JP5552783B2 - 画像形成方法 - Google Patents

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Description

本発明は、インクジェット記録による画像形成方法に関する。
近年、インクジェット記録方式は簡便、安価に画像を作成できるため、写真、各種印刷、マーキング、カラーフィルター等の特殊印刷等、様々な印刷分野に応用されてきている。特に微細なドットを出射、制御する記録装置や、色再現域、耐久性、出射適性等を改善したインク及びインクの吸収性、色材の発色性、表面光沢等を飛躍的に向上させた専用紙を用い、銀塩写真に匹敵する画質を得ることも可能となっている。今日のインクジェット記録方式の画質向上は、記録装置、インク、専用紙の全てが揃って初めて達成されている。
しかしながら、専用紙を必要とするインクジェットシステムは、記録材料の制限、記録材料のコストアップが問題となる。そこで、専用紙と異なる被転写記録材料へインクジェット方式により記録する試みが多数なされている。具体的には、室温で固形のワックスインクを用いる相変化インクジェット方式、速乾性の有機溶剤を主体としたインクを用いるソルベント系インクジェット方式や、記録後紫外線(UV)光により架橋させるUVインクジェット方式等である。
紫外線や電子線などの活性エネルギー線により硬化する活性光線硬化型組成物は、プラスチック、紙、木工及び無機質材等の塗料、接着剤、印刷インキ、印刷回路基板及び電気絶縁関係等の種々の用途に実用化されている。そして、これらの重合性組成物を使用したインクジェット用インクシステムとしては、紫外線で硬化する紫外線硬化型インクジェットインクがあり、この紫外線硬化インクを用いたインクジェット方式は、速乾性、インク吸収性のない記録媒体への記録もできる点で、近年注目されつつある。
また、最初に吐出した液と後から吐出する液が反応し、色材が凝集することで様々な記録材料上に画像を形成する試みが紹介されている(例えば、特許文献1参照)。しかし、この構成では色材の凝集により光沢のある画像が得られず、高画質な画像は形成できない。更に水系の紫外線硬化型インクを用いた画像形成方法が開示されている(例えば、特許文献2参照)が、水系の紫外線硬化型インクを用いた場合、最初に吐出されたインクの硬化膜(高分子化膜)上に後から吐出されるインクが着弾した際の硬化性(乾燥性)が不十分となり、密着性に劣る等の問題点があった。
また、色材入りインクに先立って、色材を含まない(または実質的に含まない)活性光線硬化型インク(光開始剤と光重合性化合物を含有)を先に記録材料上にロールコータなどで非画像部も含めて塗布(あるいはインクジェット吐出)し、活性光線を照射して半硬化状態とした後、色材入りインクを吐出する画像形成方法が紹介されている(例えば、特許文献3参照)。この画像形成方法では、記録環境(温度・湿度)の影響や画像毎のインク量の違いなどのために硬化性が変わるため、目的とする半硬化状態を再現性よく繰り返し形成することが不可能で、高精細な画像は作成できない。
なお、特許文献3と同様の画像形成方法としては、特開2008−105382号、特開2008−23980号、特開2008−105378号、特開2008−105379号、特開2008−100501号の各公報が挙げられる。
更に色材入りインクに先立って、色材を含まない活性光線硬化型インク(光開始剤と光重合性化合物を含有)を先に記録材料上に像様に吐出し、活性光線を照射せずに続けて色材入りインクを吐出する画像形成方法が紹介されている(例えば、特許文献4参照)。この画像形成方法では、高速記録の際に問題となる隣合うドットの合一を十分には抑制できず、高精細な画像は形成できない。特に0.1〜4.0plの非常に小さい液滴で画像形成する場合には前記ドットの合一による画質劣化が顕著となる。
なお、特許文献4と同様の画像形成方法としては、特開2008−105254号、特開2007−313839号、特開2007−314734号、特開2007−254560号、特開2007−237405号、特開2007−231206号の各公報が挙げられる。
また、色材入りインクに先立って、色材を(実質的に)含まない活性光線硬化型インク(光開始剤と重合性化合物を含有)を先に記録材料上に吐出し、活性光線を照射し硬化させた後、色材入りインクを吐出し画像を形成、その後活性光線を再び照射し画像を硬化・定着させる画像形成方法が紹介されている(例えば、特許文献5参照)。この画像形成方法では、高速記録の際に問題となる隣り合うドットの合一による画質の劣化を抑制できず、高精細な画像は形成できない。
特開2001−115067号公報 特開2000−186243号公報 特開2008−105387号公報 特開2008−105253号公報 特開2003−285546号公報
本発明では、隣り合うドットの合一がなく、再現性良く高精細な画像を形成できる画像形成方法を提供する。
本発明の上記目的は、下記構成により達成される。
インクジェット記録のヘッドより、活性光線硬化型インクを記録材料上に吐出し、印刷を行う画像形成方法において、光酸発生剤を溶剤に溶解させた光重合性化合物を含有しない光酸発生剤液を記録材料上に先に吐出し、該溶剤を除去しないで、該記録材料に着弾した該光酸発生剤液に活性光線を照射し、その後、色材入り活性光線硬化型インクを吐出し画像を形成した後活性光線を照射し、画像を定着させることを特徴とする、画像形成方法。
2.前記光酸発生剤液の溶剤が環状エステル化合物であることを特徴とする前記1に記載の画像形成方法。
3.前記光酸発生剤液の粘度が25℃で1〜13mPa・sであり、前記活性光線硬化型インクの粘度が25℃で15〜50mPa・sであることを特徴とする前記1または2に記載の画像形成方法。
4.前記光酸発生剤が下記一般式(1)、(2)のいずれかより選ばれることを特徴とする前記1〜3のいずれか1項に記載の画像形成方法。
Figure 0005552783
(式中、AはS、O、COを表し、R、RはH、C〜C直鎖または分枝アルキル、シクロアルキル、アルコキシ、ヒドロキシ、ハロゲン、アルキルチオ、アリールチオから選択される基である。R〜RはC〜C直鎖または分枝アルキル、アルコキシ、置換基を持ってもよいアリール、ヒドロキシ、ハロゲンから選択される基である。XはSbF、PF、AsF、BF及び下記構造である。)
Figure 0005552783
5.前記光酸発生剤液の付量が0.5〜4.0g/mであることを特徴とする前記1〜4のいずれか1項に記載の画像形成方法。
6.前記インクジェット記録がライン記録方式であり、前記光酸発生剤を溶剤に溶解させた光重合性化合物を含有しない光酸発生剤液の記録材料上への吐出が像様であり、且つ前記色材入り活性光線硬化型インクの吐出がインク液滴量0.1〜4.0plの範囲であることを特徴とする前記1〜5のいずれか1項に記載の画像形成方法。
本発明の画像形成方法により、隣り合うドットの合一がなく、再現性良く高精細な画像を形成することができた。
本発明に係るライン記録方式のインクジェット記録装置の要部の構成の一例を示す側面図である。 本発明に係るライン記録方式のインクジェット記録装置の要部の構成の一例を示す上面図である。 本発明に係るシリアル(シャトル)記録方式のインクジェット記録装置の要部の構成の一例を示す正面図である。 本発明に係るシリアル(シャトル)記録方式のインクジェット記録装置の要部の構成の一例を示す上面図である。
以下、本発明について詳述する。
本発明のインクジェット記録による画像形成方法においては、インクジェット記録ヘッドより、光酸発生剤を溶剤に溶解させた光重合性化合物を含有しない光酸発生剤液を記録材料上に先に吐出し、次に記録材料に着弾した該光酸発生剤液に活性光線を照射し、その後、色材入り活性光線硬化型インクを吐出し画像を形成した後活性光線を照射し画像を定着させる。
本発明の画像形成方法によって、高速インクジェット記録(例えば、ライン記録方式であれば記録材料搬送速度30m/s以上、シリアル(シャトル)記録方式であれば印字スピード50m/hr以上)においても、色材入りインクが着弾と同時に固定化され、隣り合うドットの合一がなくなることにより、非常に高精細な画像を再現性良く形成できる。特に、隣り合うドットがほぼ同時に記録材料上に着弾する確立のより高いライン記録方式においては、本発明の画像形成方法は優れた効果を発揮する。
光開始剤として、前述の特許文献で用いられているような、光ラジカル発生剤を用いる系では、光照射により発生したラジカルが空気中の酸素により失活してしまうため、色材入りインクのドットの合一は十分には抑制できない。即ち、光ラジカル発生剤を溶剤に溶解させた光ラジカル発生剤液を先に吐出し、次に記録材料に着弾した該光ラジカル発生剤液に活性光線を照射し、その後、色材入り活性光線硬化型インクを吐出し画像を形成した後活性光線を照射した場合、色材入りインクが着弾するまでの間に発生したラジカルが失活してしまうため色材入りインクのドットの合一は抑制できない。そこで本発明のように、光酸発生剤を用いた硬化系(カチオン重合系)が高精細な画像を再現性良く形成するために必要となることを見出した。
また、HPFなどの(超)強酸をインクジェット記録ヘッドより先に吐出し、その後に色材入り硬化型インクを吐出し画像形成する構成では、(超)強酸により記録ヘッド部材の腐食が起こるため、高精細な画像を再現性良く形成することはできない。そこで本発明のように、色材を含まない光酸発生剤液を先に記録材料上に吐出し、活性光線を照射した後に、色材入り活性光線硬化型インクを吐出する構成が、高精細な画像を再現性良く形成するために必要となることを見出した。
更に、本発明の画像形成方法においては、先に吐出する色材を(実質的に)含まない光開始剤液に重合性化合物を含有しない。本発明における重合性化合物については、後に詳細に述べる。
前述の特許文献で用いられているような、光開始剤と重合性化合物を含む色材を(実質的に)含まない液を色材入り活性光線硬化型インクに先立って吐出する画像形成方法の場合は、たとえ先に吐出する色材を(実質的に)含まない液を半硬化状態にした上で色材入り活性光線硬化型インクを吐出したとしても、最終的な印刷物の厚みが増してしまい、質感が劣り、高品質な印刷物とは言えない。この印刷物の厚膜化による質感の劣化は、活性光線硬化型インクを用いた記録方法の大きな問題となっていたが、本発明では、重合性化合物を含有しない光開始剤液を用いることで、ドットの合一による画質の劣化なく、且つ厚膜化による質感の劣化のない印刷物を形成できる画期的な画像形成方法である。
本発明の画像形成方法においては、色材を(実質的に)含まない光開始剤液を記録材料上に先に像様に吐出することがより好ましい。像様とは、画像データに対応した所定の位置のみに光酸発生剤液を吐出することであり、所定の位置は形成する画像領域と同じかやや広く(画像領域の120%程度の領域)てもよい。
非画像部の光酸発生剤液に過剰の活性光線が照射される(色材入り活性光線硬化型インクを吐出した後に更に活性光線が照射されるため)ことにより、光開始剤の分解物に起因する黄変(画像が黄色くなる)が問題となる場合があるためである。前述の特許文献で用いられているような、光ラジカル発生剤(及び重合性化合物)を含む液を色材入り活性光線硬化型インクに先立って記録材料全体に吐出する場合、その後の活性光線照射による非画像部の黄変の問題が特に顕著となり使えないレベルとなる。
本発明の画像形成においては、0.1〜4.0plの非常に少ない液滴量で画像を形成することがより好ましい。液滴量が4.0plを超えると、画像形成(定着)後の印刷物の厚みにより質感が損なわれる場合がある。また、0.1〜4.0plの非常に少ない液滴量で記録をする場合、液量に対する液滴の表面積が増えるため、前記酸素によるラジカル失活の問題は顕著となり、光ラジカル発生剤を用いる系では画質劣化が顕著となる。
以上のように、本発明の最も好ましい構成例としては下記が挙げられるが、この限りではない。即ち、インクジェット記録がライン記録方式であり、光酸発生剤液を記録材料上に先に像様に吐出し、次に記録材料上に像様に着弾した該光酸発生剤液に活性光線を照射し、その後、色材入り活性光線硬化型インクをインク液滴量0.1〜4.0plの範囲で吐出し画像を形成した後、活性光線を照射し、画像を定着させる画像形成方法である。
本発明に用いられる、光酸発生剤液について説明する。
光酸発生剤としては、あらゆる公知の光酸発生剤、例えば、「UV・EB硬化技術の応用と市場」(シーエムシー出版、田畑米穂監修/ラドテック研究会編集)などに掲載されているあらゆる公知のオニウム塩を用いることができ、本発明ではそれら光酸発生剤を重合性化合物ではなく溶剤のみで溶解させたものを用いる。
溶剤としては、光酸発生剤を常温(25℃程度)で容易に溶解できるものであれば何でもよいが、環状エステル化合物が光酸発生剤の溶解性の観点で好ましい。環状エステル化合物としては、例えば、プロピレンカーボネート、β−プロピオラクトン、β−ブチロラクトン、α−メチル−β−ブチロラクトン、γ−ブチロラクトン、γ−バレロラクトン、δ−バレロラクトン、ε−カプロラクトン、γ−カプロラクトン、γ−ヘプタノラクトンなどが挙げられる。
光酸発生剤液に用いられる光酸発生剤の好ましい例としては、一般式(1)、(2)で表される化合物が挙げられる。これら構造の光酸発生剤は、光照射後の黄変が起こりにくく好ましい。具体例としては、下記のものが挙げられるがこの限りではない。これら構造の光酸発生剤はlamberti社、チバ・ジャパン社、サンケミカル社、などで製造しており入手できる。
Figure 0005552783
Figure 0005552783
光酸発生剤液の粘度としては、後に吐出される色材入りインクとの相関から、25℃で1〜13mPa・sであることが高画質画像形成のために好ましい。粘度が低すぎると後に吐出される色材入りインクのドット合一が起こりやすく、また粘度が高すぎると光開始剤液の安定な吐出が不可能となる。
光酸発生剤液の記録材料上の付量としては、0.5〜4.0g/mに制御することが高画質形成のために好ましい。付量が少なすぎても多すぎても、ドット合一が起こりやすくなる。
先述の光照射後の黄変の観点から、本発明において、光酸発生剤は像様に吐出されることがより好ましい。
次に、本発明に係る色材入り活性光線硬化型インクについて説明する。
本発明に用いられる色材入り活性光線硬化型インクは、1色(例えば、ブラック)であっても、4色(イエロー、マゼンタ、シアン、ブラック)、5色(+ホワイト)、7色(+ライトシアン、ライトマゼンタ)であってもよい。色材入りインクの色数に応じて、前記範囲の量で光酸発生剤液の付量を適宜調整する。1色であれば0.5〜1.5g/m、4色以上であれば1.5〜4.0g/m程度がドット合一の抑制の点から好ましい。
本発明の色材入り活性光線硬化型インクに用いられる光開始剤としては、前述の光酸発生剤が用いられる。
本発明に係る色材入り活性光線硬化型インクに用いられる重合性化合物としては、公知のあらゆるカチオン重合性化合物、例えば、エポキシ化合物、オキセタン化合物、ビニルエーテル化合物、を用いることができる。また、ビニルエーテル化合物と併用して、マレイミド化合物、メタクリレート化合物、アクリレート化合物を用いてもよい。
エポキシ化合物としては、以下の芳香族エポキシド、脂環式エポキシド及び脂肪族エポキシド等が挙げられる。
芳香族エポキシドとして好ましいものは、少なくとも1個の芳香族核を有する多価フェノールあるいはそのアルキレンオキサイド付加体とエピクロルヒドリンとの反応によって製造されるジまたはポリグリシジルエーテルであり、例えば、ビスフェノールAあるいはそのアルキレンオキサイド付加体のジまたはポリグリシジルエーテル、水素添加ビスフェノールAあるいはそのアルキレンオキサイド付加体のジまたはポリグリシジルエーテル、並びにノボラック型エポキシ樹脂等が挙げられる。ここでアルキレンオキサイドとしては、エチレンオキサイド及びプロピレンオキサイド等が挙げられる。
脂環式エポキシドとしては、少なくとも1個のシクロヘキセンまたはシクロペンテン環等のシクロアルカン環を有する化合物を過酸化水素、過酸等の適当な酸化剤でエポキシ化することによって得られる、シクロヘキセンオキサイドまたはシクロペンテンオキサイド含有化合物が好ましい。
脂肪族エポキシドの好ましいものとしては、脂肪族多価アルコールあるいはそのアルキレンオキサイド付加体のジまたはポリグリシジルエーテル等があり、その代表例としては、エチレングリコールのジグリシジルエーテル、プロピレングリコールのジグリシジルエーテルまたは1,6−ヘキサンジオールのジグリシジルエーテル等のアルキレングリコールのジグリシジルエーテル、グリセリンあるいはそのアルキレンオキサイド付加体のジまたはトリグリシジルエーテル等の多価アルコールのポリグリシジルエーテル、ポリエチレングリコールあるいはそのアルキレンオキサイド付加体のジグリシジルエーテル、ポリプロピレングリコールあるいはそのアルキレンオキサイド付加体のジグリシジルエーテル等のポリアルキレングリコールのジグリシジルエーテル等が挙げられる。ここでアルキレンオキサイドとしては、エチレンオキサイド及びプロピレンオキサイド等が挙げられる。
これらのエポキシドの内、速硬化性を考慮すると芳香族エポキシド及び脂環式エポキシドが好ましく、特に脂環式エポキシドが好ましい。
オキセタン化合物としては、オキセタン環を有する化合物のことであり、特開2001−220526号、同2001−310937号の各公報に紹介されているような公知のあらゆるオキセタン化合物を使用できる。
本発明で用いることのできるビニルエーテル化合物としては、例えば、エチレングリコールジビニルエーテル、ジエチレングリコールジビニルエーテル、トリエチレングリコールジビニルエーテル、プロピレングリコールジビニルエーテル、ジプロピレングリコールジビニルエーテル、ブタンジオールジビニルエーテル、ヘキサンジオールジビニルエーテル、シクロヘキサンジメタノールジビニルエーテル、トリメチロールプロパントリビニルエーテル等のジまたはトリビニルエーテル化合物、エチルビニルエーテル、ブチルビニルエーテル、i−ブチルビニルエーテル、オクタデシルビニルエーテル、シクロヘキシルビニルエーテル、ヒドロキシブチルビニルエーテル、2−エチルヘキシルビニルエーテル、シクロヘキサンジメタノールモノビニルエーテル、プロピルビニルエーテル、i−プロピルビニルエーテル、i−プロペニルエーテル−o−プロピレンカーボネート、ドデシルビニルエーテル、ジエチレングリコールモノビニルエーテル、オクタデシルビニルエーテル等のモノビニルエーテル化合物等が挙げられる。
これらのビニルエーテル化合物の内、硬化性、密着性、表面硬度を考慮すると、ジまたはトリビニルエーテル化合物が好ましく、特にジビニルエーテル化合物が好ましい。本発明では、上記ビニルエーテル化合物の1種を単独で使用してもよいが、2種以上を適宜組み合わせて使用してもよい。
また、上記ビニルエーテル化合物と併用して、メタクリレート化合物、アクリレート化合物、マレイミド化合物を用いてもよい。メタクリレート化合物、アクリレート化合物としては、例えば、イソアミルアクリレート、ステアリルアクリレート、ラウリルアクリレート、オクチルアクリレート、デシルアクリレート、イソミルスチルアクリレート、イソステアリルアクリレート、2−エチルヘキシル−ジグリコールアクリレート、2−ヒドロキシブチルアクリレート、2−アクリロイロキシエチルヘキサヒドロフタル酸、ブトキシエチルアクリレート、エトキシジエチレングリコールアクリレート、メトキシジエチレングリコールアクリレート、メトキシポリエチレングリコールアクリレート、メトキシプロピレングリコールアクリレート、フェノキシエチルアクリレート、テトラヒドロフルフリルアクリレート、イソボルニルアクリレート、2−ヒドロキシエチルアクリレート、2−ヒドロキシプロピルアクリレート、2−ヒドロキシ−3−フェノキシプロピルアクリレート、2−アクリロイロキシエチルコハク酸、2−アクリロイロキシエチルフタル酸、2−アクリロイロキシエチル−2−ヒドロキシエチル−フタル酸、ラクトン変性可とう性アクリレート、t−ブチルシクロヘキシルアクリレート等の単官能モノマー、トリエチレングリコールジアクリレート、テトラエチレングリコールジアクリレート、ポリエチレングリコールジアクリレート、トリプロピレングリコールジアクリレート、ポリプロピレングリコールジアクリレート、1,4−ブタンジオールジアクリレート、1,6−ヘキサンジオールジアクリレート、1,9−ノナンジオールジアクリレート、ネオペンチルグリコールジアクリレート、ジメチロール−トリシクロデカンジアクリレート、ビスフェノールAのEO付加物ジアクリレート、ビスフェノールAのPO付加物ジアクリレート、ヒドロキシピバリン酸ネオペンチルグリコールジアクリレート、ポリテトラメチレングリコールジアクリレート等の2官能モノマー、トリメチロールプロパントリアクリレート、EO変性トリメチロールプロパントリアクリレート、ペンタエリスリトールトリアクリレート、ペンタエリスリトールテトラアクリレート、ジペンタエリスリトールヘキサアクリレート、ジトリメチロールプロパンテトラアクリレート、グリセリンプロポキシトリアクリレート、カプロラクトン変性トリメチロールプロパントリアクリレート、ペンタエリスリトールエトキシテトラアクリレート、カプロラクタム変性ジペンタエリスリトールヘキサアクリレート等の三官能以上の多官能モノマーが挙げられる。
この他、重合性のオリゴマー類もモノマー同様に配合可能である。重合性オリゴマーとしては、エポキシアクリレート、脂肪族ウレタンアクリレート、芳香族ウレタンアクリレート、ポリエステルアクリレート、直鎖アクリルオリゴマー等が挙げられる。
なお、感作性、皮膚刺激性、眼刺激性、変異原性、毒性などの観点から、上記モノマーの中でも特に、イソアミルアクリレート、ステアリルアクリレート、ラウリルアクリレート、オクチルアクリレート、デシルアクリレート、イソミルスチルアクリレート、イソステアリルアクリレート、エトキシジエチレングリコールアクリレート、メトキシポリエチレングリコールアクリレート、メトキシプロピレングリコールアクリレート、イソボルニルアクリレート、ラクトン変性可とう性アクリレート、テトラエチレングリコールジアクリレート、ポリエチレングリコールジアクリレート、ポリプロピレングリコールジアクリレート、EO変性トリメチロールプロパントリアクリレート、ジペンタエリスリトールヘキサアクリレート、ジトリメチロールプロパンテトラアクリレート、グリセリンプロポキシトリアクリレート、カウプロラクトン変性トリメチロールプロパントリアクリレート、ペンタエリスリトールエトキシテトラアクリレート、カプロラクタム変性ジペンタエリスリトールヘキサアクリレートが好ましい。
マレイミド化合物としては、例えば、N−メチルマレイミド、N−プロピルマレイミド、N−ヘキシルマレイミド、N−ラウリルマレイミド、N−シクロヘキシルマレイミド、N−フェニルマレイミド、N,N′−メチレンビスマレイミド、ポリプロピレングリコール−ビス(3−マレイミドプロピル)エーテル、テトラエチレングリコール−ビス(3−マレイミドプロピル)エーテル、ビス(2−マレイミドエチル)カーボネート、N,N′−(4,4′−ジフェニルメタン)ビスマレイミド、N,N′−2,4−トリレンビスマレイミド、あるいは、また特開平11−124403号公報に開示されているマレイミドカルボン酸と種々のポリオール類とのエステル化合物である多官能マレイミド化合物などが挙げられるが、この限りではない。
本発明に係る活性光線硬化型インクは、各種公知の顔料を含有している。
本発明で好ましく用いることのできる顔料を、以下に列挙する。
C.I.Pigment Yellow 1、2、3、12、13、14、16、17、73、74、75、81、83、87、93、95、97、98、109、114、120、128、129、138、150、151、154、155、180、185、213
C.I.Pigment Red 5、7、12、22、38、48:1、48:2、48:4、49:1、53:1、57:1、63:1、101、112、122、123、144、146、168、184、185、202
C.I.Pigment Violet 19、23
C.I.Pigment Blue 1、2、3、15:1、15:2、15:3、15:4、18、22、27、29、60
C.I.Pigment Green 7、36
C.I.Pigment White 6、18、21
C.I.Pigment Black 7。
また、本発明において、プラスチックフィルムのような透明基材での色の隠蔽性を上げるために、白インクを用いることが好ましい。特に軟包装印刷、ラベル印刷においては、白インクを用いることが好ましい。
上記顔料の分散には、例えば、ボールミル、サンドミル、アトライター、ロールミル、アジテータ、ヘンシェルミキサ、コロイドミル、超音波ホモジナイザー、パールミル、湿式ジェットミル、ペイントシェーカー等を用いることができる。また、顔料の分散を行う際に分散剤を添加することも可能である。
分散剤としては、高分子分散剤を用いることが好ましく、高分子分散剤としてはAvecia社のSolsperseシリーズや、味の素ファインテクノ社のPBシリーズが挙げられる。また、分散助剤として、各種顔料に応じたシナージストを用いることも可能である。これらの分散剤及び分散助剤は、顔料100質量部に対し1〜50質量部添加することが好ましい。
分散媒体は溶剤または光重合性化合物を用いて行うが、本発明に用いる活性光線硬化型インクでは、インク着弾直後に反応、硬化させるため、無溶剤であることが好ましい。溶剤が硬化画像に残ってしまうと、耐溶剤性の劣化、残留する溶剤のVOCの問題が生じる。よって、分散媒体は溶剤ではなく光重合性化合物、その中でも最も粘度の低いモノマーを選択することが分散適性上好ましい。
顔料の分散は、顔料粒子の平均粒径を0.08〜0.2μmとすることが好ましく、最大粒径は0.3〜10μm、好ましくは0.3〜3μmとなるよう、顔料、分散剤、分散媒体の選定、分散条件、濾過条件を適宜設定する。この粒径管理によって、ヘッドノズルの詰まりを抑制し、インクの保存安定性、インク透明性及び硬化感度を維持することができる。
本発明に係る活性光線硬化型インクにおいては、色材濃度としては、インク全体の1質量%乃至10質量%であることが好ましい。
本発明に係る活性光線硬化型インクには、上記説明した以外に様々な添加剤を用いることができる。例えば、界面活性剤、レベリング添加剤、マット剤、膜物性を調整するためのポリエステル系樹脂、ポリウレタン系樹脂、ビニル系樹脂、アクリル系樹脂、ゴム系樹脂、ワックス類を添加することができる。また、保存安定性を改良する目的で公知のあらゆる塩基性化合物を用いることができるが、代表的なものとして、塩基性アルカリ金属化合物、塩基性アルカリ土類金属化合物、アミンなどの塩基性有機化合物などが挙げられる。
本発明係る活性光線硬化型インクにおいては、25℃における粘度が15〜50mPa・sであることが良好な画質を形成するために好ましい。粘度が低すぎるとドット合一が起こりやすく、また粘度が高すぎると安定な吐出が不可能となる。
(インクの吐出条件)
インクの吐出条件としては、色材入りインクについては記録ヘッド及びインクを35〜100℃に加熱し、吐出することが吐出安定性の点で好ましい。活性光線硬化型インクは温度変動による粘度変動幅が大きく、粘度変動はそのまま液滴サイズ、液滴射出速度に大きく影響を与え、画質劣化を起こすため、インク温度を上げながらその温度を一定に保つことが必要である。インク温度の制御幅としては設定温度±5℃、好ましくは設定温度±2℃、更に好ましくは設定温度±1℃である。
(インク着弾後の光照射条件)
本発明の画像形成方法においては、活性光線の照射条件として、光酸発生剤液及びインク着弾後0.001秒〜1.0秒の間にそれぞれ活性光線が照射されることが好ましく、より好ましくは0.001秒〜0.5秒である。高精細な画像を形成するためには、照射タイミングが出来るだけ早いことが特に重要となる。
本発明の構成がより有効となる、ライン記録方式の画像形成方法について説明する。
図1はインクジェット記録装置の要部の構成の一例を示す側面図であり、図2はその上面図である。
図1、2で示したインクジェット記録装置はライン記録方式と呼ばれており、ヘッドキャリッジに光酸発生剤液、各色インクの記録ヘッドを記録材料の全幅をカバーするようにして、複数個、固定配置されていて、記録材料がそれら固定されたヘッドキャリッジ下を搬送されることで画像を形成する。
記録材料の搬送方向に対して、各色毎に用いられる記録ヘッドの個数は、用いるヘッドのノズル密度と印字する際の解像度によって変わってくる。例えば、液滴量2pl・ノズル密度360dpiのヘッドを用いて、1440dpiの解像度の画像を形成したい場合には、記録材料搬送方向に対して、記録ヘッドを4個使用してずらして配置することで1440×1440dpiの画像の形成が可能となる。液滴量6pl・ノズル密度360dpiのヘッドを用いて、720×720dpiの解像度の画像を形成したい場合には、記録ヘッドを2個使用してずらして配置することで720dpiの画像の形成が可能となる。本発明で言うdpiとは、2.54cm当たりのドット数を表す。
光酸発生剤液用のヘッドキャリッジ下流側横には、メタルハライドランプ(この場合、VZero270)が記録材料の全幅をカバーするように配置され、光酸発生剤液が記録材料に着弾した後速やかに該ランプにより紫外線が照射される。
その後、各色インクが次々と吐出され画像を形成し、全色印字が終了後最終的に再びメタルハライドランプ(この場合、VZero270)により画像が完全に定着される。
光酸発生剤液への照射、すべての画像形成後の照射に用いる光源としては、高圧水銀ランプ、メタルハライドランプ、LEDなどの照度100mW/cm以上の高照度なUV光を発光可能な光源が好ましい。中でも消費電力の少ないLEDが好ましいが、この限りでない。また、図のように各色間にLED光源などを記録材料の全幅をカバーするように配置して、各色毎に定着させてもよい。
各色間毎に用いる光源としては、蛍光管(低圧水銀ランプ、殺菌灯)、冷陰極管、LEDなどの消費電力が1kW・hr未満の光源が好ましいが、この限りでない。
次にシリアル(シャトル)記録方式の画像形成方法について説明する。
図3はインクジェット記録装置の要部の構成の一例を示す正面図であり、図4はその上面図である。
例えば、液滴量2pl・ノズル密度360dpiのヘッドを用いて、1440dpiの解像度の画像を形成したい場合、図のように記録ヘッド走査方向に対して記録ヘッドを2個/色使用してずらして配置すると、最速で記録ヘッドキャリッジを2回走査することで、1440×1440dpiの画像の形成が可能となる。
記録ヘッドキャリッジ両脇には、光酸発生剤液用と色材入りインク用のメタルハライドランプ(この場合、VZero270)が配置され、記録ヘッドキャリッジを走査しながら光酸発生剤液及び色材入りインクを吐出することで、記録材料に該光酸発生剤液及び該インクが着弾した後、速やかに該ランプにより紫外線が照射される。
以下に本発明の実施例を挙げて具体的に説明するが、本発明の実施態様はこれらの例に限定されるものではない。
実施例1
《光酸発生剤液》
以下の光酸発生剤液を評価に用いた。
PI−1:CPI−100P(サンアプロ(株)製、スルホニウム塩、プロピレンカーボネート液)。粘度は3mPa・s
PI−2:SPG(コニカミノルタIJ(株)製)50質量%、プロピレンカーボネート50質量%の混合溶解液。粘度は3mPa・s
PI−3:DTS−102(みどり化学(株)製)50質量%、γ−ブチロラクトン50質量%の混合溶解液。粘度は3mPa・s
PI−4:ESACURE1187(lamberti製、プロピレンカーボネート液)。粘度は7mPa・s
PI−5:例示化合物(10)50質量%、プロピレンカーボネート50質量%の混合溶解液。粘度は7mPa・s
PI−6:Irgacure250(チバ・ジャパン製、プロピレンカーボネート液)50質量%、プロピレンカーボネート50質量%の混合溶解液。粘度は8mPa・s
PI−7:例示化合物(20)50質量%、プロピレンカーボネート50質量%の混合溶解液。粘度は7mPa・s
PI−8:例示化合物(21)50質量%、γ−ブチロラクトン50質量%の混合溶解液。粘度は7mPa・s。
Figure 0005552783
《比較処理液》
PI−1〜PI−8に対する比較として下記処理液を用いた。
P−1:TPO−L(BASF製、エチル2,4,6−トリメチルベンゾイルフェニル−ホスフィネート、光開始剤)5質量%、1,6−ヘキサンジオールジアクリレート(ダイセルサイテック製、重合性化合物)93質量%、メガファックF475(DIC製、フッ素系界面活性剤)2質量%
P−2:TPO−L(BASF製、エチル2,4,6−トリメチルベンゾイルフェニル−ホスフィネート、光開始剤)5質量%、DPCA60(日本化薬製、重合性化合物)93質量%、メガファックF475(DIC製、フッ素系界面活性剤)2質量%
P−3:Irgacure907(チバ・ジャパン製、2−メチル−1−(4−メチルチオフェニル)−2−モルフォリノプロパン−1−オン、光開始剤)5質量%、ジプロピレングリコールジアクリレート(ダイセル・サイテック製、重合性化合物)93質量%、BYK307(ビックケミー・ジャパン(株)製、ポリシロキサン化合物)2質量%
P−4:TPO−L(BASF製、エチル2,4,6−トリメチルベンゾイルフェニル−ホスフィネート、光開始剤)5質量%、フタル酸ジエチル(和光純薬工業製、高沸点溶剤)93質量%、メガファックF475(DIC製、フッ素系界面活性剤)2質量%
P−5:TPO−L(BASF製、エチル2,4,6−トリメチルベンゾイルフェニル−ホスフィネート、光開始剤)5質量%、フタル酸ジブチル(和光純薬工業製、高沸点溶剤)93質量%、メガファックF475(DIC製、フッ素系界面活性剤)2質量%
P−6:TPO−L(BASF製、エチル2,4,6−トリメチルベンゾイルフェニル−ホスフィネート、光開始剤)5質量%、セバシン酸ジブチル(和光純薬工業製、高沸点溶剤)93質量%、BYK306(ビックケミー・ジャパン(株)製、ポリシロキサン化合物)2質量%
P−7:CPI−100P(サンアプロ(株)製、スルホニウム塩、プロピレンカーボネート液、光酸発生剤)5質量%、OXT−221(東亞合成製、重合性化合物)94.8質量%、X−22−4272(信越化学製、変性シリオンオイル)0.2質量%
P−8:Irgacure250(チバ・ジャパン製、プロピレンカーボネート液、光酸発生剤)5質量%、OXT−221(東亞合成製、重合性化合物)94.8質量%、KF−351(信越化学製、変性シリオンオイル)0.2質量%
P−9:Irgacure907(チバ・ジャパン製、2−メチル−1−(4−メチルチオフェニル)−2−モルフォリノプロパン−1−オン、光開始剤)50質量%、プロピレンカーボネート50質量%の混合溶解液。
なお、上記P−1〜P−9は下記の構成である。
P−1〜3:ラジカル系、光開始剤+重合性化合物
P−4〜6:ラジカル系、光開始剤+高沸点溶剤
P−7、8:カチオン系、光酸発生剤+重合性化合物
P−9 :ラジカル系、光開始剤液(環状エステル溶剤)。
〔活性光線硬化型インク〕
(顔料分散体の調製)
以下の組成で顔料を分散した。
下記2種の化合物をステンレスビーカーに入れ、65℃ホットプレート上で加熱しながら1時間加熱撹拌溶解。
PB824(味の素ファインテクノ製分散剤) 9部
OXT−221(東亞合成製) 71部
室温まで冷却した後、これに下記顔料20部を加えて、直径0.5mmのジルコニアビーズ200gと共にガラス瓶に入れ密栓し、ペイントシェーカーにて下記時間分散処理した後、ジルコニアビーズを除去した。この操作を繰り返して、顔料分散体1〜5を作製した。
顔料1:Pigment Black 7(三菱化学製、#52) 10時間
顔料2:Pigment Blue 15:4(大日精化製、クロモファインブルー6332JC) 9時間
顔料3:Pigment Yellow 150(LANXESS製、E4GN−GT CH20015) 8時間
顔料4:Pigment Red 122(大日精化製、クロモファインレッド6112JC) 10時間
顔料5:酸化チタン(アナターゼ型:粒径0.2μ) 10時間。
また、比較の活性光線硬化型インクインク用として、OXT−221(東亞合成製)に替えてテトラエチレングリコールジアクリレートを用いた以外は、同様にして顔料分散体6〜10を作製した。
(インク組成物の調製)
表に記載のインク組成でインクを作製し、ADVATEC製テフロン(登録商標)3μmメンブランフィルターで濾過を行った。各インク粘度は表に示す通りである。
各表中の数値は、各インク(K、C、M、Y、W)における各成分の量を質量%で表したものである。
Figure 0005552783
Figure 0005552783
Figure 0005552783
Figure 0005552783
Figure 0005552783
〔インクジェット画像形成方法〕
ピエゾ型インクジェットノズルを備えた図に記載の構成からなるインクジェット記録装置に、上記調製した各インク組成物を装填し、表5、6に記載の光酸発生剤または比較処理液、及び活性光線硬化型インクの組み合わせで、巾300mm、長さ500mの長尺の白PET(マルウ接着製)へ、下記の画像記録を連続して行った。比較として、光酸発生剤または比較処理液を用いず、色材入りインクのみを用いて記録した試料も作製した。
Figure 0005552783
Figure 0005552783
画像データとしては「高精細カラーデジタル標準画像データ『N5・自転車』(財団法人 日本規格協会 1995年12月発行)」と、4pt文字、4pt抜き文字、各色ベタ画像を用いた。インク供給系は、インクタンク、供給パイプ、ヘッド直前の前室インクタンク、フィルター付き配管、ピエゾヘッドからなり、前室タンクからヘッド部分まで加熱して45℃の加温を行った。ピエゾヘッドは、2plの液滴を1440×1440dpiの解像度で吐出できるよう駆動して、連続印字した。着弾した後、搬送方向下流のランプユニットにより瞬時(着弾後2秒未満)に硬化される。
光酸発生剤または比較処理液は、像様に(画像部にのみ)ベタ印字(付量1.5g/m)した。記録材料の搬送速度は50m/minで印字した。
全く同様に、図3、4に記載の構成からなるインクジェット記録ユニットに、上記調製した光酸発生剤液及びインク組成4を装填し、印字を行った。記録ヘッドキャリッジは830mm/sの速度で走査した。更に液滴を14plとし、720×720dpiの解像度で吐出できるように駆動した印字も行った。
VZero270:Integration Technology製 メタルハライドランプ Hバルブ使用、最高照度400mW/cm(岩崎電機製 UVPF−A1、365nmセンサーにて測定)
LED:日亜化学製365nmチップ複数配列、水冷式、最高照度1500mW/cm(岩崎電機製 UVPF−A1、365nmセンサーにて測定)。
《ベタ画像部白筋の評価》
ドット合一によるベタ画像部中の白筋(筋状の画像ヌケ)の有無を評価。
○:白筋なし
△:1、2箇所薄い白筋あり
×:白筋多数発生。
《文字品質》
4pt文字、4pt抜き文字の再現性を評価。
○:文字、抜き文字ともはっきりと再現できている
△:抜き文字が少しつぶれているが、何とか使用できるレベル
×:文字、抜き文字ともつぶれていて、使えないレベル(文字部でもドット合一が発生し文字が認識できなくなるレベル)。
《画像品質》
目視で色混じり、黄変の度合い、印刷物のカール度合いを評価。
○ :色混じりなく高品質な画像を形成。非画像部の黄変もなし
△ :高濃度部で少し色混じりが見られるが、使用できるレベル。黄変もなく、カールもない
×△:高濃度部で少し色混じりが見られる、または黄変がひどい、またはカールが大きく、使えないレベル
× :色混じりがひどく使えないレベル。
Figure 0005552783
Figure 0005552783
表7、8より、本発明の構成により作製した印刷物は、ドットの合一がないため白筋の発生がなく、文字品質にも優れた、高画質・高品質の印刷物であることがわかる。また、本発明の構成の効果(比較との差)は、ライン記録方式でより顕著となることがわかる。

Claims (6)

  1. インクジェット記録のヘッドより、活性光線硬化型インクを記録材料上に吐出し、印刷を行う画像形成方法において、光酸発生剤を溶剤に溶解させた光重合性化合物を含有しない光酸発生剤液を記録材料上に先に吐出し、該溶剤を除去しないで、該記録材料に着弾した該光酸発生剤液に活性光線を照射し、その後、色材入り活性光線硬化型インクを吐出し画像を形成した後活性光線を照射し、画像を定着させることを特徴とする、画像形成方法。
  2. 前記光酸発生剤液の溶剤が環状エステル化合物であることを特徴とする、請求項1に記載の画像形成方法。
  3. 前記光酸発生剤液の粘度が25℃で1〜13mPa・sであり、前記活性光線硬化型インクの粘度が25℃で15〜50mPa・sであることを特徴とする、請求項1または2に記載の画像形成方法。
  4. 前記光酸発生剤が下記一般式(1)、(2)のいずれかより選ばれることを特徴とする、請求項1〜3のいずれか1項に記載の画像形成方法。
    Figure 0005552783
    (式中、AはS、O、COを表し、R、RはH、C〜C直鎖または分枝アルキル、シクロアルキル、アルコキシ、ヒドロキシ、ハロゲン、アルキルチオ、アリールチオから選択される基である。R〜RはC〜C直鎖または分枝アルキル、アルコキシ、置換基を持ってもよいアリール、ヒドロキシ、ハロゲンから選択される基である。XはSbF、PF、AsF、BF及び下記構造である。)
    Figure 0005552783
  5. 前記光酸発生剤液の付量が0.5〜4.0g/mであることを特徴とする、請求項1〜4のいずれか1項に記載の画像形成方法。
  6. 前記インクジェット記録がライン記録方式であり、前記光酸発生剤を溶剤に溶解させた光重合性化合物を含有しない光酸発生剤液の記録材料上への吐出が像様であり、且つ前記色材入り活性光線硬化型インクの吐出がインク液滴量0.1〜4.0plの範囲であることを特徴とする、請求項1〜5のいずれか1項に記載の画像形成方法。
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