JP5560859B2 - 籾殻の燃焼方法、籾殻のガス化方法、籾殻の燃料化方法及び籾殻燃料 - Google Patents

籾殻の燃焼方法、籾殻のガス化方法、籾殻の燃料化方法及び籾殻燃料 Download PDF

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本発明は、流動媒体を酸化性ガスにより流動させた流動層中で籾殻を燃焼又はガス化させてバイオエネルギーとして利用する際に適用して好適な籾殻の燃焼方法、籾殻のガス化方法、籾殻の燃料化方法及び籾殻燃料に関する。
地球温暖化の防止対策として、バイオマスエネルギーの有効利用に注目が集まっている。バイオマスエネルギーの中でも植物由来のバイオマスエネルギーは、植物の成長過程で光合成により二酸化炭素から変換された炭素資源を有効利用できるため、資源のライフサイクルの観点からすると大気中の二酸化炭素の増加につながらない、いわゆる、カーボンニュートラルという性質をもつ。
一般に、化石資源ではない、再生可能な、生物(植物)由来の有機性資源をバイオマスと呼び、これから得られるのがバイオマスエネルギーである。バイオマスは有機物であるため、燃焼させると二酸化炭素が排出される。しかし、これから生成する炭素は、そのバイオマスが成長過程で光合成により大気中から吸収した二酸化炭素に由来する。即ち、バイオマスは、生物が太陽エネルギーを使い、水と二酸化炭素から生成するものなので、持続的に再生可能な資源である。従って、バイオマスを燃料として使用したとしても、全体として見れば大気中の二酸化炭素量を増加させていないと考えてよいとされ、この性質をカーボンニュートラルと呼んでいる。
このようなバイオマスエネルギーに利用可能な農業系バイオマスとしては、籾殻、稲わら、麦わら、サトウキビ糠、米糠、草木等が挙げられる。
近年、地球温暖化問題に関連して、一段とバイオマスエネルギーの役割が強調されている。バイオマスからのエネルギー回収や転換の技術として、バイオマスを燃焼した際の燃焼ガスから廃熱を回収して蒸気を得て発電することや、バイオマスを熱分解してガス燃料を製造し、これを燃焼して発電することなどが開発検討されている。
このようなバイオマスエネルギーに関する具体的な技術としては、粒子状の流動媒体(以下、流動媒体粒子ともいう)を酸化性ガスにより流動させた流動層中で木質片などのバイオマス粒をガス化させる方法が、例えば特許文献1に開示されている。
特開2004−149556公報
バイオマスとして米、麦の籾殻を使用し、バイオマスエネルギーとして利用することが検討されている。このような籾殻を、前記特許文献1に記載されているような流動層炉や循環流動層炉で燃焼させる場合には、下記のような現象が生じることがあるという問題がある。
籾殻を、流動層炉や循環流動層炉などの、流動媒体粒子を流動させた流動層中で燃焼させると、流動媒体粒子同士の融着が生じるため、流動媒体粒子が凝集(アグロメレーション)して、流動状態を維持できなくなる。
流動層炉や循環流動層炉で籾殻を部分燃焼又は熱分解させガス化するプロセスでも、炉内温度が800℃を超えると、同様に流動媒体粒子同士の融着が生じ、流動状態を維持できなくなる。このような場合、流動状態を維持するためには、大量の流動媒体粒子の抜き出しと新規流動媒体粒子の補充とを行って流動媒体粒子を入れ替える操作を頻繁に行う必要があることから、連続して運転することができないという問題や、新規流動媒体粒子の購入と抜き出した流動媒体粒子の廃棄に多くの費用が必要となるという問題がある。
特に、流動媒体粒子として安価で汎用的なケイ砂を用いる場合には、短時間に融着が生じるため、一段と運転が困難となることから、特に問題である。
本発明は、かかる事情に鑑みてなされたものであって、流動層炉や循環流動層炉等の流動層において、流動媒体粒子の凝集を抑制し、籾殻を安定して燃焼又はガス化することのできる、籾殻の燃焼方法、籾殻のガス化方法、籾殻の燃料化方法及び籾殻燃料を提供することを課題とする。
本発明は、流動層における籾殻の燃焼方法であって、籾殻に、石灰石、消石灰及びドロマイトのうち少なくとも一つ、及び/又は、生石灰、マグネシア及びアルミナのうち少なくとも一つを、籾殻の灰分から生成する溶融物の溶融温度を上昇させる難融化剤として添加し、該籾殻と難融化剤の混合物を成型してペレットを作成し、該ペレットを前記流動層中で燃焼させる際に、前記石灰石、消石灰及びドロマイトのうち少なくとも一つを添加する場合、籾殻重量に対し2〜20重量%添加し、前記生石灰、マグネシア及びアルミナのうち少なくとも一つを含む無機物を添加する場合、籾殻と添加した無機物との混合物に含まれるSiO 重量に対し、生石灰、マグネシア及びアルミナのうち少なくとも一つを20〜60重量%添加することにより、前記課題を解決したものである。
本発明は、又、流動層における籾殻のガス化方法であって、籾殻に、石灰石、消石灰及びドロマイトのうち少なくとも一つ、及び/又は、生石灰、マグネシア及びアルミナのうち少なくとも一つを、籾殻の灰分から生成する溶融物の溶融温度を上昇させる難融化剤として添加し、該籾殻と難融化剤の混合物を成型してペレットを作成し、該ペレットを前記流動層中で部分酸化又は熱分解してガス化させる際に、前記石灰石、消石灰及びドロマイトのうち少なくとも一つを添加する場合、籾殻重量に対し2〜20重量%添加し、前記生石灰、マグネシア及びアルミナのうち少なくとも一つを含む無機物を添加する場合、籾殻と添加した無機物との混合物に含まれるSiO 重量に対し、生石灰、マグネシア及びアルミナのうち少なくとも一つを20〜60重量%添加することにより、同様に前記課題を解決したものである。
本発明は、又、流動層で燃焼又はガス化させる籾殻の燃料化方法であって、籾殻に、石灰石、消石灰及びドロマイトのうち少なくとも一つ、及び/又は、生石灰、マグネシア及びアルミナのうち少なくとも一つを、籾殻の灰分から生成する溶融物の溶融温度を上昇させる難融化剤として添加し、該籾殻と難融化剤の混合物を成型してペレットを作成し、該ペレットを前記流動層中で燃焼又はガス化させる燃料とする際に、前記石灰石、消石灰及びドロマイトのうち少なくとも一つを添加する場合、籾殻重量に対し2〜20重量%添加し、前記生石灰、マグネシア及びアルミナのうち少なくとも一つを含む無機物を添加する場合、籾殻と添加した無機物との混合物に含まれるSiO 重量に対し、生石灰、マグネシア及びアルミナのうち少なくとも一つを20〜60重量%添加することにより、同様に前記課題を解決したものである。
本発明は、又、流動層で燃焼又はガス化させる籾殻燃料であって、籾殻に、石灰石、消石灰及びドロマイトのうち少なくとも一つ、及び/又は、生石灰、マグネシア及びアルミナのうち少なくとも一つを、籾殻の灰分から生成する溶融物の溶融温度を上昇させる難融化剤として添加し、該籾殻と難融化剤の混合物を成型してペレットを作成し、該ペレットを前記流動層中で燃焼又はガス化させる燃料とする際に、前記石灰石、消石灰及びドロマイトのうち少なくとも一つを添加する場合、籾殻重量に対し2〜20重量%添加し、前記生石灰、マグネシア及びアルミナのうち少なくとも一つを含む無機物を添加する場合、籾殻と添加した無機物との混合物に含まれるSiO 重量に対し、生石灰、マグネシア及びアルミナのうち少なくとも一つを20〜60重量%添加することにより、同様に前記課題を解決したものである。
以下に、前記課題を解決するべく、本発明者が鋭意検討した内容及び結果について詳述する。
<流動媒体融着凝集の原因検討>
籾殻は、燃焼すると残滓となる乾燥重量中10wt%以上の灰分を含み、該灰分の70wt%以上がSiOである。本発明者等は、このような高いSiO含有率のバイオマスを、流動層炉や循環流動層炉内で燃焼する際の粒子状流動媒体の挙動を詳細に検討した。
籾殻に含まれるSiOは、汎用的な流動媒体として知られるケイ砂の主成分でもあり、それ自体は流動媒体粒子同士の融着を生じさせることはない。
そこで、本発明者等は、籾殻が流動媒体に融着を生じさせるメカニズムを詳細に検討した結果、下記のとおりであることを見出した。
籾殻の燃焼残滓である灰分の中には、0.3〜2wt%程度のわずかなアルカリ金属(Na、K)が含まれる。そのため、籾殻が燃焼すると、その火炎中の高温場でSiOとアルカリ金属とが混合してSiOより低融点の溶融物が形成されることになる。
このような灰分から生成する溶融物は、冷却される過程で析出物を生じさせながら溶融液状態の割合を減少させていくが、溶融物の組成によっては800℃程度の温度雰囲気でも溶融液状態を残存させる場合がある。特に、籾殻のように灰分中のSiO含有率が高い場合には、800℃程度の温度雰囲気でも融液を残存させる溶融物を形成しやすい。ここで、800℃というのは、未燃物を残さない良好な燃焼またはガス化が可能な流動層(炉内)温度に適した温度である。
炉内温度が800℃より十分に低ければ、火炎から出た籾殻の灰分から生成する溶融物はすぐに固体となり飛灰として飛散する。ところが、炉内温度が800℃程度以上であれば、籾殻の灰分から生成する溶融物は液状として存在するため、炉内流動層の流動媒体に付着する。これが結合物質となって流動媒体粒子同士を融着させると、流動媒体粒子の凝集が生じることになり、この流動媒体粒子の凝集した塊が大きくなると流動不能な状態となり、良好な燃焼を継続できなくなる。
流動媒体が良好な流動をしていない流動層中に籾殻を投入すると、籾殻は流動媒体中に均等に分散できないため、部分的に集まった状態で燃焼することになる。これにより、炉内では発熱する領域が偏在することになり、局所的な高温部分であるホットスポットが形成されることになるため、これに起因するNOx等の有害ガスの発生や、炉内耐火物の損傷、耐用寿命の短縮などの問題が生じる。
特に流動媒体粒子がSiOを主成分とするケイ砂を使用する場合には、該ケイ砂が籾殻の灰分から生成する溶融物(以下、単に灰分の溶融物ともいう)と組成が類似するために親和性がよく、該溶融物はより容易に流動媒体粒子に強固な付着が生じるため、ケイ砂以外の流動媒体を使用する場合と比較すると前記各問題が一段と生じ易い。
<籾殻灰分の溶融物の融点を調整>
上記のような籾殻灰分の溶融物により、流動媒体粒子同士の融着、凝集が生じることを抑制するために、溶融物の組成を調整することにより、その融点を上昇させることが可能である点に着目した。即ち、溶融物の融点を、流動層炉や循環流動層炉の炉内温度(流動層温度)として適した800℃より高くなるように調整できれば、籾殻が燃焼した際の火炎から出された灰分の溶融物は炉内の800℃温度雰囲気では凝固した固体状であることから飛灰として飛散することになり、理論的には溶融液状態では存在し得ないことになるので、流動媒体の粒子同士を融着させることを防止(抑制)できる。
そこで、本発明者等は、溶融物の融点を上昇させると共に、800℃温度雰囲気下で溶融液状態の割合を低減させるために適した、籾殻に添加する物質を鋭意検討した結果、本発明を知見し得たものである。以下のこの知見について詳細に説明する。
1)請求項1に係る籾殻の燃焼方法
籾殻に、難融化剤として、石灰石、消石灰及びドロマイトのうち少なくとも一つを添加し成型してペレットを作成、流動層中でペレットを燃焼させる。
籾殻に、石灰石:CaCO、消石灰:Ca(OH)、ドロマイト:(CaCOm(MgCOnのうち少なくとも一つを添加することにより、籾殻が燃焼して生じる灰分の溶融物にこれらの成分が溶け込み、溶融物の融点を上昇させ、溶融物を炉内の800℃温度雰囲気では凝固させて固体状とするか、溶融液状態の割合を低減させ、流動媒体粒子を融着させることを抑制することができる。
難融化剤としては、石灰石、消石灰及びドロマイトの他に、SiOと混合すると溶融物の融点を上昇させる作用を有する物質を含むものであれば、添加すると同様の効果が得られるので、これらに限定されず、例えば、生石灰:CaO、マグネシア:MgO、アルミナ:Alのうち少なくとも一つを含む無機物(難融化剤)でもよい。
籾殻に上記添加物(生石灰、マグネシア、アルミナのうち少なくとも一つ)を難融化剤として添加し、成型してペレットを作成し、流動層中で燃焼又はガス化することにより、流動媒体粒子同士の融着、凝集を抑制でき、流動層中で安定して流動させることができる。籾殻と上記添加物を流動層へ別々に供給して燃焼すると、籾殻の灰分の溶融物に添加物が十分に混合されないことがあるが、両者を混練した後にペレットに成型することにより、溶融物に添加物を確実に混合することができる。
2)前記1)の籾殻の燃焼方法においては、籾殻重量に対し石灰石、消石灰及びドロマイトのうち少なくとも一つを2〜20重量%、即ち重量単位で籾殻100に対して後者を2〜20添加することが好ましい。
2重量%より少ないと、溶融物の融点を上昇させる作用が十分でなく、又、20重量%より多く添加しても、溶融物の融点を上昇させる作用に差がなく、従って排出される灰分量がむやみに多くなるだけなので好ましくない。
籾殻中のSiO含有量は実際に用いる籾殻により変化するため、また石灰石、消石灰、ドロマイトの組成も実際に用いるものにより変化するため、より好ましくはこれらに含まれる成分を分析し、添加量を決定することが望ましい。各成分量は、ICP法、蛍光X線分析法などにより測定することができるが、これに限定されない。
生石灰、マグネシア、アルミナのうち少なくとも一つを含む無機物を添加する場合には、籾殻と添加した無機物との混合物に含まれるSiO重量に対し、生石灰、マグネシア、アルミナのうち少なくとも一つを20〜60重量%添加することが好ましい。
20重量%より少ないと、溶融物の融点を上昇させる作用が十分でなく、又、60重量%より多く添加しても、溶融物の融点を上昇させる作用に差がなく、従って排出される灰分量がむやみに多くなるだけなので好ましくない。
以上詳述した請求項1に係る籾殻の燃焼方法に関する1)及び2)の説明は、請求項3に係る籾殻のガス化方法、請求項5に係る籾殻の燃料化方法、及び、請求項7に係る籾殻燃料に関しても同様であるので、詳細な説明は省略する。
本発明によれば、高シリカ含有バイオマスである籾殻に、石灰石、消石灰及びドロマイトのうち少なくとも一つ、及び/又は、生石灰、マグネシア及びアルミナのうち少なくとも一つを添加してペレット化するようにしたので、流動層炉や循環流動層炉などに投入し、流動層を形成する流動媒体中で燃焼またはガス化しても、流動媒体粒子の融着、凝集を抑制でき、安定的に運転を継続することが可能になる。
本発明の一実施形態の工程の概要を示すブロック図 一実施形態で使用した装置の概要を示す模式図
以下、図面を参照して本発明に係る実施形態について詳細に説明する。
<籾殻の燃焼方法>
本発明に係る一実施形態の籾殻の燃焼方法について、籾殻を燃焼させるまでの工程の概要を、各工程で使用される装置と共に図1にブロック図で示す。
籾殻は、石灰石、消石灰及びドロマイトのうち少なくとも一つの難融化剤が添加された後、混合機1に導入され、混合される。得られた混合物は造粒成型機2に導入され、所定サイズの籾殻ペレットに成型された後、供給機3により流動層炉4に供給・投入される。ペレットとして投入された混合物から生成する籾殻は、流動層中で燃焼されることにより、バイオエネルギーとして利用される。
以下に、本実施形態について更に具体的に説明する。
<籾殻ペレットの製造>
・籾殻に混合する添加物は、籾殻に十分に混合でき、容易にペレットに成型できるようにするためには、粉体状が好ましい。また、表面積/重量の比率(単位重量当りの表面積)は大きいものが好ましく、かつよく分散して少量で効果が得られるようにするために、直径0.3mm以下、より望ましくは0.1mm以下の粉体として用いるのがよい。
・籾殻は混合機1により添加した粉体状の添加物とよく混合し、ディスクダイ型またはリングダイ型の造粒成型機2に投入する。これらの形式の造粒成型機は、装置内で投入物(混合物)をすり潰しながら混合した後、厚い金属板に開けた孔に押し込むことによりペレット状に成型するものであり、製造ペレット中に添加物をよく分散させる効果に優れている。
・造粒成型機はディスクダイ型またはリングダイ型に限定されず、また造粒成型機に混合物を投入する前に、一旦混合物をすり潰し混錬することも有効である。
・また、前記混合物には、造粒成型時の成型性を良くするために、でんぷんなどのバインダーを更に添加してもよい。
・ペレットの大きさは、ペレット径を小さい寸法に成型するほど籾殻がよくすり潰され、添加した添加物粉がよく分散される。ペレットは径(φ)が5〜30mm程度、長さ(t)/径比率が1〜2程度が望ましいが、これに限定されない。
・籾殻をペレットに成型することにより、かさ密度が増加するため、籾殻をそのまま運搬する場合に比べて、運搬も容易になり、輸送効率が向上する。(以上のようにして作成した)ペレットをスクリューフィーダー等の供給機3により、流動層炉または循環流動層炉等に投入し、燃焼またはガス化を行う。
以下、前記実施形態を実施例により具体的に説明する。
[実施例]
図2にペレット供給機3と共に模式的に示す流動層炉4に、籾殻に添加物を添加して成型したペレットを投入して燃焼実験を行った。
前記ペレット供給機3は、投入されたペレット(図示せず)を貯留するホッパ31と、モータ32により回転され、ホッパ31の下端から導入されるペレットを流動層炉4の上端部へ送給するスクリューコンベア33とを備えている。
前記流動層炉4は、炉本体を構成する円筒部41と、該円筒部41の内部で流動層42の底部を構成する通気性の分散板43と、該流動層42を加熱するための前記円筒部41の外周に配された電気ヒータ44とを備えている。
又、この流動層炉4では、下端部に連続された空気ボンベ45から流量計46により調整された空気(酸化性ガス)が、前記分散板43の下方から導入され、流動媒体粒子を流動させることにより、流動層42が形成されるようになっている。
実験では、前記円筒部41が内径50mmのステンレス管で形成された流動層炉4を使用し、該ステンレス管41の中に設置された分散板43の上に流動媒体として200gのケイ砂を入れ、分散板43の下から空気を供給し流動化させて流動層42を形成した。ステンレス管41の外側から電気ヒータ44で加熱し、内部温度(流動層温度)を800℃に維持した。
流動層42中に籾殻のペレットを連続的に投入して燃焼またはガス化させ、ケイ砂の流動状態を観察した。ペレットの燃焼に必要な理論的空気量に対する実際に供給する空気量の比率である空気比が1より大きくなるようなペレットの投入量と供給空気量との関係では、燃焼状態となり、空気比が1より小さくなるような関係では、ペレットは部分酸化、熱分解されガス化状態となる。
なお、ここで使用した籾殻の灰分は11wt%、灰分中のSiO含有量は75wt%であった。
[実施例1]
籾殻重量に対して5wt%のドロマイト粉末を混合し、リングダイ型造粒成型機でφ5mm×t5mmのペレットに成型した。
これを流動層炉に投入し燃焼したところ、流動異常は生じず、安定した燃焼が継続できた。
[実施例2]
籾殻重量に対して2wt%の消石灰粉末を混合し、リングダイ型造粒成型機でφ5mm×t5mmのペレットに成型した。
これを流動層炉に投入し燃焼したところ、流動異常は生じず、安定した燃焼が継続できた。
なお、実施例1、2において、ペレットの投入量を増やしてガス化も行ったが、流動異常は全く生じなかった。
[比較例1]
籾殻のみをリングダイ型造粒成型機でφ5mm×t5mmのペレットに成型した。
これを流動層炉に投入したところ、ペレットの累積投入量がケイ砂重量の1.8〜2.2倍の重量となったところで流動異常が生じ、運転の継続ができなかった。すなわち、流動層内でケイ砂が凝集して団子状になったものが多く形成され、ケイ砂の流動が阻害されたために投入したペレットがケイ砂層上に積み上がり、流動せずに燃焼したためホットスポット(部分的な異常高温部分)が形成された。
[比較例2]
籾殻に1wt%の消石灰粉末を混合し、リングダイ型造粒成型機でφ5mm×5mmのペレットに成型した。
これを流動層炉に投入したところ、ペレットの累積投入量がケイ砂重量の5〜5.5倍の重量となったところで流動異常が生じ、運転の継続ができなかった。比較例1と同様の現象が生じた。
なお、前記実施形態では、籾殻のみについて説明したが、本発明は灰分中に高い濃度でSiOを含有する稲藁、麦藁、珪藻などのバイオマスにも同様に有効に適用できる。
1…混合機
2…造粒成型機
3…供給機
4…流動層炉
41…円筒部(ステンレス管)
42…流動層
43…分散板
44…電気ヒータ

Claims (4)

  1. 流動層における籾殻の燃焼方法であって、
    籾殻に、石灰石、消石灰及びドロマイトのうち少なくとも一つ、及び/又は、生石灰、マグネシア及びアルミナのうち少なくとも一つを、籾殻の灰分から生成する溶融物の溶融温度を上昇させる難融化剤として添加し、該籾殻と難融化剤の混合物を成型してペレットを作成し、該ペレットを前記流動層中で燃焼させる際に、
    前記石灰石、消石灰及びドロマイトのうち少なくとも一つを添加する場合、籾殻重量に対し2〜20重量%添加し、前記生石灰、マグネシア及びアルミナのうち少なくとも一つを含む無機物を添加する場合、籾殻と添加した無機物との混合物に含まれるSiO 重量に対し、生石灰、マグネシア及びアルミナのうち少なくとも一つを20〜60重量%添加することを特徴とする籾殻の燃焼方法。
  2. 流動層における籾殻のガス化方法であって、
    籾殻に、石灰石、消石灰及びドロマイトのうち少なくとも一つ、及び/又は、生石灰、マグネシア及びアルミナのうち少なくとも一つを、籾殻の灰分から生成する溶融物の溶融温度を上昇させる難融化剤として添加し、該籾殻と難融化剤の混合物を成型してペレットを作成し、該ペレットを前記流動層中で部分酸化又は熱分解してガス化させる際に、
    前記石灰石、消石灰及びドロマイトのうち少なくとも一つを添加する場合、籾殻重量に対し2〜20重量%添加し、前記生石灰、マグネシア及びアルミナのうち少なくとも一つを含む無機物を添加する場合、籾殻と添加した無機物との混合物に含まれるSiO 重量に対し、生石灰、マグネシア及びアルミナのうち少なくとも一つを20〜60重量%添加することを特徴とする籾殻のガス化方法。
  3. 流動層で燃焼又はガス化させる籾殻の燃料化方法であって、
    籾殻に、石灰石、消石灰及びドロマイトのうち少なくとも一つ、及び/又は、生石灰、マグネシア及びアルミナのうち少なくとも一つを、籾殻の灰分から生成する溶融物の溶融温度を上昇させる難融化剤として添加し、該籾殻と難融化剤の混合物を成型してペレットを作成し、該ペレットを前記流動層中で燃焼又はガス化させる燃料とする際に、
    前記石灰石、消石灰及びドロマイトのうち少なくとも一つを添加する場合、籾殻重量に対し2〜20重量%添加し、前記生石灰、マグネシア及びアルミナのうち少なくとも一つを含む無機物を添加する場合、籾殻と添加した無機物との混合物に含まれるSiO 重量に対し、生石灰、マグネシア及びアルミナのうち少なくとも一つを20〜60重量%添加することを特徴とする籾殻の燃料化方法。
  4. 流動層で燃焼又はガス化させる籾殻燃料であって、
    籾殻に、石灰石、消石灰及びドロマイトのうち少なくとも一つ、及び/又は、生石灰、マグネシア及びアルミナのうち少なくとも一つを、籾殻の灰分から生成する溶融物の溶融温度を上昇させる難融化剤として添加し、該籾殻と難融化剤の混合物を成型してペレットを作成し、該ペレットを前記流動層中で燃焼又はガス化させる燃料とする際に、
    前記石灰石、消石灰及びドロマイトのうち少なくとも一つを添加する場合、籾殻重量に対し2〜20重量%添加し、前記生石灰、マグネシア及びアルミナのうち少なくとも一つを含む無機物を添加する場合、籾殻と添加した無機物との混合物に含まれるSiO 重量に対し、生石灰、マグネシア及びアルミナのうち少なくとも一つを20〜60重量%添加することを特徴とする籾殻燃料。
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