JP5560297B2 - 顧客情報の名寄せ方法および顧客情報の名寄せシステム - Google Patents
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Description
また、昨今の銀行では業務の多様化が進み、従来の預金業務、融資業務、為替業務だけでなく、保険業務や投資信託業務も手がけるようになった。そのため、銀行の各店舗には各種業務に対応するため様々なシステムが存在し、そのシステムが各々顧客情報や契約情報をDBに保有しており、個人の顧客情報、契約情報が多様なチャネル、異なる情報系サブシステム毎に散在しており、銀行業務全体で一元管理できていないのが現状である。
各システム(業務)に散在する特定の顧客に関連する契約情報をまとめて、名寄せ機能によって参照するものである。より詳細には、そのため銀行と顧客の間で交わされる契約に係わり、銀行内の各システムの契約情報を集約した契約情報と、銀行システム内で同一個人を名寄せした名寄せデータとその管理番号である統合CIF番号を記憶する記憶部と、個人の名寄せを作成し、契約情報に関連付けて前記憶部に記憶する処理部とを設けるものである。この構成によれば関連付けられた統合CIF番号が契約情報に記憶されているので、個人を検索した際に、当該個人に関連する契約情報のそれぞれを即時性をもって参照することが出来る。契約情報は特定システムだけでなく、複数システムの契約情報を集約しており、特に複数業務の契約に係わる顧客への対応を円滑に行うことが出来る。
本発明の実現形態としては、銀行システムにおいて、顧客の契約情報について、顧客情報と契約情報を予め対応付けて、その対応付けられた情報をキーとして顧客情報検索することで、該当顧客の全ての契約情報の参照を実現する。
銀行システムとしては、窓口端末1、マルチチャネル連携基盤2、統合CIF管理システム3、勘定系システム4、基幹DB5、投資型商品ナビゲーション6、融資支援システム7などを備える。これらの各システムは通信ネットワーク8で接続されている。通信ネットワークはLAN、WAN、他の任意の有線又は無線を使用したネットワークとすることが出来る。
図12に統合CIF管理システム3に用いられるコンピュータの典型的なハードウェア構成を示す。
図1の窓口端末1において、入力処理部11は図1に示す統合CIF管理システム3、勘定系システム4、投資型商品ナビゲーション6、融資支援システム7などの各システムへ入力装置を介して情報を送信し、出力処理部12は上記システムからの処理結果を表示する機能を備える。窓口端末1は、銀行の窓口担当者などが利用する端末である。具体的にはPC(Personal Computer)等によって構成される。
図1の勘定系システム4は、銀行の三大業務である預金業務、融資業務、為替業務を実施するシステムで、窓口端末1からの入力を受け付け、勘定系業務に関わる契約処理等をオンラインで処理41で実施し、処理結果を窓口端末1へ応答する。
例えば、定期新規契約業務では、窓口端末1を通じて満期日や預入金額など必要な情報を入力してオンライン処理41で業務処理を実施し、窓口端末1へ結果応答し、帳票印字することで業務が完了する。
また、レプリケーション機能42を備え、勘定系元帳43を基幹DB5の副元帳53へ複製する機能を有している。レプリケーション機能については後述する。
情報系サブシステムは、勘定系システム実施する以外の特定業務に特化して処理を実施するシステムで、窓口端末1からの入力を受け付け、業務処理機能(例では魚無処理機能61、業務処理機能71)が特定業務に関わる契約処理等を実施する。
例えば投資型商品ナビゲーションシステム6は投資型商品業務(投信、外貨、債券、保険)の販売、契約に関するシステムであるが、窓口に来店した顧客に対して窓口担当者が投資信託などのリスク性金融商品を販売する際の一連の業務をサポートし、投資型商品の販売、換金を実現する。
マルチチャネル連携基盤2は、勘定系システム4、投資型商品ナビゲーション6、融資支援システム7などの各情報系サブシステムと窓口端末1、自動機(ATM)とを接続して対勘定系ホスト、対情報系サブシステム、対端末など複数チャネルとの通信を制御するための通信制御機能21、電文編集を行うデータ連携機能22、窓口端末1などのチャネル入力を受け付ける端末制御機能23を持ち、勘定系取引、情報系取引を実現するための情報連携基盤である。
基幹DB5は、勘定系システム4、投資型商品ナビゲーション6、融資支援システム7などの各情報系サブシステムとリアル連携するDB基盤で、業務処理に特化したデータを保有するオペレーショナルデータストア層(ODS層)56、銀行システム間で共通して扱うデータ一元管理しているデータウェアハウス層(DWH層)57、各情報系サブシステムや業務が必要となる目的別DBを保有するデータマート層(DM層)58で構成されている。
ODS層56には勘定系元帳43のリアルコピーである副元帳DB53などを保有している。
DWH層57には各システムで共通して使用する顧客DB54、取引明細DBなどを保有している。
DM層58には目的別DBとして、例えば契約DB55などを保有している。
統合CIF管理システム3は、銀行システム内で顧客を一意に特定する統合CIF番号により顧客情報を一元管理するシステムで、契約DB55を作成するための処理を実施する契約情報管理機能31、名寄せを実施する名寄せ機能32、勘定系システム4を更新するための仕向電文を生成する仕向処理機能33、新規顧客情報の追加や名寄せ情報を基に顧客情報を参照する顧客管理機能34を持つ。
顧客管理機能34は、新規顧客情報の追加、顧客情報の変更や店番号とCIF番号や口座番号など個人を一意に特定することの出来る情報から、契約情報などの個人の属性情報を検索するための機能。具体的には、統合CIF管理システム3で参照したい個人を検索し、その個人の統合CIF番号を特定する。統合CIF番号を検索キーとして基幹DB5の契約DB55より該当顧客の各契約情報を参照する。なお契約DB55については後述する。
図9は顧客DBの構成、図10は契約DB55、図11は同一人名寄せDBの構成を示す図である。
顧客DB54は一般CIF基本情報テーブル541、口座変換テーブル542を備える。
一般CIF基本情報テーブル541は、店番、CIF番号、氏名(カナ・漢字)、住所(カナ・漢字)、生年月日、電話番号、勤務先名等の顧客情報を格納する。この顧客情報は副元帳53から作成したものである。CIF番号とは従来から勘定系元帳43の顧客管理で使用されている顧客管理番号であり、店番号とCIF番号の組み合わせでユニークとなる。
口座変換テーブル542は、店番、科目、口座番号、CIF番号などを持ち、口座番号とCIF番号の対応関係を保有している。
統合CIF基本情報テーブル351は、統合CIF番号、統合CIFカナ氏名、統合CIF住所、統合CIF電話番号等を格納する。統合CIF番号とは、顧客を銀行システム内で一意に識別するための番号である。統合CIFカナ氏名とは、統合CIF番号で管理されているCIF番号の代表のカナ氏名を示している。これは名寄せ条件により3項目一致の(カナ氏名+電話番号+生年月日一致)の場合、このCIF群の基準となるカナ氏名、住所、電話番号となる。
契約DB55は、契約情報インデックステーブル551、商品コード変換テーブル552を備える。
なお、契約情報のマスタは各システムの契約情報DBとし、レコードが存在することが該当の店番号・CIF番号の顧客について、商品コードの契約情報が存在することを意味する。
図3〜図8は本実施形態に係わる銀行システムにおいて、契約情報を集約、新規の顧客情報の追加、個人単位での契約情報の参照する方法についてのフローを示したフロー図である。図3〜図8に示す処理は、マルチチャネル連携基盤2、統合CIF管理システム3、勘定系システム4、基幹DB5、投資型商品ナビゲーション6、融資支援システム7の各システム々において、各システムの処理部(CPU)で実行されるプログラムをコンピュータにより読み込み可能な記録媒体に記録し、その記録したプログラムをコンピュータに読み込ませ、実行することにより実現される。
リアルタイム更新連携
図3は、窓口端末1から実行した契約に係わる業務処理の結果を、処理実行に連動して契約DB55へ反映するリアルタイム更新連携の処理フローである。リアルタイム更新連携処理とは、勘定系システム4や情報系サブシステムでの業務取引と連動し、更新結果を他システムへ連携する機能である。
処理S231、S221、S211、S212、S222、S223、S213はマルチチャネル連携基盤2で実行される処理、処理S311、S312、S313は統合CIF管理システム3で実行される処理、処理S411、S412は勘定系システム4、または情報系サブシステムで実行する処理を示している。S411、S412については本例では勘定系システム4での処理を示している。
窓口端末1を窓口担当者が打鍵して業務起動S411にて業務画面を呼び出し、必要項目を入力する。例えば、定期新規契約の場合、窓口端末1より勘定系システム4へ接続し、定期新規契約業務を呼び出す。呼び出した画面に店番号、CIF番号、口座番号、金額などの必要な情報を画面より入力する。
対象システム宛に編集した電文を通信制御機能S211が対象システム宛に問合せ要求電文として送信する。
受信した問合せ回答電文はデータ連携機能S222が、対象システムの問合せ回答電文から窓口端末1向けの問合せ回答電文へ編集し、窓口端末1に問合せ回答電文として送信する。 窓口端末1は、マルチチャネル連携基盤2からの問合せ回答電文を受信することで、オペレータに対する結果応答とする。定期新規契約の場合は、問合せ回答電文受信後に、窓口端末1の出力処理12を実施し、更新結果を帳票印字機能S121により印字する。
DB更新要求電文を受信した統合CIF管理システム3は、電文を解析しDB更新命令を作成する。まずは商品コードの付与処理S311を実施し、DB更新命令に追加する。
統合CIF管理システム3は契約情報更新処理S313でDB更新命令に基づき契約情報インデックステーブル551を更新する。
図4は、顧客マスタへ新規顧客追加処理のフローである。統合CIF管理システム3の顧客管理機能34について説明する。
顧客DB54、及び同一人名寄せDB35はシステム稼動時に初期DB作成を作成しておく必要がある。まず顧客DB54の初期DBについて説明する。顧客DB54である一般CIF基本情報テーブル541は、基幹DB5の副元帳53のうち、顧客のCIF情報を保有している預金CIF基本テーブルと、顧客の勤務先情報をCIF単位で保有している勤務先情報テーブルより、店番、CIF番号、氏名(カナ・漢字)、漢字住所(カナ・漢字)、生年月日、電話番号、勤務先名などを抽出して作成する。
新規CIFの開設処理は顧客DB54のマスタをどのDBにするかによって異なる。勘定系元帳43の顧客情報を顧客マスタとしたケースについて説明する。
窓口端末1が業務起動処理S341で統合CIF管理システム3を起動し、CIF開設機能を選択することで、入力画面をシステムが応答する。窓口端末1の入力処理11より新規CIFを開設したい顧客の店番号、カナ氏名、生年月日を入力し、実行ボタンを押下し、統合CIF管理システムへ画面入力情報を送信する。
勘定系システム4は受信した問合せ電文の内容に基づき、勘定系業務S413を実行する。この場合、電文に含まれる画面情報よりCIF開設業務を実行し、勘定系元帳43を更新する。業務処理実行後、実行結果を問い合わせ回答電文でマルチチャネル連携基盤2へ返信する。
統合CIF番号採番後、窓口端末1へ結果応答を実施し、窓口端末1は出力処理12により実行結果を表示する。
図5は、勘定系元帳43のレプリケーション機能の連携先を示したフローである。勘定系元帳43の顧客情報が顧客マスタの場合、勘定系元帳43の情報を更新すると、基幹DB5の顧客DB54へ顧客情報の変更を反映する必要がある。勘定系システム3の顧客情報の変更を他システムの顧客DBへ反映するためのレプリケーション処理について説明する。
勘定系元帳43の顧客情報は窓口端末1より勘定系システム4のオンライン処理S414のひとつであるCIF業務により更新する。例えばCIF住所指名変更処理では店番号とCIF番号で顧客を特定し、住所や氏名変更のオペレーションを実施する処理である。
上記では勘定系元帳を顧客DBのマスタとし、一般CIF基本情報テーブル541はその複製として作成する手法を説明した。上述手法は稼動中の勘定系システム4のシステム修正変更リスクを鑑みた手法である。理想としては勘定系元帳43からCIF業務を切り出し、統合CIF管理システム3で一元管理するのが望ましい。その手法について後述する。
統合CIF管理システム3が顧客DBのマスタの場合の新規CIF開設フローについて図6に示す。
初期DBについては、上述した勘定系元帳43が顧客DBのマスタである場合と同様の手法で副元帳53から作成する。
統合CIF管理システム3が顧客DBのマスタの場合のレプリケーションフローについて、図7に示す。
顧客情報は勘定系元帳43、情報系サブシステムの顧客DBへ複製し、顧客情報の基本とする。顧客DB55が更新される度に、各システムの顧客情報も連動して更新する。
窓口端末1より統合CIF管理システムの顧客管理機能34である業務処理S343にて、CIF業務を実施することで基幹DB5のDWH層54の顧客DB55を更新する。例えばCIF住所指名変更処理では店番号とCIF番号で顧客を特定し、住所や氏名変更のオペレーションを実施し、一般CIF基本情報テーブル541を更新する。
参照機能
図8は、店番号・CIF番号、または口座番号により同一人顧客の全ての契約情報を参照するフローチャートである。
統合CIF管理システム3により、統合CIF番号により個人の属性情報を集約し、参照を実現する。統合CIF番号による個人の属性情報を集約については、上述したリアルタイム更新連携フローにより実現する。本フローでは口座情報、またはカナ氏名、CIF番号などCIF単位で管理された情報と統合CIFを紐付けることで、個人単位で情報の参照が可能となる。
以上説明した本発明の一実施形態によれば、名寄せ処理により関連付けられた統合CIF番号を持つ契約情報が、契約DBに登録されるので、統合CIF管理システムの契約情報参照機能によって店番号・CIF番号、または口座番号を指定することで、その個人が契約している各金融商品のそれぞれを参照することが出来る。
Claims (4)
- 銀行業務を行う複数の業務システムであってそれぞれの業務システムで個別管理されている顧客情報の名寄せ方法であって、
前記それぞれの業務システムで個別管理されている顧客情報を、集約して記憶装置に登録し、
前記それぞれの業務システムで個別管理している顧客を特定する顧客識別情報を、当該顧客毎に集約した名寄せ情報を生成し、
当該名寄せ情報を管理し、当該顧客を識別するための統合CIF情報を生成して、前記名寄せ情報と対応付けて前記記憶装置に記憶し、
前記統合CIF情報と、当該統合CIF情報で識別される顧客の顧客情報を対応付け、
前記複数の業務システムに含まれる勘定系システムが有する勘定系元帳が更新された場合、前記勘定系システムのレプリケーション機能を用いて前記更新に伴う変更情報を前記記憶装置に送信し、
前記記憶装置において前記変更情報の更新を実行し、
前記記憶装置における更新が実行される度に、前記複数の業務システムに含まれる情報系システムにおける情報を更新することを特徴とする顧客情報の名寄せ方法。 - 請求項1に記載の顧客情報の名寄せ方法において、
前記顧客情報は、契約情報であることを特徴とする顧客情報の名寄せ方法。 - 銀行業務を行う複数の業務システムであってそれぞれの業務システムと接続され、前記それぞれの業務システムで個別管理されている顧客情報を名寄せする名寄せシステムあって、
前記それぞれの業務システムで個別管理されている顧客情報を、集約して記憶装置に記憶させる手段と、
前記それぞれの業務システムで個別管理している顧客を特定する顧客識別情報を、当該顧客毎に集約した名寄せ情報を生成する手段と、
当該名寄せ情報を管理し、当該顧客を識別するための統合CIF情報を生成して、前記名寄せ情報と対応付けて前記記憶装置に記憶させる手段と、
前記統合CIF情報と、当該統合CIF情報で識別される顧客の顧客情報を対応付ける手段と、
前記複数の業務システムに含まれる勘定系システムが有する勘定系元帳が更新された場合、前記勘定系システムのレプリケーション機能を用いて前記更新に伴う変更情報を前記記憶装置に送信する手段と、
前記記憶装置において前記変更情報の更新が実行される度に、前記複数の業務システムに含まれる情報系システムにおける情報を更新させるために、当該情報系システムでの更新に必要な情報を送信する手段とを有することを特徴とする顧客情報の名寄せシステム。 - 請求項3に記載の顧客情報の名寄せシステムにおいて、
前記顧客情報は、契約情報であることを特徴とする顧客情報の名寄せシステム。
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