b)組成(Zr45.2Ti38.8Nb8.7(Du7.391Be9をもつより高い容積分率の合金の、コントラスト調整された反射電子SEM(走査型電子顕微鏡)顕微鏡写真である。 図5は、合金DH1〜3、及びDH1のガラスマトリクスのDSC(示差走査熱量測定)曲線である。 図6は、合金DH1、そのガラスマトリクス及びその樹枝状結晶についての樹枝状結晶の容積分率に対する剪断弾性率の図である。 図7は、コントロールされていない従来技術の方法(a〜c)によって生成された樹枝状結晶マイクロ構造と、本発明(e〜f)による半溶融加工により生成されたマイクロ構造を比較したSEM顕微鏡写真である。 図8は、合金DH1の高解像度TEM(透過型電子顕微鏡)画像であり、(a)はガラスマトリクスにおけるbcc樹枝状結晶を表す明視野TEM顕微鏡写真を示し、(b)は同領域の対応する暗視野顕微鏡写真を示し、(c)は2つの相間の境界を表す高解像度顕微鏡写真で、挿入図は対応する回折パターンを示す。 図9は、DH1(a)及びDH3(b)のマイクロ構造を示す反射電子SEM顕微鏡写真であり、暗部はガラスマトリクス、明部は樹枝状結晶を表し、(c)は室温引張試験でのVitreloy1並びにDH1、DH2及びDH3の設計応力−歪み曲線を示し、(d)はDH3におけるくびれの光学顕微鏡写真、(e)は初期変形のない引張試験片を、引張試験後のDH2及びDH3試験片と対照させて表した光学顕微鏡写真を示し、(f)はDH3における引張表面のSEM顕微鏡写真で、挿入図は高倍率にしたものを示し、(g)及び(h)はDH2及びDH3それぞれのくびれのSEM顕微鏡写真を示し、(i)は全ての単体構造BMGの脆性破壊の典型を示す。 図10は、単一の樹枝状結晶ツリーを示すDH1のマイクロ構造の反射電子SEM顕微鏡写真であり、それは暗部曲線で表された、その中央核形成部分付近の横断面図で示されている。 図11は、主要で基本的な機械的及びマイクロ構造の長さスケールを整合させることで得られる高破壊靭性の証拠を示し、(a)はDH1における未破壊の破壊靭性(K1c)の光学画像で、数mmのオーダーの亀裂先端周辺の塑性を示し、(b)はK1c試験中DH1の抑制された亀裂のSEM顕微鏡写真を示し、(c)はVitreloy1のK1c試験のSEM顕微鏡写真を示し、(d)及び(e)はDH1及びDH3それぞれで亀裂前面の塑性域を示す反射電子SEM顕微鏡写真を示し、そして(f)はDH3の高倍率SEM顕微鏡写真を示し、0.3〜0.9μmのオーダーの剪断帯を表している。 図12は、本発明(DH1、DH2及びDH3)によって生成される3つの合金と2つの従来の合金(Vitreloy1及びLM2)の特性比較である。
本発明は、バルク金属ガラス設計材料を生成する方法、さらには特に前記設計材料内に粗大化マイクロ構造を生成する方法に関する。特に、本発明は基本的な機械的及びマイクロ構造の長さスケールを整合させることにより「設計された複合体」を製作する方法を与える。本発明による方法を用いることで、例示的なTi−ZrベースのBMG複合体は10%超の室温引張延性、1.2〜1.5GPaの降伏強さ、約170MPam1/2以下のK1c、そしてG1c=約340kJm-2と同等の亀裂伝播の破壊エネルギーをもつことが示される。K1c及びG1c値は、最も強靱なTi又はスチール合金で達成可能なものと同じ又はこれを超え、本発明によって作れられたBMG複合体を、最も強靱であるとして知られた材料と同位置に置くものである。
要約すると、本発明は金属ガラスにおけるマイクロ構造の強靭化及び延性向上を利用するBMG複合体を生成する方法に関する。2つの基本的な原理は、(1)不均質部周辺に局部剪断帯を発生させるために、金属ガラスマトリクス内に「柔軟な」弾性/塑性不均質部を導入すること、(2)剪断帯の伸展を制限し、剪断帯の開口を抑制し、そして亀裂成長を避けるよう、(開口亀裂先端を塑性的にシールドするために)マイクロ構造の長さスケール(例えば、L及びS)を特性長さスケールRpに整合させることである。
本発明の方法を利用して、非常に優れた物理特性をもつBMG複合体合金を製作することが可能である。本発明によって作られる複合体の独特の特性を図示するためにアシュビー図が図1に示されるが、これは、負荷、たわみ及びエネルギーが限定された構造的用途で材料を選択するために用いられる。平行する破線は一定のG1c等高線に対応する。図は、選択された金属ガラスリボン及びBMGとともに広範囲の一般設計材料を示す。これからすると、本発明により作られた合金のK1c値は最も強靱なスチール及びTi結晶合金のものに匹敵する。高K1cと低剛性であることから、半溶融加工複合体DH1、DH2及びDH3(Zr−Ti−Nb−Cu−Be)は全ての既知の設計材料で最高G1c値をもつものの1つである。実際、G1c値は全ての合金により規定された制限的な範囲を貫くように見える。言い換えれば、新しいBMG複合体は測定基準のG1c値を有する。
本発明による方法についての詳細な検討が、図2に示されるフローチャートを参照して記載される。記載のように、第1ステップでは、十分に混合された状態で所望の要素(例えば、Zr、Ti、Nb、Cu、Be)の均質混合物がガラス相のガラス転移以下の温度から加熱される(ステップ1)。この加熱は、例えば、誘導コイル、プラズマアーク又はオーブン加熱のように、適切な手段によってなされることができる。
合金は、柔軟な樹枝状結晶材料が変化しないままにしつつ、ガラス相が結晶化し、溶融するまでさらに加熱される(ステップ2)。ガラス相が溶融した後、樹枝状結晶相のいくらかが溶解する(てこの原理により決定されるように)。このステップ中、合金は加熱され、いくらかの温度でガラス溶融と合金全体の液相線の間に保持されうる(この温度は、全ての樹枝状結晶が液と溶解する温度と定義される)(ステップ3)。好ましくは、その温度はバルク金属ガラスの固相線と液相線の間の温度に、樹枝状結晶が、それらのマイクロ構造長さスケール(例えば、L及びS)が、(開口亀裂先端を塑性的にシールドするための)てこの原理に従って特性長さスケールRpに整合するサイズに成長するまで、保持される。合金はいずれかの方法により2つの温度の間で加熱又は冷却され、合金がそれらの間に維持される時間は任意であってもよい。重要なポイントは、少なくともいくらかの樹枝状材料が、ガラス相のガラス転移以下に合金を急冷する前に液状に残存できるように、合金が融解状態に導かれないことである(ステップ4)。従来存在する樹枝状材料は、樹枝状結晶又は他の相に核形成がないことを確信させるが、これは、樹枝状結晶が、新しい樹枝状結晶の核形成によらず成長することが、熱力学的に裏付けられるからである。このように、本発明による方法は、熱力学によって許容される全範囲で成長する樹枝状結晶を製作することである。
加工が完成すると、合金はそのガラス転移以下に急冷(1〜100K/s)される。樹枝状結晶のサイズ及び分布は、材料の組成及び加熱方法を調整することによりコントロールしうることが意外にも発見された。例えば、材料が水冷銅板上で誘導加熱されるとき、板に対して急勾配の冷却が生じる。これは樹枝状結晶の幹を冷却速度の方向に成長させ、枝が幹周辺に円筒状に形成される。枝の径は冷却速度の関数として少し変化するが、全ての樹枝状結晶構造は、溶融状態から冷却されたインゴットにおけるよりかなり大きい。枝の最小径は10μmより大きく、最大サイズは100μmより大きい。各枝の実際の径は、粒子が溶融状態から冷却するときより大きくなるのと同様であることが参照される。粒子は5μmより大きい。
比較すると、アーク溶融器を用いて、図2に記載されるこの方法によって加工すると、類似サイズの樹枝状結晶を製作するが、その温度をコントロールするのがより難しい。加工技術がオーブンで行われるとき、サンプルが急冷されるので放射状冷却が起こり、板の方向に急勾配は生じない。この放射状冷却は放射方向に、上記したのと同じサイズと容積分率で、等方成長した樹枝状結晶を製作する。
本発明によって生成される1つの主要な特徴によると、インゴットにおける最終の樹枝状結晶のサイズ及び容積は細かくコントロールでき、インゴットの至る所に均質に分布される。例えば、発明された技術は、単体構造の金属ガラスを伴う1%以下から、純粋樹枝状結晶を伴う95%以上の範囲の、樹枝状結晶の容積分率を創出するように用いることができる。加えて、新複合体における樹枝状結晶の枝は、10〜100μmの範囲に形成されることもできる。各枝の粒子サイズは5〜50μmに細かくコントロールすることもできる。この加工はインゴットの至る所で20%以下でサイズが変化した樹枝状結晶を創出することもできる。液体からの冷却が、50,000%変化する(0.1〜50μm)樹枝状結晶を創出する。さらに特記すべきは、溶融状態から冷却された合金では、樹枝状結晶のサイズは0.1以下〜50μm以上(1のオーダーの大きさ以上)に変化する。新たな加工技術では、最終の樹枝状結晶のサイズはサンプルのどこでも同じオーダーの大きさである。さらに、引張延性は樹枝状結晶サイズの関数であり、本発明によって製作される材料のどこでも同じである。逆に、溶融状態から冷却された合金において、引張延性は、樹枝状結晶サイズが10μm以下の領域で1%以下である。こうして、新たな方法は、均質なマイクロ構造をもつ部品を製作するために用いることができるが、他方で溶融状態から冷却することによりアモルファス材料を生成する従来方法ではできない。樹枝状結晶のサイズはインゴットの至る所で均一であることから、引張延性は樹枝状結晶の容積分率を増加させることで改善する。樹枝状結晶の形状は機械的変形により室温で変化させることもできる。
図1に示すように、新たな加工及び材料は従来にない機械的特質を生み出す。引張延性0〜20%、破壊に対する全歪み1.5〜25%、シャルピー衝撃靭性25J以上、平面歪み破壊靭性100MPa*m1/2以上、室温圧延5%以上、引張試験での断面収縮20%以上の範囲である。新たな合金の材料特性は同様に独特である。それらは引張試験中に均質変形し、10μm以下の剪断帯サイズをもつ。この変形のスケール及びタイプは、元の複合体ではかつて示されなかったものである。元の複合体は亀裂を抑制することもできる。
新合金の示差走査熱量計(DSC)によるスキャンも独特である。元の複合体は単一の共晶晶出事象、単一溶融事象又はその両者のいずれかをもつ。従来の元の複合体は複数晶出及び溶融ピークをもった。新たな複合体は、いかなる従来の元の複合体より非常に大きな過冷液体領域(従来の45Kに対して110K)をもつ。これは、合金が結晶化することなく、ガラス転移温度以下で熱力学的に加工されうることを意味する。合金は、単一結晶化及び溶融事象の両方と同じ非常に大きな過冷液体領域を有する可能性をもつ。これは、合金がよりよいガラス生成能力をもつであろうことを意味する。合金は、既に1cmを超える厚さに製作されることもできる。ガラスマトリクスの液体温度は、より多くの処理可能なガラスを創り出す、従来の元の複合体以下に下げることもできる。加えて、新たな複合体及びガラスは、従来の合金より非常に高い脆性及び靭性をもつ。これは、それらが同様により低い粘性をもつことを意味する。
上述の検討はBMG複合体を生成する方法に焦点を当てたが、用いられる材料の組成も非常に重要であることが理解されるべきである。特に、組成物の性質は、材料における樹枝状結晶の性質及び密度を変化させることができる。例えば、元の複合体は、Zr15〜60at.%、Ti10〜75at.%、Nb2〜15at.%、Cu1〜15at.%、及びBe0.1〜40at.%の範囲で創出された。新合金システムでは、樹枝状結晶の容積分率を変えるために、他の要素の割合を固定しつつBe含有量が変化しうる。樹枝状結晶の組成は、Zr35〜50at.%、Ti35〜50at.%、Nb10〜20at.%、Cu0〜3at.%の範囲とすることができる。ガラスマトリクスの組成は、Zr15〜60at.%、Ti10〜75at.%、Nb2〜15at.%、Cu1〜15at.%、及びBe0.1〜40at.%で変化することができる。
唯一の例示的なZrベースの材料は先に検討され以下の例にあるが、次のように理解されるべきである。本発明の方法の原理は、いくつかの基準が満たされるという条件で、かなり多くの延性相強化金属ガラスシステムに適用可能であり、新たな合金システムは、剪断に柔軟な樹枝状結晶相が核となって成長し、他方で残る液体が後続する冷却下でガラス化する、高い加工性のある金属ガラスでなければならない。
(方法論)
本発明により生成される例示的な合金は、2ステップの方法で準備された。第1に、超音波洗浄された純粋材料が、TiゲッターのAr雰囲気下でアーク溶融された。第2に、インゴットが水冷銅ボート上に載置され、高温計でモニターされる温度で誘導加熱された。第2のステップは合金の固相線温度と液相線温度の間で合金を半溶融加工する方法として用いられる。この手順は樹枝状結晶を粗大化し、RF撹拌し、そして混合物を均質化する。サンプルは、銅ボートの形状に基づいて、35gまでの質量及び約1cmの厚さで製作された。機械試験のためのサンプルは、これらのインゴットから直接機械加工され、試験は適用可能な場合ASTM標準により実行された。弾性特性が超音波で計測された。
ASTM標準引張試験は、ASTM E8M標準に調和するよう準備された。規格切片の径は3.00〜3.05mmで、規格長さは15.15〜15.25mmだった。試験は、較正Instron 5500R 負荷フレーム上で、室温で実行された。試験は0.1mm分-1の一定クロスヘッド変位速度で行われた。弾性歪みは伸縮計により計測され、全歪みは、サンプル固定具に取り付けられた直線可変変位変換器、及び機械クロスヘッドの両方により計測された。断面縮小は、ASTM標準によるLeo 1550 VP Field Emission(電解放出)SEMにより計測された。
破壊靭性のサンプルは、厚さ2.4〜2.6mm×幅7.6〜8.4mm×長さ36mmの寸法のものが準備され、破壊後に表面剪断帯を観察するために磨かれた。初期切欠はワイヤ鋸を用いて一側の中央に作られた。切欠端から、先行亀裂が(31.75mmの長さをもつ3点曲げ固定具を備えたMTS水力機械により適用された)5Hzの揺動負荷による疲労亀裂により発生した。負荷レベルはK=約10MPam1/2、Kmin/Kmax=約0.2に保たれ、40,000〜100,000サイクル後に2mmの先行亀裂が得られた。(切欠長さと先行亀裂の合計である)3.7〜4.4mmの初期亀裂長さで、0.3mm分-1(K=約40MPam1/2/分)の準静的圧力変位が適用され、先行亀裂のサンプルの負荷応答が計測された。無負荷圧縮率を計測することにより、J(弾性−塑性破壊力学のパラメータ)及びJ−R曲線の評価も試験中行われたが、それは初期亀裂が発達する前にサンプルが大きな塑性をもつからである。高い破壊靭性をもつ(例えば、DG3)サンプルでは、ASTM E1820により与えられるサンプル寸法の条件が、Jの評価のためにわずかに満たす。サンプル形状には制限があることから、これらのJの値がK1cを評価するために用いられた。縮小サイズのシャルピー衝撃試験はASTM標準E23−82に合うように機械処理された。サンプルはU型切欠構造で5mm×5mm×55mmだった。シャルピー試験は調整されたリール(Riehle)衝撃試験装置で実行された。
パルス−エコー重畳技術が、各サンプルのために室温での剪断波及び縦波の速度を計測するために用いられた。設定には、panametricsによる3500PRパルサー/レシーバ及び5MHzの圧電変換器、Tektronixの1500オシロスコープ、及びPCコントロールLabviewプログラムのGPIBインターフェースが、パルス及びエコーの波形をとらえるために用いられた。音速サンプルは全て厚さ3mm以上で、サンプル表面は平坦かつ平行に研磨され9mmの表面に仕上げられた。サンプル密度は、米国材料試験協会標準C693−93によるアルキメデス手法により計測された。各サンプルの音速、密度及び厚さは、多数回計測され、エラーが発生した。Gの計算値のエラーすなわちEは、指定された平均値の±0.5〜0.6%の範囲である。
樹枝状結晶とガラスの組成物はEDS、DSC及びコンピュータソフトウェアを通して評価された。TEM分析は、300kVで動作されるFEI Tecnai F30UT高解像度TEMを用いて、California Institute of TechnologyのKavli Nanoscience Instituteで行われた。サンプルはTEM観察のために顕微鏡切片作成によって準備された。
(組成)
従来の元の複合物と比べると、本発明により作成されたBMG複合体は、密度を減少させNiを含有させないためにTi量を増加させた。Niを排除することによりガラスの破壊靭性が増大し、加工中、脆い金属間の核形成を抑制する。3つの合金Zr36.6Ti31.4Nb7Cu5.9Be19.1、Zr38.3Ti32.9Nb7.3Cu6.2Be15.3及びZr39.6Ti33.9Nb7.6Cu6.4Be12.5(DH1,DH2およびDH3)が、本発明で試験用に生成された。Be含有量は、Zr、Ti、Nb及びCuの相互比率を固定して、(atom%で)x=12.5〜19.1に変更された。xが減少したとき、樹枝状結晶相の容積(又はモル)分率がガラスマトリクスで増加した。走査型電子顕微鏡(SEM)、エネルギー分散型X線分光計(EDS)及びX線回折(XRD)分析は、樹枝状結晶及びガラスマトリクスの組成が変動するxにも近似的に不変のままであることを示す。本発明で生成される例示的な合金で、樹枝状結晶相は、図3に示すように、X線及びEDS分析により確証されるように、Zr,Ti及びNbを主として含む体心立方(bcc)固溶体であった。特に、図3は、bcc樹枝状結晶材料、完全アモルファスガラスマトリクス及びその2つの重畳物である複合体を表すDH1についてのX線回折データを示す。この結果は、DH1がこのようにガラスマトリクス及びbcc樹枝状結晶の組合せであるという証拠である。もしガラスマトリクスが部分的に結晶質であったなら、誤りのピークがDH1のX線走査で目視可能だろう。図示されていないが、この結果がDH2及びDH3に当てはまることが理解されるべきである。加えて、ガラスマトリクスからのアモルファスの背景がDH1からの走査でさらに目視可能である。
DH1、DH2及びDH3を容積分率により区分すると、ガラスマトリクスにおいて、それぞれ42%、51%及び67%の樹枝状結晶相をもたらす。これらの百分率は、図4に示すように、コンピュータソフトウェアを用いるSEM画像からコントラストを分析することにより得られた。特に図4は、組成(Zr45.2Ti38.8Nb8.7Cu7.380.9Be19.1をもつDH1(図4a)及び組成(Zr45.2Ti38.8Nb8.7Cu7.391Be9をもつより高い容積分率合金(図4b)のコントラスト調整された反射電子SEM顕微鏡写真を示す。Beは樹枝状結晶に区分されないため、全合金組成においてBeを減少させることはガラス相のより小さな容積分率につながる。これは、選択されたSEM顕微鏡写真は他の方法で表しているように見えるかもしれないが、合金DH1〜3の樹枝状結晶の容積分率が増加する理由を示す。注目すべきは、明度比は、2つの相を区別するために大きくされ、ガラス相があたかもアモルファスではなく異質のマイクロ構造をもつかのごとく見えるようにしている。
これらのSEMスキャン結果も、図5に示すように、完全なガラスマトリクス合金からの結晶化熱と比較して、示差走査熱量分析(DSC)スキャンによるDH1、DH2、及びDH3からの結晶化熱を分析することにより、個別に確かめられた。特に、図5は、合金DH1〜3及びDH1ガラスマトリクスからのDSC曲線を示す。各合金で、明らかなガラス転移が、共晶晶出事象とともに目視できる。マトリクス合金の結晶化熱と比較してDH1〜3の結晶化熱は、ガラスの容積分率の評価に用いることができる。この方法は、コンピュータソフトウェアを用いてなされる画像分析を確証する。EDSを用いて計測された樹枝状結晶の組成はZr40-44Ti42-45Nb11-14Cu1-3の範囲に及び、他方ガラスマトリクスの組成はZr31-34Ti17-22Nb1-2Cu9-13Be31-38の範囲に及ぶ。これらは1atom%(原子百分率)の推定誤差をもつと報告されている。
先に検討したように、この研究は、樹枝状結晶相の容積分率が0から100%までxを変更することでコントロールできるということも教えている。複合体の超音波計測は、図6に示すように、xを変更することで「混合物の容積ルール」にしたがって、平均弾性定数を与える。特に、図6は合金DH1、そのガラスマトリクス及び樹枝状結晶についての、樹枝状結晶の容積分率に対する剪断弾性率の図である。例えばDH1では、ガラスマトリクス相についての剪断弾性率G=33.2GPa及びヤング率E=89.7GPa、並びに樹枝状結晶相についてのG=28.7GPa及びE=78.3GPaが得られた。ガラスマトリクスがbcc樹枝状結晶(約28GPa)より高い剪断弾性率(約33GPa)を有することは、樹枝状結晶が柔軟な含有物であることを示す。2相複合体は2つのG=30.7GPa及びE=84.3GPaの容積重量平均値をもつ。複合体DH1がガラスマトリクス及び樹枝状結晶の混合平均式であることは、それが正に2相合金であることを示す。この方法によってガラスの容積分率を計算すると56%であり、画像分析及びDSCスキャンで優れた一致をみた。この結果はDH2−3に対しても同様であるが、ガラスマトリクス及び樹枝状結晶の異なる組成により、少し異なる傾斜をもつ。負荷下での降伏及び変位は、樹枝状結晶近傍で促進され、周囲のマトリクスにより制限される。
(試験結果)
元の複合体がアーク溶融器での溶融から固化することが早くに報告された。インゴット内の冷却速度の変化によって、全樹枝状結晶の長さスケール及び樹枝状結晶間の間隔は約1から100μmの大きな変化を示した。先に検討したように、より均一なマイクロ構造を製作するために、例示的な合金は、合金の液相線と固相線の間の半溶融二相領域(T=約800〜900℃)に加熱され、そこで数分等温に保たれ、必ず溶融状態(1,100℃超)以下を維持する。
半溶融加工に対するコントロールされないマイクロ構造の比較が図7に示される。特に、図7a〜cは、(S.Lee,Thesis;California Institute of Technology,2005から再現された)アーク溶融器で冷却された元の複合体の約7mm厚さのインゴットから得た反射電子SEM顕微鏡写真を示す。これらの画像は、樹枝状結晶のサイズが0.4〜0.6μm(図7aインゴットの頂部)から2〜4μm(図7b同中央部)、さらに8〜12μm(図7c同底部)に変化することを示す。対照的に図7d〜eは、本発明によって半溶融領域において、水冷銅ボート上で製作された7mm厚さの棒状DH2から得た反射電子SEM顕微鏡写真を示す。これらの画像は、樹枝状結晶の腕のサイズがインゴット全体を通して(図7d頂部、図7e中央部、図7f底部)、5〜15μm間でのみ変化することを示す。したがって、この比較は、本発明の半溶融加工はより均一のマイクロ構造を製作し、冷却速度によって最小限に変化することを示す。引張延性は樹枝状結晶のサイズとともに急落することから、DH2のより均質なマイクロ構造は、高靭性複合体につながる。
半溶融混合物は、その後残存液相をガラス化するために十分急速に急冷された。この方法はインゴットを通してより均一な「近平衡」2相マイクロ構造を生み出し、それは図8に示すように、TEMを用いて特徴づけられた。ガラスマトリクスにおけるbcc.樹枝状結晶を示す明領域/暗領域の対が、合金DH1に対して図8a及び8bに示される。樹枝状結晶及びガラスマトリクス間の境界は図8bに高分解能で示される。顕微鏡写真は、2相間の境界が原子的にシャープであることを確信させる。回折パターンが、樹枝状結晶及びマトリクスガラスの両者について図8c挿入図に示される。樹枝状結晶はbcc回折パターンを表すのに対し、ガラスマトリクスはアモルファス材料に特有の2つの広く拡散する光輪を表す。DH2及びDH3における樹枝状結晶−ガラスの境界は、図8に見られるものに類似する。
SEM分析が、複合体のバルクマイクロ構造を特徴づけるために用いられた。2つの選択されたエリアが合金DH1及びDH3について、図9a及び9bに示される。顕微鏡写真の配列を分析した後、樹枝状結晶サイズがL=約60〜120μmで変化するのに対し、樹枝状結晶間の間隔はS=約80〜140μmで変化することが結論された。(Sは単一樹枝状結晶ツリーの中心から隣接するものの中心の距離であり、Lは単一樹枝状結晶ツリーの全長である。)これらの顕微鏡写真の1つが図10に再現され、(矢印で示された)Lが100μmの樹枝状結晶断面の全長Lの評価を示す。主又は副の「幹」の直径は、DH1からDH3に著しく増加し、より大きく(又はより少なく)発達したツリー構造を表すDH1(又はDH3)をもつ。これらのマイクロ構造を選択するための理論的根拠は、長さスケールL及びSをRpより少ないがそのオーダーであるように均一に整合させることにある。ガラスマトリクスのRpは、そのK1c=約70MPam1/2から、Rp=約200μmであると見積もることができる。
DH1、DH2及びDH3のための室温の設計応力−歪み引張曲線(図9c)は、1.2〜1.5GPaの最大引張強さの下で、9.6〜13.1%の範囲の破壊に対する全歪みを示す。全歪みにおけるサンプル間の変動は典型的には±1%で、強さにおける変動は典型的には±0.1GPaであった。応力はゲージ部のくびれによる大きな歪み下で減少する。合金DH2は最も大きなくびれ(断面収縮率50%)を示し、くびれ領域で2.15GPaの真応力で破壊する。DH2及びDH3における引張ゲージ部の光学画像は図9d及び9eに示される。元の複合体は、それらの約15mmの切取りゲージ長さから、約1.3mm(8.6%)及び1.7mm(11.3%)の塑性伸張を表す。図9g及び9hは、より高倍率でDH2及びDH3のくびれ領域を示す。対照的に、単体構造のBMGは、おおよそ45°の方向の(図9i)単一の剪断帯で破壊する。
観察されたDH1、DH2及びDH3の引張延性は、個々の樹枝状結晶により定められた領域(図9f、くびれ領域付近で撮られたもの)に発生する、局部的に平行な主剪断帯のパターンと関係している。主剪断帯は、dp=約15μm又はおおよそS/10 L/10の主要な間隙をもつ。主帯剪断滑り面は、1つの樹枝状結晶領域から隣の樹枝状結晶領域に移動しながら(しばしば90°回転して)向きを変える。個々の主剪断帯の長さ(60〜100μm)は、L(及びS)のオーダーであり、Rpよりいくらか小さいが、それと同じオーダーである。図9fの挿入図は、2つの主剪断帯間の副剪断帯パターンの拡大画像を示す。間隙ds=約1〜2μmをもつ濃い副剪断帯は、主帯内に均一に分布される。dp=約L/10及びdS=約dp/10であることに注目すべきである。剪断帯間隙の類似の幾何学的「スケール」は、曲げ実験における主/副パターンに対しても観察される。
3点曲げ形状でのモードI破壊靭性試験(K1c)は、DH1、DH2及びDH3の亀裂成長に対する耐性を評価するために用いられた(図11a)。初期に切断された切欠から、先行亀裂が疲労亀裂により発生した。引き続く負荷の下で、発明者らは亀裂成長の前に、大きな塑性を観察した。負荷変位曲線はK=55〜75MPam1/2の応力強さで反転し始めるが、無負荷圧縮率は、弱められた先行亀裂先頭における破壊がかなり後に始まることを示す。こうして、J積分及びJ−R曲線は、ASTM E399.A3法及び、ASTM E1820式によってK1cを評価するために用いられた。実際に、最後に発達する亀裂は、サンプルが破壊する前に、抑制された(図11b)。この亀裂発達は、亀裂の抑制が決して観察されない、単体構造のBMGのふるまいと際だって対照的である(図11c)。剪断帯の配列が先行亀裂先端で生成されるが、単体構造のガラスが過負荷のとき単一剪断帯に沿って破局的に破壊する。図11d及び11eは、DH1及びDH3の抑制された亀裂先端の反射電子SEM顕微鏡写真を示し、主及び副の剪断帯パターンで複雑な塑性域を表す。DH3は最高破壊靭性をもち、DH1より亀裂先端でより激しい変異を見せる(図11d及び11e)。
高分解能SEMは、図11fに示すように、樹枝状結晶間領域の剪断帯構造を映すために用いられた。主及び副の剪断帯パターンはそれぞれ5〜10μm及び0.3〜0.9μm間隙をもつように見える。これは、主剪断帯に対する副剪断帯の関係ds=約dp/10で密接に整合する。DH1、DH2及びDH3の破壊靭性は、K1c=約87MPam1/2、128MPam1/2及び173MPam1/2であると評価された。DH1、DH2及びDH3は負荷制限された破損では高いK1cをもつが、(一部それらの比較的低いヤング率によって)エネルギー制限された破壊では極めて高い値G1c(K1c 2/E)をもつ。例えば、DH3の破壊靭性はK1c=約173MPam1/2であり、他方破壊エネルギーはG1c=約341kJm-2である。これは、高靭性化されたスチールにおけるG1cに匹敵し、それはDH3よりほぼ3倍の剛性(E=約200GPa対E=75GPa)をもつ。複合体の明らかな塑性域の半径Rpは数mmのオーダー(図11a)であり、多くの結晶構造の金属に匹敵することに注目すべきである。
図12はDH1、DH2及びDH3について観察された、いくつかの特性を要約した表である。特性は単体構造のBMGのそれら及び先に報告された複合体と比較される(得られた他のデータは示されていない)。例えば、シャルピー衝撃エネルギーは40−50Jcm-2のオーダーであることが計測され見出されており、単体構造のガラス又は先行する複合体の値より高い(図12)。本発明の合金のさらに詳細(反射電子型SEM、XRD、DSC曲線及び光学像)は補足情報で示される。
(要約)
要約すると、本発明は、金属ガラスにおいて、マイクロ構造の靭性化及び延性向上を用いるBMG複合体を生成する方法に関する。2つの基本原理は、(1)不均一部周辺に局部的剪断帯を発生させるために、金属ガラスマトリクスで「柔軟な」弾性/塑性の不均一性を導入し、(2)剪断帯の伸展を制限し、剪断帯の開口を抑制し、かつ亀裂の発達を避けるために、(開口亀裂先端の塑性シールドのための)特性長さスケールRpにマイクロ構造の長さスケール(例えば、L及びS)を整合させること、である。
以上の記載はこの発明の多くの特別の実施形態を含む一方で、これらは、本発明の範囲を限定するものと解釈されるべきではなく、むしろそれらの一実施形態の例として解釈されるべきである。したがって、本発明の範囲は図示された実施形態によるのではなく、添付された特許請求の範囲及びそれらの同等物により決定されるべきである。

Claims (10)

  1. バルク金属ガラス複合体を生成する方法であって、
    バルク金属ガラスマトリクス内に分散された多数の樹枝状結晶を含むバルク金属ガラス複合体を生成可能な合金を準備することと、
    前記合金の固相線温度以上で液相線温度以下の複合体生成温度に前記合金を加熱することと、
    前記多数の樹枝状結晶のマイクロ構造の長さが、前記バルク金属ガラスマトリクスの開口亀裂先端を塑性的にシールドするために特性長さスケール(Rp)に整合して最大長さに到達するよう増大するまで、前記合金を前記複合体生成温度に保持することと、
    前記バルク金属ガラスマトリクス内に均質に配置される前記多数の樹枝状結晶を含むバルク金属ガラス複合体を生成するために、前記合金を、前記バルク金属ガラスマトリクスのガラス転移温度以下に急冷すること、
    を含む方法。
  2. 前記合金がZr−Ti−Nb−Cu−Beバルク金属ガラスである、請求項1の方法。
  3. 前記加熱が、誘導コイル、プラズマアーク及びオーブン加熱からなる群から選択される方法により行われる、請求項1の方法。
  4. 急冷期間の冷却速度が1〜100K/sの範囲である、請求項1の方法。
  5. 前記樹枝状結晶が約10〜200μmの範囲の枝径を有する、請求項1の方法。
  6. 前記樹枝状結晶が5〜500μmの各枝の粒子サイズをもつ、請求項5の方法。
  7. 前記樹枝状結晶が放射状に等方性である、請求項1の方法。
  8. 前記樹枝状結晶の容積分率が1%以下から約95%の範囲である、請求項1の方法。
  9. 前記バルク金属ガラス複合体を機械的に変形させることをさらに含む、請求項1の方法。
  10. 前記合金が、Zr36.6Ti31.4Nb7Cu5.9Be19.1、Zr38.3Ti32.9Nb7.3Cu6.2Be15.3及びZr39.6Ti33.9Nb7.6Cu6.4Be12からなる群から選択される組成物である、請求項1の方法。
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