JP5561475B2 - 複動機構 - Google Patents

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Description

本発明は、駆動部からの駆動力を複数方向へと出力可能な複動機構に関する。
従来から、駆動源の駆動力に基づいて出力軸を軸線方向に沿って直線変位させた後、回転変位させることが可能な複動機構の用いられたアクチュエータが知られている。
本出願人は、ピストンを内部に有し、出力軸を直線動作させる直動ユニットと、該直動ユニットに併設され電動モータの駆動作用下に回転力を前記出力軸へと伝達する回転駆動機構とを備えたアクチュエータを提案している(特許文献1参照)。このアクチュエータでは、直動ユニットを構成するシリンダチューブの内部に圧力流体を供給することにより、ピストンを軸線方向に沿って変位させると共に、回転駆動機構を構成する電動モータを回転駆動させることにより、ピストンの内部に挿通されたアダプタが回転し、出力軸が、その外周面にスプライン結合された前記アダプタと共に回転変位する。
また、別の複動機構が用いられたアクチュエータは、流体圧によって変位するピストンを有したシリンダ部が設けられ、前記ピストンに連結されて上方へと延在するピストンロッドの外周面には、鋼球の案内される案内溝が形成され、該ピストンロッドの外周側に設けられたガイド部材用保持部材との間に前記鋼球が保持される。そして、流体圧の供給作用下にピストンロッドが上昇する際、その案内溝が鋼球に沿うように移動することにより、前記ピストンロッドが回転しながら上昇する(例えば、特許文献2参照)。
特開2006−220178号公報 特開2001−150267号公報
しかしながら、特許文献1に開示された従来技術では、直動ユニットにおいて圧力流体の供給作用下にピストン及び出力軸を直線変位させ、一方、回転駆動機構においては、電動モータで前記出力軸を回転させる構成としているため、前記圧力流体と電動モータとをそれぞれ別個に制御して駆動させる必要があり、その駆動制御が複雑になることが懸念される。
一方、特許文献2に開示された従来技術では、ピストンロッドを回転動作させる場合には、該ピストンロッドを軸線方向に沿って直線動作させる必要があるため、前記ピストンロッドの軸線方向に沿った変位量が増大してしまい、その結果として前記ピストンロッドの高さ方向の動作軌跡が大きくなり、アクチュエータの設置スペースが大きくなってしまうという問題がある。
本発明は、前記の課題を考慮してなされたものであり、単一の駆動部で動作させることができ、しかも、動作時における寸法変化を回避して小型化を図ることが可能な複動機構を提供することを目的とする。
前記の目的を達成するために、本発明は、駆動部の駆動作用下に変位する変位体と、該変位体に係合される出力軸とを備え、前記変位体の変位に伴って前記出力軸を変位させる複動機構において、
前記複動機構は、一対の第1溝を有した変位体と、
前記第1溝に係合される一対の第1ローラを有した出力軸と、
前記変位体に並設され、前記出力軸を少なくとも2方向に変位させる変換手段と、
を備え、
前記変換手段は、前記出力軸に設けられた一対の第2ローラの係合される一対の第2溝に形成され、前記出力軸を一方向に案内する第1案内部と、該第1案内部に接続され前記出力軸を前記一方向とは異なる他方向に案内する第2案内部とからなり、一方の第1及び第2ローラと、他方の第1及び第2ローラとが前記出力軸を中心として対称となるようにそれぞれ一直線状に配置され、一方の第1及び第2溝と、他方の第1及び第2溝とが前記変位体の中心に対してそれぞれ対称となるように配置されることを特徴とする。
本発明によれば、駆動部から出力された駆動力が、変位体へと伝達されることにより第1溝に係合された出力軸へと伝達される。この際、駆動力は、変位体の変位作用下に第2溝に係合された出力軸を変換手段を構成する第1案内部から第2案内部に沿わせるように変位させる。
従って、複動機構において、変換手段を構成する第1及び第2案内部を第2溝に設け、前記変換手段と変位体を並設させて互いに出力軸を係合させることにより、単一の駆動部から出力される駆動力によって出力軸を一方向及び他方向へ複合的に変位させることができるため、直線変位させるための駆動源と、回転変位させるための駆動源とをそれぞれ別個に設けていた従来技術と比較し、その構成を簡素化して小型化を図ることができる。また、単一の駆動部で出力軸の2方向への変位を制御することができるため、複数の駆動部を設けた場合と比較して容易に駆動制御を行うことができる。
さらに、第1案内部を、変位体の変位方向と直交方向に延在させ、第2案内部を、前記変位体の変位方向に沿って延在させるとよい。
さらにまた、第1溝を、変位体の変位方向に対して所定角度傾斜して延在させるとよい。
またさらに、複動機構には、第1案内部によって出力軸が変位する際、他方向への変位を規制し、且つ、第2案内部によって前記出力軸が他方向へ変位する際に前記一方向への変位を規制する変位規制手段を備えることにより、前記出力軸の一方向への変位と他方向への変位とをそれぞれ独立させて行うことができるため、2方向への変位を同時に行っていた従来技術と比較し、前記出力軸の動作軌跡を抑制することが可能となり、それに伴って、複動機構を含む装置の設置スペースを抑制することができる。
また、駆動部は、変位体を回転変位させる回転駆動源とするとよい。
さらに、駆動部は、変位体を直線変位させる駆動源とするとよい。
さらにまた、複動機構を、アクチュエータに設けるとよい。
本発明によれば、以下の効果が得られる。
すなわち、複動機構において、変換手段を構成する第1及び第2案内部を第2溝に設け、前記変換手段と変位体を並設させて互いに出力軸を係合させることにより、単一の駆動部から出力される駆動力によって出力軸を一方向及び他方向へ複合的に変位させることができるため、直線変位させるための駆動源と、回転変位させるための駆動源とをそれぞれ別個に設けていた従来技術と比較し、その構成を簡素化して小型化を図ることができる。また、単一の駆動部で出力軸の2方向への変位を制御することができるため、複数の駆動部を設けた場合と比較して容易に駆動制御を行うことができる。
本発明の第1の実施の形態に係る複動機構が適用された電動アクチュエータの外観斜視図である。 図1の電動アクチュエータの全体縦断面図である。 図2に示す複動機構の外観斜視図である。 図3の複動機構を示す分解斜視図である。 図2のV−V線に沿った断面図である。 図6A〜図6Dは、複動機構を構成するインナーカムの第1カム溝とアウターカムの第2カム溝と第1及び第2ローラとの関係を示す動作説明図である。 図2の電動アクチュエータにおいて、駆動源の駆動作用下にロッドが上方へと変位した状態を示す全体縦断面図である。 図8Aは、図1の電動アクチュエータの上面図であり、図8Bは、図8Aの状態からアームが回動した状態を示す上面図である。 本発明の第2の実施の形態に係る複動機構の斜視構成図である。 図10A〜図10Dは、複動機構を構成する第1プレートの第1カム溝、第2プレートの第2カム溝及びロッドとの関係を示す動作説明図である。
本発明に係る複動機構について好適な実施の形態を挙げ、添付の図面を参照しながら以下詳細に説明する。
図1において、参照符号10は、本発明の第1の実施の形態に係る複動機構が適用された電動アクチュエータを示す。
この電動アクチュエータ10は、図1及び図2に示されるように、ボディ12と、該ボディ12の下部に連結される駆動源(駆動部)14と、前記ボディ12の内部に設けられ該駆動源14の駆動力を減速して伝達するギア機構16と、前記ギア機構16で減速された駆動力を直線変位及び回転方向への推力へと変換する駆動力変換機構(複動機構)18と、前記駆動力変換機構18を経て出力される推力に基づいて変位するロッド(出力軸)20とを含む。
ボディ12は、中空状の第1及び第2ケース22、24と、該第2ケース24の上部を閉塞するカバーブロック26とからなり、前記第1ケース22の下端部には、駆動源14が連結されると共に、その内部には該駆動源14に接続されたギア機構16が収容される。
第2ケース24は、第1ケース22の上部に連結され、その内部には、駆動力変換機構18が収容されている。そして、第2ケース24の上端部には、該第2ケース24を閉塞すると共に、駆動力変換機構18を構成するロッド20を支持するカバーブロック26が装着される。このカバーブロック26は、その上部に設けられる断面L字状の取付部材28と共にボルト30を介して第2ケース24に連結される。
駆動源14は、例えば、制御信号に基づいた回転角度又は回転量で駆動するステッピングモータからなり、その駆動軸32が上方(矢印A方向)に向かって突出して前記ギア機構16に接続されている。なお、上述した駆動源14には、ステッピングモータの代わりに、圧力流体の供給作用下に回転駆動するロータリーアクチュエータを用いるようにしてもよい。
ギア機構16は、駆動源14と駆動力変換機構18との間に設けられ、該駆動源14の駆動軸32に接続され駆動力を減速する第1ギア部34と、該第1ギア部34から出力された駆動力を減速する第2ギア部36とを備え、前記第2ギア部36から駆動力の出力される出力軸38が上方(矢印A方向)に向かって突出している。すなわち、ギア機構16では、駆動源14から出力された駆動力を第1及び第2ギア部34、36を介して減速した後、出力軸38から出力して駆動力変換機構18へと伝達している。
また、ギア機構16を構成する出力軸38には、円筒状のアダプタ40が連結され、第2ケース24の内周面との間に設けられた第1軸受42を介して前記出力軸38と共に回転自在に支持される。
駆動力変換機構18は、図2〜図6に示されるように、第2ケース24の軸線上に配設され、該軸線方向(矢印A、B方向)に沿って変位自在に設けられるロッド20と、前記ロッド20に設けられる一対の第1及び第2ローラ44、46と、前記ロッド20の外周側に設けられるインナーカム(変位体)48と、前記インナーカム48の外周側に設けられるアウターカム50とを含む。
ロッド20は、略一定径で軸線方向(矢印A、B方向)に沿って所定長さで形成され、その下端部は、アダプタ40の中央部に形成された凹部52内に挿入され、一方、上端部は、カバーブロック26の孔部に挿通されブッシュ54、パッキン56によって変位自在に支持されると共に前記カバーブロック26に対して上方(矢印A方向)へと突出している(図2参照)。
また、ロッド20の上端部には、上方に開口したねじ孔58が形成され、例えば、ワーク(図示せず)を把持可能なアーム60が固定される。
一方、ロッド20の軸線方向(矢印A、B方向)に沿った略中央部には、該軸線Cと直交するようにシャフト孔62が形成され、該シャフト孔62にはシャフト64が挿通されてボルト66によって固定される。このシャフト64は、その両端部がそれぞれロッド20の外周面に対して所定長さだけ突出するように設けられている。
第1及び第2ローラ44、46は、略同一直径及び幅寸法からなるリング状に形成され、シャフト64の両端部にそれぞれ挿通される。詳細には、第1ローラ44が、シャフト64の両端部においてロッド20側にそれぞれ設けられ、該第1ローラ44に対して前記シャフト64の端部側となる外側に第2ローラ46がそれぞれ設けられ、回転自在に支持される。すなわち、第1及び第2ローラ44、46が、一対となりシャフト64の一端部及び他端部側にそれぞれ設けられる。
インナーカム48は、円筒状に形成され、その内部には、ロッド20が挿通され、前記ロッド20の外周面との間にはブッシュ70が設けられている。インナーカム48の下端部が、アダプタ40に係合され同軸上となるように連結ボルト72で連結されると共に、その上部が、カバーブロック26の内周側に設けられた第2軸受74によって回転自在に支持される。すなわち、インナーカム48は、駆動源14の駆動作用下にアダプタ40と共に回転自在に設けられている。
また、インナーカム48には、その外周面に沿って第1ローラ44の案内される一対の第1カム溝(第1溝)76が設けられ、前記第1カム溝76は、インナーカム48の軸線Cを中心として対称となる位置に形成される。また、第1カム溝76の幅寸法は、第1ローラ44の外周径と略同等若しくは若干だけ大きく形成されている。なお、第1カム溝76は、インナーカム48の外周側と内部とを貫通するように形成されている。
第1カム溝76は、インナーカム48の下端部側(矢印B方向)となる始端部76aから上端部側(矢印A方向)となる終端部76bに向かって螺旋状に延在し、該インナーカム48の外周面に沿って約半周(約180°)分だけ延在している。すなわち、第1カム溝76において、その始端部76aと終端部76bとが、インナーカム48の軸線Cを中心として反対側となるように形成されると共に、一方の第1カム溝76の始端部76a及び終端部76bと、他方の第1カム溝76における始端部76a及び終端部76bとが、インナーカム48の軸線Cを中心としてそれぞれ対向する位置に設けられる(図5参照)。
詳細には、第1カム溝76は、その始端部76aから終端部76bに向かって右回りで上方(矢印A方向)に向かうように螺旋状に形成されている。
なお、インナーカム48において、一方の第1カム溝76における始端部76a及び終端部76bは、他方の第1カム溝76における始端部76a及び終端部76bと同一高さにそれぞれ設けられる。
アウターカム50は、インナーカム48より大径な円筒状に形成され、その下端部側(矢印B方向)が第2ケース24に対して側方からボルトで固定されると共に、上端部の内周側には、インナーカム48の外周面との間に第2軸受74が設けられる。すなわち、アウターカム50は、第2ケース24の内部において回転動作することがなく、カバーブロック26と共に第2軸受74を介してインナーカム48を回転自在に支持している。
このアウターカム50には、その外周面に沿って設けられ、第2ローラ46の案内される一対の第2カム溝(第2溝)78が形成され、前記第2カム溝78は、アウターカム50の軸線Cを中心として対称となる位置に形成される。また、第2カム溝78の幅寸法は、第2ローラ46の外周径と略同等若しくは若干だけ大きく形成されている。
第2カム溝78は、アウターカム50の下端部に開口して上方(矢印A方向)に向かって所定長さで延在する鉛直部(第1案内部)80と、該鉛直部80に対して略直角に折曲され外周面に沿って所定長さで水平方向、すなわち、アウターカム50の軸線と直交方向に延在する水平部(第2案内部)82とからなる。なお、水平部82は、鉛直部80の上端部から右方向に延在している。
一対の第2カム溝78において、鉛直部80が、アウターカム50の軸線Cを中心として互いに対称となる位置、すなわち、前記軸線を通る一直線上に配置されると共に、水平部82は、前記鉛直部80との接合部位からアウターカム50の外周面に沿って約1/4周(約90°)分だけ延在し、その終端部76b同士が、鉛直部80と同様に、アウターカム50の軸線を通る一直線上に配置される。
すなわち、シャフト64、第1及び第2ローラ44、46は、インナーカム48の回転変位をアウターカム50を介してロッド20へと伝達して変位させるリンク機構84として機能する。
そして、駆動力変換機構18を構成するインナーカム48及びアウターカム50が第2ケース24の内部に設けられた際、第1ローラ44が第1カム溝76に挿入され、第2ローラ46が、第2カム溝78に挿入される。すなわち、第1カム溝76と第2カム溝78とが、インナーカム48及びアウターカム50の半径方向に沿って互いに連通した状態となる。
本発明の第1の実施の形態に係る駆動力変換機構18が適用された電動アクチュエータ10は、基本的には以上のように構成されるものであり、次にその動作並びに作用効果について説明する。なお、ここでは、図2に示されるように、ロッド20が下方(矢印B方向)へと変位し、その下端部がアダプタ40の内部に挿通された状態を初期位置として説明する。
この初期位置では、第1ローラ44が、第1カム溝76における始端部76aに位置すると共に、第2ローラ46が、第2カム溝78における鉛直部80の端部に位置しており、アーム60によって図示しないワーク等が把持された把持状態にある。
先ず、図示しないコントローラから駆動源14に制御信号を入力することにより、該駆動源14が回転駆動し、その回転駆動力が駆動軸32及びギア機構16を介して出力軸38へと伝達される。そして、出力軸38と共にアダプタ40及びインナーカム48が第1及び第2軸受42、74に支持された状態で回転することにより、図6Aに示されるように、第1ローラ44が第1カム溝76に沿って徐々に終端部76b側へと移動する。この場合、第2ローラ46は、鉛直上方向(矢印A方向)に延在した第2カム溝78の鉛直部80に挿入されているため、前記第1及び第2ローラ44、46を保持したシャフト64及びロッド20の回転変位が規制され、鉛直上方向(矢印A方向)にのみ変位可能となる。
換言すれば、第2カム溝78の鉛直部80は、ロッド20の回転変位を規制する変位規制手段として機能する。
そのため、第1及び第2ローラ44、46の装着されたロッド20が、図7に示されるように、ボディ12の内部を軸線方向に沿って上方(矢印A方向)へと変位し、その上端部に設けられたアーム60も共に変位する。この際、ロッド20は、カバーブロック26に設けられたブッシュ54によって案内される。すなわち、駆動源14の回転駆動力が、駆動力変換機構18を構成するインナーカム48、アウターカム50、第1及び第2ローラ44、46によってロッド20の直線方向(矢印A、B方向)への変位に変換される。
また、ロッド20の軸線方向(矢印A、B方向)に沿った変位量は、図6Aに示されるように、第2ローラ46の移動する第2カム溝78における鉛直部80の長さL1に対応したものとなるため、該鉛直部80の長さL1を自在に設定することにより、前記ロッド20の軸線方向(矢印A、B方向)に沿った変位量を所望量に設定することが可能である。
次に、駆動源14のさらなる回転駆動によってインナーカム48が回転することにより、図6Bに示されるように、第1ローラ44が第1カム溝76の終端部76b近傍まで移動し、同時に、第2ローラ46が、第2カム溝78における鉛直部80と水平部82との接合部位近傍まで移動する。そして、第1ローラ44が、第1カム溝76の終端部76bに到達すると同時に、図6Cに示されるように、第2ローラ46が、前記接合部位から水平部82へと移動する。すなわち、第2ローラ46が、鉛直部80から離脱した状態となるため、該第2ローラ46を保持しているシャフト64及びロッド20の回転規制状態が解除されると共に、前記第2ローラ46の上方への変位が規制されることとなる。
換言すれば、第2カム溝78の水平部82は、ロッド20の軸線方向に沿った直線変位を規制する変位規制手段として機能する。
これにより、第1ローラ44が、終端部76bに到達して係合された状態で、第2ローラ46が水平部82の端部側(矢印D方向)に向かって徐々に移動し始め、それに伴って、該第2ローラ46の保持されたシャフト64及びロッド20が図8Aに示される初期位置から図8Bに示されるように軸線Cを中心として回転変位してアーム60が共に回転変位する。この際、ロッド20は、第2ローラ46が、水平部82に係合されているため規制されて鉛直方向(矢印A方向)に変位することがないことから、該ロッド20が軸線方向に変位することがない。換言すれば、ロッド20は、回転方向にのみ変位する。
そして、ロッド20は、第2ローラ46が水平部82の端部に到達するまで所定角度だけ回転し、図6Dに示されるように、該端部に到達した時点でアーム60と共にその回転変位が停止し、例えば、前記アーム60によって把持されたワーク等の把持状態が解除される。
すなわち、ロッド20及びアーム60の回転角度は、第2ローラ46の移動する第2カム溝78における水平部82の長さL2(図6A参照)に対応したものとなるため、該水平部82の長さL2を自在に設定することにより、前記ロッド20の回転角度を所望の角度に設定することが可能である。
一方、駆動源14に入力される制御信号を切り換え、該駆動源14を前記とは反対方向に回転駆動させることにより、インナーカム48が反対方向に回転するため、第1ローラ44が、第1カム溝76の終端部76bから始端部76a側に向かって徐々に移動し(矢印E方向)、それに伴って、第2ローラ46が水平部82に沿って鉛直部80側(矢印E方向)へと移動する。その結果、ロッド20及びアーム60が前記とは反対方向に回転する。この場合、ロッド20が、軸線方向(矢印A、B方向)に変位することがなく、回転方向にのみ変位する。
そして、インナーカム48がさらに回転することによって第1ローラ44が始端部76aに接近するように移動し、それに伴って、第2ローラ46が、水平部82から鉛直部80へと移動した後、該鉛直部80に沿って鉛直下方向(矢印B方向)へと移動する。これにより、ロッド20が軸線方向(矢印B方向)に沿って下方へと変位し始め、該ロッド20が徐々にボディ12の内部に収容されていく。最後に、第2ローラ46が鉛直部80の下端部に到達することにより、図2及び図8Aに示されるように、前記ロッド20の下端部がアダプタ40内に挿入された初期位置となり、再び図示しないワーク等がアーム60によって把持された把持状態となる。
以上のように、第1の実施の形態では、駆動源14の駆動作用下にインナーカム48を回転させることにより、該インナーカム48の第1カム溝76に挿入された第1ローラ44を介してロッド20を軸線方向に沿って上方(矢印A方向)へと直線変位させることができると共に、該直線変位が完了した後に、第2ローラ46が第2カム溝78における鉛直部80から離脱してロッド20の回転変位規制状態が解除されるため、前記インナーカム48と共に前記ロッド20を回転変位させることができる。このように単一の駆動源14でロッド20の直線変位及び回転変位をさせることができるため、その制御が容易であり、しかも、前記駆動源14を複数設けた場合と比較して装置の小型化を図ることができる。
また、ロッド20の直線変位と、回転変位とをそれぞれ独立させて行うことができるため、前記直線変位をさせながら同時に回転変位を行っていた従来技術と比較し、電動アクチュエータ10の高さ方向(矢印A方向)への動作軌跡を抑制することが可能となり、それに伴って、前記電動アクチュエータ10の設置スペースを抑制することができる。
なお、上述した説明では、第2カム溝78の水平部82が、鉛直部80の上端部から右方向(矢印D方向)に延在するように形成され、第2ローラ46を含むロッド20が水平部82の端部側となる右方向に旋回する場合について説明したが、例えば、前記水平部82を前記鉛直部80の上端部から左方向(矢印D方向)に延在させると共に、第1カム溝76の始端部76aから終端部76bに向かって左回りで上方に向かうように螺旋状に形成することにより、前記ロッド20を左方向に旋回させるようにしてもよい。これにより、アーム60を左方向に回動させることが可能となる。
すなわち、第1カム溝76及び第2カム溝78の水平部82の延在方向を変更することにより、単一の駆動力変換機構18でロッド20の回動方向を自在に変更することが可能となる。
また、上述した第1の実施の形態においては、駆動力変換機構18が電動アクチュエータ10に適用される場合について説明したが、これに限定されるものではなく、例えば、圧力流体の供給作用下に駆動する流体圧シリンダ等に適用するようにしてもよい。
次に、第2の実施の形態に係る複動機構として機能する駆動変換機構100について図9及び図10を参照しながら説明する。
この駆動変換機構100は、プレート状に形成され図示しない他部材に固定される第1プレート102と、前記第1プレート102の上方に設けられ変位自在に設けられた第2プレート(変位体)104と、前記第1プレート102の第1カム溝106と第2プレート104の第2カム溝108とに挿通されるロッド(出力軸)110とを含む。
第1プレート102には、ロッド110の案内される第1カム溝(第2溝)106が形成され、該第1カム溝106は、該第1プレート102の延在方向と直交した鉛直部112と、該鉛直部112に対して略直角に折曲され前記延在方向に沿って延在する水平部114とからなる。この鉛直部112は、前記第1プレート102の一端部側(矢印F方向)に形成され、水平部114は、前記第1プレート102の他端部側(矢印G方向)に向かって延在している。
第2プレート104は、第1プレート102の上方に所定間隔離間して平行に配置され、ロッド110の案内される第2カム溝(第1溝)108が形成される。この第2カム溝108は、第2プレート104の他端部側(矢印G方向)に形成される始端部108aと、該第2プレート104の一端部側(矢印F方向)に形成される終端部108bとを有し、前記始端部108aが、第2プレート104の長手方向(矢印F、G方向)と平行な一側部側(矢印H方向)、前記終端部108bが、前記第2プレート104の他側部側(矢印J方向)となるように所定角度傾斜して形成される。
また、第2プレート104は、図示しない駆動源による押圧作用下に長手方向(矢印F、G方向)に沿って直線変位する。この際、第2プレート104は、略水平方向のみに変位し、第1プレート102に対して平行な状態を維持しつつ変位する。この駆動源は、例えば、圧力流体の供給作用下に直線変位するピストンを有した流体圧シリンダ等が用いられる。
第2の実施の形態に係る複動機構として機能する駆動変換機構100は、基本的には以上のように構成されるものであり、次にその動作並びに作用効果について図10A〜図10Dを参照しながら説明する。なお、ここでは、図9及び図10Aに示されるように、ロッド110の上端部が、第2プレート104における第2カム溝108の始端部108aに挿通され、一方、前記ロッド110の下端部が、第1プレート102における第1カム溝106の鉛直部112に挿通された状態を初期位置として説明する。
先ず、図10Aに示される初期位置から、図示しない駆動源の駆動作用下に第2プレート104の一端部が押圧されることにより(押圧力P)、ロッド110が第2カム溝108に沿って徐々に終端部108b側へと移動する。この場合、ロッド110は、第1プレート102において第1カム溝106の鉛直部112に挿入されているため、前記ロッド110が第1及び第2プレート102、104の長手方向(矢印F、G方向)と直交方向にのみ変位可能となる。
次に、第2プレート104がさらに変位することによって、図10Bに示されるように、ロッド110が第2カム溝108の終端部108b近傍まで移動し、同時に、ロッド110の下端部が、第1カム溝106における鉛直部112と水平部114との接合部位近傍まで移動する。そして、ロッド110の上端部が、第2カム溝108の終端部108bに到達すると同時に、図10Cに示されるように、ロッド110の下端部が、前記接合部位から水平部114へと移動する。換言すれば、第1カム溝106の水平部114は、第1及び第2プレート102、104の長手方向(矢印F、G方向)と直交方向へのロッド110の変位を規制する変位規制手段として機能する。
これにより、ロッド110の上端部が、終端部108bに到達して係合された状態で、該ロッド110の下端部が水平部114の端部側(矢印G方向)に向かって徐々に移動し始める。
そして、図10Dに示されるように、ロッド110は、水平部114の端部に到達するまで変位して停止する。
上述したように、第2の実施の形態では、駆動源の駆動作用下に第2プレート104を変位させることにより、ロッド110を第1プレート102の鉛直部112に沿って第1及び第2プレート102、104の長手方向(矢印F、G方向)と直交方向(矢印A方向)に直線変位させることができると共に、該直線変位が完了した後に、ロッド110が第1プレート102における第1カム溝106の鉛直部112から離脱して水平部114に沿って該第1プレート102の長手方向(矢印F、G方向)に沿って変位させることができる。このように単一の駆動源でロッド110の2方向(長手方向、該長手方向と直交方向)に直線変位させることができるため、その制御が容易であり、しかも、前記駆動源を複数設けた場合と比較して装置の小型化を図ることができる。
なお、本発明に係る複動機構は、上述の実施の形態に限らず、本発明の要旨を逸脱することなく、種々の構成を採り得ることはもちろんである。
10…電動アクチュエータ 12…ボディ
14…駆動源 16…ギア機構
18、100…駆動力変換機構 20、110…ロッド
40…アダプタ 44…第1ローラ
46…第2ローラ 48…インナーカム
50…アウターカム 52…凹部
60…アーム 64…シャフト
74…第2軸受 76、108…第1カム溝
76a、108a…始端部 76b、108b…終端部
78、108…第2カム溝 80、112…鉛直部
82、114…水平部 102…第1プレート
104…第2プレート

Claims (7)

  1. 駆動部の駆動作用下に変位する変位体と、該変位体に係合される出力軸とを備え、前記変位体の変位に伴って前記出力軸を変位させる複動機構において、
    前記複動機構は、一対の第1溝を有した変位体と、
    前記第1溝に係合される一対の第1ローラを有した出力軸と、
    前記変位体に並設され、前記出力軸を少なくとも2方向に変位させる変換手段と、
    を備え、
    前記変換手段は、前記出力軸に設けられた一対の第2ローラの係合される一対の第2溝に形成され、前記出力軸を一方向に案内する第1案内部と、該第1案内部に接続され前記出力軸を前記一方向とは異なる他方向に案内する第2案内部とからなり、一方の第1及び第2ローラと、他方の第1及び第2ローラとが前記出力軸を中心として対称となるようにそれぞれ一直線状に配置され、一方の第1及び第2溝と、他方の第1及び第2溝とが前記変位体の中心に対してそれぞれ対称となるように配置されることを特徴とする複動機構。
  2. 請求項1記載の複動機構において、
    前記第1案内部は、前記変位体の変位方向と直交方向に延在し、前記第2案内部は、前記変位体の変位方向に沿って延在することを特徴とする複動機構。
  3. 請求項1又は2記載の複動機構において、
    前記第1溝は、前記変位体の変位方向に対して所定角度傾斜して延在することを特徴とする複動機構。
  4. 請求項1〜3のいずれか1項に記載の複動機構において、
    前記複動機構には、前記第1案内部によって前記出力軸が変位する際、他方向への変位を規制し、且つ、前記第2案内部によって前記出力軸が他方向へ変位する際に前記一方向への変位を規制する変位規制手段を備えることを特徴とする複動機構。
  5. 請求項1〜4のいずれか1項に記載の複動機構において、
    前記駆動部は、前記変位体を回転変位させる回転駆動源であることを特徴とする複動機構。
  6. 請求項1〜4のいずれか1項に記載の複動機構において、
    前記駆動部は、前記変位体を直線変位させる駆動源であることを特徴とする複動機構。
  7. 請求項1〜6のいずれか1項に記載の複動機構において、
    前記複動機構は、アクチュエータに設けられることを特徴とする複動機構。
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