JP5561633B2 - 遮熱性を有する布帛 - Google Patents

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本発明は遮熱性を有する布帛に関するものであり、特に夏季の屋外活動中に着用するスポーツウェア・体操着に適した布帛に関するものである。
夏季屋外活動中の「熱中症の原因熱源は、太陽直射である。」と一般に考えられている。しかし、本発明者らは太陽直射と地面輻射とに由来して、体内に流入する熱エネルギー量は、それぞれの被ばく面積を勘案すれば、夏季の人工芝やコンクリート舗装上では両者がほぼ同等になることを見出した。つまり、夏季の日射下でのスポーツや作業では、従来想定されていた数値(太陽輻射熱)の2倍の輻射熱が体内に流入していることになる。
太陽直射に対しては、従来から帽子や日傘で防ぐ技術が育まれてきたが、これまで人類が想定してこなかった地面輻射には、こうした対応策が全く育っていない。従って、地面輻射熱の遮熱を基本原理とする衣服の提供は従来行われていない。
上述のように、太陽直射下の運動、作業や歩行中には、太陽輻射熱と地面輻射が体内に流入するので、熱通気性の良い或いは吸湿性のある衣服を着用していても、発汗や対流による放熱は、同じ状態が続けば、その環境における物理学的な最大値(飽和状態)に達してしまう。そのため、地面輻射の遠赤外線を防護する方式も熱中症予防策であり、衣服の快適性を改善できる方法である。衣服にこの技術を適用することは、同時に太陽直射に対しても有効である。
従来、作業衣には、輻射熱源の近くで作業する専用の作業着が提供されている。例えば、特開2000−45113号公報(特許文献1)には特殊な放熱手段を設けた耐熱防護服が開示されており、特表2001−519861号公報(特許文献2)にはアラミド素材を何層にも重ねた消防衣服が開示されている。また、特開2007−284802号公報(特許文献3)にはポリアミドフィルムに金属蒸着層を形成した赤外反射フィルムを服地の基布に貼り合わせた耐熱防護服が開示されている。しかし、これらの衣服は何れも嵩張るものであり、伸縮性もなく、スポーツウェアには適していないものである。
従来のスポーツウェアや紳士用背広などは、全て通気と透湿による身体冷却を用いている。例えば、特開2007−23439号公報(特許文献4)には、スポーツ用途の衣服用の経編生地が開示されている。この経編生地は開口部を有する表地組織と開口部を有する裏地組織とを両者の開口部の位置をずらせて連結糸により連結したものである。開口部を設けたことにより通気性を持たせるとともに、開口部の位置をずらしたことにより、太陽光を直接受ける部分を減らして太陽光の透過による日焼けを低減させている。
また、特許第2992356号公報(特許文献5)には、スポーツウェアに適したダブルニットの編み物が開示されている。この編み物は接結層および裏面層を可視光線および近赤外線を反射する無機化合物を保持する繊維により編成し、表面層は実質的にこのような無機化合物が入っていない繊維により編成しものである。そして、可視光線と近赤外線を表面層は透過させて、接結層および裏面層側へ到達させ、その熱エネルギーを利用して、裏面層に吸収した汗を乾燥させるとともに、接結層および裏面層で反射させている。
上述した特許文献4および5では、太陽光の直射を問題として考慮しているだけで、地面輻射〔地面(人工芝、コンクリート等を含む)が高温になって、そこから放射される遠赤外線〕による輻射熱に対する対策がなされていない。特許文献4および5の経編生地またはダブルニット生地では表面層(表地組織)と裏面層(裏地組織)は接結層(連結糸)により密着して一体化しているので、経編生地またはダブルニット生地の表面層(表地組織)が輻射熱によって高温になれば、熱伝導により裏面層(裏地組織)も温度が高くなってしまう。特許文献5のように汗の乾燥に熱エネルギーを消費しても、限度がある。
従来から砂漠の民であるアラビア人が着用する白いワンピース(ディッシュダーシャ)は、地面輻射熱の遮熱対策を行っていると考えられるが、きちんとした評価がなされているわけではない。女性用のアーバヤは同じデザインだが黒いので、遠赤外線が効率よく服の表面で熱に変換されるが、体表と衣服との空間が大きくとってあるために、熱伝導が起こりにくくなっていると考えられる。しかしながら、このようなディッシュダーシャやアーバヤはスポーツウェアとしては全く不適当なものである。
特開2000−45113号公報 特表2001−519861号公報 特開2007−284802号公報 特開2007−23439号公報 特許第2992356号公報
一般に「快適性が高い」と言えば通気性が良い衣服を指しているが、発汗や対流による身体冷却は、夏季の太陽直射下の屋外活動では物理学的な最大値(飽和状態)に達しているために、いかに高性能な生地を用いても改善されることはなく、裸になることさえ無意味である。このような場合には侵入する熱を防ぐことが最良の防護、快適性改善の手段である。
本発明は、夏季の屋外活動中に着用する衣服の素材として適しており、遮熱性を有し、しかも伸縮性がある布帛を提供することを目的とするものである。
本発明は、編地の表裏の両方の表面に表目が全体的に見える2層構造のよこ編生地であり、表層を形成する糸は編目を形成するとともに、コース方向に4〜8目の間隔を開けて裏層を編成する編針に掛けられて裏層の編目とともに編まれてタックを形成し、該タックはウェール方向に3〜6コース毎に形成されており、前記裏層は編針を1本置きに不動作位置として編成した編目と浮き編が交互するハーフニットを編成位置をずらして続けて2コース行なって、全編針編成の1コース分としたコースと、全編針で編目を編成したコースとの組合わせからなり、前記表層と裏層とは間隔を開けて点在する前記タックによってのみ繋がれており、他の部分では表層と裏層とは連結されておらず、表層の編目と裏層の編目との間に裏層の前記浮き編が配置されていることを特徴とする遮熱性を有する布帛により前記目的を達成する。
なお、本発明において、表裏は布帛の2つの面を区別するために表層と裏層と称しているが、衣服に仕立てる際には、衣服における表裏と一致しても、しなくてもどちらでもよい。また、タックした箇所が窪んだ状態で模様のように点在するので、本発明において表層とした面を衣服においても表にする方が意匠的効果がある。
また、布帛を構成する糸が酸化チタンを含んでいることが好ましい。
本発明によれば、編地の表裏両面に表目が現れた2層構造のよこ編生地であるが、基本的には表層を構成する編目と裏層を構成する編目とは分離しており、コース方向に4〜8目の間隔を開けて、ウェール方向に3〜6コース毎に形成されたタックにより連結されているだけである。そして、表層の編目と裏層の編目との間に裏層の浮き編が配置されているので、表層と裏層の間に空気層が形成されている。従って、太陽の直射光や地面からの輻射熱(遠赤外線)によって表層が温められ温度が高くなっても、表層の熱は空気層により遮られて裏層に伝わり難い。
しかも、タックした箇所は表層では編目が大きくなったように見える状態であるが、特許文献4の開口部のような大きなものでなく、また単位面積当たりのタックの数も少なく、タックした箇所に対応する裏層の編目は大きくならないので、外部の暑い空気が流入したりしないし、タックした箇所から直接に可視光線、近赤外線、遠赤外線が入ってくることもない。しかも、タックにより表面積が大きくなるので、汗由来の水蒸気の拡散を促して衣服内部の温度上昇を和らげることができる。
更に、本発明によれば、布帛を構成する糸として酸化チタンを含有した糸を使用して、表層および裏層を編成すると、酸化チタンにより紫外線のみならず、可視光線、近赤外線および遠赤外線を効率的に反射・遮蔽することができる。従って、これら近赤外線および遠赤外線による布帛の表面温度の上昇を抑えることができる。
本発明において、裏層の編成に際して、編針を1本置きに不動作位置として編成して、編目と浮き編が交互するハーフニットとし、次のコースでは前回不動作位置であった編針を作動位置とし、前回作動位置にあった編針を不作動位置として編成位置をずらしたハーフニットとすることにより、全編針編成の1コース分とし、その次に全編針で編成したコースとの組合わせとすることが好ましい。このようにすると浮き編が多数形成され、表層の編目と裏層の編目との間に充分に大きな空気層が形成され、遮熱効果が良い。また、布帛に厚みが出るので、白色の布帛でも透けたりしない。
本発明によれば、従来から体操着に使用されているのと同様の単糸繊度の糸を使用することができ、これにより、現在の体操着に用いられている生地と同等の一般性能を有し、尚且つ遠赤外線の遮蔽能力を有する布帛となる。
本発明の布帛からなる衣服を着用することにより、夏季の屋外でのスポーツその他の身体活動中の高体温による体力消耗を遅延させることが可能になって、熱中症リスクを低下させ、持久性競技力を高く維持し続けることが可能である。
本発明の布帛は遮熱性、伸縮性、丈夫さおよび軽量であるなどの特性を有しているので、熱中症予防のスポーツウェア(特に夏のマラソンレースや人工芝グラウンドで行われるサッカー用、野球、自動車・バイク・自転車レースのドライバー、メカニック、観戦用、登山用)のみに限らず、夏用の屋外作業着、熱中症弱者用衣服(子供服、老人服)、ヒートアイランドで活動する人のための紳士服等、広く一般の人たちが活動する環境で使用される種々の衣服に適用することができる。
以下、図面に示した実施例に基いて本発明を詳細に説明する。
本発明の布帛は編地の表裏両面に表目が現れた2層構造のよこ編生地であり、複針床の丸編機またはVベッド横編機により編成することができる。
図1は平編の編目を表わしており、(a)は平編の表目を表わし、(b)は(a)に示した編目を裏側から見たもので、平編の裏目を表わしている。糸の給糸方向に沿った編目をコースといい、編針の植えられた方向に沿って見た編目をウェールという。図1(a)では符号Cと矢印でコース方向を示し、符号Wと矢印でウェール方向を示した。
図1に示した編目が基本的な編目であり、本発明の布帛の表裏の両方の表面(外から見える面)に図1(a)に示した表目が現れており、図1(b)に示した裏目は布帛の厚み方向の内部に現れる。
図2は本発明の布帛のコース方向に沿った模式的な断面図である。図2において、本発明の布帛Aは表層1と裏層2とからなり、矢印M方向から見た表層1の表面10には図1(a)に示した表目が全体的に見える。矢印N方向から見た裏層2の表面20は同じく図1(a)に示した表目が全体的に見える。
図2に示すように、表層1を構成する編糸は編目11を形成するとともに、所々で裏層2を編成する編針に掛けられて裏層2の編目21ととともに編まれて、タック12を形成する。裏層2を構成する編糸は編目21と浮き編22を形成する。浮き編22は表層1の編目11と裏層2の編目21との間に形成されている。
タック12はコース方向に4〜8目の間隔を開けて、ウェール方向に3〜6コース毎に形成され、布帛Aにおいて点在した状態である。図2示すように、表層1と裏層2とは間隔を開けて点在するタック12によってのみ繋がれており、そして、浮き編22の存在により表層1の編目11と裏層2の編目21とは密着した状態にはならない。
本発明の布帛Aの編成に使用する編糸は、従来から編糸として使用されている仮撚加工したポリエステルフィラメント糸やアクリル糸でもよいが、酸化チタンを含有する糸(フルダル糸)が好ましい。酸化チタンの含有量が多い方が遮熱効果が高かった。ただし、黒色に染色すると、酸化チタンを含有した糸であっても、黒色による熱吸収が大きくなり、遮熱効果が低下した。従って、染色する場合は白色ないし薄い色合いとすることが好ましい。
糸の太さは使用する編機によっても異なるが、丸編生地の場合、ゲージと糸使いとの関係の一例は下記のようである。
18ゲージ:167dtex/48fと220dtex/48f
20ゲージ:167dtex/48f
22ゲージ:110dtex/48fと167dtex/48f
24ゲージ:110dtex/24f
26ゲージ: 84dtex/36fと110dtex/24f
28ゲージ: 84dtex/36f
32ゲージ: 56dtex/24f
なお上記記載で符号fはフィラメント数をあらわす。このように本発明で使用する編糸では単糸繊度(1フィラメントの太さ)が2dtex以上であり、細すぎることがないので、ピリング、スナッキングや摩耗等が生じ難く、耐久性があり、スポーツウェアに適用するのに充分な特性を有している。
また、このような糸使いの編地は目付け(重量)が300g/m〜100g/mで、軽量であり、また布帛として適度の厚みがあるので、スポーツウェアに適している。
本発明の布帛の一実施例の編成方法を以下に説明する。ダイヤルシリンダ丸編機で図3に示す編成図に従って編成した。図3に示した実施例ではダイヤル針Dで表層1を編成し、シリンダ針Sで裏層2を編成する。図3においては、ダイヤル針Dとシリンダ針Sは組になって表わされ、各組の上側がダイヤル針Dで下側がシリンダ針Sであり、各編針は短い線で示されている。ダイヤル針Dとシリンダ針Sの位置関係はゴム編出会い(針の位置がずれている状態)となっている。
符号F1、F2、…F16は各コース編成の給糸を示している。
使用した糸は酸化チタンを含有したポリエステル仮撚加工糸の84dtex/36fであり、針ゲージは28ゲージであった。
給糸F1でダイヤル針Dに給糸するが、編針4本に給糸した後、シリンダ針Sに糸を架けてから、隣接するダイヤル針Dに再び給糸する。これを繰返すと共に編針を動作させて編成を行い、編目11を形成する。シリンダ針Sに架けられた編糸部分はそのままである。
給糸F2でシリンダ針Sに編糸を給糸するが、この際、編針を1本置きに不動作位置(ウエルト位置またはミス)として、残りの編針に給糸して編成を行う。F1の給糸で編糸部分が架けられたシリンダ針Sは不動作位置にある。このように全針の半分の編針で編成されるハーフニットにより、編目21と不動作位置の針の箇所の浮き編(浮き糸)22とが交互して形成される。
次に給糸F3でシリンダ針Sに編糸を給糸する。この場合、F2の給糸では編成運動を行った針を不動作位置とし、不動作位置にあった針で編目の編成を行う。すなわち、前コースの編成時とは編成位置をずらして、編目21と浮き編22が交互するハーフニットを行う。この際に、F1でシリンダ針Sに架けられた編糸部分12が編目21と共に編まれ、タック12となる。
このように給糸F2と給糸F3とにより編成位置をずらしたハーフニットを続けて2コース行なうことにより、全編針編成の1コース分の編目が形成され、しかもこれらの全ての編目の裏側(裏目側)に浮き編21が配置されている。
給糸F4でダイヤル針Dの全ての編針に給糸して編目を編成する。ただし、給糸F1の場合と異なって、タックは行わない。給糸F4の編成により表層1の2コース目が編成されたことになる。
給糸F5は給糸F2と同じで、シリンダ針Sに編糸を給糸してハーフニットする。給糸F6は給糸F3と同じで、シリンダ針Sに編糸を給糸してハーフニットする。給糸F5と給糸F6とにより裏層2の実質的な2コース目が編成されたことになる。
給糸F7は給糸F4と同じで、ダイヤル針Dの全ての編針に給糸して編目を編成する。これで表層1の3コース目が編成されたことになる。
給糸F8はシリンダ針Sの全ての編針に給糸して編目を編成する。これで裏層2の実質的な3コース目が編成されたことになる。
給糸F9は給糸F1と同様の給糸を状態であるが、シリンダ針Sに架ける糸の位置をずらして、給糸F1における隣合う2つのタック12の間においてシリンダ針Sに糸を架ける点が異なっている。
給糸F10〜給糸F16は前述した給糸F2〜給糸F8と同じである。給糸F9によりシリンダ針Sに架けられた糸は給糸F11で一緒に編成されタック12となる。
このように給糸F2、F3、F5、F6、F10、F11、F13、F14でハーフニットにすることにより編地に厚みをもたせ、光の透過を防止する。また、全針ニットすることにより編目を小さくし、密度を高めた。これによって光の透過をさらに防止する。また、表面に小さなくぼみを給糸F1、F9でタック12を作ることにより、編地の表面積を大きくして汗由来の水蒸気の拡散を促して衣服内部の温度上昇を和らげる効果があった。
図4〜6は図3の編成図に基いて編成した編地を編目で表わした模式的な組織図であり、分かり易くするために編目と編目の間隔を広げて描いている。図4は表層1を図2の矢印Mの側から見たものを示し、給糸F1、F4およびF7で編成されたものを表わしている。なお、タック12は実際には裏層2に編み込まれるが、図4では分かり易く描いている。
図5は裏層2を矢印Mの側から見たものを示し、給糸F2、F3、F5、F6およびF8で編成されたものを表わしている。矢印Mの側から見たものであるので、編目21は図1に示した裏目で現れ、浮き編22の糸が図5の状態では編目21の手前(すなわち、表層1に近い側)に位置している。
図6は表層1と裏層2を一体化して図2の矢印Mの側から見たもの示している。ゴム出会い配置のダイヤルシリンダ針で編成したので、表層1の編目11と裏層2の編目21がずれた状態となっているが、実際の布帛においては隣接するウェールは同士は離れていないので、表層1側からは裏層2が見えず、同様に裏層2側からは表層1は見えない。
図7は前述した実施例の実物の表層1の顕微鏡写真である。図8は前述した実施例の実物の裏層2の顕微鏡写真である(図2おいて矢印Nで示した方向から見たもの)。
この本発明の布帛、現在の市販体操着で使用されている布帛および市販の高性能の生地を、発汗時(肌着が湿った状況)を想定して、太陽輻射熱相当の輻射熱(500W/m)を負荷して、特開2006−133067号公報に開示されている人体輻射熱計で測定した。その結果、現在の市販体操着では輻射熱の44%が身体に取り込まれているが、市販の高性能の生地で市販体操着の半分以下の16%程度まで削減できることが分った。本発明の布帛ではこの値が10%以下であった。
図9は本発明の布帛の別の実施例を示す図3と同様の編成図である。この実施例が図3の実施例と異なっている点は、タック12がコース方向にもウェール方向にも間隔を開けて形成されていることである。図9ではタック12が表層1を形成する糸(給糸F1、F17)によりコース方向に8つの編目を開けて形成されて、裏層2の給糸F3、F19の編目とともに編まれている。すなわち、タック12は表層1においてウェール方向に6コース毎に形成されている。
本発明においては、タック12が布帛において多過ぎると、表層1と裏層2との連結箇所が多くなり、すなわち熱伝導する箇所が多くなり過ぎ、遮熱効果が低減するので好ましくない。また、タック12が布帛において少な過ぎると、表層1と裏層2との連結箇所が少ないため、表層1と裏層2にずれの負荷が加わった際にタック12に負荷が掛かり、切れたりする虞がある。丈夫さの観点からしてタック12が少な過ぎることも好ましくない。
平編の編目を表わしており、(a)は平編の表目を表わし、(b)は(a)に示した編目を裏側から見たもので、平編の裏目を表わしている。 本発明の布帛のコース方向に沿った模式的な断面図である。 本発明の布帛の一実施例の編成方法を示す編成図である。 図3の編成図に基いて編成した編地を編目で表わした模式的な組織図であり、分かり易くするために編目と編目の間隔を広げて描いており、図4は表層を図2の矢印Mの側から見たものを示す。 図3の編成図に基いて編成した編地を編目で表わした模式的な組織図であり、分かり易くするために編目と編目の間隔を広げて描いており、図5は裏層を図2の矢印Mの側から見たものを示す。 図3の編成図に基いて編成した編地を編目で表わした模式的な組織図であり、分かり易くするために編目と編目の間隔を広げて描いており、表層と裏層を一体化して図2の矢印Mの側から見たもの示す。 図3に示した実施例の実物の表層の顕微鏡写真である。 図7に示した実物の裏層の顕微鏡写真である(図2において矢印Nで示した方向から見たもの)。 本発明の布帛の別の実施例の編成方法を示す編成図である。
符号の説明
1 布帛の表層
2 布帛の裏層
11 表層の編目
12 表層の糸によるタック
21 裏層の編目
22 裏層の浮き編
D ダイヤル針
S シリンダ針
F1〜F32 給糸

Claims (2)

  1. 編地の表裏の両方の表面に表目が全体的に見える2層構造のよこ編生地であり、表層を形成する糸は編目を形成するとともに、コース方向に4〜8目の間隔を開けて裏層を編成する編針に掛けられて裏層の編目とともに編まれてタックを形成し、該タックはウェール方向に3〜6コース毎に形成されており、前記裏層は編針を1本置きに不動作位置として編成した編目と浮き編が交互するハーフニットを編成位置をずらして続けて2コース行なって、全編針編成の1コース分としたコースと、全編針で編目を編成したコースとの組合わせからなり、前記表層と裏層とは間隔を開けて点在する前記タックによってのみ繋がれており、他の部分では表層と裏層とは連結されておらず、表層の編目と裏層の編目との間に裏層の前記浮き編が配置されていることを特徴とする遮熱性を有する布帛。
  2. 布帛を構成する糸が酸化チタンを含んでいることを特徴とする請求項1記載の遮熱性を有する布帛。
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