JP5558856B2 - 締結具および締結具部品 - Google Patents

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Description

本発明は、ひも、ベルト、ロープ、ワイヤ等のひも類の両端を締結する締結具、あるいはそのようなひも類と別部材とが結合している物を対象としてそれらを締結する締結具に関するものである。
また本発明は、上述のような締結具を構成する締結具部品に関するものである。
例えば、物品を収納した蓋付きの箱が開かないようにするため、さらには、ある物体の周囲に配置した部材(例えば配管に被覆させた保温材等)を固定する等のために、ひも、ベルト、ロープあるいはワイヤ等を箱や保温材等に掛け回して、その両端部を縛ることが広く行われている。なお本明細書では、これらのひも、ベルト、ロープあるいはワイヤ等の長尺部材を「ひも類」と総称することとする。
そのようなひも類の両端部を縛る作業は面倒であることから、ひも類の両端を簡単に締結する締結具も従来種々提供されており、特許文献1、2にはその種の締結具の例が示されている。
実公平6−31928号公報 特開2005−41507号公報
上に述べたような従来の締結具は、構造が複雑であったり、締結作業が面倒であったりするものが多く、その点に改良の余地が残されている。
本発明は上記の事情に鑑みて、構造が簡単で、締結作業も容易になされ得る締結具を提供することを目的とする。
さらに本発明は、上述のような締結具を構成できる締結具部品を提供することを目的とするものである。
本発明による第1の締結具は、上述したようなひも類の両端を締結するもので、
ひも類の一端側、他端側に各々取り付けられる第1部材、第2部材からなり、前記ひも類が物体の外周に掛け回された状態下で前記第1部材、第2部材が互いに係合してこのひも類を締結する締結具であって、
前記第1部材が、1本の軸部と、少なくとも一部が該軸部の周面よりも側外方に張り出した状態で該軸部の先端に固定されたストッパ部とを有し、
前記第2部材が、前記ストッパ部が通過可能な受入れ孔および、この受入れ孔よりも細い形状とされて該受入れ孔に連続し、前記軸部が通過可能である案内溝が設けられた係合片を有し、
前記案内溝が、
前記ストッパ部がその先端側から前記係合片の受入れ孔を通過した状態下で前記第2部材が、前記物体の外周に掛け回されたひも類を締める方向に動かされたとき、この動きを許容するように前記軸部を誘い込む導入溝と、
この導入溝に連続し、該導入溝に前記軸部が進入した状態下で前記第2部材が、前記方向と交わる方向に回動されたとき、前記軸部を受承して該軸部と係合し、ひも類を緩める方向への第2部材の動きを規制する係合溝とからなる形状とされていることを特徴とするものである。
また、本発明による第2の締結具は、ひも類と別部材とが結合している物を対象として、それらを締結するものであり、
ひも類の一端側に連結された別部材に取り付けられる第1部材、および前記ひも類の他端側に取り付けられる第2部材からなり、前記ひも類および別部材が物体の外周に掛け回された状態下で前記第1部材、第2部材が互いに係合してこのひも類の他端側と前記別部材とを締結する締結具であって、
前記第1部材が、1本の軸部と、少なくとも一部が該軸部の周面よりも側外方に張り出した状態で該軸部の先端に固定されたストッパ部とを有し、
前記第2部材が、前記ストッパ部が通過可能な受入れ孔および、この受入れ孔よりも細い形状とされて該受入れ孔に連続し、前記軸部が通過可能である案内溝が設けられた係合片を有し、
前記案内溝が、
前記ストッパ部がその先端側から前記係合片の受入れ孔を通過した状態下で前記第2部材が、前記物体の外周に掛け回されたひも類を締める方向に動かされたとき、この動きを許容するように前記軸部を誘い込む導入溝と、
この導入溝に連続し、該導入溝に前記軸部が進入した状態下で前記第2部材が、前記方向と交わる方向に回動されたとき、前記軸部を受承して該軸部と係合し、ひも類を緩める方向への第2部材の動きを規制する係合溝とからなる形状とされていることを特徴とするものである。
なお、上記の第2部材には、前記軸部が前記案内溝を通過している状態にあるとき、前記ストッパ部をその先端側から覆う蓋部材が形成されていることが望ましい。
そして、そのような蓋部材が設けられる場合には、該蓋部材に、前記ストッパ部が前記受入れ孔を通過した状態にあるとき、そのストッパ部を露出させる孔が形成されていることが望ましい。
他方、本発明による締結具部品は、上述した本発明による締結具を構成する部品であって、前記第2部材からなることを特徴とするものである。
本発明の締結具は上記の通り、基本的に軸部およびストッパ部を持つ第1部材と、案内溝が設けられた係合片を有する第2部材とから構成されたもので、構造が極めて簡単である。またこの本発明による締結具は、ひも類の両端を(つまり第1部材と第2部材とを)締結するに当たって、第1部材に対して第2部材を、最初はひも類を締める方向に相対移動させ、その後回動させるだけで締結完了するものであり、よってこの締結具によれば締結作業を極めて容易に行うことができる。
また本発明の締結具において、特に第2部材に、前記軸部が前記案内溝を通過している状態にあるとき、ストッパ部をその先端側から覆う蓋部材が形成されている場合は、この蓋部材により、軸部やストッパ部が損傷を受けることを防止でき、また軸部と案内溝との間に異物が入るようなことも防止でき、さらには、動く軸部あるいはストッパ部から作業者の手を保護する効果も得られる。
そしてそのような蓋部材に、ストッパ部が前記受入れ孔を通過した状態にあるとき、そのストッパ部を露出させる孔が形成されている場合は、その孔を通してストッパ部の位置を確認することができる。そこで締結具の操作者は、その見えるストッパ部を参考にして第1部材と第2部材との組み合わせ作業を正確に行うことができ、さらにはストッパ部が見えるか否かに基づいて、上記軸部と係合片とが係合状態にあるかどうかを正しく判断可能となる。
本発明の一実施形態による締結具を示す平面図 上記締結具が図1の状態から締結状態に移行するときの一状態を示す平面図 上記締結具の、図2の後の状態を示す平面図 締結状態になった上記締結具を示す平面図 上記締結具の第1部材を示す側面図 上記締結具の第2部材を分解して示す斜視図 図2の状態にある上記締結具を示す側断面図 本発明の別の実施形態の締結具に用いられる係合片を示す平面図 本発明のさらに別の実施形態による締結具の第2部材を示す平面図 図9の第2部材を示す一部破断側面図 本発明のさらに別の実施形態による締結具を示す平面図 本発明のさらに別の実施形態である締結具部品を示す斜視図
以下、図面を参照して本発明の実施形態を詳細に説明する。図1は、本発明の一実施形態による締結具の平面形状を示すものである。ここに示される通り本実施形態の締結具は、例えば合成繊維からなる平たいベルト1の一端側に取り付けられる第1部材10と、上記ベルト1の他端側に取り付けられる第2部材20とから構成されている。
第1部材10はベルト1の一端近傍に直接固定されており、一方第2部材20はベルト掛け部20aに設けられたスリット20bにベルト1の他端部を通し、さらにその他端部を長さ調節具2に通して固定することにより、該他端部に取り付けられている。なお第2部材20は、一例として図1に示したW寸法が35mm程度となる大きさとされている。
上記長さ調節具2は、概略日の字形に形成された、一般に「送りカン」と称される公知のものである。この長さ調節具2でベルト1を固定するに当たり、ベルト1のスリット20bからの折り返し長さを調節することにより、ベルト1に固定された第1部材10から第2部材20までの長さを調節することができる。なお、この長さ調節具2におけるベルト1の固定は従来通りに行えばよいので、詳しい説明は省略する。
図5は、第1部材10が取り付けられたベルト1の部分を示す側面図である。以下この図5も参照して、第1部材10について説明する。第1部材10は、ベルト1から垂直に突設された円筒状の軸部12と、この軸部12よりも大径とされてその先端に固定された円板状のストッパ部13とからなる。これらの軸部12およびストッパ部13は、例えば真鍮等の金属から一体的に形成されている。図5に示されるように軸部12は、ベルト1の表面側に配置された後、その内部空間にベルト1の裏面側からベルト1を通して鋲11が打ち込まれることにより、このベルト1に固定されている。
なお軸部12およびストッパ部13を上述のようにベルト1に直接固定する他、前記スリット20bと同様のスリットを持つ板状の部材等に固定し、その部材を第2部材20と同様にしてベルト1に取り付けるようにしてもよい。
第2部材20は、その分解斜視形状を図6に示す通り、3枚の板状部材21、22、23を重ねて固定することにより形成されている。板状部材21は本発明における係合片となるもので、一端側にベルト掛け部21aを有し、そこには2本の貫通したスリット21bが形成されている。またこの板状部材21は、円形の一部をなす形状とされた受入れ孔21cと、この受入れ孔21cに連続する導入溝21dと、この導入溝21dから滑らかに折れ曲がった係合溝21eとを有している。上記導入溝21dおよび係合溝21eは、後述するように軸部11を案内する案内溝となるものであり、板状部材21を貫通している。本実施形態においてこの板状部材21は透明な合成樹脂から形成され、第1部材10の軸部12の高さよりもやや小さい厚さとされている。
板状部材22は、一端側にベルト掛け部22aを有し、そこには2本の貫通したスリット22bが形成されている。この板状部材22と上記板状部材21とが固定されると、ベルト掛け部22aと前記ベルト掛け部21aとが一体化して、図1に示したベルト掛け部20aとなり、そしてスリット22bと前記スリット21bとが整合して図1のスリット20bとなる。またこの板状部材22は、第1部材10と第2部材20とを後述のように係合させる際に、第1部材10のストッパ部13が相対移動することを許容する大きな貫通孔22cを有している。この板状部材22も透明な合成樹脂から形成され、第1部材10のストッパ部13よりもやや厚い形状とされている。
板状部材23は、一部が板状部材21の受入れ孔21cとほぼ整合する形とされた貫通孔23aを有している。この板状部材23は本発明における蓋部材となるもので、不透明な合成樹脂から形成されている。
次に、上記構成を有する本実施形態の締結具の作用について説明する。図1に示したベルト1は、一例として配管30の周囲に巻かれた保温材31を固定するために該保温材31の周りに掛け回される。そして本実施形態の締結具は、このベルト1を締めつつその両端を締結するために用いられる。このときベルト1は、第1部材10の軸部12およびストッパ部13が突設されている面が表側に位置する状態、つまり図5に示した鋲11が打たれている面が保温材31に接する状態に配置される。なお第2部材20は、このようにベルト1が配置されたとき、板状部材21が一番下側、つまり保温材31側に位置するようにしてベルト1に取り付けられている。
図2、3および4は、ベルト1の両端が締結されるときの第1部材10と第2部材20との位置関係の推移を示すものであり、以下、これらの図2〜4を参照して説明する。なお図2〜4に示されている要素は全て図1に示したものと同じであるので、それらの図においては煩雑化を避けるために、基本的に、各図参照の説明に必要な一部要素だけに番号を付してある。
まず図2に示すように第2部材20が、その板状部材21の受入れ孔21cをストッパ部13が通過するようにして、第1部材10に組み合わされる。このとき第2部材20は、その一番下の板状部材21がベルト1の表面に接する状態とされる(図2のD−D線に沿った断面形状を示す図7参照)。この状態下では、第1部材10のストッパ部13が、第2部材20の貫通孔22cと高さ位置がほぼ揃って、その中に滑入して行けるようになる。
以上の操作は一般に、作業者の一方の手の親指と人差し指で第2部材20の図2中矢印B、Cで示す部分を把持して、該第2部材20を図2中上方に動かし、受入れ孔21cおよび貫通孔23aを通してストッパ部13の位置を確認しながら行われる。その際、ベルト1の一端部(第1部材10を固定している側の端部)近傍が予め保温材31に固定されているような場合は、上記操作並びに後述する締結完了までの操作を片手だけで行うことができる。そうでない場合、つまりベルト1が保温材31から完全に独立している場合は、上記一端部近傍を別の手で押さえながら上記操作を行えばよい。
次に第2部材20は、ベルト1を締める方向つまり、図2中で上方に動かされる。このとき第1部材10の軸部12は、板状部材21の導入溝21d内に誘い込まれ、そしてストッパ部13は板状部材22の貫通孔22c内を移動し得るので、第2部材20の動きが許容される。このようにストッパ部13が第2部材20に対して相対移動することは、板状部材23の貫通孔23aを通して確認可能である。
第2部材20を上述のように動かすと、ベルト1が保温材31をその周囲から締め付けるようになるので、保温材31の弾性により、またベルト1の材質によってはその弾性により、該第2部材20に対して、その動きに弾力的に抗する力が作用するようになる。この力を受けたままさらに第2部材20を上方に動かすと、導入溝21dの壁部(図2中で下側の壁部)が軸部20に当接し、それ以後はこの壁部と軸部12との案内作用により、第2部材20は図2中で右斜め上方に動くようになる。
この方向にさらに第2部材20が動かされると、図3に示すように、軸部12が導入溝21dと係合溝21eとの境界部分に接するようになる。この境界部分では、溝壁部分が凹状になっているので、第2部材20はそれ以上上方に動くことができなくなり、操作者はそのように第2部材20に加わった抵抗を感じることができる。そこで次に第2部材20が、図3中の矢印E方向に回動される。すると図4に示すように、軸部12が導入溝21dから係合溝21e内に進入して、その中に受承、係合された状態となる。第2部材20には上述した弾力的な力、つまり図4中で下向きの力が作用し続けているので、軸部12と係合溝21eとの係合状態は、作業者が第2部材20から手を離しても、そのまま維持される。
以上の通りにして、第1部材10と第2部材20とが、つまりはベルト1の一端側と他端側が締結される。なお、上述のように軸部12と係合溝21eとが係合していることは、第1部材10のストッパ部13が貫通孔23aから見えない状態になっていることにより、外部から間接的に確認することができる。
本実施形態の締結具は、前述したようにベルト1の一端部(第1部材10を固定している側の端部)近傍が予め保温材31に固定されているならば、第1部材10と第2部材20の締結完了までの操作を片手だけで行うことができるので、本締結具によれば、ベルト1の締結作業を極めて能率良く実行可能である。
その後、第1部材10と第2部材20との締結を解除する場合は、第2部材20が上記弾力的な力に抗しながら、図4中で上向きに少し動かされる。それにより両部材10、20は図3に示した状態となるので、そこから第2部材20が図3の矢印E方向と反対方向に回動される。すると第2部材20が上記弾力的な力により図中下方に引かれて、両部材10、20は図2に示した状態となるので、第2部材20を図2の紙面の手前方向に動かせば、両部材10、20の締結が解除される。
以上、保温材31を固定するベルト1の両端を締結するものとして構成された実施形態について説明したが、本発明の締結具はそのような用途に限らず、あらゆるひも類の両端を締結するために適用可能である。
また上記実施形態においては、蓋部材となる不透明材料製の板状部材23が設けられているが、この板状部材23は透明材料から形成されてもよい。さらに、この板状部材23は省かれてもよい。その場合は、板状部材22も特に必要無いものとなる。しかしこの板状部材23のような蓋部材を設けておけば、軸部12やストッパ部13が損傷を受けることを防止でき、また軸部12と導入溝21dあるいは係合溝21eとの間に異物が入るようなことも防止でき、さらには、動く軸部12あるいはストッパ部13から作業者の手を保護する効果も得られる。
また上記の実施形態では、第1部材10と第2部材20とを係合させるとき第2部材20が全体的に回動されるようになっているが、板状部材21に相当する係合片のみを第2部材の内部で回動させるようにして、第2部材全体は終始同じ向きにしておくことも可能である。
また上記の実施形態では、ストッパ部13が円板状とされているが、ストッパ部はそのような形状に限られるものではない。すなわちストッパ部は、少なくとも一部が軸部12の周面よりも側外方に張り出した状態とされて、軸部12が導入溝21dあるいは係合溝21e内を通過する際に、そこから軸長手方向に抜け出るのを防止できる形状ならば、どのような形状であっても構わない。
さらに上記の実施形態では、軸部12と係合溝21eとの係合点は1つだけ設定されているが、この係合点を複数設定することも可能である。そのための構成の一例を図8に示す。この図8は、上に述べた実施形態における板状部材21に代えて用いられ得る板状部材21’を示している。この板状部材21’には、板状部材21におけるのと同様の受入れ孔21c、導入溝21dおよび係合溝21eが設けられているが、それに加えてさらにもう1つの係合溝21fが設けられている。そして導入溝21dの壁部には、なだらかな突部21gも設けられている。
このような板状部材21’板状部材21に代えて適用した場合、締結具の操作者が、この板状部材21’を有する第2部材(図示せず)を図8中で上方に移動させた際、第1部材側の軸部12が上記突部21gに当接したことを感じたところでその第2部材を矢印E方向に回動させれば、軸部12が係合溝21eと係合するようになる。また操作者が、軸部12が上記突部21gに当接したことを感じてもさらに第2部材を上方に移動させ、軸部12が導入溝21dと係合溝21fとの境界部分21hに当接したことを感じたところで第2部材を矢印E方向に回動させれば、軸部12が係合溝21fと係合するようになる。以上の通りにして、軸部12が係合溝21eに係合する場合と、別の係合溝21fに係合する場合の2つの状況を作ることができる。こうして両端が締結されるベルトは、前者に比べて後者の場合の方が全周が短くなるので、掛け回されている物体をより強く縛ることになる。
次に図9および図10を参照して、本発明のさらに異なる実施形態について説明する。図9は本実施形態の締結具の要部の平面形状を示し、図10はその一部破断側面形状を示すものである。なおこれらの図において、既述のものと同等の要素には同番号を付してあり、それらについての説明は特に必要のない限り省略する(以下、同様)。
本実施形態の締結具は図1〜7に示した締結具と比べると第2部材の構成が異なり、その他の点は基本的に図1〜7に示した締結具と同等に形成されたものである。すなわち、本実施形態における第2部材120は、円環状部分を有する外枠部100と、その中に回動可能にして配設された回動部101とから構成されている。回動部101は図10に明示されるように、各々円板状に形成された板状部材(係合片)121、板状部材122および板状部材(蓋部材)123が積層固定されてなるものである。
上記板状部材121、122および123はそれぞれ、図6に示した板状部材21、22および23が、開口部は同様に設けた上で外形が円板状とされた形のものである。つまり板状部材121は受入れ孔21c、導入溝21dおよび係合溝21eを有し、板状部材122は貫通孔22cを有し、そして板状部材123は貫通孔23aを有している。板状部材121および123は互いに同じ外径のものとされ、それらの間の板状部材122はそれらよりもやや大径のものとされている。なお、一番上の板状部材123の表面には、2つの突部123bが形成されている。
外枠部100はその厚さ方向中央部に環状溝部100aを有し、そこに上記板状部材122の周縁部を受承することにより、回動部101をその中心軸周りに回動可能に保持している。またこの外枠部100は、スリット20bが形成されたベルト掛け部120aを有している。
この締結具を用いる場合も、ベルト1の一端近傍に図示外の第1部材が取り付けられ、またこのベルト1の他端部に第2部材120が取り付けられる。第1部材と第2部材120との締結は図1〜7に示した締結具と同様にしてなされるが、その際に必要な板状部材121の回動は、回動部101を外枠部100の中で回動させることによってなされる。つまりこの場合、第1部材と第2部材120との締結に際して、ベルト1の他端部に取り付けられている外枠部100は姿勢が変わることがない。そうであれば、ベルト1が捻れるようなことがないので、前述した保温材31等の締め付け対象物体に対してベルト1が不正な位置に動いてしまうことを防止可能となる。
なお、上述したように第2部材を外枠部と回動部とから構成する場合においても、その回動部として、図8に示したように複数の係合溝を持つものを適用可能である。
以上、1本のひも類であるベルト1の両端を締結するように構成された実施形態について説明したが、本発明の締結具は、ひも類と別部材とが結合した物を対象として、該ひも類と別部材とを締結するように構成することも可能である。以下、そのような締結具の実施形態について図11を参照して説明する。
この図11に示す実施形態の締結具は一例として、上に述べた別部材としての保温材31とベルト1とを締結するものであって、ストッパ部13等からなる既述の第1部材10と、同じく既述の第2部材20とから構成されている。ベルト1の一端側は第1部材10と結合されず、縫合等によって保温材31に結合されている。そしてこのベルト1の他端側には、第2部材20が取り付けられる。一方、第1部材10は保温材31に固定されている。
この締結具を用いる場合、まず保温材31が図1に示したような配管30の周囲に巻回され、その上にベルト1が巻き掛けられ、次いで第1部材10と第2部材20とが締結される。その締結は、既に述べた実施形態におけるのと同様にしてなされる。こうして本例においては、第2部材20の一端側が固定されている保温材31と、第2部材20の他端側とが締結されて、保温材31が配管30の周囲に保持されるようになる。
ここで、本発明の締結具を構成する第2部材は、第1部材とは独立した単体の締結具部品として販売等に供することもできる。図12は、そのように取り扱われる締結具部品の実施形態を示すものである。この締結具部品は一例として図9に示した第2部材120からなるもので、本例ではベルト130と連結されたものとなっている。ベルト130はジーンズ(デニム生地からなるズボン)200の複数のベルト通し211に通して使用されるもので、その一端部にはボタン穴となる複数の切欠き131が形成され、そしてその他端に第2部材120が取り付けられる。
ジーンズ200には、その種のズボンに通常設けられるネオバボタン210が取り付けられており、ここではそのネオバボタン210がそのまま第1部材として利用される。このネオバボタン210は例えば真鍮等の金属から形成され、軸部12およびストッパ部13を備えている。ベルト130は、複数のうちの1つの切欠き131をボタン穴としてそれをネオバボタン210の軸部12に掛けることにより、ジーンズ200に取り付けられる。この状態になった後、第2部材120がネオバボタン210と係合されることにより、ベルト130の両端が締結して、該ベルトが締められた状態となる。ベルトの締め具合は、複数の切欠き131のうちどれを軸部12に掛けるかにより、調整可能である。
なおネオバボタン210の軸部12は、そこに掛けられるベルト130の厚さおよび、第2部材120の係合片としての板状部材121(図10参照)の厚さを考慮して、通常のものより若干高いサイズとしておくのが望ましい。また、ストッパ部13として一般的な平たいボタンを適用する場合は、それをズボンに止める糸を軸部として、そこにベルト130の切欠き131を掛けるようにしてもよい。
1、130 ベルト
10 第1部材
11 鋲
12 軸部
13 ストッパ部
20、120 第2部材
21、21’ 、121 板状部材(係合片)
21c 受入れ孔
21d 導入溝
21e、21f 係合溝
22、122 板状部材
22c 貫通孔
23、123 板状部材(蓋部材)
23a 貫通孔
30 配管
31 保温材
100 外枠部
101 回動部
131 ベルトの切欠き
210 ネオバボタン(第1部材)

Claims (5)

  1. ひも類の一端側、他端側に各々取り付けられる第1部材、第2部材からなり、前記ひも類が物体の外周に掛け回された状態下で前記第1部材、第2部材が互いに係合してこのひも類を締結する締結具であって、
    前記第1部材が、1本の軸部と、少なくとも一部が該軸部の周面よりも側外方に張り出した状態で該軸部の先端に固定されたストッパ部とを有し、
    前記第2部材が、前記ストッパ部が通過可能な受入れ孔および、この受入れ孔よりも細い形状とされて該受入れ孔に連続し、前記軸部が通過可能である案内溝が設けられた係合片を有し、
    前記第2部材は、前記ひも類の他端側に回動自在に取り付けられ、
    前記案内溝が、
    前記ストッパ部がその先端側から前記係合片の受入れ孔を通過した状態下で前記第2部材が、前記物体の外周に掛け回されたひも類を締める方向に動かされたとき、この動きを許容するように前記軸部を誘い込む導入溝と、
    この導入溝に連続し、該導入溝に前記軸部が進入した状態下で前記第2部材が、前記ひも類の他端側に対して回動されたとき、前記軸部を受承して該軸部と係合し、ひも類を緩める方向への第2部材の動きを規制する係合溝とからなる形状とされていることを特徴とする締結具。
  2. ひも類の一端側に連結された別部材に取り付けられる第1部材、および前記ひも類の他端側に取り付けられる第2部材からなり、前記ひも類および別部材が物体の外周に掛け回された状態下で前記第1部材、第2部材が互いに係合してこのひも類の他端側と前記別部材とを締結する締結具であって、
    前記第1部材が、1本の軸部と、少なくとも一部が該軸部の周面よりも側外方に張り出した状態で該軸部の先端に固定されたストッパ部とを有し、
    前記第2部材が、前記ストッパ部が通過可能な受入れ孔および、この受入れ孔よりも細い形状とされて該受入れ孔に連続し、前記軸部が通過可能である案内溝が設けられた係合片を有し、
    前記第2部材は、前記ひも類の他端側に回動自在に取り付けられ、
    前記案内溝が、
    前記ストッパ部がその先端側から前記係合片の受入れ孔を通過した状態下で前記第2部材が、前記物体の外周に掛け回されたひも類を締める方向に動かされたとき、この動きを許容するように前記軸部を誘い込む導入溝と、
    この導入溝に連続し、該導入溝に前記軸部が進入した状態下で前記第2部材が、前記ひも類の他端側に対して回動されたとき、前記軸部を受承して該軸部と係合し、ひも類を緩める方向への第2部材の動きを規制する係合溝とからなる形状とされていることを特徴とする締結具。
  3. 前記第2部材に、前記軸部が前記案内溝を通過している状態にあるとき、前記ストッパ部をその先端側から覆う蓋部材が設けられていることを特徴とする請求項1または2記載の締結具。
  4. 前記蓋部材に、前記ストッパ部が前記受入れ孔を通過した状態にあるとき、そのストッパ部を露出させる孔が形成されていることを特徴とする請求項3記載の締結具。
  5. 請求項1から4いずれか1項記載の締結具を構成する部品であって、前記第2部材からなることを特徴とする締結具部品。
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