JP5565149B2 - 電力変換装置 - Google Patents

電力変換装置 Download PDF

Info

Publication number
JP5565149B2
JP5565149B2 JP2010151252A JP2010151252A JP5565149B2 JP 5565149 B2 JP5565149 B2 JP 5565149B2 JP 2010151252 A JP2010151252 A JP 2010151252A JP 2010151252 A JP2010151252 A JP 2010151252A JP 5565149 B2 JP5565149 B2 JP 5565149B2
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
reactor
winding
auxiliary winding
power
auxiliary
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Expired - Fee Related
Application number
JP2010151252A
Other languages
English (en)
Other versions
JP2012015849A (ja
Inventor
隆二 山田
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Fuji Electric Co Ltd
Original Assignee
Fuji Electric Co Ltd
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Fuji Electric Co Ltd filed Critical Fuji Electric Co Ltd
Priority to JP2010151252A priority Critical patent/JP5565149B2/ja
Publication of JP2012015849A publication Critical patent/JP2012015849A/ja
Application granted granted Critical
Publication of JP5565149B2 publication Critical patent/JP5565149B2/ja
Expired - Fee Related legal-status Critical Current
Anticipated expiration legal-status Critical

Links

Images

Landscapes

  • Power Conversion In General (AREA)
  • Filters And Equalizers (AREA)

Description

本発明は、直流または交流を他の直流または交流に変換する電力変換装置に係り、特にコモンモード電流の共振周波数成分を抑制する機能を備えたノーマルモードリアクトルに関する。
交流電力を直流電力に変換するコンバータや直流電力を交流電力に変換するインバータといった電力変換装置には、高速でスイッチング動作を行う電力半導体素子が使用されている。
このような電力変換装置には、電力半導体素子のスイッチング動作に起因して、交流ライン間を流れる高周波のノーマルモード電流が発生する。また、交流ラインとアース間を流れる高周波のコモンモード電流が発生する。これらの高周波電流は、機器の誤動作を引き起こすノイズの原因となる。従来、これらの高周波電流を除去するため、コンバータおよびインバータの各相の交流ラインに交流リアクトルが挿入され、さらに交流各相のライン間にコンデンサを接続してなるノーマルモードノイズフィルタが設けられていた。
図9は、上記ノーマルモードノイズフィルタを単相AC−DCコンバータに適用した場合の従来のシステム構成図である。コンバータ2は単相交流電力を直流電力に変換するAC−DCコンバータであり、その入力端子はリアクトルL3aおよびL3bのそれぞれの一端と接続されている。リアクトルL3aとリアクトルL3bはノーマルモードリアクトルであり、それぞれの他端は交流電源1aに接続されるとともに、その両端子間にコンデンサC1が接続されている。
次に、コンバータ2の出力端子間には出力電圧Eoを平滑するコンデンサCoが接続されている。コンデンサCoの両端に負荷4aが接続されている。なお、コンバータ2の回路構成部品及び配線とアース5との間には浮遊容量が存在する。図9では、その代表として、コンバータ2の出力側直流ラインとアース5との間に浮遊容量Csを記載している。
ここで、リアクトルL3aおよびL3bは、交流電源1aとコンバータ2の間を流れるノーマルモード電流の高周波成分を低減する。また、コンデンサC1は、ノーマルモード電流の高周波成分を吸収し、リアクトルL3a,L3bとともにノーマルモードノイズフィルタを構成する。このノーマルモードノイズフィルタにより、交流電源1a側に漏洩するノーマルモード電流の高周波成分が低減される。
コンバータ2は、交流入力電流Iinが交流入力電圧Vinと同位相かつ正弦波状になるように、さらに直流出力電圧EoすなわちコンデンサCoの両端電圧が所定値となるように、内蔵する電力半導体素子をPWM制御によりスイッチングする。
この電力半導体素子のスイッチング動作により、コンバータ2の回路構成部品及び配線とアース5との間で、交流電源1aおよび直流出力電圧Eoに応じた電位の変動が生じる。この電位変動により、コンバータ2とアース5との間には、浮遊容量Csを介して高周波のコモンモード電流が流れる。図9において、コモンモード電流は、コンバータ2→浮遊容量Cs→アース5→交流電源1aの接地線(図示せず)→交流電源1a→リアクトルL3aとL3bの並列回路→コンバータ2の経路で流れる。
ここで、リアクトルL3a,L3bはノーマルモードリアクトルであるため、そのインダクタンスは小さく、コモンモード電流を十分に低減することはできない。一方、このコモンモード電流は、交流電源1aの系統に接続されている他の機器の誤動作や雑音障害等を引き起こす原因となる。
そのため、電力半導体素子のスイッチング動作によって発生するコモンモード電流を低減するフィルタ回路が提案されている(例えば、特許文献1〜6参照。)。
図10は、図9のAC−DCコンバータに対し、リアクトルL4a,L4bとコンデンサC2a,C2bとからなる従来のコモンモードノイズフィルタを付加した回路構成図である。
リアクトルL4a,L4bは、共通の鉄心に主巻線が巻き回されたコモンモードリアクトルである。そして、リアクトルL4a,L4bは、交流電源1aとリアクトルL3aおよびL3bとの間にそれぞれ直列に接続されている。また、リアクトルL3aとリアクトルL4aの接続点と、リアクトルL3bとリアクトルL4bの接続点との間に、コンデンサC2aとC2bとを直列に接続した直列回路が接続されている。コンデンサC2aとC2bの直列接続点はアース5に接続され、リアクトルL4a,L4bとともにコモンモードノイズフィルタを構成する。
ここで、第1のコモンモード電流が、コンバータ2→浮遊容量Cs→アース5→コンデンサC2aとC2bの並列回路→リアクトルL3aとL3bの並列回路→コンバータ2の経路で流れる。コンデンサC2aとC2bは、コンバータ2内蔵の電力半導体がスイッチング動作することにより生じるコモンモード電流をアース5にバイパスさせて、コモンモード電流が交流電源1a側へ漏洩するのを抑制する。この第1のコモンモード電流が流れる経路を第1の経路とする。
次に、コンバータ2内蔵の電力半導体がスイッチング動作することにより生じるコモンモード電流の一部は、第2のコモンモード電流として、交流電源1a側へ漏洩する。この第2のコモンモード電流は、コンバータ2→浮遊容量Cs→アース5→交流電源1aの接地線(図示せず)→交流電源1a→リアクトルL4aとL3aとからなる直列回路とリアクトルL4bとL3bとからなる直列回路の並列回路→コンバータ2の経路で流れる。この第2のコモンモード電流が流れる経路を第2の経路とする。
第2のコモンモード電流は、リアクトルL4aとL4bの共通鉄心に生じる磁束を、相互に強める方向に作用する。その結果、リアクトルL4a,L4bにはより大きな逆起電力が生じる。上記作用による逆起電力の増加によって、交流電源1a側に漏洩するコモンモード電流が低減され、交流電源1aの系統に接続されている他の機器の誤動作や雑音障害等を防止することができる。
なお、リアクトルL4a,L4bの巻線は、ノーマルモード電流に対してお互いの磁束を打ち消すように共通鉄心に巻き回されている。したがって、リアクトルL4a,L4bは、ノーマルモード電流に対してリアクトルとして機能せず、コンバータ2の制御動作に影響を及ぼすことはない。
また、前記第2の経路は、LC共振回路を構成している。この第2の経路のLC共振によって増大する第2のコモンモード電流を抑制するため、リアクトルL4a,L4bの共通鉄心に補助巻線を付加し、その両端を抵抗で終端するコモンモードリアクトルが提案されている(例えば、特許文献2、特許文献5参照。)。
特開平9−103078号公報 特開2002−57542号公報 特開2005−204438号公報 特開2006−136058号公報 特開2007−181341号公報 特開2009−194957号公報
しかしながら、図10に示す従来例において、前記第1の経路も、LC共振回路を構成している。この第1の経路でLC共振が生じると、共振周波数帯においてコモンモード電流に対する回路インピーダンスが著しく小さくなる。その結果、第1の経路で流れる第1のコモンモード電流のうち、共振周波数帯の成分が大幅に増加する。この増加した共振周波数帯の電流成分の一部は、前述の第2のコモンモード電流と加算されて、交流電源1a側に漏洩する。
すなわち、コンデンサC2aとC2bを設けた目的に反して、第1の経路でLC共振が生じると、交流電源1a側に漏洩する第2のコモンモード電流が増加する。交流電源1a側に漏洩する第2のコモンモード電流の増加は、交流電源1aの系統に接続されている他の機器の誤動作や雑音障害等を招く恐れがある。
ところが、上述した従来例では、この第1の経路によるLC共振が交流電源1a側に与える影響については考慮されていない。交流電源1a側に漏洩する第2のコモンモード電流のうち第1のコモンモード電流の上記共振周波数帯の成分を低減するためには、リアクトルL4a,L4bのインダクタンスを極めて大きくする必要があり、装置の大型化、高価格化を招くことになる。
一方、コンデンサC2aとC2bを設けなければ第1の経路は存在しないため、上述のLC共振による問題は生じない。しかし、同時にコモンモード電流のバイパス機能も失われるので、第2のコモンモード電流の他の周波数成分を十分抑制するためには、リアクトルL4a,L4bのインダクタンスを極めて大きくする必要がある。
本発明は上記課題を解決するためになされたものであり、装置の大型化、高価格化を招くことなく、上記第1の経路のLC共振を抑制することを目的とする。
また、第1の経路のLC共振を抑制することにより、交流電源1a側に漏洩する第2のコモンモード電流の増加を抑制することを目的とする。さらに、交流電源1aの系統に接続されている他の機器の誤動作や雑音障害等を防止することを目的とする。
上記目的を達成するための第1の発明は、スイッチング素子をオン・オフ動作させることにより、電源からの交流電力を直流電力に変換して負荷に出力するコンバータと、前記電源の第1の端子と前記コンバータの第1の交流入力端子との間に接続される第1のリアクトルと、前記電源の第2の端子と前記コンバータの第2の交流入力端子との間に接続される第2のリアクトルと、前記電源の第1と第2の端子間に直列に接続され、その接続点がアースに接続される第1と第2のコンデンサと、を備え、前記第1のリアクトルは、第1の鉄心に第1の主巻線と第1の補助巻線とを巻き回してなり、前記第2のリアクトルは、第2の鉄心に第2の主巻線と第2の補助巻線とを巻き回してなり、前記第1の補助巻線と前記第2の補助巻線とは、前記第1のリアクトルと前記第2のリアクトルのそれぞれの主巻線に逆位相の交流電流を流したとき、それぞれの補助巻線に誘起する起電力が打ち消され、前記第1のリアクトルと前記第2のリアクトルのそれぞれの主巻線に同位相の交流電流を流したとき、それぞれの補助巻線に誘起する起電力が加算されるように、それぞれの一端を接続してなる直列回路を構成し、前記直列回路の両端がインピーダンス回路によって接続されていることを特徴とする電力変換装置である。
また、第2の発明は、スイッチング素子をオン・オフ動作させることにより、電源からの直流電力を交流電力に変換して負荷に出力するインバータと、前記インバータの第1の交流出力端子と前記負荷の第1の端子との間に接続される第1のリアクトルと、前記インバータの第2の交流出力端子と前記負荷の第2の端子との間に接続される第2のリアクトルと、前記負荷の両端に直列に接続され、その接続点がアースに接続される第1と第2のコンデンサと、を備え、前記第1のリアクトルは、第1の鉄心に第1の主巻線と第1の補助巻線とを巻き回してなり、前記第2のリアクトルは、第2の鉄心に第2の主巻線と第2の補助巻線とを巻き回してなり、前記第1の補助巻線と前記第2の補助巻線とは、それぞれの一端を接続してなる直列回路を構成し、前記直列回路の両端がインピーダンス回路によって接続されていることを特徴とする電力変換装置である。
そして、前記第1の補助巻線と前記第2の補助巻線とは、前記第1のリアクトルと前記第2のリアクトルのそれぞれの主巻線に逆位相の交流電流を流したとき、それぞれの補助巻線に誘起する起電力が打ち消され、前記第1のリアクトルと前記第2のリアクトルのそれぞれの主巻線に同位相の交流電流を流したとき、それぞれの補助巻線に誘起する起電力が加算される、ように直列に接続されている。
また、前記第1の鉄心と前記第2の鉄心とは、それぞれ環状鉄心とするのがよい。
そして、前記第1の補助巻線を前記第1の鉄心を貫通する補助巻線とし、前記第2の補助巻線を前記第2の鉄心を貫通する補助巻線とすることができる。
そして、前記直列回路の両端に接続されるインピーダンス回路は抵抗を含んで構成することができる。
また、前記直列回路の両端に接続されるインピーダンス回路は抵抗とコンデンサとを接続した回路を含んで構成することもできる。
本発明によれば、ノーマルモードリアクトルに補助巻線とインピーダンス回路を付加した簡単な回路構成によって、電力変換装置の大型化、高価格化を伴うことなく、上記第1の経路のLC共振を抑制することができる。
その結果、交流電源側1a側に漏洩する第2のコモンモード電流の増加を抑制することができる。さらに、交流電源側1aの系統に接続されている他の機器の誤動作や雑音障害等を防止することができる。
本発明に係る電力変換装置の実施形態の一例を示すシステム構成図。 本発明に係るノーマルモードリアクトルの一実施例を示す構成図。 本発明に係るノーマルモードリアクトルの他の実施例を示す構成図。 図1に係る実施形態においてノーマルモード電流が流れる経路を示す図。 図1に係る実施形態において第1のコモンモード電流が流れる経路を示す図。 本発明に係る電力変換装置の実施形態の一例を示すシステム構成図。 本発明に係る電力変換装置の他の実施例を示すシステム構成図。 本発明に係る電力変換装置のさらに他の実施例を示すシステム構成図。 従来のノーマルモードノイズフィルタを適用した電力変換装置の一例を示すシステム構成図。 従来のコモンモードノイズフィルタを適用した電力変換装置の一例を示すシステム構成図。
以下、本発明の実施の形態について、図1〜図8に基づいて詳細に説明する。なお、図1〜図8において、従来の電力変換装置の実施形態の一例である図9および図10に示した構成要素と共通する要素には同符号を付し、その説明を省略する。
図1は、本発明の一実施形態である交流電力を直流電力に変換するコンバータシステムの構成を示す概略回路図である。
従来の実施形態である図10との相違点は、コンバータ2の入力端子に接続されるリアクトルL3aとL3bが、それぞれ補助巻線を有するリアクトルL1aとL1bに置き換えられているところである。さらに、リアクトルL1aとL1bの補助巻線は直列に接続された直列回路を構成し、この直列回路の両端にインピーダンス回路6が接続されているところである。
ここで、本発明に係る一組のノーマルモードリアクトルは、それぞれの環状鉄心に主巻線と補助巻線とを巻き回して製作される。例えば、図1に示した実施例のリアクトルL1aとL1bは、図2に示すように、各鉄心10a,10bにそれぞれ主巻線11a,11bと補助巻線12a,12bとが巻き回されている。そして、各補助巻線12a,12bは、図2に示すように、ノーマルモード電流Inomによって誘起される起電力は打ち消し、かつコモンモード電流によって誘起される起電力は加算する極性に直列に接続される。補助巻線12aと12bとを接続した直列回路はインピーダンス6で終端される。
また、リアクトルL1a,L1bのそれぞれの環状鉄心に共通の補助巻線を巻き回しても、本発明に係る一組のノーマルモードリアクトルを製作することができる。図3は、このようにして製作したリアクトルL1aとL1bとからなる一組のノーマルモードリアクトルである。
図2に示したノーマルモードリアクトルと同様に、リアクトルL1aとL1bの各鉄心10a,10bにそれぞれ主巻線11a,11bが巻き回されている。一方、補助巻線12cは、ノーマルモード電流Inomによって誘起される起電力は打ち消し、かつコモンモード電流によって誘起される起電力は加算するように鉄心10a,10bを貫通して巻き回されている。補助巻線12cはインピーダンス6で終端される。
なお、上記実施例では円形の環状鉄心を例にとって説明したが、主巻線および補助巻線を巻き回せる形状であれば、鉄心の形状は楕円形であっても四角形であっても良い。
また、リアクトルL1a,L1bは、上記いずれの方法によって製作された場合であっても、それぞれの主巻線の端子U1,U2,V1,V2は、図1のとおりコンバータ2および交流電源1aに接続される。
次に、ノーマルモード電流と従来の実施例で説明した第1のコモンモード電流が流れるときのリアクトルL1aとL1bの作用について、以下に詳しく説明する。なお、第2の経路で第2のコモンモード電流が流れるのは、従来の実施例と同じである。
図4は、図1において、ノーマルモード電流が流れる場合のリアクトルL1a,L1bの補助巻線に誘起する起電力を示した図である。コンバータ2内蔵の電力半導体素子がスイッチング動作することにより、ノーマルモード電流Inomが交流電源1a→リアクトルL4a→リアクトルL1a→コンバータ2→リアクトルL1b→リアクトルL4b→交流電源1aの経路で流れる。
このノーマルモード電流Inomによって、リアクトルL1aとL1bには同じ大きさの起電力VL1AとVL1Bが誘起する。起電力VL1AとVL1Bとは互いに打消し合う方向に誘起するため、リアクトルL1aとL1bの補助巻線とインピーダンス回路6で構成される閉回路には電流が流れない。したがって、リアクトルL1aとL1bは、ノーマルモードリアクトルとしてのみ働き、コンバータ2の制御動作には影響を与えない。
一方、図5は、第1のコモンモード電流が流れる場合のリアクトルL1a,L1bの補助巻線に誘起する起電力を示した図である。第1のコモンモード電流Icomは、コンバータ2→浮遊容量Cs→アース5→コンデンサC2aとリアクトルL1aの直列回路とコンデンサC2bとリアクトルL1bの直列回路との並列回路→コンバータ2の経路で流れる。この経路は、リアクトルL1a,L1bとリアクトルL3a,L3bの違いはあるが、従来例で示した第1の経路と同じである。
ここで、この第1の経路でコモンモード電流Icomが流れるとき、リアクトルL1a,L1bの補助巻線には起電力VL1a,VL1bが誘起する。起電力VL1aとVL1bは加算される方向に誘起し、インピーダンス回路6に印加される。上記第1の経路は、従来例と同様、LC共振回路を構成しているが、補助巻線に接続されたインピーダンス回路6によってLC共振は抑制される。その結果、第1のコモンモード電流Icomの共振周波数帯の成分が増加することはない。
したがって、従来の実施例と同様、交流電源1a側に漏洩する第2のコモンモード電流は、コモンモードノイズフィルタによって十分に低減される。その結果、交流電源1aの系統に接続されている他の機器の誤動作や雑音障害等を防止することができる。
図6は、上記インピーダンス回路6を抵抗Rで構成したときの実施形態を示すコンバータシステムの構成図である。その他の回路構成要素は図1と同じである。このような回路構成であっても、第1の経路のLC共振を抑制することができる。
図7は、上記インピーダンス回路6を抵抗RとコンデンサCの直列回路としたときの実施形態である。図7のようなインピーダンス回路であっても、第1の経路のLC共振を抑制することができる。
上記の通り、図6または図7の実施例においても、第1の経路のLC共振が抑制されるため、第1のコモンモード電流Icomの共振周波数帯の成分が増加することはない。
したがって、交流電源1a側に漏洩する第2のコモンモード電流は、コモンモードノイズフィルタによって十分に低減される。その結果、交流電源1aの系統に接続されている他の機器の誤動作や雑音障害等を防止することができる。
図8は、本発明に係るノーマルモードリアクトルを単相インバータの出力回路に適用した場合のシステム構成図である。インバータ3は直流電力を単相交流電力に変換するインバータであり、その入力端子には直流電源1bが接続される。ここで、インバータ3の回路構成部品及び配線とアース5との間には浮遊容量が存在する。その代表として、インバータ3の入力側直流ラインとアース5との間に浮遊容量Csを記載している。
次に、インバータ3の出力端子は、リアクトルL2aおよびL2bのそれぞれの一端と接続されている。リアクトルL2aとリアクトルL2bのそれぞれの他端はリアクトルL4aとL4bの一端に接続されている。リアクトルL2aとL4aの接続点とリアクトルL2bとL4bの接続点との間には、コンデンサC4aとC4bとからなる直列回路が接続され、その直列接続点はアース5に接続される。さらに、リアクトルL4aとL4bの他端にはコンデンサC3が接続されるとともに、負荷4bが接続される。
ここで、リアクトルL2a,L2bとコンデンサC3はノーマルモードノイズフィルタを構成する。このノーマルモードノイズフィルタにより、インバータ3と負荷4bとの間を流れるノーマルモード電流の高周波成分が低減される。
一方、リアクトルL4a,L4bとコンデンサC4a,C4bはコモンモードノイズフィルタを構成する。このコモンモードノイズフィルタにより、負荷4b側に漏洩するコモンモード電流が低減される。
図8において、ノーマルモード電流は、インバータ3→リアクトルL2a→リアクトルL4a→負荷4bとコンデンサC3との並列回路→リアクトルL4b→リアクトルL2b→インバータ3の経路を流れる。ノーマルモード電流によってリアクトルL2a,L2bの補助巻線に誘起する起電力VL2A,VL2B(図示せず。)は、打消し合う方向に誘起する。その結果、リアクトルL2a,L2bの補助巻線とインピーダンス回路6で構成される閉回路には電流が流れない。よって、リアクトルL2a,L2bは、ノーマルモードリアクトルとしてのみ働き、インバータ3の制御動作には影響を与えない。
一方、図1で述べた第1のコモンモード電流に相当する電流が、インバータ3→リアクトルL2aとコンデンサC4aとからなる直列回路とリアクトルL2bとコンデンサC4bとからなる直列回路との並列回路→アース5→浮遊容量Cs→インバータ3の経路で流れる。この経路を第3の経路とし、この経路で流れる電流を第3のコモンモード電流とする。
この第3のコモンモード電流が流れると、リアクトルL2a,L2bの補助巻線には起電力VL2a,VL2b(図示せず。)が誘起する。起電力VL2aとVL2bは加算される方向に誘起し、インピーダンス回路6に印加される。
上記第3の経路はLC共振回路を構成しているが、補助巻線に接続されたインピーダンス回路6によってLC共振は抑制される。したがって、第3のコモンモード電流の共振周波数帯の成分が増加することはない。
その結果、負荷4b側に漏洩するコモンモード電流は、コモンモードノイズフィルタによって十分に低減される。
以上のとおり、本発明によれば、第3の経路でLC共振が生じても、ノーマルモードリアクトルに補助巻線とインピーダンス回路を追加した簡単な回路構成によって、負荷4b側に漏洩するコモンモード電流の増加を抑制することができる。その結果、負荷4bの誤動作や雑音障害等を防止することができる。
なお、図8におけるインピーダンス回路は、図6、図7で示したとおり、抵抗Rまたは抵抗RとコンデンサCとからなるものであっても良い。
1a 交流電源
1b 直流電源
2 コンバータ
3 インバータ
4a、4b 負荷
5 アース
6 インピーダンス回路
10a、10b 鉄心
11a、11b 主巻線
12a〜11c 補助巻線
C コンデンサ
C1 コンデンサ
C2a、C2b コンデンサ
C3 コンデンサ
C4a、C4b コンデンサ
Co コンデンサ
Cs 浮遊容量
L1a、L1b リアクトル
L2a、L2b リアクトル
L3a、L3b リアクトル
L4a、L4b リアクトル
φ1、φ2 磁束

Claims (7)

  1. スイッチング素子をオン・オフ動作させることにより、電源からの交流電力を直流電力に変換して負荷に出力するコンバータと、
    前記電源の第1の端子と前記コンバータの第1の交流入力端子との間に接続される第1のリアクトルと、
    前記電源の第2の端子と前記コンバータの第2の交流入力端子との間に接続される第2のリアクトルと、
    前記電源の第1と第2の端子間に直列に接続され、その接続点がアースに接続される第1と第2のコンデンサと、
    を備え、
    前記第1のリアクトルは、第1の鉄心に第1の主巻線と第1の補助巻線とを巻き回してなり、
    前記第2のリアクトルは、第2の鉄心に第2の主巻線と第2の補助巻線とを巻き回してなり、
    前記第1の補助巻線と前記第2の補助巻線とは、前記第1のリアクトルと前記第2のリアクトルのそれぞれの主巻線に逆位相の交流電流を流したとき、それぞれの補助巻線に誘起する起電力が打ち消され、前記第1のリアクトルと前記第2のリアクトルのそれぞれの主巻線に同位相の交流電流を流したとき、それぞれの補助巻線に誘起する起電力が加算されるように、それぞれの一端を接続してなる直列回路を構成し、
    前記直列回路の両端がインピーダンス回路によって接続されている
    ことを特徴とする電力変換装置。
  2. スイッチング素子をオン・オフ動作させることにより、電源からの直流電力を交流電力に変換して負荷に出力するインバータと、
    前記インバータの第1の交流出力端子と前記負荷の第1の端子との間に接続される第1のリアクトルと、
    前記インバータの第2の交流出力端子と前記負荷の第2の端子との間に接続される第2のリアクトルと、
    前記負荷の両端に直列に接続され、その接続点がアースに接続される第1と第2のコンデンサと、
    を備え、
    前記第1のリアクトルは、第1の鉄心に第1の主巻線と第1の補助巻線とを巻き回してなり、
    前記第2のリアクトルは、第2の鉄心に第2の主巻線と第2の補助巻線とを巻き回してなり、
    前記第1の補助巻線と前記第2の補助巻線とは、それぞれの一端を接続してなる直列回路を構成し、
    前記直列回路の両端がインピーダンス回路によって接続されている
    ことを特徴とする電力変換装置。
  3. 前記第1の補助巻線と前記第2の補助巻線とは、前記第1のリアクトルと前記第2のリアクトルのそれぞれの主巻線に逆位相の交流電流を流したとき、それぞれの補助巻線に誘起する起電力が打ち消され、
    前記第1のリアクトルと前記第2のリアクトルのそれぞれの主巻線に同位相の交流電流を流したとき、それぞれの補助巻線に誘起する起電力が加算される、
    ように直列に接続されていることを特徴とする請求項2に記載の電力変換装置。
  4. 前記第1の鉄心と前記第2の鉄心とは、環状鉄心であることを特徴とする請求項1または請求項3のいずれかに記載の電力変換装置。
  5. 前記第1の補助巻線は前記第1の鉄心を貫通する補助巻線であり、
    前記第2の補助巻線は前記第2の鉄心を貫通する補助巻線である、
    ことを特徴とする請求項4に記載の電力変換装置。
  6. 前記直列回路の両端に接続される前記インピーダンス回路には抵抗が含まれていることを特徴とする請求項1乃至請求項5のいずれか1項に記載の電力変換装置。
  7. 前記直列回路の両端に接続される前記インピーダンス回路には抵抗とコンデンサとを接続した回路が含まれていることを特徴とする請求項1乃至請求項5のいずれか1項に記載の電力変換装置。
JP2010151252A 2010-07-01 2010-07-01 電力変換装置 Expired - Fee Related JP5565149B2 (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2010151252A JP5565149B2 (ja) 2010-07-01 2010-07-01 電力変換装置

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2010151252A JP5565149B2 (ja) 2010-07-01 2010-07-01 電力変換装置

Publications (2)

Publication Number Publication Date
JP2012015849A JP2012015849A (ja) 2012-01-19
JP5565149B2 true JP5565149B2 (ja) 2014-08-06

Family

ID=45601738

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP2010151252A Expired - Fee Related JP5565149B2 (ja) 2010-07-01 2010-07-01 電力変換装置

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JP5565149B2 (ja)

Families Citing this family (1)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP6749521B2 (ja) * 2018-04-18 2020-09-02 三菱電機株式会社 ポリフェーズフィルタ

Family Cites Families (3)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JPS51139701A (en) * 1975-05-28 1976-12-02 Tdk Corp Noise protector
JPS61102122A (ja) * 1984-10-23 1986-05-20 横河電機株式会社 ノイズフイルタ
JP3676873B2 (ja) * 1996-03-08 2005-07-27 東北リコー株式会社 スイッチング電源装置

Also Published As

Publication number Publication date
JP2012015849A (ja) 2012-01-19

Similar Documents

Publication Publication Date Title
WO2015037204A1 (ja) 多相電力変換装置のフィルタ回路および多相電力変換装置
TWI454028B (zh) System interconnection converter
JP4351916B2 (ja) ノイズフィルタ
US20210211037A1 (en) Apparatus for conversion between ac power and dc power
JP5254337B2 (ja) 電力変換装置
JP2009148162A (ja) ノイズフィルタ
JP5634102B2 (ja) 系統連系インバータ
US20200328696A1 (en) Three phase ac/dc power converter with interleaved llc converters
US11303196B2 (en) Apparatus for conversion between AC power and DC power
JP2009148078A (ja) ノイズフィルタ
JP2006319176A (ja) 複合リアクトル
JP2007235580A (ja) ノイズフィルタ
US11114992B2 (en) Motor drive with a filter including a three-phase differential mode reactor with common mode damping
JP5754779B2 (ja) 雑音抑制回路および雑音抑制方法
US10742154B2 (en) Motor driving device
CN107819397A (zh) 输入滤波器及其设置方法、包括该输入滤波器的变频器
JP5386980B2 (ja) ノイズフィルタ
JP2018085798A (ja) 電力変換装置
JP5565149B2 (ja) 電力変換装置
JP5274718B1 (ja) 電源装置
JP2015053835A (ja) ノイズフィルタ
JP2015126593A (ja) 漏れ電流抑制回路、太陽光発電システム及びモータ制御装置
JP6701827B2 (ja) スイッチング電源装置
JP6828839B2 (ja) スイッチング電源装置
US11114932B1 (en) Method and apparatus for reduction of ripple current

Legal Events

Date Code Title Description
A621 Written request for application examination

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A621

Effective date: 20130514

A977 Report on retrieval

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A971007

Effective date: 20131205

A131 Notification of reasons for refusal

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A131

Effective date: 20140107

A521 Written amendment

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A523

Effective date: 20140306

A131 Notification of reasons for refusal

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A131

Effective date: 20140401

A521 Written amendment

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A523

Effective date: 20140424

TRDD Decision of grant or rejection written
A01 Written decision to grant a patent or to grant a registration (utility model)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A01

Effective date: 20140520

A61 First payment of annual fees (during grant procedure)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A61

Effective date: 20140602

R150 Certificate of patent or registration of utility model

Ref document number: 5565149

Country of ref document: JP

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R150

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

LAPS Cancellation because of no payment of annual fees