JP5552002B2 - サージマージン制御 - Google Patents

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Description

本発明は、ガスタービンエンジンの可変パラメータを制御し、サージを防止するための装置および方法に関する。
サージは、ガスタービンエンジンの作動における、コンプレッサの作動条件に関連する公知の潜在的な問題である。ガスタービンエンジンは、空気が燃料と混合し、点火し得る程度に、空気を加圧するように配置された1基以上のコンプレッサを有する。燃焼ガスが下流にある1基以上のタービンを駆動し、これがコンプレッサに動力を与える。
無論、正常な作動では、コンプレッサの作用により、コンプレッサの出口における圧力が入口における圧力よりも高くなる。コンプレッサの十分に作用する能力は、圧力比、すなわち、そのコンプレッサに対する出口圧力と入口圧力の比、およびコンプレッサを通したマスフローのようなファクターによって異なる。簡単に云うと、比較的高い圧力比では、コンプレッサが安定して機能するには、大きなマスフローが必要になる。現在のマスフローに対して圧力比が高すぎる場合、コンプレッサは、一様な空気流を失って失速し始めることがある。空気流が十分な程度に失速すると、コンプレッサの出口における高圧が逆空気流を引き起こすことがあり、これをサージと呼ぶ。エンジンサージは、推力の低下、振動およびエンジンに対する損傷を引き起こすことがあり、避けるべきである。
サージに対するポテンシャルを低減させるために、典型的なガスタービンエンジンは、コンプレッサに関連する、ブリード弁と呼ばれるバルブを備えている。ブリード弁を開き、コア空気流から一部の空気を抽気し、その空気を循環させるか、またはバイパスダクトに通気することができる。これによって、圧力比を下げ、従って、サージが起こる可能性を下げることができる。ブリード弁は、典型的にはエンジン/コンプレッサ速度の測定に基づいて制御される。コンプレッサは、前置静翼を備えることもでき、その位置合わせを変え、圧力特性を変化させることができる。
そのような翼のトリミングも、通常はエンジン/コンプレッサ速度に基づいて制御される。エンジン/コンプレッサ速度に基づく制御は、比較的粗雑であり、非効率的なエンジン使用につながることがある。明らかに、ブリード弁を開くと、コンプレッサにより加圧された空気の一部が低圧環境に通気され、従って、コンプレッサの仕事の一部が無駄になる。
米国特許出願公開第2008/0155989号は、抽気装置を包含するガスタービンエンジンの操作ラインを制御するための装置を記載している。コンプレッサ装置の流動パラメータのセンサーから来る入力に基づいて、抽気装置を制御するための閉ループフィードバックコントロールシステムが記載されている。この装置は、測定されたエンジン流動パラメータを使用して抽気装置におけるバルブを調整し、従って、実際の流動条件に応答する。しかし、記載されている装置は、空気流を調整できるバルブを使用しているが、ある種のガスタービンエンジンは開いているか、または閉じている、すなわち、本来二元的であるバルブを使用しており、記載されているコントロールシステムは、二元バルブを有する抽気装置の制御には好適ではない場合がある。さらに、記載されている装置は、単一コンプレッサの操作ラインを制御する。ある種のガスタービンエンジンは、2基以上のコアコンプレッサを有する。
米国特許出願公開第2002/0161550号は、コンプレッサの健全状態を監視するための装置であって、コンプレッサに操作できるように連結され、コンプレッサを監視するための少なくとも一個のセンサー、および失速前兆検出アルゴリズムを駆使するプロセッサーを有する、装置を記載している。測定されたパラメータが失速前兆を示すと、補正行動がとられる。これは、失速が生じる時間尺度を仮定して、必要な変化を実行するための迅速に反応するハードウエアを使用する必要がある。さらに、この装置は、やはり単一コンプレッサにのみ、好適である。
従って、本発明の目的は、エンジンパラメータを制御し、失速/サージの危険性を軽減するための、上記欠点の少なくとも幾つかを軽減する方法および装置を提供することである。
そこで、本発明によれば、複数のコンプレッサを備えたガスタービンエンジンを制御するための装置であって、該装置が、少なくとも一つの測定されたエンジンパラメータを受信するための入力、およびエンジン変数を制御する制御信号を送信するための出力を有するコントローラを備えてなり、該コントローラが、該少なくとも一つの測定されたエンジンパラメータから、少なくとも2基のコンプレッサのそれぞれに対してサージマージンの指示を決定し、該決定されたサージマージンの指示に基づいて少なくとも一つのエンジン変数を制御するための少なくとも一つの制御信号を発生するように構成されている、装置が提供される。
従って、本発明のこの態様は、ガスタービンエンジンの2基以上のコンプレッサの潜在的に競合する必要条件を釣り合わせ、少なくとも2基のコンプレッサのサージマージンを能動的に調整する制御を与えることができる装置を提供する。サージマージンを能動的に調整することにより、ガスタービンエンジンの操作全体にわたる制御を改良し、コンプレッサのいずれかに対するサージの危険性を最小に抑える。
コントローラは、測定されたエンジンパラメータを受信し、少なくとも2基のコンプレッサのそれぞれに対してサージマージンの指示を決定する。サージマージンは、当業者には明らかなように、コンプレッサの現在の作動状態が、例えばそのコンプレッサに対するサージ関数または操作マップ上のサージラインにより決定されるサージにどれ位近いかの尺度である。無論、サージマージンを決定できる様々な異なった方法があるが、いずれの場合も、サージマージンは、コンプレッサの現在の作動状態が、予め決められたサージ状態にどれ位近いかを示す。サージマージンは、失速マージン、すなわち、コンプレッサの作動状態が失速状態にどれ位近いかの尺度、と呼ばれることもあり、本願の目的には、コンプレッサに対するサージマージンを決定することは、失速マージンを決定すること、または事実、コンプレッサの現在の作動地点と、コンプレッサに対する安定作動状態と不安定作動状態との間の境界を示す境界線との間のマージンを決定することを含んでなる。
サージマージンの指示は、関連するコンプレッサに対して決定されたサージマージンの値を含んでなることができる。言い換えると、コントローラは、そのコンプレッサに対する現在のサージマージンを直接査定することができる。あるいは、サージマージンの指示は、サージマージンの値、例えばサージマージンに比例する(または反比例する)値、に関連し、その値と共に変化するパラメータでよい。
コントローラは、少なくとも2基のコンプレッサのそれぞれに対してサージマージンの指示を決定する、すなわち、エンジンの第一および第二コンプレッサに対して、少なくとも第一および第二サージマージンがそれぞれ決定される。これは、各コンプレッサがサージ状態にどれ位近いかの指示を与える。これによって、コントローラは、第一および第二コンプレッサの必要条件を釣り合わせる制御戦略を採用することができる。
この装置は、2基以上のコンプレッサを含むあらゆるガスタービンの制御に使用できるが、2基のコアコンプレッサを有するタービンの制御に特に好適である。公知のように、例えば航空機ジェットエンジンに一般的に使用されているような、ターボファンまたはダクトファンガスタービンエンジンは、高圧コンプレッサの上流にファンを含んでなる。ファンは、空気を加圧するが、加圧された空気のほとんどは、エンジンのコアの周りにあるバイパスダクトを通して向けられ、エンジンから推力を与える。空気流の一部はエンジンのコア空気流の中に向けられ、ファンは、同じシャフトまたはスプール上の低圧コンプレッサおよび/またはブースタにも配置することができる。コア空気流中の下流には、ファンおよび全ての低圧コンプレッサに対して、別のシャフト上に高圧コアコンプレッサがある。ある種のタービンエンジンは、ファンと高圧(HP)コンプレッサとの間に、別の独立したコアコンプレッサ、すなわち、ファンおよび高圧コアコンプレッサのシャフトとは別のシャフト上に配置された中間圧力(IP)コンプレッサも有する。IPおよびHPコンプレッサは、それらの入口および出口が全体的にコア空気流の中にあり、それらの作動がコア空気流だけに影響を及ぼすので、コアコンプレッサである。これらのコンプレッサの作動条件は、コアを通る流れによって異なり、競合する必要条件を有する場合がある。本発明の装置は、IPおよびHPコンプレッサのそれぞれに対してサージマージンの指示を決定することができ、従って、どのコンプレッサに対してもサージの危険性を最小に抑える制御戦略を与えることができる。
例えば、コアIPコンプレッサおよび下流のコアHPコンプレッサを有し、制御信号が、IPとHPコンプレッサとの間に配置されたブリード弁の開閉を制御するのに使用されるエンジンを考える。IPコンプレッサが低いサージマージンを有し、そのIPコンプレッサがサージ状態の近くで作動していることを示す場合、ブリード弁を開き、そのIPコンプレッサに対する圧力比を下げることができよう。しかし、IPとHPコンプレッサとの間にあるブリード弁を開くと、HPコンプレッサに対するマスフローの減少および/または圧力比の増加を引き起こすことがある。HPコンプレッサに対するサージマージンが比較的高く、そのHPコンプレッサがサージ状態の近くにないことを示す場合、コントローラは、ブリード弁を開く制御信号を発生することができる。しかし、HPコンプレッサに対するサージマージン自体が低い場合、コントローラは、IPとHPコンプレッサとの間のブリード弁を開くことはできないが、これは、そのような行動が、HPコンプレッサに対するサージの危険性を増加させることがあるためである。しかし、コントローラは、他の行動をとる、例えばHPコンプレッサに関連するブリード弁を開き、そのサージマージンを増加させる、制御信号を発生することができる。
従って、上記のように、本発明のこの態様による装置は、ファンから独立している2基のコアコンプレッサを有するタービンエンジンの制御に特に好適であり、3シャフトガスタービンエンジンにおける中圧および高圧コンプレッサの制御に特に好適である。この装置は、3基以上のコアコンプレッサを有するエンジン設計にも好適であろう。また、コントローラは、3基以上のコアコンプレッサのそれぞれに対するサージマージンを決定することができる。
コントローラは、決定されたサージマージンの指示に基づいて、様々な制御信号を発生することができる。制御信号は、ガスタービンエンジンの少なくとも一組のブリード弁を制御するためのブリード弁制御信号を含んでなることができる。上記のように、典型的なガスタービンエンジンは、1基以上のコンプレッサに関連するブリード弁の組を有し、制御信号は、該ブリード弁の組の一つ以上を制御することができる。ブリード弁の様々な配置が公知である。一組以上のブリード弁を、コア空気流中の異なった軸地点に配置することができる。例えば、一組のブリード弁をコンプレッサの直後に配置することができる。コンプレッサが多段コンプレッサである場合、コンプレッサの二つの段間に一組のブリード弁があってよい。ブリード弁の各組は、一個以上のブリード弁を含んでなることができる。一個以上のブリード弁は、二元アクチュエータを有することができる、すなわち、個々のバルブが開いているか、または閉じている。本願で使用するように、二元ブリード弁の用語は、開いているか、または閉じているように操作することができるバルブを意味する。あるいは、ブリード弁は、空気流を調整できる、すなわち、完全に開いた状態と完全に閉じた状態との間で空気流を調整するように変えることができるバルブでもよい。
ブリード弁制御信号は、ブリード弁の種類に適合する。本発明の一実施態様では、一組以上のブリード弁が複数の二元ブリード弁を含んでなる場合、ブリード弁制御信号は、決定されたサージマージンの指示に基づいて、一組のブリード弁の中で開いているブリード弁の数を制御する信号を含んでなることができる。言い換えると、制御信号により、その組の中のブリード弁の全てが開いている、どれも開いていない、または一部だけが開いていることができ、開いているバルブの数は、ブリード弁制御信号により設定される。ブリード弁の配置に応じて、一つの組にある各ブリード弁を、一つの組にある他のブリード弁から独立して、開くか、または閉じることができる。しかし、配置により、小組(subset)のブリード弁を一緒に開くか、または閉じる必要がある場合もある。複数のブリード弁を含んでなるブリード弁の組を制御する能力は、本発明のこの態様における装置の特別な利点である。
コントローラは、少なくとも2基のコンプレッサ対するサージマージンの指示に基づいて、適切な制御信号を決定する。コントローラは、予め決められた戦略に基づいて、コンプレッサの潜在的に競合する必要条件のバランスをとる。一実施態様では、コントローラは、サージマージンの指示を使用し、エンジンの現在の作動点が、複数の制御領域を含んでなるサージマージン操作マップ上の何処にあるかを決定する。サージマージン操作マップは、サージマージンの指示が決定される各コンプレッサに対する一次元を含む多次元マップである。例えば、コントローラが、2基のコンプレッサ、例えばIPコンプレッサおよびHPコンプレッサ、のそれぞれに対するサージマージンの指示を決定する場合、サージマージン操作マップは、一つの軸上にIPコンプレッサのサージマージンの指示を含み、別の軸上にHPコンプレッサに対するサージマージンの指示を含む二次元マップである。各コンプレッサに対して決定されたサージマージンの指示により決定される、エンジンの現在の作動地点を、このマップ上にプロットすることができる。サージマージン操作マップは、複数の制御領域に分割されており、それらの領域は、とるべき行動を確認し、現在のエンジン設定を維持すべきであることを指示する一つ以上の領域を包含する。
一例として、コントローラが、IPコンプレッサおよびHPコンプレッサのそれぞれに対するサージマージンの指示を決定し、サージマージン操作マップ上の現在のエンジン作動位置を決定する場合を考える。サージマージン操作マップは、一組以上のブリード弁、例えばIPとHPコンプレッサとの間に配置されたブリード弁の組、を制御するための制御行動を指示する様々な制御領域を有する。例えば、閉鎖ブリード弁領域および開放ブリード弁領域があろう。また、無変化制御領域もあろう。サージマージン操作マップ上の作動地点が閉鎖ブリード弁領域の中にある場合、ブリード弁を閉じる制御信号が発生する。同様に、作動地点が開放ブリード弁領域の中にある場合、コントローラは、ブリード弁を開く制御信号を発生し、作動地点が無変化制御領域の中にある場合、現在の抽気設定が、それが何であれ、維持される。
サージマージン操作マップ中にある様々な制御領域の形状、サイズおよび配置は、予め限定され、コントローラの中に保存されており、特定エンジンに対して適切な制御戦略を与えるように設計されている。制御領域は、エンジン試験から得た試験データを基にすることができる。一般的に、制御領域は、少なくとも2基のコンプレッサのそれぞれから来るサージの危険性を釣り合わせ、効率を最大限にするように配置することができる。
サージマージン操作マップの使用は、複数の二元バルブを含んでなるブリード弁の組を制御するのに特に好適である。開いている(または閉じている)組にあるバルブの数全体にわたる制御は、サージマージン操作マップの中にある現在の作動地点の位置に基づくことができる。例えば、制御領域は、特定の二元ブリード弁設定を示す様々な小領域を含んでなることができる。例えば、異なった数のブリード弁を開くための個別の制御小領域、例えばどのブリード弁も開かないことを示す領域、ただ1個のブリード弁(またはブリード弁の小組)をだけを開くべきであることを示す異なった領域、2個のブリード弁(またはブリード弁の二つの小組) を開くべきであることを示す別の領域、等から、全てのブリード弁を開くべきであることを示す領域まで、あってよい。サージマージン操作マップ中には、どのバルブも開くべきではないことを指示する領域と、最小数のブリード弁を開くべきであることを指示する小領域との間に、無変化制御領域があってよい。それぞれの異なったブリード弁設定に対する制御小領域を限定する代わりに、現在の作動地点の、関連する領域の境界または規定された作動ラインからの距離を閾に対して比較し、開くか、または閉じるべきである二元バルブの数、または二元バルブの小組を決定することができよう。
さらに、またはあるいは、作動地点が制御領域内で費やした時間の長さを使用し、二元ブリード弁の組におけるブリード弁の開放または閉鎖を制御することができる。例えば、サージ操作マップ中にあるエンジンの作動地点が、特定組のブリード弁を開くべきであることを指示する制御領域内にあるように決定された場合、その組の第一ブリード弁(または小組)を開くことができる。作動地点が、同じ制御領域の中に特定時間止まる場合、その組の追加のブリード弁が開く。
好ましくは、領域の境界線からの距離および領域中で費やした時間の両方を使用し、適切な制御信号を決定する。一実施態様では、コントローラが積分器を含んでなり、コントローラが、エンジンのサージマージン操作マップ内における現在の作動地点の、規定された線、例えば作動地点が中にある制御領域の境界、からの距離を決定し、その距離を積分器に対する入力として供給するように構成される。積分器の出力は、制御信号の決定に使用することができる。例えば、二元バルブの各組に対して、個々のバルブまたはバルブの小組に閾を設定することができる。サージマージン操作マップ内におけるエンジンの作動地点が、特定の組のバルブが開かれるべきであることを指示する制御領域内にある場合、積分器の出力が各バルブまたはバルブの小組に対する閾と比較され、関連する閾に到達した場合、そのバルブは適切に留められる(toggled)。
サージマージン操作マップ内における現在の作動地点を決定する原理は、調整ブリード弁の制御にも使用でき、例えば、異なった制御領域が、とるべき行動および調整量の設定に使用される作動線からの距離を指示する。
少なくとも2基のコンプレッサに対するサージマージンの指示に基づいて適切な制御信号を決定するための他の配置を、サージマージン操作マップの使用に加えて、またはその代わりとして使用することができる。例えば、エンジンが、開放と閉鎖との間の一つ以上の暫定的な位置に設定できる調整ブリード弁を含んでなる場合、コントローラは、各コンプレッサに対して所望のサージマージンまたは最小サージマージンを代表する目標を有する制御信号を含んでなることができる。決定されたサージマージンの指示と、その目標との差を、両方のサージマージンをその目標にできるだけ近くに維持するように配置されたフィードバック制御ループで使用することができる。
制御信号は、コンプレッサの少なくとも一基と関連する一組以上の可変案内羽根を制御するための案内羽根制御信号を含んでなることができる。ある種のコンプレッサは、向きを変えることができる可変前置静翼または可変静翼(VSV)を備えることができる。翼の向きを変えることにより、圧力および流動特性を変えることができ、VSV制御は、エンジン過渡期、すなわち、加速または減速の期間中、に使用されることが多い。
コントローラは、好ましくは、エンジン操作中に、少なくとも2基のコンプレッサのそれぞれに対するサージマージンの指示を連続的に決定し、作動中に適切な制御信号を発生するように構成する。特に、制御信号はブリード弁制御信号でよい。つまり、本発明のこの態様による装置は、少なくとも2基のコンプレッサのそれぞれのサージマージンを連続的に監視する。サージマージンの指示が、いずれかのコンプレッサに対するサージマージンが低くなりすぎることを示す場合、制御信号を発生し、例えば必要なブリード弁を開くことにより、補正行動をとることができる。従って、本発明の装置は、起こり得る失速またはサージが起きた時に単純に反応するのではなく、エンジンの少なくとも2基のコンプレッサのサージマージンを連続的に、能動的に調整する。コントローラは、必要な時に、二元ブリード弁装置により提供される解決策(resolution)の中で、コンプレッサのサージマージンを調整するのに必要な程度にのみブリード弁を開くことができる。従って、本発明のこの態様による装置は、起こり得る失速またはサージが起きそうになるのを阻止するように作動する。エンジン操作の全ての段階を通して、連続的で、能動的な調整が行われるので、急速反応制御ハードウエア、例えば高帯域幅通信ライン、等をほとんど必要としない。連続的とは、エンジン作動中に、定期的に、例えば予め決められた試料採取間隔で、コンプレッサに対するサージマージンが決定され、必要に応じてあらゆる制御信号が発生することを意味する。
一実施態様では、幾つかの制御信号が、エンジン操作の特定モードの際にのみ発生する。例えば、一組以上のブリード弁全体にわたってサージマージンの連続的な調整がコントローラによりなされるが、前置静翼の位置を制御するための制御信号は、典型的にはエンジン過渡期、等の際にのみ発生することができる。
本発明のコントローラは、コンプレッサブリード弁を制御するためのブリード弁制御信号および可変案内羽根または可変静翼を制御するための翼制御信号を発生するのに特に好適であるが、無論、さらに、またはその代わりに、他のエンジン変数を制御し、潜在的なサージ状態を軽減することもできる。例えば、コントローラは、燃料流を制御し、サージの危険性を下げる燃料制御信号、および/またはコア空気流中の可変出口ノズルのサイズを制御するための制御信号を発生することができる。
各コンプレッサに対するサージマージンの指示は、測定されたエンジンパラメータを使用して決定される。当業者には明らかなように、様々なエンジンパラメータを使用し、特定コンプレッサに対するサージマージンの指示を決定することができる。
一実施態様では、コンプレッサに対するサージマージンの指示を、補正されたコンプレッサ出口流に基づいて決定する。サージ出口流動関数を、各コンプレッサに対して、コンプレッサの補正された速度の関数として定義する。当業者には良く理解されるように、測定したエンジンパラメータを使用し、少なくとも2基のコンプレッサのそれぞれに対して、現在の補正されたコンプレッサ出口流および現在のサージ出口流も−コンプレッサの補正された速度に基づいて−決定する。出口流動関数の、現在とサージ値との差を使用し、サージマージンの指示を与える。典型的には、サージマージンは百分率として決定されるが、無論、サージマージンのどのような指示でも十分である。ブリード弁がコンプレッサの段間に配置されているある種のコンプレッサでは、実際の抽気設定の効果を考慮するために、異なった抽気設定に対するサージ出口流動関数を定義する必要がある場合もある。
しかし、サージマージンは、他の方法でも決定することができる。例えば、少なくとも2基のコンプレッサのそれぞれに対する入口流の関数としての圧力比を使用し、サージマージンを決定することができる。
測定されたエンジンパラメータは、典型的にはエンジンの健全状態監視または他の制御機構の一部として日常的に測定するエンジンパラメータでよい。しかし、一実施態様では、装置が、使用しているエンジンの少なくとも一つのパラメータを測定するための少なくとも一個のセンサーを含んでなる。
この装置を、エンジンコントローラの一部として形成することができる。例えば、エンジンの全自動デジタルコントロールシステムの中で実行することができる。
少なくとも2基のコンプレッサを含んでなるガスタービンエンジンは、上記の装置を含んでなることができる。ガスタービンエンジンは、2基のコアコンプレッサを含んでなることができ、本装置を配置して2基のコアコンプレッサのそれぞれに対するサージマージンの指示を決定することができる。
ガスタービンエンジンは、少なくとも第一組のブリード弁を有することができ、少なくとも一組のブリード弁は二元ブリード弁でよく、少なくとも第一組のブリード弁の操作を制御するために、本装置を配置することができる。本装置は、作動中に、コントローラが、少なくとも2基のコンプレッサのそれぞれに対するサージマージンの指示を連続的に決定し、少なくとも第一組のブリード弁を制御し、サージマージンを調整するように配置することができる。
本発明は、ガスタービンエンジンの2基以上のコンプレッサのサージマージンを調整する方法にも関する。従って、本発明の別の態様により、少なくとも2基のコンプレッサを含んでなるガスタービンエンジンを制御する方法であって、少なくとも一つの測定されたエンジンパラメータをとり、少なくとも2基のコンプレッサのそれぞれに対してサージマージンの指示を決定する工程、および該決定されたサージマージンの全ての指示に基づいて、少なくとも一つのエンジン変数を制御するための制御信号を発生する工程を含んでなる、方法を提供する。
本発明のこの態様による方法は、本発明の第一態様に関して上に記載した、全ての利点を提供し、全ての実施態様に使用することができる。
特に、本方法は、少なくとも2基のコンプレッサに関連する少なくとも一組のブリード弁を制御するためのブリード弁制御信号を発生することを含んでなることができる。ブリード弁制御信号は、決定されたサージマージンの指示に基づいて、一組のブリード弁の中で開いているブリード弁の数を制御する信号を含んでなることができる。
本方法は、サージマージンの指示を使用し、複数の制御領域を含んでなるサージマージン操作マップ中の何処に現在のエンジン作動地点があるかを決定し、作動地点が中にある操作領域に基づいて制御信号を発生する工程を含んでなることができる。本方法は、現在のエンジン作動地点と、サージマージン操作マップ中の規定された作動線との間の距離を決定し、この距離を使用し、エンジン変数の設定、例えば一組の中の開いている二元ブリード弁の数、を決定することをさらに含んでなることができる。
さらに、またはその代わりに、本方法は、作動地点が制御領域中で費やした持続時間を監視し、該持続時間を使用し、エンジン変数の設定、例えば一組の中の開いている二元ブリード弁の数、を決定することを含んでなることができる。
本方法は、サージマージンの指示に基づいて、コンプレッサの少なくとも1基に関連する一組以上の可変案内羽根を制御するための、一つ以上の案内羽根制御信号を発生することを含んでなることができる。本方法は、エンジン過渡期中にのみ案内羽根制御信号を発生することを含んでなることができる。
本方法は、少なくとも2基のコンプレッサのそれぞれに対するサージマージンの指示を連続的に決定し、監視することを含んでなることができる。従って、本方法は、ガスタービンエンジンの2基以上のコンプレッサに対して能動的にサージマージン調整する連続的な方法を提供する。
コンプレッサに対するサージマージンの指示を決定する工程は、各コンプレッサに対する現在の流動関数とサージ流動関数との間の差を決定することを含んでなることができる。流動関数は、補正されたコンプレッサ出口流動関数を含んでなることができる。サージ出口流動関数は、各コンプレッサに対して、コンプレッサの補正された速度の関数として定義することができる。
コンプレッサの少なくとも1基が段間のブリード弁を有する場合、本方法は、コンプレッサの現在の抽気設定に適用できるサージ出口流動関数の使用を含んでなることができる。
本発明の方法は、ガスタービンエンジンのエンジンコントローラにおける好適な処理システムにより実行することができる。例えば、本方法は、ガスタービンエンジンの全自動デジタルコントロールシステムにより実行することができる。従って、別の態様で、本発明は、ガスタービンエンジンの好適な制御処理システムで実行した場合に、上記の方法を実行するコンピュータプログラムを提供する。
ここで、下記の図面を参照しながら、本発明を単なる例として説明する。
ガスタービンエンジンの一部の、簡略化した断面図を例示する。 本発明の一態様によるエンジンコントローラを有するエンジンを例示する。 様々な抽気設定における、HPコンプレッサに対するサージ出口流動関数と補正された速度の関係を例示する。 一組のブリード弁に対する制御領域を含むサージマージン操作マップを例示する。
図1は、ガスタービンエンジン1圧縮機構の一部の、簡略化した断面図を例示する。ここに示すエンジンは、ターボファンまたはダクトファン型タービンエンジンであるが、本発明の原理は、2基以上のコンプレッサを有する他の型のタービンエンジンにも適用できる。エンジンの前部にはファン2がある。このファンは、図には示していない後の段により駆動され、エンジンを通して空気を推進させる。空気の多くは、バイパスダクト4を通して、矢印3により示されるバイ-パスフローの中に向けられる。バイ-パス空気流は、最終的にエンジンの後部を通して排出され、推力を与える。しかし、空気の一部は、矢印5により示されるコア空気流の中に向けられる。コア空気流は、中圧(IP)コンプレッサ6を、続いて高圧(HP)コンプレッサ7を通過する。HPコンプレッサの後、燃料が空気流の中に混合され、次いで燃焼室の中で点火され、得られた排ガスがタービン段(図には示していない)を駆動する。
エンジン設計によっては、IPコンプレッサ6をファンと同じシャフトまたはスプール上に取り付け、従って、同じ下流タービンにより駆動される場合がある。しかし、他のエンジン設計では、図1に示すように、IPコンプレッサ6およびHPコンプレッサ7をそれぞれ別の下流タービンにより駆動される別のシャフト上に取り付ける場合もある。そのような設計は、3シャフトまたは3スプールエンジン設計である。
IPコンプレッサ6は、一連のロータ段8および一連のステータ9を含んでなる。入口ステータ10は、トリミングしてコンプレッサ性能を調節することができる可変前置静翼11を備えている。ステータ9の少なくとも幾つかは、可変静翼(VSV)を含んでなることもできる。HPコンプレッサも、一連のロータ段およびステータ段を含んでなる。
IPおよびHPコンプレッサのそれぞれは、安定した作動方式および不安定作動の開始を示す境界を有する。この境界は、サージラインまたは失速ラインと呼ばれることが多い。サージライン上の、またはそれを越えた作動条件では、例えば出口と入口圧力の圧力比が、現在のマスフローに対して高すぎ、コンプレッサは失速することがある。コンプレッサが失速し始めると、コンプレッサを通した空気流が不安定になることがあり、サージが起きると、圧力勾配が、コンプレッサを通して逆空気流を引き起こすことがある。サージは、推力の低下およびエンジンの損傷を引き起こすことがあり、エンジンを安全に作動させるには、回避すべきである。
サージの危険性を防止するために、エンジン1は、ブリード弁12、13の組を備えている。各組のブリード弁は、コアの周りに配置された複数のバルブを含んでなり、これらのバルブを開いてコア空気流から空気を抽気することができる。図1に示すブリード弁は、通路14、15を通して空気をバイ-パスダクト4に抽気するが、他の配置も可能であり、空気をコア空気流の様々な部分に循環させることもできる。
ブリード弁を開くことにより、コンプレッサに対する圧力比を下げることができ、従って、サージの危険性を下げることができる。ブリード弁は、特定のコンプレッサの後に配置することができ、例えば、ブリード弁12は、IPコンプレッサ6の下流(HPコンプレッサ7の前)に配置することができる。あるいは、ブリード弁をコンプレッサの中に配置することもでき、例えば、ブリード弁13をHPコンプレッサ7のロータ段同士の間に配置する。
従来のエンジンでは、ブリード弁は、純粋にコンプレッサの速度に基づいて開放される。しかし、これは比較的粗雑な制御であり、サージの危険性を最小に抑える必要があるために、ブリード弁を何時開くかを決定するために控えめな値を使用している。このために、コンプレッサにより加圧された空気がバイパスダクトに単純に通気されるので、非効率的である場合がある。
本発明の一実施態様では、ブリード弁および/または他のエンジン変数全体にわたって改良された制御を提供し、サージの危険性を能動的に制御する。
図2は、一般的な機能装置として、図1に関して上に説明したようなエンジン1の圧縮装置を例示するが、そこでは、同じ構成部品を識別するために同じ番号を使用する。このエンジンは、上に説明したような、ファン2、IPコンプレッサ6およびHPコンプレッサ7を有する。ブリード弁12および13は、図1に関して上に説明したように配置されている。エンジンは、エンジン変数を制御してエンジンの作動地点を調整するためのコントローラ20も有する。
コントローラ20は、エンジンセンサー22および23から様々なエンジンパラメータに関連するデータを受けるための入力21を有する。これらのデータは、コアフローに沿った様々な地点で測定された温度、流量、圧力、等に関連する。エンジンセンサー28も、ファン2の前の地点で測定した類似のデータを与える。コンプレッサ6および7の回転速度も測定され、矢印29および30によりそれぞれ示されるように、コントローラ20に送られる。無論、エンジンの運転中に様々なエンジンパラメータが測定され、従来のエンジン調整および健全状態監視に使用され、従って、コントローラ20は、従来のエンジン監視で測定される少なくとも幾つかの測定パラメータを受けることができる。一実施態様では、コントローラ20は、エンジンの全自動デジタルコントロールシステムを含んでなる。
測定したエンジンパラメータをサージマージン計算モジュール24に入力し、このモジュールが、IPおよびHPコンプレッサのそれぞれに対して現在のサージマージンを査定する。サージマージンは、コンプレッサの現在の作動状態が、予め決められたサージ状態にどれ位近いかを示す。従って、本発明のこの実施態様は、2基のコアコンプレッサのそれぞれに対して、サージマージンの値を独立して査定する。2基のコアコンプレッサのそれぞれに対する現在のサージマージンは既知であるので、コントローラは、例えば、エンジンの実際の作動状態に基づいて、開く必要がある場合にのみブリード弁を開く、という制御戦略を採用することができる。さらに、制御戦略は、両方のコンプレッサの必要条件のバランスをとることができる。従って、コントローラは、コアコンプレッサの両方に対してサージマージンを能動的に調整する。
サージマージンは、各コンプレッサに対して様々な方法で計算できるが、一般的に、現在の作動状態の組をサージバルブに対して比較し、サージマージンを決定する。一実施態様では、サージマージンは、補正されたコンプレッサ出口流に基づいて査定される。
この実施態様では、IPおよびHPコンプレッサのそれぞれに対して、サージ出口流動関数をコンプレッサの補正された速度の関数として定義する。HPコンプレッサには、サージ出口流動関数を、様々なブリード弁設定に対して定義する。これは、これらのバルブが、コンプレッサ吐出部におけるのではなく、段間(inter-stage)であるために、必要である。図3は、様々な抽気設定における、HPコンプレッサの補正された速度に対するサージ出口流動関数の値の例を示す。曲線31、32および33は、抽気量を増加させる3種類の異なった抽気設定に対するサージ出口流動関数を示す。
従って、サージマージン計算モジュール24は、測定されたエンジンパラメータを使用し、各コンプレッサに対する実際の出口流動関数に関する値およびサージ出口流動関数に関する値を計算する。流動関数の値間の差(通常は百分率で表す)は、そのコンプレッサに対する実際のサージマージンの査定である。
次いで、現在のサージマージン値を制御信号発生器25に入力し、制御信号発生器25は、2基のコアコンプレッサの潜在的に競合する必要条件をバランスさせる制御戦略に基づいて、エンジン制御信号を発生する。制御信号は、出力26に送られ、そこでエンジンの様々な制御システムに出力することができる。図2には、分かり易くするために、1個の出力26を示すが、当業者には明らかなように、様々な種類の制御システムのために多くの出力があってよい。また、出力26は、関連する制御信号を出力することができるが、様々なエンジンサブシステムからデータまたは情報を受けることもできる、すなわち、出力26をエンジン制御バス、等に接続することができる。無論、また、コントローラ20の各種モジュールを説明目的のためにのみ例示しており、幾つかの実施態様では、好適なプログラム化されたプロセッサーまたは好適なロジック回路を配置し、サージマージンを計算し、適切な制御戦略を決定し、必要な制御信号を発生する。
制御信号は、ブリード弁12および13を制御するための、すなわち、バルブアクチュエータを制御するためのブリード弁制御信号、およびIPコンプレッサ6の可変前置静翼を制御するための前置静翼制御信号も含んでなる。さらに、またはその代わりに、他の制御信号を発生することができ、これらの制御信号は、サージマージンを調整するために調節することができるエンジン変数のいずれかの特徴を制御することができる。
コントローラは、好ましくは、ブリード弁の連続的な制御、すなわち、2基のコンプレッサの全体的な要求に応えるような最適なブリード弁の設定を行う。このブリード弁制御は、連続的に、先行して操作し、従って、急速に反応する高帯域幅ハードウエアを必要とせずに、両方のコンプレッサに対するサージマージンを調整する。コントローラは、可変案内羽根の制御、すなわち、図1に示す可変前置静翼11のトリミング制御を行うのも好ましい。可変案内羽根制御は、典型的には、エンジン過渡期中に行うことができ、やはりコントローラが両方のコンプレッサの全体的な要件をバランスさせる。
上記のように、コントローラ20は、2基のコンプレッサの必要条件のバランスに基づいて能動的調整戦略を実行する。一実施態様では、IPおよびHPコンプレッサのそれぞれに対するサージマージンをサージマージン操作マップにプロットする。サージマージン操作マップは、各コンプレッサに対するサージマージンを一次元に沿ってプロットする。この例では、サージマージン操作マップは、二次元的であるが、3基以上の個別コンプレッサに対するサージマージンを決定する場合には、操作マップは、三次元以上を有する。
サージマージン操作マップをエンジン変数の少なくとも幾つかを制御するための複数の制御領域に分割する。図4は、サージマージン操作マップおよびブリード弁12、すなわち、IPコンプレッサの後で、HPコンプレッサの前に配置されたブリード弁、を制御するための制御領域の例を示す。IPコンプレッサに関するサージマージンは、水平軸に沿ってプロットし、HPコンプレッサに関するサージマージンは、垂直軸に沿ってプロットする。この操作マップを3つの個別領域に分割する。実線41および42と境界を接する第一領域40は、無変化領域である。線41と境界を接する第二領域43は、開放ブリード弁領域であり、第三領域44は閉鎖ブリード弁領域である。
使用の際、エンジンの現在の作動地点の位置をサージマージン操作マップ上にプロットし、作動地点が中にプロットされた領域に基づいて、適切な行動をとる。作動地点が無変化領域40の中にプロットされた場合、ブリード弁12に関する現在のブリード弁設定を、その現在の設定が何であれ、維持する。作動地点が開放ブリード弁領域43の中に移動した場合、ブリード弁を開くための制御信号が発生する。続いて、作動地点が閉鎖ブリード弁領域44の中に移動した場合、ブリード弁を閉鎖するための制御信号が発生する。
サージマージン操作マップ上の制御領域の配置をどのように使用し、2基のコンプレッサの必要条件をバランスさせる制御戦略を与えるかが分かる。ブリード弁12はIPとHPコンプレッサとの間に配置されており、従って、これらのブリード弁を開くことにより、IPコンプレッサの出口における圧力を下げるが、HPコンプレッサの入口における圧力も下げる傾向があることを思い出すべきである。従って、これらのブリード弁を開くことにより、IPコンプレッサに対するサージマージンを増加させることができるが、HPコンプレッサに対するサージマージンは減少する危険性がある。
境界線42は、IPコンプレッサに対するサージマージンの特定の値を越えて伸びていないが、これは、IPコンプレッサが十分なサージマージンを有する場合には、常にブリード弁が閉じていることを意味する。
ブリード弁を開くべきであることを指示する領域43は、HPコンプレッサに対するサージマージンが、IPコンプレッサに対するサージマージンより大きい、すなわち、IPコンプレッサがサージ状態に近く、危険性のバランスをとるにはブリード弁を開くべきである場合にのみ、ブリード弁を開くように配置される。
無変化領域は、両方のコンプレッサが低いサージマージンを有する時に、少なくともブリード弁12に関しては、現状を攪乱する行動をとらないように配置する。無変化領域は、ブリード弁の制御における、作動を安定化させるレベルのヒステリシスも与える。
無論、段間HPコンプレッサブリード弁13の制御に対する制御領域の別の組もある。一般的に、これらのバルブを開くことにより、HPコンプレッサに対するサージマージンが増加し、従って、HPコンプレッサに対するサージマージンが低い時に、ブリード弁13を開く。
無論、図4に示す制御領域の原理は、3シャフトエンジン構造のIPとHPコンプレッサとの間に配置されたブリード弁の制御にも適用できるが、特定の値および/または領域の相対的な配置は、特定のエンジンによって異なる。これらの領域は、エンジン試験の際に得られる実験的データに基づいて、サージマージン操作マップ上に配置することができる。
図4に示す操作マップの原理により、二元ブリード弁の制御も可能になる。多くのエンジン設計で、ブリード弁を制御するアクチュエータは、本来、特定のバルブが開放か、または閉鎖になる二元式である。図2に示すコントローラ20は、一組の二元ブリード弁の個別制御に関する制御信号を発生することができる。一組中の各ブリード弁を個別に開放または閉鎖するか、または、必要であれば、幾つかのブリード弁を小組の中で一緒に開放または閉鎖することができる。ある組の中のブリード弁の幾つかだけを開くことにより、達成される抽気の量を制御することができる。
エンジンの現在の作動地点がサージマージン操作マップの無変化領域40の外側に移動すると、現在の作動地点の、最も近い境界、線41または42、からのEuclidean距離を決定し、積分器モジュール27に入力することができる。その組の中の個別ブリード弁のそれぞれ、または小組、に対して閾値を限定する。積分器の状態が各閾値に到達すると、関連するブリード弁が留められる。積分器モジュールは、コントローラ内のハードウエアまたはソフトウエア中に形成することができる。
図4に示すように、制御領域40、43および44は連続的であることに注意する。ある種のエンジン設計におけるある種の制御システムには、同じ制御操作を有する個別の領域が存在できる。
従って、コントローラ20は、2基以上のコンプレッサを含んでなるガスタービンエンジンにおけるサージマージンを連続的に調整し、コンプレッサの潜在的に競合する必要条件を釣り合わせる。コントローラは、既存のガスタービン制御システム中に構成し、既存の測定されたエンジンパラメータを使用し、2基以上のコンプレッサに対するサージマージンを直接推定することができる。エンジン変数、例えばブリード弁設定、は必要に応じて連続的に調節し、監視する各コンプレッサに対するサージマージンを先行して調整し、それによって、非常に急速に作用するハードウエアの必要性を回避することができる。
注意すべきは、上記の実施態様は、本発明を限定するのではなく、例として示すことであり、当業者は、付随する請求項の範囲から離れることなく、多くの代替実施態様を設計できることである。用語「含んでなる」は、請求項中に挙げた要素または工程の存在を排除せず、「一つの」または「ある」は、複数を排除せず、単一のプロセッサーまたは他の装置は、請求項中に挙げた幾つかの装置の機能を満たすことができる。請求項中の全ての参照記号は、請求項の範囲を制限するものではない。

Claims (13)

  1. 複数のコンプレッサ(6、7)を備えたガスタービンエンジン(1)を制御するための装置であって、該装置が、
    少なくとも一つの測定されたエンジンパラメータを受信するための入力(21)、およびエンジン変数を制御する制御信号を送信するための出力(26)を有するコントローラ(20)であって、前記少なくとも一つの測定されたエンジンパラメータから、少なくとも2基のコンプレッサ(6、7)のそれぞれに対してサージマージンの指示を決定し、前記決定されたサージマージンの指示に基づいて少なくとも一つのエンジン変数を制御するための少なくとも一つの制御信号を発生するように構成されている前記コントローラ(20)、ならびに
    サージマージン操作マップであって、前記少なくとも2基のコンプッレサのうちの1基におけるサージマージンの指示に対応する第1の次元および前記少なくとも2基のコンプッレサのうちの2基目におけるサージマージンの指示に対応する第2の次元を含んでなるサージマージン操作マップを備えてなり、
    前記サージマージン操作マップが、少なくとも一組のブリード弁(12、13)に対して開放ブリード弁制御領域(43)および閉鎖ブリード弁制御領域(44)を備えてなり、
    前記コントローラ(20)が、前記サージマージン操作マップの制御領域における前記現在の作動地点の位置に基づいてブリード弁制御信号を発生させるように準備されていることを特徴とする、装置。
  2. 前記少なくとも一つの制御信号が、前記ガスタービンエンジン(1)の少なくとも一組のブリード弁(12、13)を制御するためのブリード弁制御信号を含んでなり、前記ブリード弁制御信号が、前記決定されたサージマージンの指示に基づいて前記少なくとも一組のブリード弁(12、13)の中で開いているブリード弁(12、13)の数を制御する、請求項1に記載の装置。
  3. 前記コントローラ(20)が、前記サージマージンの指示を使用して、複数の制御領域(40、43、44)を含んでなる前記サージマージン操作マップ上の、現在のエンジン作動点を決定するように配置されている、請求項1または2に記載の装置。
  4. 前記コントローラ(20)が、前記現在の作動地点の、前記制御領域(40、43、44)の境界線(41、42)からの距離、および特定の制御領域(40、43、44)中で費やした時間に基づいて、ブリード弁制御信号を発生するように準備されている、請求項1〜3のいずれか一項に記載の装置。
  5. 前記コントローラ(20)が、エンジン作動中に、前記少なくとも2基のコンプレッサ(6、7)のそれぞれに対してサージマージンの指示を連続的に決定し、かつ、適切な制御信号を発生するように構成されている、請求項1〜のいずれか一項に記載の装置。
  6. 少なくとも2基のコンプレッサ(6、7)および請求項1〜のいずれか一項に記載の装置を含んでなるガスタービンエンジン(1)であって、前記装置が、前記2基のコンプレッサ(6、7)のそれぞれに対してサージマージンの指示を決定するように配置されていることを特徴とする、ガスタービンエンジン(1)。
  7. 少なくとも第一組の二元ブリード弁(12、13)を含んでなり、前記装置が、前記少なくとも第一組の二元ブリード弁(12、13)の作動を制御するように配置されている、請求項に記載のガスタービンエンジン(1)。
  8. 少なくとも2基のコンプレッサ(6、7)を含んでなるガスタービンエンジン(1)を制御する方法であって、
    少なくとも一つの測定されたエンジンパラメータをとる工程、
    前記少なくとも2基のコンプレッサ(6、7)のそれぞれに対してサージマージンの指示を決定する工程、
    前記サージマージンの指示を使用し、エンジンの現在の作動点が、前記少なくとも2基のコンプッレサのうちの1基におけるサージマージンの指示に対応する第1の次元および前記少なくとも2基のコンプッレサのうちの2基目におけるサージマージンの指示に対応する第2の次元を含んでなるサージマージン操作マップ上の何処にあるかを決定する工程、および
    前記決定されたサージマージンの指示の全てに基づいて少なくとも一つのエンジン変数を制御するための制御信号を発生させる工程
    を含んでなることを特徴とする、方法。
  9. 前記少なくとも2基のコンプレッサ(6、7)に関連する少なくとも一組のブリード弁(12、13)を制御するためのブリード弁制御信号を発生することを含んでなる、請求項に記載の方法。
  10. 前記ブリード弁制御信号が、前記決定されたサージマージンの指示に基づいて、一組のブリード弁(12、13)の中で開いているブリード弁(12、13)の数を制御する信号を含んでなる、請求項8または9に記載の方法。
  11. 前記現在のエンジン作動地点と、前記サージマージン操作マップ中の規定された作動線との間の距離を決定することと、前記距離を使用して、一組の中の開いている二元ブリード弁(12、13)の数を決定することをさらに含んでなる、請求項8〜10のいずれか一項に記載の方法。
  12. 前記作動地点が制御領域(40、43、44)中で費やした持続時間を監視することと、前記持続時間を使用して、一組の中の開いている二元ブリード弁(12、13)の数を決定することをさらに含んでなる、請求項8〜11のいずれか一項に記載の方法。
  13. ガスタービンエンジン(1)の制御プロセッサーシステムで実行した場合に、請求項8〜12のいずれか一項に記載の方法を実行するコンピュータプログラム。
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