JP5557812B2 - 錠剤分割装置 - Google Patents

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Description

この発明は、錠剤を裁断して幾つかの錠剤裁断片に分割する錠剤分割装置に関する。
錠剤を2片に分割する錠剤分割装置として、一錠ずつ受けた錠剤にカッターを押し下げて錠剤を裁断する従前の錠剤分割機の他、一錠単位で保持・収容されていた錠剤を一錠未満の単位で後続の包装装置等に自動供給できるよう、錠剤落下経路(錠剤通過経路)を断つ態様で切り込むことにより錠剤落下経路の中の錠剤を通過方向の先後に分割して錠剤裁断片を個々に排出する錠剤供給装置や(例えば特許文献1参照)、受けた錠剤をカッターの刃で上下に裁断して下側の錠剤裁断片は先に排出するが上側の錠剤裁断片はカッター上に一旦留め置き次のカッター動作にて遅れて排出する錠剤供給装置が実用化されている(例えば特許文献2参照)。
そのような従来装置は、錠剤分包機の錠剤収納庫の中や下などに組み込まれていて、裁断機構に具備されている一枚のカッター刃を、保持機構にて裁断位置に保持されている分割対象の錠剤に、切り込ませるようになっている。
また、それら従来の錠剤分割装置では、外部の錠剤フィーダ等から錠剤分割装置まで錠剤を導くダクト等は別として、錠剤分割装置内では、錠剤落下経路(錠剤通過経路)が縦穴状に刳り貫き形成されて鉛直になっており、そこを錠剤が自然落下に近い状態で真っ直ぐ鉛直下方に落下するようになっている。
さらに、裁断機構に着目してみると、裁断機構の刃を二枚にした錠剤分割装置も開発されている。この錠剤分割装置は、真っ直ぐな刃を具備した裁断機構にて錠剤を裁断して複数の錠剤裁断片に分割する錠剤分割装置において、前記刃が対向状態で二枚設けられ、前記裁断機構が、前記対向二枚刃を平行に保ちながらその対向間隙を拡縮させて錠剤裁断を行うものであって対向間隙拡縮に際して前記対向二枚刃を平行方向へ相対的にずらすようになっている(特許文献3参照)。
また、裁断機構の刃を回転刃にしたものも開発されている(特許文献4参照)。
このような錠剤分割装置では、分割対象の錠剤を保持機構にて裁断位置に保持することで錠剤の位置を規制しながら、裁断機構の刃を錠剤に切り込ませることで、錠剤の裁断を的確に遂行するようになっている。
そして、保持機構の調整が適切に行われていれば、何時でも、錠剤が適切な裁断位置に保持されて、裁断機構の刃先が錠剤の所期部位に当たるときの刃先当接部位の変動は目視確認不能なほど小さくなるようになっている。
特開平11−226088号公報 特開平11−226089号公報 特開2011−083357号公報 特開2011−097969号公報 特願2010−170968号 特開2011−042955号
ここで、最近になって開発された錠剤分割装置に言及すると(特許文献5参照)、分割対象の錠剤を裁断位置に保持する保持機構と、前記裁断位置に向けて進退する対向刃を具備しており前記対向刃の対向間隙を拡縮させて前記錠剤を裁断する裁断機構と、前記裁断機構の動作手順または前記裁断機構および前記保持機構の動作手順を規定する裁断動作規定手段とを備えた錠剤分割装置であって、前記裁断動作規定手段は、錠剤裁断時に前記対向間隙を縮小させる際、前記対向刃が前記錠剤を挟むまでは前記保持機構による錠剤保持を継続させ、前記対向刃が前記錠剤を挟んでからは前記保持機構による錠剤保持を解除させて前記錠剤を前記対向刃だけで挟持させ、前記保持機構による錠剤保持が解除されてから前記対向刃を前記錠剤に切り込ませるようになったものが、開発されている。
この錠剤分割装置にあっては(特許文献5効果欄を参照)、錠剤裁断時に対向刃が錠剤に切り込むときには錠剤が保持機構から離れているようにしたことにより、対向刃の切り込みで錠剤に変形や変位が生じたとしても、それによって保持機構から錠剤に反力が作用するということが起こらなくなっている。
このように、裁断状態の変動要因であるとともに変動量の増幅要因でもあると考えられる保持機構からの反力が生じないように改良したため、割れが安定して、錠剤裁断片の量目の変動が更に小さくて済むものとなっている。
また(特許文献6参照)、分割精度を向上させたうえで、多様な形状の各種錠剤に対して適合させる調整等の負担を軽減することを目的として、上端から下端まで溝状の錠剤落下経路が形成されている落下錠剤案内部材と、前記錠剤落下経路を下ってきた分割対象の錠剤を前記錠剤落下経路の途中の裁断位置に経路開閉にて一時保持する受止部材と、前記裁断位置で前記錠剤を裁断する裁断機構とを備えた錠剤分割装置であって、前記錠剤落下経路のうち前記裁断位置より上流の部分を覆う溝深規定部材と、前記錠剤落下経路の溝底と前記溝深規定部材の溝底対向面との相対距離を拡縮する厚み調整機構と、前記錠剤の厚さ情報を取得して前記厚み調整機構を作動させることにより前記相対距離を前記錠剤の厚さに適合させる制御装置とを具備した錠剤分割装置も、開発されている。
この錠剤分割装置にあっては(特許文献6効果欄を参照)、錠剤形状情報のうち最小寸法である厚さ情報を制御装置に与えれば、後は制御装置と厚み調整機構と溝深規定部材との協動により自動で、錠剤落下経路の溝底と溝深規定部材の溝底対向面との相対距離が錠剤の厚さに適合させられるため、厚さの異なる各種錠剤に対して適合させる調整の負担が軽減される。なお(特許文献6の実施例を参照)、この錠剤分割装置では、落下錠剤案内部材が板状体からなり、その片面に錠剤落下経路が彫り込み形成されており、裁断機構が刃を裁断位置に向けて進退させることで錠剤を裁断するようになっている。
また、この錠剤分割装置では、落下錠剤案内部材が本体部の筐体内で支持フレームに対しネジ止め等にて固定されており、裁断機構の刃が刃進退部材に対してネジ止め等で直に或いはネジ締結力利用の挟持等にて間接的に固定されている。
ところで、裁断機構の刃は消耗品であるため、ときどき交換しなければならないが、錠剤分割装置が性能向上等によって普及してくると、刃の交換作業の負担も増大する。
そして、それに対する直截的な作業負担軽減策として、刃進退部材に対する刃の装着態様をスライダのような摺動にて係合する方式などで着脱式にすることが考えられる。
しかしながら、裁断機構の刃は、落下錠剤案内部材より小さいうえ、落下錠剤案内部材の中央かその近傍の裁断位置を臨むところに配設されることから、必然的に筐体内の内奥部に位置することから、その周辺には交換作業の邪魔になる他の部材が設けられているので、刃を指先等で持って筐体から出し入れするのも刃進退部材に着脱させるのも容易ではない。このため、刃進退部材に対する刃の装着態様を着脱式に改良したとしても、それだけでは、周辺部材の取り外しや再取付の作業まで無くなる訳ではないので、交換作業が未だ容易とはいえない。また、刃を手で直に持つのも、怪我をしないよう細心の注意を払うことを作業者に強いるため、精神的な負担まで加わるので、望ましくない。
そこで、裁断機構の刃を容易かつ気軽に着脱しうる錠剤分割装置を実現することが、技術的な課題となる。
本発明の錠剤分割装置は(解決手段1)、このような課題を解決するために創案されたものであり、板状体からなり上端から下端まで溝状の錠剤落下経路が形成されている落下錠剤案内部材と、前記錠剤落下経路を下ってきた分割対象の錠剤を前記錠剤落下経路の途中の裁断位置に経路開閉にて一時保持する受止部材と、裁断用の刃を装着した刃進退部材を前記裁断位置に向けて進退させることにより前記錠剤を裁断する裁断機構と、前記落下錠剤案内部材と前記受止部材と前記裁断機構とを内部に収める筐体とを備えた錠剤分割装置において、前記落下錠剤案内部材と前記刃とを通過させうる開口が前記筐体に形成されており、前記落下錠剤案内部材とそれを前記筐体内で支持する支持部材とが摺動にて係合したり分離したりするものであり、前記支持部材の係合端部が前記開口の直ぐ内側に位置しており、前記落下錠剤案内部材を前記開口から前記筐体内へ差し込みながら前記落下錠剤案内部材を前記支持部材に対し摺動させて係合させられるようになっており、前記刃と前記刃進退部材とが摺動にて係合したり分離したりするものであってその摺動方向の先に前記開口が位置しており、前記刃を前記開口から前記筐体内へ差し込んでから前記刃を前記刃進退部材に対し摺動させて係合させられるようになっている、ことを特徴とする。
また、本発明の錠剤分割装置は(解決手段2)、上記解決手段1の錠剤分割装置であって、前記落下錠剤案内部材の摺動方向と前記刃の摺動方向とが平行になっていることを特徴とする。
さらに、本発明の錠剤分割装置は(解決手段3)、上記解決手段2の錠剤分割装置であって、前記落下錠剤案内部材に代えて前記支持部材に対して摺動にて係合させたり分離させたりしうる板状の治具本体部と前記治具本体部に装着されていて前記刃を保持しうる刃保持部とを具備した刃交換治具が設けられ、前記支持部材に前記治具本体部を係合させると前記刃進退部材に装着されている前記刃を前記刃保持部が捕捉し更に前記支持部材から前記治具本体部を外すと前記刃が前記刃進退部材から外れるようになっている、ことを特徴とする。
また、本発明の錠剤分割装置は(解決手段4)、上記解決手段2の錠剤分割装置であって、前記落下錠剤案内部材に代えて前記支持部材に対して摺動にて係合させたり分離させたりしうる板状の治具本体部と前記治具本体部に装着されていて前記刃を保持しうる刃保持部とを具備した刃交換治具が設けられ、前記刃を前記刃保持部に保持させて前記治具本体部を前記支持部材に係合させると前記刃が前記刃進退部材に係合して装着され更に前記治具本体部を前記支持部材から外すと前記刃が前記刃保持部から外れるようになっている、ことを特徴とする。
このような本発明の錠剤分割装置にあっては(解決手段1)、裁断用の刃を交換等のため取り外すときには、先ず、開口に蓋がされていれば蓋を開けて、開口を介して筐体から落下錠剤案内部材を引き抜いておく。落下錠剤案内部材が支持部材に対し摺動にて分離する状態で係合しているので、開口の中から落下錠剤案内部材を引き抜くのは容易であり、その引抜跡には空間が開くので、開口から筐体内の刃を覗き見することができる。その後は、例えばラジオペンチ等の細身の挟持工具を用いて刃を引き抜く。こちらも摺動式なので、開口を介して筐体から容易に取り外すことができる。刃を手で直に持つ必要もない。
また、刃を取り付けるときには、落下錠剤案内部材を取り外した状態で、挟持工具を用いて刃を開口から筐体内にいれて刃進退部材に装着し、それから、落下錠剤案内部材を開口から筐体内にいれて支持部材に支持させる。いずれも摺動にて係合するので開口を介して筐体内に取り付けるのが容易である。この場合も、刃を手で直に持つ必要がない。
したがって、この発明によれば、裁断用の刃を容易かつ気軽に着脱しうる錠剤分割装置を実現することができる。
また、本発明の錠剤分割装置にあっては(解決手段2)、落下錠剤案内部材と刃の摺動方向を平行にしたことにより、落下錠剤案内部材と刃とを同時に挿抜することが可能となり、さらには落下錠剤案内部材に代えて刃交換治具を刃と一緒に挿抜することも可能となる。そのため、刃交換治具を用いた更なる作業性の向上に資することとなる。
さらに、本発明の錠剤分割装置にあっては(解決手段3)、裁断用の刃を交換等のため取り外すときには、落下錠剤案内部材を引き抜いておいて、そこに刃交換治具を差し込んでから引き抜く。そうすると、刃進退部材に装着されていた刃が刃交換治具に捕捉されて、刃進退部材から取り外される。しかも、この場合、抜き取り作業中はもとより、取り外しの後も、刃を手で直に持つ必要がない。
したがって、この発明によれば、裁断用の刃をより容易かつより気軽に着脱しうる錠剤分割装置を実現することができる。
また、本発明の錠剤分割装置にあっては(解決手段4)、裁断用の刃を取り付けるときには、落下錠剤案内部材を引き抜いておいて、そこに、取り付けようとする刃を予め保持させておいた刃交換治具を差し込んでから引き抜く。そうすると、刃交換治具に保持されていた刃が刃進退部材に装着される。しかも、この場合、差し込み作業中はもとより、取り付けの前も、刃を手で直に持つ必要がない。
したがって、この発明によれば、裁断用の刃をより容易かつより気軽に着脱しうる錠剤分割装置を実現することができる。
本発明の実施例1について、錠剤分割装置の構造を示し、(a)が外観斜視図、(b)が右側面図、(c)が蓋を開けたところの外観斜視図、(d)がリムーバ(刃交換治具)で刃を取り外したところの外観斜視図である。 (a)が落下錠剤案内部材と受止部材の外観斜視図、(b)が保持機構の外観斜視図、(c)が保持機構を本体部から取り外したところ又は本体部に取り付けようとしているところの外観斜視図、(d)が本体部に取り付けられた保持機構と裁断機構の外観斜視図である。 (a)が前刃の正面図、(b)が前刃の右側面図、(c)が前刃の平面図、(d)が前刃の外観斜視図である。 (a)がリムーバ(刃交換治具)の刃保持部周辺の外観斜視図、(b)〜(d)がリムーバの刃保持部周辺の外観と前刃の刃先部の断面との正面図である。 (a)がセッター(刃交換治具)の刃保持部周辺の外観斜視図、(b)〜(d)がセッターの刃保持部周辺の外観と前刃の刃先部の断面との正面図である。
このような本発明の錠剤分割装置について、これを実施するための具体的な形態を、以下の実施例1により説明する。
図1〜5に示した実施例1は、上述した解決手段1〜4(出願当初の請求項1〜4)を総て具現化したものである。
なお、それらの図示に際しては、簡明化等のため、ボルト等の締結具や,電動モータ等の駆動源,ギヤ等の伝動部材,モータドライバ等の電気回路,コントローラ等の電子回路の詳細などは図示を割愛し、発明の説明に必要なものや関連するものを中心に図示した。
本発明の錠剤分割装置の実施例1について、その具体的な構成を、図面を引用して説明する。図1は、(a)が錠剤分割装置20の外観斜視図、(b)が錠剤分割装置20の右側面図、(c)が蓋51を開けた錠剤分割装置20の外観斜視図、(d)がリムーバ60で本体部24から刃41を取り外したところの外観斜視図である。
また、図2は、(a)が受止部材34を装備した落下錠剤案内部材31の外観斜視図、(b)が落下錠剤案内部材31に固定覆板36や溝深規定部材37も装備した保持機構30の外観斜視図、(c)が保持機構30を本体部24から取り外したところ又は本体部24に取り付けようとしているところの外観斜視図、(d)が本体部24に取り付けられた保持機構30と裁断機構40の外観斜視図である。
さらに、図3は、(a)が前刃41の正面図、(b)が前刃41の右側面図、(c)が前刃41の平面図、(d)が前刃41の外観斜視図である。
また、図4は、(a)がリムーバ60(刃交換治具)の刃保持部64及びその周辺の外観斜視図、(b)〜(d)がリムーバ60の刃保持部64及びその周辺の外観と前刃41の刃先部41aの断面とに係る正面図である。
また、図5は、(a)がセッター70(刃交換治具)の刃保持部74及びその周辺の外観斜視図、(b)〜(d)がセッター70の刃保持部74及びその周辺の外観と前刃41の刃先部41aの断面とに係る正面図である。
この錠剤分割装置20は(図1(a),(b)参照)、錠剤分割機能を単体で担う基本部分として、錠剤カセット21と操作部22と制御装置23と本体部24と受器25と中継部26と錠剤フィーダベース部27と支持部材28と保持機構30と裁断機構40と図示しない電源部とを具えているが、そのうち制御装置23と中継部26と支持部材28と保持機構30と裁断機構40と電源部は本体部24の筐体の内部に収められており、操作部22と錠剤フィーダベース部27は本体部24に固定的に装着されて操作面やカセット装着面を筐体外面に露出している。
また、錠剤カセット21は錠剤フィーダベース部27に着脱自在に装着され、受器25は本体部24の底部の前面開口から引き出し自在に挿着されるようになっている。
さらに、専用の又は他の錠剤分割装置と共用される刃交換治具として、リムーバ60(図1(d),図4参照)とセッター70(図5参照)も設けられているが、これらは本体部24と別体で作られたものであり、対向刃41,42の交換時にだけ使用されるようになっている。
本体部24は(図1(b)参照)、最上部の蓋51の上に錠剤フィーダベース部27が固定的に配置され、筐体内の前後方向中央部には支持部材28が鉛直な姿勢で固定配置され、やはり筐体内で支持部材28の下部の手前には中継部26が固定配置され、更にその下方には受器25が筐体から出し入れできるようになっている。
また、本体部24の筐体内の中央部では、保持機構30と裁断機構40が支持部材28又は他の支持部材に取り付けられていて(図1(b),(c)参照)、そのうち保持機構30は支持部材28と同じ鉛直の姿勢をとり、裁断機構40は保持機構30と垂直な水平の姿勢をとっている。
さらに、本体部24の筐体の上端の天板部は、開閉しうる蓋51になっており、錠剤分割を行う常態では閉じているが(図1(a),(b)参照)、対向刃41,42を交換するとき等には、ロック52を解除してヒンジ53を中心に蓋51を後方へ回転させると、開口54が露呈するようになっている(図1(c),(d)参照)。この開口54は、本体部24の上端面の大部分を占めており、後述する保持機構30の落下錠剤案内部材31と裁断機構40の対向刃41,42とを個々に通過させることができるのはもとより、落下錠剤案内部材31と対向刃41,42とを纏めて一緒に開口54から本体部24の筐体へ出し入れできるほど広いものとなっている。
支持部材28は(図1(b)〜(d)参照)、二本の柱状部材からなり、何れも鉛直な姿勢で立設されて本体部24の筐体の内底から上部に至り、凸部28aを内向き・対向面側にして左右に並んで平行になっており、蓋51を開けると(図1(c),(d)参照)、開口54の直下に支持部材28の上端が露呈するようになっている。凸部28aは、後述する保持機構30の落下錠剤案内部材31の凹部38とリムーバ60の治具本体部61の凹部62とセッター70の治具本体部71の凹部72との何れに対しても摺動にて係合したり分離したりする摺動係合部であり、支持部材28の上端から下端まで又は下端近くまで形成されている。このような凸部28aを持つ支持部材28は、その係合端部が開口54の直ぐ内側に位置しているものとなっている。
錠剤フィーダベース部27とそれに装着された錠剤カセット21は(図1(a),(b)参照)、錠剤10の逐次供給を自動で行うためのものであり、制御装置23の制御に従って錠剤フィーダベース部27の駆動モータが動作すると、ベース板に装着された錠剤カセット21から錠剤10を一錠ずつ排出させ、それを導入口やダクトといったガイド経由で保持機構30の錠剤落下経路32の上流部分経路へ上端から送り込むようになっている(図1(c),図2(d)参照)。
保持機構30は(図1(b)〜(d),図2参照)、錠剤カセット21から錠剤フィーダベース部27及びガイド経由で落下して錠剤落下経路32の上流部分に入って来た分割対象の錠剤10を受止部材34にて裁断位置33に一時保持するものであり、裁断機構40は(図1(b)〜(d),図2参照)、その錠剤10を裁断位置33のスリット35のところで裁断して二個の錠剤裁断片11,11に分割するものである(図2(d)参照)。中継部26は(図1(b)参照)、収集用ガイドや緩衝用バッファを具備していて、保持機構30の錠剤落下経路32の下流部分から落下した錠剤裁断片11を受器25へ送り込むようになっている。
受器25は(図1(a)〜(c)参照)、錠剤10を分割して出来た錠剤裁断片11,11を受け入れて貯めておく角箱状や角皿状の容器である。
この受器25やそれに錠剤裁断片11,11を導く中継部26などは、本体部24から分離可能なユニットにしても良いが、この例では装置運搬の容易化等のため一体的になっている。操作部22や制御装置23も別体化しても良いが、やはり本例では装置運搬の容易化等のため本体部24と一体化されている。
保持機構30は(図1(b)〜(d),図2参照)、上述したように分割対象の錠剤10を裁断機構40による裁断に備えて錠剤落下経路32の途中の裁断位置33に止めておくことに加え、裁断機構40と協動して保持機構30による錠剤保持を解除することも行うために、錠剤フィーダベース部27と中継部26との間に配置された板状の落下錠剤案内部材31と、それぞれ上端部を支点にして下端部を揺動しうる可動部材からなる一対の受止部材34とを具えている。受止部材34は、錠剤落下経路32を開閉するために、錠剤落下経路32に収められて落下錠剤案内部材31に装着されている。
また、この保持機構30は(図2参照)、錠剤落下経路32の上流部分を落下する錠剤10の姿勢・向きを整えるために、錠剤落下経路32の上流部分に入り込んでそこを覆う溝深規定部材37と(図2(b)参照)、それを移動させて錠剤落下経路32の厚みを調整する図示しない厚み調整機構とを具備している。さらに、錠剤落下経路32の下流部分から錠剤裁断片11,11が零れるのを防ぐために、落下錠剤案内部材31の下半分の表面・前面を覆う固定覆板36を具備している(なお、図2(b)〜(d)では固定覆板36を透明な部材として透視状態の錠剤落下経路32と共に表示している)。
落下錠剤案内部材31は(図2(a),(b)参照)、鉛直な厚めの板体からなり、上述したように左右両端面の凹部38の下端を支持部材28の凸部28aの上端に合わせて開口54から本体部24に差し込むと(図2(c)参照)、支持部材28と摺動にて係合して、本体部24の前面板や後背面とほぼ平行な鉛直状態で本体部24の内部に立設状態で固定されるようになっている(図1(b),(c)参照)。
すなわち、落下錠剤案内部材31をそれを本体部24の筐体内で支持する支持部材28とが摺動にて係合したり分離したりするものであって、落下錠剤案内部材31を開口54から本体部24の筐体内へ差し込みながら落下錠剤案内部材31を支持部材28に対し摺動させて係合させることができるようになっている。
このような落下錠剤案内部材31の両面(表裏面・前後面)のうち前向きの表面には、落下する錠剤10を案内する錠剤落下経路32が形成されている(図2(a)参照)。
錠剤落下経路32は(図2(a)参照)、落下錠剤案内部材31の表面に彫り込みやプレス等で溝状に形成されて、落下錠剤案内部材31の上端から下端まで連なっている。錠剤落下経路32の途中に設定された裁断位置33には、裁断機構40の刃先を通すためのスリット35が、落下錠剤案内部材31を貫通して穿孔形成されている。
錠剤落下経路32のうち裁断位置33より上流の部分は、分割前の錠剤10を一錠ずつ通過させれば良いので比較的細いが、錠剤落下経路32の下流側部分は、裁断位置33の直下で、より具体的には裁断位置33の中央のスリット35の直下のところで、幅が広がっている(図2(a)参照)。
受止部材34は、その裁断位置33の直下の幅広経路に設けられており、この例では左右に対峙する一対のものが設けられており、それが制御装置23の制御に従って揺動することにより、裁断位置33の直下で錠剤落下経路32を開閉するようになっている。
本例の錠剤分割装置20は円板状の錠剤10を左右均等に二分割するためのものであり、受止部材34は、その錠剤分割に際して、錠剤落下経路32の上流部分を下ってきた分割対象の錠剤10を錠剤落下経路32の途中の裁断位置33に経路開閉にて一時保持するためのものなので、スリット35が裁断位置33の中央で縦に形成されるとともに、一対の受止部材34がスリット35を中心にして左右対称に配置されている(図2(a)参照)。一対の受止部材34は、錠剤10を裁断位置33に一時保持するときには、下端部同士を近づけてV字状になって裁断位置33及びスリット35の直ぐ下方で錠剤落下経路32を閉じ(図2(b)参照)、錠剤10を分割した錠剤裁断片11,11を落下させるときには、同時に開側へ揺動するようになっている(図2(d)参照)。
裁断機構40は(図1(b),(c),図2(c),(d)参照)、裁断位置33に向けて進退する手前の前刃41と後方の奥刃42とからなる裁断用の対向刃41,42を具備しており、その対向刃41,42の対向間隙を拡縮させて裁断位置33の錠剤10を前後から挟んでから更に切り込むことにより左右へ均等に裁断して二個の錠剤裁断片11,11にするものである。前刃41は、図示しない高剛性のロッド・スリーブ嵌合タイプの門形支持機構に取着されていて往復動する前刃進退部材43によって裁断位置33のスリット35の前方に支持されており、制御装置23の制御に従って後方のスリット35に向けて進退するようになっている。奥刃42は、落下錠剤案内部材31の裏面で往復動する奥刃進退部材44によって支持されており、制御装置23の制御に従ってスリット35を通過しながら裁断位置33の錠剤10に向けて前方へ進退するようになっている。
前刃41は(図3参照)、錠剤10に切り込むための刃先部41aと、この刃先部41aを前刃進退部材43に装着させるための刃元部41bとからなるが、後者の刃元部41bには、上下に延びていて下端部にはテーパ部41cを形成された凸部41dが左右両側端に設けられており、この凸部41dの下端を前刃進退部材43の凹部の上端に合わせて前刃41をそのままの姿勢で真っ直ぐ下降させると、前刃41と前刃進退部材43とが摺動にて係合するようになっている。また、前刃進退部材43が固定されていることを前提として、それに係合している前刃41をそのままの姿勢で真っ直ぐ上昇させると、前刃41と前刃進退部材43とが摺動にて分離するようになっている。
さらに(図3参照)、前刃41の刃元部41bには、前刃進退部材43に装着した状態で露出している部分に、上下に延びた凹部41eが形成されており、それを後で詳述するリムーバ60(刃交換治具)の刃保持部64の凸部66や,セッター70(刃交換治具)の刃保持部74の凸部76に合わせると、リムーバ60ともセッター70とも摺動にて結合したり分離したりするようになっている。
繰り返しとなる詳細な説明と図示は割愛するが、奥刃42も、同様の構造であって、奥刃進退部材44と摺動にて結合したり分離したりするとともに、刃交換治具であるリムーバ60やセッター70とも摺動にて結合したり分離したりするものとなっている。
また、奥刃進退部材44に対する奥刃42の摺動方向も、前刃進退部材43に対する摺動方向も、支持部材28に対する落下錠剤案内部材31の摺動方向と平行になっているうえ、それら三つの摺動方向の先に開口54が位置している。そして、前刃41だけでも、奥刃42だけでも、対向刃41,42が一緒でも、さらには落下錠剤案内部材31に代わるリムーバ60やセッター70と対向刃41,42とが一緒でも、開口54から本体部24の筐体内へ差し込んでから刃41,42を前刃進退部材43,44に対し摺動させて係合させられるようになっている。逆の分離も開口54からできるようになっている。
リムーバ60は(図4,図1(d)参照)、本体部24の筐体内で前刃進退部材43や奥刃進退部材44に装着されている対向刃41,42を本体部24から取り出すための刃交換治具であり、落下錠剤案内部材31と横幅の等しい板状の治具本体部61と、それに取り付けられた刃保持部64とを具えている。刃を保持しうる刃保持部64は、前側の前刃41を取り出すために治具本体部61の表面側に装着されたものだけを図示したが、それと同時に奥刃42を取り出すために治具本体部61の裏面側に装着されたものも存在している。治具本体部61の左右両端面には、上述した落下錠剤案内部材31の凹部38と同様の凹部62が形成されているので、治具本体部61は、落下錠剤案内部材31に代えて支持部材28に対して摺動にて係合させたり分離させたりしうるものとなっている。
また、治具本体部61には、落下錠剤案内部材31を抜き取った本体部24に開口54から治具本体部61を差し込んで支持部材28に係合させたときに、前刃41の刃先部41aや奥刃42の刃先部に当接する部位に、その当接を避けるために、切込63が形成されている。さらに、治具本体部61の表面側の刃保持部64は、治具本体部61を支持部材28に係合させたときに前刃進退部材43に装着の前刃41の刃元部41bが嵌り込む所に配置されて治具本体部61に固定された門形風の固装部材65と、その中に取り付けられた針金状の細い弾性部材67を具えている。裏面側の刃保持部64も同様である。
固装部材65には凸部66が形成されており、治具本体部61を支持部材28に係合させたときに、凸部66が前刃41の刃元部41bの凹部41eと摺動にて係合するようになっている。また、弾性部材67は、上端部が固装部材65に固定され、下端部が可動端部68になっているが、この可動端部68が鋭角に曲げ戻されて切込63の前を斜めに横切っている。そのため、支持部材28にリムーバ60を係合させると前刃進退部材43に装着されている前刃41を刃保持部64が捕捉し更に支持部材28からリムーバ60を外すと前刃41が前刃進退部材43から外れるようになっている。
詳述すると、落下錠剤案内部材31を抜き取った支持部材28にリムーバ60を差し込むと、リムーバ60と前刃41とが相対移動して刃先部41aが切込63に向かい(図4(b)参照)、刃先部41aが可動端部68に当接すると弾性部材67が一時的に変形して可動端部68が逃げ(図4(c)参照)、更に刃先部41aが切込63の奥深く入り込んで可動端部68を通り過ぎると弾性部材67が元の形に戻って可動端部68が刃先部41aに掛かって刃先部41aの抜けを止める(図4(d)参照)。そうしてから、支持部材28からリムーバ60を抜き取ると、前刃41が刃保持部64に捕捉されているため、前刃41が前刃進退部材43から摺動にて分離し、リムーバ60と一緒に前刃41も抜き取れるようになっている(図1(d)参照)。奥刃42についても同様である。
セッター70は(図5参照)、本体部24の筐体内の前刃進退部材43や奥刃進退部材44に新たな対向刃41,42を装着するための刃交換治具であり、やはり落下錠剤案内部材31と横幅の等しい板状の治具本体部71と、それに取り付けられた刃保持部74とを具えている。刃を保持しうる刃保持部74は、前側の前刃41を送り込むために治具本体部71の表面側に装着されたものだけを図示したが、それと同時に奥刃42を送り込むために治具本体部71の裏面側に装着されたものも存在している。治具本体部71の左右両端面には、上述した落下錠剤案内部材31の凹部38と同様の凹部72が形成されているので、治具本体部71は、落下錠剤案内部材31に代えて支持部材28に対して摺動にて係合させたり分離させたりしうるものとなっている。
また、治具本体部71には、取り付け予定の前刃41を予め保持させたときに刃先部41aを収めておくとともに、前刃41を前刃進退部材43に装着させて刃保持部74から離脱させるときに刃先部41aが円滑に抜けるように、該当部位に切込73が形成されている。さらに、治具本体部71の表面側の刃保持部74は、前刃41を保持させたときに刃元部41bが嵌り込む所に配置されて治具本体部71に固定された門形風の固装部材75と、その中に取り付けられた針金状の細い弾性部材77を具えている。これらの部材のうち治具本体部71及び固装部材75はリムーバ60の治具本体部61及び固装部材65と同じものでも良く、弾性部材77も素材は弾性部材67と同じで良いが、弾性部材77の折り曲げ形状は弾性部材67と相違している。裏面側の刃保持部74も同様である。
固装部材75にも凸部66同様の凸部76が形成されており、前刃41を保持させるときに凸部66が前刃41の刃元部41bの凹部41eと摺動にて係合するとともに、前刃41を前刃進退部材43に引き渡すときに凸部66が前刃41の刃元部41bの凹部41eと摺動にて分離するようになっている。また、弾性部材77は、上端部が固装部材75に固定され、下端部が可動端部78になっているが、この可動端部78が鈍角に曲げらていて切込73の前を斜めに横切っている。切込73に対する可動端部78の傾斜は例えば右下がりで上述した可動端部68の右上がりと逆であり、弾性部材77は掛止力が弱くなっている。そのため、前刃41を刃保持部74に保持させて治具本体部71を支持部材28に係合させると前刃41が前刃進退部材43に係合して装着され更に治具本体部71を支持部材28から外すと前刃41が刃保持部74から外れるようになっている。
詳述すると、弾性部材77の下端部では、刃先部41aを軽く掛止するために折り曲げられた可動端部78より更に先の最先端79が可動端部78とは逆向きに曲げられいて最先端79が左下がりで切込73の前を横切っているので、取り付け予定の前刃41を予め刃保持部74に保持させるときには、刃先部41aを切込73に近づけて(図5(d)参照)、それから差し込むことで(図5(c)参照)、容易に保持させることができるようになっている(図5(b)参照)。そして、刃保持部74に前刃41を保持したセッター70を(図5(b)参照)、落下錠剤案内部材31を抜き取った支持部材28に差し込むと、前刃41の刃元部41bの凸部41dが前刃進退部材43に摺動にて係合し、前刃41が前刃進退部材43に装着されるようになっている。
しかも、それからセッター70を引き抜き始めると、外力で動くセッター70と前刃進退部材43に摺動部位の摩擦力で引き留められた前刃41とが相対移動して、刃先部41aが可動端部78を押すので、弾性部材77が一時的に変形して可動端部78が逃げ(図5(c)参照)、更に刃先部41aが切込73から抜け出る頃には刃先部41aが可動端部78も最先端79も通り過ぎて弾性部材77が元の形に戻る(図5(d)参照)。そして、支持部材28からリムーバ70を抜き取ると、前刃41が前刃進退部材43に装着されて本体部24の中に残るようになっている。奥刃42についても同様である。
制御装置23は、詳細な図示は割愛したが(図1(b)参照)、例えばプログラマブルなマイクロプロセッサシステムやシーケンサからなる電子制御装置であり、錠剤10の逐次供給と裁断とを的確に行うよう、錠剤フィーダベース部27と保持機構30と裁断機構40とを協動させるために、それぞれの電動モータ等の動作制御を行うようになっている。また、錠剤10の厚さデータを予め取得して或いは落下投入された錠剤10の落下状況に応じて溝深規定部材37の位置を錠剤10の厚さに適合させるようにもなっている。
この実施例1の錠剤分割装置について、その使用態様及び動作を、図面を引用して説明する。図1(a)は、蓋51を閉めて錠剤カセット21を装着した錠剤分割装置20を示し、図2(d)は錠剤10を裁断した錠剤裁断片11を落下排出している保持機構30と裁断機構40を示している。
また、図1(c)は、蓋51を開けて落下錠剤案内部材31を露呈させた錠剤分割装置20を示し、図2(c)は、保持機構30を抜き取った錠剤分割装置20を示し、図4(b)〜(d)は、リムーバ60が前刃41を捕捉する様子を時系列で示し、図1(d)は、リムーバ60を抜き差しして錠剤分割装置20から前刃41を取り外した状態を示し、図5(b)〜(d)は、セッター70が前刃41を前刃進退部材43に引き渡す様子を時系列で示している。
錠剤裁断に先立ち、本体部24の蓋51を閉めてロック52で固定してから、裁断分割対象の錠剤10を多数収容した錠剤カセット21を錠剤フィーダベース部27に装着するとともに、受器25を本体部24に挿着する(図1(a)参照)。そして、電源投入等にて錠剤分割装置20を動作させると、錠剤分割装置20は、先ず初期状態になって、落下錠剤案内部材31の錠剤落下経路32の溝底と溝深規定部材37の溝底対向面との間隙を錠剤10の厚さに適合させる調整を可能なら自動で行いそうでなければ操作部22で与えられた手動調整指令に従って行う。また、保持機構30では、裁断位置33が空いた状態で、その直ぐ下方の受止部材34が閉じ、裁断機構40では、対向刃41,42が前後に開いて、裁断位置33に錠剤10を受け入れる準備が調う。
この状態で、操作部22を操作して錠剤分割装置20に裁断処理を開始させると、錠剤フィーダベース部27の駆動モータが作動し、それで駆動された錠剤カセット21から一個の錠剤10が落下排出される。
そして、その錠剤10は、錠剤フィーダベース部27の導入口やガイドを介して保持機構30の錠剤落下経路32に落下投入され、先ず錠剤落下経路32の上流部分に案内されて裁断位置33に向かい、裁断位置33に到達したところで受止部材34に当接して停止し、二個の受止部材34の間に位置決めされてスリット35の上に保持される。
さらに、その状態で、裁断機構40の前刃進退部材43と奥刃進退部材44が作動して対向刃41,42が前後から錠剤10に切り込み、それによって錠剤10が裁断されて二個の錠剤裁断片11,11に分かれる。それから、受止部材34が揺動して開き、それによって錠剤落下経路32の閉鎖が解かれるので(図2(d)参照)、錠剤裁断片11,11が錠剤落下経路32の下流部分を通って落下排出されて受器25に収容される。
そして、その間に、受止部材34が揺動して閉じるとともに、対向刃41,42が共に退いて、保持機構30や裁断機構40の状態が初期状態に戻り、更に錠剤10を裁断する必要があれば上述の動作が繰り返される。
こうして、次々に錠剤10が裁断分割されると、やがて対向刃41,42の刃先が消耗して、対向刃41,42を交換すべき時がやって来る。対向刃41,42の交換は、先ず保持機構30を取り外し(図1(c),図2(c),参照)、次にそこへリムーバ60を抜き差しして旧い対向刃41,42を裁断機構40から取り外し(図4(b)〜(d),図1(d)参照)、それからセッター70を抜き差しして新しい対向刃41,42を裁断機構40に装着し(図5(b)〜(d)参照)、最後に保持機構30を戻すことで(図1(a),(b)参照)、簡便に行うことができる。
詳述すると、刃交換担当の作業者は、錠剤カセット21から本体部24への錠剤投入動作や裁断機構40による錠剤裁断といった自動動作を操作部22の操作等にて停止させてから、手作業で、錠剤カセット21を錠剤フィーダベース部27から取り外し、さらにロック52を解除し、蓋51を開けて、本体部24の開口54を露呈させる(図1(c)参照)。さらに、その開口54から落下錠剤案内部材31の上端を手で引っ張って保持機構30を抜き取ると(図2(c)参照)、対向刃41,42を交換する準備が調う。
それから、作業者が、空のリムーバ60を持って、落下錠剤案内部材31を抜いた後の支持部材28に対しリムーバ60の治具本体部61を差し込む。そうすると、対向刃41,42がリムーバ60の刃保持部64に捕捉されるので(図4(b)〜(d)参照)、作業者がリムーバ60を開口54から抜き取ると、リムーバ60と一緒に対向刃41,42も本体部24から出てくる(図1(d)参照)。こうして、旧い対向刃41,42を錠剤分割装置20から取り外したら、その旧い対向刃41,42は、リムーバ60に装着した安全な状態のまま回収して、再生処理や廃棄処分など適宜な次工程に委ねる。
そして、作業者が、新しい対向刃41,42を予め刃保持部74に保持させたセッター70を手にして、治具本体部61を抜いた後の支持部材28に対しセッター70の治具本体部71を差し込む。そうすると、刃保持部74に保持されたまま対向刃41,42が前刃進退部材43と奥刃進退部材44に装着されるので(図5(b)参照)、それから作業者がセッター70を開口54から抜き取ると、対向刃41,42は、刃保持部74から外れて(図5(c)〜(d)参照)、前刃進退部材43と奥刃進退部材44に装着されたまま本体部24の中に残り、セッター70だけが本体部24から出てくる。
こうして、新しい対向刃41,42の取付が済むので、その後は、作業者が、保持機構30を支持部材28に取り付けて(図2(c)参照)、保持機構30を本体部24の中の所定位置に戻し(図2(d),図1(c)参照)、蓋51を閉めてロック52を掛け更に錠剤フィーダベース部27に錠剤カセット21を戻す(図1(a)参照)。
これで刃交換作業が総て完了するので、後は錠剤裁断を再開することができる。
[その他]
なお、上記実施例では、刃交換時に対向刃41,42を移動させるようになっていなかったが、刃交換時には操作部22の操作等にて対向刃41,42の対向間隙を狭めておくようにしても良く、そのようにした方が、刃交換治具60,70を薄くできるうえ、裁断機構40を稠密に実装できるので、本体部24を小形化することができる。
また、上記実施例では、裁断機構40が、対向させた一対の刃先を進退させて錠剤10を裁断するようになっていたが、裁断可能なら片刃でも良い。
さらに、上記実施例では、錠剤10が均等分割されていたが不均等な分割でも良い。
また、上記実施例で設けられていた操作部22は必須でなく、例えば、錠剤10が錠剤落下経路の上端に投入されたらそれに応じて一連の動作が開始されるようにしても良い。錠剤裁断片11,11の排出に不都合がなければ、受器25や中継部26も必須でなく、錠剤10の自動逐次供給が不要であれば、錠剤フィーダベース部27や錠剤カセット21も必須でない。受止部材34の駆動部材についても、それを電動式や流体駆動式などで明示的に設けることは必須でなく、保持機構や裁断機構の伝動部などに組み込んでも良く、例えば手動ハンドルの押し込み操作や回転操作によって駆動されるようにしても良い。
本発明の錠剤分割装置は、上述した実施例のようにスタンドアローンで使用される他、錠剤フィーダのベース部を機能拡張しつつ代替する態様で錠剤分包機等の自動調剤機に組み込んでも良く(例えば特許文献5実施例2参照)、単体の錠剤フィーダから下方へ延びた錠剤落下経路や,複数の錠剤フィーダの錠剤落下経路が下方で合流した後の錠剤収集経路にも、組み込むことができる(例えば特許文献1,2参照)。
10…錠剤、11…錠剤裁断片、
20…錠剤分割装置、
21…錠剤カセット、22…操作部、
23…制御装置、24…本体部(筐体)、25…受器、26…中継部、
27…錠剤フィーダベース部、28…支持部材、28a…凸部(摺動係合部)、
30…保持機構、
31…落下錠剤案内部材、32…錠剤落下経路、33…裁断位置、34…受止部材、
35…スリット、36…固定覆板、37…溝深規定部材、38…凹部(摺動係合部)、
40…裁断機構、
41…前刃(対向刃)、41a…刃先部、41b…刃元部、
41c…テーパ部、41d…凸部(摺動係合部)、41e…凹部(摺動係合部)、
42…奥刃(対向刃)、43…前刃進退部材、44…奥刃進退部材、
51…蓋、52…ロック、53…ヒンジ、54…開口、
60…リムーバ(刃交換治具)、
61…治具本体部、62…凹部(摺動係合部)、
63…切込、64…刃保持部、65…固装部材、
66…凸部(摺動係合部)、67…弾性部材、68…可動端部(強掛止部)、
70…セッター(刃交換治具)、
71…治具本体部、72…凹部(摺動係合部)、
73…切込、74…刃保持部、75…固装部材、76…凸部(摺動係合部)、
77…弾性部材、78…可動端部(弱掛止部)、79…最先端

Claims (4)

  1. 板状体からなり上端から下端まで溝状の錠剤落下経路が形成されている落下錠剤案内部材と、前記錠剤落下経路を下ってきた分割対象の錠剤を前記錠剤落下経路の途中の裁断位置に経路開閉にて一時保持する受止部材と、裁断用の刃を装着した刃進退部材を前記裁断位置に向けて進退させることにより前記錠剤を裁断する裁断機構と、前記落下錠剤案内部材と前記受止部材と前記裁断機構とを内部に収める筐体とを備えた錠剤分割装置において、前記落下錠剤案内部材と前記刃とを通過させうる開口が前記筐体に形成されており、前記落下錠剤案内部材とそれを前記筐体内で支持する支持部材とが摺動にて係合したり分離したりするものであり、前記支持部材の係合端部が前記開口の直ぐ内側に位置しており、前記落下錠剤案内部材を前記開口から前記筐体内へ差し込みながら前記落下錠剤案内部材を前記支持部材に対し摺動させて係合させられるようになっており、前記刃と前記刃進退部材とが摺動にて係合したり分離したりするものであってその摺動方向の先に前記開口が位置しており、前記刃を前記開口から前記筐体内へ差し込んでから前記刃を前記刃進退部材に対し摺動させて係合させられるようになっている、ことを特徴とする錠剤分割装置。
  2. 前記落下錠剤案内部材の摺動方向と前記刃の摺動方向とが平行になっていることを特徴とする請求項1記載の錠剤分割装置。
  3. 前記落下錠剤案内部材に代えて前記支持部材に対して摺動にて係合させたり分離させたりしうる板状の治具本体部と前記治具本体部に装着されていて前記刃を保持しうる刃保持部とを具備した刃交換治具が設けられ、前記支持部材に前記治具本体部を係合させると前記刃進退部材に装着されている前記刃を前記刃保持部が捕捉し更に前記支持部材から前記治具本体部を外すと前記刃が前記刃進退部材から外れるようになっている、ことを特徴とする請求項2記載の錠剤分割装置。
  4. 前記落下錠剤案内部材に代えて前記支持部材に対して摺動にて係合させたり分離させたりしうる板状の治具本体部と前記治具本体部に装着されていて前記刃を保持しうる刃保持部とを具備した刃交換治具が設けられ、前記刃を前記刃保持部に保持させて前記治具本体部を前記支持部材に係合させると前記刃が前記刃進退部材に係合して装着され更に前記治具本体部を前記支持部材から外すと前記刃が前記刃保持部から外れるようになっている、ことを特徴とする請求項2記載の錠剤分割装置。
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