JP5549779B2 - 常圧分散可染性ポリエステル組成物、その製造方法およびそれからなる繊維およびそれからなる成形体 - Google Patents

常圧分散可染性ポリエステル組成物、その製造方法およびそれからなる繊維およびそれからなる成形体 Download PDF

Info

Publication number
JP5549779B2
JP5549779B2 JP2013506398A JP2013506398A JP5549779B2 JP 5549779 B2 JP5549779 B2 JP 5549779B2 JP 2013506398 A JP2013506398 A JP 2013506398A JP 2013506398 A JP2013506398 A JP 2013506398A JP 5549779 B2 JP5549779 B2 JP 5549779B2
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
propanediol
polyester composition
polyester
fiber
methyl
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Active
Application number
JP2013506398A
Other languages
English (en)
Other versions
JPWO2013115096A1 (ja
Inventor
弘和 小松
大介 松見
隆之 吉宮
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Toray Industries Inc
Original Assignee
Toray Industries Inc
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Toray Industries Inc filed Critical Toray Industries Inc
Priority to JP2013506398A priority Critical patent/JP5549779B2/ja
Application granted granted Critical
Publication of JP5549779B2 publication Critical patent/JP5549779B2/ja
Publication of JPWO2013115096A1 publication Critical patent/JPWO2013115096A1/ja
Active legal-status Critical Current
Anticipated expiration legal-status Critical

Links

Classifications

    • CCHEMISTRY; METALLURGY
    • C08ORGANIC MACROMOLECULAR COMPOUNDS; THEIR PREPARATION OR CHEMICAL WORKING-UP; COMPOSITIONS BASED THEREON
    • C08GMACROMOLECULAR COMPOUNDS OBTAINED OTHERWISE THAN BY REACTIONS ONLY INVOLVING UNSATURATED CARBON-TO-CARBON BONDS
    • C08G63/00Macromolecular compounds obtained by reactions forming a carboxylic ester link in the main chain of the macromolecule
    • C08G63/02Polyesters derived from hydroxycarboxylic acids or from polycarboxylic acids and polyhydroxy compounds
    • C08G63/12Polyesters derived from hydroxycarboxylic acids or from polycarboxylic acids and polyhydroxy compounds derived from polycarboxylic acids and polyhydroxy compounds
    • C08G63/16Dicarboxylic acids and dihydroxy compounds
    • C08G63/18Dicarboxylic acids and dihydroxy compounds the acids or hydroxy compounds containing carbocyclic rings
    • C08G63/181Acids containing aromatic rings
    • C08G63/183Terephthalic acids
    • DTEXTILES; PAPER
    • D01NATURAL OR MAN-MADE THREADS OR FIBRES; SPINNING
    • D01FCHEMICAL FEATURES IN THE MANUFACTURE OF ARTIFICIAL FILAMENTS, THREADS, FIBRES, BRISTLES OR RIBBONS; APPARATUS SPECIALLY ADAPTED FOR THE MANUFACTURE OF CARBON FILAMENTS
    • D01F6/00Monocomponent artificial filaments or the like of synthetic polymers; Manufacture thereof
    • D01F6/78Monocomponent artificial filaments or the like of synthetic polymers; Manufacture thereof from copolycondensation products
    • D01F6/84Monocomponent artificial filaments or the like of synthetic polymers; Manufacture thereof from copolycondensation products from copolyesters
    • CCHEMISTRY; METALLURGY
    • C08ORGANIC MACROMOLECULAR COMPOUNDS; THEIR PREPARATION OR CHEMICAL WORKING-UP; COMPOSITIONS BASED THEREON
    • C08GMACROMOLECULAR COMPOUNDS OBTAINED OTHERWISE THAN BY REACTIONS ONLY INVOLVING UNSATURATED CARBON-TO-CARBON BONDS
    • C08G63/00Macromolecular compounds obtained by reactions forming a carboxylic ester link in the main chain of the macromolecule
    • C08G63/66Polyesters containing oxygen in the form of ether groups
    • C08G63/668Polyesters containing oxygen in the form of ether groups derived from polycarboxylic acids and polyhydroxy compounds
    • C08G63/672Dicarboxylic acids and dihydroxy compounds
    • CCHEMISTRY; METALLURGY
    • C08ORGANIC MACROMOLECULAR COMPOUNDS; THEIR PREPARATION OR CHEMICAL WORKING-UP; COMPOSITIONS BASED THEREON
    • C08LCOMPOSITIONS OF MACROMOLECULAR COMPOUNDS
    • C08L71/00Compositions of polyethers obtained by reactions forming an ether link in the main chain; Compositions of derivatives of such polymers
    • C08L71/02Polyalkylene oxides
    • DTEXTILES; PAPER
    • D06TREATMENT OF TEXTILES OR THE LIKE; LAUNDERING; FLEXIBLE MATERIALS NOT OTHERWISE PROVIDED FOR
    • D06PDYEING OR PRINTING TEXTILES; DYEING LEATHER, FURS OR SOLID MACROMOLECULAR SUBSTANCES IN ANY FORM
    • D06P3/00Special processes of dyeing or printing textiles, or dyeing leather, furs, or solid macromolecular substances in any form, classified according to the material treated
    • D06P3/34Material containing ester groups
    • D06P3/52Polyesters
    • D06P3/54Polyesters using dispersed dyestuffs

Landscapes

  • Chemical & Material Sciences (AREA)
  • Chemical Kinetics & Catalysis (AREA)
  • Health & Medical Sciences (AREA)
  • Medicinal Chemistry (AREA)
  • Polymers & Plastics (AREA)
  • Organic Chemistry (AREA)
  • General Chemical & Material Sciences (AREA)
  • Engineering & Computer Science (AREA)
  • Textile Engineering (AREA)
  • Polyesters Or Polycarbonates (AREA)
  • Artificial Filaments (AREA)
  • Compositions Of Macromolecular Compounds (AREA)

Description

本発明は、常圧分散可染性ポリエステル組成物およびその製造方法に関し、さらに詳しくは、繊維化した際の構造安定性および100℃未満における分散染料への染色性を両立するようにした常圧分散可染性ポリエステル組成物およびその製造方法に関する。
ポリエステル組成物はその機能性の有用さから多目的に使用されており、例えば、衣料用、資材用、医療用に用いられている。ポリエステル組成物の中でも、汎用性、実用性の点でポリエチレンテレフタレートが優れ、好適に使用されている。
そのポリエチレンテレフタレートを衣料用に繊維化した場合、ポリエチレンテレフタレート構造は染色されにくく、例えば、その繊維を染色する際には染色釜を加圧し、温度を130℃に上昇させなければ、染色されにくいことが知られている。
また近年、このポリエチレンテレフタレートは、ナイロンやポリウレタンなどの他繊維素材や、ウールや綿などの天然繊維等と複合化して用いることが多く望まれているが、これら他素材とポリエチレンテレフタレートを複合化した繊維を100℃以上の染色温度で染色すると、強度低下や他素材への染料汚染など、品位が低下してしまう。他素材の品位を損なわないよう、染色温度を下げて(100℃未満、例えば93℃〜98℃)、複合化した繊維を染色すると、強度低下や他素材への汚染は少なくなるものの、ポリエチレンテレフタレートの染色性が劣る、という課題が見られる。
かかる課題を解決するため、ポリエチレンテレフタレートの改質が検討されてきた。
例えば、数平均分子量600〜4000のポリエチレングリコールを3重量%以上、10重量%以下共重合し、ポリエチレングリコールの酸化分解性を向上させるためヒンダードフェノール系抗酸化剤を共存させた改質ポリエステル組成物を用いることで、染色が容易となる改質ポリエステル組成物の製造方法が提案されている(特許文献1)。しかしながら、この方法では、ポリエチレングリコールを多量に共重合しているために、成型品の分子構造が安定せず、例えば繊維化したものについては、乾熱収縮率や遅延収縮率などが大きく、商品価値が劣るという課題がある。また、常圧分散可染性を付与するためにポリエチレングリコールを多量に共重合しており、そのまま用いた場合は得られる成型品の強度低下が生じる。強度低下を抑制するためヒンダードフェノール系抗酸化剤の併用が必要となるが、ヒンダードフェノール系の抗酸化剤は、それ自体が紫外線などにより構造変化を起こし、成型品が黄変してしまうという課題もみられる。
また、染色性、延伸性と強度が改良されたポリエステル繊維として、パラフタル酸とC2〜C6のアルキレングリコールとの混合物に、2−メチル−1,3−プロパンジオールを1〜15モル%加えて重縮合反応を行ったポリエステル共重合物とその繊維が提案されている(特許文献2)。しかしながら、この方法では、2−メチル−1,3−プロパンジオールを12モル%程度共重合させなければ100℃未満で染色した際の充分な染色性を得ることは出来ない。また2−メチル−1,3−プロパンジオールを12モル%共重合すると繊維構造の安定性に欠けるなどの課題があり、染色温度の低下と繊維構造の安定化とを両立させることができなかった。また、2−メチル−1,3−プロパンジオールの沸点が212℃であることから、C2〜C6のアルキレングリコールとの沸点が近いため(例えば、C2のエチレングリコールの沸点は197℃)、重縮合反応中にC2−C6のアルキレングリコールと2−メチル−1,3−プロパンジオールが、ともに重縮合反応中に留去され、得られるポリエステル組成物中に残存する2−メチル−1,3−プロパンジオールの共重合量が安定化せず、繊維化した際に品質のバラツキが生じやすいという課題があった。
また、低温染色性に優れた改質ポリエステル組成物として、アルコキシ化2−メチル−1,3−プロパンジオール、アルキレングリコールとテレフタル酸またはそのアルキルエステルとを重縮合反応させた改質ポリエステル繊維についても提案されている(特許文献3)。しかしながら、この方法でも、染色温度100℃未満で染色した場合に充分な染色性を得るためにはアルコキシ化2−メチル−1,3−プロパンジオールを10モル%程度共重合させなければならない。ここで、アルコキシ化2−メチル−1,3−プロパンジオールを10モル%以上共重合すると、得られる繊維構造の安定性に欠けるなどの別の課題が見られ、染色温度の低下と繊維構造の安定化とを両立させることができなかった。
つまり、上記背景技術においては、100℃未満における分散染料への染色性と、繊維化した際の構造安定性とを両立させた、常圧分散可染性ポリエステル組成物は未だ開発されていなかった。
日本国特開平2−38421号公報(特許請求の範囲) 日本国特開平11−350251号公報(特許請求の範囲) 日本国特開2004−277987号公報(特許請求の範囲)
本発明の課題は、繊維化した際の構造安定性および100℃未満での分散染料染色性を両立させた、常圧分散可染性ポリエステル組成物とその製造方法を提供することにある。
上記課題を解決する本発明の常圧分散可染性ポリエステル組成物は、ジカルボン酸、ジオールおよびポリエチレングリコールからなる成分を含み、主たる繰り返し成分がエチレンテレフタレートからなるポリエステルを含むポリエステル組成物であって、前記ポリエステルが、2−メチル−1,3−プロパンジオール、2,2−ジメチル−1,3−プロパンジオール、2−フェニル−1,3−プロパンジオールから選ばれる側鎖を有する1,3−プロパンジオール成分を前記ジオール成分の合計に対し5〜10モル%含み、前記ポリエステル組成物中、前記ポリエチレングリコールの含有量が2〜4重量%、環状ダイマーの含有量が0.35重量%以下であることを特徴とする。
本発明の常圧分散可染性ポリエステル組成物の製造方法は、ジカルボン酸またはそのエステル形成性誘導体と、ジオールまたはそのエステル形成性誘導体を重縮合触媒の存在下で重縮合したポリエステルからなるポリエステル組成物を製造する方法において、前記ポリエステルを構成する全ジオール成分に対し、2−メチル−1,3−プロパンジオール、2,2−ジメチル−1,3−プロパンジオール、2−フェニル−1,3−プロパンジオールから選ばれる側鎖を有する1,3−プロパンジオール成分が5〜10モル%となるようにエステル反応開始前に添加し、前記ポリエステル組成物に対し、ポリエチレングリコールの含有量が2〜4重量%となるよう添加することを特徴とする。
本発明の常圧分散可染性ポリエステル組成物は、繊維化した際の構造安定性に優れ、100℃未満での分散染料染色性に優れる。また染色温度を低くすることが可能であると共に加圧染色が不要となり、他素材との複合使用に際しても他素材の品位を損ねることがなく、染色の際の二酸化炭素排出量の削減や染色の際のエネルギーを削減することが出来る。
本発明の常圧分散可染性ポリエステル組成物の製造方法は、上述した常圧分散可染性ポリエステル組成物を効率的に製造することができる。
本発明の常圧分散可染性ポリエステル組成物は、ポリエステルを主成分として含む。このポリエステルは、ジカルボン酸、ジオールおよびポリエチレングリコールからなる成分を含み、ジカルボン酸またはそのエステル誘導体、ジオールまたはそのエステル誘導体及びポリエチレングリコールを、エステル化反応またはエステル交換反応させて得られる。常圧分散可染性ポリエステル組成物は、成分として、上記ポリエステル、共重合されていないポリエチレングリコール、任意に、副生成された環状ダイマーを含む。また分散染料を配合することができる。
本発明の常圧分散可染性ポリエステル組成物を構成するポリエステルは、主たる繰り返し単位がエチレンテレフタレートである。エチレンテレフタレートの含有量は、全繰り返し単位に対し、好ましくは70モル%以上、さらに好ましくは80モル%以上である。
本発明の常圧分散可染性ポリエステル組成物において、ポリエステルが、2−メチル−1,3−プロパンジオール、2,2−ジメチル−1,3−プロパンジオール、2−フェニル−1,3−プロパンジオールから選ばれる側鎖を有する1,3−プロパンジオール成分をジオール成分の合計に対し5〜10モル%含むこと、かつポリエステル組成物100重量%中、ポリエチレングリコールを2〜4重量%含み、重合時に副生成された環状ダイマーの含有量を0.35重量%以下にすることが、繊維化した際の構造安定性および100℃未満の常圧における分散染料への染色性を両立させるために必須である。側鎖を有する1,3−プロパンジオール成分、ポリエチレングリコール、環状ダイマーのうち1以上の成分が上記範囲外となると、100℃未満での分散染料への染色性および繊維の構造安定性を両立することが出来なくなる。好ましくは、側鎖を有する1,3−プロパンジオール成分がジオール成分の合計に対し7〜9モル%、ポリエチレングリコールがポリエステル組成物に対し2.5〜3.5重量%、環状ダイマーの含有量が0.30重量%以下であるとよい。なおポリエチレングリコールの含有量は、ポリエステルに共重合されたポリエチレングリコールと共重合されていないポリエチレングリコールの合計であるものとする。
本発明の常圧分散可染性ポリエステル組成物に含まれるポリエチレングリコールは、ポリエステル中に共重合すると常圧における分散染料への染色性に優れる特性を持つ一方で、共重合された後もゴム弾性を有するため繊維化した際の分子鎖の構造が不安定となる特性を持つ。本発明では、ポリエチレングリコールとともに側鎖部分を有する1,3−プロパンジオール成分を共重合することで、その側鎖部分がポリエチレングリコールのゴム弾性を適度に抑制することが出来るようになり、繊維化した際の構造が安定し、ポリエチレングリコールの持つ易染色性の特徴をさらに優れたものにする。つまり、ポリエチレンテレフタレートに対し、ポリエチレングリコールと側鎖を有する1,3−プロパンジオール成分とを両方共重合することで、これまで成し得なかった繊維化した際の構造安定性と、常圧における分散染料への染色性を両立させることが出来るのである。なお上述の通り、ポリエチレングリコールは、すべてが共重合されていなくてもよい。
本発明において、側鎖を有する1,3−プロパンジオール成分は、2−メチル−1,3−プロパンジオール、2,2−ジメチル−1,3−プロパンジオール、2−フェニル−1,3−プロパンジオールから選ばれる。側鎖を有する1,3−プロパンジオール成分における側鎖部分の立体障害が大きすぎると染色性や繊維構造安定性への効果が小さくなる。このため、側鎖の部分がメチル基を有する2−メチル−1,3−プロパンジオールが好ましい。メチル基を有する1,3−プロパンジオール成分を用いることで、ポリエチレングリコールとともに共重合することにより得られる相乗効果をより発揮しやすくなる。
本発明の常圧分散可染性ポリエステル組成物を構成するポリエチレングリコールの数平均分子量は、特に限定されるものではなく、例えば数平均分子量が好ましくは400〜4000であるとよい。更に好ましくは、分子量が小さいほど繊維構造を安定化できることから、ポリエチレングリコールの数平均分子量が600〜2000であるとよい。
本発明の常圧分散可染性ポリエステル組成物は、ポリエステル組成物100重量%中、環状ダイマーの含有量を0.35重量%以下にする。環状ダイマー量を0.35重量%以下にすることにより、ポリエステル組成物を繊維化した際の構造安定性に優れる。環状ダイマーの含有量は、好ましくは0.30重量%以下であるとよい。
本発明において、環状ダイマーの構造は下記(1)式で示される。
Figure 0005549779
(ここでR1、R2メチル基またはフェニル基である)
例えば、側鎖を有する1,3−プロパンジオール成分が2−メチル−1,3−プロパンジオールである場合は、環状ダイマーは下記(2)式で示される。
Figure 0005549779
本発明の常圧分散可染性ポリエステル組成物は、そのポリマ粘度(o−クロロフェノール、25℃、JIS K7367に基づき測定された粘度)が0.6〜0.8であることが好ましく、さらに好ましくは安定的に紡糸を行うことができるため0.65〜0.75であるとよい。
本発明の常圧分散可染性ポリエステル組成物は、そのb値(色差計で測定したハンター値におけるb値)が8.0以下であることが好ましく、さらに好ましくは7.0以下であるとよい。
本発明の常圧分散可染性ポリエステル組成物の製造方法は、ジカルボン酸またはそのエステル形成性誘導体と、ジオールまたはそのエステル形成性誘導体を重縮合触媒の存在下で重縮合したポリエステルからなるポリエステル組成物を製造する方法において、ポリエステルを構成する全ジオール成分に対し、側鎖を有する1,3−プロパンジオール成分が5〜10モル%となるように、エステル反応開始前に、側鎖を有する1,3−プロパンジオール成分を添加し、前記ポリエステル組成物に対し、ポリエチレングリコールの含有量が2〜4重量%となるようにポリエチレングリコールを添加することを特徴とする。製造されたポリエステル組成物は、エチレンテレフタレートを主たる繰り返し成分とすることが好ましい。
本発明の製造方法は、常圧分散可染性ポリエステル組成物の主たる繰り返し成分がエチレンテレフタレートを重合するため、公知のエステル交換反応工程もしくはエステル化反応工程、および重縮合反応工程、その後のペレタイズ工程を経る。
本発明の常圧分散可染性ポリエステル組成物の製造方法のエステル交換反応では、そのエチレングリコールとテレフタル酸ジメチルのモル比(エチレングリコール/テレフタル酸ジメチル)が1.5〜2.5程度にすることが、エステル交換反応速度やジエチレングリコールなどの副生成を適度にコントロールすることが出来るため好ましい。またエステル交換反応触媒として、公知の触媒を用いることが出来るが、例えば、コバルトやマグネシウム、マンガンの酢酸塩、または酸化物などが好ましく使用される。
本発明の常圧分散可染性ポリエステル組成物の製造方法のエステル化反応では、エチレングリコールとテレフタル酸のモル比(エチレングリコール/テレフタル酸)が1.05〜1.50のスラリーをエステル反応槽に連続的に供給しながらエステル化反応を行うことが出来る。またはエステル化反応開始前にエチレングリコールとテレフタル酸をエステル反応槽に全量添加した後、エステル化反応を行っても良い。エステル化反応触媒は、コバルトやマグネシウム、マンガンの酢酸塩、または酸化物等を用いても良いが、予めエステル反応槽に低重合体を存在させた状態でエチレングリコールとテレフタル酸のスラリーを連続的に添加するか、もしくは反応開始前に低重合体、エチレングリコールおよびテレフタル酸一括添加して行う方法が、得られるポリエステルの耐熱性を損なわない点で好ましい。
本発明の常圧分散可染性ポリエステル組成物の製造方法で用いられる重縮合触媒は公知の重合触媒を用いることが出来る。例えば、アンチモン化合物、ゲルマニウム化合物、チタン化合物などを好ましく使用することができる。
本発明の常圧分散可染性ポリエステル組成物の製造方法において、側鎖を有する1,3−プロパンジオール成分は、エステル化反応もしくはエステル交換反応開始前、すなわちエステル反応開始前に添加する。側鎖を有する1,3−プロパンジオール成分をエステル反応開始前に添加することにより、得られる常圧分散可染性ポリエステル組成物への共重合量を安定させることができる。
本発明の常圧分散可染性ポリエステル組成物の製造方法において、側鎖を有する1,3−プロパンジオール成分として2−メチル−1,3−プロパンジオールを用いる場合は、エチレングリコールと沸点が近いため重縮合反応中にエチレングリコールとともに重縮合反応槽から留去されることがある。そのため、目標とする2−メチル−1,3−プロパンジオールの含有量をポリマ中に共重合させるためには、留去される量を予め考慮した上で2−メチル−1,3−プロパンジオールを添加する必要がある。この2−メチル−1,3−プロパンジオールは、その添加するタイミングによっても重縮合反応中にエチレングリコールとともに留去される量が異なる。例えば、2−メチル−1,3−プロパンジオールをエステル化反応前に添加した場合、添加した2−メチル−1,3−プロパンジオール量に対して約15重量%の2−メチル−1,3−プロパンジオールが重縮合反応中に留去される。またエステル化反応が実質的に終了した時点から重縮合反応が開始する前に2−メチル−1,3−プロパンジオールを添加した場合は、添加した2−メチル−1,3−プロパンジオールに対し約35重量%の2−メチル−1,3−プロパンジオールが重縮合反応中に留去される。したがって、2−メチル−1,3−プロパンジオールを用いる場合は、エステル化反応が開始する前に2−メチル−1,3−プロパンジオールを添加することが好ましい。
本発明の常圧分散可染性ポリエステル組成物の製造方法の参考例として、側鎖を有するジオール成分2−メチル−1,3−プロパンジオールのエチレンオキサイド付加物を用いる場合は、重縮合反応中に留去されるエチレングリコールと共にエチレンオキサイド付加物は留去されにくくなる。そのため、目標とする2−メチル−1,3−プロパンジオールエチレンオキサイド付加物の含有量をポリマ中に共重合させることができるため、余分に添加する必要が無く好ましい。この2−メチル−1,3−プロパンジオールエチレンオキサイド付加物は、その添加タイミングによらず共重合量は安定する。2−メチル−1,3−プロパンジオールエチレンオキサイド付加物は、例えば、エステル化反応の開始前に添加してもよく、エステル化反応が実質的に終了した時点から重合反応が開始する前までの間に添加しても良く、重縮合反応中に添加しても差し支えない。
鎖を有する1,3−プロパンジオール成分は、公知の方法で添加することが出来る。側鎖を有する1,3−プロパンジオール成分を、加熱した状態で添加しても良いし、常温のまま添加してもよい。また側鎖を有する1,3−プロパンジオール成分が常温で固体の場合はエチレングリコールなどに分散させて添加してもよく、融点以上に溶解させたのちに液体で添加してもよい。側鎖を有する1,3−プロパンジオール成分が液体の場合はエチレングリコールのような溶媒に希釈して添加してもよいし、その液体のまま添加しても良い。
本発明の常圧分散可染性ポリエステル組成物の製造方法において、前記(1)式、(2)式で示される環状ダイマーは得られるポリエステル組成物に対し0.35重量%以下になるように調節する。これらの環状ダイマーは側鎖を有する1,3−プロパンジオール成分の添加タイミングによってその含有量を抑制することが出来る。側鎖を有する1,3−プロパンジオール成分をエステル化反応もしくはエステル交換反応の反応開始前に添加することで、ジカルボン酸またはそのエステル誘導体とジオールまたはそのエステル誘導体との反応が優先的に進むため、環状ダイマーが形成されにくくなる。一方、エステル化反応もしくはエステル交換反応が実質的に終了した後に添加すると、ジオールまたはそのエステル誘導体は既に直鎖の低重合体を形成しているため、側鎖を有する1,3−プロパンジオール成分とジカルボン酸またはそのエステル誘導体が優先的に反応しやすく、環状ダイマーが形成されやすくなる。
本発明の常圧分散可染性ポリエステル組成物に含まれる環状ダイマーは、重縮合反応中にスチームエゼクターなどの真空発生装置に飛散しやすい。環状ダイマーが真空回路に飛散すると真空回路を詰まらせて、これにより重合反応遅延やポリマ着色(b値上昇)を引き起こす虞がある。このような環状ダイマーの飛散を抑制する重縮合反応条件を採用することも出来る。重縮合反応条件としては、重縮合反応の昇温速度、重縮合反応の減圧速度が挙げられる。重縮合反応温度の昇温速度は、1分あたりの温度上昇として好ましくは0.2℃以上、5.0℃以下である。さらに好ましくは、1分あたりの温度上昇幅として0.2℃以上、3.0℃以下である。重縮合反応の減圧速度としては、1分あたりの圧力低下幅として、好ましくは7.5mmHg以上、50mmHg以下である。さらに好ましくは、8.5mmHg以上、20mmHg以下である。
本発明の常圧分散可染性ポリエステル組成物の製造方法において、ポリエチレングリコールは、ポリエステル組成物が所定の重合度に到達するまでの任意の段階で添加することが出来る。ここで、ポリエチレングリコールは熱により着色しやすく、ポリエステル組成物中に均一に分散させることが好ましい。このため、エステル化反応もしくはエステル交換反応が実質終了した時点から重縮合反応の開始までに添加することが好ましい。
その他、本発明の常圧分散可染性ポリエステル組成物は、分散染料を含有することができ、染色性および繊維の構造安定性に優れる。またポリエステル組成物は、発明の目的を損なわない範囲で公知の添加剤を含有することが出来る。例えば、リン酸、リン酸トリメチルなどの耐熱剤、酸化チタン、カーボンブラック等の含量のほか従来公知の抗酸化剤、着色防止剤、耐光剤、帯電防止剤、紫外線吸収剤等が添加されてももちろん良い。
本発明の常圧分散可染性ポリエステル組成物は、公知の方法にてポリエステル繊維を製造することができる。
本発明のポリエステル繊維の断面形状は、例えば、丸断面、中空断面、三葉断面等の多葉断面、その他の異形断面についても自由に選択することが可能であり、用途に応じて適宜選択することが出来る。
また、ポリエステル繊維の形態は、長繊維、短繊維など特に制限はなく、長繊維の場合はマルチフィラメントでもモノフィラメントでも良い。
本発明のポリエステル繊維は、常圧分散可染性、乾熱収縮率などの構造安定性に優れ、酸化窒素堅牢度などの色調安定性に優れる。
本発明のポリエステル繊維は、例えば黒系の分散染料(Dianix Black S−Rの5%owf)を用い95℃で染色を行った場合、L値(色差計で測定したハンター値におけるL値)が16.5未満となり、130℃にて染色したポリエチレンテレフタレートからなる繊維と同等の染色性を示す。
本発明のポリエステル繊維は、繊維の構造安定性を示す指標である乾熱収縮率(未延伸糸の160℃熱処理前後の繊維長変化率)も10%未満となり、ポリエチレンテレフタレートからなる繊維と同等となり汎用性に優れる。
本発明のポリエステル繊維は、繊維の構造安定性を示す指標である遅延収縮率(未延伸糸の200時間経過前後の繊維長変化率)も1.5%未満となり、ポリエチレンテレフタレートからなる繊維と同等となり汎用性に優れる。
本発明のポリエステル繊維は、経時での色調変化が小さくなる。ポリエチレングリコールを共重合したポリエステルは、一般的にポリエチレングリコールが原因の耐熱性低下を抑制するためにヒンダードフェノール系抗酸化剤(例えばIR1010(チバ・スペシャリティ・ケミカル社製))を添加することが知られている。しかしながら、そのヒンダードフェノール系抗酸化剤は空気中の酸化窒素と反応するため構造が変化し、この構造変化に伴いポリエステルが黄色を呈することがある。そのため、ポリエチレングリコールを共重合したポリエステル組成物は黄味を帯び(黄変)、商品価値を損なう可能性がある。これに対し本発明の常圧分散性ポリエステル組成物を用いた繊維は、ポリエチレングリコール量を上述した範囲内にしているためヒンダードフェノール系抗酸化剤の添加量を最小限にすることが出来るため、この黄変が見られない。
本発明のポリエステル繊維は、用いられる用途や形状に応じて、少なくとも一部が用いられた成形体となすことができる。
本発明のポリエステル繊維を少なくとも一部を用いた成形体としては、織物、編物、不織布、パイル、綿等に適用でき、組み合わせる繊維としては、木綿、麻、羊毛、絹などの天然繊維や、レーヨン、キュプラなどの再生繊維、アセテートなどの半合成繊維、ナイロン、ポリエステル(ポリエチレンテレフタレート、ポリプロピレンテレフタレート、ポリブチレンテレフタレート等)、ポリアクリロニトリル、ポリ塩化ビニルなどの合繊繊維などが適用できる。
また本発明のポリエステル繊維を少なくとも一部を用いた成形体の用途としては、常圧分散可染性が要求される用途を挙げることができ、例えば、ファスナー、ユニフォーム、自動車用内装資材にも好適に用いることができる。この常圧分散可染ポリエステル繊維を用いると黄変や構造変化などが生じにくいため好ましい。なお、本発明のポリエステル繊維はこれら用途に限定されるものではない。
以上のことから、常圧分散可染性、乾熱収縮率などの構造安定性に優れ、酸化窒素堅牢度などの色調安定性に優れる繊維を得るためには、側鎖を有する1,3−プロパンジオール成分が5〜10モル%、得られるポリエステル組成物に対するポリエチレングリコールの含有量が2〜4重量%である常圧分散可染性ポリエステル組成物およびその製造方法により初めて達成できる。
以下に実施例を挙げて、本発明をさらに詳細に説明する。
なお、実施例中の物性値は以下の方法で測定した。
(1)ポリマ粘度(溶液粘度)
試料をオルソクロロフェノールに溶解し、オストワルト粘度計を用いて25℃で測定した。
(2)ポリエステル組成物の色調
色差計(スガ試験機製、SMカラーコンピュータ型式SM−T45)を用いて測定した。ハンター値(b値)として測定した。
(3)ポリエステル組成物中の側鎖を有する1,3−プロパンジオール成分の含有量
試料をモノメタノールアミンで加水分解後、1,6−ヘキサンジオール/メタノールで希釈し、テレフタル酸で中和した後、ガスクロマトグラフィーのピーク面積から求めた。
(4)ポリエステル組成物中の環状ダイマー含有量
試料をトリフルオロ酢酸に溶解させ、H−NMR(Bruker社製 AV−600、測定温度 300K、スキャン回数128回)にて測定を行った。7.8〜8.0ppm付近のピークが環状ダイマー由来のベンゼン環のプロトンピーク(A)であり、8.0〜8.3ppm付近のピークが直鎖状のポリエステル組成物由来のベンゼン環のプロトンピーク(B)である。これらプロトンピークの積分比(A/B)をポリエステル組成物中の環状ダイマー含有量とし、小数点以下3桁目を四捨五入し、以下の基準で判定した。
環状ダイマー含有量が0.35重量%以下:○
環状ダイマー含有量が0.36重量%以上:×
(5)乾熱収縮率
未延伸糸パッケージから糸を1m×10回のかせ取りを行い、かせに0.029cN/dtexの荷重をかけ、かせ長を測定する(L0)。次にかせを無荷重の状態で160℃のオーブンにて15分間熱処理し、風冷後、0.029cN/dtexの荷重をかけたときのかせ長を測定する(L1)。なお測定は3回行い平均値を求め、(式1)にて160℃の乾熱収縮率を算出し、以下の基準で判定した。
乾熱収縮率=(L0−L1)/L0×100 (式1)
L0:熱処理前の繊維長、L1:熱処理後の繊維長
乾熱収縮率が10%未満:○
乾熱収縮率が10%以上:×
(6)遅延収縮率
未延伸糸パッケージから糸を採取後、速やかに2×10-3cN/dtexの荷重を架け、採取から2分以内に繊維長(L2)を測定し、温度25℃±2℃、相対湿度65%±10%の雰囲気下で200時間放置後の繊維長(L3)を測定する。測定は3回行い、その平均値を求め、(式2)により遅延収縮率を算出した。
遅延収縮率=(L2−L3)/L2×100 (式2)
L2:採取から2分以内の繊維長、L3:200時間経過後の繊維長
遅延収縮率が1.5%未満:○
遅延収縮率が1.5%以上:×
(7)分散染料への染色性(L値)
実施例記載の方法により得た加工糸を筒編み地とし、Dianix Black S−Rの5%owf(黒系分散染料)、均染剤1g/L、酢酸1g/Lからなる浴比1:20の95℃熱水溶液中で60分間染色を行い、(2)の方法で色調L値を測定し、以下の基準で判定した。
L値が16.5未満:○
L値が16.5以上:×
(8)酸化窒素堅牢度
実施例記載の方法により得た加工糸を筒編み地とし、JIS L0801の方法にて堅牢度評価を行い、以下の基準で判定した。
4級 :○
3級以下:×
[実施例1]
(エステル交換反応)
精留塔を備えた反応槽に、エチレングリコール/テレフタル酸ジメチルのモル比率が2.0となるよう、エチレングリコールとテレフタル酸ジメチルを添加し、2−メチル−1,3−プロパンジオールを得られる低重合体に8.0モル%となるよう添加し、酢酸コバルト・四水和物を得られる低重合体中に400ppm含有するよう添加した。その後、反応槽の温度を140℃から235℃まで昇温させながら、メタノールを留去させエステル交換反応を行い1750kgの低重合体を得た。この時のエステル交換反応率は98%だった。
(エステル化反応・重縮合反応)
前記の低重合体が存在するエステル反応槽に、2−メチル−1,3−プロパンジオールを得られるポリエステル組成物中に8.0モル%(9.2モル%の2−メチル−1,3−プロパンジオールを添加し、このうち1.2モル%相当の2−メチル−1,3−プロパンジオールが、重縮合反応中に留去された。この量は添加した2−メチル−1,3−プロパンジオールの15重量%に相当した。)となるよう添加し、エチレングリコール/テレフタル酸のモル比が1.15であるスラリーを約3時間かけ添加した。発生する水を系外に留去しながら反応槽の温度を245℃一定にコントロールしエステル化反応を行った。この反応時間は4時間であり、エステル化反応率は98%だった。
得られた低重合体のうち1,750kgはエステル反応槽に残したまま、1,000kgを重縮合反応槽に移送した。低重合体の移送完了後、リン酸を得られるポリエステル組成物に対しリン換算で50ppmとなるように添加して、7分後に三酸化アンチモンを得られるポリエステル組成物に対しアンチモン換算で330ppm、酢酸コバルトを得られるポリエステル組成物に対し90ppm、IR1010を得られるポリエステル組成物に対し1000ppmになるよう添加した。さらに5分後、数平均分子量1000のポリエチレングリコールを得られるポリエステル組成物に対し3.0重量%となるよう添加し、さらに5分後、酸化チタンを得られるポリエステル組成物に対し0.3重量%となるよう添加した。各添加物の添加が終了した時点の重縮合反応槽の温度は230℃だった。その後、スチームエゼクターを稼働させ重縮合反応槽内部の減圧を開始し、重縮合反応を開始した。760mmHgの初期圧力から、13.8mmHg/分の減圧速度で重合反応槽を減圧し、55分経過後に約1.5mmHgまで減圧し、その後、目標のポリマ粘度に到達するまで、その圧力状態を保持した。重合反応槽を0.46℃/分の速度で昇温し、重縮合反応開始から2時間後に重縮合反応温度が285℃に到達し、その温度状態を重縮合反応終了まで保持した。目標とするポリマ粘度に到達した時点で重縮合反応を終了し、重縮合反応槽に窒素を注入し減圧を終了した。その際の重縮合反応時間は3時間0分だった。その後、重縮合反応槽内部にあるポリマを窒素にてストランド状に吐出して冷却後、直ちにカッティングしてポリエステルのペレットを得た。得られたポリエステルペレットのポリマ粘度は0.66、b値は5.5、2−メチル−1,3−プロパンジオールの含有量は8.0モル%、環状ダイマーは0.25重量%であり、重縮合反応中の圧力変動もなく、重縮合反応が安定して行われ、ポリマ品質に優れていた。
(紡糸方法)
得られたポリエステル組成物を乾燥後、紡糸機に供し、紡糸温度265℃、口金ヒーター270℃、口金面深度(口金面から冷却開始までの距離)35mm、吐出量29.3g/分の溶融ポリエステルを孔径0.30mm、孔深度0.50mmの丸孔を24個有する口金ノズルより吐出させた。吐出後の糸条は冷却チムニーによって35m/分の冷却風で冷却・固化され、口金下1.7mの位置で給油装置にて集束させながら油剤を付与し(純油分として繊維重量に対し0.7重量%)、周速度2750m/分の第1ゴデットロール、および第2ゴデットロールにて引き取り、110dtex、24フィラメントの未延伸糸を12kg巻いたチーズパッケージを得た。なお、巻き取り機の周速度は2745m/分とした。得られた未延伸糸の乾熱収縮率、遅延収縮率を測定するため、上記(5)、上記(6)の方法で評価した。乾熱収縮率は8.6%、遅延収縮率は1.1%であり、繊維構造は安定していた。
(延伸仮撚り方法)
得られた未延伸糸を、ディスク仮撚り機を用い、ヒーター温度180℃、延伸速度400m/分、DY比1.55、延伸倍率1.7倍で延伸仮撚り加工を行い、56dtex、24フィラメントの加工糸を得た。ここでDY比は、施撚体の周速度(D)と延伸ローラーの速度(Y)の比D/Yである。
(染色加工方法)
得られた加工糸を用いて筒編み地を作製し、上記(7)、(8)の方法で染色加工および酸化窒素堅牢度評価を実施した。得られた筒編み地のL値は15.3、酸化窒素堅牢度は4級であり、染色性および酸化窒素堅牢度に優れていた。
[実施例2〜13]
ポリエステル組成物を重合するとき、側鎖を有する1,3−プロパンジオール成分の種類、その含有量、ポリエチレングルコールの種類(数平均分子量)、その含有量を、表1,2に記載の条件に変更する以外は実施例1と同様にしてポリエステル組成物を得た。得られたポリエステル組成物について、実施例1と同じ方法で紡糸・染色し、評価した。いずれのポリエステル組成物も重縮合反応時の圧力が安定しておりポリマ品質に優れていた。また、得られた繊維品質も優れていた。
[実施例14、15]
ポリエステル組成物の重縮合反応条件について、昇温速度、減圧速度を表2に記載の条件に変更した以外は、実施例1と同様にしてポリエステル組成物を得た。得られたポリエステル組成物について、実施例1と同じ方法で紡糸・染色し、評価した。いずれのポリエステル組成物も重縮合反応時の圧力が安定しておりポリマ品質に優れていた。また、得られた繊維品質も優れていた。
参考例1
(エステル化反応・重縮合反応)
ポリエステル組成物を重合するとき、側鎖を有するジオール成分の種類、その含有量(2−メチル−1,3−プロパンジオールエチレンオキサイド付加物はエチレングリコールとともに系外に留去されないため、添加した含量そのままがポリマに含有されるため、得られるポリエステル組成物に対し6モル%添加した)、ポリエチレングルコールの種類(数平均分子量)、その含有量を、表2に記載の条件に変更する以外は実施例1と同様にしてポリエステル組成物を得た。得られたポリエステル組成物について、実施例1と同じ方法で紡糸・染色し、評価した。いずれのポリエステル組成物も重縮合反応時の圧力が安定しておりポリマ品質に優れていた。また、得られた繊維品質も優れていた。
Figure 0005549779
Figure 0005549779
[比較例1]
ポリエステル組成物を重合するとき、表3に記載の条件にする以外は実施例1と同じ方法で重合し、得られたポリエステル組成物を紡糸・染色し、評価を行った。分散染料染色性(L値)が劣っていた。
[比較例2]
ポリエステル組成物を重合するとき、表3に記載の条件にする以外は実施例1と同じ方法で重合し、得られたポリエステル組成物を紡糸・染色し、評価を行った。乾熱収縮率、遅延収縮率および分散染料染色性(L値)が劣っていた。
[比較例3]
ポリエステル組成物を重合するとき、表3に記載の条件にする以外は実施例1と同じ方法で重合し、得られたポリエステル組成物を紡糸・染色し、評価を行った。ポリマ中の環状ダイマーが多く、やや重縮合反応が遅延した。乾熱収縮率、遅延収縮率および分散染料染色性(L値)も劣っていた。
[比較例4]
ポリエステル組成物を重合するとき、ポリエチレングリコールを添加せず、表3に記載の条件にする以外は実施例1と同じ方法で重合し、得られたポリエステル組成物を紡糸・染色し、評価を行った。分散染料染色性(L値)が劣っていた。
[比較例5]
ポリエステル組成物を重合するとき、ポリエチレングリコールを添加せず、表3に記載の条件にする以外は実施例1と同じ方法で重合し、得られたポリエステル組成物を紡糸・染色し、評価を行った。ポリマ中の環状ダイマーが多く、一時的に重縮合反応の圧力が上昇し、重縮合反応が大きく遅延したため、ポリマ色調(b値)が劣っていた。乾熱収縮率、遅延収縮率も劣っていた。
[比較例6]
ポリエステル組成物を重合するとき、ポリエチレングリコールを添加せず、表3に記載の条件にする以外は実施例16と同じ方法で重合し、得られたポリエステル組成物を紡糸・染色し、評価を行った。分散染料染色性(L値)に劣っていた。
[比較例7]
ポリエステル組成物を重合するとき、2−メチル−1,3−プロパンジオールを添加せず、表3に記載の条件にする以外は実施例1と同じ方法で重合し、得られたポリエステル組成物を紡糸・染色し、評価を行った。分散染料染色性(L値)に劣っていた。
[比較例8]
ポリエステル組成物を重合するとき、2−メチル−1,3−プロパンジオールを添加せず、表3に記載の条件にする以外は実施例1と同じ方法で重合し、得られたポリエステル組成物を紡糸・染色し、評価を行った。乾熱収縮率、遅延収縮率、分散染料染色性(L値)および酸化窒素堅牢度が劣っていた。
[比較例9]
(エステル交換反応)
精留塔を備えた反応槽に、エチレングリコール/テレフタル酸ジメチルのモル比率が2.0となるようエチレングリコールとテレフタル酸ジメチルを添加し、酢酸コバルト・四水和物を得られる低重合体中に400ppm含有するよう添加した。その後、反応槽の温度を140℃から235℃まで昇温させながら、メタノールを留去させエステル交換反応を行い1750kgの低重合体を得た。この時のエステル交換反応率は98%だった。
(エステル化反応・重縮合反応)
その低重合体が存在するエステル反応槽に、エチレングリコール/テレフタル酸のモル比が1.15であるスラリーを約3時間かけ添加した。発生する水を系外に留去しながら反応槽の温度を245℃一定にコントロールしエステル化反応を行った。この反応時間は4時間であり、エステル化反応率は98%だった。得られた低重合体のうち750kgはエステル反応槽に残したまま、1000kgを重縮合反応槽に移送した。低重合体の移送完了後、リン酸を得られるポリエステル組成物に対しリン換算で50ppmとなるよう添加し、7分後に三酸化アンチモンを得られるポリエステル組成物に対しアンチモン換算で330ppm、酢酸コバルトを得られるポリエステル組成物に対し90ppm、IR1010を得られるポリエステル組成物に対し1000ppmになるよう添加した。さらに5分後、2−メチル−1,3−プロパンジオールを得られるポリエステル組成物に対し8.0モル%(10.8モル%の2−メチル−1,3−プロパンジオールを添加し、このうち2.8モル%相当の2−メチル−1,3−プロパンジオールが留去された。この量は添加した2−メチル−1,3−プロパンジオールの35重量%に相当した。)となるよう添加し、その5分後、数平均分子量1000のポリエチレングリコールを得られるポリエステル組成物に対し3.0重量%となるよう添加し、さらに5分後、酸化チタンを得られるポリエステル組成物に対し0.3重量%となるよう添加した。各添加物の添加が終了した時点の重縮合反応槽の温度は225℃だった。その後、スチームエゼクターを稼働させ重縮合反応槽内部の減圧を開始し、重縮合反応を開始した。760mmHgの初期圧力から、13.8mmHg/分の減圧速度で重合反応槽を減圧し、55分経過後に約1.5mmHgまで減圧し、その後、目標のポリマ粘度に到達するまでその圧力状態を保持した。重合反応槽を0.46℃/分の速度で昇温し、重縮合反応開始から2時間後に重縮合反応温度が290℃に到達し、その温度状態を重縮合反応終了まで保持した。目標とするポリマ粘度に到達した時点で重縮合反応を終了し、重縮合反応槽に窒素を注入し減圧を終了した。その際の重縮合反応時間は3時間15分だった。その後、重縮合反応槽内部にあるポリマを窒素にてストランド状に吐出して冷却後、直ちにカッティングしてポリエステルのペレットを得た。得られたポリエステル組成物のポリマ粘度は0.66、b値は6.3、2−メチル−1,3−プロパンジオールの含有量は8.0モル%、環状ダイマーは0.37重量%であった。重縮合反応中の圧力変動が見られ、重合反応がやや遅延した。その他、紡糸方法、延伸仮撚り方法は実施例1と同様の方法で実施して、得られた繊維の品質は表3に記載の通り、乾熱収縮率、遅延収縮率が劣っていた。
Figure 0005549779

Claims (6)

  1. ジカルボン酸、ジオールおよびポリエチレングリコールからなる成分を含み、主たる繰り返し成分がエチレンテレフタレートからなるポリエステルを含むポリエステル組成物であって、前記ポリエステルが、2−メチル−1,3−プロパンジオール、2,2−ジメチル−1,3−プロパンジオール、2−フェニル−1,3−プロパンジオールから選ばれる側鎖を有する1,3−プロパンジオール成分を前記ジオール成分の合計に対し5〜10モル%含み、前記ポリエステル組成物中、前記ポリエチレングリコールの含有量が2〜4重量%、環状ダイマーの含有量が0.35重量%以下である常圧分散可染性ポリエステル組成物。
  2. 前記側鎖を有する1,3−プロパンジオール成分が、2−メチル−1,3−プロパンジオールである請求項1に記載の常圧分散可染性ポリエステル組成物。
  3. 前記ポリエステル組成物が、下記(1)式で示される構造を有する環状ダイマーを含むことを特徴とする、請求項1または2に記載の常圧分散可染性ポリエステル組成物。
    Figure 0005549779
    (ここでR1、R2はメチル基またはフェニル基である。)
  4. 請求項1から3のいずれか1項に記載の常圧分散可染性ポリエステル組成物からなるポリエステル繊維。
  5. 請求項4に記載の繊維を少なくとも一部に用いてなる成形体。
  6. ジカルボン酸またはそのエステル形成性誘導体と、ジオールまたはそのエステル形成性誘導体を重縮合触媒の存在下で重縮合したポリエステルからなるポリエステル組成物を製造する方法において、前記ポリエステルを構成する全ジオール成分に対し、2−メチル−1,3−プロパンジオール、2,2−ジメチル−1,3−プロパンジオール、2−フェニル−1,3−プロパンジオールから選ばれる側鎖を有する1,3−プロパンジオール成分が5〜10モル%となるようにエステル反応開始前に添加し、前記ポリエステル組成物に対し、ポリエチレングリコールの含有量が2〜4重量%となるよう添加することを特徴とする、常圧分散可染性ポリエステル組成物の製造方法。
JP2013506398A 2012-01-30 2013-01-25 常圧分散可染性ポリエステル組成物、その製造方法およびそれからなる繊維およびそれからなる成形体 Active JP5549779B2 (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2013506398A JP5549779B2 (ja) 2012-01-30 2013-01-25 常圧分散可染性ポリエステル組成物、その製造方法およびそれからなる繊維およびそれからなる成形体

Applications Claiming Priority (6)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2012016543 2012-01-30
JP2012016543 2012-01-30
JP2012112193 2012-05-16
JP2012112193 2012-05-16
PCT/JP2013/051585 WO2013115096A1 (ja) 2012-01-30 2013-01-25 常圧分散可染性ポリエステル組成物、その製造方法およびそれからなる繊維およびそれからなる成形体
JP2013506398A JP5549779B2 (ja) 2012-01-30 2013-01-25 常圧分散可染性ポリエステル組成物、その製造方法およびそれからなる繊維およびそれからなる成形体

Publications (2)

Publication Number Publication Date
JP5549779B2 true JP5549779B2 (ja) 2014-07-16
JPWO2013115096A1 JPWO2013115096A1 (ja) 2015-05-11

Family

ID=48905136

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP2013506398A Active JP5549779B2 (ja) 2012-01-30 2013-01-25 常圧分散可染性ポリエステル組成物、その製造方法およびそれからなる繊維およびそれからなる成形体

Country Status (7)

Country Link
US (1) US20140350212A1 (ja)
EP (1) EP2810988A4 (ja)
JP (1) JP5549779B2 (ja)
KR (1) KR20140124747A (ja)
CN (1) CN103874732B (ja)
TW (1) TW201339198A (ja)
WO (1) WO2013115096A1 (ja)

Cited By (1)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
CN106400164A (zh) * 2016-08-31 2017-02-15 江苏恒力化纤股份有限公司 一种多孔仿麻聚酯纤维及其制备方法

Families Citing this family (10)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2014080709A (ja) * 2012-10-18 2014-05-08 Toray Ind Inc 紡績糸
CN105646857B (zh) * 2015-12-29 2018-03-06 江苏恒力化纤股份有限公司 一种低色差聚酯超亮光三叶异形丝及其制备方法
JP6716974B2 (ja) * 2016-03-10 2020-07-01 東レ株式会社 不織布
CN106381549B (zh) * 2016-08-31 2018-07-27 江苏恒力化纤股份有限公司 一种多孔超细旦聚酯纤维及其制备方法
CN106245150B (zh) * 2016-08-31 2018-09-14 江苏恒力化纤股份有限公司 一种高均匀性有色聚酯工业丝及其制备方法
KR101921388B1 (ko) * 2016-12-29 2018-11-22 효성티앤씨 주식회사 상압에서 가염이 가능한 폴리에스테르 중합물의 제조방법 및 이에 의해 제조된 폴리에스테르 원사
KR200489611Y1 (ko) 2018-09-18 2019-07-11 김영훈 통풍시트 장치
CN109750367B (zh) * 2018-12-27 2020-10-16 江苏恒力化纤股份有限公司 用于汽车气囊的涤纶工业丝及其制备方法
KR102172280B1 (ko) * 2019-05-13 2020-10-30 도레이첨단소재 주식회사 열접착성 섬유용 폴리에스테르 조성물, 이를 통해 구현된 열접착성 복합섬유 및 부직포
CN115821419A (zh) * 2022-12-28 2023-03-21 新凤鸣集团股份有限公司 一种部分支化结构的分散染料常压染色涤纶及其制备方法

Citations (4)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JPH1129625A (ja) * 1997-05-13 1999-02-02 Mitsubishi Rayon Co Ltd ポリエステルおよびその製造方法
JPH11323658A (ja) * 1998-05-12 1999-11-26 Mitsubishi Rayon Co Ltd ポリエステル繊維及びその製造方法
JP2000054225A (ja) * 1998-08-05 2000-02-22 Toray Ind Inc ポリエステル繊維
JP2004277987A (ja) * 2003-03-14 2004-10-07 Dairen Chemical Corp 改質ポリエステル繊維及びその製造方法

Family Cites Families (7)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JPH0238421A (ja) 1988-07-28 1990-02-07 Toray Ind Inc 改質ポリエステルの製造方法
BR9700844A (pt) * 1996-02-02 1998-09-01 Ashlad Inc Aditivo de qualidade superficial de poliéster termoplástico saturado para uso com resina poliéster insaturada e monômero insaturado peça moldad e processo para fabricar aditivo
EP0984086B1 (en) 1998-06-04 2001-03-28 Dairen Chemical Corporation Process for producing polyester fiber and polyester fiber therefrom
US6740400B2 (en) * 2001-02-07 2004-05-25 Asahi Kasei Kabushiki Kaisha Poly (trimethylene terephthalate) and a process for producing the same
MXPA03006900A (es) * 2001-02-07 2003-11-18 Asahi Chemical Ind Poli (tereftalato de trimetileno) y proceso para obtenerlo.
WO2003106532A1 (ja) * 2002-06-12 2003-12-24 三菱化学株式会社 ポリエステル樹脂の製造方法
US6887953B2 (en) * 2002-10-11 2005-05-03 E.I. Du Pont De Nemours And Company Esterification process

Patent Citations (4)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JPH1129625A (ja) * 1997-05-13 1999-02-02 Mitsubishi Rayon Co Ltd ポリエステルおよびその製造方法
JPH11323658A (ja) * 1998-05-12 1999-11-26 Mitsubishi Rayon Co Ltd ポリエステル繊維及びその製造方法
JP2000054225A (ja) * 1998-08-05 2000-02-22 Toray Ind Inc ポリエステル繊維
JP2004277987A (ja) * 2003-03-14 2004-10-07 Dairen Chemical Corp 改質ポリエステル繊維及びその製造方法

Cited By (2)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
CN106400164A (zh) * 2016-08-31 2017-02-15 江苏恒力化纤股份有限公司 一种多孔仿麻聚酯纤维及其制备方法
CN106400164B (zh) * 2016-08-31 2018-07-27 江苏恒力化纤股份有限公司 一种多孔仿麻聚酯纤维及其制备方法

Also Published As

Publication number Publication date
US20140350212A1 (en) 2014-11-27
EP2810988A1 (en) 2014-12-10
TW201339198A (zh) 2013-10-01
CN103874732A (zh) 2014-06-18
WO2013115096A1 (ja) 2013-08-08
CN103874732B (zh) 2016-09-07
KR20140124747A (ko) 2014-10-27
EP2810988A4 (en) 2015-09-02
JPWO2013115096A1 (ja) 2015-05-11

Similar Documents

Publication Publication Date Title
JP5549779B2 (ja) 常圧分散可染性ポリエステル組成物、その製造方法およびそれからなる繊維およびそれからなる成形体
CN1102676C (zh) 聚酯纤维及其制备方法
US5607765A (en) Sulfonate-containing polyesters dyeable with basic dyes
KR102213562B1 (ko) 섬유의 제조 방법, 섬유 및 섬유로 제조된 원사
JP4361054B2 (ja) 向上した安定性を有する成形物品
JP2014189933A (ja) 常圧分散可染性ポリエステル極細繊維
JP4649089B2 (ja) ポリ(トリメチレンテレフタラート)糸
CN1239763C (zh) 聚对苯二甲酸丙二醇酯细旦纱
US4906729A (en) Thermoplastic copolyetherester elastomers
KR20020063204A (ko) 공중합 폴리트리메틸렌테레프탈레이트
JP2013181045A (ja) 常圧分散可染性ポリエステル組成物、その製造方法およびそれからなる繊維
CN116377611A (zh) 一种生物基呋喃聚酯膨体连续长丝及应用
US20070055043A1 (en) Modified polyethylene, terephthalate for low temperature dyeability, controlled shrinkage characteristics and improved tensile properties
JP2010512465A (ja) 溶融紡糸エラストエステルマルチフィラメント糸
JP2014080709A (ja) 紡績糸

Legal Events

Date Code Title Description
TRDD Decision of grant or rejection written
A01 Written decision to grant a patent or to grant a registration (utility model)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A01

Effective date: 20140422

A61 First payment of annual fees (during grant procedure)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A61

Effective date: 20140505

R151 Written notification of patent or utility model registration

Ref document number: 5549779

Country of ref document: JP

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R151