JP5556083B2 - プラスチックボトル - Google Patents

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本発明は、口部と、肩部と、胴部と、底部とを備えたプラスチックボトルに関する。
近年、プラスチックボトルに使用されるプラスチック材料の使用量を減らすことにより、プラスチックボトルを軽量化することが望まれている。しかしながら、ボトルを軽量化した場合、ボトルの強度が弱くなってしまう。この為、軽量化ボトルは、ある一定の強度を維持する目的で、デザイン性や店頭販売(手売)に限定される等の制約がある。
また、ボトルを自動販売機で販売するときに、自動販売機内ではボトルが横倒しになって積載される事により、下段にあるボトルはボトル潰れを伴い易くなる傾向があり、自動販売機から正常に排出できなかったり、自動販売機内での保存中や排出時にボトルが凹む問題が生じやすい。これを解決するために、ボトル飲料を製造する工程において、ボトルに内容液を充填した直後に液体窒素等をボトル内に充填してボトル内圧を陽圧化させ閉栓する技術がある。これにより、ボトル内部は陽圧となり、ボトルの強度を高くすることが可能である。なお、このようにボトル内部を窒素等の不活性ガスで満たすことは、内容液(例えば緑茶)の酸化を防止する効果もある。
また、天然発泡水(スパークリングウォーター)や酸素水等をボトルに充填した場合、ボトル内はわずかに陽圧となる。あるいは緑茶またはコーヒー等の内容液をボトルに充填し、充填温度が販売時温度より低い場合、内溶液が販売時と充填時の差分昇温する事で内溶液の体積が膨張し、ボトル内が陽圧となる。
このように、内部が陽圧となるプラスチックボトル(陽圧ボトル)は、耐圧性を付与した胴部形状および底部形状を有する必要がある。したがって、陽圧ボトルの胴部形状および底部形状はある程度の制約を受けることになる。例えば、陽圧ボトルの内部を陽圧にした際、ボトルの胴部が膨張してしまうので、パネル等特殊な形状を胴部に付与することは難しいといった制約が存在する。
これと同時に、陽圧ボトルを製作(設計)する際には、製品の購買意欲を増す為にデザイン性も求められる。したがって、陽圧時にも胴部のデザイン性や寸法を維持することが可能なプラスチックボトルとする必要がある。
特開平7−125737号公報 特開2007−62800号公報
本発明はこのような点を考慮してなされたものであり、内部を陽圧とした場合であっても胴部の変形を少なくすることができ、持ちやすくかつデザイン性に優れたプラスチックボトルを提供することを目的とする。
本発明は、口部と、肩部と、胴部と、底部とを備えたプラスチックボトルにおいて、胴部は、上方くびれ領域と、この上方くびれ領域に小径環状線を介して連接する下方くびれ領域とを含むくびれ領域を有し、小径環状線は、胴部の最小周方向長さをもち、上方くびれ領域は、小径環状線から上方に向かって徐々に周方向長さが増加し、下方くびれ領域は、小径環状線から下方に向かって徐々に周方向長さが増加し、上方くびれ領域および下方くびれ領域は、いずれも多数の平面状の三角形パネルからなり、上方くびれ領域および下方くびれ領域は、いずれも底辺が上方にくる下向きの下向き三角形パネルと、底辺が下方にくる上向きの上向き三角形パネルとを、周方向に交互に並べて配置した構造からなり、上方くびれ領域および下方くびれ領域における下向き三角形パネルおよび上向き三角形パネルは、いずれも稜線を介して互いに隣接し、下向き三角形パネルは、いずれも一対の底角と頂角とを有する同一形状をなし、一対の底角のうちいずれか一方の底角は90°以上となり、上向き三角形パネルは、いずれも一対の底角と頂角とを有する同一形状をなし、一対の底角のうちいずれか一方の底角は90°以上となり、下向き三角形パネルおよび上向き三角形パネルは、いずれも底辺以外の辺は、内側へ凸となる谷状稜線と、外側へ凸となる山状稜線とを有し、上方くびれ領域および下方くびれ領域において、それぞれ谷状稜線と山状稜線とが周方向に交互に配置されていることを特徴とするプラスチックボトルである。
本発明は、上方くびれ領域および下方くびれ領域において、下向き三角形パネルおよび上向き三角形パネルは、それぞれ非線対称な三角形からなることを特徴とするプラスチックボトルである。
本発明は、小径環状線は、正多角形の水平断面を有することを特徴とするプラスチックボトルである。
本発明は、小径環状線におけるくびれ領域の径dの、胴部の最大径dに対する比(d/d)が、0.60以上かつ0.95以下であることを特徴とするプラスチックボトルである。
本発明は、くびれ領域の三角形パネルの合計個数が、32個以上かつ96個以下となることを特徴とするプラスチックボトルである。
本発明は、くびれ領域の厚みが、0.07mm乃至0.40mmであることを特徴とするプラスチックボトルである。
本発明によれば、胴部は、上方くびれ領域と、この上方くびれ領域に小径環状線を介して連接する下方くびれ領域とを含むくびれ領域を有し、上方くびれ領域および下方くびれ領域は、いずれも多数の平面状の三角形パネルからなる。このことにより、内部を陽圧とした場合であっても、胴部の変形を少なくすることができ、プラスチックボトルを持ちやすくすることができる。また、プラスチックボトルのデザイン性を保持することができる。
図1は、本発明の一実施の形態によるプラスチックボトルを示す正面図。 図2は、本発明の一実施の形態によるプラスチックボトルのくびれ領域を示す拡大正面図。 図3は、本発明の一実施の形態によるプラスチックボトルを示す断面図(図1のIII−III線断面図)。 図4は、本発明の一実施の形態によるプラスチックボトルを示す断面図(図1のIV−IV線断面図)。 図5は、本発明の一実施の形態によるプラスチックボトルを示す断面図(図1のV−V線断面図)。 図6は、本発明の一実施の形態によるプラスチックボトルを示す正面図。
以下、図面を参照して本発明の実施の形態について説明する。図1乃至図6は本発明の一実施の形態を示す図である。
まず、図1乃至図6により本実施の形態によるプラスチックボトルの概要について説明する。なお、本明細書中、「上方」、「下方」とは、それぞれプラスチックボトル10を正立させた状態(図1)における上方、下方のことをいう。
図1に示すように、プラスチックボトル10は、口部11と、肩部12と、胴部20と、底部30とを備えている。
このうち胴部20は、肩部12に連接する上方円筒部21と、底部30に連接する下方円筒部22とを有している。上方円筒部21には複数の環状の補強溝21aが設けられている。また、上方円筒部21と下方円筒部22との間に、ボトル内方に窪むくびれ領域23が形成されている。
このくびれ領域23は、上方くびれ領域24と、この上方くびれ領域24に小径環状線25を介して連接する下方くびれ領域26とを含んでいる。小径環状線25は、胴部20の最小周方向長さをもつ。また上方くびれ領域24は、小径環状線25から上方に向かって徐々に周方向長さが増加し、下方くびれ領域26は、小径環状線25から下方に向かって徐々に周方向長さが増加する。
また上方くびれ領域24と上方円筒部21との間には、周方向全周にわたって上方環状線27が形成され、下方くびれ領域26と下方円筒部22との間には、周方向全周にわたって下方環状線28が形成されている。
これら上方くびれ領域24および下方くびれ領域26は、いずれも稜線24c、24d、26c、26dにより区画された多数の平面状の三角形パネル24a、24b、26a、26bからなっている。
くびれ領域23を構成する三角形パネルの合計個数は、32個以上かつ96個以下とすることが好ましく、60個以上かつ72個以下とすることが更に好ましい。なお本実施の形態では、三角形パネル24a、24b、26a、26bは、それぞれ16個ずつ、合計64個設けられている。三角形パネルの総数を32個未満とした場合、ボトル内部を加圧または減圧した時に、くびれ領域23が胴膨れを起こすため好ましくない。他方、三角形パネルの総数が96個を超える場合、プラスチックボトル10をブロー成形により作製する際、賦形不良が発生するため好ましくない。
すなわち図2に示すように、上方くびれ領域24は、底辺が上方にくる下向きの下向き三角形パネル24aと、底辺が下方にくる上向きの上向き三角形パネル24bとを、周方向に交互に並べて配置した構造からなっている。なお、各下向き三角形パネル24aの底辺は、上方環状線27上に位置している。一方、各上向き三角形パネル24bの底辺は、小径環状線25上に位置している。
同様に、下方くびれ領域26は、底辺が上方にくる下向きの下向き三角形パネル26aと、底辺が下方にくる上向きの上向き三角形パネル26bとを、周方向に交互に並べて配置した構造からなっている。なお、各下向き三角形パネル26aの底辺は、小径環状線25上に位置している。一方、各上向き三角形パネル26bの底辺は、下方環状線28上に位置している。
さらに、上方くびれ領域24および下方くびれ領域26のそれぞれにおいて、下向き三角形パネル24a、26aおよび上向き三角形パネル24b、26bは、いずれも稜線24c、24d、26c、26dを介して互いに隣接している。下向き三角形パネル24a、26aおよび上向き三角形パネル24b、26bは、いずれも底辺以外の辺は、内側へ凸となる谷状稜線24c、26cと、外側へ凸となる山状稜線24d、26dとを有する。
すなわち図2に示すように、上方くびれ領域24において、各下向き三角形パネル24aは、谷状稜線24cを介して一側(図2の左側)の上向き三角形パネル24bに隣接している。また各下向き三角形パネル24aは、山状稜線24dを介して他側(図2の右側)の上向き三角形パネル24bに隣接している。
同様に、下方くびれ領域26において、各下向き三角形パネル26aは、谷状稜線26cを介して一側(図2の左側)の上向き三角形パネル26bに隣接している。また各下向き三角形パネル26aは、山状稜線26dを介して他側(図2の右側)の上向き三角形パネル26bに隣接している。
したがって、図3および図4に示すように、上方くびれ領域24および下方くびれ領域26におけるくびれ領域23の水平断面は、いずれも星形(32角形)からなっている。他方、図5に示すように、小径環状線25におけるくびれ領域23の水平断面は、正多角形(正16角形)からなっている。
このように構成することにより、ボトル内部を加圧または減圧した時に、各三角形パネル24a、24b、26a、26bの面に対して力が加わるため、力の向きが周方向に均一とすることができる。これにより、くびれ領域23を変形しにくくすることができる。
なお、小径環状線25の水平断面は、正8角形〜正24角形とすることが好ましく、正12角形〜正20角形とすることが更に好ましい。なお、小径環状線25の水平断面を6角形以下とした場合、ボトル内部を加圧または減圧した時に、くびれ領域23の膨らみが大となり、くびれ領域23が可逆変形を起こしにくくなる。他方、小径環状線25の水平断面を25角形以上とした場合、賦形不良を起こしてしまう。
また図6に示すように、小径環状線25におけるくびれ領域23の径をdとし、胴部20の最大径をdとしたとき、くびれ領域23の径dの、胴部20の最大径dに対する比(d/d)が、0.60以上かつ0.95以下(0.60≦d/d≦0.95)となることが好ましく、約0.85にすることが最も好ましい。なお、この比(d/d)が0.60未満となった場合(0.60>d/d)、ブロー成形時に賦形不良を起こすおそれがある。他方、この比(d/d)が0.95を上回る場合(d/d>0.95)、プラスチックボトル10を持ちにくくなるおそれがあり、ユニバーサルデザイン適性(UD適性)の面から好ましくない。
さらに図6に示すように、底部30の接地面から小径環状線25までの高さをhとし、プラスチックボトル10の全高をhとしたとき、この小径環状線25までの高さhの、プラスチックボトル10の全高hに対する比(h/h)が、0.20以上かつ0.60以下(0.20≦h/h≦0.60)となることが好ましく、0.30にすることが更に好ましい。なお、この比(h/h)が0.20未満となった場合(0.20>h/h)、プラスチックボトル10は持ちにくくなるため、ユニバーサルデザイン適性(UD適性)の面から好ましくない。他方、この比(h/h)が0.60を上回る場合(h/h>0.60)、軽量化ボトルでは足部先端等に賦形不良を起こす。
再度図2を参照すると、上方くびれ領域24および下方くびれ領域26のそれぞれにおいて、下向き三角形パネル24a、26aおよび上向き三角形パネル24b、26bは、各々非線対称な三角形からなっている。
ここで図2により、上方くびれ領域24の下向き三角形パネル24aを例にとって説明すると、複数の下向き三角形パネル24a同士は、互いに同一形状をなしている。各下向き三角形パネル24aは、一対の底角θ、θと、頂角θとを有している。また各下向き三角形パネル24aの一対の底角θ、θのうち、一方の底角θの角度は90°以上となっている。したがって、各下向き三角形パネル24aを構成する2つの斜辺(山状稜線24d、谷状稜線24c)は、正面から見てボトルの中心軸Zに対して同一の方向に傾斜している。また2つの斜辺(山状稜線24d、谷状稜線24c)は、水平面に対してプラスチックボトル10の内方に傾斜している。
同様に、上向き三角形パネル24b同士、下向き三角形パネル26a同士、および上向き三角形パネル26b同士についても、いずれも一対の底角と頂角とを有する同一形状をなしている。また各三角形パネル24b、26a、26bの一対の底角のうち、いずれか一方の底角は90°以上となっている。
このようなプラスチックボトル10のサイズ(容量)は限定されるものではなく、どのようなサイズのボトルからなっていても良い。プラスチックボトル10の肉厚は、くびれ領域23において0.07mm乃至0.40mmとすることができ、これによりプラスチックボトル10の軽量化を図ることができる。
このようなプラスチックボトル10は、合成樹脂材料を射出成形して製作したプリフォームを二軸延伸ブロー成形することにより作製することができる。なおプリフォームすなわちプラスチックボトル10の材料としては熱可塑性樹脂特にPE(ポリエチレン)、PP(ポリプロピレン)、PET(ポリエチレンテレフタレート)、PEN(ポリエチレンナフタレート)を使用する事が好ましい。
また、プラスチックボトル10は、2層以上の多層成形ボトルとして形成することもできる。即ち押し出し成形または射出成形により、例えば、中間層をMXD6、MXD6+コバルト塩、PGA(ポリグリコール酸)、EVOH(エチレンビニルアルコール共重合体)又はPEN(ポリエチレンナフタレート)等のガスバリア性及び遮光性を有する樹脂(中間層)として3層以上からなるプリフォームを押出成形後、吹込成形することによりガスバリア性及び遮光性を有する多層ボトルを形成しても良い。なお、このような中間層は、プラスチックボトル10のうち少なくとも胴部20内に設けることが好ましい。また底部30において、底部30の中央部を除く領域に中間層を設けることが好ましい。ケース落下等の衝撃を受けた際この部分がデラミ(層間剥離)を起こすおそれがあるからである。ガスバリア性及び遮光性を有する為に、多層にするだけでなく熱可塑性樹脂同士をブレンドしたブレンドボトル、コーティングボトルや蒸着ボトルを使用しても良い。
プラスチックボトル10に充填する対象物は問わないが、充填後にプラスチックボトル10内部が陽圧となる炭酸飲料水、天然発泡水(スパークリングウォーター)、酸素水、液体窒素等によりボトル内圧を陽圧化した清涼飲料水が適している。ここでプラスチックボトル10内部が陽圧になるとは、充填した内容液の液温が20℃である場合に、プラスチックボトル10の内圧が1kPa〜400kPaとなることをいう。とりわけプラスチックボトル10の内圧が1kPa〜150kPaとなる場合に、本実施の形態による効果が得られやすい。
次にこのような構成からなる本実施の形態の作用について説明する。
まずプラスチックボトル10内に、例えば炭酸飲料水、天然発泡水(スパークリングウォーター)、酸素水、緑茶、あるいはコーヒー等の内容液を充填し、その後、液体窒素をヘッドスペース内に充填して閉栓する。この際、充填された不活性ガスまたは内容液により、プラスチックボトル10内部は陽圧(例えば内容液の液温が20℃の場合に、充填直後の内圧が1kPa〜400kPa)となる。
プラスチックボトル10内部が陽圧となることにより、プラスチックボトル10の内方から外方へ力が作用し、胴部20においては、およそ半径方向内方から外方へ向けて圧力が加わる。この状態で、内容物を充填したプラスチックボトル10(飲料製品)は出荷され、小売店に搬送もしくは自動販売機に投入されて消費者に販売される。
ところで本実施の形態において、胴部20は、上方くびれ領域24および下方くびれ領域26を含むくびれ領域23を有し、この上方くびれ領域24および下方くびれ領域26は、いずれも多数の平面状の三角形パネル24a、24b、26a、26bからなっている。このことにより、プラスチックボトル10を薄肉に形成するとともにその内部を陽圧とし、胴部20内方から外方へ向けて力が加わっている場合であっても、デザイン性のある胴部形状を維持することができる。またプラスチックボトル10の持ちやすさ(UD適性)を維持することができる。
また本実施の形態によれば、上方くびれ領域24および下方くびれ領域26は、いずれも下向き三角形パネル24a、26aと、上向き三角形パネル24b、26bとを、周方向に交互に並べて配置した構造からなる。また、下向き三角形パネル24a、26aおよび上向き三角形パネル24b、26bは、いずれも稜線24c、24d、26c、26dを介して互いに隣接している。下向き三角形パネル24a、26aおよび上向き三角形パネル24b、26bは、いずれも一対の底角と頂角とを有する同一形状をなし、一対の底角のうちいずれか一方の底角は90°以上となる。さらに、下向き三角形パネル24a、26aおよび上向き三角形パネル24b、26bは、それぞれ非線対称な三角形からなっている。これらのことにより、上述した作用効果(デザイン性、UD適性)を更に高めることができる。
さらに稜線24c、24d、26c、26dは、いずれも水平方向を向いていない。したがって、プラスチックボトル10内部を陽圧とした場合でも、くびれ領域23が高さ方向に膨張しにくいので、プラスチックボトル10の全高変化を小さく抑えることができる。
さらに本実施の形態によれば、小径環状線25が正多角形の水平断面を有するので、ボトル内部を加圧または減圧した時に、くびれ領域23に加わる力の向きを周方向に均一にすることができ、くびれ領域23を変形しにくくすることができる。
次に、本実施の形態における具体的実施例について説明する。
(UD適性の評価)
まず、以下に挙げる5種類のプラスチックボトル(実施例1、変形例1、変形例2、比較例1、および比較例2)について、それぞれボトル内部を陽圧としたときの持ちやすさ(UD適性)について評価した。
(実施例1)
図1乃至図6に示す構成からなる、500ml用のプラスチックボトル10(実施例1)を作製した。この場合、18gのプリフォームを二軸延伸ブロー成形することにより、プラスチックボトル10(実施例1)を作製した。実施例1において、くびれ領域23の径d(58mm)の、胴部20の最大径d(68mm)に対する比(d/d)は、0.85であった。このプラスチックボトル10(実施例1)は、従来一般に用いられるプラスチックボトルよりも薄肉化されたものである。また、実施例1において、上述したように三角形パネルの合計個数は64個であった。
(変形例1)
くびれ領域23の径dを40mmとして細くしたこと、以外は、実施例1と同様にして、実施例1と同じ重量および肉厚を有する500ml用のプラスチックボトル10(変形例1)を作製しようとしたが、賦形不良によりブロー成形する事が出来なかった。
(変形例2)
くびれ領域23の径dを65mmとして太くしたこと、以外は、実施例1と同様にして、実施例1と同じ重量および肉厚を有する500ml用のプラスチックボトル10(変形例2)を作製した。なお、変形例2において、くびれ領域23の径d(65mm)の、胴部20の最大径d(68mm)に対する比(d/d)は、0.96であった。
(比較例1)
くびれ領域23が設けられておらず、プレーン構造からなる、500ml用のプラスチックボトル(比較例1)を作製した。比較例1のプラスチックボトルは、実施例1と同じ重量および肉厚を有するものである。
(比較例2)
くびれ領域23が設けられておらず、プレーン構造からなる、500ml用のプラスチックボトル(比較例2)を作製した。比較例2において、28gのプリフォームを二軸延伸ブロー成形することにより、プラスチックボトル(比較例2)を作製した。すなわち比較例2のプラスチックボトルは、実施例1のプラスチックボトル10より重量が重くなっている。また、このプラスチックボトル(比較例2)は、実施例1のプラスチックボトル10の1.5〜4倍の厚みを有している。
次に、これらのうち変形例1を除く4種類のプラスチックボトル(実施例1、変形例2、比較例1、および比較例2)内に不活性ガスを注入し、それぞれその内圧を陽圧(50kPa)として密栓した。
次に、パネリスト20名に対して持ち易さ評価(5段階評価)を実施し、UD適性を評価した。この結果、表1の「平均得点」の項目から明らかなように、実施例1のプラスチックボトル10がUD適性の点で最も優れている事が判明した。このほか、これら5種類のプラスチックボトルのブロー成形性および賦形性についても評価した(表1参照)。
(三角形パネルの総数)
続いて、3種類のプラスチックボトル(実施例1、変形例3、および変形例4)について、三角形パネルの総数を変化させたときのブロー成形性および賦形性について評価した。
(変形例3)
くびれ領域23に設けられた三角形パネルの総数を20個とした500ml用のプラスチックボトル(変形例3)を作製しようとしたが、賦形不良によりブロー成形する事が出来なかった。
(変形例4)
くびれ領域23に設けられた三角形パネルの総数を100個とした500ml用のプラスチックボトル(変形例4)を作製した。このプラスチックボトル(変形例4)は、実施例1のプラスチックボトル10と同じ重量を有している。
次に、上述した実施例1のプラスチックボトル10、および変形例4のプラスチックボトル内に不活性ガスを注入し、それぞれその内圧を陽圧(50kPa)として密栓した。
次いで、これら3種類(実施例1、変形例3、および変形例4)のプラスチックボトルについて、ブロー成形テストを行った。この結果、上述したように変形例3のプラスチックボトルについてはブロー成形適性が悪化する傾向にあった(表1参照)。他方、変形例4のプラスチックボトルについては、ハンドリング適性(側壁強度)低下によりUD適性が低下した。
Figure 0005556083
10 プラスチックボトル
11 口部
12 肩部
13 環状段部
20 胴部
21 上方円筒部
21a 補強溝
22 下方円筒部
23 くびれ領域
24 上方くびれ領域
24a、26a 下向き三角形パネル
24b、26b 上向き三角形パネル
24c、26c 谷状稜線
24d、26d 山状稜線
25 小径環状線
26 下方くびれ領域
27 上方環状線
28 下方環状線
30 底部

Claims (6)

  1. 口部と、肩部と、胴部と、底部とを備えたプラスチックボトルにおいて、
    胴部は、上方くびれ領域と、この上方くびれ領域に小径環状線を介して連接する下方くびれ領域とを含むくびれ領域を有し、
    小径環状線は、胴部の最小周方向長さをもち、
    上方くびれ領域は、小径環状線から上方に向かって徐々に周方向長さが増加し、
    下方くびれ領域は、小径環状線から下方に向かって徐々に周方向長さが増加し、
    上方くびれ領域および下方くびれ領域は、いずれも多数の平面状の三角形パネルからなり、
    上方くびれ領域および下方くびれ領域は、いずれも底辺が上方にくる下向きの下向き三角形パネルと、底辺が下方にくる上向きの上向き三角形パネルとを、周方向に交互に並べて配置した構造からなり、
    上方くびれ領域および下方くびれ領域における下向き三角形パネルおよび上向き三角形パネルは、いずれも稜線を介して互いに隣接し、
    下向き三角形パネルは、いずれも一対の底角と頂角とを有する同一形状をなし、一対の底角のうちいずれか一方の底角は90°以上となり、
    上向き三角形パネルは、いずれも一対の底角と頂角とを有する同一形状をなし、一対の底角のうちいずれか一方の底角は90°以上となり、
    下向き三角形パネルおよび上向き三角形パネルは、いずれも底辺以外の辺は、内側へ凸となる谷状稜線と、外側へ凸となる山状稜線とを有し、
    上方くびれ領域および下方くびれ領域において、それぞれ谷状稜線と山状稜線とが周方向に交互に配置されていることを特徴とするプラスチックボトル。
  2. 上方くびれ領域および下方くびれ領域において、下向き三角形パネルおよび上向き三角形パネルは、それぞれ非線対称な三角形からなることを特徴とする請求項1記載のプラスチックボトル。
  3. 小径環状線は、正多角形の水平断面を有することを特徴とする請求項1または2記載のプラスチックボトル。
  4. 小径環状線におけるくびれ領域の径dの、胴部の最大径dに対する比(d/d)が、0.60以上かつ0.95以下であることを特徴とする請求項1乃至3のいずれか一項記載のプラスチックボトル。
  5. くびれ領域の三角形パネルの合計個数が、32個以上かつ96個以下となることを特徴とする請求項1乃至4のいずれか一項記載のプラスチックボトル。
  6. くびれ領域の厚みが、0.07mm乃至0.40mmであることを特徴とする請求項1乃至5のいずれか一項記載のプラスチックボトル。
JP2009184667A 2009-08-07 2009-08-07 プラスチックボトル Active JP5556083B2 (ja)

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