JP5558906B2 - 吸収性物品 - Google Patents

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本発明は、使い捨ておむつ、尿パッド、生理用ナプキン等の吸収性物品に関するものである。
従来、トップシートとバックシートとの間に吸収性コアが配されてなる吸収性物品は使い捨ておむつ、尿パッド、生理用ナプキン等として汎用されているが、尿等の横漏れを防止して吸収性コアに効率よく吸収させるよう改善することは常に要求されている。
尿等の横漏れを防止するには、吸収性コアを着用者の股間部分にフィットさせることが重要であり、そのための改善技術が種々提案されている。例えば、特許文献1には、バックシートとトップシートとの間に接合した吸収性コアを横幅方向に複数に分割し、この分割した吸収性コア片の間の隙間に長さ方向に向けて弾性糸を配置してバックシートとトップシートとの間に接合するようにした使い捨ておむつが記載されている。このような使い捨ておむつによれば、おむつの長さ方向に設けられた弾性糸の収縮力により、吸収性コア片を立体的に湾曲させて着用者の背中側から腹側まで身体に沿わせることができる。
しかしながら、尿等の横漏れを有効に防止するには、吸収性コアを着用者の身体の前後に沿わせることに加え、股間部分とりわけ排尿部のフィット性を高めることが重要になる。ところが、特許文献1に記載されたおむつでは、排尿部においては必ずしも高いフィット性は得られなかった。
他方、特許文献2には、2枚のパネル(上層の吸収性コアと下層の吸収性コア)の間に排泄物を吸収・保持させるためのポケットを形成した使い捨て着用物品が記載されている(図5〜8)。この使い捨て着用物品においては、上部からポケットを構成する上層吸収性コアの両端に伸縮力を有するスペーサが取り付けられており、該スペーサによりポケットに膨らみを保持させるようになっている。かかる膨らみが存在すれば、それを着用者の股間部分(排尿部など)に沿わせることによりフィット性の向上が期待できる。
しかし、特許文献2に記載された使い捨て着用物品では、ポケットの開口部に当たる部分には吸収性コアが存在しないため、吸収された尿等が上層の吸収性コアから下層の吸収性コアに速やかに移行せず、結果として尿等の吸収容量が少なくなり、しかもウェットバックも発生しやすくなるという問題があった。また、特許文献2に記載されたようなスペーサを取り付けようとすると、通常よりも製造工程が複雑になるという問題もあった。
特開2002−143215号公報 特表2007−528760号公報
本発明は前記事情に鑑みてなされたものであり、その目的は、股間部分とりわけ排尿部のフィット性を高め、尿等の横漏れを効果的に防止できる吸収性物品を提供することにある。
上記課題を解決し得た本発明の吸収性物品は、トップシートとバックシートとこれらの間に配された吸収性コアとを有する吸収性物品であって、前記バックシートは、前記吸収性コアと重なる部分において中央領域と該中央領域を囲む周囲領域とを有し、該周囲領域には、1または複数の弾性部材が前記中央領域を囲むようにして伸張状態で固定されており、前記弾性部材の収縮によって前記バックシートの前記中央領域が前記トップシート側に向かって凸状になることにより前記吸収性コアが凸状になっていることを特徴とするものである。このように弾性部材が中央領域を囲むように伸張状態で固定されていることにより、弾性部材の収縮力によって周囲領域のバックシートが内方に向かって縮められ、それに伴い吸収性コアの中央領域に相当する部分がトップシート側に向かって凸状になる。この凸状の部分が着用者の排尿部にフィットするため、尿が吸収性コアに速やかに吸収され、尿等の横漏れを効果的に防止することができる。
本発明の吸収性物品の好ましい態様においては、前記バックシートにおける前記中央領域は凹状になっている。つまり、本発明の吸収性物品は、バックシート側から見ると中央領域に凹状部(窪み部)が形成されている。このようにバックシート側から見て中央領域に凹状の窪みが形成されていると、上述のように吸収性コアが中央領域でトップシート側に向かって凸状になりやすい。
本発明の吸収性物品においては、前記弾性部材の少なくとも一端は、前記バックシートの前記吸収性コアと重なる部分に存在していることが好ましい。例えば1本の弾性糸を弾性部材としてバックシートに配するにあたり、1本の弾性糸の両端が吸収性コアと重ならない部分(すなわち、バックシートとトップシートとが吸収性コアを介さずに積層されている部分)にまで達していると、この部分の弾性糸により吸収性コアの外側から中央領域に向けて収縮力が働くため、吸収性コアの端部がめくれて吸収性物品の外形が維持しにくくなる。また、吸収性コアが凸状になりにくくなったり、吸収性コアが存在していない周囲の部分にシワや縮れが生じやすくなったりするおそれもある。しかし、少なくとも1つの弾性部材の一端を吸収性コアと重なっている部分に存在させることにより、それらの現象を抑制することができる。
本発明の吸収性物品においては、前記周囲領域の少なくとも一部に前記弾性部材として複数の弾性糸が配されており、該複数の弾性糸のうち隣り合う3本を前記中央領域に近い方から順に第1、第2および第3の弾性糸としたときに、第1の弾性糸と第2の弾性糸との間隔は第2の弾性糸と第3の弾性糸との間隔よりも大きいことが好ましい。一般に、弾性糸の間隔が小さいほど単位長さあたりの収縮力は大きくなる。つまり、上記のように第1の弾性糸と第2の弾性糸との間隔が第2の弾性糸と第3の弾性糸との間隔よりも大きくなるようにすると、周囲領域における内方(中央領域側)ほど弾性部材による収縮力は弱くなり、外方ほど収縮力が強くなる。このように弾性糸による収縮力を中央領域に近づくにつれて徐々に弱くなるよう設定することにより、中央領域の吸収性コアはトップシート側に向かって凸状を形成しやすくなる。
本発明の吸収性物品においては、前記周囲領域の少なくとも一部に前記弾性部材として複数の弾性糸が配されており、該複数の弾性糸は前記中央領域から遠いものほど糸の太さが太いことが好ましい。一般に、弾性糸が太いほど発現される収縮力は大きくなる。つまり、上記のように中央領域から遠いものほど糸が太くなるようにすると、周囲領域における内方(中央領域側)ほど弾性部材による収縮力は弱くなり、外方ほど収縮力が強くなる。このように収縮力を中央領域に近づくにつれて徐々に弱くなるよう設定することにより、中央領域の吸収性コアはトップシート側に向かって凸状を形成しやすくなる。
本発明の吸収性物品においては、前記周囲領域の少なくとも一部に前記弾性部材として複数の弾性糸が配されており、該複数の弾性糸は前記中央領域から遠いものほど伸張倍率の高い状態で固定されていることが好ましい。一般に、伸張倍率の高い状態で固定されているほど発現される収縮力は大きくなる。つまり、上記のように中央領域から遠いものほど伸張倍率の高い状態で固定されるようにすると、周囲領域における内方(中央領域側)ほど弾性部材による収縮力は弱くなり、外方ほど収縮力が強くなる。このように収縮力を中央領域に近づくにつれて徐々に弱くなるよう設定することにより、中央領域の吸収性コアは容易にトップシート側に向かって凸状になる。
本発明の吸収性物品においては、前記弾性部材は、直線に配された複数の弾性糸からなるとともに、吸収性物品の長手方向中心線に対して略線対称である形状で配されていることが好ましい。さらにこの場合、前記弾性部材は菱型の形状で配されており、且つ該菱型の形状は一方の対角線が吸収性物品の長手方向に平行になるように配されたものであることがより好ましい。これにより、より効率よく中央領域の吸収性コアをトップシート側に向かって凸状に突出させることができる。
本発明の吸収性物品によれば、吸収性コアが凸状になっており、この凸状の部分が着用者の股間部分とりわけ排尿部にフィットするため、尿が吸収性コアに速やかに吸収され、横漏れを効果的に防止できる。
本発明の一実施形態である吸収性物品をトップシート側から見たときの斜視図である。 図1に示す実施形態の吸収性物品をバックシート側から見たときの斜視図である。 図1に示す実施形態の吸収性物品をX−X線で切断したときの断面模式図である。 図1に示す実施形態の吸収性物品における弾性部材の収縮を引き伸ばしてバックシート側から見たときの正面図である。 本発明の他の実施形態である吸収性物品のバックシートにおける弾性部材(弾性糸)の配置を示す模式図である。 本発明のさらに他の実施形態である吸収性物品のバックシートにおける弾性部材(弾性糸)の配置を示す模式図である。 本発明のさらに他の実施形態である吸収性物品のバックシートにおける弾性部材(弾性糸)の配置を示す模式図である。
以下、図面を用いて本発明の実施形態における吸収性物品について説明する。
図1〜図4に、本発明の吸収性物品の一実施形態である尿パッドを示す。図1は尿パッドをトップシート側から見たときの斜視図であり、図2はバックシート側から見たときの斜視図であり、図3は尿パッドを図1に示すX−X線で切断したときの断面模式図であり、図4は弾性部材の収縮を引き伸ばしてバックシート側から見たときの正面図である。
図1〜4において、尿パッド1は、液透過性のトップシート5と、液不透過性のバックシート2と、これらの間に配された吸収性コア3とを有する。
トップシートは、液透過性のシート材料で形成されている。例えば、セルロース、レーヨン等の親水性繊維から形成された不織布;ポリプロピレン、ポリエチレン、ポリエステル、ポリアミド、ナイロン等の疎水性繊維から形成された不織布であって、当該疎水性繊維の表面が界面活性剤により親水化されたもの;等を用いることができる。
吸収性物品が使い捨ておむつや生理用ナプキンである場合、バックシートは液不透過性または撥水性であることが好ましい。吸収性物品が尿パッドである場合、バックシートは液不透過性または撥水性であってもよいし、液透過性であってもよい。液透過性のシート材料としては、トップシートで使用可能な材料を用いればよい。液不透過性のシート材料としては、ポリプロピレン、ポリエチレン、ポリエステル、ポリアミド、ナイロン等の疎水性繊維から形成された不織布;プラスチックフィルム;等を用いることができる。また、不織布とプラスチックフィルムとの積層体を用いてもよい。
トップシートとバックシートの間に設けられる吸収性コアは、尿等の排泄物を吸収できるものであれば特に限定されない。吸収性コアとしては、例えば、吸収性材料を所定形状に成形した成形体を用いたり、あるいは吸収性材料を紙シート(例えば、ティッシュペーパー)や液透過性不織布シート等で覆ったものを用いたりすればよい。吸収性コアに含まれる吸収性材料としては、例えば、粉砕したパルプ繊維、セルロース繊維等の親水性繊維や、ポリアクリル酸系、セルロース系、デンプン・アクリロニトリル系等の吸水性樹脂等が挙げられる。吸収性材料としては、少なくとも吸水性樹脂を含んでいることが好ましい。また、吸収性材料として、親水性繊維の集合体に吸水性樹脂を混合または散布したものを用いてもよい。吸収性コアの形状は、特に限定されず、例えば、長方形、砂時計型、ひょうたん型、羽子板型等の形状が挙げられる。
図1〜4において、トップシート5と吸収性コア3との間、バックシート2と吸収性コア3との間は、それぞれホットメルト接着剤により接合されている。
本発明においては、吸収性コアとバックシートとは全面的にもしくは部分的に接合されていることが好ましい。これにより、吸収性コアを凸状にしやすくなる。同様に、吸収性コアとトップシートも全面的にもしくは部分的に接合されていてもよい。接合手段は、特に限定されないが、例えば接着剤(特にホットメルト接着剤)を用いるのが好ましい。部分的に接合する場合、例えば接着剤をストライプ状、ドット状、スパイラル状等に塗布すればよい。
図1〜4において、バックシート2は、吸収性コア3と重なる部分Aにおいて中央領域Bと該中央領域Bを囲む周囲領域Cとを有している。中央領域Bには弾性部材(弾性糸)4は存在しない(図3参照)。
本発明において、中央領域とは、最も内方に存在する弾性部材に接する内接円の内部を意味する。中央領域は、吸収性物品においてフィット性が要求される部分、即ち着用者の股間部分(排尿部)に接する部分に配される。例えば、吸収性物品の長手方向中心線上に上述した内接円の中心点が位置するよう配されているのがよい。中央領域は、後述する弾性部材は配されておらず、吸収性コアが凸状に突出した部分の中心を含む部分である。中央領域の大きさは、特に制限はないが、横漏れをより確実に防止するためには、上述した内接円の直径を10mm以上、180mm以下とすることが好ましい。他方、本発明において、周囲領域とは、前記中心領域の周囲を囲み、且つ吸収性コアと重なる領域を意味する。
バックシート2の周囲領域Cには、弾性部材(弾性糸)4が中央領域Bを囲むように伸張状態で固定されている。これにより、通常の状態では弾性糸4が収縮し、この弾性部材4の収縮によって、バックシート2における中央領域Bは凹状になり図2に示すような凹状部(窪み部)7が形成される(換言すれば、バックシート2の中央領域Bがトップシート5側に向かって凸状になる)。それに伴い、吸収性コア3がトップシート側に向かって凸状になり、トップシート側では図1に示すような凸状部(盛り上がり部)6が形成される。
本発明において、周囲領域には、1または複数の弾性部材が中央領域を囲むようにして伸張状態で固定されている。このように中央領域の周りに弾性部材が伸張状態で固定されていると、通常の状態では弾性部材が収縮し、その収縮力によって周囲領域のバックシートが内方に向かって縮められて中央領域がトップシート側に向かって凸状になり、それに伴い吸収性コアは中央領域がトップシート側に向かって凸状になる。例えば、図1〜4の尿パッド1では、トップシート側から見ると中央領域Bに相当する部分に凸状部(盛り上がり部)6が存在する。例えば排尿部などフィット性を高めたい所望の箇所を前記中央領域として上述のように弾性部材を設けることにより、容易に当該箇所のフィット性を高めることが可能になり、その結果、尿等の横漏れを効果的に防止することができる。
弾性部材は、例えば、ポリウレタンや天然ゴムなど通常用いられる弾性伸縮材料で構成されたものであればよい。その形状は、特に制限されず、例えば糸状、フィルム状、リボン状などが挙げられるが、好ましくは糸状である弾性糸がよい。なお、弾性糸のごとき弾性部材は1本の糸であってもよいし、複数の糸であってもよく、複数の糸である場合には、同種の糸であってもよいし異なる種類の糸であってもよい。
なお、弾性部材として弾性糸を用いる場合、弾性糸の太さは、好ましくは200〜2000dtex、より好ましくは300〜1500dtexであるのがよい。
弾性部材を固定する際には、弾性材料(弾性糸)の伸張倍率は、好ましくは1.1〜5.0倍、より好ましくは1.2〜4.5倍であるのがよい。なお、ここで伸張倍率とは、(伸張状態で固定したときの長さ)/(伸張させる前の状態の元の長さ)で算出される値である。
弾性部材をバックシートに固定する手段は、特に制限されるものではなく、例えば、接着剤(特にホットメルト接着剤)を用いて接着したり縫合したりする公知の方法を採用することができる。
なお、弾性部材は、バックシートの表面、裏面のいずれに固定されていてもよい。また、バックシートに固定された弾性部材に対して不織布等を重ねるなどして、弾性部材をバックシートと不織布等とで挟むようにしてもよい。
図1〜4において、尿パッド1における弾性部材(弾性糸)4は、図4に示すように直線に配された5本の弾性糸からなり菱型形状で配されている。また、5本の弾性糸のそれぞれの間隔は周囲領域Cにおける内方(中央領域B側)ほど大きくなっているので、中央領域Bに近づくにつれて収縮力は徐々に弱くなり、中央領域Bの吸収性コア3はトップシート5側に向かって凸状に突出しやすくなっている。
本発明において、弾性部材は中央領域を囲むように配置される。ただし、弾性部材全体として吸収性コアを凸状にするだけの充分な収縮力を発現しうる限り、必ずしも中央領域の周囲を切れ目なく弾性部材で囲う必要はない。中央領域の周囲に弾性部材が配置されていない区間(非連続区間)がある場合、非連続区間の両端を最短距離で結んだとしたときに、線状に繋がった弾性部材の周長(最短で結んだ非連続区間の長さを含む)に対する、非連続区間の長さ(非連続区間が2以上ある時には各非連続区間の長さ合計)の比率(百分率)が50%以下であることが好ましく、40%以下であることがより好ましい。
弾性部材をどのような形状に配置するかについては特に制限はなく、例えば、図4に示すような菱型形状、後述する図5に示すような凧型形状、後述する図6に示すような略楕円形状、図7に示すような一部に非連続区間がある略楕円形状などが挙げられる。ここで、菱型形状とは、4本の辺の長さが全て等しい四角形をいい、凧型形状とは、等しい対角が少なくとも一組あり、その角から伸びて同じ角で交わる辺が互いに等しい四角形をいい、略楕円形状とは、2つの焦点からの距離の和がほぼ一定となる点が集まってなる形をいい、一部に非連続区間がある略楕円形状とは、前記略楕円形状において一部に非連続区間がある円形形状をいう。好ましくは、弾性部材は、直線に配された複数の弾性糸からなるとともに、吸収性物品の長手方向中心線に対して略線対称である形状、具体的には前記菱型形状や前記凧型形状などを形成しているのがよく、さらに好ましくは、弾性部材は、菱型の形状で配されており、且つ該菱型の形状は一方の対角線が吸収性物品の長手方向に平行になるように配されているのがよい。弾性部材がこのような形状で配されていると、より効率よく中央領域の吸収性コアをトップシート側に向かって凸状に突出させることができる。
弾性部材を上述した所定の形状に配置する際には、所定の形状は、1本の弾性糸のように1の弾性部材によって連続した線状で形成されていてもよいし、例えば複数の直線を組み合わせて上記菱型形状や凧型形状を形成するなど、複数の弾性部材によって形成されていてもよい。
弾性部材を上述した所定の形状に配置するに際し、弾性部材が弾性糸である場合、所定の形状は、図5〜7のように一重に配された弾性糸で形成されてもよいし、図4のように多重(図4の場合は5重)に配された弾性糸で形成されてもよいが、収縮力を効率よく発現させるうえでは弾性糸が多重に配されていることが好ましい。弾性糸が多重に配されているとは、中央領域を介さずに複数の弾性糸が並列に配されていることである。周囲領域に配される並列弾性糸の本数は、好ましくは2〜8本、より好ましくは3〜7本、さらに好ましくは4〜6本であるのがよい。なお、複数の弾性糸を並列に並べる形態としては、それぞれに両末端を有する独立した弾性糸が複数本配されたものであってもよいし、1本の弾性糸がジグザグ状に折り返し配されたものであってもよい。
周囲領域の少なくとも一部に弾性部材として複数の弾性糸が配される場合、各弾性糸は互いにほぼ平行に配設されていることが、弾性部材全体として最大限の収縮力を発揮させる上で好ましい。この場合、ほぼ平行に配された各弾性糸間の間隔は、好ましくは1〜25mm、より好ましくは3〜20mmであるのがよい。
弾性部材は、少なくとも周囲領域に固定されていればよく、例えばその一部が周囲領域の外方、すなわち吸収性コアの外縁を越えて固定されていても勿論よい。ただし、弾性部材の少なくとも一端は、バックシートの吸収性コアと重なる部分(図3中、Aで示す部分)に存在していることが好ましく、より好ましくは、弾性部材の両端がその部分に存在しているのがよい。例えば1本の弾性糸が弾性部材としてバックシートに配される場合、1本の弾性糸の両端が吸収性コアと重ならない部分(すなわち、バックシートとトップシートとが吸収性コアを介さずに積層されている部分)にまで達していると、この部分の弾性糸により吸収性コアの外側から中央領域に向けて収縮力が働くため、吸収性コアの端部がめくれて吸収性物品の外形が維持しにくくなる。また、吸収性コアが凸状になりにくくなったり、吸収性コアが存在していない周囲の部分にシワや縮れが生じやすくなったりするおそれもある。なお、例えば複数本の弾性糸を弾性部材とする場合には、各弾性糸ごとに、少なくとも一端がバックシートの吸収性コアと重なる部分に存在していることが好ましい。
弾性部材を中央領域を囲むように配置するにあたり、周囲領域の少なくとも一部に弾性部材として複数の弾性糸が配されている場合、該複数の弾性糸のうち隣り合う3本を中央領域に近い方から順に第1、第2および第3の弾性糸としたときに、第1の弾性糸と第2の弾性糸との間隔は第2の弾性糸と第3の弾性糸との間隔よりも大きくなるようにすることが好ましい。このように第1の弾性糸と第2の弾性糸との間隔が第2の弾性糸と第3の弾性糸との間隔よりも大きくなるようにすると、周囲領域における内方(中央領域側)ほど弾性部材による単位長さあたりの収縮力は弱くなり、外方ほど単位長さあたりの収縮力が強くなる。このようにして弾性糸による収縮力を中央領域に近づくにつれて徐々に弱くなるよう設定することにより、中央領域の吸収性コアをトップシート側に向かって凸状に突出させやすくなる。
弾性部材を中央領域を囲むように配置するにあたり、周囲領域の少なくとも一部に弾性部材として複数の弾性糸が配されている場合、該複数の弾性糸は中央領域から遠いものほど糸の太さが太くなるようにすることが好ましい。このように中央領域から遠いものほど糸が太くなるようにすると、周囲領域における内方(中央領域側)ほど弾性部材による収縮力は弱くなり、外方ほど収縮力が強くなる。このようにして収縮力を中央領域に近づくにつれて徐々に弱くなるよう設定することにより、中央領域の吸収性コアをトップシート側に向かって凸状に突出させやすくなる。
弾性部材を中央領域を囲むように配置するにあたり、周囲領域の少なくとも一部に弾性部材として複数の弾性糸が配されている場合、該複数の弾性糸は中央領域から遠いものほど伸張倍率の高い状態で固定されていることが好ましい。このように中央領域から遠いものほど伸張倍率の高い状態で固定されるようにすると、周囲領域における内方(中央領域側)ほど弾性部材による収縮力は弱くなり、外方ほど収縮力が強くなる。このようにして収縮力を中央領域に近づくにつれて徐々に弱くなるよう設定することにより、中央領域の吸収性コアをトップシート側に向かって凸状に突出させやすくなる。
本発明においては、バックシートにおける中央領域は凹状になっていることが好ましい。例えば、図1〜4の尿パッド1では、バックシート2側から見ると中央領域Bに凹状部(窪み部)7が形成されている。このように凹状の窪みが形成されていると、吸収性コア3が中央領域Bでトップシート5側に向かって凸状に突出し、凸状部(盛り上がり部)6が形成されやすい。このように、バックシート側から見て中央領域に凹状部が形成されるようにするには、少なくとも中央領域の一部において吸収性コアとバックシートとが接合されていることが好ましい。
図1〜4において、尿パッド1は、尿漏れ等をさらに確実に防止するために、吸収性コア3の幅方向両側縁部にフラップ8を備えている。このフラップ8は、吸収性物品の長手方向に連続して形成され、トップシート5に固定される固定部8aと該固定部8aから上方に延在する起立部8bとを有している。
フラップは、例えば、トップシートもしくはバックシート等に接合する固定部と、固定部から上方に延在する起立部とを有するものである。この起立部には長手方向に弾性部材が設けられており、これによりフラップは立ち上がった状態となり、尿等の横漏れの防止に寄与する。勿論、本発明の吸収性物品を適用する使い捨ておむつ、尿パッド、生理用ナプキンに設けることのできるフラップはかかる構造のものに限定される訳ではなく、公知の種々のフラップ構造を採用することができる。
次に、本発明の吸収性物品の具体的な適用例について説明する。
本発明の吸収性物品は、例えば、使い捨ておむつ、尿パッド、生理用ナプキン等に適用できる。
本発明の吸収性物品を使い捨ておむつとして適用する場合、使い捨ておむつは、後背部または前腹部の左右に一対の止着部材が設けられ該止着部材により着用時にパンツ型に形成するオープン型使い捨ておむつであってもよいし、前腹部と後背部とが接合されることによりウェスト開口部と一対の脚開口部とが形成されたパンツ型使い捨ておむつであってもよい。
前記使い捨ておむつは、前腹部と、後背部と、これらの間に位置し前記吸収性コアが備えられた股部とから構成されていることが好ましい。具体的には、例えば、内側シートと外側シートとからなる積層体が前腹部と後背部とこれらの間に位置する股部とからなるおむつ本体を形成し、前記股部に、トップシートとバックシートとこれらの間に配された吸収性コアとを有する吸収性本体を備えた形態の使い捨ておむつが挙げられる。ここで、前記内側シートは親水性または撥水性であることが好ましく、前記外側シートは撥水性であることが好ましい。吸収体本体の形状としては、略長方形等が示される。また、トップシートとバックシートとの間に吸収性コアが配された積層体が、前腹部と後背部とこれらの間に位置する股部とを形成している形態の使い捨ておむつでもよい。
なお、前腹部とは、使い捨ておむつを着用の際に着用者の腹側に当てる部分を意味し、後背部とは、使い捨ておむつを着用の際に着用者の尻側に当てる部分を意味し、股部とは、前腹部と後背部との間に位置し着用者の股間に当てる部分を意味する。
本発明の吸収性物品を尿パッドや生理用ナプキンとして適用する場合、尿パッドや生理用ナプキンは、トップシートとバックシートとの間に吸収性コアが配されて、形成される。尿パッドや生理用ナプキンの形状としては、略長方形、砂時計型、ひょうたん型等が示される。
なお、上述した使い捨ておむつ、尿パッド、生理用ナプキンにおいては、例えばフラップの起立部に長手方向に設けられる弾性部材や、使い捨ておむつの股部に長手方向に設けられる弾性部材など、様々な弾性部材が設けられることがある。このように従来の構成において設けられている弾性部材は、本発明において周囲領域に配される弾性部材とは異なり、通常、吸収性コアが存在する部分に設けられることはないが、仮に吸収性コアが存在する部分に設けられた場合であっても、本発明において周囲領域に配される弾性部材とは交差しないことが好ましい。
1 :尿パッド(吸収性物品)
2 :バックシート
3 :吸収性コア
4 :弾性部材(弾性糸)
5 :トップシート
6 :凸状部
7 :凹状部
8 :フラップ

Claims (7)

  1. トップシートと、バックシートと、これらの間に配された吸収性コアとを有する吸収性物品であって、
    前記バックシートは、前記吸収性コアと重なる部分において中央領域と該中央領域を囲む周囲領域とを有し、該周囲領域には、1または複数の弾性部材が前記中央領域を囲むようにして伸張状態で固定されており、
    前記周囲領域の少なくとも一部に前記弾性部材として複数の弾性糸が配され、該複数の弾性糸のうち隣り合う3本を前記中央領域に近い方から順に第1、第2および第3の弾性糸としたときに、第1の弾性糸と第2の弾性糸との間隔は第2の弾性糸と第3の弾性糸との間隔よりも大きく、
    前記弾性部材の収縮によって前記バックシートの前記中央領域が前記トップシート側に向かって凸状になることにより前記吸収性コアが凸状になっていることを特徴とする吸収性物品。
  2. トップシートと、バックシートと、これらの間に配された吸収性コアとを有する吸収性物品であって、
    前記バックシートは、前記吸収性コアと重なる部分において中央領域と該中央領域を囲む周囲領域とを有し、該周囲領域には、1または複数の弾性部材が前記中央領域を囲むようにして伸張状態で固定されており、
    前記周囲領域の少なくとも一部に前記弾性部材として複数の弾性糸が配され、該複数の弾性糸は前記中央領域から遠いものほど糸の太さが太く、
    前記弾性部材の収縮によって前記バックシートの前記中央領域が前記トップシート側に向かって凸状になることにより前記吸収性コアが凸状になっていることを特徴とする吸収性物品。
  3. トップシートと、バックシートと、これらの間に配された吸収性コアとを有する吸収性物品であって、
    前記バックシートは、前記吸収性コアと重なる部分において中央領域と該中央領域を囲む周囲領域とを有し、該周囲領域には、1または複数の弾性部材が前記中央領域を囲むようにして伸張状態で固定されており、
    前記周囲領域の少なくとも一部に前記弾性部材として複数の弾性糸が配され、該複数の弾性糸は前記中央領域から遠いものほど伸張倍率の高い状態で固定されており、
    前記弾性部材の収縮によって前記バックシートの前記中央領域が前記トップシート側に向かって凸状になることにより前記吸収性コアが凸状になっていることを特徴とする吸収性物品。
  4. 前記バックシートにおける前記中央領域はバックシート側から見て凹状になっている請求項1〜3のいずれか一項に記載の吸収性物品。
  5. 前記弾性部材の少なくとも一端は、前記バックシートの前記吸収性コアと重なる部分に存在している請求項1〜4のいずれか一項に記載の吸収性物品。
  6. 前記弾性部材は、直線に配された複数の弾性糸からなるとともに、吸収性物品の長手方向中心線に対して略線対称である形状で配されている請求項1〜のいずれかに記載の吸収性物品。
  7. 前記弾性部材は菱型の形状で配されており、且つ該菱型の形状は一方の対角線が吸収性物品の長手方向に平行になるように配されたものである請求項に記載の吸収性物品。
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