JP5553752B2 - 4−フェニル−6−(2,2,2−トリフルオロ−1−フェニルエトキシ)ピリミジン系化合物を調製する方法 - Google Patents

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Description

1. 発明の分野
本発明は、4−フェニル−6−(2,2,2−トリフルオロ−1−フェニルエトキシ)ピリミジン系化合物を作製する方法に関する。
本願は、2007年8月24日付で出願された米国仮特許出願第60/957,744号明細書(その全体が参照により本明細書中に援用される)に対する優先権を主張するものである。
2. 背景
或る特定の4−フェニル−6−(2,2,2−トリフルオロ−1−フェニルエトキシ)ピリミジン系化合物は、トリプトファンヒドロキシラーゼ(TPH)酵素の阻害剤であり、これはセロトニン生合成の律速段階を触媒する。共に2006年12月12日付で出願された特許文献1及び特許文献2を参照されたい。これらの化合物は、セロトニン作動系に関連する広範な疾患及び障害を治療するのに使用することができると考えられている(同上)。結果として、効率的なこれらの製造方法が望まれる。
米国特許出願第11/638,677号明細書 米国特許出願第60/874,596号明細書
3. 発明の概要
本発明は、式I:
Figure 0005553752
の化合物(その様々な置換基は本明細書中で定義される)及びその塩を調製する方法を包含する。哺乳類に投与する場合、好ましくは、この式の化合物はTPH(例えばTPH1)を阻害し、様々な疾患及び障害の治療に有用であり得る。
本発明は、式Iの化合物の合成に有用な中間体も包含する。
4. 図面の簡単な説明
(R)−1−(4−クロロ−2−(3−メチル−1H−ピラゾール−1−イル)フェニル)−2,2,2−トリフルオロエタノールの結晶性固体形態のX線回折パターンを示す図である。リガクのMiniFlex回折計(Cu(1.54060Å)放射)を用いてパターンを得た。 1−(4−クロロ−2−(3−メチル−1H−ピラゾール−1−イル)フェニル)−2,2,2−トリフルオロエタノンの結晶性固体形態のX線回折パターンを示す図である。リガクのMiniFlex回折計(Cu(1.54060Å)放射)を用いてパターンを得た。 1−(2−ブロモ−5−クロロフェニル)−3−メチル−1H−ピラゾールの結晶性固体形態のX線回折パターンを示す図である。リガクのMiniFlex回折計(Cu(1.54060Å)放射)を用いてパターンを得た。
5. 詳細な説明
本発明は、式Iの化合物を調製する新規の方法、及びそれに有用な中間体の発見に基づく。哺乳類に投与する場合、好ましくは、式Iの化合物はTPHを阻害し、様々な疾患及び障害の治療に使用され得る。概して、共に2006年12月12日付で出願された特許文献1及び特許文献2を参照されたい。
5.1. 定義
特に明示のない限り、「アルケニル」という用語は、2個〜20個(例えば2個〜10個又は2個〜6個)の炭素原子を有し、少なくとも1つの炭素−炭素二重結合を含む直鎖、分岐、及び/又は環状の炭化水素を意味する。代表的なアルケニル部分としては、ビニル、アリル、1−ブテニル、2−ブテニル、イソブチレニル、1−ペンテニル、2−ペンテニル、3−メチル−1−ブテニル、2−メチル−2−ブテニル、2,3−ジメチル−2−ブテニル、1−ヘキセニル、2−ヘキセニル、3−ヘキセニル、1−ヘプテニル、2−ヘプテニル、3−ヘプテニル、1−オクテニル、2−オクテニル、3−オクテニル、1−ノネニル、2−ノネニル、3−ノネニル、1−デセニル、2−デセニル、及び3−デセニルが挙げられる。
特に明示のない限り、「アルコキシ」という用語は、−O−アルキル基を意味する。アルコキシ基の例としては、−OCH、−OCHCH、−O(CHCH、−O(CHCH、−O(CHCH、−O(シクロペニル(cyclopenyl))及び−O(CHCHが挙げられる。「低級アルコキシ」という用語は、−O−(低級アルキル)を表す。
特に明示のない限り、「アルキル」という用語は、1個〜20個(例えば1個〜10個又は1個〜4個)の炭素原子を有する直鎖、分岐、及び/又は環状(「シクロアルキル」)の炭化水素を意味する。1個〜4個の炭素を有するアルキル部分は「低級アルキル」と称される。アルキル基の例としては、メチル、エチル、プロピル、イソプロピル、n−ブチル、t−ブチル、イソブチル、ペンチル、ヘキシル、イソヘキシル、ヘプチル、4,4−ジメチルペンチル、オクチル、2,2,4−トリメチルペンチル、ノニル、デシル、ウンデシル、及びドデシルが挙げられる。シクロアルキル部分は単環式であっても、又は多環式であってもよく、例としてはシクロプロピル、シクロブチル、シクロペンチル、シクロヘキシル、及びアダマンチルが挙げられる。アルキル部分のさらなる例は直鎖、分岐、及び/又は環状部分(例えば1−エチル−4−メチル−シクロヘキシル)を有する。「アルキル」という用語は飽和炭化水素、並びにアルケニル部分及びアルキニル部分を含む。
特に明示のない限り、「アルキルアリール」又は「アルキル−アリール」という用語は、アリール部分と結合したアルキル部分を意味する。
特に明示のない限り、「アルキルヘテロアリール」又は「アルキル−ヘテロアリール」という用語は、ヘテロアリール部分と結合したアルキル部分を意味する。
特に明示のない限り、「アルキル複素環」又は「アルキル−複素環」という用語は、複素環部分と結合したアルキル部分を意味する。
特に明示のない限り、「アルキニル」という用語は、2個〜20個(例えば2個〜20個又は2個〜6個)の炭素原子を有し、少なくとも1つの炭素−炭素三重結合を含む直鎖、分岐、又は環状の炭化水素を意味する。代表的なアルキニル部分としては、アセチレニル、プロピニル、1−ブチニル、2−ブチニル、1−ペンチニル、2−ペンチニル、3−メチル−1−ブチニル、4−ペンチニル、1−ヘキシニル、2−ヘキシニル、5−ヘキシニル、1−ヘプチニル、2−ヘプチニル、6−ヘプチニル、1−オクチニル、2−オクチニル、7−オクチニル、1−ノニニル、2−ノニニル、8−ノニニル、1−デシニル、2−デシニル、及び9−デシニルが挙げられる。
特に明示のない限り、「アリール」という用語は、芳香環、又は炭素原子及び水素原子で構成される芳香環系若しくは部分芳香環系を意味する。アリール部分は共に結合又は縮合した複数の環を含んでもよい。アリール部分の例としては、アントラセニル、アズレニル、ビフェニル、フルオレニル、インダン、インデニル、ナフチル、フェナントレニル、フェニル、1,2,3,4−テトラヒドロ−ナフタレン、及びトリルが挙げられる。
特に明示のない限り、「アリールアルキル」又は「アリール−アルキル」という用語は、アルキル部分と結合したアリール部分を意味する。
特に明示のない限り、「生加水分解性(biohydrolyzable)アミド」、「生加水分解性エステル」、「生加水分解性カルバメート」、「生加水分解性カーボネート」、「生加水分解性ウレイド」、及び「生加水分解性ホスフェート」という用語は、それぞれ、1)化合物の生物活性を妨げないが、in vivoで、吸収、作用の持続時間、若しくは作用の開始等の有益な特性を化合物に付与することができる化合物、又は2)生物学的に不活性であるがin vivoで生物学的に活性な化合物に変換される化合物のアミド、エステル、カルバメート、カーボネート、ウレイド、又はホスフェートを意味する。生加水分解性エステルの例としては、低級アルキルエステル、アルコキシアシルオキシエステル、アルキルアシルアミノアルキルエステル、及びコリンエステルが挙げられる。生加水分解性アミドの例としては、低級アルキルアミド、α−アミノ酸アミド、アルコキシアシルアミド、及びアルキルアミノアルキル−カルボニルアミドが挙げられる。生加水分解性カルバメートの例としては、低級アルキルアミン、置換エチレンジアミン、アミノ酸、ヒドロキシアルキルアミン、複素環アミン及び複素芳香族アミン、並びにポリエーテルアミンが挙げられる。
特に明示のない限り、「ハロゲン」及び「ハロ」という用語は、フッ素、塩素、臭素、及びヨウ素を包含する。
特に明示のない限り、「ヘテロアルキル」という用語は、炭素原子の少なくとも1つがヘテロ原子(例えばN、O、又はS)に置換されているアルキル部分(例えば直鎖、分岐、又は環状である)を表す。
特に明示のない限り、「ヘテロアリール」という用語は、炭素原子の少なくとも1つがヘテロ原子(例えばN、O、又はS)に置換されているアリール部分を意味する。例としては、アクリジニル、ベンゾイミダゾリル、ベンゾフラニル、ベンゾイソチアゾリル、ベンゾイソオキサゾリル、ベンゾキナゾリニル、ベンゾチアゾリル、ベンゾオキサゾリル、フリル、イミダゾリル、インドリル、イソチアゾリル、イソオキサゾリル、オキサジアゾリル、オキサゾリル、フタラジニル、ピラジニル、ピラゾリル、ピリダジニル、ピリジル、ピリミジニル、ピリミジル、ピロリル、キナゾリニル、キノリニル、テトラゾリル、チアゾリル、及びトリアジニルが挙げられる。
特に明示のない限り、「ヘテロアリールアルキル」又は「ヘテロアリール−アルキル」という用語は、アルキル部分と結合したヘテロアリール部分を意味する。
特に明示のない限り、「複素環」という用語は、炭素、水素、及び少なくとも1つのヘテロ原子(例えばN、O、又はS)で構成される芳香族、部分芳香族、又は非芳香族の単環式又は多環式の環又は環系を表す。複素環は、共に縮合又は結合した複数(すなわち2つ以上)の環を含んでもよい。複素環はヘテロアリールを含む。特定の複素環は、窒素、酸素及び硫黄から選択される1個〜4個のヘテロ原子を含有する5員〜13員の複素環である。他の複素環は、窒素、酸素及び硫黄から選択される1個〜4個のヘテロ原子を含有する5員〜10員の複素環である。複素環の例としては、ベンゾ[1,3]ジオキソリル、2,3−ジヒドロ−ベンゾ[1,4]ジオキシニル、シンノリニル、フラニル、ヒダントイニル、モルホリニル、オキセタニル、オキシラニル、ピペラジニル、ピペリジニル、ピロリジノニル、ピロリジニル、テトラヒドロフラニル、テトラヒドロピラニル、テトラヒドロピリジニル、テトラヒドロピリミジニル、テトラヒドロチオフェニル、テトラヒドロチオピラニル、及びバレロラクタミルが挙げられる。
特に明示のない限り、「複素環アルキル」又は「複素環−アルキル」という用語は、アルキル部分と結合した複素環部分を表す。
特に明示のない限り、「ヘテロシクロアルキル」という用語は、非芳香族の複素環を表す。
特に明示のない限り、「ヘテロシクロアルキルアルキル」又は「ヘテロシクロアルキル−アルキル」という用語は、アルキル部分と結合したヘテロシクロアルキル部分を表す。
特に明示のない限り、「プロドラッグ」という用語は、本明細書に開示の化合物の薬学的に許容されるエステル、カーボネート、チオカーボネート、N−アシル誘導体、N−アシルオキシアルキル誘導体、第3級アミンの第4級誘導体、N−マンニッヒ塩基、シッフ塩基、アミノ酸抱合体、リン酸エステル、金属塩、及びスルホン酸エステルを包含する。プロドラッグの例としては、生加水分解性部分(例えば、生加水分解性アミド、生加水分解性カルバメート、生加水分解性カーボネート、生加水分解性エステル、生加水分解性ホスフェート、又は生加水分解性ウレイド類似体)を含む化合物が挙げられる。本明細書に開示の化合物のプロドラッグは当業者によって容易に構想及び調製される。例えば、Design of Prodrugs(Bundgaard, A. Ed., Elseview, 1985)、Bundgaard, hours., "Design and Application of Prodrugs"(A Textbook of Drug Design and Development, Krosgaard-Larsen and hours. Bundgaard, Ed., 1991, Chapter 5, p. 113-191)、及びBundgaard, hours., Advanced Drug Delivery Review(1992, 8, 1-38)を参照されたい。
特に明示のない限り、化学反応を受ける分子の一部分を表すのに用いられる場合、「保護性基(protecting group)」又は「保護基(protective group)」という用語は、この化学反応の条件下で反応性がなく、これらの条件下で反応性がある部分を与えるために取り除くことができる化学的部分を意味する。保護性基は当該技術分野で既知である。例えば、Greene, T. W. and Wuts, P.G.M., Protective Groups in Organic Synthesis(第3版、John Wiley & Sons: 1999)、Larock, R. C., Comprehensive Organic Transformations(第2版、John Wiley & Sons: 1999)を参照されたい。幾つかの例としては、ベンジル、ジフェニルメチル、トリチル、Cbz、Boc、Fmoc、メトキシカルボニル、エトキシカルボニル、及びフタルイミドが挙げられる。
特に明示のない限り、「擬ハロゲン」という用語は、その酸−塩基、置換及び酸化還元化学においてハロゲン化物イオンに類似し、一般的に弱塩基性であり、原子移動ラジカル重合条件下でフリーラジカルを形成する多原子陰イオンを表す。擬ハロゲンの例としては、アジドイオン、シアニド、シアネート、チオシアネート、チオスルフェート、スルホネート、及びハロゲン化スルホニルが挙げられる。
特に明示のない限り、化合物「の立体異性体的に豊富な組成物」という用語は、特定の化合物をその立体異性体(複数可)よりも多く含有する、特定の化合物とその立体異性体(複数可)との混合物を表す。例えば、(S)−ブタン−2−オールの立体異性体的に豊富な組成物は、例えば約60/40、70/30、80/20、90/10、95/5及び98/2の比の(S)−ブタン−2−オールと、(R)−ブタン−2−オールとの混合物を包含する。
特に明示のない限り、「立体異性体混合物」という用語は、ラセミ混合物、及び立体異性体的に豊富な混合物(例えば、R/S=30/70、35/65、40/60、45/55、55/45、60/40、65/35、及び70/30)を包含する。
特に明示のない限り、「立体異性体的に純粋である」という用語は、化合物の1つの立体異性体を含み、その化合物の他の立体異性体を実質的に含まない組成物を意味する。例えば、1つの立体中心を有する化合物の立体異性体的に純粋である組成物は、その化合物の反対の立体異性体を実質的に含まない。2つの立体中心を有する化合物の立体異性体的に純粋である組成物は、その化合物の他のジアステレオマーを実質的に含まない。複数の立体中心を有するが、全ての立体中心の立体化学を規定しないように記載又は呼称された化合物の立体異性体的に純粋である組成物は、その立体化学が規定された立体中心で異なる立体化学を有する、化合物の異性体を実質的に含まない。例えば、「立体異性体的に純粋である((1R)−1,2−ジクロロプロピル)ベンゼン」は、((1S)−1,2−ジクロロプロピル)ベンゼンを実質的に含まない((1R)−1,2−ジクロロプロピル)ベンゼンを表す。
典型的な立体異性体的に純粋である化合物は、約80重量%を超えるその化合物の1つの立体異性体と、約20重量%未満のその化合物の他の立体異性体とを含むか、約90重量%を超えるその化合物の1つの立体異性体と、約10重量%未満のその化合物の他の立体異性体とを含むか、約95重量%を超えるその化合物の1つの立体異性体と、約5重量%未満のその化合物の他の立体異性体とを含むか、約97重量%を超えるその化合物の1つの立体異性体と、約3重量%未満のその化合物の他の立体異性体とを含むか、又は約99重量%を超えるその化合物の1つの立体異性体と、約1重量%未満のその化合物の他の立体異性体とを含む。
特に明示のない限り、「置換された」という用語は、化学構造又は部分を説明するために用いる場合は、その水素原子の1つ又は複数が、アルコール、アルデヒド、アルコキシ、アルカノイルオキシ、アルコキシカルボニル、アルケニル、アルキル(例えば、メチル、エチル、プロピル、t−ブチル)、アルキニル、アルキルカルボニルオキシ(−OC(O)アルキル)、アミド(−C(O)NH−アルキル−又は−アルキルNHC(O)アルキル)、アミジニル(−C(NH)NH−アルキル−又は−C(NR)NH)、(アルキルアミノ、アリールアミノ、アリールアルキルアミノ等の第一級、第二級、及び第三級の)アミン、アロイル、アリール、アリールオキシ、アゾ、カルバモイル(−NHC(O)O−アルキル−又は−OC(O)NH−アルキル)、カルバミル(例えばCONH、並びにCONH−アルキル、CONH−アリール、及びCONH−アリールアルキル)、カルボニル、カルボキシル、カルボン酸、カルボン酸無水物、カルボン酸塩化物、シアノ、エステル、エポキシド、エーテル(例えばメトキシ、エトキシ)、グアニジノ、ハロ、ハロアルキル(例えば−CCl、−CF、−C(CF)、ヘテロアルキル、ヘミアセタール、(第一級及び第二級の)イミン、イソシアネート、イソチオシアネート、ケトン、ニトリル、ニトロ、酸素(すなわち、オキソ基を提供するため)、ホスホジエステル、スルフィド、スルホンアミド(例えばSONH)、スルホン、(アルキルスルホニル、アリールスルホニル及びアリールアルキルスルホニルを含む)スルホニル、スルホキシド、チオール(例えばスルフヒドリル、チオエーテル)並びに尿素(−NHCONH−アルキル−)等の原子、化学的部分、又は官能基で置換された、その構造又は部分の誘導体を表す。
特に明示のない限り、「Xを超える」という語句(ここでXは数である)は、「X又はXを超える」と同じ意味を有する。同様に、「約Xを超える」という語句(ここでXは数である)は、「約X又は約Xを超える」と同じ意味を有する。
特に明示のない限り、「X未満」という語句(ここでXは数である)は、「X又はX未満」と同じ意味を有する。同様に、「約X未満」という語句(ここでXは数である)は、「約X又は約X未満」と同じ意味を有する。
特に明示のない限り、「X〜Y(between X and Y)」という語句は、XとYとの間の値、並びにX自体及びY自体を包含する。同様に、「約X〜約Y」及び「約X〜Y」という語句は両方とも、約X及び約Yを含む約Xと約Yとの間の値を表す。
特に明示のない限り、「挙げられる(複数)(include)」という用語は、「挙げられるが、これらに限定されない」と同じ意味を有し、「挙げられる(単数)(includes)」という用語は、「挙げられるが、これらに限定されない」と同じ意味を有する。同様に、「等(such as)」という用語は、「等(これらに限定されない)」という用語と同じ意味を有する。
特に明示のない限り、一連の名詞の直前にくる1つ又は複数の形容詞は、それぞれの名詞にかかるものと解釈すべきである。例えば、「必要に応じて置換されたアルキル、アリール、又はヘテロアリール」という語句は、「必要に応じて置換されたアルキル、必要に応じて置換されたアリール、又は必要に応じて置換されたヘテロアリール」と同じ意味を有する。
特に明示のない限り、化合物又は化合物属の構造若しくは名称は、この化合物又は化合物属の全ての型と、この化合物又は化合物属を含む全ての組成物とを包含する。
より大きい化合物の一部を形成する化学的部分は、単一分子として存在する場合にそれを一般的に指す名称、又はその基を一般的に指す名称を用いて本明細書に記載され得ることに留意すべきである。例えば、「ピリジン」及び「ピリジル」という用語は、他の化学的部分と結合した部分を記載するのに用いる場合に、同じ意味を表す。したがって、「XOH(式中、Xはピリジルである)」及び「XOH(式中、Xはピリジンである)」という2つの語句は同じ意味を表し、化合物ピリジン−2−オール、ピリジン−3−オール、及びピリジン−4−オールを包含する。
また、構造又は構造の一部分の立体化学が例えば太線又は破線で示されない場合、構造又は構造の一部分はその全ての立体異性体を包含すると解釈されることに留意すべきである。同様に、キラル中心の立体化学が指定されていない1つ又は複数のキラル中心を有する化合物の名称は、その純粋な立体異性体及びそれらの混合物を包含する。さらに、原子価が満たされていない図で示された任意の原子は、この原子価を満たすのに十分な水素原子と結合していると推測される。さらに、一本の破線に平行な一本の実線で示された化学結合は、原子価に応じて、単結合及び二重(例えば芳香族)結合の両方を包含する。
5.2. 合成方法
本発明は、式I:
Figure 0005553752
(式中、Aは必要に応じて置換された複素環であり、Rは各々独立して、アミノ、ハロゲン、水素、C(O)R、OR、NR、S(O)R、又は必要に応じて置換されたアルキル、アルキル−アリール若しくはアルキル−複素環であり、Rは独立して、アミノ、ハロゲン、水素、C(O)R、OR、NR、S(O)R、又は必要に応じて置換されたアルキル、アルキル−アリール若しくはアルキル−複素環であり、Rは水素、C(O)R、C(O)OR、又は必要に応じて置換されたアルキル、アルキル−アリール、アルキル−複素環、アリール若しくは複素環であり、Rは水素、又は必要に応じて置換されたアルキル、アルキル−アリール、アルキル−複素環、アリール若しくは複素環であり、Rは各々独立して、水素、又は必要に応じて置換されたアルキル、アルキル−アリール若しくはアルキル−複素環であり、Rは各々独立して、水素、又は必要に応じて置換されたアルキル、アルキル−アリール若しくはアルキル−複素環であり、Rは各々独立して、水素、又は必要に応じて置換されたアルキル、アルキル−アリール若しくはアルキル−複素環であり、mは1〜4である)の化合物及びその塩(例えば薬学的に許容される塩)を調製する方法を包含する。
本発明の或る特定の実施形態において、Aは芳香族であり、他の実施形態では、芳香族ではない。他の実施形態では、Aは1つ又は複数のハロゲン又は低級アルキルで必要に応じて置換される。
幾つかの実施形態において、式Iの化合物は、式I(a):
Figure 0005553752
を有する。
特定の実施の形態において、式I(a)の化合物は、式I(b):
Figure 0005553752
(式中、Rは各々独立して、アミノ、ハロゲン、水素、C(O)R、OR、NR、S(O)R、又は必要に応じて置換されたアルキル、アルキル−アリール若しくはアルキル−複素環であり、nは1〜3である)である。
幾つかの実施形態において、Rは水素又はハロゲンである。幾つかの実施形態では、mは1である。幾つかの実施形態では、Rは水素又はアミノである。幾つかの実施形態では、Rは水素又は低級アルキルである。幾つかの実施形態では、RはC(O)ORであり、Rがアルキルである。幾つかの実施形態では、Rは水素又は低級アルキルである。幾つかの実施形態では、Rは水素又は低級アルキル(例えばメチル)である。幾つかの実施形態では、nは1である。
具体的な式I(b)の化合物は、(S)−3−(4−(2−アミノ−6−((R)−1−(4−クロロ−2−(3−メチル−1H−ピラゾール−1−イル)フェニル)−2,2,2−トリフルオロエトキシ)ピリミジン−4−イル)フェニル)−2−(tert−ブトキシカルボニルアミノ)プロピオン酸である:
Figure 0005553752
別の式I(b)の化合物は、(S)−エチル 3−(4−(2−アミノ−6−((R)−1−(4−クロロ−2−(3−メチル−1H−ピラゾール−1−イル)フェニル)−2,2,2−トリフルオロエトキシ)ピリミジン−4−イル)フェニル)−2−(tert−ブトキシカルボニルアミノ)プロピオネートである:
Figure 0005553752
別の式I(b)の化合物は、(S)−エチル 2−アミノ−3−(4−(2−アミノ−6−((R)−1−(4−クロロ−2−(3−メチル−1H−ピラゾール−1−イル)フェニル)−2,2,2−トリフルオロエトキシ)ピリミジン−4−イル)フェニル)プロピオネートである:
Figure 0005553752
本発明の一実施形態において、式Iの化合物は、以下のスキーム1:
Figure 0005553752
(スキーム中、Yはハロゲン又は擬ハロゲンである)で示される一般的なアプローチに従って調製される。ここで、式IIの化合物を、好適な反応条件下で式IIIの化合物と接触させる。かかる条件は、塩基(例えばアルキルリチウム、アルキルマグネシウム、アルコキシド、アルカリ金属水酸化物、アルカリ金属ホスフェート及びアルカリ金属カーボネート)の使用、約50℃〜約150℃の温度、約10時間〜約40時間の反応時間、及び非プロトン性極性溶媒を含む。具体的な塩基は炭酸セシウムである。
或る特定の実施形態において、式IIの化合物は、式II(a):
Figure 0005553752
を有する。幾つかのかかる化合物では、Rはクロロであり、mは1である。具体的な化合物は、(R)−1−(4−クロロ−2−(3−メチル−1H−ピラゾール−1−イル)フェニル)−2,2,2−トリフルオロエタノール:
Figure 0005553752
である。この化合物の特定の結晶形態は、融点(示差走査熱量測定(DSC)により測定される(開始温度))が約120℃である。これに関して、「約」という用語は±5.0℃を意味する。この形態は、約9.9度、11.0度、19.2度、19.9度、24.4度、30.0度、31.0度及び/又は40.4度の2θの1つ又は複数にピークを有する粉末X線回折(XRPD)パターンを提供する。これに関して、「約」という用語は±0.3度である。当業者が気付いているように、結晶形態のX線回折パターンにおけるピークの相対強度は、試料をどのように調製するか、及びデータをどのように回収するかによって変わり得る。これを考慮して、この結晶形態のXRPDパターンの一例を図1に提供する。
式IIの化合物は、野依水素化及び野依移動水素化として一般的に知られる方法を用いて、式IV:
Figure 0005553752
の化合物を還元することにより調製することができる。特定の方法では、還元は、(1R,2R)−(−)−N−(4−トルエンスルホニル)−1,2−ジフェニルエチレンジアミン等の、野依型不斉配位子を有する白金族金属(例えばイリジウム、ルテニウム、ロジウム)触媒を用いて達成される。
具体的な式IVの化合物は、1−(4−クロロ−2−(3−メチル−1H−ピラゾール−1−イル)フェニル)−2,2,2−トリフルオロエタノン:
Figure 0005553752
である。この化合物の特定の結晶形態は、融点(DSCにより測定される(開始温度))が約83℃である。これに関して、「約」という用語は±5.0℃を意味する。この形態は、約8.1度、11.3度、16.3度、22.7度、及び/又は27.3度の2θの1つ又は複数にピークを有するXRPDパターンを提供する。これに関して、「約」という用語は±0.3度である。この結晶形態のXRPDパターンの一例を図2に提供する。
式IVの化合物は、式V:
Figure 0005553752
(式中、Xが臭素又はヨウ素である)の化合物から調製することができる。例えば、式Vの化合物をアルキルリチウム試薬又はアルキルマグネシウム試薬と反応させ、対応するリチウム化合物又はマグネシウム化合物を生成した後、これを2,2,2−トリフルオロ酢酸エチルと反応させることができる。具体的なアルキルリチウム試薬としては、n−ブチルリチウム、sec−ブチルリチウム及びt−ブチルリチウムが挙げられる。具体的なマグネシウム試薬としては、塩化イソプロピルマグネシウム及び塩化トリブチルマグネシウムが挙げられる。好適な反応条件は、約−80℃〜約40℃の温度、約10分〜約10時間の反応時間、及び非プロトン性溶媒を含む。したがって、化合物1−(4−クロロ−2−(3−メチル−1H−ピラゾール−1−イル)フェニル)−2,2,2−トリフルオロエタノンを、1−(2−ブロモ−5−クロロフェニル)−3−メチル−1H−ピラゾール:
Figure 0005553752
から調製することができる。この化合物の特定の結晶形態は、融点(DSCにより測定される(開始温度))が約76℃である。これに関して、「約」という用語は±5.0℃を意味する。この形態は、約8.2度、16.4度、17.3度、19.0度、22.7度、25.8度、28.4度、31.0度、及び/又は33.6度の2θの1つ又は複数にピークを有する粉末X線回折(XRPD)パターンを提供する。これに関して、「約」という用語は±0.3度である。この結晶形態のXRPDパターンの一例を図3に提供する。
式IIIの化合物を、式III(a):
Figure 0005553752
(式中、R’が各々独立して、水素、又は必要に応じて置換されたアルキル、アルキル−アリール、アルキル−複素環、アリール若しくは複素環であるか、又は結合する酸素原子と一緒になって、環状ジオキサボロランを提供する)の化合物を2−アミノ−4,6−ジクロロピリミジンとカップリングすることにより調製することができる。好適な鈴木カップリング条件は、当該技術分野で周知であり、パラジウム触媒の使用を含む。パラジウム触媒の例としては、ビス(トリフェニルホスフィン)−パラジウム(II)クロリド、塩化パラジウム又は酢酸パラジウム等のパラジウム塩と、トリフェニルホスフィン、ジクロロビス(ジ−tert−ブチルホスフィニト−kP)パラジウム酸(2−)二水素(POPd)、ジ−μ−クロロテトラキス(ジ−tert−ブチルホスフィニト−kP)ジパラジウム酸(2−)二水素(POPd1)、ジ−μ−クロロジクロロビス(ジ−tert−ブチルホスフィニト−kP)ジパラジウム酸(2−)二水素(POPd2)、ジクロロビス(tert−ブチルシクロヘキシルホスフィニト−kP)パラジウム酸(2−)二水素(POPd3)、ジ−μ−クロロジクロロビス(tert−ブチルシクロヘキシルホスフィニト−kP)ジパラジウム酸(2−)二水素(POPd4)、ジ−μ−クロロテトラキス(tert−シクロヘキシルホスフィニト−kP)ジパラジウム酸(2−)二水素(POPd5)、ジ−μ−クロロジクロロビス(ジシクロヘキシルホスフィニト−kP)ジパラジウム酸(2−)二水素(POPd6)、ジ−μ−クロロテトラキス(ジシクロヘキシルホスフィニト−kP)ジパラジウム酸(2−)二水素(POPd7)、ジクロロビス(クロロジ−tert−ブチルホスフィン)パラジウム(II)(PXPd)、ジクロロ(クロロジ−tert−ブチルホスフィン)パラジウム(II)ダイマー(PXPd2)、ジブロモ(クロロジ−tert−ブチルホスフィン)パラジウム(II)ダイマー(PXPd2−Br)、ジクロロビス(クロロ−tert−ブチルシクロヘキシルホスフィン)パラジウム(II)(PXPd3)、ジクロロ(クロロ−tert−ブチルシクロヘキシルホスフィン)パラジウム(II)ダイマー(PXPd4)、ジクロロ(クロロジシクロヘキシルホスフィン)パラジウム(II)ダイマー(PXPd6)、及びジクロロビス(クロロジシクロヘキシルホスフィン)パラジウム(II)(PXPd7)等のリガンドとの混合物が挙げられる。一実施形態において、触媒はビス(トリフェニルホスフィン)−パラジウム(II)クロリドではない。
一実施形態において、式III(a)の化合物は、式:
Figure 0005553752
を有する。
本明細書中で開示される化合物は、単独で又は他の化合物(例えばアミノ酸)と結晶化して、共結晶を提供することができる。したがって、本発明の一実施形態は、式Iの化合物の共結晶を形成する方法であって、式Iの化合物とアミノ酸との共結晶を提供するのに十分な条件下で、式Iの化合物を薬学的に許容されるアミノ酸に接触させることを含む、方法を包含する。
6. 実施例
6.1. 1−(4−クロロ−2−(3−メチル−1H−ピラゾール−1−イル)フェニル)−2,2,2−トリフルオロエタノンの調製
Figure 0005553752
メカニカルスターラー、温度調節器、及び窒素注入口を備えた3L容三口丸底フラスコに、カリウムtert−ブトキシド(Aldrich、95%、84.6g、0.716mol)及びDMSO(400mL、4倍)を室温で投入し、15分間攪拌した。この溶液に、ピラゾール2(59g、0.719mol)、続いてDMSOすすぎ液(rinse)(50mL、0.5倍)を添加した。得られた橙色の混濁溶液を15分間攪拌し、フルオリド1(100g、0.477mol)、続いてDMSOすすぎ液(50mL、0.5倍)を添加した。次に、この混合物を50℃に加熱し、5時間この温度に保った。室温に冷却した後、反応混合物をMTBE(750mL)で希釈し、水(500mL)を添加して、褐色の混濁混合物を得た。15分間攪拌した後、有機層を分離して、1N HCl(250mL)、塩水(250mL)、及び水(250mL)で順に洗浄した。GCを用いて有機層の溶液分析を実行した(99%超の変換、3及びその位置異性体4の溶液収率はそれぞれ83%及び17%であった)。次に、MTBE溶液を全容量が約200mLとなるまで真空下で濃縮した(KFにより水が0.737%であることが示された)。THF(500mL)を添加し、2倍溶液まで濃縮した(KF=0.158%)。THF添加−濃縮手順を繰り返し、2倍溶液(KF=0.023%)を得て、これを次の工程に直接使用した。
化合物3及び化合物4の分析試料をカラムクロマトグラフィーにより精製し、特徴付けた:化合物3:白色結晶;融点:76℃(DSC開始温度)。H NMR(400MHz,CDCl)δ 7.80(1H,d,J=2.3Hz)、7.61(1H,d,J=8.6Hz)、7.58(1H,d,J=2.5Hz)、7.22(1H,dd,J=8.6,2.6Hz)、6.27(1H,d,J=2.5Hz)、2.38(3H,s);13C NMR(100MHz,CDCl)δ 150.8、140.6、134.6、134.1、132.0、129.0、128.2、115.4、107.0、13.6。化合物4:白色結晶;H NMR(400MHz,CDCl)δ 7.65(1H,d,J=8.6Hz)、7.62(1H,d,J=1.5Hz)、7.43(1H,d,J=2.5Hz)、7.35(1H,dd,J=8.6,2.2Hz)、6.21(1H,s)、2.19(3H,s);13C NMR(100MHz,CDCl)δ 140.6、140.2、140.0、134.1、133.9、130.8、130.2、120.7、105.9、11.4。
Figure 0005553752
上記THF溶液を、メカニカルスターラー、温度調節器、及び窒素注入口を備えたジャケット付き3L容三口丸底フラスコに移した。THF(800mL)で希釈した後、溶液中の含水量をKFにより確認した(0.053%)。上記溶液に、i−PrMgClのTHF(Aldrich、2M、286mL、0.572mol)溶液を0℃〜10℃で1時間かけて添加した。得られた溶液を10℃で30分間攪拌した(GCによりマグネシウム−臭素交換反応の完了が示された)。次に、エチルトリフルオロアセテート(74mL、0.620mol)を、このグリニャール溶液に−20℃〜−10℃で45分かけて添加し、0℃にゆっくりと温め、同じ温度で30分間攪拌した。反応混合物を2N HCl(300mL)に0℃で注ぎ込み、室温で30分間攪拌した。有機層をMTBE(500mL)で希釈し、塩水(250mL)、続いて水(250mL)で洗浄した。有機層の溶液分析をGCを用いて実行した(化合物5:溶液収率67%、5に対する位置異性体6は約20%存在していた)。溶液を次に真空下で2倍溶液まで濃縮した。水を除去するために、THF(500mL)を添加し、2倍溶液まで蒸発させた。THF添加−濃縮を繰り返し、2倍溶液を得た。ヘプタン(500mL)を添加し、2倍溶液まで濃縮することで、再結晶のために溶媒を交換した。ヘプタン(500mL)を再度添加し、3.5倍溶液まで濃縮した。
3.5倍ヘプタン溶液を次に、メカニカルスターラー、温度調節器、及び窒素注入口を備えた1L容3口ジャケット付き丸底フラスコに移した。溶液を60℃で加熱し、得られた均一溶液を、攪拌しながらゆっくりと(1時間〜2時間)室温に冷却して、さらに0℃まで冷却し、同じ温度で30分間攪拌した。結晶を回収し、氷冷ヘプタン(200mL)で洗浄し、真空下、50℃で乾燥させて、淡黄色固体(化合物5、85.7g、GCによる純度99%、フルオリド1からの収率62%)を得た。融点:83℃(DSC開始温度)H NMR(400MHz,CDCl)δ 7.85(1H,d,J=2.5Hz)、7.48(1H,d,J=1.7Hz)、7.38(1H,d,J=8.3Hz)、7.31(1H,dd,J=8.1,1.8Hz)、6.33(1H,d,J=2.5Hz)、2.30(3H,s);13C NMR(100MHz,CDCl)δ 184.2(q,JC−F=36.6Hz)、151.7、138.7、138.5、130.7、126.4、125.7、124.5、116.8、116.1(q,JC−F=289.8Hz)、109.7,13.0;19F NMR(376MHz,CDCl)δ=−76.8(s)。
6.2. (R)−1−(4−クロロ−2−(3−メチル−1H−ピラゾール−1−イル)フェニル)−2,2,2−トリフルオロエタノールの調製
Figure 0005553752
メカニカルスターラー、温度調節器、及び窒素注入口を備えた3L容3口ジャケット付き丸底フラスコに、ジクロロ(ペンタメチルシクロペンタジエニル)イリジウム(III)ダイマー([CpIrCl、STREM、CAS番号:12354−85−7、34mg、0.043mmol)、(1R,2R)−(−)−N−(4−トルエンスルホニル)−1,2−ジフェニルエチレンジアミン(STREM、CAS番号:144222−34−4、32mg、0.087mmol)、及び水(400mL、4倍)を室温で順に投入した。得られた混合物を40℃で3時間攪拌して、橙色の均一溶液を得た。この活性触媒溶液に、ギ酸カリウム(145.5g、1.73mol)、及びケトン1−(4−クロロ−2−(3−メチル−1H−ピラゾール−1−イル)フェニル)−2,2,2−トリフルオロエタノン(100g、GCによる純度99%超、0.346mol)のCHCN(500mL、5倍)溶液を40℃で添加した。反応混合物を次に40℃で2時間攪拌したが、この時点で反応が完了していることがGCによって決定された。30℃に冷却した後、水層(約480mL)を除去した。有機層(約600mL、6倍)を45℃で2時間、活性炭(Darco G−60、20g、0.2倍)で処理し、1/4インチのCelpure P65(USP−NF、医薬品グレード、Sigma)床を通して濾過して、CHCN(200mL、2倍)で洗浄した。濾液を250mL(2.5倍)まで濃縮し、メカニカルスターラー及び温度調節器を備えた2L容3口ジャケット付き丸底フラスコに移した。CHCN(50mL、0.5倍)をさらに添加して、溶液容量を300mL(3倍)に増加させた。この溶液を60℃に温め、水(500mL、5倍)を同じ温度でこの溶液に添加した。60℃で15分間攪拌した後、得られた乳濁液様の乳白色の混合物を室温にゆっくりと冷却した。結晶を次に室温で濾過し、CHCN/水(1:2、150mL、1.5倍)で洗浄した。湿ケーキ(108g、KF:8.83%)を真空下、45℃で4時間乾燥させて、所望のアルコール(白色固体、95g、収率94%、化学的純度99%超、99%ee超、KF:0.014%)を得た。融点:120℃(DSC開始温度);H NMR(メタノール−d,400MHz)δ 2.19(br.s.,3H)、5.23(dd,6.8Hz,7.2Hz,1H)、6.19(d,2.4Hz,1H)、7.29(d,2Hz,1H)、7.42(dd,2.0Hz,6.4Hz,1H)、7.59(d,2.4Hz,1H)、7.68(d,8.4Hz,1H)。13C NMR(メタノール−d)δ 13.4,67.2,108.3,121.7,124.5,127.4,130.1,131.9,134.1,136.4,141.6,152.3。LC/MS:MH=291。
6.3. (S)−メチル 2−(tert−ブトキシカルボニルアミノ)−3−(4−(トリフルオロメチルスルホニルオキシ)フェニル)プロピオネートの調製
Figure 0005553752
この化合物を、文献の手順(Shieh, et al., J. Org. Chem. 57:379-381 (1992))に基づいて調製した。Boc−Tyr−OMe(Bachem、California、100g、0.34mol)及びN−メチルモルホリン(51g、1.5当量)のジクロロメタン(1000ml)溶液に、トリフルオロメタンスルホン酸無水物(100g、1.05当量)を−5℃〜−15℃で2時間かけて添加した。得られた赤色溶液を−10℃で10分間攪拌した。HPLC分析により、出発物質の完全な消失が示された。反応混合物を10%クエン酸(500ml)でクエンチした。有機層を10%クエン酸(500ml)、続いて水(500ml)で洗浄した。得られた薄桃色溶液を、減圧下で200mlまで濃縮した。これをアセトニトリル(600ml)で希釈し、200gの溶液となるまでさらに濃縮した。この溶液を、さらに精製することなく次の工程に使用した。試料のストリッピング乾燥により低融点の淡黄色固体を得ることの推定収率は98%であった。LC−MS(ESI):MH=428.0、MNH =445.0。H NMR(CDCl)δ 7.16(m,4H)、4.95(d,J=7.1Hz,1H)、4.53(m,1H)、3.64(s,3H)、3.10(dd,J=5.7Hz,J=13.8Hz,1H)、2.97(dd,J=6.3Hz,J=13.6Hz,1H)、1.34(s,9H)。13C NMR(CDCl)δ 172.3、155.4、149.0、137.4、131.5、121.7、119.1(q,J=321Hz)、80.54、54.62、52.7、38.3、28.6。19F NMR(CDCl)δ −73.4。
6.4. (S)−メチル 2−(tert−ブトキシカルボニルアミノ)−3−(4−(4,4,5,5−テトラメチル−1,3,2−ジオキサボロラン−2−イル)フェニル)プロピオネートの調製
Figure 0005553752
この化合物を、文献の手順(Firooznia, et al., Tetrahedron Lett. 40:213-216 (1999))に基づいて調製した。ビス(ピナコラート)ジボロン(90g、1.1当量)、酢酸カリウム(63g、2当量)、トリシクロヘキシルホスフィン(2.3g、2.5mol%)、及び酢酸パラジウム(0.72g、1mol%)をアセトニトリル(950ml)中で混合し、得られた混合物を室温で5分間攪拌した。(S)−メチル 2−(tert−ブトキシカルボニルアミノ)−3−(4−(トリフルオロメチルスルホニルオキシ)−フェニル)プロピオネート溶液(190g、0.32mol)を添加して、得られた混合物を80℃で1時間加熱し、冷却した。HPLCにより出発物質の完全な消費が示された。反応混合物を重炭酸カリウム水溶液(水475ml中57g)でクエンチし、得られた混合物を室温で30分間攪拌した。混合物を20ミクロンのセルロースパッドを通して濾過して、パラジウム黒を除去した。有機層の試料を濃縮し、カラムクロマトグラフィー(勾配:1:10→1:4酢酸エチル/ヘキサン)により精製して、エステル化合物を透明な油として得た。LC−MS(ESI):MH=406.2、MNH =423.2、M=811.5、MNH =428.5。H NMR(CDCl)δ 7.76(d,J=8.1Hz,2H)、7.15(d,J=7.6Hz,2H)、4.96(d,J=7.3Hz,1H)、4.60(m,1H)、3.72(s,3H)、3.13(m,2H)、1.44(s,9H)、1.36(s,12H)。
Figure 0005553752
上記エステルの有機層を、水酸化リチウム水溶液(水500mL中23g)と室温で30分間攪拌した。得られたスラリーのpHを6N塩酸を用いて約10に調節し、濾過した。ケーキを水(200mL)で洗浄した。減圧下で濾液からアセトニトリルを除去し、水性スラリー(950mL、蒸留中にさらなる水を添加した)を得た。スラリーを20ミクロンのセルロースパッドを通して濾過し、水(200mL)で洗浄した。濾液をMTBE(500mL)で洗浄し、700mLのMTBEで再希釈した(rediluted)。混合物を6N塩酸を用いてpH約4.5まで酸性化した。有機層を水(500mL)で洗浄し、減圧下で濃縮して、酸化合物を褐色油(206g、NMRによる推定純度に基づく収率95%)として得た。この粗生成物を後続工程に直接使用することができる。代替的には、化合物をMTBE/ヘプタンからの結晶化により精製し、対応するボロン酸である(S)−3−(4−ボロノフェニル)−2−(tert−ブトキシカルボニルアミノ)プロピオン酸を少量含有する白色固体を得ることができる。MS(ESI):MH=392.2、MNH =409.2、M=783.4、MNH =800.4。H NMR(CDCl)δ 7.95(br s,1H)、7.76(d,J=7.8Hz,2H)、7.21(d,J=7.6Hz,2H)、5.03(d,J=7.8Hz,1H)、4.62(m,1H)、3.18(m,2H)、1.43(s,9H)、1.35(s,12H)。13C NMR(CDCl)δ 175.8、155.7、139.7、135.4、129.2、84.2、80.5、54.5、38.3、28.7、25.2。
6.5. (S)−3−(4−(2−アミノ−6−クロロピリミジン−4−イル)フェニル)−2−(tert−ブトキシカルボニルアミノ)プロピオン酸の調製
Figure 0005553752
メカニカルスターラー及び温度調節器を備えた2L容3口丸底フラスコに、(S)−2−(tert−ブトキシカルボニルアミノ)−3−(4−(4,4,5,5−テトラメチル−1,3,2−ジオキサボロラン−2−イル)フェニル)プロピオン酸(30.3g、0.078mol)、2−アミノ−4,6−ジクロロピリミジン(38.03g、3.0当量)、触媒POPd6(0.605g、1.0mol%、CombiPhos Catalysts, Inc.、New Jersey)、及びエタノール(728mL)を添加した。次に、上記攪拌スラリーに重炭酸カリウム水溶液(27.85g、3.5当量、173mLのHO中)を、激しいCOガス発生が起こらないようゆっくりと添加した。この混合物を75℃で6時間加熱したが、この時点でHPLC分析により、出発物質の99%超が変換されたことが示された。減圧下で混合物からエタノールを除去して、水性スラリー(約200mL)を得て、さらなるHO(90mL)を添加し、溶液を約250mLまで濃縮した。水(90mL)をスラリーに添加し、これを次に濾過して、水(60mL、2回)で洗浄した。濾液を酢酸エチル(150mL)で抽出した。水溶液を60℃で2時間、Darco−G60(6.0g)で処理し、セライト(Celpure 300、10g)を通して濾過して、THF(240mL)及びトルエン(180mL)で希釈した。pHが4.0に達するまで、混合物に6N HClを室温でゆっくりと添加した。有機層を分離し、水(180mL)で洗浄して、Darco−G60(6.0g)を添加した。得られた混合物を60℃で2時間加熱した。溶液を室温に冷却して、セライト(Celpure 300、10g)を通して濾過した。ケーキをTHF(30mL、2回)で洗浄した。得られた溶液を真空下で総容量約180mLまで濃縮したが、この時点で生成物が溶液から析出した。スラリーを次に室温に冷却し、濾過して、ケーキをトルエン(30mL、2回)で洗浄した。固体を真空下、50℃で一晩炉乾燥し、24.0gの生成物を淡黄色固体として得たが、これはH NMRによると、約8.0wt%のトルエンを収率75%(補正後)で含有していた。HPLCにより純度が91%であること(9.0%の二酸不純物)が示された。
6.6. 塩基として炭酸カリウムを用いた、(S)−2−アミノ−3−(4−ボロノフェニル)プロピオン酸からの(S)−3−(4−(2−アミノ−6−クロロピリミジン−4−イル)フェニル)−2−(tert−ブトキシカルボニルアミノ)プロピオン酸の調製の代替的手順
(S)−2−アミノ−3−(4−ボロノフェニル)プロピオン酸(Ryscor Science, Inc.、North Carolina、1.0g、4.8mmol)及び炭酸カリウム(1.32g、2当量)を、エタノール水溶液(15mlのエタノール及び8mlの水)中で混合した。ジ−tert−ブチルジカーボネート(1.25g、1.2当量)を一度に添加した。室温で30分間かき混ぜた後、HPLC分析によって、出発化合物の完全な消費及び(S)−3−(4−ボロノフェニル)−2−(tert−ブトキシカルボニルアミノ)プロピオン酸の形成が示された。2−アミノ−4,6−ジクロロピリミジン(1.18g、1.5当量)及び触媒のビス(トリフェニルホスフィン)パラジウム(II)ジクロリド(34mg、1mol%)を添加して、得られた混合物を65℃〜70℃で3時間加熱した。HPLC分析によって、中間体である(S)−3−(4−ボロノフェニル)−2−(tert−ブトキシカルボニルアミノ)プロピオン酸の完全な消費が示された。濃縮及び濾過した後、表題化合物の標準溶液に対する得られた水溶液のHPLC分析により、1.26g(収率67%)であることが示された。
6.7. 塩基として炭酸カリウム/重炭酸カリウムを用いた、(S)−2−アミノ−3−(4−ボロノフェニル)プロピオン酸からの(S)−3−(4−(2−アミノ−6−クロロピリミジン−4−イル)フェニル)−2−(tert−ブトキシカルボニルアミノ)プロピオン酸の調製の代替的手順
(S)−2−アミノ−3−(4−ボロノフェニル)プロピオン酸(10g、48mmol)及び重炭酸カリウム(14.4g、3当量)を、エタノール水溶液(250mlのエタノール及び50mlの水)中で混合した。ジ−tert−ブチルジカーボネート(12.5g、1.2当量)を一度に添加した。HPLC分析により、室温で一晩攪拌した後も反応が完了していないことが示された。炭酸カリウム(6.6g、1.0当量)及びさらなるジ−tert−ブチルジカーボネート(3.1g、0.3当量)を添加した。室温で2.5時間かき混ぜた後、HPLC分析によって、出発化合物の完全な消費及び(S)−3−(4−ボロノフェニル)−2−(tert−ブトキシカルボニルアミノ)プロピオン酸の形成が示された。2−アミノ−4,6−ジクロロピリミジン(11.8g、1.5当量)及び触媒のビス(トリフェニルホスフィン)−パラジウム(II)ジクロリド(0.34g、1mol%)を添加して、得られた混合物を75℃〜80℃で2時間加熱した。HPLC分析によって、中間体である(S)−3−(4−ボロノフェニル)−2−(tert−ブトキシカルボニルアミノ)プロピオン酸の完全な消費が示された。混合物を減圧下で濃縮し、濾過した。濾液を酢酸エチル(200ml)で洗浄し、3:1のTHF/MTBE(120ml)で希釈した。この混合物を6N塩酸を用いてpH約2.4まで酸性化した。有機層を塩水で洗浄して、減圧下で濃縮した。残渣をイソプロパノール中で析出させて、濾過し、真空下、50℃で乾燥させて、表題化合物をオフホワイトの固体(9.0g、収率48%)として得た。HPLC分析による純度:92.9%。母液の濃縮によりさらなるオフホワイトの粉末が2.2g生じた(収率12%)。HPLC分析による純度:93.6%。
6.8. 触媒として酢酸パラジウム及びトリフェニルホスフィンの混合物を用いた、(S)−2−アミノ−3−(4−ボロノフェニル)プロピオン酸からの(S)−3−(4−(2−アミノ−6−クロロピリミジン−4−イル)フェニル)−2−tert−ブトキシカルボニルアミノ)プロピオン酸の調製の代替的手順
反応器にエタノール(330kg)、(S)−2−(tert−ブトキシカルボニルアミノ)−3−(4−(4,4,5,5−テトラメチル−1,3,2−ジオキサボロラン−2−イル)フェニル)プロピオン酸(55kg)、2−アミノ−4,6−ジクロロピリミジン(70kg)、トリフェニルホスフィン(0.55kg)、酢酸パラジウム(0.24kg)、及びTHF(720kg)を投入した。この混合物に、炭酸水素カリウム水溶液(水320kg中50.1kg)をゆっくりと投入した。得られた混合物を68℃〜72℃で20時間〜23時間加熱して、冷却した。真空蒸留及び水による希釈を繰り返すことにより、エタノールを水に置き換えた。不溶性物質を室温で濾過して、湿ケーキを水で洗浄した。濾液を酢酸エチルで2回洗浄した。水層をTHF(664kg)及びトルエン(512kg)と混合し、6N HClを用いてpHを約2.5〜3.5に調節した。水層を酢酸エチルで2回抽出した。合わせた有機層を40℃〜50℃で炭で処理して、セルロース及び硫酸ナトリウムのパッドを通して濾過した。ケーキを1:1のTHF/トルエンで洗浄した。濾液を濃縮して、生成物をトルエン/THFから結晶化させた。真空下、40℃〜45℃で乾燥させると、(S)−3−(4−(2−アミノ−6−クロロピリミジン−4−イル)フェニル)−2−(tert−ブトキシカルボニルアミノ)プロピオン酸トルエン溶媒和物がオフホワイトの固体(収率65%)として得られた。
6.9. (S)−エチル 2−アミノ−3−(4−(2−アミノ−6−((R)−1−(4−クロロ−2−(3−メチル−1H−ピラゾール−1−イル)フェニル)−2,2,2−トリフルオロエトキシ)ピリミジン−4−イル)フェニル)プロピオネートの調製
Figure 0005553752
メカニカルスターラー、温度調節器、及び冷却器を備えた500mL容3口丸底フラスコに、モノクロリド(S)−3−(4−(2−アミノ−6−クロロピリミジン−4−イル)フェニル)−2−(tert−ブトキシカルボニルアミノ)プロピオン酸(20.0g、51mmol)、(R)−1−(4−クロロ−2−(3−メチル−1H−ピラゾール−1−イル)フェニル)−2,2,2−トリフルオロエタノール(99%ee超、16.3g、56mmol、1.1当量)、CsCO(24.9g、76mmol、1.5当量)、及び無水1,4−ジオキサン(150mL、7.5倍、KF=0.003%)を投入した。混合物を窒素下で攪拌し、よく攪拌しながら温度を100℃に上昇させた。反応混合物を100℃で1時間攪拌し、さらなるCsCO(33.2g、102mmol、2.0当量)を添加した。次に、反応混合物を100℃で18時間攪拌した。この不均一な反応混合物を90℃に冷却し、水(150mL、7.5倍)をよく攪拌しながら添加した。混合物を室温に冷却した。
この二相溶液に、ジ−tert−ブチルジカーボネート(1.11g、5.1mmol、0.1当量)を室温で添加し、同じ温度で2時間攪拌した。トルエン(100mL、5倍)を添加して、得られた混合物を室温で15分間攪拌し、分相した。水(100mL、5倍)を有機層に添加して、得られた混合物を室温で15分間攪拌し、分相した。次に6N HClを用いて、室温で水層(pH=10.5)をpH7〜6に酸性化した。EtOAc(100mL、5倍)をこの混合物に添加し、室温でよく攪拌しながら、6N HClを用いてpH4にさらに酸性化した。有機層を分離した後、水層をEtOAc(100mL、5倍)を用いて抽出した。合わせた有機層を塩水(100mL、5倍)で洗浄した。次に、EtOAc層を真空下で、全量が約40mL(2倍)となるまで濃縮した。EtOH(100mL、5倍)を添加し、2倍溶液まで濃縮した。EtOH(150mL、7.5倍)添加−濃縮手順を繰り返して、(S)−3−(4−(2−アミノ−6−((R)−1−(4−クロロ−2−(3−メチル−1H−ピラゾール−1−イル)フェニル)−2,2,2−トリフルオロエトキシ)ピリミジン−4−イル)フェニル)−2−(tert−ブトキシカルボニルアミノ)プロピオン酸の2倍溶液を得て、これを次の化学工程に直接使用した。溶液分析によって、化合物の純度が100%であると仮定すると、(S)−3−(4−(2−アミノ−6−クロロピリミジン−4−イル)フェニル)−2−(tert−ブトキシカルボニルアミノ)プロピオン酸からの収率が約75%であることが示された。分析的に純粋なBoc酸はカラムクロマトグラフィーによって得られ、以下のように特徴付けられた:H NMR(DMSO−d,400MHz)δ 1.30(s,9H)、2.34(s,3H)、2.86(dd,1H)、3.07(dd,1H)、4.14(m,1H)、6.45(d,1H)、6.83(s,1H)、7.29(dd,1H)、7.33(d,2H)、7.61(dd,1H)、7.75(d,1H)、7.99(d,2H)、8.21(d,1H)、12.5〜12.8(br.s.,1H)。13C NMR(DMSO−d)δ 13.99、13.89、22.05、27.78、28.08、28.32、31.21、36.22、54.83、67.41、67.73、78.03、91.15、107.69、124.99、125.18、126.59、128.12、129.30、130.23、132.69、134.65、135.08、140.73、140.89、150.41、155.39、162.76、166.17、168.22、173.40。C3030ClFに関する分析計算値:C,55.69;H,4.67;N,12.99。実測値:C,55.65;H,4.56;N,12.74。
上記2倍溶液を、室温でEtOH(60mL、3倍)及びCHCN(100mL、5倍)で希釈した。TBTU(純度97%、Fluka、19.7g、61mmol、1.2当量)及びN−メチルモルホリン(6.17mL、56mmol、1.1当量)を、この溶液(KF=0.034%)に窒素下で添加した。得られた溶液を室温で4時間攪拌した。HPLCによって、Boc酸がBocエステル(S)−エチル 3−(4−(2−アミノ−6−((R)−1−(4−クロロ−2−(3−メチル−1H−ピラゾール−1−イル)フェニル)−2,2,2−トリフルオロエトキシ)ピリミジン−4−イル)フェニル)−2−(tert−ブトキシカルボニルアミノ)プロピオネートに定量的に変換されたことが示された。反応混合物を減圧(浴温40℃、100mbar)下で約2倍に濃縮し、EtOAc(100mL、5倍)及び水(100mL、5倍)で希釈した。有機層をKHCO飽和水溶液(pH約8.5)(2×100mL、5倍)及び塩水(50mL、2.5倍)で洗浄した。次に、この赤色の有機層を50℃で1.5時間、活性炭(Darco G−60、8g、0.4倍)で処理し、1/4インチのCelpure P65(USP−NF、医薬品グレード、Sigma)床を通して濾過して、ケーキをCHCN(100mL、5倍)で洗浄した。得られた黄色濾液を2倍溶液まで濃縮した。CHCN(100mL、5倍)を添加し、溶液を2倍溶液まで濃縮した。CHCN添加−濃縮手順を繰り返し、Bocエステルの2倍CHCN溶液を得て、これを次の工程に直接使用した。分析的に純粋なBocエステルはカラムクロマトグラフィーによって得られ、以下のように特徴付けられた:H NMR(DMSO−d,300MHz)δ 1.11(t,J=7.06Hz,3H)、1.31(s,9H)、2.34(s,3H)、2.85〜3.08(m,2H)、4.1〜4.2(m,1H)、6.45(d,J=2.29Hz,1H)、6.84(s,1H)、7.25〜7.41(m,3H)、7.66(dd,J=8.58,2.10Hz,1H)7.71(d,J=2.1Hz,1H)7.80(d,J=8.58Hz,1H)8.0(d,J=8.39Hz,2H)8.21(d,J=2.29Hz,1H)。13C NMR(DMSO−d)δ 13.2、14.0、22.1、24.7、27.7、28.0、28.3、28.4、31.2、33.9、34.1、36.2、36.6、55.0、56.3、60.4、67.1、67.4、67.7、68.0、78.2、78.5、91.1、107.7、122.1、125.0、125.2、126.6、127.7、128.1、129.3、130.2、132.7、134.7、135.1、140.4、140.7、150.4、154.2、155.3、162.8、166.1、168.2、171.9。C3234ClFに関する分析計算値:C,56.93;H,5.08;N,12.45。実測値:C,57.20;H,4.86;N,12.21。
上記2倍溶液を、室温でさらなるCHCN(160mL、8倍)で希釈した。メタンスルホン酸(18.4mL、255mmol)を、この溶液(KF=0.005%)に室温で添加し、45℃で1時間攪拌したが、この時点でHPLCにより脱Boc反応が完了していることが示された。反応混合物を2倍に濃縮し、0℃〜5℃に冷却し、氷冷水(100mL、5倍)で希釈して、この水溶液を冷酢酸イソプロピルで2回(IPAc、100mL、5倍及び50mL、2.5倍)洗浄した。次に、水層を5℃で攪拌しながら、20%NaCO水溶液でpH=6に塩基性化した。IPAc(100mL、5倍)をこの混合物に添加して、室温でよく攪拌しながら、20%NaCO水溶液を用いてpH8.5にさらに塩基性化した。有機層を分離した後、水層をIPAc(50mL、2.5倍)で抽出した。合わせた混濁有機層を2倍溶液まで濃縮した。IPAc(100mL、5倍)を添加して、混合物を2倍溶液まで濃縮したが、これは無機塩を含有していた。混合物を濾過し、固体をIPAc(100mL、5倍)で洗浄し、濾液を2倍溶液まで濃縮した。この透明なIPAc溶液のHPLCアッセイにより、表題の化合物が20.8gであることが示された(36mmol、HPLCによる純度99%超、溶液収率71%)。
分析的に純粋な表題化合物はカラムクロマトグラフィーによって得られ、以下のように特徴付けられる:H NMR(DMSO−d,400MHz)δ 1.15(t,J=7.07Hz,3H)、2.39(s,3H)、2.50(m,2H)、3.63(t,J=6.82Hz,1H)、4.07(q,J=7.07,14.5Hz,2H)、6.50(d,J=2.27Hz,2H)、6.87(s,1H)、7.33(m,3H)、7.65(dd,J=8.59,2.27Hz,1H)、7.71(d,J=2.27Hz,1H)、7.81(d,J=8.59Hz,1H)8.01(d,J=8.08Hz,2H)、8.26(d,J=2.27Hz,1H)。13C NMR(DMSO−d)δ 13.4、13.9、18.5、21.0、21.5、25.4、55.6、56.0、59.9、66.9、67.1、67.4、67.7、68.0、91.1、107.7、122.1、124.9、125.0、125.2、126.5、127.7、128.1、129.4、130.2、132.7、134.6、135.1、140.7、140.9、150.4、162.8、166.2、168.2、174.8。C2726C1Fに関する分析計算値:C,56.40;H,4.56;N,14.62。実測値:C,56.51;H,4.52;N,14.51。
6.10. (S)−エチル 2−アミノ−3−(4−(2−アミノ−6−((R)−1−(4−クロロ−2−(3−メチル−1H−ピラゾール−1−イル)フェニル)−2,2,2−トリフルオロエトキシ)ピリミジン−4−イル)フェニル)プロピオネートの調製の代替的手順
(S)−3−(4−(2−アミノ−6−((R)−1−(4−クロロ−2−(3−メチル−1H−ピラゾール−1−イル)フェニル)−2,2,2−トリフルオロエトキシ)ピリミジン−4−イル)フェニル)−2−(tert−ブトキシカルボニルアミノ)プロピオン酸(2.0mmol)のエタノール溶液に、塩化チオニル(6当量)を0℃で添加し、得られた混合物をこの温度で30分間、次に室温で24時間攪拌した。HPLC分析により、98%超が(S)−エチル 2−アミノ−3−(4−(2−アミノ−6−((R)−1−(4−クロロ−2−(3−メチル−1H−ピラゾール−1−イル)フェニル)−2,2,2−トリフルオロエトキシ)ピリミジン−4−イル)フェニル)プロピオネートに変換されたことが示された。
6.11. (S)−エチル 2−アミノ−3−(4−(2−アミノ−6−((R)−1−(4−クロロ−2−(3−メチル−1H−ピラゾール−1−イル)フェニル)−2,2,2−トリフルオロエトキシ)ピリミジン−4−イル)フェニル)プロピオネートの調製の代替的手順
反応器に20℃のジャケット温度で、(R)−1−(4−クロロ−2−(3−メチル−1H−ピラゾール−1−イル)フェニル)−2,2,2−トリフルオロエタノール(4.23kg;1.1当量)及びジオキサン(52L;10容量)を投入した。80℃のジャケット温度及び減圧(160mbar〜150mbar;対応する内部温度:52℃〜53℃)下で、2.5容量のジオキサン(13L)を蒸留により除去して、水分除去した。溶液を20℃に冷却した。炭酸セシウム(6.52kg;1.5当量)を添加して、混合物を95℃に加熱した。(S)−3−(4−(2−アミノ−6−クロロピリミジン−4−イル)フェニル)−2−(tert−ブトキシカルボニルアミノ)プロピオン酸(6.95kg;1.0当量)を少量ずつ慎重に添加した。混合物を101℃に2時間加熱した。95℃に冷却した後、さらなる炭酸セシウム(8.65kg;2.0当量)を添加した。反応混合物を101℃に24時間加熱した。水(39L;7.5容量)を添加し、混合物を22℃に急冷した。ジ−t−ブチルジカーボネート(289g;0.1当量)を添加し、混合物を22℃で2時間攪拌した。トルエン(26L;5容量)を添加して、混合物を15分間攪拌した。層を分離した(生成物は有機層中)。水(26L;5容量)を有機層に添加し、混合物を15分間攪拌した。層を分離した(生成物は水層中)。5N HCl(2L)を添加することによって、水層のpHを約7.0に調節した。酢酸エチル(26L;5容量)を添加し、5N HCl(2L)の添加によりpHを4.0に調節した。層を分離した。水層を酢酸エチル(26L;5容量)で抽出した。合わせた有機層を塩水(26L;5容量)で洗浄した。有機層を65℃のジャケット温度及び減圧(230mbar〜95mbar;内部温度を40℃より低く維持)下で3容量まで濃縮した。エタノール(31.5L;6容量)を添加し、65℃のジャケット温度及び減圧(110mbar〜100mbar;内部温度を40℃より低く維持)下で蒸留を続けた。5.5容量の溶媒を蒸留により除去した。エタノール(44L;8.5容量)を添加し、65℃のジャケット温度及び減圧(100mbar〜110mbar;内部温度を40℃より低く維持)下で蒸留を続けて、6.5容量の溶媒を除去した。(S)−3−(4−(2−アミノ−6−((R)−1−(4−クロロ−2−(3−メチル−1H−ピラゾール−1−イル)フェニル)−2,2,2−トリフルオロエトキシ)ピリミジン−4−イル)フェニル)−2−(tert−ブトキシカルボニルアミノ)プロピオン酸を、エタノール溶液として得た。
アセトニトリル(21L;4容量)を上記に添加し、溶液を0℃に冷却した。N−メチルモルホリン(1.614kg;1.2当量)を添加した。TBTU(5.32kg;1.25当量)を、温度を0℃〜5℃に維持しながら少量ずつ添加した。反応混合物を0℃で5時間攪拌し、6時間以内で40℃に温め、さらに8時間40℃で攪拌した。60℃のジャケット温度及び減圧(170mbar〜60mbar;内部温度を40℃より低く維持)下で、反応混合物を3残容量まで濃縮した。酢酸エチル(26L;5容量)を添加し、混合物を22℃に冷却した。水(26L;5容量)を添加し、混合物を5分間攪拌した。層を分離し、有機層を重炭酸ナトリウム飽和溶液(1回当たり:26L;5容量;濃度7.4%)で2回洗浄した。有機層を塩水(13L;2.5容量)で洗浄した。色物質除去のため、有機層をキュノ社のインラインフィルタカートリッジZetaCar−bon R55SPを通して濾過した。反応器及びカートリッジをアセトニトリル(11L;2容量)ですすいだ。60℃のジャケット温度及び減圧(130mbar〜100mbar;内部温度を40℃より低く維持)下で、濾液を2残容量まで濃縮した。アセトニトリル(32L;6容量)を添加し、蒸留を続けた。6容量の溶媒を、60℃のジャケット温度及び減圧(145mbar〜128mbar;内部温度を40℃より低く維持)下で蒸留により除去した。さらなるアセトニトリル(32L;6容量)を添加し、蒸留を続けた。6容量の溶媒を、60℃のジャケット温度及び減圧(128mbar〜116mbar;内部温度を40℃より低く維持)下で蒸留により除去した。混合物を22℃に冷却し、アセトニトリル(34L;6.5容量)を添加した。(S)−エチル 3−(4−(2−アミノ−6−((R)−1−(4−クロロ−2−(3−メチル−1H−ピラゾール−1−イル)フェニル)−2,2,2−トリフルオロエトキシ)ピリミジン−4−イル)フェニル)−2−(tert−ブトキシカルボニルアミノ)プロピオネートがアセトニトリル溶液として得られた。
メタンスルホン酸(4.14kg;3.25当量)を上記溶液に22℃〜32℃の内部温度で6分以内で添加した。添加タンクをアセトニトリル(2.5L;0.5容量)ですすいだ。反応混合物を40分で45℃に加熱し、この温度で2.5時間攪拌した。60℃のジャケット温度及び減圧(170mbar〜140mbar;内部温度を35℃より低く維持)下で、6.9容量の溶媒を蒸留により除去した。水(26L;5容量)を0℃〜5℃(65分)で慎重に添加した。水溶液をMTBE(1回当たり:16L;3容量)で4回洗浄した。水層を炭酸カリウム(8.89kg;4.85当量)の水(36L;6.8容量)溶液に添加し、生成物をMTBE(26L;5容量)で抽出した。水層を第2のMTBE(16L;3容量)で抽出した。合わせた有機層を水(10.5L;2容量)及びエタノール(1.5L;0.3容量)の混合物で洗浄した。60℃のジャケット温度及び減圧(272mbar〜262mbar;内部温度を35℃より低く維持)下で、濾液を3残容量まで濃縮した。エタノール(16L;3容量)を添加し、60℃のジャケット温度及び減圧(206mbar〜104mbar;内部温度を35℃より低く維持)での蒸留を続けた。3容量の溶媒を除去した。さらなるエタノール(16L;3容量)を添加し、60℃のジャケット温度及び減圧(131mbar〜89mbar;内部温度を35℃より低く維持)での蒸留を続けた。3容量の溶媒を除去した。最終溶液を20℃に冷却し、エタノール(10L;2容量)を添加した。HPLCアッセイにより、(S)−3−(4−(2−アミノ−6−クロロピリミジン−4−イル)フェニル)−2−(tert−ブトキシカルボニルアミノ)プロピオン酸からの(S)−エチル 2−アミノ−3−(4−(2−アミノ−6−((R)−1−(4−クロロ−2−(3−メチル−1H−ピラゾール−1−イル)フェニル)−2,2,2−トリフルオロエトキシ)ピリミジン−4−イル)フェニル)プロピオネートの収率が、82.6%であることが示された。
上記で開示した全ての公報(例えば、特許及び特許出願)はその全体が、参照により本明細書中に援用される。

Claims (9)

  1. 式II(a):
    Figure 0005553752
    で表される化合物を製造する方法であって、
    式IV:
    Figure 0005553752
    で表される化合物を、野依型不斉配位子を有する白金族金属触媒を用いて野依水素化することを含み、
    式中、A は必要に応じて置換されたピラゾールであり、R は塩素であり、mは1である、式II(a)で表される化合物の製造方法。
  2. 前記不斉配位子が
    (1R,2R)−(−)−N−(4−トルエンスルホニル)−1,2−ジフェニルエチレンジアミン、又は
    N−((1R,2R)−2−アミノシクロヘキシル)−4−メチルベンゼンスルホンアミド)である、請求項1に記載の製造方法。
  3. 前記白金族金属触媒がジクロロ(ペンタメチルシクロペンタジエニル)イリジウム(III)ダイマーである、請求項1又は2に記載の製造方法。
  4. 前記式IVで表される化合物が、1−(2−ブロモ−5−クロロフェニル)−3−メチル−1H−ピラゾールをトランスメタル化条件下でトリフルオロアセチル化剤と反応させることにより製造したものである、請求項1〜3のいずれかに記載の製造方法。
  5. 前記トリフルオロアセチル化剤がトリフルオロ酢酸エチルである、請求項4に記載の製造方法。
  6. 前記トランスメタル化条件がアルキルリチウム試薬又はアルキルマグネシウム試薬の使用を含む、請求項4又は5に記載の製造方法。
  7. 前記アルキルリチウム試薬が、n−ブチルリチウム、sec−ブチルリチウム又はt−ブチルリチウムである、請求項6に記載の製造方法。
  8. 前記アルキルマグネシウム試薬が、塩化イソプロピルマグネシウム又は塩化トリブチルマグネシウムである、請求項6に記載の製造方法。
  9. 前記式II(a)で表される化合物が結晶性(R)−1−(4−クロロ−2−(3−メチル−1H−ピラゾール−1−イル)フェニル)−2,2,2−トリフルオロエタノールである、請求項1〜8のいずれかに記載の製造方法。
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