JP5556471B2 - 超音波診断装置 - Google Patents

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Description

本発明は、超音波診断装置に関し、特に、被検体へ超音波を送信し反射波を受信する超音波プローブ内に受信した超音波を増幅する増幅器を内蔵した超音波診断装置に関する。
超音波診断装置は、超音波パルス反射法により、体表から被検体内の軟組織の断層像を無侵襲に得る医療用画像機器である。この超音波診断装置は、他の医療用画像機器に比べ、小型で安価、X線などの被爆がなく安全性が高い、ドップラー効果を応用して血流イメージングが可能等、多くの特長を有し、循環器系(心臓の冠動脈)、消化器系(胃腸)、内科系(肝臓、膵臓、脾臓)、泌尿器科系(腎臓、膀胱)、および産婦人科系などで広く利用されている。
このような医療用超音波診断装置に使用される超音波プローブは、高感度、高解像度の超音波の送受信を行うために、圧電素子の圧電効果が一般的に利用される。
一方、高調波信号を用いた組織ハーモニックイメージング(THI)診断は、従来のBモード診断では得られない鮮明な診断像が得られることから、標準的な診断モダリティとなりつつある。
THI診断は、基本波に比較して、サイドローブレベルが小さいことで、S/Nが良く、コントラスト分解能が良くなること、周波数が高くなることでビーム幅が細くなり横方向分解能が良くなること、近距離では音圧が小さく、さらに音圧の変動が少ないので多重反射が起こらないこと、焦点以遠の減衰は基本波並みであり、高調波の超音波は基本波の超音波に比べ深速度を大きく取れること、という多くの利点を有している。
そこで、例えば特許文献1には、ポリフッ化ビニリデン(PVDF)やポリフッ化ビニリデン/3フッ化エチレン(P(VDF/3FE))等の有機圧電素子を利用することで、広帯域で高感度の受信用圧電素子を構成する方法が提案されている。これによって、THI診断が容易になる。
ところで、超音波プローブを継続使用することで、プローブ内の温度が上昇し、被検者への当接面の温度の上限値を超えてしまったり、超音波を送受信する素子の特性が劣化する等の問題がある。
さらに、近年、受信した信号を確実に伝送するために、超音波プローブ内に増幅器を内蔵したプローブが提供されている。しかし、増幅器を内蔵したことで、増幅器の消費電力により、密閉された超音波プローブ内の温度がさらに上昇する問題が発生している。
これらを解決するために、例えば特許文献2では、通常のパルス送受信モードではN×M個の送受信素子の全てを用いて送受信を行い、連続ドプラーモードでは送受信素子を2分割して、送信側の送受信素子に接続されているプリアンプのバイアス電流をゼロにし、その分を受信側の送受信素子に接続されているプリアンプに加算して供給することで、バイアス電流を増やすことなく、受信側のプリアンプのノイズレベルを低減しダイナミックレンジを拡大する方法が開示されている。
また、特許文献3では、受信した超音波信号の中心周波数に基づいて、浅い部分からの反射波のように高周波成分を多く含む場合はバッファアンプのバイアス電流を大きくし、深い部分からの反射波のように低周波成分を多く含む場合はバイアス電流を小さくするようにする制御方法が開示されている。
特開2008−188415号公報 特開2008−018087号公報 特開2000−126175号公報
しかしながら、特許文献2に示された方法では、消費電力の増大は防止できても、低減はできず、連続して超音波プローブを使用することによる発熱の問題を解決することにはならない。また、特許文献3に示された方法では、特にTHI診断の場合には消費電流が増大し、発熱によって内蔵される増幅器の動作が不安定となり、増幅率の変動や熱雑音の変動等によって、高調波信号に変動ノイズが多く含まれてしまい、高調波画像が劣化してしまう不具合が発生する。
さらに、超音波プローブの操作性の向上を目的として、超音波プローブにバッテリを内蔵し、超音波プローブと超音波診断装置本体とを無線通信で接続することが行われているが、この場合、消費電力を削減しないと、超音波プローブのバッテリによる駆動時間が極めて短いものとなり、実用に耐えない。
本発明は、上記事情に鑑みてなされたもので、超音波プローブ内の温度上昇を防止し、超音波プローブの使用を制限することなく、内蔵される増幅器の増幅率の変動や熱雑音の変動等による超音波画像の劣化の少ない超音波診断装置を提供することを目的とする。
本発明の目的は、下記構成により達成することができる。
1.超音波を送受信する送受信素子と、
前記送受信素子により受信された受信信号を増幅する増幅器とを有する超音波プローブを備えた超音波診断装置において、
前記超音波診断装置は、前記超音波の基本周波数を用いて診断を行う基本診断モードと、前記超音波の高調波を用いて診断を行う高調波診断モードとを含む複数の診断モードを有し、
前記複数の診断モードから、診断に用いる診断モードを選択するための診断モード選択部と、
前記診断モード選択部によって選択された診断モードに基づいて、前記増幅器に供給するバイアス電流を制御する制御部とを備え
前記制御部は、前記基本診断モードにおける前記バイアス電流を、前記高調波診断モードにおける前記バイアス電流よりも小さい値に設定することを特徴とする超音波診断装置。
.前記増幅器は、トーテムポール回路を有することを特徴とする前記1に記載の超音波診断装置。
.前記超音波診断装置は、超音波診断装置本体を備え、
前記超音波プローブは、電源を内蔵し、
前記超音波診断装置本体と前記超音波プローブとは、無線で接続されることを特徴とする前記1または2に記載の超音波診断装置。
本発明によれば、超音波を送受信する送受信素子と、送受信素子により受信された受信信号を増幅する増幅器とを有する超音波プローブを備えた超音波診断装置において、超音波の基本周波数を用いて診断を行う基本診断モードと、超音波の高調波を用いて診断を行う高調波診断モードとを含む複数の診断モードを選択し、選択された診断モードに基づいて、増幅器に供給するバイアス電流を制御することで、超音波プローブ内の温度上昇を防止し、超音波プローブの使用を制限することなく、内蔵される増幅器の増幅率の変動や熱雑音の変動等による超音波画像の劣化の少ない超音波診断装置を提供することができる。
本発明の実施の形態における超音波診断装置の外観構成を示す模式図である。 本発明の実施の形態における超音波診断装置の内部構成を示すブロック図である。 本発明の実施の形態における超音波プローブの構成の一例を示す模式図である。 本発明の実施の形態における増幅器のバイアス電流値の制御動作を示すフローチャートである。 本発明の実施の形態における増幅器の構成を示す模式図である。 本発明の実施の形態における送受信素子の一例を示す断面模式図である。
以下、本発明を図示の実施の形態に基づいて説明するが、本発明は該実施の形態に限らない。なお、図中、同一あるいは同等の部分には同一の番号を付与し、重複する説明は省略することがある。
最初に、本発明の実施の形態における超音波診断装置の構成について、図1および図2を用いて説明する、図1は、本発明の実施の形態における超音波診断装置の外観構成を示す模式図である。
図1において、超音波診断装置Sは、超音波診断装置本体1および超音波プローブ2等で構成される。超音波診断装置本体1は、例えば診断開始を指示するコマンドや被検体の個人情報等のデータを入力する操作部11、および、操作部11で入力された各種情報や、超音波プローブ2で受信した受信信号に基づいて生成された被検体内の内部状態の画像(超音波画像)等を表示する表示部15等を備えている。
超音波プローブ2は、図示しない人体等の被検体に対して超音波(超音波信号)を送信するとともに、被検体内で反射した超音波の反射波(エコー、超音波信号)を受信し、受信信号を生成する。
本実施の形態では、超音波診断装置本体1と超音波プローブ2との接続は、後述するように、ワイヤレスの無線接続である。もちろん、赤外線通信等によるワイヤレス接続であってもよい。
図2は、本発明の実施の形態における超音波診断装置の内部構成を示すブロック図である。
図2において、上述したように、超音波診断装置Sは、超音波診断装置本体1および超音波プローブ2等で構成される。超音波診断装置本体1は、無線送受信部13、画像処理部14、制御部16、記憶部17、および上述した操作部11、表示部15等で構成される。
超音波プローブ2は、送受信素子21、増幅器22、無線送受信部23、プローブ制御部24、電源部28および電池29等で構成される。
操作部11は、上述したように、診断開始を指示するコマンドや被検体の個人情報等のデータを入力する。また、操作部11は、例えば検査技師等が超音波の基本周波数を用いて診断を行う基本診断モードや高調波を用いて診断を行う高調波診断モードを含む複数の診断モードを選択する診断モード選択部としても機能する。なお、診断モード選択部は、超音波プローブ2に設けてもよい。
無線送受信部13は、超音波プローブ2の無線送受信部23との間で、超音波プローブ2の制御のための信号や送受信素子21で受信された超音波の反射波の信号211を増幅器22で増幅した受信信号221等の無線による送受信を行う。
画像処理部14は、無線送受信部13で受信した受信信号221に基づいて、被検体内の内部状態の画像、即ち超音波画像を生成する。表示部15は、上述した操作部11で入力された各種情報や、画像処理部14で生成された被検体内の超音波画像を表示する。記憶部17は、画像処理部14で生成された被検体内の超音波画像を記憶する。
制御部16は、操作部11、無線送受信部13、画像処理部14、表示部15、および記憶部17を各機能に応じて制御することによって、超音波診断装置Sの全体制御を行う。また、制御部16は、無線送受信部13と無線送受信部23とを介して、プローブ制御部24との間で超音波プローブ2の制御のための信号の授受を行う。
送受信素子21は、圧電素子、好ましくは有機圧電素子のアレイで構成され、プローブ制御部24の制御下で超音波を送信し、超音波の反射波を受信して超音波信号211を出力する。増幅器22は、送受信素子21からの超音波信号211を増幅して、受信信号221を出力する。
無線送受信部23は、無線送受信部13との間で、超音波プローブ2の制御のための信号や、増幅器22で増幅された受信信号221等の無線による送受信を行う。プローブ制御部24は、制御部16の制御下で、超音波の送受信や増幅器22のバイアス電流値の制御等を行う。
電源部28は、超音波プローブ2内の各部への電源電圧の供給を行う。電池29は、超音波プローブ2をワイヤレスで使用するための内蔵電池である。電池29は、超音波プローブ2の不使用時に、超音波診断装置本体1に設けられたワイヤレス充電器によって充電される充電池であることが好ましい。
次に、本発明の実施の形態における超音波プローブの構成の一例を、図3を用いて説明する。図3は、本発明の実施の形態における超音波プローブの構成の一例を示す模式図で、図3(a)は超音波プローブの外観模式図、図3(b)は超音波プローブの内部構成図である。
図3(a)において、超音波プローブ2の外観は、筐体20と、筐体20の先端に配置された送受信素子21の音響レンズ214等とで構成される。超音波プローブ2の使用者は、筐体20を把持し、音響レンズ214を被検者に押し当てて使用する。
図3(b)において、超音波プローブ2の筐体20の内部には、音響レンズ214を含む送受信素子21、基板25および電池29等が配置されている。
送受信素子21には、フレキシブル基板(以下、FPCと言う)26が接続され、送受信素子21はFPC26によって基板25と接続されている。基板25上には複数のアンプ素子等で構成される増幅器22、無線送受信部23、プローブ制御部24および電源部28等が実装されている。基板25と電池29とは、FPC27で接続されている。
次に、本発明の実施の形態における増幅器のバイアス電流値の制御動作を、図4および図5を用いて説明する。図4は、本発明の実施の形態における増幅器のバイアス電流値の制御動作を示すフローチャートである。
図4において、ステップS11で、例えば検査技師等によって操作部11が操作されて、超音波診断装置Sが有する複数の診断モードから、診断に用いる診断モードが選択される。ここでは、説明を簡単にするために、超音波診断装置Sの診断モードは、超音波の基本周波数を用いて診断を行う基本診断モードと、超音波の高調波を用いて診断を行う高調波診断モードの何れかであるとするが、その他複数のモードを含んでもよい。
ステップS21で、選択された診断モードが高周波診断モードであるか否かが確認される。高周波診断モードである場合(ステップS21;Yes)、ステップS22で、増幅器22のバイアス電流値が大電流値(H)に設定され、ステップS31に進む。高周波診断モードでない場合(ステップS21;No)、即ち基本診断モードの場合、ステップS23で、増幅器22のバイアス電流値が低電流値(L)に設定され、ステップS31に進む。
ステップS31で、ステップS11で選択された診断モードに従って、超音波診断が行われる。ステップS41で、操作部11が操作されて、超音波診断装置Sの診断モードが再選択されたか否かが確認される。
再選択された場合(ステップS41;Yes)、ステップS21に戻って、再選択された診断モードが高周波診断モードであるか否かが確認され、以降、上述した動作が繰り返される。
再選択されなかった場合(ステップS41;No)、ステップS51で、例えば診断終了操作がなされた、あるいは超音波診断装置Sの電源オフ操作がなされた等により、診断が終了されたか否かが確認される。終了された場合(ステップS51;Yes)、そのまま、動作が終了される。終了されなかった場合(ステップS51;No)、ステップS31に戻って、診断が継続され、以降、上述した動作が繰り返される。
図5は、本発明の実施の形態における増幅器の構成を示す模式図である。
図5において、増幅器22は、オペアンプOPを用いた反転増幅器で、抵抗R1とR2とで構成されるトランジスタQ1とQ2とで構成されるトーテムポール回路Ctpを含んでいる。トーテムポール回路Ctpを含むことで、入力信号に対する追従性が確保され、後述する高周波診断モードにおいても高速応答性が得られる。
オペアンプOPおよびトーテムポール回路Ctpの電源は、正電源がVddで負電源がVssであり、どちらも少なくとも高い電圧と低い電圧の2値に可変である。また、トランジスタQ1のゲートバイアス電圧はVpbiasで、トランジスタQ2のゲートバイアス電圧はVnbiasであり、どちらも少なくとも高い電圧と低い電圧の2値に可変である。
超音波プローブ2の送受信素子21で受信された超音波の反射波の信号211は、抵抗R1を介してオペアンプOPの非反転入力(−)に入力され、抵抗R2と抵抗R1との比によって決定される増幅率で増幅されて、トーテムポール回路によってインピーダンス変換されて、受信信号221として出力される。
ここで、図4のステップS21で選択された診断モードが高周波診断モードであった場合には、ステップS22で、増幅器22のバイアス電流値が大電流値(H)に設定される。
具体的には、オペアンプOPおよびトーテムポール回路Ctpの電源であるVddおよびVssが、それぞれ高い電圧に設定されるとともに、トランジスタQ1およびQ2のゲートバイアス電圧であるVpbiasおよびVnbiasも、それぞれ高い電圧に設定される。これによって、増幅器22のバイアス電流値が大電流値(H)に設定される。
一方、図4のステップS21で選択された診断モードが高周波診断モードでなかった場合、即ち基本診断モードの場合には、ステップS23で、増幅器22のバイアス電流値が低電流値(L)に設定される。
具体的には、オペアンプOPおよびトーテムポール回路Ctpの電源であるVddおよびVssが、それぞれ低い電圧に設定されるとともに、トランジスタQ1およびQ2のゲートバイアス電圧であるVpbiasおよびVnbiasも、それぞれ低い電圧に設定される。これによって、増幅器22のバイアス電流値が低電流値(L)に設定される。これによって、オペアンプOPおよびトーテムポール回路Ctpの消費電流およびバイアス電流を低減することができる。
上述したように、本実施の形態によれば、超音波を送受信する送受信素子と、送受信素子により受信された受信信号を増幅する増幅器とを有する超音波プローブを備えた超音波診断装置において、超音波の基本周波数を用いて診断を行う基本診断モードと、超音波の高調波を用いて診断を行う高調波診断モードとの何れかの診断モードを選択し、選択された診断モードに基づいて、増幅器に供給するバイアス電流を制御することで、超音波プローブ内の温度上昇を防止し、超音波プローブの使用を制限することなく、内蔵される増幅器の増幅率の変動や熱雑音の変動等による超音波画像の劣化の少ない超音波診断装置を提供することができる。
ここで、超音波プローブに用いられる送受信素子について、図6を用いて説明する。図6は、本発明の実施の形態における送受信素子の一例を示す断面模式図である。ここでは、送信用素子と受信用素子とを分けて設ける方法について説明する。
図6において、送受信素子21は、バッキング層211、バッキング層211上に設けられた電極および圧電体を有する圧電部212、圧電部212上に設けられた音響整合層213、および音響整合層213上に設けられた音響レンズ214等で構成される。
圧電部212は、送信用素子212a、送信用素子212a上に配された中間層212b、および中間層212上に配された受信用素子212c等で構成される。送信用素子212aは、送信用圧電素子218と、送信用圧電素子218の両面に電極217が付されたものがフレキシブル基板(以下、FPCと言う)215上に載置されて構成される。受信用素子212cも同様に、受信用圧電素子219と、受信用圧電素子219の両面に電極217が付されたものがFPC216上に載置されて構成される。
(バッキング層211)
バッキング層211は、圧電部212を支持し、不要な超音波を吸収し得る超音波吸収体である。バッキング層211に用いられるバッキング材としては、天然ゴム、フェライトゴム、エポキシ樹脂に酸化タングステンや酸化チタン、フェライト等の粉末を入れてプレス成形した材料、塩化ビニル、ポリビニルブチラール(PVB)、ABS樹脂、ポリウレタン(PUR)、ポリビニルアルコール(PVAL)、ポリエチレン(PE)、ポリプロピレン(PP)、ポリアセタール(POM)、ポリエチレンテレフタレート(PETP)、フッ素樹脂(PTFE)ポリエチレングリコール、ポリエチレンテレフタレート−ポリエチレングリコール共重合体などの熱可塑性樹脂などを用いることができる。
好ましいバッキング材としては、ゴム系複合材およびまたはエポキシ樹脂複合材からなるものであり、その形状は送受信素子21や送受信素子21を含む超音波プローブ2の形状に応じて、適宜選択することができる。
バッキング層211の厚さは、概ね1〜10mmが好ましく、特に1〜5mmであることが好ましい。
(送信用素子212aおよび受信用素子212c)
本実施の形態における送信用素子212aおよび受信用素子212cは、電極および圧電素子を有し、電気信号を機械的な振動に、また機械的な振動を電気信号に変換可能で超音波の送受信が可能な素子である。圧電素子は、電気信号を機械的な振動に、また機械的な振動を電気信号に変換可能な圧電材料を含有する電気機械変換素子である。圧電材料としては、チタン酸ジルコン酸鉛(PZT)系セラミクス、PbTiO3系セラミックなどの無機圧電セラミクス、ポリフッ化ビニリデン(PVDF)などの有機高分子圧電材料、水晶、ロッシェル塩などを用いることができる。圧電材料の厚さとしては、概ね100μm〜500μmの範囲で用いられる。圧電材料は、その両面に電極が付された状態で、圧電素子として用いられる。
(電極217)
圧電材料に付される電極217に用いられる材料としては、金(Au)、白金(Pt)、銀(Ag)、パラジウム(Pd)、銅(Cu)、アルミニウム(Al)、ニッケル(Ni)、スズ(Sn)などが挙げられる。
圧電材料に電極217を付す方法としては、たとえば、チタン(Ti)やクロム(Cr)などの下地金属をスパッタ法により0.02〜1.0μmの厚さに形成した後、上記金属元素を主体とする金属およびそれらの合金からなる金属材料、さらには必要に応じ一部絶縁材料をスパッタ法、その他の適当な方法で1〜10μmの厚さに形成する方法が挙げられる。
電極形成はスパッタ法以外でも、微粉末の金属粉末と低融点ガラスとを混合した導電ペーストをスクリーン印刷やディッピング法、溶射法で形成することもできる。電極217は、圧電材料上に、送受信素子21の形状に応じて、圧電体面の全面あるいは圧電体面の一部に設けられる。
圧電部212とバッキング層211とは、接着層を介して積層されていることが好ましい態様である。接着層を形成するための接着剤としては、エポキシ系の接着剤を用いることができる。
圧電部212の、バッキング層211側の表面の一部と、音響整合層213側の表面の一部には電極217が接触されており、バッキング層211と電極217とが接着層を介して積層されている部分を含む場合もある。
(音響整合層213)
本実施の形態における音響整合層213は、圧電部212と被検体との間の音響インピーダンスを整合させるもので、圧電部212と被検体との中間の音響インピーダンスを有する材料で構成される。音響整合層に用いられる材料としては、アルミ、アルミ合金(たとえばAL−Mg合金)、マグネシウム合金、マコールガラス、ガラス、溶融石英、コッパーグラファイト、ポリエチレン(PE)やポリプロピレン(PP)、ポリカーボネート(PC)、ABC樹脂、ポリフェニレンエーテル(PPE)、ABS樹脂、AAS樹脂、AES樹脂、ナイロン(PA6、PA6−6)、PPO(ポリフェニレンオキシド)、PPS(ポリフェニレンスルフィド:ガラス繊維入りも可)、PPE(ポリフェニレンエーテル)、PEEK(ポリエーテルエーテルケトン)、PAI(ポリアミドイミド)、PET(ポリエチレンテレフタレート)、PC(ポリカーボネート)、エポキシ樹脂、ウレタン樹脂等を用いることができる。
好ましくは、エポキシ樹脂等の熱硬化性樹脂に充填剤として亜鉛華、酸化チタン、シリカやアルミナ、ベンガラ、フェライト、酸化タングステン、酸化イットリビウム、硫酸バリウム、タングステン、モリブデン等を入れて成形したものを用いることができる。
音響整合層213は、単層でもよいし複数層から構成されてもよいが、好ましくは2層以上である。音響整合層213の層厚は、超音波の波長をλとすると、λ/4となるように定める必要がある。これを満たさない場合、本来の共振周波数とは異なる周波数ポイントに複数の不要スプリアスが出現し、基本音響特性が大きく変動してしまう。結果、残響時間の増加、反射エコーの波形歪みによる感度やS/Nの低下を引き起こしてしまい、好ましくない。このような音響整合層213の厚さとしては、概ね30μm〜500μmの範囲で用いられる。
(音響レンズ214)
音響レンズ214は、送受信素子21の最先端にあり、超音波ビームを集束させるためのものである。音響レンズ214の音響インピーダンスは生体組織とほぼ同じであり、音響レンズ214の形状を凸形にすることで、スネルの法則に従って超音波ビームを集束させることができる。
上述した送受信素子21では、送信用素子212aと受信用素子212cとを別々に備える構成について説明した。送信用素子212aと受信用素子212cとの配列は、各々を上下に配置する配列、および並列に配置する配列のどちらでもよいが、上下に配置して積層する構造が好ましい。積層する場合の送信用素子212aおよび受信用素子212cの厚さとしては、40〜150μmであることが好ましい。
なお、送受信素子21は、送信用素子212aと受信用素子212cとを別々に備える構成に限るものではなく、例えば図2において、受信用素子212c(受信用圧電素子219と電極217)とFPC216とを無くして、送信用素子212aを送受信兼用の送受信素子としてもよい。
被検体内部で反射された反射波は、送信された超音波の基本周波数成分の基本反射波だけでなく、基本周波数の整数倍の高調波の周波数成分、例えば、基本周波数の2倍、3倍および4倍等の第2高調波成分、第3高調波成分および第4高調波成分等の反射波も含まれる。
つまり、基本波の高調波が受信されるので、上述したハーモニックイメージング技術によって超音波画像を形成することが可能となり、上述した第1および第2の実施の形態における超音波プローブ2および超音波診断装置Sは、より高精度な超音波画像の提供が可能となる。特に、比較的パワーの大きい第2高調波と第3高調波が受信されるので、より鮮明な超音波画像の提供が可能となる。
以上に述べたように、本発明によれば、超音波を送受信する送受信素子と、送受信素子により受信された受信信号を増幅する増幅器とを有する超音波プローブを備えた超音波診断装置において、超音波の基本周波数を用いて診断を行う基本診断モードと、超音波の高調波を用いて診断を行う高調波診断モードとを含む複数の診断モードを選択し、選択された診断モードに基づいて、増幅器に供給するバイアス電流を制御することで、超音波プローブ内の温度上昇を防止し、超音波プローブの使用を制限することなく、内蔵される増幅器の増幅率の変動や熱雑音の変動等による超音波画像の劣化の少ない超音波診断装置を提供することができる。
なお、本発明に係る超音波診断装置を構成する各構成の細部構成および細部動作に関しては、本発明の趣旨を逸脱することのない範囲で適宜変更可能である。
1 超音波診断装置本体
11 操作部
13 無線送受信部
14 画像処理部
15 表示部
16 制御部
17 記憶部
2 超音波プローブ
21 送受信素子
211 超音波の反射波の信号
22 増幅器
221 受信信号
23 無線送受信部
24 プローブ制御部
28 電源部
29 電池
S 超音波診断装置
OP オペアンプ
Crg ループゲイン回路
Ctp トーテムポール回路
Vdd オペアンプOPおよびトーテムポール回路Ctpの正電源
Vss オペアンプOPおよびトーテムポール回路Ctpの負電源
Vpbias トランジスタQ1のゲートバイアス電圧
Vnbias トランジスタQ2のゲートバイアス電圧

Claims (3)

  1. 超音波を送受信する送受信素子と、
    前記送受信素子により受信された受信信号を増幅する増幅器とを有する超音波プローブを備えた超音波診断装置において、
    前記超音波診断装置は、前記超音波の基本周波数を用いて診断を行う基本診断モードと、前記超音波の高調波を用いて診断を行う高調波診断モードとを含む複数の診断モードを有し、
    前記複数の診断モードから、診断に用いる診断モードを選択するための診断モード選択部と、
    前記診断モード選択部によって選択された診断モードに基づいて、前記増幅器に供給するバイアス電流を制御する制御部とを備え
    前記制御部は、前記基本診断モードにおける前記バイアス電流を、前記高調波診断モードにおける前記バイアス電流よりも小さい値に設定することを特徴とする超音波診断装置。
  2. 前記増幅器は、トーテムポール回路を有することを特徴とする請求項1に記載の超音波診断装置。
  3. 前記超音波診断装置は、超音波診断装置本体を備え、
    前記超音波プローブは、電源を内蔵し、
    前記超音波診断装置本体と前記超音波プローブとは、無線で接続されることを特徴とする請求項1または2に記載の超音波診断装置。
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