JP5562976B2 - 複数種類のコンパウンドで構成されたトレッド及び不変ピッチの周方向補強要素の層を有する車両用タイヤ - Google Patents

複数種類のコンパウンドで構成されたトレッド及び不変ピッチの周方向補強要素の層を有する車両用タイヤ Download PDF

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Description

本発明は、車両に取り付けられるようになった、特に二輪車、例えばモーターサイクルに取り付けられるようになったタイヤに関する。
本発明は、かかる用途には限定されないが、本発明を特にかかるモーターサイクル又はモーターバイク(オートバイ)用タイヤに関して説明する。
タイヤ、特にモーターサイクル用のタイヤを補強する補強材は、現時点では―そして大抵の場合―従来「カーカスプライ」、「クラウンプライ」等と呼ばれている1枚又は2枚以上のプライのスタックから成る。補強材をこのように説明する仕方は、要素補強材を備えた、多くの場合、長手方向のプライの形態をした一連の半完成状態の製品を作り、次に、これらを組み立て又は積み重ねてグリーン(生)タイヤを作るという製造方法に由来している。プライを大きな寸法の平板状に作り、次に、所与の製品の寸法に合うよう裁断する。また、最初にプライを実質的に平板状の形状に互いに集成する。次に、このようにして作られたグリーンタイヤをシェーピングして(膨らませて)タイヤについて典型的なドーナツ形状にする。次に、いわゆる「完成途上」の半完成品をグリーンタイヤに張り付けていつでも加硫させることができる製品を得る。
このような「従来」形式の方法では、特にグリーンタイヤを成型する段階の間、カーカス補強材をタイヤのビード領域内に繋留し又は保持するための繋留要素(一般にビードワイヤ)が用いられる。かくして、このような形式の方法では、カーカス補強材(又はその一部だけ)を構成するプライ全体の一部分をタイヤのビード内に位置決めされたビードワイヤ周りに巻く。すると、これにより、カーカス補強材がビード中に繋留される。
この従来形式の方法の業界全体にわたる普及の結果として、プライ及び集成体を形成する仕方に多くのバリエーションが存在しているにもかかわらず、当業者は、この方法で定められている語彙を用いており、それ故、一般に受け入れられている用語として、特に「プライ」、「カーカス」、「ビードワイヤ」、扁平なプロフィールからドーナツ形プロフィールへの進展を意味する「シェーピング」という用語等が挙げられる。
今日、厳密に言えば、上述の定義に一致する「プライ」又は「ビードワイヤ」を備えているとはいえないタイヤが存在する。例えば、欧州特許第0582196号明細書は、プライの形態の半完成状態の製品を用いないで製造されたタイヤを記載している。例えば、種々の補強構造体の補強要素を隣接のゴムコンパウンド層に直接張り付け、次に、これら全てを連続した層の状態でドーナツ形のフォーマ(型)に張り付け、このドーナツ形フォーマの形状が、成型中のタイヤの最終プロフィールとほぼ同じプロフィールを直接生じさせる。かくして、この場合、「半完成状態の製品」又は「プライ」若しくは「ビードワイヤ」は全く存在しない。基本的製品、例えばゴムコンパウンド及び細線(線材)又はフィラメントの形態をした補強要素は、フォーマに直接張り付けられる。このフォーマの形状は、ドーナツ形のものなので、扁平なプロフィールからドーナツのプロフィールに変えることを目的としてグリーンタイヤをシェーピングすることはもはや不要である。
さらに、この特許文献に記載されたタイヤは、ビードワイヤ周りのカーカスプライの「伝統的な」折り返し方式を用いていない。この種の繋留に代えて、周方向細線がサイドウォール補強構造体に隣接して位置決めされる構造が用いられ、全てのものは、繋留又は結合ゴムコンパウンド中に埋め込まれる。
また、中央フォーマ上への迅速且つ効率的で、しかも簡単な布設向けに特に設計された半完成状態の製品を採用するドーナツ形フォーマへの組み付け方法が存在する。最後に、或る特定のアーキテクチャ上の観点を生じさせるある特定の幾つかの完成状態の製品(例えばプライ、ビードワイヤ等)とコンパウンド及び/又は補強要素を直接張り付けることによって作られた半完成品の両方を有するハイブリッドを用いることも又、可能である。
上記特許文献では、製造分野と製品設計分野の両方における最近の技術進歩を考慮に入れるためには、従来の用語、例えば「プライ」、「ビードワイヤ」等に代えて、中立的な用語又は用いられる方法の形式とは無関係の用語を用いると好都合である。かくして、「カーカス型補強材」又は「サイドウォール補強材」という用語は、従来方法におけるカーカスプライの補強要素及び一般に半完成状態の製品を用いない方法に従って製作されたタイヤのサイドウォールに張り付けられる対応の補強要素を表すのに有効である。「繋留領域」という用語は、その一部について、従来方法におけるビードワイヤ周りへのカーカスプライの「伝統的」折り返し又は巻き上げをまさしく容易に表すことができる。というのは、これは、周方向補強要素、ゴムコンパウンド及びドーナツ形フォーマへの張り付けを含む方法を用いて形成された底部領域の隣接のサイドウォール補強部分により形成された集成体だからである。
タイヤの長手方向又は周方向は、タイヤの周囲に対応すると共にタイヤの回転方向によって定められた方向である。
円周方向平面又は円周方向断面は、タイヤの回転軸線に垂直な平面である。赤道面は、トレッドストリップの中心又はクラウンを通る周方向平面である。
タイヤの横断方向又は軸方向は、タイヤの回転軸線に平行である。
半径方向は、タイヤの回転軸線と交差し且つこれに垂直な方向である。
タイヤの回転軸線は、通常の使用時におけるタイヤの回転の中心である。
半径方向平面又は子午線平面は、タイヤの回転軸線を含む。
他の全てのタイヤの場合と同様、モーターサイクル用タイヤは、ラジアル設計に切り替わりつつあり、かかるタイヤのアーキテクチャは、円周方向と65°〜90°の場合のある角度をなす補強要素の1つ又は2つの層で形成されたカーカス補強材を含み、かかるカーカス補強材には、補強要素で形成されているクラウン補強材が半径方向に載っている。しかしながら、数種類の非ラジアルタイヤが依然として存在しており、本発明は、これらにも同じように当てはまる。本発明は又、部分的にラジアルのタイヤ、即ち、カーカス補強材の補強要素がカーカス補強材の少なくとも一部にわたり、例えばタイヤのクラウンに相当する部分についてラジアルであるタイヤに関する。
タイヤがモーターバイクのフロントに取り付けられるようになるかリヤに取り付けられるようになるかに応じて、多くのクラウン補強材アーキテクチャが提案された。第1の構造体は、クラウン補強材の場合、周方向コードだけを用いるものであり、この構造体は、特にリヤタイヤに用いられる。第2の構造体は、自家用車用タイヤに通常用いられている構造体から直接インスピレーションを得たものであり、この第2の構造体は、耐摩耗性を向上させるよう用いられ、かかる構造体は、補強要素の少なくとも2つのクラウン層を用いるものであり、かかる補強要素は、各層内において相互に平行であるが、周方向と鋭角をなした状態で1つの層から次の層にクロス掛けされており、かかるタイヤは、モーターバイクのフロントに最適である。上述の2つの実働クラウン層は、一般に少なくとも1つのゴム被覆補強要素のストリップを螺旋に巻くことによって得られた周方向要素の少なくとも1つの層と関連している場合がある。
タイヤのクラウンアーキテクチャの選択は、或る特定の種類の特性、例えば耐摩耗性、耐久性、グリップ又は運転上の快適さ又は特にモーターサイクルの場合には安定性に直接的な影響を及ぼす。しかしながら、他のタイヤパラメータ、例えばトレッドストリップに用いられるゴムコンパウンドの性状も又、かかるタイヤの特性に影響を及ぼす。トレッドストリップに用いられるゴムコンパウンドの選択及び性状は、例えば、耐摩耗性に関する本質的なパラメータである。トレッドストリップに用いられるゴムコンパウンドの選択及び性状は、タイヤのグリップにも影響を及ぼす。
欧州特許第0582196号明細書
本発明の目的は、モーターサイクル用タイヤの場合、タイヤの耐摩耗性を向上させると共にタイヤのトレッドのグリップ特性を向上させることができるタイヤを提供することにある。
この目的は、本発明によれば、タイヤであって、カーカス型補強構造体を有し、カーカス型補強構造体がビードの各側で繋留された補強要素で形成され、ビードのベースがリムシート(受座)に取り付けられるようになっており、各ビードの半径方向外方の延長部としてサイドウォールが設けられ、サイドウォールがトレッドストリップに半径方向外側に向かって接合され、タイヤがトレッドストリップの下に補強要素の少なくとも2つの層から成るクラウン補強構造体を有する、タイヤにおいて、トレッドストリップの少なくとも表面は、少なくとも赤道面の領域中に延びる第1のポリマーコンパウンドと、第1のポリマーコンパウンドの物理化学的性質とは異なる物理化学的性質を有する少なくも1種類の第2のポリマーコンパウンドとから成り、クラウン補強構造体は、不定ピッチで横方向に分布して配置された周方向補強要素の少なくとも1つの層を有し、周方向補強要素相互間のピッチは、カーカス型補強構造体の層半部の各々の端に半径方向に向いた周方向補強要素の層の付近で最小値を取ることを特徴とするタイヤを用いて達成される。
本発明の意味において周方向補強要素の層は、長手方向と5°未満の角度をなして差し向けられた少なくとも1つの補強要素から成る。
周方向補強要素相互間のピッチの変化は、横方向における単位長さ当たりの周方向補強要素の本数の変化及びかくして横方向における周方向補強要素の密度の変化並びにかくして横方向における周方向剛性の変化によって具体化される。
したがって、本発明のタイヤのトレッドストリップは、少なくとも表面が、第1のポリマーコンパウンドから成る中央周方向ストリップ又は部分と、別のポリマーコンパウンドの少なくとも2つの側方ストリップ又は部分とから成る。側方ストリップは、有利には、対称であるタイヤを作るために互いに同一であるが、或る特定の実施形態では、互いに異種のコンパウンドから成っていても良い。中央周方向ストリップ又は部分は、本発明によれば、赤道面を含む領域にわたって軸方向に延びる。
本発明の有利な一実施形態によれば、タイヤに対称という特性を与えるため、中央周方向ストリップは、有利には、その中心が赤道面上に位置する。例えば、全てが本質的に同一方向であるコーナ部を有するサーキット上で駆動されるべきタイヤ用の他の実施形態によれば、中央周方向ストリップは、その中心が赤道面上に位置しなくても良い。
本発明の有利な変形実施形態では、トレッドストリップの少なくとも表面を形成し、かくして赤道面からショルダに向かってトレッドストリップの特性の漸進的変化を与えるために5つ又は6つ以上の周方向ストリップが設けられることが想定できる。従前通り、かかる実施形態は、赤道面に関して対称であるのが良いがそうでなくても良く、ストリップの分布状態は、これらの組成の面か赤道面に関するこれらの分布状態の面かのいずれかにおいて異なっている。
本発明の有利な一変形実施形態では、特に、トレッドストリップの少なくとも表面を形成する少なくとも5本の周方向ストリップが設けられている場合、これら周方向ストリップは、半径方向外側の周方向ストリップ及びカーカス構造体を形成する層半部の端に向いた周方向ストリップの特性が他の周方向ストリップの特性とは異なるように分布して配置され、その結果、変化は、クラウンからショルダまで緩やかではないようになる。換言すると、半径方向外側の周方向ストリップ及び層半部の端に向いた周方向ストリップは、例えば、トレッドストリップの軸方向外側部分及び中央部分を覆っている他の周方向ストリップの特性よりも優れている又は劣っている特性を有する。
本発明の好ましい実施形態によれば、第2のポリマーコンパウンドは、第1のポリマーコンパウンドの組成とは異なる組成のものであり、より好ましくは、第2のポリマーコンパウンドは、第1のポリマーコンパウンドのグリップ特性よりも優れたグリップ特性を有する。
他の実施形態によれば、同一のコンパウンドを用いるが、異なる加硫条件を用いることにより異なる特性を得ることができる。
本発明によれば、第2のポリマーコンパウンドは、第1のポリマーコンパウンドのショアーAスケール硬度とは異なるショアーAスケール硬度を有する。
硬化後におけるポリマーコンパウンドのショアーAスケール硬度は、規格ASTM D 2240-86に従って評価される。
第2のポリマーコンパウンドの他の特性は、様々であって良い。例えばこれら特性としては、機能的及び/又は審美的効果を提供することができる色が挙げられる。
さらに、本発明のタイヤのクラウン補強構造体は、不定ピッチで横方向に分布して配置された周方向補強要素の少なくとも1つの層を有し、周方向補強要素相互間のピッチは、第1のポリマーコンパウンドの端に半径方向に向いた周方向補強要素の層の付近で最小値を取る。換言すると、周方向補強要素の密度は、カーカス型補強構造体の層半部の端に向いたところでより大きく、したがって、周方向補強要素の密度は、周方向補強要素の上述の層の一端からカーカス型補強構造体の層半部の一端に向いた領域まで増大し、次に、この領域からタイヤのクラウンまで減少する。
本発明の第1の実施例によれば、トレッドストリップの中央(クラウン)のところでの周方向補強要素相互間のピッチは、上述の層の縁のところのピッチよりも小さい。本発明のかかる実施例では、特に、外部からの攻撃に対する耐性が促進され、かかる耐性は、タイヤの中央領域において最も高い。
本発明の第2の実施例によれば、トレッドストリップの中央(クラウン)のところでの周方向補強要素相互間のピッチは、上述の層の縁のところのピッチよりも大きい。本発明のかかる実施例では、特に、急峻なキャンバ角でのタイヤの扁平化が促進される。
本発明の好ましい実施形態によれば、横方向におけるピッチの値は、上述の層の軸方向幅の少なくとも一部分にわたりこの層の縁まで数列をなす。
第1の実施形態によれば、ピッチの値は、U(n)=Uo+nrという形式の等差数列の級数をなし、この式においてUoは、0.4mm〜2.5mmであり、rは、この数列の公差であり、0.001〜0.1である。
第2の実施形態によれば、ピッチの値は、U(n)=Uo×rnという形式の等比数列の級数をなし、この式において、Uoは、0.4mm〜2.5mmであり、rは、この数列の公差であり、1.001〜1.025である。
本発明の他の実施形態によれば、ピッチの値は、上述の層中の軸方向位置に応じて幾つかの数列の組み合わせであって良い。
このように本発明に従って製造されたタイヤでは、トレッドストリップを構成するポリマーコンパウンドに関して行われる選択及び密度が第1のポリマーコンパウンドの端に半径方向に向いた周方向補強要素の層の付近で最大値を取る周方向補強要素の少なくとも1つの層が設けられていることに鑑みて、特に耐摩耗性及びトルク伝達の面における性能を向上させることができる。第1のポリマーコンパウンドの端に半径方向に向いた付近で周方向に差し向けられた補強要素の密度が最大であることは、第1のポリマーコンパウンドの端のところ及びかくして2種類のポリマーコンパウンドが出会うところでの荷重反作用を特に促進すると共にタイヤ性能の向上に寄与する。
本発明の有利な一実施形態では、周方向補強要素の層は、少なくとも部分的に、実働層の半径方向外側に位置決めされる。周方向補強要素の層が2つの実働層の半径方向外側に作られると共にトレッドストリップの真下に配置される場合、かかる周方向補強要素層は、特に、高速安定性の向上に寄与することができる。
かくして、周方向補強要素の層は、その主要な機能の実行に加えて、カーカス及びクラウン補強構造体の他の層を潜在的な機械的攻撃から保護する層を形成するためにトレッドストリップの真下に作られるのが良い。
周方向補強要素の層は又、特に経済的な理由で実働層相互間に作られても良く、その理由は、これにより、必要とされる材料の量及び布設時間が短縮されるからである。
本発明の有利な別の実施形態では、周方向補強要素の層は、少なくとも部分的に、半径方向最も内側の実働層の半径方向内側に位置決めされる。この実施形態では、周方向補強要素の層は、実働層の半径方向内側に作られ、特に、この周方向補強要素の層により、タイヤのグリップ及びトラクションを更に一層向上させることができる。
本発明の別の変形実施形態では、周方向補強要素の少なくとも1つの層は、少なくとも部分的にカーカス型補強構造体の半径方向内側に位置決めされる。
特にクラウン補強構造体の少なくとも一部分がカーカス構造体の半径方向内側に作られる場合、本発明のタイヤは、有利には、ハードコア又は剛性フォーマを用いる形式の製造技術を利用して製造されることは注目されるべきである。
また、好ましくは、周方向補強要素の層に属する補強要素は、金属及び/又はテキスタイル及び/又はガラスで作られる。特に、本発明により、周方向補強要素の単一層内に性状が互いに異なる補強要素を用いることができる。
また、好ましくは、周方向補強要素の層に属する補強要素は、6000N/mm2を超える弾性率を有する。
また、有利には、第1のポリマーコンパウンドの半径方向厚さと第2のポリマーコンパウンドの半径方向厚さは、トレッドの耐摩耗性を実働区帆に最適化するよう高いにことあるのが良い。これまた、有利には、厚さは、次第に変化する。
本発明の有利な変形形態では、周方向補強要素の1つの層は、タイヤ中の互いに異なる半径方向位置又は互いに異なる高さ位置に位置決めされた数個の部分の状態で作られるのが良い。かかるタイヤは、特に、タイヤの中央部分の他の補強要素の半径方向外側に位置し、即ち、トレッドストリップの中央部分の下に位置した周方向補強要素の層の一部分を有するのが良い。この場合、周方向補強要素の層のこの一部分は、特に、最も露出された部分であると考えられるカーカスに対してトレッドストリップの中央部分で生じる場合のある潜在的な攻撃からの保護を与える。周方向補強要素の層の側方部分は、特に、周方向補強要素のかかる層を製作するのに要する補強要素の量及び時間を短縮する目的で、周方向補強要素のこの層の中央部分とは独立して、あらゆる高さ位置に、即ち、実働層の半径方向内側かこれら実働層相互間かのいずれかに位置決めされるのが良く、或いは、変形例として、カーカス層の半径方向内側に位置決めされても良い。さらに、本発明では、互いに異なる半径方向位置に配置された数個の部分の状態で作られる周方向補強要素の層の場合、これら種々の部分の分布状態は、タイヤのクラウンの中心を通る赤道面又は周方向平面に関して対称ではない。かかる非対称分布状態は、更に、周方向補強要素の種々の構成材料の選択と関連している場合がある。
数個の部分に分けられる周方向補強要素の層のこの種の実施形態によれば、本発明は、有利には、これら部分の軸方向端部が互いにオーバーラップすることを想定している。
本発明の好ましい実施形態によれば、カーカス型補強構造体の補強要素は、周方向とは65°〜90°の角度をなす。
本発明の変形形態によれば、クラウン補強構造体は、補強要素の少なくとも2つの層を有し、上記部分は、1つの層から次の層に互いに20°〜160°の角度、好ましくは40°を超える角度をなす。
本発明のこの変形形態の好ましい実施形態によれば、実働層の補強要素は、少なくともトレッドストリップの中央領域では、長手方向となす角度が互いに同一であり、これら角度は、周方向平面がどこに位置するにせよ、周方向平面との交点のところで測定される。換言すると、所与の周方向断面平面の場合、補強要素は、全て、周方向断面平面との交点のところでは長手方向と同一の角度をなす。さらに、上述の角度は、考慮される周方向断面平面に従って様々な場合がある。
また、好ましくは、本発明のこの変形形態によれば、1つの実働層の補強要素は、少なくともトレッドストリップの中央領域では、あらゆる周方向平面において互いに等距離を置いて位置し、隣り合う補強要素を隔てる距離は、その部分に関して、考慮対象の周方向断面平面に従って変化することができ、具体的に言えば、隣り合う補強要素相互間の距離は、軸方向に変化することが可能である。
本発明の実施形態の別の変形形態では、少なくとも1つの実働層は、少なくとも部分的に、カーカス型補強構造体の半径方向内側に作られる。
本発明の第1の実施形態によれば、実働層は全て、少なくとも1つのカーカス構造体の半径方向内側、即ち、少なくとも1つのカーカス層の内側に作られる。かくして、少なくとも1つのカーカス型補強構造体は、クラウン補強構造体全体を半径方向に覆う。
本発明の第2の好ましい実施形態によれば、クラウン補強構造体の実働補強要素の少なくとも1つの層がカーカス型補強構造体の半径方向外側に作られる。本発明のこの第2の実施形態によれば、実働補強要素の層は、カーカス及びクラウン補強構造体の他の層を潜在的な機械的攻撃から保護する機能を実行する。
本発明の有利な変形実施形態では、実働補強要素の1つの層は、タイヤ中の互いに異なる半径方向位置又は互いに異なる高さ位置に取り付けられる数個の部分をなして製作可能である。かかるタイヤは、特に、タイヤの中央部分に、即ち、トレッドストリップの中央部分の下でカーカス構造体の補強要素の半径方向外側に位置した実働補強要素の層の一部分を有するのが良い。この場合、実働補強要素の層のこの一部分は、最も露出した部分であると考えられるトレッドストリップの中央部分を介して生じる場合のある潜在的な攻撃に対するカーカス保護をもたらす。また、本発明によれば、種々の半径方向位置に取り付けられる数個の部分の状態で製作される実働補強要素の層の場合、これら互いに異なる部分の分布状態は、赤道面又はタイヤのクラウンの中心を通る周方向平面に関して対称ではない。
数個の部分に分解される実働補強要素の層のこの種の実施形態によれば、本発明では、有利には、これら部分の軸方向端部は、互いにオーバーラップする。
注目されるべきこととして、上述したように、特にクラウン補強構造体の少なくとも一部分がカーカス構造体の半径方向内側に作られる場合、本発明のタイヤは、有利には、ハードコア又は剛性フォーマを用いる形式の製造技術を利用して製造される。
本発明の実施形態の変形形態によれば、実働補強要素の少なくとも1つの層は、少なくとも1本の連続補強細線で構成され、この補強細線は、かかる実働補強要素の層の中央領域において、長手方向と同一の角度をなす部分を形成し、かかる角度は、周方向平面との交点のところで測定され、2つの隣り合う部分は、ループにより互いに連結され、これら部分は、長手方向と10°〜80°の角度、好ましくは20°を超える角度をなす。
「細線」という用語は、極めて一般的に、モノフィラメントとマルチフィラメント繊維(場合によっては、それ自体撚り合わせられる)の両方又は例えばテキスタイル又は金属コード、もろより糸のような集成体又は変形例として任意形式の同等な集成体、例えばハイブリッドコードを意味しており、このことは、これら細線の1種類若しくは複数種類の材料又は潜在的処理、例えばゴム又は任意他の材料への密着性を促進する表面処理若しくは被覆又はプレコーティングの有無の如何にかかわらずそうである。
本発明のこの有利な変形形態によれば、実働層は、少なくとも1本の細線で作られ、その自由端部は、かかる実働層の縁部のところには存在していない。好ましくは、この実働層は、単一の細線を用いて作られ、この層は、「単一細線」型のものである。しかしながら、かかる層の工業的生産により、特にリールの変化の結果として不連続部が生じる。さらに、本発明の好ましい実施形態では、実働層にちょうど1本又は少数本の細線が用いられ、細線の開始部及び終了部は、かかる実働層の中央領域に位置決めされる必要がある。
このようにして製造された本発明のタイヤは、実働層の軸方向外縁部のところに補強要素の自由端部を備えていない補強構造体を有する。
実施した研究結果の示すところによれば、特に、長手方向に対して角度をなして設定された補強要素の伝統的な層の存在により、局所的剛性、周方向剛性及び剪断剛性が生じ、これら剛性は、補強要素層の縁に近づくにつれて減少し、補強要素の端部のところの張力は、ゼロである。補強要素の局部張力がゼロであると、その結果として、この領域における補強要素の有効性が低下する。この場合、これら層の縁部の剛性は、タイヤがコーナリングの際に急なキャンバ角で用いられると、特に高く、この場合、これら領域に対応したタイヤの部分は、路面に向いている。
モーターサイクル用タイヤの製造にあたり、タイヤが種々のキャンバ角で用いられる場合、曲率の値が高くなる。かくして、本発明のこの変形形態に従って製造され、実働層の軸方向外縁部の付近に補強要素の自由端部を備えていない補強構造体を有するタイヤにより、特に、タイヤのグリップ及びトラクションを急なキャンバ角で使用可能に向上させることができる。
かかるタイヤは、有利には、ハードフォーマ又はドーナツ形フォーマを用いる形式の技術を用いて製造され、それにより、特に、補強要素を最終近くの位置に布設することができ、具体的に言えば、この種の方法ではシェーピングステップが不要になり、このことは、補強要素がこれらをいったん布設すると、もはやずらされることがないということを意味している。
本発明の有利な一実施形態では、特に、タイヤの子午線平面に沿う、特に、実働層の縁部のところの補強構造体の剛性を一段と最適化する目的で、実働層中の細線の上述の部分と長手方向とのなす角度は、これら角度が、タイヤの赤道面のところで測定された上述の部分の角度を比較して、補強要素の層の軸方向外縁部上で大きいように横方向に変化しているのが良い。
ハードフォーマを用いた形式の技術の利用により、特に、補強要素をシェーピングステップの必要なく、最終に近い位置に布設することができ、このことは、もう1つの利点を有する。具体的に言えば、特に、ハードフォーマの技術により、簡単な仕方で達成されるべきシェーピングステップを含む方法を用いて達成可能な角度の著しく大きな変化が可能になる。さらに、上述の角度の変化により(かかる角度は、実働層の縁部のところでは90°に向かう傾向がある)、ピッチの増大をもたらすと共に嵩が減少するのでループの形成が促進される。
実働層中の細線の上述の部分と長手方向とのなす角度が横方向に変化することができる本発明の変形形態の第1の実施形態では、上述の部分の角度をタイヤの赤道面から実働層の縁部まで単調に変化させる。
これら変形形態の第2の実施形態では、角度をタイヤの赤道面から実働層の縁部まで段階的に変化させる。
これら変形形態の最後の実施形態では、所与の値が所与の軸方向に位置について得られるような仕方で角度を漸変させることができる。
本発明の変形形態のこれら種々の実施形態では、実働層の細線の上述の部分と長手方向とのなす角度は、横方向に変化するのが良く、換言すると、タイヤのクラウンの付近、即ち、赤道面の横に位置する領域にタイトな、即ち小さな角度が存在することによりクラウン補強構造体の良好な周方向剛性を得ることができるようにする。さらに、他方において、タイヤのグリップ、トラクション、快適さ又は動作温度を改善するために、実働層の縁部に、より正確に言えば、タイヤのショルダのところに開いた角度、即ち、45°に向かう傾向のある角度又は場合によってはこれを超えて90°に向かう角度の存在を得ることができ、具体的に言えば、角度のかかる変化により、実働層の剪断剛性の調節が可能である。
本発明の好ましい一実施形態によれば、実働層の補強要素は、テキスタイル材料で作られる。
本発明の別の実施形態によれば、実働層中の補強要素は、金属で作られる。
本発明のそれ以上の細部及び利点は、図1〜図3を参照して行なわれる本発明の例示の実施形態についての説明から以下において明らかになろう。
本発明の第1の実施形態としてのタイヤの構成の子午線図である。 本発明の第2の実施形態としてのタイヤの構成の子午線図である。 本発明の第3の実施形態としてのタイヤの構成の子午線図である。
理解を容易にするために、図1〜図3は、縮尺通りには描かれていない。
図1は、テキスタイル型の補強要素を有する層2から成っているカーカス補強材を有するタイヤ1を示している。層2は、半径方向に配置された補強要素から成っている。補強要素の半径方向位置決めは、これら補強要素の布設角度で定められ、半径方向配置状態は、長手方向に対して65°〜90°の角度をなして布設されている補強要素に対応している。
層2は、タイヤ1の各側でビード3内に繋留されており、このビードのベースは、リムシートに取り付けられるようになっている。各ビード3の半径方向外方の延長部として、サイドウォール4が設けられ、サイドウォール4は、半径方向外方に向かってトレッドストリップ5と合体している。このように構成されたタイヤ1は、曲率の値が0.15を超え、好ましくは0.3を超える。この曲率の値は、Ht/Wtの比、即ち、タイヤのトレッドストリップの高さとトレッドストリップの最大幅の比で決まる。曲率の値は、モーターサイクルのフロント又は前輪に装着されるようになったタイヤについては有利には0.25〜0.5であり、リヤ又は後輪に取り付けられるようになったタイヤについては有利には0.2〜0.5である。
タイヤ1は、周方向と角度をなす補強要素の2つの層7,8から成るクラウン補強材6を更に有し、補強要素は、1つの層から次の層にクロス掛けされ、赤道面の付近ではこれら補強要素相互は50°の角度をなし、層7,8の各々の補強要素は、周方向と25°の角度をなしている。

2つの層7,8の補強要素は、テキスタイル材料(繊維材料)、特にアラミドで作られている。
本発明のクラウン補強材6は、層7,8の半径方向外側に位置した周方向補強要素10の層を有している。かくして、周方向補強要素10の層は、クラウン補強材6の半径方向最も外側の部分であり、2つの実働層7,8は、カーカス層2と周方向補強要素10の層との間に介在して位置している。周方向補強要素10の層は、有利には、長手方向と実質的に0°に等しい角度をなすよう巻かれている単一の細線から成る。変形例として、周方向補強要素10の層は、数本の裸の細線又はゴム中に埋め込まれたときにストリップの形態を取る細線の同時巻回によって作られても良い。
周方向補強要素10は、2つの周方向補強要素相互間のピッチが軸方向に変化するような仕方で巻回される。
布設ピッチのこの変化により、周方向補強要素の密度の変化が得られ、この密度の変化は、密度が第1のコンパウンドの端に向いた領域でより大きいようなものである。したがって、周方向補強要素の密度は、最初に細線密度が85本/dmのこれら領域から細線密度が60本/dmのタイヤの中央部分に向かって減少し、次にこれら領域から細線密度が70本/dmの周方向補強要素10の層の側方部分に向かって減少している。
タイヤ中に周方向補強要素の層が設けられていることは、第1に、耐久性の面で性能の向上に寄与し、第2に、可変ピッチでの分布状態により、タイヤのクラウン補強材の周方向剛性を調節することができ、その目的は、タイヤの扁平化、耐摩耗性及び高速性能相互間の妥協点を最適化することにある。
周方向補強要素10の層は、金属6×23型のテキスタイル補強材から成っている。
トレッドストリップ5は、本発明によれば、その中央部分に位置する第1のゴムコンパウンド51及び側方部分に位置する第2のゴムコンパウンド52から成っている。トレッドストリップ5を形成する部分51,52相互間の接合は、有利には、面取りインターフェイスにより次第に達成され、面取りの角度は、タイヤ1のトレッドストリップ5の外面に対して20°〜60°である。
ゴムコンパウンド52は、有利には、そのグリップ特性がゴムコンパウンド51のグリップ特性よりも優れているように選択され、ゴムコンパウンド51は、その耐摩耗性について特に選択される。トレッドストリップをこのように作ると、ちょうど1種類のゴムコンパウンドで達成できる耐摩耗性とグリップとの妥協点よりも良好な耐摩耗性とグリップとの妥協点を見出すことができる。
タイヤ1による数種類のコンパウンドから成るトレッドストリップと不定ピッチで横方向に分布して配置された周方向補強要素の層の組み合わせにより、タイヤがモーターサイクルに取り付けられたときにグリップ、耐摩耗性及びトルク伝達の面での性能を向上させることができ、周方向補強要素相互間のピッチは、第1のコンパウンドの端に半径方向に向いた周方向補強要素の層の付近で最小値を取る。
タイヤ1に従って行なわれる2つの層半部から成るカーカス構造体と数種類のコンパウンドから成るトレッドストリップの組み合わせにより、タイヤがモーターバイクに取り付けられたときに、グリップ及びトルク伝達の面における性能を向上させることができる。
図2は、図1のタイヤとほぼ同じタイヤ21を示しており、このタイヤは、周方向補強要素210の層の半径方向位置に関して図1のタイヤとは異なっている。本発明のこの第2の記載例では、周方向補強要素210の層は、カーカス補強材2の半径方向内側に、したがって、2つの実働層27,28の半径方向内側に位置決めされている。周方向補強要素210の層のこの半径方向位置は、特にタイヤのグリップ及びトラクション性能の一層の改善を可能にする。
図3は、図1のタイヤとほぼ同じであるが、これとは、5つの周方向バンドを形成する3種類のゴムコンパウンド351,352,353で構成されたトレッドストリップが設けられている点において異なるタイヤ31を示している。
本発明のかかる実施形態によれば、ゴムコンパウンド351,352,353は、互いに異なる物理化学的性質を有している。第1の形式の実施形態によれば、これらゴムコンパウンドは、タイヤ31のクラウンからショルダまで物理化学的性質が次第に変化するよう構成されている。別の実施形態によれば、ゴムコンパウンド352は、他のゴムコンパウンド351,353の物理化学的性質よりも優れた物理化学的性質、例えばその硬度を有し、他のコンパウンド351,353は、互いに同種である場合があり又は同種ではない場合がある。
本発明は、上述の実施形態についての説明に限定されるものと解されてはならない。特に、本発明では、図2及び図3に示された本発明の種々の実施形態の組み合わせが可能である。
本発明は、上述の実施例についての説明に限定されるものと介されてはならない。本発明は、特に、例えば周方向と角度をなす補強要素の3つ又は4つ以上の実働層を有するより複雑なクラウン補強材を有する場合のあるタイヤを含む。
本発明は又、上述のクラウン補強材の種々の形式及び特に国際公開第2004/018236号パンフレット、同第2004/018237号パンフレット、同第2005/070704号パンフレット、同第2005/070706号パンフレットに記載されている形式に利用され、これら特許文献は、特に、クラウン補強材を構成する層の相互の種々の半径方向位置及びカーカス構造体に対するこれらの半径方向位置及び更にループによって連結された部分を構成する細線で作られた層の構成又はこれら部分が軸方向となす様々な角度を示している。

Claims (9)

  1. タイヤであって、カーカス型補強構造体を有し、前記カーカス型補強構造体がビードの各側で繋留された補強要素で形成され、前記ビードのベースがリムシートに取り付けられるようになっており、各ビードの半径方向外方の延長部としてサイドウォールが設けられ、前記サイドウォールがトレッドストリップに半径方向外側に向かって接合され、前記タイヤが前記トレッドストリップの下に補強要素の少なくとも2つの層から成るクラウン補強構造体を有する、タイヤにおいて、前記トレッドストリップの少なくとも表面は、少なくとも赤道面を含む第1のポリマーコンパウンドと、前記第1のポリマーコンパウンドの物理化学的性質とは異なる物理化学的性質を有する少なくも1種類の第2のポリマーコンパウンドとから成り、前記クラウン補強構造体は、不定ピッチで横方向に分布して配置された周方向補強要素の少なくとも1つの層を有し、前記周方向補強要素相互間のピッチは、前記カーカス型補強構造体の前記層半部の各々の前記端に半径方向に向いた前記周方向補強要素の層の付近で最小値を取る、タイヤ。
  2. 前記第2のポリマーコンパウンドは、前記第1のポリマーコンパウンドの組成とは異なる組成のものである、請求項1記載のタイヤ。
  3. 前記第2のポリマーコンパウンドは、前記第1のポリマーコンパウンドのグリップ特性よりも優れたグリップ特性を有する、請求項1又は2記載のタイヤ。
  4. 前記第2のポリマーコンパウンドは、前記第1のポリマーコンパウンドのショアーAスケール硬度とは異なるショアーAスケール硬度を有する、請求項1〜3のうちいずれか一に記載のタイヤ。
  5. 前記トレッドストリップの中央のところの前記周方向補強要素相互間のピッチは、前記周方向補強要素の層の縁のところよりも大きい、請求項1〜4のうちいずれか一に記載のタイヤ。
  6. 前記トレッドストリップの中央のところの前記周方向補強要素相互間のピッチは、前記周方向補強要素の層の縁のところよりも小さい、請求項1〜4のうちいずれか一に記載のタイヤ。
  7. 前記カーカス型補強構造体の前記補強要素は、周方向と65°〜90°の角度をなしている、請求項1〜6のうちいずれか一に記載のタイヤ。
  8. 前記クラウン補強構造体は、補強要素の少なくとも2つの層を有し、前記部分は、1つの層から次の層に互いに20°〜160°の角度をなしている、請求項1〜7のうちいずれか一に記載のタイヤ。
  9. 電動式二輪車、例えばモーターサイクル用の請求項1〜8のうちいずれか一に記載のタイヤ。
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