JP5548074B2 - 回転角検出装置 - Google Patents

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Description

この発明は、回転角検出装置に関する。
従来、回転体の回動に基づく磁場の変化を、磁気センサを通じて検出することで回転体の回転角を検出する回転角検出装置が公知である。例えば、特許文献1に記載の回転角検出装置においては、回転角を絶対値として検出可能である。具体的には、図7に示すように、回転体101は例えば鉄にて構成されるとともに、回転軸102からみて楕円形に形成されている。そして、回転体101の周辺には磁気センサ103a〜103dが設けられている。磁気センサ103a〜103dは、磁気センサ103a、103bと、磁気センサ103c、103dとの計2組からなり、各組の磁気センサは回転軸102を中心として対向するとともに、各組の磁気センサを結ぶ線分が直交するように配置される。磁気センサ103a〜103dは、磁場(磁束密度)に応じた電圧を出力するGMR(巨大磁気抵抗効果)素子と磁石とを備える。GMR素子及び磁石は、回転体101との距離が小さくなる程、回転体101を通過して磁気センサ103a〜103dに入る磁束が増大するように設けられている。よって、磁気センサ103a〜103dは、鉄からなる回転体101の外周面との距離が小さくなるにつれて大きな電圧を出力する。ここで、回転体101は楕円形であるところ、回転体101の回転に伴い各磁気センサ103a〜103dと回転体101の外周面との距離は周期的(正弦波状)に変化する。従って、各磁気センサ103a〜103dから位相の異なる正弦波が出力される。これら正弦波に基づき回転体101の回転角を絶対値にて算出することが可能となる。例えば、磁気センサ103aの出力が最大で、かつ磁気センサ103bの出力が最小のとき回転体101は図7に示される回転角である旨認識される。
特開2010−44046号公報
上記特許文献1に記載の回転角検出装置においては、回転体101の製造及び軸合わせにおいて高い精度が要求される。回転体101の製造精度が低い場合には、磁気センサ103a〜103dと回転体101の外周面との距離、ひいては磁気センサ103a〜103dの出力電圧に誤差が生じ、結果的に算出される回転角に誤差が生じる。また、回転軸102がずれた場合にも磁気センサ103a〜103dと回転体101の外周面との距離に誤差が生じ、上記同様に算出される回転角に誤差が生じる。このように、正確な回転角を導出させるためには回転体101の製造及び軸合わせにおいて高い精度が要求されるため、回転角検出装置の製造には手間がかかっていた。
この発明は、こうした実情に鑑みてなされたものであり、その目的は、容易に製造可能とされる回転角検出装置を提供することにある。
以下、上記目的を達成するための手段及びその作用効果について説明する。
請求項1に記載の発明は、回転体に設けられるとともに前記回転体の回転に伴い前記回転体の回転軸を中心に回転する被測定物と、前記回転体の外周に沿って複数設けられ、前記被測定物との間で授受される物理成分に基づき自身を基準とした同被測定物が位置する方向を検出するセンサと、前記複数のセンサのうち、前記被測定物に接近した2つの前記センサが検出した前記被測定物が位置する方向に基づき前記被測定物の回転角を算出する算出部と、を備えたことをその要旨としている。
同構成によれば、複数のセンサによってセンサを基準とした被測定物が位置する方向が検出され、被測定物に接近した2つのセンサが検出した被測定物が位置する方向に基づき被測定物の回転角が算出される。従って、回転体の形状が回転角の算出結果に影響を及ぼすことはない。よって、回転体の製造精度が低い場合であっても、被測定物の回転角を通じて正確に回転体の回転位置が認識される。
さらに、回転体の軸合わせの精度が低く、回転軸が回転体の中心からずれた場合であっても、被測定物はそのずれた回転軸を中心に真円を描いて回転する。よって、この場合であっても被測定物の回転角を算出することで回転体の回転位置を認識できる。
以上のように回転体の製造及びその軸合わせにおいて高い精度が要求されないため、回転角検出装置の製造が容易となる。
請求項2に記載の発明は、請求項1に記載の回転角検出装置において、前記被測定物は周囲に磁場を形成する磁石であって、前記センサは前記磁石が形成する磁場の方向に応じた電圧値を出力するMRセンサであることをその要旨としている。
同構成によれば、磁石及びMRセンサの簡易な構成にて回転角の算出が可能となる。特に、MRセンサから磁石が形成する磁場の方向に応じた電圧値が出力されるため、磁場の方向の演算等の処理を行う必要がない。
請求項3に記載の発明は、請求項1に記載の回転角検出装置において、前記被測定物は磁性体であって、前記センサにおける前記回転体と反対側に設けられる磁石を備え、前記センサは前記磁石から前記磁性体への磁場の方向に応じた電圧値を出力するMRセンサであることをその要旨としている。
同構成によれば、磁性体、磁石及びMRセンサの簡易な構成にて回転角の算出が可能となる。特に、MRセンサにより磁石から磁性体への磁場の方向に応じた電圧値が出力されるため、磁場の方向の演算等の処理を行う必要がない。また、回転体には磁性体が設けられるところ、それが磁化されない限り回転体の回転が周囲に存在する金属等との間で働く磁力により阻害されることが抑制される。
本発明によれば、回転角検出装置において、容易に製造することができる。
第1の実施形態における回転角検出装置の断面図。 図1のA―A線断面図。 第1の実施形態における第1〜第3の磁気センサ11〜13の出力を示す波形図。 第1の実施形態における磁場角度及び回転角を示す説明図。 第1の実施形態における軸合わせ精度及び回転体の製造精度が低い場合における回転角検出装置の断面図。 第2の実施形態における回転角検出装置の断面図。 背景技術における回転角検出装置の断面図。
(第1の実施形態)
以下、本発明にかかる回転角検出装置を具体化した第1の実施形態について図1〜図5を参照して説明する。本例において、回転角検出装置は、車両のステアリングシャフトの回転角を検出する。
図1に示すように、回転角検出装置は、第1〜第3の磁気センサ11〜13と、演算回路14とを備える。ステアリングシャフト21は円柱状に形成されるとともに、ステアリングの操舵により回転軸を中心として回動可能に支持されている。詳しくは、ステアリングシャフト21は、その回転軸周辺に形成される金属製の芯部22と、その芯部22の外周に形成される樹脂製の外周部23とからなる。外周部23の外面側には磁石25が埋め込まれている。図2に示すように、磁石25は、ステアリングシャフト21の軸方向に沿ってN極及びS極が着磁されるとともに、その周辺に磁場を形成する。磁石25は、ステアリングシャフト21の回転に伴い回転軸を中心に公転する。この公転に伴ってステアリングシャフト21の周辺に作用する磁石25による磁場は変化する。
図1に示すように、ステアリングシャフト21は円筒状のハウジング26にて覆われている。各磁気センサ11〜13は、ハウジング26の内周面においてステアリングシャフト21の回転軸を中心として120°間隔で配置されている。各磁気センサ11〜13は、ステアリングシャフト21の回転軸を基準として距離Rとなる位置に設けられている。
第1〜第3の磁気センサ11〜13は、磁気抵抗素子を利用したMRセンサである。第1〜第3の磁気センサ11〜13の感磁方向は図1の紙面に対して平行をなす方向である。よって、磁気センサ11〜13は、回転軸に対する垂直方向における磁場方向(正確には後述する磁場角度Φ1〜Φ3)の変化に応じて電圧を出力する。すなわち、図2に示すように、第1〜第3の磁気センサ11〜13は、その感磁面(図2では下面)が回転軸に対する垂直方向における磁場を受ける位置に設置される。
ここで、図1に示すように、磁石25が第1の磁気センサ11に最も接近する位置を初期位置とする。そして、磁石25が初期位置を基準として回転することで、回転軸及び第1の磁気センサ11を結ぶ線分に対して回転軸及び磁石25を結ぶ線分がなす角度を回転角θとする。
初期位置、すなわち回転角θが0°の場合においては、回転軸と反対方向(図2の上方向)への磁場が第1の磁気センサ11に働く。このとき、図3に示すように、第1の磁気センサ11の出力電圧はゼロとなる。また、回転角θが180°のときにも第1の磁気センサ11は上方向への磁場を受けて出力電圧がゼロとなる。同様に第2の磁気センサ12は、回転角θが120°又は300°のとき回転軸と反対方向への磁場を受けて、その出力電圧がゼロとなる。第3の磁気センサ13は、回転角θが60°又は240°のとき回転軸と反対方向への磁場を受けて、その出力電圧がゼロとなる。第1〜第3の磁気センサ11〜13の出力電圧がゼロとなる磁場方向を基準磁場方向とする。よって、基準磁場方向を基準として第1〜第3の磁気センサ11〜13の出力電圧の正負が切り替わる。そして、第1〜第3の磁気センサ11〜13の出力電圧は、それらの感磁面が受ける磁場方向の反時計方向への回転に伴って増大し、時計方向への回転に伴って減少する。
回転角θが0°から90°までは回転角θが増加するにつれて第1の磁気センサ11が受ける磁場方向は、基準磁場方向から反時計方向に回動する。よって、基準磁場方向に対して第1の磁気センサ11が受ける磁場方向がなす磁場角度Φ1が増加する。第1の磁気センサ11は磁場角度Φ1に応じた電圧を出力する。具体的には、磁場角度Φ1が増加するにつれて出力電圧も大きくなる。
回転角θが90°から180°までは回転角θが増加するにつれて第1の磁気センサ11が受ける磁場方向は基準磁場方向に向かって時計方向へ回動し、磁場角度Φ1は減少する。同様にして、回転角θが180°から270°までは回転角θが増加するにつれて第1の磁気センサ11が受ける磁場方向は基準磁場方向から時計方向に回動して磁場角度Φ1は負の値をとるとともにその負の値は増大する。また、回転角θが270°から360°までは回転角θが増加するにつれて第1の磁気センサ11が受ける磁場方向は基準磁場方向に向かって反時計方向へ回動し、磁場角度Φ1が0°となるまで磁場角度Φ1の負の値は減少する。このように、第1の磁気センサ11は正弦波を出力する。
同様にして、第2の磁気センサ12及び第3の磁気センサ13は、自身の基準磁場方向に対する磁場方向がなす磁場角度Φ2及び磁場角度Φ3に応じた電圧を出力する。
回転角θが120°となると磁石25が第2の磁気センサ12に最も接近する。このとき、磁場方向が第2の磁気センサ12の基準磁場方向と一致して磁場角度Φ2、ひいては第2の磁気センサ12の出力電圧はゼロとなる。回転角θが120°から増大すると、それに応じて第2の磁気センサ12の出力電圧はゼロから増加する。回転角θが240°となると磁石25が第3の磁気センサ13に最も接近して、磁場方向が第3の磁気センサ13の基準磁場方向と一致して磁場角度Φ3、ひいては第3の磁気センサ13の出力電圧はゼロとなる。回転角θが240°から増大すると、それに応じて第3の磁気センサ13の出力電圧はゼロから増加する。以降第1の磁気センサ11と同様にして第2の磁気センサ12及び第3の磁気センサ13は正弦波を出力する。
また、回転角θが60°のとき、第1の磁気センサ11、第2の磁気センサ12及び磁石25をそれぞれ線分で結ぶと磁石25を頂点とする2等辺三角形となる。よって、第1及び第2の磁気センサ11,12における磁場角度Φ1,Φ2の絶対値は同一となる。よって、図3に示すように、回転角θが60°において第1の磁気センサ11は電圧値V1を出力し、第2の磁気センサ12は電圧値−V1を出力する。すなわち、絶対値が電圧値V1で同一となる。同様にして、回転角θが180°のとき第2の磁気センサ12及び第3の磁気センサ13の出力電圧の絶対値は電圧値V1で同一となる。また、回転角θが300°のとき第1の磁気センサ11及び第3の磁気センサ13の出力電圧の絶対値は電圧値V1で同一となる。
以上のように、ステアリングシャフト21を360°回転させることで、磁場角度Φ1〜Φ3の変化を通じて第1〜第3の磁気センサ11〜13はそれぞれ位相のずれた正弦波を出力する。本例においては、第1〜第3の磁気センサ11〜13は回転軸を中心として120°間隔で配置されているため、第1の磁気センサ11からの正弦波に対して第2の磁気センサ12からの正弦波は120°、第3の磁気センサ13からの正弦波は240°ずれて出力される。
第1〜第3の磁気センサ11〜13は、電圧値として検出した磁場角度Φ1〜Φ3を演算回路14に出力する。演算回路14は、磁場角度Φ1〜Φ3に基づき磁石25の回転角θを算出する。以下、回転角θの算出方法について説明する。
図4に示すように、回転軸から各磁気センサ11〜13までの距離R、ステアリングシャフト21の半径r並びに第1の磁気センサ11及び磁石25間の距離a1を設定すると、半径r及び距離a1間には三角関数より以下の関係が成り立つ。
a1SinΦ1=rSinθ…(1)
また、距離a1を斜辺とする直角三角形を考えるとピタゴラスの定理より以下の式が成り立つ。
a1=(R−rCosθ)+(rSinθ)=R+r−2RrCosθ…(2)
式(1)から得られるa1を式(2)に代入すると以下のようになる。
Sinθ=RSinΦ1+rSinΦ1−2RrSinΦ1Cosθ…(3)
式(3)においてSinθ=1−Cosθ、SinΦ1=1−CosΦ1を代入すると以下のようになる。
Cosθ−2RrSinΦ1Cosθ+RSinΦ1−rCosΦ1=0…(4)
式(4)においてr=A、−2RrSinΦ1=B、RSinΦ1−rCosΦ1=Cと置くと、
Figure 0005548074
よって、回転角θは以下のように求められる。
Figure 0005548074
演算回路14は、式(6)を通じて磁場角度Φ1に基づき回転角θを算出する。同様にして上記各式においてΦ1をΦ2、Φ3に置き換えることで、磁場角度Φ2,Φ3に基づき回転角θを算出できる。ここで、式(6)には符号「±」が存在するところ、回転角θは一値とならない場合がある。この場合、磁場角度Φ1〜Φ3に基づき算出した回転角θのうち一致する回転角θを正規の回転角θとする。
ここで、上述のように、ステアリングシャフト21の回転軸の周辺には鉄製の芯部22が設けられている。従って、芯部22により磁石25が形成する磁場が第1〜第3の磁気センサ11〜13に及ばない回転角θが存在する。具体的には、図3に示すように、回転角θが180°を中心値とした一定角度D1にあるとき、第1の磁気センサ11は磁石25からの磁場を受けることができない。同様にして、第2の磁気センサ12は回転角θが300°を中心値とした一定角度D2にあるとき、磁石25からの磁場を受けることができない。また、第3の磁気センサ13は回転角θが60°を中心値とした一定角度D3にあるとき、磁石25からの磁場を受けることができない。よって、第1〜第3の磁気センサ11〜13は、一定角度D1〜D3において磁場角度Φ1〜Φ3を検出することができない。
そこで、第1〜第3の磁気センサ11〜13のうち何れか2つからの磁場角度を通じて回転角θを算出する。具体的には、回転角θが0°から120°までの範囲においては第1の磁気センサ11及び第2の磁気センサ12からの磁場角度Φ1,Φ2が回転角θの算出に利用される。また、回転角θが120°から240°までの範囲においては第2の磁気センサ12及び第3の磁気センサ13からの磁場角度Φ2,Φ3が回転角θの算出に利用される。また、回転角θが240°から360°までの範囲においては第1の磁気センサ11及び第3の磁気センサ13からの磁場角度Φ1,Φ3が回転角θの算出に利用される。
本構成によれば、回転角θを通じて磁石25の位置を絶対位置として認識することができる。これにより、ステアリングシャフト21の軸合わせ及び製造が容易となる。例えば、図5に示されるステアリングシャフト21は、製造精度が低く、回転軸からみて真円となっていない。この場合であっても、図5の一点鎖線に示すように、ステアリングシャフト21の回動に伴って磁石25は回転軸を中心として円50を描いて回転する。この円50の半径は、回転軸及び磁石25間の距離L1となる。従って、たとえステアリングシャフト21の製造精度が低い場合であっても上記同様に円50上における磁石25の位置、すなわち回転角θを算出することができる。この点、上記背景技術における構成においては、ステアリングシャフト21の形状により磁気センサの出力が変化するため、ステアリングシャフト21の製造精度に応じて回転角θの算出精度が決まる。よって、高い製造精度が必要となる。
次に、軸合わせの精度が低く、回転軸が図5において×印で示される位置51に合わされた場合について説明する。この場合、図5の破線で示されるように、ステアリングシャフト21の回動に伴って位置51を中心として半径が位置51及び磁石25間の距離L2となる円52を描いて回転する。この場合、例えば円52上において磁石25が破線で示される位置に存在するとき、位置51でなく本来の回転軸を中心とした回転角θが算出される。このように、回転軸がずれた場合であっても、回転角θを通じて磁石25の絶対位置を算出することができる。この点、上記背景技術における構成においては、回転軸がずれた場合には磁気センサ及び回転体間の距離関係が変動するため磁気センサの出力が変化する。よって、正確な回転角の算出は困難となる。
以上、説明した実施形態によれば、以下の作用効果を奏することができる。
(1)第1〜第3の磁気センサ11〜13によって磁場角度Φ1〜Φ3が検出され、この検出結果に基づき磁石25の回転角θがステアリングの絶対位置として算出される。従って、ステアリングシャフト21の外形形状等が回転角θの算出結果に影響を及ぼすことはない。よって、ステアリングシャフト21の製造精度が低い場合であっても、磁石25の回転角θを通じて正確にステアリングシャフト21の回転位置が認識される。
さらに、ステアリングシャフト21の軸合わせの精度が低く、回転軸がステアリングシャフト21の中心からずれた場合であっても、磁石25はそのずれた回転軸を中心に真円を描いて回転する。よって、その回転に伴う磁石25の回転角θを算出することでステアリングシャフト21の回転位置を認識できる。
以上のようにステアリングシャフト21の製造及び軸合わせにおいて高い精度が要求されないため、ステアリングシャフト21の製造及びその軸合わせが容易となる。
(2)磁石25及び第1〜第3の磁気センサ11〜13の簡易な構成にて回転角θを算出できる。特に、MRセンサである第1〜第3の磁気センサ11〜13から磁石25が形成する磁場の方向(磁場角度Φ1〜Φ3)に応じた電圧値が直接出力されるため、磁場角度の演算等の処理を行う必要がない。
(3)磁石25は、ステアリングシャフト21の回転軸を中心として回動するところ、第1〜第3の磁気センサ11〜13を基準とした同一直線上に2つの位置、すなわち2つの回転角θをとる場合がある。例えば、第1の磁気センサ11において、回転角θが0°及び180°のとき、同一の磁場角度Φ1を検出する。このような場合であっても、磁気センサは3つ設けられているため、その他の磁気センサ12,13からの磁場角度Φ2,Φ3に基づき上記2つの回転角θのうち何れが正規の回転角θであるかを特定することができる。
(第2の実施形態)
以下、本発明にかかる回転角検出装置を具体化した第2の実施形態について、図6を参照して説明する。この実施形態の回転角検出装置は、磁石に代えて鉄片が設けられる点が上記第1の実施形態と異なっている。以下、第1の実施形態との相違点を中心に説明する。なお、この実施形態の回転角検出装置は、図1に示す第1の実施形態の回転角検出装置とほぼ同様の構成を備えている。
図6に示すように、第1〜第3の磁気センサ11〜13の外側にはそれぞれ磁石40が設けられている。この磁石40は、上記実施形態において図2を参照しつつ説明した磁石25と同様に、ステアリングシャフト21の回転軸方向に沿ってN極及びS極が着磁されている。
ステアリングシャフト21には、上記実施形態において磁石25が設けられる位置に鉄片41が設けられている。また、上記実施形態と異なり、鉄片41を除いてステアリングシャフト21は樹脂で形成されている。また、第1〜第3の磁気センサ11〜13における基準磁場方向は、第1の実施形態と反対方向、すなわち、回転軸に向かう方向に設定されている。
磁石40からの磁束は鉄片41に向かう。これにより、第1〜第3の磁気センサ11〜13には、磁石40から鉄片41に向かう方向の磁場が加わる。よって、上記実施形態と同様に第1〜第3の磁気センサ11〜13は、基準磁場方向に対する磁場方向のなす磁場角度Φ1〜Φ3に応じた電圧値を出力する。よって、結果的にステアリングシャフト21を回動させることで図2に示した波形と同一の波形となる電圧値が出力される。そして、第1〜第3の磁気センサ11〜13の検出結果に基づき回転角θが算出される。
以上、説明した実施形態によれば、第1の実施形態の(1)〜(3)の作用効果に加え以下の作用効果を奏することができる。
(4)ステアリングシャフト21には鉄片41が設けられている。よって、ステアリングシャフト21の回転が周囲に存在する金属等との間で働く磁力により阻害されることが抑制される。
(5)鉄片41であれば、磁石のように着磁方向といった概念は存在しないため、鉄片41のステアリングシャフト21への取り付けは容易である。よって、回転角検出装置の製造をいっそう容易にすることができる。
なお、上記実施形態は、これを適宜変更した以下の形態にて実施することができる。
・第1の実施形態においては、ステアリングシャフト21の回転軸周辺には金属製の芯部22が形成されていたが、これを省略してもよい。この場合、ステアリングシャフト21は樹脂で形成される。
・第2の実施形態における鉄片41を軟磁性体に置き換えてもよい。また、鉄片41を新たな磁石に置き換えてもよい。この場合であっても、第1〜第3の磁気センサ11〜13は新たな磁石と磁石40との間で作用する磁束に基づき磁場角度Φ1〜Φ3を検出可能である。本構成においては、新たな磁石と磁石40との間での磁力によりステアリングシャフト21の回転が阻害されない程度に、その磁力を小さく設定することが好ましい。
・第1及び第2の実施形態においては、磁気センサは回転軸を中心として120°間隔で配置されていた。しかし、磁気センサの設置間隔は120°に限定されない。
・第1及び第2の実施形態においては、磁気センサは3つ設けられていたが、磁気センサの数は複数であればいくつであってもよい。例えば、磁気センサが2つで構成される場合には、両磁気センサにおいて磁場を受けることができない一定角度が存在しないように配置する。具体的には、第1の実施形態においては、芯部22を省略するとともに、ステアリングシャフト21を透磁性の高い材料で形成することが好ましい。また、磁気センサを4つ以上設けることで、回転角θの算出精度が向上する。
・第1及び第2の実施形態においては、第1〜第3の磁気センサ11〜13としてMRセンサを採用していた。しかし、磁気センサであればMRセンサに限定されず、ホールセンサを採用してもよい。この場合、ホールセンサを通じて磁場角度Φ1〜Φ3を算出可能とするべく、各磁気センサ11〜13に替えて90°設置方向を異ならせた2つのホールセンサを設ける。すなわち、回転軸に対する垂直面(図1紙面)に設定されるXY座標において、一方のホールセンサの感磁面はX軸方向の磁界を受け、他方のホールセンサの感磁面はY軸方向の磁界を受ける。両ホールセンサの検出結果に基づき、磁場角度が算出可能となる。
・第1及び第2の実施形態においては、磁気センサの検出結果に基づき被測定物である磁石25又は鉄片41の回転角θが算出されていた。しかし、被測定物の回転角θが算出可能であれば、構成はこれらに限定されない。例えば、図1に示す磁石25に代えて発光素子を設け、第1〜第3の磁気センサ11〜13に代えて光位置センサ(Position Sensitive Detector)を設ける。光位置センサは、受けた光に基づきその光源、すなわち発光素子の方向を検出する。この検出結果に基づき、上記実施形態における磁場角度Φ1〜Φ3に相当する受光角度、ひいては回転角θが算出される。すなわち、この場合には
センサ及び被測定物間で授受される物理成分は光となる。
・第1及び第2の実施形態においては、被測定物である磁石25又は鉄片41はステアリングシャフト21の外周面側に設けられていたが、被測定物は外部に露出しない態様でステアリングシャフト21の内部に埋設されていてもよい。
・第1及び第2の実施形態においては、回転角検出装置は車両のステアリングシャフトの回転角を検出していたが、回転体の回転角を検出するものであればその他の構成にも適用できる。
次に、前記実施形態から把握できる技術的思想をその効果と共に記載する。
(イ)請求項1〜3の何れか一項に記載の回転角検出装置において、前記センサは前記回転体の回転軸を中心として120°間隔で3つ配置される回転角検出装置。
同構成によれば、センサが回転体の回転軸を中心として120°間隔で3つ配置される。ここで、各センサには被測定物との間での物理成分を受けることが困難な回転角が存在する。具体的には特定のセンサに被測定物が最も接近する回転角から180°回転させた角度を中心とした一定角度においては、特定のセンサは被測定物との間の物理成分を受けることが困難である。この一定角度においては、残りの2つのセンサにて被測定物との間の物理成分を受けることで回転角が算出可能となる。従って、センサを120°間隔で3つ設けることで全回転角を算出可能となる。
(ロ)請求項2に記載の回転角検出装置において、前記回転体において前記磁石が設けられる部位は透磁材で形成される回転角検出装置。
同構成によれば、回転体において磁石が設けられる部位は磁力を通過させる透磁材で形成される。よって、回転体によって磁石が形成する磁場が阻害されることが抑制される。
11〜13…第1〜第3の磁気センサ、14…演算回路(算出部)、21…ステアリングシャフト(回転体)、22…芯部、23…外周部、25…磁石(被測定物)、40…磁石、41…鉄片(磁性体、被測定物)。

Claims (3)

  1. 回転体に設けられるとともに前記回転体の回転に伴い前記回転体の回転軸を中心に回転する被測定物と、
    前記回転体の外周に沿って複数設けられ、前記被測定物との間で授受される物理成分に基づき自身を基準とした同被測定物が位置する方向を検出するセンサと、
    前記複数のセンサのうち、前記被測定物に接近した2つの前記センサが検出した前記被測定物が位置する方向に基づき前記被測定物の回転角を算出する算出部と、を備えた回転角検出装置。
  2. 請求項1に記載の回転角検出装置において、
    前記被測定物は周囲に磁場を形成する磁石であって、
    前記センサは前記磁石が形成する磁場の方向に応じた電圧値を出力するMRセンサである回転角検出装置。
  3. 請求項1に記載の回転角検出装置において、
    前記被測定物は磁性体であって、
    前記センサにおける前記回転体と反対側に設けられる磁石を備え、
    前記センサは前記磁石から前記磁性体への磁場の方向に応じた電圧値を出力するMRセンサである回転角検出装置。
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