JP5563261B2 - 土砂運搬管理システム - Google Patents

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Description

本発明は、ダム工事をはじめ、広域土地造成工事などの大量の土砂管理が必要となる大規模工事で主として採用される土砂運搬管理システムに関する。
ダムは、堤体材料によってコンクリートダムとフィルダムに大別されるが、フィルダムは、堤体の構成によって均一型、ゾーン型等にさらに分類される。
これらのうち、均一型ダムは堤体の大部分を透水性の小さな細粒の土質材料で形成するため、材料調査や施工が容易である反面、施工中に発生する間隙水圧が消散しにくく、降雨による施工への影響が大きい。
一方、ゾーン型フィルダムは、内部に不透水材料(遮水材料)からなるコアと呼ばれる不透水ゾーンを設け、その上流側と下流側に順次半透水ゾーン、透水ゾーンをそれぞれ配置したものであって、不透水ゾーンの幅が均一型ダムに比べて狭いため、施工中の間隙水圧が消散しやすく、盛立速度を早くできる。
かかるゾーン型フィルダムにおいて、不透水ゾーンには、遮水性と施工性を高めるべく、粘土やシルト等の細粒分に礫を混ぜたものがコア材料として用いられ、半透水ゾーンには、コアの中の細粒分の流出を防止すべく、主として砂礫がフィルター材として用いられ、透水ゾーンには、透水性を確保できるように礫材が使用される。
特開2003−261928号公報
このようにゾーン型フィルダムは、複数種類の土質材料で構成されるため、掘削された土砂を堤体材料として再利用する場合、該掘削土砂を土質ごとに管理する必要がある。
しかしながら、現状においては、ダンプトラックの運転手が手作業でまとめた運行状況のメモを例えばその日の終わりに集計することで全体の土量を管理する程度にとどまっており、単なる土量管理でさえ、現場が大規模になれば、とりまとめに膨大な時間がかかって効率面で限界があるとともに、土質ごとに土量を管理するとなると、その管理は現場において大きな負担となる。
加えて、地山を掘削するバックホウや掘削土砂を運搬するダンプトラックが多数交錯する中、掘削土砂を土質ごとに管理することは本来的に困難である。
そのため、掘削土砂の再利用を断念せざるを得ないばかりか、コア材料やフィルター材の新規購入あるいは掘削土砂の廃棄を余儀なくされ、ダム構築コストを押し上げる原因になっていた。
本発明は、上述した事情を考慮してなされたもので、掘削土砂を土質ごとに土量管理することが可能な土砂運搬管理システムを提供することを目的とする。
上記目的を達成するため、本発明に係る土砂運搬管理システムは請求項1に記載したように、地山を掘削可能でかつ掘削された土砂を積込み可能に構成された複数の掘削積込み用移動体にそれぞれ搭載された積込み側コンピュータと、前記複数の掘削積込み用移動体で積み込まれた土砂を積込みエリアから荷卸しエリアまで運搬する運搬用移動体に搭載され前記各積込み側コンピュータに切替え自在に接続される運搬側コンピュータとからなり、
前記各積込み側コンピュータは、積み込まれた土砂の種別を含む土砂情報を入力する土砂情報入力部と該土砂情報を記憶するデータ記憶部とを備え、
前記運搬側コンピュータは、積込み対象の土砂を掘削した掘削積込み用移動体を前記複数の掘削積込み用移動体から選択する移動体選択部と該移動体選択部で選択された掘削積込み用移動体の積込み側コンピュータに接続するコンピュータ接続部と該積込み側コンピュータのデータ記憶部から転送された前記土砂情報を新たな土砂情報として記憶するデータ記憶部とを備えるとともに、積み込まれた土砂を前記荷卸しエリアで荷卸しする際、荷卸しが完了したことが土砂情報に含まれるように前記データ記憶部に記憶された土砂情報を更新するようになっており、
前記移動体選択部は、前記複数の掘削積込み用移動体のうち、どの掘削積込み用移動体から土砂を積み込むのかを特定できるようになっているとともに、前記コンピュータ接続部は、その特定された掘削積込み用移動体の積込み側コンピュータに前記運搬側コンピュータを接続できるようになっているものである。
また、本発明に係る土砂運搬管理システムは、前記運搬用移動体の接近によって該運搬用移動体に搭載された運搬側コンピュータが接続可能となるように構成されたサーバー側コンピュータを備えるとともに、該サーバー側コンピュータにデータ記憶部を設けて該データ記憶部に前記運搬側コンピュータのデータ記憶部から読み出された前記土砂情報を記憶するように構成したものである。
また、本発明に係る土砂運搬管理システムは、前記土砂情報入力部は、前記積込み側コンピュータに設けられた表示手段に土砂の種別を表示するとともに、該表示内容から積み込まれる土砂の種別を選択できるようになっているものである。
また、本発明に係る土砂運搬管理システムは、前記移動体選択部は、前記運搬側コンピュータに設けられた表示手段に前記複数の掘削積込み用移動体を表示するとともに、該表示内容から積込み対象の土砂を積み込んだ掘削積込み用移動体を選択できるようになっているものである。
また、本発明に係る土砂運搬管理システムは、前記運搬側コンピュータに該運搬側コンピュータのデータ記憶部から読み出された土砂情報を表示する表示部を備えたものである。
また、本発明に係る土砂運搬管理システムは、前記運搬側コンピュータにGPSデータを受信するGPS受信部を備えるとともに、該GPS受信部から土砂積込み時及び土砂荷卸し時の位置データ及び時刻データを取得し、それらのデータが前記土砂情報の一部に含まれるように該土砂情報を前記運搬側コンピュータのデータ記憶部に記憶するように構成したものである。
また、本発明に係る土砂運搬管理システムは、
(a)前記積込みエリアを掘削エリア、前記荷卸しエリアを仮置きエリア、施工エリア若しくは加工エリアとし、
(b)前記積込みエリアを仮置きエリア、前記荷卸しエリアを施工エリア若しくは加工エリアとし、又は
(c)前記積込みエリアを加工エリア、前記荷卸しエリアを仮置きエリア若しくは施工エリア
とするものである。
また、本発明に係る土砂運搬管理システムは、前記運搬用移動体の走行上の注意喚起事項が必要となる地点の平面座標位置が登録された注意喚起地点登録部と、該注意喚起地点登録部に登録された地点に対応した注意喚起メッセージが音声ファイルとして格納された音声ファイル格納部とを前記運搬側コンピュータに備えるとともに、該運搬側コンピュータを、前記GPS受信部によって取得された位置データと前記注意喚起地点登録部に登録された地点の平面座標位置とをリアルタイムに照合し、ある登録地点の範囲内に前記運搬用移動体が進入したとき、該登録地点に対応する音声ファイルを前記音声ファイル格納部から読み出して音声出力するように構成したものである。
本発明に係る土砂運搬管理システムにおいては、掘削され又は掘削後に仮置きされた土砂を複数の掘削積込み用移動体で運搬用移動体に積み込み、該土砂を積込みエリアから荷卸しエリアまで運搬するが、積込みの際、まず、掘削積込み用移動体に搭載された積込み側コンピュータを用いて、積み込まれる土砂の種別を含む土砂情報を土砂情報入力部を介して入力するとともに、該土砂情報を積込み側コンピュータのデータ記憶部に記憶する。
次に、掘削され又は掘削後に仮置きされた土砂を掘削積込み用移動体で運搬用移動体に積み込むが、かかる積込み作業においては、どの掘削積込み用移動体から土砂を積み込むのかを運搬用移動体側から特定するとともに、それに基づいて運搬用移動体に搭載された運搬側コンピュータを、特定された掘削積込み用移動体の積込み側コンピュータに接続する。
このようにすることで、実際に積込みを行った掘削積込み用移動体に搭載された積込み側コンピュータのデータ記憶部から運搬側コンピュータのデータ記憶部へと土砂情報が転送記憶されることとなり、運搬用移動体の運転手が意識せずとも、積み込まれた土砂の土砂情報を確実に取得することができる。
また、各掘削積込み用移動体は、それぞれ異なる種別の土砂を同時掘削する可能性があるが、どの掘削積込み用移動体から土砂を積み込むのかを運搬用移動体側から特定するとともに、それに基づいて運搬用移動体に搭載された運搬側コンピュータを、特定された掘削積込み用移動体の積込み側コンピュータに接続するようにしたので、複数の掘削積込み用移動体が同時に掘削作業を行っていても、運搬側コンピュータが別の積込み側コンピュータに接続されることが原因で、積込み土砂とは異なる別の土砂情報が誤って転送記憶されるおそれはない。
このようにして積み込まれた土砂の土砂情報を運搬側コンピュータのデータ記憶部に記憶させた後、該土砂を運搬用移動体で荷卸しエリアまで運搬する。
次に、積み込まれた土砂を荷卸しエリアで荷卸しするが、かかる荷卸し作業を行うにあたっては、荷卸しが完了したことが土砂情報に含まれるよう、運搬側コンピュータのデータ記憶部に記憶された土砂情報を更新する。
具体的には、例えば荷卸し完了と記載されたボタンを運搬側コンピュータに設けられたタッチスクリーン等の表示手段に表示させ、該ボタンを押すあるいは触れることで上記土砂情報の更新作業が行われるように構成すればよい。
荷卸しが完了したならば、積込みエリアでの積込みに始まり荷卸しエリアでの荷卸しに終わる一連の土砂運搬作業を所望の回数だけ繰り返す。
このようにすると、運搬側コンピュータのデータ記憶部には、土砂運搬を行った回数分の土砂情報が累積的に記憶される。
したがって、運搬側コンピュータのデータ記憶部から適宜データを読み取ることによって、積込みエリアから荷卸しエリアに運搬され移動された土砂の量を土砂種別ごとに例えばトラック台数として把握することが可能になるとともに、かかるデータ読取り作業を運搬用移動体ごとに行えば、積込みエリアから荷卸しエリアまでの土砂運搬における土量管理を、運搬用移動体の作業エリア全体にわたって把握することも可能となる。
掘削積込み用移動体は、例えばバックホウで構成することが可能であり、積込み側コンピュータは、携帯情報端末(PDA)で構成することができる。
積込み側コンピュータのデータ記憶部は、選択された土砂の種別を記憶できるようになっており、例えばハードディスクドライブで構成することができる。
運搬用移動体は、例えばダンプトラックで構成することが可能であり、運搬側コンピュータは積込み側コンピュータと同様、携帯情報端末(PDA)で構成することができる。
土砂情報入力部を介して入力される土砂種別の分類方法は任意であって、例えば、礫、砂、シルト、粘土といった粒径に注目した分類をはじめ、火山由来の土砂が多い場合には、玄武岩、クリンカー(自破砕溶岩)といった分類でもよいし、硬岩、軟岩といった分類でもかまわない。いずれにしろ、土砂の用途や、オペレータの判断能力等を勘案して、適宜定めればよい。
土砂の種別は、掘削時あるいは積込み時における岩塊の破砕状況や土塊の解膠状況あるいはバケットによる取込み状況から掘削積込み用移動体のオペレータが判断すればよいが、既に掘削を終え土砂種別ごとに仮置きされている土砂を積み込む場合には、特段の判断を行わずとも土砂の種別を明確に認識することができるため、これを土砂情報入力部で入力すればよい。
このように積込み側コンピュータでの土砂情報の入力は、掘削作業を伴った積込み時のみならず、掘削作業を伴わない、換言すれば仮置きされた土砂の積込み時を含むものであり、かかる構成によれば、掘削エリア、仮置きエリア、盛土等の施工エリア、砕石場等の加工エリアといった様々なエリアのうち、任意の2地点間での土砂移動における土砂種別ごとの土量管理が可能となる。
運搬側コンピュータからのデータ読取りは、土砂運搬の管理サイクルに応じたタイミング、例えば日単位で土砂運搬作業を管理する場合には当日の作業終了後に行うようにすればよい。
このようにすれば、1管理サイクル分、上述の例では1日分の土砂運搬に係る土砂情報が一括して読取り保存することが可能となり、土砂情報のデータ数を土砂種別ごとにカウントすることにより、運搬された土砂の量を土砂種別ごとに例えばトラック台数として把握することができる。また、複数台の運搬用移動体で土砂を運搬する場合においても、各運搬用移動体ごとに上述の処理を行うようにすれば、運搬用移動体が作業する範囲全体の土砂の量を土砂種別ごとに把握することが可能となる。
データ読取り自体は、公知の手段、例えば記憶媒体の受け渡し、赤外線通信等で適宜行えばよいが、前記運搬用移動体の接近によって該運搬用移動体に搭載された運搬側コンピュータが接続可能となるように構成されたサーバー側コンピュータを備えるとともに、該サーバー側コンピュータにデータ記憶部を設けて該データ記憶部に前記運搬側コンピュータのデータ記憶部から読み出された前記土砂情報を記憶するように構成したならば、データ受取り作業を効率的に行うことができるとともに、全体のデータ集計作業も容易となる。
土砂情報入力部をどのように構成するかは任意であって、土砂種別を直接入力するようにしてもかまわないが、前記積込み側コンピュータに設けられたタッチスクリーン、タッチパネルといった表示手段に土砂の種別を一覧表示するとともに、該表示内容から積み込まれる土砂の種別を選択できるように構成したならば、簡単な操作で土砂種別を土砂情報として入力することが可能となるとともに、予め登録された土砂種別ごとに管理できるので、任意に入力された土砂種別で整理するよりもはるかに効率がよい。
移動体選択部は、積込み対象の土砂を積み込んだ掘削積込み用移動体を複数の掘削積込み用移動体から選択することができる限り、その構成は任意であるが、前記運搬側コンピュータに設けられた表示手段に前記複数の掘削積込み用移動体を表示するとともに、該表示内容から積込み対象の土砂を掘削した掘削積込み用移動体を選択できるように構成したならば、簡単な操作で掘削積込み用移動体を選択することが可能となる。
積込み土砂の種別については、積込みの際、掘削積込み用移動体のオペレータから運搬用移動体の運転手に別途連絡することが可能であり、それに基づいて積込み土砂の荷卸しを行うことができるが、運搬側コンピュータに該運搬側コンピュータのデータ記憶部から読み出された土砂情報を表示する表示部を備えるようにしたならば、運搬用移動体の運転手は、自らが積んでいる土砂の種別を一目瞭然に把握することができるとともに、荷卸しの際、土砂種別ごとに定められた場所に確実に荷卸しすることが可能となる。
また、運搬側コンピュータにGPSデータを受信するGPS受信部を備えるとともに、該GPS受信部から土砂積込み時及び土砂荷卸し時の位置データ及び時刻データを取得し、それらのデータが前記土砂情報の一部に含まれるように該土砂情報を前記運搬用コンピュータのデータ記憶部に記憶するように構成するようにしてもよい。
かかる構成によれば、土砂を積み込んだ位置とその時刻、及び土砂を荷卸しした位置との時刻を併せて記録することが可能となり、積込みエリアや荷卸しエリアとなる地点が複数である場合、相異なる任意の2地点間での土砂移動における土砂種別ごとの土砂移動量を把握することができるとともに、各地点における土砂種別ごとの累積土砂量を把握することができる。
どのような場所あるいは地点を積込みエリア及び荷卸しエリアとして選定するかは任意であるが、例えば、
(a)前記積込みエリアを掘削エリア、前記荷卸しエリアを仮置きエリア、施工エリア若しくは加工エリアとし、
(b)前記積込みエリアを仮置きエリア、前記荷卸しエリアを施工エリア若しくは加工エリアとし、又は
(c)前記積込みエリアを加工エリア、前記荷卸しエリアを仮置きエリア若しくは施工エリア
とすることが考えられる。
また、運搬用移動体の走行上の注意喚起事項が必要となる地点の平面座標位置が登録された注意喚起地点登録部と、該注意喚起地点登録部に登録された地点に対応した注意喚起メッセージが音声ファイルとして格納された音声ファイル格納部とを前記運搬側コンピュータに備えるとともに、該運搬側コンピュータを、前記GPS受信部によって取得された位置データと前記注意喚起地点登録部に登録された地点の平面座標位置とをリアルタイムに照合し、ある登録地点の範囲内に前記運搬用移動体が進入したとき、該登録地点に対応する音声ファイルを前記音声ファイル格納部から読み出して音声出力するように構成したならば、とかく見落としがちであった従来の看板による注意喚起に比べ、確実な注意喚起が可能となって走行安全性が高まり、ひいては土砂運搬の効率も格段に向上するとともに、看板設置の手間がなくなり、さらには誘導員を配置する必要もなくなる。
本実施形態に係る土砂運搬管理システム1の全体ブロック図。 本実施形態に係る土砂運搬管理システム1を用いて土砂運搬を行う様子を示した概念図。 積込み側コンピュータ2a,2b,2cに備えられた土砂情報入力部5a,5b,5cによってタッチスクリーン31に土砂種別を表すボタンが表示された様子を示した図。 運搬側コンピュータ3のタッチスクリーン31を示した図であり、(a)は、バックホウ選択部13によってバックホウを表すボタンが表示された様子を示した図、(b)は、荷卸し完了入力部10によって荷卸し完了を表すボタンが表示されるとともに、サーバー登録部12によってサーバー登録を開始するボタンが表示された様子を示した図。 変形例に係る運搬側コンピュータ50のブロック図。
以下、本発明に係る土砂運搬管理システムをフィルダムの工事現場に適用した場合の実施の形態について、添付図面を参照して説明する。なお、従来技術と実質的に同一の部品等については同一の符号を付してその説明を省略する。
図1は、本実施形態に係る土砂運搬管理システムを示した全体ブロック図である。同図に示すように、本実施形態に係る土砂運搬管理システム1は、複数の積込み側コンピュータ2a,2b,2cと、該積込み側コンピュータに切替え自在に接続される運搬側コンピュータ3と、該運搬側コンピュータが接続されるサーバー側コンピュータ4とからなる。
ここで、積込み側コンピュータ2a,2b,2cは、携帯情報端末(PDA)で構成してあり、図2に示すようにフィルダム施工現場20内における積込みエリアである掘削エリア21で、掘削及び積込み作業を行う掘削積込み用移動体としてのバックホウ22a,22b,22cにそれぞれ搭載してある。
また、運搬側コンピュータ3は、積込み側コンピュータ2a,2b,2cと同様、携帯情報端末(PDA)で構成してあり、バックホウ22a,22b,22cで掘削された土砂を積み込んでフィルダム施工現場20内の荷卸しエリアである仮置きエリア23まで運搬する運搬用移動体としてのダンプトラック24に搭載してある。
また、サーバー側コンピュータ4は、ノートパソコンで構成してあり、フィルダム施工現場20内の管理施設25に設置してある。
積込み側コンピュータ2a,2b,2cは、掘削された土砂の種別を土砂情報として入力する土砂情報入力部5a,5b,5cと、該土砂情報を記憶するデータ記憶部6a,6b,6cとをそれぞれ備える。
土砂情報入力部5a,5b,5cは図3に示すように、玄武岩、クリンカー(自破砕溶岩)といった土砂の種別を表示手段としてのタッチスクリーン31に一覧表示するとともに、該一覧表示内容から掘削中の種別を選択できるようになっている。
タッチスクリーン31に表示される土砂の種別は、積込み側コンピュータ2a,2b,2cに予め登録しておき、これらを例えばカテゴリー別あるいはアイウエオ順に表示するように構成すればよい。
データ記憶部6a,6b,6cは、選択された土砂の種別を記憶できるよう、ハードディスクドライブ、フラッシュメモリーといった公知の記憶装置あるいは記憶媒体を用いて適宜構成すればよい。
積込み側コンピュータ2a,2b,2cは、バックホウ22a,22b,22cの運転席に座っているオペレータが容易に操作できるよう、それらの取付け位置を適宜決定する。
積込み側コンピュータ2a,2b,2cには、運搬側コンピュータ3と無線LANを構築するためのアクセスポイント7a,7b,7cをそれぞれ接続してある。
一方、運搬側コンピュータ3は、バックホウ22a,22b,22cの中から積込み対象の土砂を掘削したバックホウを選択する移動体選択部としてのバックホウ選択部13と、該バックホウ選択部で選択されたバックホウの積込み側コンピュータに接続するためのコンピュータ接続部としての無線LAN接続部8と、接続された積込み側コンピュータのデータ記憶部に記憶されている土砂情報を新たな土砂情報として記憶するデータ記憶部9と、該データ記憶部から読み出された土砂情報を表示する表示部16とを備えており、積込み側コンピュータ2aに接続された場合には、データ記憶部6aに記憶されている土砂情報が、積込み側コンピュータ2bに接続された場合には、データ記憶部6bに記憶されている土砂情報が、積込み側コンピュータ2cに接続された場合には、データ記憶部6cに記憶されている土砂情報がそれぞれ転送されてデータ記憶部9に保存される。なお、図1は、積込み側コンピュータ2cに接続された場合を例示してある。
また、運搬側コンピュータ3は、積み込まれた土砂を仮置きエリア23で荷卸しする際、荷卸しが完了したことを入力する荷卸し完了入力部10と、データ記憶部9に記憶された土砂情報をサーバー側コンピュータ4にデータ転送するためのサーバー登録部12とを備えており、荷卸し完了入力部10は、荷卸しが完了したことが土砂情報に含まれるようにデータ記憶部9の土砂情報を更新できるようになっている。
また、運搬側コンピュータ3はGPS受信部11を備えており、該GPS受信部を介してGPSデータを受信することにより、土砂積込み時及び土砂荷卸し時の位置データ及び時刻データを取得するとともに、それらのデータが土砂情報の一部に含まれるように、データ記憶部9に記憶された土砂情報を更新できるようになっている。
運搬側コンピュータ3も積込み側コンピュータ2a,2b,2cと同様、携帯情報端末(PDA)で構成してあり、バックホウ選択部13は図4(a)に示すように、バックホウ22a,22b,22cをそれぞれ示す”BH−01”、”BH−02”及び”BH−03”と表示されたボタンをタッチスクリーン31に表示するとともに、表示されたボタンを押し、あるいは触れることによって、バックホウ22a,22b,22cの中から積み込み対象の土砂を掘削しているバックホウを選択入力できるようになっている。
また、荷卸し完了入力部10は図4(b)に示すように、”荷卸完了”と表示されたボタンをタッチスクリーン31に表示するとともに、表示されたボタンを押すあるいは触れることによって、上述したデータ更新を行うことができるようになっている。
同様に、サーバー登録部12は、”サーバー登録”と表示されたボタンをタッチスクリーン31に表示するとともに、表示されたボタンを押しあるいは触れることによって、サーバー側コンピュータ4へのデータ転送を行うことができるようになっている。
データ記憶部9はデータ記憶部6a,6b,6cと同様、ハードディスクドライブ、フラッシュメモリーといった公知の記憶装置あるいは記憶媒体を用いて適宜構成すればよい。
運搬側コンピュータ3は、ダンプトラック24の運転席に座っている運転手が容易に操作できるよう、それらの取付け位置を適宜決定する。
サーバー側コンピュータ4は、土砂情報を記憶するデータ記憶部14を備えるとともに、運搬側コンピュータ3と無線LANを構築するためのアクセスポイント15を接続してあり、該アクセスポイントを介して運搬側コンピュータ3がサーバー側コンピュータ4に接続された状態で運搬側コンピュータ3のデータ記憶部9に保存されている土砂情報をデータ記憶部14に転送記憶することができるようになっている。
本実施形態に係る土砂運搬管理システム1を用いて土砂運搬を行うにあたっては、フィルダム施工現場20内の掘削エリア21においてバックホウ22a,22b,22cで掘削された土砂をダンプトラック24に積み込み、次いで、積み込まれた土砂をフィルダム施工現場20内の仮置きエリア23まで運搬した後、該仮置きエリアで荷卸しするが、積込みの際、まず、バックホウ22a,22b,22cに搭載された積込み側コンピュータ2a,2b,2cを用いて、掘削された土砂の種別を含む土砂情報を土砂情報入力部5a,5b,5cを介して入力するとともに、該土砂情報を積込み側コンピュータ2a,2b,2cのデータ記憶部6a,6b,6cに記憶する。
すなわち、バックホウ22cの場合を例に説明すれば、該バックホウで掘削エリア21を掘削しながら、岩塊の破砕状況や土塊の解膠状況から掘削土砂の種別が例えば玄武岩であると判断できる場合には、”玄武岩”と表示されたタッチスクリーン31のボタンを押し、あるいは触れる(図3)。かかる土砂種別の判断及びタッチスクリーン31への操作は、バックホウ22cのオペレータが行う。
このようにすると、掘削土砂の種別が玄武岩であるという土砂情報が積込み側コンピュータ2cで作成されるとともに、該土砂情報がデータ記憶部6cに新規保存される。なお、かかる土砂情報を作成する際、掘削したバックホウを識別するための識別番号を含めておくのが管理上望ましい。
次に、バックホウ22a,22b,22cで掘削された土砂をダンプトラック24に積み込むが、3台のバックホウ22a,22b,22cが同時進行で掘削作業を行っている場合、どのバックホウから土砂を積み込むのかをダンプトラック24側から特定する。
すなわち、バックホウ選択部13によって運搬側コンピュータ3のタッチスクリーン31には、バックホウ22a,22b,22cをそれぞれ示す”BH−01”、”BH−02”及び”BH−03”と表示されたボタンが映し出されるので、例えばバックホウ22cを選択する場合には、”BH−03”と表示されたボタンを押し、あるいは触れる(図4(a))。
このようにすると、バックホウ選択部13の出力信号に応答して無線LAN接続部8のアドレス設定が積込み側コンピュータ2cを含むネットワークアドレスに合うように修正され、運搬側コンピュータ3が、アクセスポイント7cを介して積込み側コンピュータ2cと同一のネットワークに組み込まれるとともに、積込み側コンピュータ2cのデータ記憶部6cに記憶されていた土砂情報は、運搬側コンピュータ3のデータ記憶部9に転送され、新規保存される。
ここで、バックホウ選択部13の出力信号に応答してGPS受信部11からGPS信号データを土砂積込み時の位置データ及び時刻データとして取得し、これらを、積込み側コンピュータ2cのデータ記憶部6cに記憶されていた土砂種別とともに、1つの土砂情報としてデータ記憶部9に記憶する。
なお、ダンプトラック24が複数台稼働することを踏まえ、ダンプトラック24の識別番号を土砂情報に含めておく。
次に、積み込まれた掘削土砂をダンプトラック24で仮置きエリア23まで運搬する。
仮置きエリア23においては、運搬側コンピュータ3に備えられた表示部16に土砂種別を表示しておき、これにしたがって土砂種別ごとに定められた場所にダンプトラック24を移動させる。表示部16は、タッチスクリーン31にその機能を兼ねさせるのがよい。
次に、積込み土砂を土砂種別ごとに荷卸しするが、荷卸しを行う際、荷卸し完了入力部10によって運搬側コンピュータ3のタッチスクリーン31には、”荷卸完了”と表示されたボタンが映し出されるので、荷卸し完了後、該ボタンを押し、あるいは触れる(図4(b))。
このようにすると、データ記憶部9に記憶されている土砂情報は、荷卸し完了入力部10の出力信号に応答して更新され、荷卸しが完了したことが土砂情報としてあらたに追加されるとともに、GPS受信部11からのGPS信号データを土砂荷卸し時の位置データ及び時刻データとして取得し、これらのデータについても土砂情報としてあらたに追加される。
荷卸しが完了したならば、掘削エリア21での積込みに始まり仮置きエリア23での荷卸しに終わる一連の土砂運搬作業を所望の回数だけ繰り返す。
このようにすると、運搬側コンピュータ3のデータ記憶部9には、土砂運搬を行った回数分の土砂情報が累積的に記憶される。
次に、土砂運搬の管理サイクルに応じたタイミング、例えば日単位で土砂運搬作業を管理する場合には当日の作業終了後、サーバー側コンピュータ4が設置されている管理施設25にダンプトラック24を移動させる。
ここで、運搬側コンピュータ3は、積込み側コンピュータ2a,2b,2cとの関係においては、積込み側コンピュータ2a,2b,2cから選択的にデータ転送を受ける必要がある、つまり、実際に掘削を行っているバックホウに搭載された積込み側コンピュータに接続される必要があるため、バックホウ選択部13によって接続先を切り替えるように構成したが、サーバー側コンピュータ4との関係においては、土砂情報に含まれたダンプトラック24の識別番号を用いることにより、どのダンプトラック24からのデータであるか識別できる形で転送できるため、ダンプトラック24ごとに個別のネットワークを構築する必要はない。
したがって、サーバー側コンピュータ4は、それに接続されたアクセスポイント15を介して運搬側コンピュータ3が自動的に接続されるよう、無線LAN接続部8を構成しておけば足りる。
かかる構成においては、サーバー側コンピュータ4が設置されている管理施設25にダンプトラック24が接近したとき、運搬側コンピュータ3は、自動的にサーバー側コンピュータ4に接続されるので、その接続確立状況が目視できるよう、サーバー登録部12を構成しておくのがよい。例えば、図4(b)に示した画面がタッチスクリーン31に映し出されるとともに、”サーバー登録”と表示されたボタンが緑色に点灯するように構成することが可能である。
かかる場合においては、”サーバー登録”と表示されたボタンが緑色に点灯するのを待って、該ボタンを押し、あるいは触れる。
このようにすると、運搬側コンピュータ3のデータ記憶部9に記憶されている土砂情報は、サーバー登録部12からの出力信号に応答してサーバー側コンピュータ4のデータ記憶部14に転送保存される。
ここで、当日以前の土砂情報データが運搬側コンピュータ3のデータ記憶部9に保存されている場合、サーバーに転送する対象となる日付を選択することができるよう、サーバー登録部12を構成しておく。
サーバー登録部12に転送保存された土砂情報データの一例を表1に示す。
Figure 0005563261
以上説明したように、本実施形態に係る土砂運搬管理システム1によれば、バックホウ22a,22b,22cで掘削する際、その土砂の種別を積込み側コンピュータ2a,2b,2cの土砂情報入力部5a,5b,5cを介してバックホウのオペレータが入力するとともに、その土砂種別を土砂情報として積込み側コンピュータ2a,2b,2cのデータ記憶部6a,6b,6cに記憶しておき、該掘削土砂を積み込む際、掘削を行ったバックホウをダンプトラック24側から例えばバックホウ22cであると特定することにより、運搬側コンピュータ3を積込み側コンピュータ2cに接続し、該積込み側コンピュータのデータ記憶部6cに記憶された土砂情報を運搬側コンピュータ3のデータ記憶部9に転送保存するようにしたので、土砂種別を含む土砂情報は、実際に掘削を行ったバックホウのオペレータの判断内容が運搬側コンピュータ3のデータ記憶部9へと確実に転送記憶されることとなり、かくしてダンプトラック24の運転手が意識せずとも、また、他のバックホウが掘削した土砂の情報と交錯することなく、実際に積み込んだ土砂の情報を運搬側コンピュータ3に正確に保存することが可能となる。
加えて、かかる土砂積込みから荷卸しに至る一連の処理においては、掘削側ではバックホウのオペレータが土砂種別を選択するだけの操作で足り、運搬側では、ダンプトラックの運転手が積込み時にバックホウを選択し、荷卸し時に荷卸し完了ボタンを押すだけの操作で足りるため、運搬回数を間違えるといった人為的なミスが生じる余地はきわめて少なく、本来の掘削作業や運搬作業に負担となるおそれもない。
また、本実施形態に係る土砂運搬管理システム1によれば、サーバー側コンピュータ4が設置されている管理施設25にダンプトラック24を移動させることで、運搬側コンピュータ3をサーバー側コンピュータ4に自動的に接続し、かかる状態で運搬側コンピュータ3のデータ記憶部9に記憶されている土砂情報をサーバー側コンピュータ4のデータ記憶部14に転送記憶するようにしたので、サーバー側コンピュータ4には、1管理サイクル分、上述の例では1日分の土砂運搬に係る土砂情報が一括して保存されることとなり、土砂情報のデータ数を土砂種別ごとにカウントすることにより、仮置きエリア23に荷卸しされた土砂の量を土砂種別ごとに把握することができる。
なお、複数台のダンプトラック24で土砂を運搬する場合においても、各ダンプトラック24ごとに上述の処理を行うようにすれば、フィルダム施工現場20全体の土砂の量を土砂種別ごとに把握することが可能となる。
また、本実施形態に係る土砂運搬管理システム1によれば、運搬側コンピュータ3のGPS受信部11を介してGPSデータを受信することにより、土砂積込み時及び土砂荷卸し時の位置データ及び時刻データを取得するとともに、それらのデータが土砂情報の一部に含まれるように、該土砂情報をデータ記憶部9に記憶するようにしたので、どの種別の土砂がいつどこから掘削され、いつどこに仮置きされたのかを一目瞭然に把握することが可能となり、土砂種別ごとの土量管理の品質がさらに高まる。
本実施形態では、運搬側コンピュータ3にGPS受信部11を備えることで、土砂積込みの位置データ及び時刻データを運搬側において把握するようにしたが、これに代えて積込み側コンピュータ2a,2b,2cにGPS受信部を備えることにより、土砂積込みの位置データ及び時刻データを掘削側にて把握するようにしてもかまわない。
かかる場合においては、土砂積込みの位置データ及び時刻データを土砂情報の一部としてデータ記憶部6a,6b,6cに記憶し、それを運搬側コンピュータ3に転送保存するようにすればよい。
また、本実施形態では特に言及しなかったが、上述した土砂種別ごとの土量管理に加えて、運搬側コンピュータ3に走行時の注意喚起機能を加えるようにしてもよい。
図5は、かかる変形例を示したブロック図である。同図でわかるように、変形例に係る運搬側コンピュータ50は、運搬側コンピュータ3を構成する無線LAN接続部8、データ記憶部9、荷卸し完了入力部10、GPS受信部11、サーバー登録部12及びバックホウ選択部13に加えて、走行上の注意喚起事項が必要となる地点の平面座標位置が登録された注意喚起地点登録部52と、該注意喚起地点登録部に登録された地点に対応した注意喚起メッセージが音声ファイルとして格納された音声ファイル格納部53と、該音声ファイルを音声出力するスピーカー54と、各種演算処理を行う演算処理部51とを備える。
かかる運搬側コンピュータ50においては、一旦停止、速度制限、交差点、急カーブ、事故多発ポイント、道路規制、離合ポイントといった走行上の注意喚起が必要となるフィルダム施工現場20内における地点を、それらの地点名称、平面座標位置及び注意喚起を行う範囲を登録内容として注意喚起地点登録部52に予め登録するとともに、各地点で必要となる注意喚起メッセージを音声ファイルとして音声ファイル格納部53に保存しておく。
そして、ダンプトラック24を走行させる際、GPS受信部11によって取得された位置データと注意喚起地点登録部52に登録されたデータとを演算処理部51でリアルタイムに照合し、ある登録地点の範囲内にトラックが進入したとき、演算処理部51で該登録地点に対応する音声ファイルを音声ファイル格納部53から読み出すとともに、図示しない再生用アプリケーションを起動して再生し、これをスピーカー54から音声出力する。
このようにすると、接近している登録地点が例えば交差点であれば、”まもなく交差点です。徐行して下さい”といった注意喚起メッセージがダンプトラック24の運転席に流れる。
かかる注意喚起によれば、一旦停止や速度制限など、とかく見落としがちであった従来の看板による注意喚起に比べ、確実な注意喚起が可能となって走行安全性が高まり、ひいては土砂運搬の効率も格段に向上するとともに、看板設置の手間がなくなり、さらには誘導員を配置する必要もなくなる。
なお、このような注意喚起は、登録地点への接近に応答する形で行うだけではなく、2つの登録地点の順次通過に応答する形で行うようにしてもよい。
例えば、外周道路とそれにつながるサイト内道路があって、外周道路とサイト内道路との交差点を地点1、該交差点からサイト内道路を100m入った場所を地点2としたとき、地点1から地点2に進行する場合には、外周道路からサイト内道路に入る経路であるため、例えば”サイト内の制限速度は20kmです。遵守してください”といった内容の音声ファイルを再生し、地点2から地点1に進行する場合には、特段の注意喚起を行わないといった運用が考えられる。
なお、スピーカー54は、ダンプトラック24に備えられた音響システムを適宜利用することができるとともに、演算処理部51は、運搬側コンピュータ50のオペレーションシステム(OS)及び該OS上で動作するアプリケーションを適宜組み合わせて構成することができる。
また、本実施形態では、フィルダムの工事現場を例に説明したが、本発明は、土砂運搬を行うにあたり、土砂種別ごとに土量の管理を行う必要があるすべての場合に適用し得るものであり、例えば土地造成を伴う大規模工事現場に適用することが可能である。
また、本実施形態では、積込みエリアを掘削エリア、荷卸しエリアを仮置きエリアとしたが、本発明に係る積込みエリアと荷卸しエリアの組み合わせはこれらに限定されるものではなく、例えば表2に示す組み合わせにも本発明を適用することができる。
Figure 0005563261
また、本実施形態は、土砂運搬の経路が、積込みエリアを掘削エリア、荷卸しエリアを仮置きエリアとした単一の経路のみである場合について説明したが、上記各運搬経路が複数組み合わされている場合であっても本発明を適用することが可能である。
そして、かかる変形例によれば、GPS受信部11からのGPS信号データを用いて積込み時及び荷卸し時の位置データ及び時刻データとして取得することができるため、各地点間の土砂種別ごとの土砂移動量、換言すれば各地点における土砂種別ごとの土砂増減量を把握できるだけではなく、表3に示すように、ある時点での各エリアの累積土量を土砂種別ごとにそれぞれ把握することが可能となる。
Figure 0005563261
表3において、Aは掘削エリア、Bは仮置きエリア、Cは加工エリア、Dは施工エリアを表す。同表においては、一列目のデータで説明すれば、AからB、すなわち掘削エリアから仮置きエリアに5m3の硬岩が運搬されたこと、及びそれに伴って掘削エリアにおける硬岩の累積土量が−5、仮置きエリアの硬岩の累積土量が+5(以下、単位は省略)になったことを示す。
したがって、かかるデータを集計することにより、同表の例で言えば、掘削エリアでは、硬岩の累積土量が−26、軟岩の累積土量が−3、仮置きエリアでは、硬岩の累積土量が+13、軟岩の累積土量が+3、加工エリアでは、硬岩の累積土量が+9、軟岩の累積土量が0、施工エリアでは、硬岩の累積土量が+4、軟岩の累積土量が0であることを明確に把握することができる。
また、本実施形態では、運搬側コンピュータ3に表示部16を設け、該表示部に土砂種別を表示させることにより、土砂種別ごとの荷卸しがより正確に行われるようにしたが、荷卸し地点の指示を無線その他の公知の方法で別途行うようにしてもかまわない。
かかる場合においては、土砂を積み込んでから荷卸しするまでの間、その土砂種別を運搬用移動体の運転手が管理しておかねばならないが、上述した基本的な作用効果、すなわち、積込みエリアから荷卸しエリアに運搬され移動された土砂の量を土砂種別ごとに把握することができるという作用効果を奏することに何ら変わりはない。
1 土砂運搬管理システム
2a,2b,2c 積込み側コンピュータ
3,50 運搬側コンピュータ
4 サーバー側コンピュータ
5a,5b,5c 土砂情報入力部
6a,6b,6c データ記憶部
8 無線LAN接続部(コンピュータ接続部)
9 データ記憶部
10 荷卸し完了入力部
11 GPS受信部
12 サーバー登録部
13 バックホウ選択部
14 データ記憶部
20 フィルダム施工現場(施工現場)
21 積込みエリア
22a,22b,22c バックホウ(掘削積込み用移動体)
23 荷卸しエリア
24 ダンプトラック(運搬用移動体)
31 タッチスクリーン(表示手段)
51 演算処理部
52 注意喚起地点登録部
53 音声ファイル格納部
54 スピーカー

Claims (8)

  1. 地山を掘削可能でかつ掘削された土砂を積込み可能に構成された複数の掘削積込み用移動体にそれぞれ搭載された積込み側コンピュータと、前記複数の掘削積込み用移動体で積み込まれた土砂を積込みエリアから荷卸しエリアまで運搬する運搬用移動体に搭載され前記各積込み側コンピュータに切替え自在に接続される運搬側コンピュータとからなり、
    前記各積込み側コンピュータは、積み込まれた土砂の種別を含む土砂情報を入力する土砂情報入力部と該土砂情報を記憶するデータ記憶部とを備え、
    前記運搬側コンピュータは、積込み対象の土砂を掘削した掘削積込み用移動体を前記複数の掘削積込み用移動体から選択する移動体選択部と該移動体選択部で選択された掘削積込み用移動体の積込み側コンピュータに接続するコンピュータ接続部と該積込み側コンピュータのデータ記憶部から転送された前記土砂情報を新たな土砂情報として記憶するデータ記憶部とを備えるとともに、積み込まれた土砂を前記荷卸しエリアで荷卸しする際、荷卸しが完了したことが土砂情報に含まれるように前記データ記憶部に記憶された土砂情報を更新するようになっており、
    前記移動体選択部は、前記複数の掘削積込み用移動体のうち、どの掘削積込み用移動体から土砂を積み込むのかを特定できるようになっているとともに、前記コンピュータ接続部は、その特定された掘削積込み用移動体の積込み側コンピュータに前記運搬側コンピュータを接続できるようになっていることを特徴とする土砂運搬管理システム。
  2. 前記運搬用移動体の接近によって該運搬用移動体に搭載された運搬側コンピュータが接続可能となるように構成されたサーバー側コンピュータを備えるとともに、該サーバー側コンピュータにデータ記憶部を設けて該データ記憶部に前記運搬側コンピュータのデータ記憶部から読み出された前記土砂情報を記憶するように構成した請求項1記載の土砂運搬管理システム。
  3. 前記土砂情報入力部は、前記積込み側コンピュータに設けられた表示手段に土砂の種別を表示するとともに、該表示内容から積み込まれる土砂の種別を選択できるようになっている請求項1又は請求項2記載の土砂運搬管理システム。
  4. 前記移動体選択部は、前記運搬側コンピュータに設けられた表示手段に前記複数の掘削積込み用移動体を表示するとともに、該表示内容から積込み対象の土砂を積み込んだ掘削積込み用移動体を選択できるようになっている請求項1又は請求項2記載の土砂運搬管理システム。
  5. 前記運搬側コンピュータに該運搬側コンピュータのデータ記憶部から読み出された土砂情報を表示する表示部を備えた請求項1又は請求項2記載の土砂運搬管理システム。
  6. 前記運搬側コンピュータにGPSデータを受信するGPS受信部を備えるとともに、該GPS受信部から土砂積込み時及び土砂荷卸し時の位置データ及び時刻データを取得し、それらのデータが前記土砂情報の一部に含まれるように該土砂情報を前記運搬側コンピュータのデータ記憶部に記憶するように構成した請求項1又は請求項2記載の土砂運搬管理システム。
  7. (a)前記積込みエリアを掘削エリア、前記荷卸しエリアを仮置きエリア、施工エリア若しくは加工エリアとし、
    (b)前記積込みエリアを仮置きエリア、前記荷卸しエリアを施工エリア若しくは加工エリアとし、又は
    (c)前記積込みエリアを加工エリア、前記荷卸しエリアを仮置きエリア若しくは施工エリア
    とする請求項6記載の土砂運搬管理システム。
  8. 前記運搬用移動体の走行上の注意喚起事項が必要となる地点の平面座標位置が登録された注意喚起地点登録部と、該注意喚起地点登録部に登録された地点に対応した注意喚起メッセージが音声ファイルとして格納された音声ファイル格納部とを前記運搬側コンピュータに備えるとともに、該運搬側コンピュータを、前記GPS受信部によって取得された位置データと前記注意喚起地点登録部に登録された地点の平面座標位置とをリアルタイムに照合し、ある登録地点の範囲内に前記運搬用移動体が進入したとき、該登録地点に対応する音声ファイルを前記音声ファイル格納部から読み出して音声出力するように構成した請求項6又は請求項7記載の土砂運搬管理システム。
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