JP5550869B2 - 液晶表示装置 - Google Patents

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Description

本発明は、液晶表示装置に関し、とくに、液晶表示装置のバックライトシステムと、液晶セルに貼合される偏光板の構成に関する。
液晶表示装置は、薄型で低消費電力のため、テレビをはじめ、コンピュータ、携帯電話、カーナビゲーションシステムなどの表示装置として、広い用途に用いられている。図2に、従来の液晶表示装置の構成の一例の断面図を示す。この液晶表示装置は、液晶パネル70と、その背面の側に配置されたバックライトシステム60とから構成される。液晶パネル70は、液晶セル80と、液晶セル80の背面に貼合された第1の偏光板90、液晶セル80の前面に貼合された第2の偏光板100とから構成されている。液晶セル80のバックライトシステム60の側の面を背面、その反対の側の面つまり視認側の面を前面とする。また、液晶パネル70に対しバックライトシステム60の側を背面の側とする。液晶セル80と第1の偏光板90、液晶セル80と第2の偏光板100は、それぞれ粘着剤層によって貼合されているが、粘着剤層は図示を省略する。
バックライトシステム60は、光源61、光源61からの光を液晶パネル70の背面の側に導く導光板62、導光板62上の液晶パネル70の側に設けられ導光板62の光路を制御し光を液晶パネル70の方向に向けるプリズムシート63、プリズムシート63上に接して載置され光を散乱させることにより導光板62のドットを隠蔽し光量を均一化して色むらや干渉縞の発生をふせぐ散乱板64とから構成されている。散乱版64は、一般にポリエチレンテレフタレート系樹脂のシートで形成されている。
第1の偏光板90は、偏光性能を有する偏光素子91と、偏光素子91の両面に図示しない接着剤層を介して設けられ偏光素子91を保護する保護フィルム92、93とから構成される。第1の偏光板90の液晶セル80の側に設けられた保護フィルム93は、その偏光素子91の側とは反対側の面が、図示しない粘着剤層を介して液晶セル80の背面に貼合され、これによって第1の偏光板90は液晶セル80の背面に貼合されている。一方、第1の偏光板90のバックライトシステム60の側に設けられた保護フィルム92は、バックライトシステム60の散乱版64と対面して所定の間隔で離間して配置されている。
第2の偏光板100も、同様に、偏光素子101と、その両面に図示しない接着剤層を介して設けられた保護フィルム102、103とから構成される。液晶セル80の側の保護フィルム103は、その偏光素子101の側とは反対側の面が、図示しない粘着剤層を介して液晶セル80の前面に貼合され、これによって第2の偏光板100は液晶セル80の前面に貼合されている。偏光素子91、101は、一般に、ヨウ素で染色され一軸延伸されたポリビニルアルコール系樹脂で形成されている。保護フィルム92、93、102、103は、一般に、トリアセチルセルロース系樹脂、ノルボルネン系樹脂などで形成されている。
このような従来の液晶表示装置の構成では、散乱板64が導光板62上のプリズムシート63の直上に接して配置されているため、とくに液晶表示装置が大型化するにつれ、熱によるたわみが生じやすく、液晶パネル70に伝える光量の均一性が悪化するという問題があった。また、液晶パネル70の背面の側に、バックライトシステム60として、導光板62、プリズムシート63、散乱板64の3つを積層する必要があり、積層数が多く、液晶表示装置の薄型化に不利であるという問題があった。
このような液晶表示装置のバックライトシステムの散乱板を省略する技術が特許文献1、特許文献2に開示されている。特許文献1では、プリズムシート上に配置される拡散フィルム(上述の散乱板に相当)を具備しないことが開示され、上部偏光板つまり液晶セルの前面に設けられる偏光板にアンチグレア層を具備することが開示されている。特許文献1では、拡散フィルムはプリズムシート等によって生じる光学的むらを緩和するためのものであるが、その拡散フィルムを省略し、そのかわりに液晶セルの前面の偏光板のアンチグレア層によって光学的むらを緩和するとされる。
特許文献2では、液晶表示装置の薄型化のため、プリズムシートからなる集光シート上の光拡散シート(散乱版に相当)を省略し、液晶セルの背面に設けられる偏光板の表面に凹凸構造を有する光拡散層を設け、これによって干渉縞を発生しにくくすることが開示されている。
特開2003−233065号 公報 特開2000−075137号 公報
しかしながら、特許文献1に記載の技術では、偏光板作成の際にアンチグレア層を形成するための工程を必要とし、工程数が増加する。さらに液晶セルの前面に設けられる偏光板のアンチグレア層でプリズムシートに起因する色むらを解消するためには、アンチグレア層のヘイズ値を大幅に高くする必要があり、前面に設ける偏光板の設計の自由度が低下する問題が生じる。液晶セルの前面に配置される偏光板の特性は、視認性に大きく影響し、ヘイズ値が高すぎると、色むらの発生は抑制できても、輝度や視認性の低下をもたらす。また、液晶表示装置によっては、見た目のつや感を出すために、前面の偏光板にアンチグレア層を設けることは好ましくないか、あるいは設けてもヘイズ値を低くする要求もあり、特許文献1に記載の技術では、このような要求に応ずることができないという問題点があった。
また、特許文献2に記載の技術においても、偏光板を構成する保護フィルムの表面に凹凸を設ける必要があるため、偏光板の製造工程が複雑になる、表面の凹凸を制御するのが難しいといった問題点がある。さらに、偏光板を構成する保護フィルムの表面に反射膜などをコーティングすると、凹凸の効果が失われてしまうという問題点もあった。
本発明はこのような課題を解決するためになされたものであり、本発明の目的とするところは、色むらを防ぎつつ液晶表示装置のバックライトシステムの薄型化をはかり、液晶セルに貼合される偏光板の製造工程を複雑化することなく、また視認性に影響する液晶セルの前面の偏光板の制約を設けない、液晶表示装置を提供することである。
本発明の液晶表示装置は、液晶セルと、前記液晶セルの背面に貼合された偏光板と、前記液晶セルの背面の側に配置された導光板と、前記導光板上の前記偏光板の側に設けられ光路を制御するプリズムシートとを少なくとも有する液晶表示装置であって、前記偏光板は、偏光素子と、前記偏光素子の前記液晶セルとは反対側の面に設けられ前記プリズムシートに対面して配置された第1の保護フィルムと、前記偏光素子の前記液晶セルの側の面に設けられた第2の保護フィルムとから構成され、前記第1の保護フィルムは、内部にヘイズを有するポリエチレンテレフタレート系樹脂で形成されていることを特徴とする。
また、本発明の液晶表示装置は、液晶パネルと、前記液晶パネルの背面の側に配置されたバックライトシステムとを少なくとも有する液晶表示装置であって、前記液晶パネルは、液晶セルと、前記液晶セルの背面に貼合された第1の偏光板と、前記液晶セルの前面に貼合された第2の偏光板とから構成され、前記バックライトシステムは、光源と、前記光源の光を前記液晶パネルの背面の側に導く導光板と、前記導光板上の前記液晶パネルの側に設けられ光路を制御するプリズムシートとから構成され、前記第1の偏光板は、偏光素子と、一方の面が前記偏光素子の前記液晶セルとは反対側の面に接着され他方の面が前記プリズムシートに対面して配置された第1の保護フィルムと、一方の面が前記偏光素子の前記液晶セルの側の面に接着され他方の面が前記液晶セルの背面に貼合された第2の保護フィルムとから構成され、前記第1の保護フィルムは、内部にヘイズを有するポリエチレンテレフタレート系樹脂で形成されていることを特徴とする。
前記第1の保護フィルムのヘイズ値は15%〜80%であることが好ましく、膜厚は、30μm〜75μmであることが好ましい。前記第1の保護フィルムの前記プリズムシートに対面した面は、実質平坦である。
前記第2の保護フィルムは、位相差フィルムであってもよい。また、前記第2の保護フィルムはトリアセチルセルロース系樹脂で形成されていることが好ましい。
本発明の液晶表示装置のバックライトシステムは、プリズムシート上に散乱板(光拡散シート)を有していない。そのため、液晶表示装置の薄型化が実現できる。さらに、本発明では液晶セルの背面に貼合される偏光板のバックライトシステムの側の保護フィルムに内部にヘイズを有するポリエチレンテレフタレート系樹脂フィルムを用いることによって、散乱板と同様の色むらを抑制する効果を有する。さらに、液晶セルの背面に貼合される偏光板のバックライトシステム側の保護フィルムは、プリズムシートと対面して配置されるが、直接接してはいなく、所定の間隔で離間して配置されている。よって、導光板やプリズムシートからの熱によるたわみの発生を防止できる。
また、内部にヘイズを有するポリエチレンテレフタレート系樹脂は、比較的安価で容易に製造できる。したがって、偏光板の製造において、アンチグレア層を設けたり表面に凹凸を形成したりするなどの工程を設ける必要がない。また、表面の凹凸によってヘイズを持たせているのではないため、偏光板のバックライトシステムの側の保護フィルムの表面上に、さらに他の薄膜をコーティングしてもヘイズの機能は失われない。また、ポリエチレンテレフタレート樹脂は、従来一般に偏光板の保護フィルムとして用いられているトリアセチルセルロース系樹脂に比べて機械的強度が強く、耐湿性、耐久性に優れているという利点も有する。さらに、本発明では、液晶セルの前面に貼合される偏光板としては、液晶表示装置の用途に応じて任意の仕様の偏光板を用いることができ、視認性に影響を与える前面の偏光板の設計の自由度を阻害することがない。
本発明の液晶表示装置の断面図 従来の液晶表示装置の断面図
以下に、本発明の実施の形態を、図1を用いて説明する。図1は本発明の液晶表示装置の一例の断面概略図である。図1に示すように、本発明の液晶表示装置は、液晶パネル20と、その背面の側に配置されたバックライトシステム10とから構成される。液晶パネル20は、液晶セル30と、液晶セル30の背面に貼合された第1の偏光板40と、液晶セル30の前面に貼合された第2の偏光板50とから構成される。液晶セル30のバックライトシステム10の側の面を背面、それとは反対の側の面つまり視認側の面を前面とする。また、液晶パネル20又は液晶セル30に対しバックライトシステム10の側を背面の側とする。
液晶セル30は、TN型、STN型、VA型、IPS型のいずれでもよく、公知のものを用いることができ、その説明及び内部構造の図示を省略する。液晶セル30と第1の偏光板40、液晶セル30と第2の偏光板50は、それぞれ粘着剤層によって貼合されているが、粘着剤層は図示を省略する。
バックライトステム10は液晶パネル20の背面の側、すなわち液晶セル30の背面の側に配置され、光源11、導光板12、プリズムシート13によって構成される。導板板12は、液晶パネル20の背面の側、すなわち液晶セル30の背面の側に、全面的にわたって配置され、光源11からの光を液晶パネル20に導く。プリズムシート13は、導光板12上の液晶パネル20の側に、導光板12に接して配置され、光路を制御し、光を液晶パネル20の方向に向けるシートである。複数のシートからなってもよい。本発明のバックライトシステム10には、プリズムシート13上に載置される散乱板(光拡散シート)は無い。
第1の偏光板40は、液晶セル30の背面に貼合されている。バックライトシステム10のプリズムシート13は、導光板12上にて第1の偏光板40の側に配置されており、プリズムシート13上には散乱板が無いため、プリズムシート13から出た光は、直接、第1の偏光板40に入射される。第1の偏光板40は、偏光性能を有する第1の偏光素子41と、第1の偏光素子41のバックライトシステム10の側の面に設けられた第1の保護フィルム42と、偏光素子31の液晶セル30の側の面に設けられた第2の保護フィルム43とから構成されている。第1の保護フィルム42と第2の保護フィルム43とで第1の偏光素子41をその両面からはさみ、それによって第1の偏光素子41を保護し、支持している。
第2の保護フィルム43の一方の面は、第1の偏光素子41の液晶セル30側の面に接着剤層によって接着されている。つまり、第2の保護フィルム43は、第1の偏光素子41の液晶セル30の側の面に設けられている。接着剤層は図示を省略している。第2保護フィルム43の他方の面、つまり第1の偏光素子41とは反対側の面は、図示しない粘着剤層を介して、液晶セル30の背面に貼合されており、これによって第1の偏光板40は、液晶セル30の背面に貼合されている。
第1の保護フィルム42の一方の面は、第1の偏光素子41の液晶セル30とは反対側の面に接着剤層によって接着されている。つまり、第1の保護フィルム42は、第1の偏光素子41の液晶セル30とは反対側の面に設けられている。接着剤層は図示を省略している。第1の保護フィルム42の他方の面、つまり第1の偏光素子41とは反対側の面は、バックライトシステム10のプリズムシート13に対面し、所定の間隔で離間して配置される。第1の保護フィルム42とプリズムシート13との間隔は、たとえば1mm〜15mmである。このような間隔にすることによって、導光板12やプリズムシート13から第1の保護フィルム42への熱の影響を防ぐことができる。
第1の偏光素子41は、偏光性能を有するものであり、公知のものを用いることができる。たとえば、ヨウ素など二色性染料で染色され一軸延伸されたポリビニルアルコール(以下、PVAと称す)系樹脂のフィルムが好適に用いられる。第1の偏光素子41の膜厚は、たとえば20μm〜100μmである。
第1の保護フィルム42は、ポリエチレンテレフタレート(以下、PETと称す)系樹脂のフィルムで形成されており、その内部に微粒子を含有する。この内部の微粒子によって、PET系樹脂フィルムで形成される第1の保護フィルム42の内部にヘイズが付与される。
PET系樹脂は、繰り返し単位がエチレンテレフタレートで構成される樹脂であるが、80モル%以上がエチレンテレフタレートで構成されれば、他に共重合成分を含んでいてもよい。PETは、たとえばエチレングリコールとテレフタル酸の脱水縮合反応によって生成されるが、これに限定されない。また、PET系樹脂にUVカット剤を含有させてもよい。
PET系樹脂をフィルム状にする方法としては、たとえばPET系樹脂を溶融し、シート状に押出形成する方法があげられる。PET系樹脂をシート状に押出形成後、さらに一軸延伸や二軸延伸することが望ましい。延伸温度はたとえば80℃〜120℃であり、延伸倍率はたとえば3倍〜5倍である。このようにしてPET系樹脂のフィルムが得られる。第1の保護フィルム42の膜厚は、たとえば30μm〜75μmが好ましく、より好ましくは45μm〜60μmである。
PET系樹脂フィルムの内部にヘイズを付与する微粒子を混合させる工程としては、たとえば、PET樹脂をフィルム状にするために溶融する工程が挙げられる。これによって、特別な工程を設けることなく、容易にPET系樹脂に微粒子を混合させることができる。微粒子としては、たとえば、シリカ、アルミナ、炭酸カルシウムなどの無機微粒子、ポリイミド、シリコーン樹脂などの有機微粒子があげられる。微粒子の粒径、量は、求めるヘイズ値によって調整する。粒径については、PET系樹脂をフィルム状にした際に、フィルム表面に微粒子の凹凸が反映されないサイズが好ましい。たとえば、微粒子の粒径は1μm〜10μmが好ましく、より好ましくは3μm〜7μmである。このようににすることによって、PET樹脂フィルムの表面には微粒子の凹凸は反映されず、内部にヘイズを有し表面が実質的に平坦なPET系樹脂からなる第1の保護フィルム42が得られる。
第1の保護フィルム42の好ましいヘイズ値は、15%〜80%であり、より好ましくは、20%〜50%、さらに好ましくは、25%〜35%である。ヘイズ値は、JIS3716規格による。このようなヘイズ値にすることによって、散乱板を廃止しても、散乱板と同等の色むらの発生を抑制する効果を得ることができる。
PET系樹脂フィルムで形成された第1の保護フィルム42の第1の偏光素子41とは反対側の表面、つまりプリズムシート13に対面した面の表面には、さらにUVカット機能を有するフィルムや反射膜をコーティングしてもよい。第1の保護フィルム42の表面は実質的に平坦となっているので、第1の保護フィルム42のプリズムシート13に対面した面も実質的に平坦になっている。第1の保護フィルム42のUVカット機能を有する層としては、たとえばUVカット剤を含むアクリル系樹脂が例示され、その膜厚は、たとえば3μm〜10μm、好ましくは5μm〜8μmである。本発明では、PET系樹脂フィルムの内部にヘイズを有するものであり、表面の凹凸によってヘイズを持たせるものではない。そのため、第1の保護フィルム42のプリズムシート13に対面した面に、任意に膜をコーティングすることが可能であり、コーティングによってヘイズの効果が失われることはない。
第1の偏光素子41と第1の保護フィルム42とを接着する接着剤については、公知のものを用いることができる。接着剤としては、たとえば、PVA系接着剤、アクリル系接着剤、ウレタン系接着剤が挙げられる。また、接着力をより高めるために、PET系樹脂フィルムからなる第1の保護フィルム42の、第1の偏光素子41との接着面に易接処理を施してもよく、また易接着層を設けてもよい。
本発明において、第2の保護フィルム43は、任意のものを用いることができ、限定されない。たとえば、トリアセチルセルロース(以下、TACと称す)系樹脂が好ましく用いられるが、ノルボルネン系樹脂などのシクロオレフィン系樹脂も用いることができる。第2の保護フィルム43は透明フィルムが好ましいが、所定のヘイズ値を有していてもよい。第2の保護フィルム43は、位相差フィルムとしての機能を有していてもよい。第2の保護フィルム43の膜厚は、たとえば5μm〜120μmである。また、第1の偏光素子41と第2の保護フィルム43とを接着する接着剤についても、公知のもの、たとえば、PVA系接着剤、アクリル系接着剤、ウレタン系接着剤などを用いることができる。
液晶セル30と第1の偏光板40を貼合する粘着剤、つまり液晶セル30と第2の保護フィルム43を貼合する粘着剤についても、公知のものを用いることができる。たとえばアクリル系粘着剤、ウレタン系粘着剤、シリコーン系粘着剤などが挙げられる。また、UVカット機能を有する粘着剤を用いてもよい。
液晶セル30の前面に貼合される第2の偏光板50については、本発明では制限されず、液晶表示装置の用途に応じて、任意のものを用いることができる。たとえば、第2の偏光板50は、偏光性能を有する第2の偏光素子51と、第2の偏光素子51の液晶セル30とは反対側の面に図示しない接着剤層を介して設けられる第3の保護フィルム52と、第2の偏光素子51の液晶セル30側の面に図示しない接着剤層を介して設けられる第4の保護フィルム53からなる。第4の保護フィルム53の第2の偏光素子51とは反対側の面は、図示しない粘着剤層によって液晶セル30に貼合されており、これによって、第2の偏光板50は、液晶セル30に貼合されている。
第2の偏光素子51は、第1の偏光素子41と同様、ヨウ素で染色され一軸延伸されたPVA系樹脂のフィルムが例示される。ただし、第2の偏光素子51の偏光軸は、第1の偏光素子41の偏光軸とは90°異なっている。第3の保護フィルム52と第4の保護フィルム53は、同じ材質のフィルムでも異なる材質のフィルムでもよく、たとえば、TAC系樹脂や、ノルボルネン系樹脂などのシクロオレフィン系樹脂が例示される。また、第3の保護フィルム52、第4の保護フィルム53は、透明フィルムであってもよく、一方または両方が所定のヘイズ値を有するフィルムであってもよい。第4の保護フィルム53は、位相差フィルムであってもよい。第2の偏光素子51と第3の保護フィルム52を接着する接着剤、第2の偏光素子51と第4の保護フィルム53を接着する接着剤、第4の保護フィルム53と液晶セル30を貼合する粘着剤についても、第1の偏光板40の場合と同様のものが例示され、用いることができる。
本発明では、液晶セル30の背面の第1の偏光板40の第1の保護フィルム42に内部にヘイズを有するPET系樹脂を用いており、それによって色むらの発生は抑制されるため、液晶セル30の前面の第2の偏光板50の第3の保護フィルム52、第4の保護フィルム53のヘイズ値については液晶表示装置の用途に応じて任意に設定することができ、ヘイズを持たせなくともよい。たとえば、見た目のつや感を出すためには、第3の保護フィルム52、第4の保護フィルム53についてはヘイズを設けないか、ヘイズ値を低くするもしくは反射低減(LR、AR)層を設けるほうが好ましい。一方、眩防止のためには、第3の保護フィルム52のヘイズ値を高くするか、第3の保護フィルム52の視認側表面にアンチグレア層を設けることもできる。このように、本発明では、視認性に大きな影響を与える前面の偏光板については、制約を設けず、液晶表示装置の用途に応じて設計できるという利点を有する。
また、第2の偏光板50に、本発明による第1の偏光板40と同じ構成の偏光板を用いることもできる。すなわち、第2の偏光板50の液晶セル30とは反対側に設けられる第3の保護フィルム52として、第1の偏光板40の液晶セル30とは反対側に設けられる第1の保護フィルム42と同じ材質のもの、つまり内部にヘイズを有するPET系樹脂を用いる。第2の偏光板50の液晶セル30の側に設けられる第4の保護フィルム53は、第1の偏光板40の液晶セル30の側に設けられる第2の保護フィルム43と同じ材質のものを用いる。この場合、第2の保護フィルム43、第4の保護フィルム53としては、TAC系樹脂、ノルボルネン系樹脂などのシクロオレフィン系樹脂が例示される。
このようにすることによって、第1の偏光板40と第2の偏光板50は、第1の偏光素子41と第2の偏光素子51の偏光軸が90°異なっている点を除いては、同様とすることができ、液晶セルの背面、前面に貼合する偏光板をセットとして、製造コストを低減することができる。また、この場合、液晶セル30の前面の第2の偏光板50の視認側に設けられる第3の保護フィルム52にヘイズを持たせたことになるので、アンチグレア層を設けたことと同じ効果を生じ、偏光板表面にアンチグレア処理を施すなど特別な工程を設けることなく、アンチグレア効果を付与することができる。さらに散乱板を廃止したことによる色むらの発生を、第1の保護フィルム42と第3の保護フィルム52の両方で抑制することができるため、色むらの抑制効果をあげることができ、また第1の保護フィルム42のPET系樹脂のヘイズ値を下げることもできる。第1の保護フィルム42と第3の保護フィルム52のPET系樹脂フィルムのヘイズ値を異ならせてもよい。
以上、本発明の実施の形態について説明したが、本発明はこれ限定されるものではなく、本発明の趣旨を逸脱しない範囲で変更が可能である。
10 バックライトシステム
11 光源
12 導光板
13 プリズムシート
20 液晶パネル
30 液晶セル
40 第1の偏光板
41 第1の偏光素子
42 第1の保護フィルム
43 第2の保護フィルム
50 第2の偏光板
51 第2の偏光素子
52 第3の保護フィルム
53 第4の保護フィルム
60 バックライトシステム
61 光源
62 導光板
63 プリズムシート
64 散乱板
70 液晶パネル
80 液晶セル
90 第1の偏光板
91 偏光素子
92 保護フィルム
93 保護フイルム
100 第2の偏光板
101 偏光素子
102 保護フィルム
103 保護フィルム

Claims (6)

  1. 液晶セルと、前記液晶セルの背面に貼合された偏光板と、前記液晶セルの背面の側に配置された導光板と、前記導光板上の前記偏光板の側に設けられ光路を制御するプリズムシートとを少なくとも有する液晶表示装置であって、
    前記偏光板は、偏光素子と、前記偏光素子の前記液晶セルとは反対側の面に設けられ前記プリズムシートに対面して配置された第1の保護フィルムと、前記偏光素子の前記液晶セルの側の面に設けられた第2の保護フィルムとから構成され、
    前記第1の保護フィルムは、内部にヘイズを有するポリエチレンテレフタレート系樹脂フィルムで形成され、プリズムシートに対面した面は実質平坦であり、プリズムシートと離間して配置されることを特徴とする液晶表示装置。
  2. 液晶パネルと、前記液晶パネルの背面の側に配置されたバックライトシステムとを少なくとも有する液晶表示装置であって、
    前記液晶パネルは、液晶セルと、前記液晶セルの背面に貼合された第1の偏光板と、前記液晶セルの前面に貼合された第2の偏光板とから構成され、
    前記バックライトシステムは、光源と、前記光源の光を前記液晶パネルの背面の側に導く導光板と、前記導光板上の前記液晶パネルの側に設けられ光路を制御するプリズムシートとから構成され、
    前記第1の偏光板は、偏光素子と、一方の面が前記偏光素子の前記液晶セルとは反対側の面に接着され他方の面が前記プリズムシートに対面して配置された第1の保護フィルムと、一方の面が前記偏光素子の前記液晶セルの側の面に接着され他方の面が前記液晶セルの背面に貼合された第2の保護フィルムとから構成され、
    前記第1の保護フィルムは、内部にヘイズを有するポリエチレンテレフタレート系樹脂フィルムで形成され、プリズムシートに対面した面は実質平坦であり、プリズムシートと離間して配置されることを特徴とする液晶表示装置。
  3. 前記第1の保護フィルムのヘイズ値は、15%〜80%である請求項1又は2に記載の液晶表示装置。
  4. 前記第1の保護フィルムの膜厚は、30μm〜75μmである請求項1乃至3のいずれかに記載の液晶表示装置。
  5. 前記第2の保護フィルムは、位相差フィルムである請求項1乃至のいずれかに記載の液晶表示装置。
  6. 前記第2の保護フィルムは、トリアセチルセルロース系樹脂で形成されている請求項1乃至5のいずれかに記載の液晶表示装置。
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