JP3500099B2 - 超音波診断装置の送信回路 - Google Patents

超音波診断装置の送信回路

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JP3500099B2
JP3500099B2 JP27353499A JP27353499A JP3500099B2 JP 3500099 B2 JP3500099 B2 JP 3500099B2 JP 27353499 A JP27353499 A JP 27353499A JP 27353499 A JP27353499 A JP 27353499A JP 3500099 B2 JP3500099 B2 JP 3500099B2
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Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は超音波診断装置の送
信回路に関し、特にバイアスの設定に関する。
【0002】
【従来の技術】超音波の送受信により断層像やドプラ画
像を表示する超音波診断装置が知られている。これらの
超音波診断装置においては、高画質を得るために超音波
ビ−ムを収束させる電子フォ−カシングの手法が広く用
いられている。
【0003】しかしながら、フォ−カシングされた超音
波ビ−ムの指向特性には若干のサイドロ−ブが存在する
ので、画面上にア−チファクトが表示され、画質低下の
原因となる。ア−チファクトの要因となるサイドロ−ブ
を低減する方法として、送信波に重み付けを行うアポダ
イゼ−ションの手法が超音波診断装置に適用されてい
る。
【0004】従来の超音波診断装置は、一般に、Bモー
ド、連続波ドプラモード(CW)、CFM(カラ−フロ
−マツピング)モード、及び、エコー中の第二次高調波
成分によるハ−モニックイメ−ジングモード等の複数の
表示モ−ドを有する。
【0005】そのような複数の表示モ−ドを有する超音
波診断装置では、生体内に対する超音波エネルギーの関
係及び信号対雑音比(SNR)の観点より、各表示モ−ドに
応じて振動子に加える送信波の波形及びその波高値を変
える必要がある。
【0006】例えば、CWモードでは、SNRの観点より
送信波をサイン波とし、高調波の含有率を低く抑えるこ
とが求められ、一方、生体内反射波の第二次高調波によ
るハーモニックイメージングの場合は、送信波の第二次
高調波を生体内反射波の第二次高調波より充分低く抑え
込む必要がある。
【0007】従って、このような超音波診断装置では、
振動子を任意波形、例えばパルス波、サイン波、および
ガウシャン波等で駆動できる送信回路が求められる。
【0008】図6は、従来の超音波診断装置における送
信アポダイゼ−ションを行う送信回路の例である。この
送信回路は、電源部10、送信電圧制御部12、パルサ
部C1〜C4及び電圧リミッタD1〜D4で構成され、
電源部10は一定の電圧Vdcをパルサ部C1〜C4に供給
する。
【0009】パルサ部C1〜C4は、各チャンネルに対応
したドライブパルスα1〜α4に基づいて、出力電圧Vdc
の定電圧パルスβ1〜β4を出力する。送信電圧制御部1
2は、送信電圧制御信号φ1〜φ4を電圧リミッタD1〜
D4に供給し、電圧リミッタD1〜D4は、定電圧パルス
β1〜β4の電圧をクリッピングし、波高値の異なる電圧
のパルスγ1〜γ4で超音波探触子14の振動子td1〜td4
を駆動する。以上の手順で送信のアポダイゼーションが
実行される。
【0010】しかしながら、パルサ部の電源電圧がVdc
と一定なので、β1〜β4は常に最大出力電圧で出力さ
れ、アポダイゼ−ションによる最小の駆動パルス時に、
その差の出力電圧は電圧リミッタD1〜D4内で消費さ
れる。従って、電力の損失が大きく、回路全体として発
熱の問題が大きくなる。
【0011】一方、送信波がパルス波なので、ハ−モニ
ックイメ−ジングモ−ド時には送信波の第二次高調波を
生体内反射波の第二次高調波より充分低く押え込むため
のフイルタを、別途チャンネル毎に設けるか、または別
途専用の送信回路を設ける必要がある。
【0012】また、パルサ部C1〜C4及び電圧リミッ
タD1〜D4が非線形回路で構成されているので、振動
子をサイン波、ガウシャン波およびその他の任意波形で
駆動出来ないことは言うまでもない。
【0013】従って、高性能で多機能の超音波診断装置
を提供するためには、各種送信波に対して個別に専用の
送信回路を持たねばならず発熱およびコスト的な問題が
生じる。
【0014】図7は、従来の超音波診断装置におけるア
ポダイゼ−ションを行なう送信回路の他の例である。こ
の送信回路は、クランプ部20、電圧比較部22、電圧
電流変換部24、高圧電流制御部26及びタップ付きト
ランスフォーマ28で構成され、図示されない各振動子
TDに対応して設けられている。トランスフォーマ28の
各タップには一定の高圧HV(例えば100V)が接続されて
おり、各回路は無信号時オフの状態にある。
【0015】クランプ部20は、送信パルスPulse 1と
送信制御信号Vpc cont.1とを電源−Veeを基準として所
定の値に固定し、それぞれを電圧比較部22へ供給す
る。電圧比較部22は、電位が固定された送信パルスPu
lse 1を送信制御信号Vpc cont.1に基づいてVpc1電位で
クリッピングし、波高値がα1なる電圧パルスを電圧電
流変換部24に供給する。電圧電流変換部24は、電圧
比較部22で生成された波高値がα1なる電圧パルスに
よりR1に流れ込む電流値を基準として電流パルスβ1を
生成し、FETスイッチで構成された高圧電流制御部26
に供給する。FETスイッチで構成された高圧電流制御部
26は、電流パルスβ1により電源Vccを基準電圧とし
てR2及びR3を通して流れ込む電流によつて発生した
電圧でオン状態となり、電流パルスβ1をトランスフォ
ーマ28に供給し、トランスフォーマ28は電流パルス
β1を高圧パルスに変換し、図示されない振動子TDを駆
動する。以上の手順で送信のアポダイゼーションが実行
される。
【0016】この送信回路は、無信号時、高圧電流制御
部26を構成するFETスイッチがオフの状態にあるの
で、動作を停止している。従って、無信号時の消費電力
が零(0)なので、発熱の点で有利である。
【0017】しかしながら、送信波がパルス波なので、
ハ−モニックイメ−ジングモ−ド時には、送信波の第二
次高調波を生体内反射波の第二次高調波より充分低く押
え込むためのフイルタを、別途チャンネル毎に設ける
か、または別途専用の送信回路を設ける必要がある。ま
た、トランスフォーマを使用しているので回路の小型
化、コスト低減及び回路の集積回路化等が困難である。
【0018】また、この送信回路はクランプ部20およ
び電圧比較部22が非線形回路で構成されているので、
振動子をサイン波、ガウシャン波およびその他の任意波
形で駆動出来ないことはいうまでもない。
【0019】
【発明が解決しようとする課題】以上のように、上記従
来例の送信回路では、回路が非線形回路方式で構成され
ているため、送信波がパルス波となるので、例えばハ−
モニックイメ−ジングモ−ド時には送信波の第二次高調
波を生体内反射波の第二次高調波より充分低く押え込む
ためのフイルタを、別途チャンネル毎に設ける必要があ
った。
【0020】また、ドプラ(CW)時は低電圧出力送信であ
るため、SNRの観点よりサイン波を送信する専用の低電
圧形リニアアンプいわゆる線形回路方式の送信回路を別
途設けるなどしていた。
【0021】従って、一つの送信回路で、振動子を低電
圧から高電圧の任意波形、例えばパルス波、サイン波お
よびガウシャン波等で駆動することができなかった。
【0022】なお、特開平5−344970号公報、特
開平8−252251号公報、特開平10−57373
号公報、特開平11−56839号公報、米国特許第4
821706号には関連する技術が開示されている。
【0023】 本発明は、上記従来の課題に鑑みなされ
たものであり、線形増幅を行えるとともに発熱を低減で
、また回路構成を簡略化できる超音波診断装置の送信
回路を提供することにある。
【0024】
【課題を解決するための手段】(1)上記目的を達成す
るために、本発明は、原送信信号に対応したパルス幅を
有する正負対称性をもった一対のバイアス用パルスを出
力するバイアス設定回路と、正負対称の相補型の回路構
成を有し、前記一対のバイアス用パルスによって正負の
動作期間及び動作点が定められ、前記原送信信号を線形
増幅するドライブ回路と、を含み、更に以下を特徴とす
る。
【0025】 上記構成によれば、バイアス設定回路に
よって一対のバイアス用パルスが生成され、ドライブ
回路はそれらの一対のバイアス用パルスに従って原送信
信号の増幅を行う。すなわち、ドライブ回路の動作期
間は一対のバイアス用パルスのパルス幅によって規定さ
れ、ドライブ回路の動作点は一対のバイアス用パルス
のそれぞれのレベルによって規定される。よって、動作
が必要な期間だけバイアスが形成され、すなわち動作可
能状態になるので発熱の問題に対処できる。また、バイ
アス用パルスのレベルを適宜設定してドライブ回路を線
形動作させれば、所望の動作条件で増幅を行うことがで
きる。複数のドライブ回路に対してバイアス設定回路を
共用すれば、回路構成を簡略化できる。その場合に、共
用される一対のバイアス用パルスは複数の原送信信号の
すべてを包含するパルス幅を有する。
【0026】望ましくは、前記ドライブ回路は、前記一
対のバイアス用パルスのパルス幅に対応した期間だけバ
イアス電流を流す回路を有する。すなわち、それ以外の
期間においてはバイアス電流の供給が停止され、これに
よって回路の動作が事実上停止し、無用な電力消費を抑
えられる。
【0027】望ましくは、前記一対のバイアス用パルス
は、前記原送信信号の開始点よりもスタンバイ時間分だ
け先行して立ち上がる。この構成によれば、原送信信号
の増幅に先立って回路を安定化できる。
【0028】望ましくは、前記ドライブ回路は、前記一
対のバイアス用パルスのレベルに応じて線形増幅領域中
に動作点を固定設定する回路を有する。この構成によれ
ば、ドライブ回路を線形動作させて任意波形の線形増幅
を達成できる。
【0029】望ましくは、前記ドライブ回路は、入力か
ら出力までの全段が直流的に結合された回路構成を有す
る。この構成によれば応答性を良好にできる。相補型で
あるので、各極性成分ごとに独立して増幅が行われ、最
終的に両極性の成分が統合される。
【0030】望ましくは、前記ドライブ回路は高速の負
帰還型増幅器である。この構成によれば、動作点が安定
化され、また高周波化、高速応答化、波形の低歪み率化
等が達成される。
【0031】望ましくは、前記バイアス設定回路は、送
信条件に応じて、前記一対のバイアス用パルスのレベル
を可変設定し、これにより前記ドライブ回路の動作点が
可変設定される。この構成によれば、所望の動作条件で
増幅を行える。
【0032】望ましくは、前記ドライブ回路に接続され
たドライブ用電源を含み、前記ドライブ用電源は、送信
条件に応じて、前記ドライブ用電源の電圧を可変設定
し、これにより前記ドライブ回路から出力される送信信
号のレベルが可変設定される。
【0033】(2)また、上記目的を達成するために、
本発明は、複数の原送信信号に対応したパルス幅を有す
正負対称性をもった一対のバイアス用パルスを出力す
るバイアス設定回路と、正負対称の相補型の回路構成を
有し、前記一対のバイアス用パルスによって正負の動作
期間及び動作点が定められ、前記原送信信号を線形増幅
する複数のドライブ回路と、を含み、前記バイアス設定
回路が前記複数のドライブ回路に対して共用される。
【0034】この構成によれば、複数のドライブ回路に
対して1つのバイアス回路を設けて回路構成を簡略化で
きる。望ましくは、前記バイアス設定回路は、前記複数
の原送信信号のすべてを包含するパルス幅を有する。
【0035】(3)ちなみに、上記のバイアス用パルス
はペデスタルクランプパルスと称することもでき、この
場合、バイアス設定回路はペデスタルクランプ回路に相
当する。ドライブ回路は、そのパルスの期間中のみ動作
点が線形動作領域に固定されるので、それを疑似リニア
アンプと称することができる。
【0036】したがって、本発明によれば、送信回路に
おける発熱の問題を解消して当該送信回路の高密度実装
化が可能となり、ひいては装置を小型化することができ
る。また、ドライブ回路を高速負帰還形増幅器として動
作させることによつて、任意波形例えばパルス波、サイ
ン波およびガウシャン波等を低歪み率で増幅できる。
【0037】なお、ドライブ回路へ供給する高圧電源を
可変しても、ペデスタルクランプパルスにより回路の動
作点を所定の値に保つことができるので、Bモード、ド
プラ(CW)モード、CFM(カラ−フロ−マツピング)
モード等の各モードにおける高圧電源を適切な値とする
ことにより、送信回路の消費電力を最低限に抑えること
ができる。
【0038】
【発明の実施の形態】以下、本発明の好適な実施形態に
ついて図面を参照しながら説明する。
【0039】図1は、超音波診断装置に用いる送信回路
を示す概略構成図である。図1において、この実施形態
では各振動子(あるいは送信信号)ごとに一対のペデス
タルクランプ回路30及び疑似リニアアンプ32が設け
られている。
【0040】ペデスタルクランプ回路30は、図示され
ない制御部から、超音波ビームを収束させる送信フォー
カシングおよびスタンバイ時間を勘案した送信制御信号
PDを入力し、それに基づいて正負対称のペデスタルクラ
ンプパルスVb1およびVb2を発生し、それぞれを疑似リニ
アアンプ32へ送出する。図5(A)〜(C)には送信
制御信号PDと、ペデスタルクランプパルスVb1およびVb2
の波形が例示されている。ここで、送信制御信号PDとそ
れに連動するペデスタルクランプパルスVb1およびVb2
は、図5の(E)に示す原送信波形の全期間100より
も前後に長い期間を有し、すなわち、原送信波形の開始
点よりも期間102だけ先行して立ち上がり、原送信波
形の終了点よりも期間104だけ遅く立ち下がるように
設定されている。
【0041】疑似リニアアンプ32は、入出力全段直流
結合で無バイアスの相補対称形回路構成を有するドライ
ブ回路であり、無信号時の消費電力は零(0)である。疑
似リニアアンプ32は、ペデスタルクランプ回路30か
ら送出されたペデスタルクランプパルスVb1およびVb2に
より、ペデスタルクランプパルスの発生期間中のみ、回
路の動作点が線形動作領域に固定され高速負帰還形増幅
器として動作し、送信制御信号PDに同期して入力された
超音波探触子駆動用任意波形信号(原送信信号)Tx in
を線形に増幅し、Tx outを図示されない振動子へ送出す
る。図5の(D)には上記の通り原送信波形が示され、
図5の(E)には出力信号Tx outの波形が示されてい
る。
【0042】Tx inは、図示されない制御部から送出さ
れる送信フォーカシング、送信レベルおよび送信重み付
け(アポダイゼーション)を勘案したパルス波、サイン波
およびガウシャン波等の任意波形であり、送信制御信号
PDに同期して発生されたものである。
【0043】Tx outは、疑似リニアアンプ32がペデス
タルクランプパルスVb1およびVb2の発生期間中にTx in
を線形増幅した後の出力信号であり、それは図示されな
い振動子へ出力される。
【0044】図1において、VccおよびVeeはペデスタル
クランプ回路30の電源であり、例えば正負対称の±5
〜±15Vの中の所定電圧値が用いられる。HV1およびHV2
は疑似リニアアンプ32の高圧電源で、正負対称の電圧
値を有し、例えば表示モード等により自動的に又は手動
で±10V〜±100Vの範囲内で可変設定可能である。
【0045】したがって、ドライブ回路を疑似リニアア
ンプ32で構成すると、ドライブ回路の無信号時の消費
電力を零(0)とすることができるので、送信回路の発熱
の問題が解消され、ペデスタルクランプパルスの発生期
間中のみ高速負帰還形増幅器として動作させることがで
きるので、高周波化、高速応答化、波形の低歪み率化お
よび回路の安定化ができ、また、ドライブ回路へ供給す
る高圧電源を可変しても、ペデスタルクランプパルスに
より動作点を所定の値に保つことができるので、Bモー
ド、ドプラ(CW)モード、CFM(カラ−フロ−マツピン
グ)モード等の各モードにおける高圧電源を適切な値に
可変することによつて、ドライブ回路および高圧電源の
消費電力を最低限に抑え、任意波形例えばパルス波、サ
イン波、およびガウシャン波等の入力波を低歪み率で所
定の値に線形に増幅し、図示されない振動子を駆動する
ことができる。
【0046】図2は、他の実施形態における送信回路を
示す概略構成図である。図2において、ペデスタルクラ
ンプ回路34は、複数の疑似リニアアンプB1〜B48
に共通接続されている。
【0047】ペデスタルクランプ回路34は、上記同様
に、図示されない制御部から超音波ビームを収束させる
送信フォーカシングおよびスタンバイ時間を勘案した送
信制御信号PD1に基づいて正負対称のペデスタルクラン
プパルスVb1およびVb2を発生し、それぞれを疑似リニア
アンプB1〜B48へ送出する。
【0048】疑似リニアアンプB1〜B48は、上記同
様に、入出力全段直流結合で無バイアスの相補対称回路
で構成されたドライブ回路で、無信号時の消費電力は零
(0)である。疑似リニアアンプB1〜B48は、ペデス
タルクランプ回路34から送出されたペデスタルクラン
プパルスVb1およびVb2により、ペデスタルクランプパル
スの発生期間中のみ、回路の動作点が線形動作領域に固
定されて高速負帰還形増幅として動作し、送信制御信号
PD1に同期して入力された超音波探触子駆動用任意波形
信号Tx in1〜Tx in48を線形増幅し、Tx out1〜Tx out48
を図示されない振動子へ送出する。ここで、Vcc、Vee、
HV1およびHV2は上記の実施形態と同じであるのでその説
明を省略する。
【0049】したがって、ペデスタルクランプ回路を送
信フォーカシングのグループ毎にまとめることができる
ので、送信回路としてのコスト低減化を図れる。
【0050】図3および図4には、図1及び図2に示し
た疑似リニアアンプの具体的な回路構成例が示されてい
る。
【0051】まず図3において、Q1〜Q14はトランジス
タ、R1〜R24は抵抗器、C1〜C3はコンデンサである。こ
の回路は、抵抗R1〜R14およびトランジスタQ1〜Q8から
なる相補対称形カレントミラー回路、抵抗R15〜R17およ
びトランジスタQ9、Q9からなるフローテイング形シャン
トレギレータ回路、抵抗R18〜R22、コンデンサC2,C3お
よびトランジスタQ11〜Q14からなる相補対称形シングル
エンデットプッシュプル回路、抵抗R23、R24およびコン
デンサC1を有する帰還回路、で構成されている。そし
て、この回路は入出力全段直流結合で無信号時の消費電
力は零バイアスのために零(0)である。以下、その動作
を詳細に説明する。
【0052】送信制御信号に基づいてペデスタルクラン
プパルスVb1およびVb2が発生し、それぞれが疑似リニア
アンプの送信制御信号入力端であるR2およびR3の両端に
送出される。すると、抵抗R1〜R14およびトランジスタQ
1〜Q8からなる正負対称の相補対称形カレントミラー回
路の動作点がAB1級に固定される。
【0053】トランジスタQ1〜Q8からなる正負対称の相
補対称形カレントミラー回路の動作点がAB1級に固定さ
れると、トランジスタQ7、Q8のコレクタ電流により抵
抗R15、R16に発生する電圧に基づいてトランジスタQ10
のコレクタおよびエミッタに、次段のトランジスタQ11
〜Q14からなる相補対称形シングルエンデットプッシュ
プル回路の動作点をAB1級に固定する電圧が送出され
る。
【0054】この電圧により、トランジスタQ11〜Q14か
らなる相補対称形シングルエンデットプッシュプル回路
の動作点がAB1級に固定される。ここで、コンデンサC2,
C3は位相補正用で、数pF〜数十pFの値が用いられる。
【0055】以上の手順で入出力全段直流結合で無バイ
アスのドライブ回路の動作点が固定され、その際、抵抗
R23、R24とコンデンサC1で構成された帰還回路により、
入出力に負帰還がかかり入出力同相の高速負帰還形増幅
器となる。ここで、コンデンサC1は位相補正用で、数pF
の値が用いられる。
【0056】回路の増幅率Avは次式であらわされる。
【0057】Av=R24/R23 ペデスタルクランプパルスを正負対称のVb1およびVb2と
し、入出力全段直流結合無バイアスのドライブ回路を、
上記の全段正負対称の相補形回路とすることによって、
ペデスタルクランプパルスの立ち上がりおよび立ち下が
りの過度応答時におけるスパイクノイズを抑圧すること
ができる。過度応答時のスパイクノイズの抑圧効果は、
入力無信号時において高圧電源HV1およびHV2を可変した
場合にも同様に作用する。
【0058】一般のリニアアンプでは、ドライブ回路の
Q1〜Q8からなる回路は差動増幅回路で構成され、無信号
時の動作点はA級で、無信号時のバイアス電流は数百mA
である。ドライブ回路は数十から数百個用いられるた
め、その発熱が問題となる。
【0059】また図示していないが、生体内反射波を増
幅する受信時において、リニアアンプは動作中であるの
で、リニアアンプから発生する雑音がSNRの観点より
問題となる。
【0060】本実施形態の回路においては、前記ドライ
ブ回路を入出力全段直流結合無バイアスの回路構成とす
ることによって無信号時の消費電力が零(0)であるの
で、発熱および雑音上の問題は生じない。また、本実施
例では、ドライブ回路のQ1〜Q8が正負対称の相補対称形
カレントミラー回路で構成され、ペデスタルクランプパ
ルスにより動作点がAB1級に固定されるが、動作時のバ
イアス電流は前記A級バイアス無信号時の数十分の一で
あるので、図示されない振動子を駆動する送信時におい
ても熱的に有利に作用する。
【0061】次に図4の回路構成例について説明する。
図4において、Q1〜Q12はトランジスタ、R1〜R19は抵抗
器、C1〜C3はコンデンサである。この回路は、抵抗R1〜
R10およびトランジスタQ1〜Q6からなる相補対称形カレ
ントミラー回路、抵抗R11〜R13およびトランジスタQ7、
Q8からなるフローテイング形シャントレギレータ回路、
抵抗R14〜R18、コンデンサC2,C3およびトランジスタQ9
〜Q12からなる相補対称形シングルエンデットプッシュ
プル回路、抵抗R19およびコンデンサC1からなる帰還回
路で構成され、入出力全段直流結合無バイアスで、無信
号時の消費電力は零(0)である。以下、その動作を詳細
に説明する。
【0062】送信制御信号に基づいてペデスタルクラン
プパルスVb1およびVb2が発生し、それぞれが疑似リニア
アンプの送信制御信号入力端であるR2およびR3の両端に
送出されると、抵抗R1〜R10およびトランジスタQ1〜Q6
からなる正負対称の相補対称形カレントミラー回路の動
作点がAB1級に固定される。トランジスタQ1〜Q6からな
る正負対称の相補対称形カレントミラー回路の動作点が
AB1級に固定されると、トランジスタQ5、Q6のコレクタ
電流により抵抗R11、R12に発生する電圧に基づいてトラ
ンジスタQ8のコレクタおよびエミッタに、次段のトラン
ジスタQ9〜Q12からなる相補対称形シングルエンデット
プッシュプル回路の動作点をAB1級に固定する電圧が送
出される。
【0063】この電圧により、トランジスタQ9〜Q12か
らなる相補対称形シングルエンデットプッシュプル回路
の動作点がAB1級に固定される。ここで、コンデンサC2,
C3は位相補正用で、数pF〜数十pF程度である。
【0064】以上の手順で、入出力全段直流結合無バイ
アスのドライブ回路の動作点が固定されると、抵抗R1、
R19とコンデンサC1とで構成された帰還回路により、入
出力に負帰還がかかり入出力逆相の高速負帰還形増幅器
となる。ここで、コンデンサC1は位相補正用で、数pF程
度である。回路の増幅率Avは次式であらわされる。
【0065】Av=−(R19/R1) ペデスタルクランプパルスを正負対称のVb1およびVb2と
し、入出力全段直流結合無バイアスドライブ回路を、上
記の全段正負対称の相補形回路とすることによつて、ペ
デスタルクランプパルスの立ち上がりおよび立ち下がり
の過度応答時のスパイクノイズを抑圧することができ
る。その他の動作は図3の場合と同様なので省略する。
【0066】以上説明したように、上記構成によれば、
ドライブ回路を疑似リニアアンプで構成し、無信号時の
消費電力を零(0)とすることによつて発熱の問題が解消
され、またペデスタルクランプパルスの発生期間中の
み、高速負帰還形増幅器として動作させることによつ
て、任意波形例えばパルス波、サイン波およびガウシャ
ン波等の入力波を所定の値に線形に増幅し、図示されな
い振動子を駆動することができる。
【0067】また、ドライブ回路のバイアスに結合用コ
ンデンサを用いていないので、過度応答に対する復帰時
間が非常に早く、入出力全段正負対称の相補形回路とす
ることによつて、ペデスタルクランプパルスによるスパ
イクノイズの発生を効果的に抑圧することができる。さ
らに、トランスフォーマを使用していないので、回路の
高密度実装による小型化、および回路の集積回路化など
が容易でコスト低減ができる。
【0068】
【発明の効果】以上説明したように、本発明によれば、
ドライブ回路における無信号時の消費電力を0にできる
ので発熱の問題を解消することができ、また任意波形を
増幅することができるという利点を得られる。
【図面の簡単な説明】
【図1】 本発明に係る送信回路のブロック図である。
【図2】 他の実施形態に係る送信回路のブロック図で
ある。
【図3】 ドライブ回路の構成例を示す回路図である。
【図4】 ドライブ回路の他の構成例を示す回路図であ
る。
【図5】 回路中の各信号の波形を示す図である。
【図6】 従来の回路構成例を示す図である。
【図7】 従来の他の回路構成例を示す図である。
【符号の説明】
30 ペデスタルクランプ回路(バイアス設定回路)、
32 疑似リニアアンプ(ドライブ回路)。
フロントページの続き (56)参考文献 特開2000−152930(JP,A) 特開 昭62−117533(JP,A) 特開 平11−56839(JP,A) 特開 平10−57373(JP,A) 特開 平7−231247(JP,A) 特開 平3−162838(JP,A) 特開 平3−131784(JP,A) 窪田登司,やさしく作れるスーパーア ンプFETアンプ製作集(第4刷),日 本,誠文堂新光社,1988年12月15日, 182−199 窪田登司,半導体アンプ製作技法,日 本,誠文堂新光社,1995年 2月25日 (58)調査した分野(Int.Cl.7,DB名) A61B 8/00 - 8/15

Claims (7)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 複数の原送信信号のすべてを包含するパ
    ルス幅を有し正負対称性をもった一対のバイアス用パル
    スを出力するバイアス設定回路と、 正負対称の相補型の回路構成を有する複数のドライブ回
    路であって、前記一対のバイアス用パルスのパルス幅に
    対応した期間だけバイアス電流を流す回路を有し、前記
    一対のバイアス用パルスのレベルに応じて線形増幅領域
    中に動作点が設定され、これにより、前記一対のバイア
    ス用パルスによって正負の動作期間及び動作点が定めら
    れ、前記複数の原送信信号を線形増幅する複数のドライ
    ブ回路と、 を含み、 前記バイアス設定回路が前記複数のドライブ回路に対し
    て共用されたことを特徴とする超音波診断装置の送信回
    路。
  2. 【請求項2】 請求項1記載の送信回路において、 前記複数のドライブ回路は、その全段が正負対称の回路
    構成を有することを特徴とする超音波診断装置の送信回
    路。
  3. 【請求項3】 請求項1記載の送信回路において、 前記複数のドライブ回路は、入力から出力までの全段が
    直流的に結合された回路構成を有することを特徴とする
    超音波診断装置の送信回路。
  4. 【請求項4】 請求項1記載の送信回路において、 前記複数のドライブ回路は、負帰還型増幅器であること
    を特徴とする超音波診断装置の送信回路。
  5. 【請求項5】 請求項1記載の送信回路において、 前記バイアス設定回路は、送信条件に応じて、前記一対
    のバイアス用パルスのレベルを可変設定し、これにより
    前記複数のドライブ回路の動作点が可変設定されること
    を特徴とする超音波診断装置の送信回路。
  6. 【請求項6】 請求項1記載の送信回路において、 前記複数のドライブ回路に接続されたドライブ用電源を
    含み、 前記ドライブ用電源は、送信条件に応じて、前記ドライ
    ブ用電源の電圧を可変設定し、これにより前記複数のド
    ライブ回路から出力される送信信号のレベルが可変設定
    されることを特徴とする超音波診断装置の送信回路。
  7. 【請求項7】 請求項1記載の送信回路において、 複数のドライブ回路に接続されたドライブ用電源を
    含み、 前記ドライブ用電源は、送信条件に応じて、前記ドライ
    ブ用電源の電圧を可変設定し、これにより前記複数の
    ライブ回路から出力される送信信号のレベルが可変設定
    され、 前記複数のドライブ回路は、前記ドライブ用電源の電圧
    を可変しても、前記一対のバイアス用パルスによって
    ドライブ回路の動作点が所定の値に保たれる回路構成を
    有することを特徴とする超音波診断装置の送信回路。
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