JP2016217932A - 回転検出装置 - Google Patents

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Abstract

【課題】回転体に対する搭載角度の制約を無くすことができる回転検出装置を提供する。
【解決手段】収容部211の一方向に平行な軸を収容軸212と定義し、収容軸212に垂直な直線を仮想直線213と定義し、仮想直線213に垂直な面を垂直面214と定義する。各磁極221、223は仮想直線213が通過するように配置される。また、センサチップ230の一面241が垂直面214に対して傾けられている。さらに、仮想直線213に垂直な垂直方向において一面241の中心位置242が仮想直線213のうち各磁極221、223の中央位置から第1磁極221に近づいて配置される。これにより、磁束がセンサチップ230の一面241を垂直に横切ることで抵抗値の変化が小さくなりにくくなる。また、回転体100がどの方向に回転しても磁束の方向が大きく変化するので、抵抗値の充分な変化を検出できる。
【選択図】図2

Description

本発明は、回転体の回転角度を検出する回転検出装置に関する。
従来より、磁界の変化に応じて検出信号を出力する磁気抵抗素子を備えた回転検出装置が、例えば特許文献1で提案されている。磁気抵抗素子は、基板の表面に薄膜の線状パターンとして形成されていると共に磁界の変化に応じて抵抗値が変化する磁気検知部を有している。また、磁気抵抗素子は、被検出体である回転体の外周部に対して一定の距離を持って配置される。さらに、磁気抵抗素子は、回転体の回転方向に配置された一対の磁極の中央に配置される。
特開平10−227807号公報
ここで、回転体の回転に伴って磁気検知部の抵抗値が大きく変化するように、磁気抵抗素子は基板の表面が一対の磁極によって形成される磁界の向きに対して平行に配置されることが望ましい。逆に、基板の表面が磁極によって形成される磁界の向きに対して垂直に配置された場合、磁気検知部において十分な抵抗値の変化が得られなくなってしまう。
したがって、基板の表面が磁極によって形成される磁界の向きに対して垂直に配置されないように、回転体に対して回転検出装置を搭載しなければならない。このように、磁気検知部において抵抗値の変化が十分得られるようにするためには、回転体に対する基板の表面の向き、すなわち回転検出装置の搭載角度が制限されてしまうという問題がある。
本発明は上記点に鑑み、回転体に対する搭載角度の制約を無くすことができる回転検出装置を提供することを目的とする。
上記目的を達成するため、請求項1に記載の発明では、第1磁極(221)と、第1磁極(221)から一定の間隔を持って配置されていると共に第1磁極(221)とは逆の磁性の第2磁極(223)と、を有し、回転体(100)の外周部(110)から離間して配置されるバイアス磁石(220)を備えている。
また、一面(241)と、一面(241)に形成されていると共に回転体(100)の回転に伴って変化する磁界に応じて抵抗値が変化する磁気抵抗素子(250)と、を有するセンサチップ(230)を備えている。
さらに、一方向に延びる収容部(211)を有し、収容部(211)にバイアス磁石(220)及びセンサチップ(230)を収容したケース(210)を備えている。
そして、収容部(211)の一方向に平行な軸を収容軸(212)と定義すると共に、収容軸(212)に垂直な直線を仮想直線(213)と定義すると、第1磁極(221)及び第2磁極(223)は仮想直線(213)が通過するように配置されている。
さらに、仮想直線(213)に垂直な面を垂直面(214)と定義すると、センサチップ(230)の一面(241)が垂直面(214)に対して傾けられており、かつ、仮想直線(213)に垂直な垂直方向において一面(241)の中心位置(242)が仮想直線(213)のうち第1磁極(221)と第2磁極(223)との中央位置から第1磁極(221)及び第2磁極(223)のうちのいずれか一方に近づいて配置されていることを特徴とする。
センサチップ(230)の一面(241)が垂直面(214)に対して傾けられていることで、回転体(100)の回転に伴う磁束向きの変化の仮想直線(213)と収容軸(212)を含む面内の成分を検出することができる。よって、磁束の向きの変化が収容軸(212)に対称となり磁束が常に垂直面(214)を垂直に貫く条件であって、磁束の向きの変化が検出できる。また、センサチップ(230)の一面(241)の中心位置(242)が各磁極(221、223)に近づいて配置されているので、回転体(100)の回転に伴う磁束の方向が大きく変化する位置にセンサチップ(230)が配置される。つまり、仮想直線(213)を基準とした磁束の傾きの最大値と最小値との差が大きくなるので、センサチップ(230)の一面(241)が垂直面(214)に対して傾けられていても、抵抗値の充分な変化を検出することができる。このため、収容軸(212)を中心に収容部(211)がどの角度に回転させられても、回転体(100)の回転を検出することができる。したがって、回転体(100)に対する回転検出装置の搭載角度の制約を無くすことができる。
なお、この欄及び特許請求の範囲で記載した各手段の括弧内の符号は、後述する実施形態に記載の具体的手段との対応関係を示すものである。
本発明の第1実施形態に係る回転検出装置と回転体との配置関係を示した図である。 図1に示された回転検出装置の構成を示した図である。 (a)は磁気抵抗素子の平面図であり、(b)は(a)の等価回路図である。 収容軸、仮想直線、及び垂直面を説明するための図である。 (a)は回転体の溝部に対応した位置におけるバイアス磁石の磁界を示した図であり、(b)は回転体の突起部に対応した位置におけるバイアス磁石の磁界を示した図である。 本発明の第2実施形態に係るバイアス磁石を示した図である。 本発明の第3実施形態に係るバイアス磁石を示した図である。 本発明の第4実施形態に係るバイアス磁石を示した図である。 本発明の第5実施形態に係るバイアス磁石を示した図である。 本発明の第6実施形態に係る回転検出装置の構成を示した図である。 (a)は相対角度θが90度未満の場合の各センサチップの出力信号の波形を示した図であり、(b)は(a)の差動信号を示した図である。 (a)は相対角度θが90度の場合の各センサチップの出力信号の波形を示した図であり、(b)は(a)の差動信号を示した図である。
以下、本発明の実施形態について図に基づいて説明する。なお、以下の各実施形態相互において、互いに同一もしくは均等である部分には、図中、同一符号を付してある。
(第1実施形態)
以下、本発明の第1実施形態について図を参照して説明する。本発明に係る回転検出装置は、例えば車両のトランスミッションを構成する動力伝達用歯車の回転数を検出するために用いられるものである。
図1に示されるように、車両のトランスミッションに設けられた回転体100の外周部110に対向するように回転検出装置200が配置されている。回転体100は例えば磁性体ロータである。また、回転体100は歯車型に構成されており、突起部120と溝部130とが所定角度毎に外周部110に交互に設けられている。突起部120が歯に該当する。
回転検出装置200は回転体100の外周部110から離間して配置されるケース210を有している。図2に示されるように、ケース210は、回転体100の回転態様を検出する構成を収容するための収容部211を有している。収容部211は、回転体100の外周部110側である一方向に延びるように構成されている。
また、回転検出装置200は、バイアス磁石220及びセンサチップ230を有している。バイアス磁石220は、センサチップ230に対してバイアス磁界を付与するものであり、回転体100の外周部110から離間して配置されている。本実施形態では、バイアス磁石220は、第1磁極221を有する第1棒磁石222と、第1磁極221とは逆の磁性の第2磁極223を有する第2棒磁石224と、を有して構成されている。
各棒磁石222、224は四角柱状に形成されている。また、各棒磁石222、224は収容部211の一方向に沿って並べられている。そして、第1磁極221と第2磁極223とは一定の間隔を持って配置されている。本実施形態では、第1磁極221をN極とし、第2磁極223をS極とする。
センサチップ230は、回転体100の回転に伴って外周部110の位置すなわち回転角度に応じた検出信号を出力するセンシング手段である。センサチップ230は、基板240、磁気抵抗素子250、電源端子260、グランド端子261、及び出力端子262を有している。
基板240は、例えばシリコン基板等の板状の半導体基板の上にSiO2等の図示しない絶縁膜が形成されたものである。この絶縁膜の表面が基板240の一面241に対応する。
磁気抵抗素子250は、回転体100の回転に伴って変化する磁界に応じて抵抗値が変化するものである。磁気抵抗素子250は、基板240の一面241に形成された磁気抵抗薄膜が所定のパターンにレイアウトされることで構成されている。
本実施形態では、図3(a)に示されるように、磁気抵抗素子250は2領域で構成されている。具体的には、磁気抵抗素子250は、一方向に沿って延びる直線部が蛇行状に繋げられた第1磁気抵抗薄膜251と、一面241において一方向に対して直角の方向に延びる直線部が蛇行状に繋げられた第2磁気抵抗薄膜252と、を有している。つまり、各磁気抵抗薄膜251、252によって1つの磁気抵抗素子対が構成されている。各磁気抵抗薄膜251、252は、Ni−CoやNi−Fe等の磁性体材料から形成されている。
また、図3(b)に示されるように、各磁気抵抗薄膜251、252は直列接続されている。そして、例えば第1磁気抵抗薄膜251が図2に示された電源端子260に接続され、第2磁気抵抗薄膜252がグランド端子261に接続され、各磁気抵抗薄膜251、252の接続点が出力端子262に接続されている。すなわち、磁気抵抗素子250はハーフブリッジ回路を構成しており、当該ハーフブリッジ回路の中間電位を検出するように構成されている。
電源端子260及びグランド端子261は回転検出装置200の外部の直流電源300から電源供給を受ける。また、出力端子262の電位は回転検出装置200の外部の電圧計310によって測定される。これら直流電源300及び電圧計310は図示しない電子制御装置(ECU)に設けられている。
上記のバイアス磁石220及びセンサチップ230は、ケース210の収容部211に収容されている。なお、ケース210には図示しないコネクタ部が設けられており、配線を介して電子制御装置に電気的に接続される。以上が、本実施形態に係る回転検出装置200の構成である。
次に、ケース210の内部においてバイアス磁石220に対するセンサチップ230の姿勢と位置について説明する。まず、図4に示されるように、収容部211の一方向に平行な軸を収容軸212と定義する。ここで、収容軸212は、回転体100の径方向に平行に配置される。また、収容軸212は回転検出装置200の長手方向の中心軸に相当する軸である。さらに、収容軸212に垂直な直線を仮想直線213と定義し、仮想直線213に垂直な面を垂直面214と定義する。
このような定義のもと、各棒磁石222、224の各磁極221、223は、仮想直線213が通過するように平行に配置されている。本実施形態では、収容軸212の軸方向において回転体100側の各磁極221、223の端面の位置は同じになっている。
そして、図3(a)に示されたセンサチップ230の一面241が垂直面214に対して傾けられている。本実施形態では、センサチップ230の一面241は垂直面214に対して垂直に傾けられている。言い換えると、センサチップ230の一面241は収容軸212と仮想直線213とを軸として形成される平面に対して平行になっている。
これにより、回転体100が回転しても磁束がセンサチップ230の一面241を常に垂直に横切ることで抵抗値の変化が小さくなるという条件を回避することができる。本実施形態では、センサチップ230の一面241は垂直面214に対して垂直、すなわち磁束の向きにほぼ平行に配置されるので、センサチップ230の一面241に形成された磁気抵抗素子250を通過する磁束の成分が最大になるようにすることができる。磁束の成分とは、仮想直線213に平行な方向の成分と、収容軸212に平行な方向の成分と、の2成分である。
さらに、図5に示されるように、仮想直線213に垂直な垂直方向においてセンサチップ230の一面241の中心位置242が仮想直線213のうち第1磁極221と第2磁極223との中央位置から第1磁極221に近づいて配置されている。
また、センサチップ230の一面241の中心位置242を第1磁極221に近づけている。これは、図5(a)に示されるように回転体100の溝部130に対応する位置では仮想直線213を基準とした磁束の傾きは小さいが、図5(b)に示されるように回転体100の突起部120に対応する位置では当該磁束の傾きは大きくなるからである。すなわち、突起部120の位置と溝部130の位置とで磁束の方向(傾き)が大きく変化する。したがって、バイアス磁石220に対するセンサチップ230の位置を規定することで、回転体100の回転に伴って仮想直線213を基準とした磁束の傾きの最大値と最小値との差を大きくすることができる。
そして、磁気抵抗素子250がバイアス磁石220に近接して配置されるので、磁気抵抗素子250の飽和磁束密度を満足しやすくなる。このため、バイアス磁石220として磁力の弱いフェライト磁石の採用が可能になるというメリットもある。
以上のことから、センサチップ230の一面241が垂直面214に対して傾けられていても、磁気抵抗素子250の抵抗値の充分な変化を検出することができる。つまり、回転検出装置200が収容軸212を回転軸として収容部211がどの角度に回転させられても、回転体100の回転を検出することができる。したがって、回転体100に対する回転検出装置200の搭載角度の制約を無くすことができる。
ここで、本実施形態では、バイアス磁石220として2本の棒磁石222、224が採用されている。これによると、第1磁極221と第2磁極223との間隔を自由に設定できると共に、各棒磁石222、224の長さを自由に設定できる。各磁極221、223の間隔と、各棒磁石222、224の長さと、はそれぞれセンサチップ230の検出特性に影響するが、当該間隔と当該長さとをそれぞれ独立して設定することができる。
(第2実施形態)
本実施形態では、第1実施形態と異なる部分について説明する。図6に示されるように、第1棒磁石222のうちの第1磁極221とは反対側の第1端部225が、第1磁極221よりも太く形成されている。同様に、第2棒磁石224のうちの第2磁極223とは反対側の第2端部226が、第2磁極223よりも太く形成されている。
そして、第1棒磁石222の第1端部225と第2棒磁石224の第2端部226とが接触している。これにより、バイアス磁石220のうち回転検出に関係の無い各端部225、226から発生する磁界を低減することができる。
(第3実施形態)
本実施形態では、第2実施形態と異なる部分について説明する。図7に示されるように、第1棒磁石222のうちの第1磁極221から第2磁極223までの仮想直線213に平行な長さを第1長さ(L1)と定義する。また、第1棒磁石222のうちの第1磁極221とは反対側の第1端部225から第2棒磁石224のうちの第2磁極223とは反対側の第2端部226までの仮想直線213に平行な長さを第2長さ(L2)と定義する。
そして、本実施形態では、第1棒磁石222及び第2棒磁石224は、第2長さが第1長さよりも短くなるように構成されている。つまり、L1>L2の条件を満たすように各棒磁石222、224が構成されている。このように、各端部225、226が接触していなくても各端部225、226から発生する磁界を低減することもできる。
(第4実施形態)
本実施形態では、第1〜第3実施形態と異なる部分について説明する。図8に示されるように、バイアス磁石220は、U字型磁石として構成されている。すなわち、第1磁極221が一方の端部として構成されていると共に、第2磁極223が他方の端部として構成されている。
これにより、バイアス磁石220を構成する部品点数を削減することができる。また、バイアス磁石220の全長を長くすることができるので、バイアス磁石220として磁力を得やすくすることができる。
(第5実施形態)
本実施形態では、第1〜第4実施形態と異なる部分について説明する。図9に示されるように、本実施形態では、バイアス磁石220は、第2磁極223が第1磁極221よりも回転体100の外周部110側に位置するように構成されている。なお、このような各磁極221、223の位置関係は、上記各実施形態で示されたどのタイプのバイアス磁石220でも言える。
これによると、上記各実施形態に対して各磁極221、223から延びる磁束の変曲点の位置が移動する。このため、センサチップ230の検出信号の信号値のオフセットを調整することができる。また、バイアス磁石220に対するセンサチップ230の位置を調整することにより、センサチップ230の検出信号の振幅を得やすくすることもできる。
(第6実施形態)
本実施形態では、上記各実施形態と異なる部分について説明する。図10に示されるように、センサチップ230は、第1センサチップ231と第2センサチップ232とを有している。第1センサチップ231は第1磁気抵抗素子253を有し、第2センサチップ232は第2磁気抵抗素子254を有している。
そして、第1磁気抵抗素子253及び第1磁極221は、収容軸212を中心として第2磁気抵抗素子254及び第2磁極223に対して線対称に配置されている。すなわち、各磁気抵抗素子253、254を結ぶ線分が収容軸212と直交する。同様に、各磁極221、223を結ぶ線分が収容軸212と直交する。なお、各磁気抵抗素子253、254を構成する磁気抵抗薄膜についても線対称に配置されている。
したがって、収容軸212から第1磁気抵抗素子253までの距離と、収容軸212から第2磁気抵抗素子254までの距離と、が同じである。また、収容軸212から第1棒磁石222の第1磁極221までの距離と、収容軸212から第2棒磁石224の第2磁極223までの距離と、が同じである。
そして、電源端子260及びグランド端子261は各センサチップ231、232で共通とされる。一方、出力端子については、第1センサチップ231に対応した第1出力端子263と、第2センサチップ232に対応した第2出力端子264と、が設けられている。そして、第1出力端子263に第1電圧計311が接続され、第2出力端子264に第2電圧計312が接続される。
このような構成によると、収容軸212に対する各磁気抵抗素子251、252の位置ずれを解消することが可能になる。具体的には、まず、回転体100の任意の溝部130の中心を0度とし、この溝部130の隣の突起部120の中心を180度とし、この突起部120の隣の溝部130の中心を360度と定義する。つまり、谷(溝部130)から次の谷(溝部130)までを360度と定義する。さらに、回転体100の端面を基準として、収容軸212を中心にセンサチップ230の一面241が回転したときの回転体100の端面に対するセンサチップ230の一面241の相対角度をθとする。なお、「回転体100の端面」とは回転体の回転軸に垂直な面に平行な面である。
図11(a)に示されるように、相対角度θが90度未満の場合の各センサチップ231、232の出力信号の波形(V)は、回転体100が時計回りの場合、Lを第1センサチップ231の出力波形とし、Rを第2センサチップ232の出力波形とすると、180度を基準として出力波形Lは遅れ、出力波形Rは進んでいる。すなわち、収容軸212に対するずれが反映されている。一方、図12(a)に示されるように、相対角度θが90度の場合の各センサチップ231、232の出力信号の波形(V)は、出力波形Lと出力波形Rとで位相差はない。
そして、図11(b)に示されるように、相対角度θが90度未満の場合の各センサチップ231、232の出力信号の差動信号(L−R)の波形は、上述の線対称配置により、180度がピークとなる。また、図12(b)に示されるように、相対角度θが90度の場合の各センサチップ231、232の出力信号の差動信号(L−R)の波形も180度がピークとなる。つまり、差動信号を取得することで相対角度θに関わらず突起部120の中心がピークとなる波形を得ることができる。したがって、差動信号に対して適切な閾値が設定されることで高精度な2値化信号を得ることができ、ひいては高精度の角度情報を得ることができる。
なお、差動信号の演算は、回転検出装置200に設けられた回路チップの演算回路部で行っても良いし、回転検出装置200から各センサチップ231、232の出力信号を受け取った電子制御装置が行っても良い。
(他の実施形態)
上記各実施形態で示された回転検出装置200の構成は一例であり、上記で示した構成に限定されることなく、本発明を実現できる他の構成とすることもできる。例えば、各磁極221、223は仮想直線213が通過するように配置されていれば良いので、収容軸212に平行に配置されている必要は無い。各磁極221、223が収容軸212に対して傾けられていても良い。
第1〜第5実施形態では、仮想直線213に垂直な垂直方向においてセンサチップ230の一面241の中心位置242が仮想直線213のうち第1磁極221と第2磁極223との中央位置から第2磁極223に近づいて配置されていても良い。
第2実施形態では、各端部225、226を接触させる方法として各端部225、226を太くしていたが、これは一例である。例えば、各棒磁石222、224を非平行に配置しても良いし、各棒磁石222、224のうちの各端部225、226側を曲げても良い。このような方法は、第3実施形態のように各端部225、226を近づけて配置する場合にも採用することができる。
第5実施形態では、バイアス磁石220は第2磁極223が第1磁極221よりも回転体100の外周部110側に位置するように配置されていたが、第1磁極221が第2磁極223よりも回転体100の外周部110側に位置するように配置されていても良い。
さらに、回転体100は歯車型に限られず、着磁ロータのように凹凸構造が設けられていないものを測定対象としても良い。そして、回転体100に対する回転検出装置200の配置位置は、図1に示されるように回転体100の側面に対向するように位置に限られず、回転体100の端面の外縁部に対向する位置でも良い。
211 収容部
212 収容軸
213 仮想直線
214 垂直面
220 バイアス磁石
221、223 磁極
230 センサチップ
241 一面
242 中心位置
250 磁気抵抗素子

Claims (7)

  1. 第1磁極(221)と、前記第1磁極(221)から一定の間隔を持って配置されていると共に前記第1磁極(221)とは逆の磁性の第2磁極(223)と、を有し、回転体(100)の外周部(110)から離間して配置されるバイアス磁石(220)と、
    一面(241)と、前記一面(241)に形成されていると共に前記回転体(100)の回転に伴って変化する磁界に応じて抵抗値が変化する磁気抵抗素子(250)と、を有するセンサチップ(230)と、
    一方向に延びる収容部(211)を有し、前記収容部(211)に前記バイアス磁石(220)及び前記センサチップ(230)を収容したケース(210)と、
    を備え、
    前記収容部(211)の前記一方向に平行な軸を収容軸(212)と定義すると共に、前記収容軸(212)に垂直な直線を仮想直線(213)と定義すると、前記第1磁極(221)及び前記第2磁極(223)は前記仮想直線(213)が通過するように配置されており、
    前記仮想直線(213)に垂直な面を垂直面(214)と定義すると、前記センサチップ(230)の前記一面(241)が前記垂直面(214)に対して傾けられており、かつ、前記仮想直線(213)に垂直な垂直方向において前記一面(241)の中心位置(242)が前記仮想直線(213)のうち前記第1磁極(221)と前記第2磁極(223)との中央位置から前記第1磁極(221)及び前記第2磁極(223)のうちのいずれか一方に近づいて配置されていることを特徴とする回転検出装置。
  2. 前記バイアス磁石(220)は、前記第1磁極(221)を有する第1棒磁石(222)と、前記第2磁極(223)を有する第2棒磁石(224)と、を有して構成されていることを特徴とする請求項1に記載の回転検出装置。
  3. 前記第1棒磁石(222)のうちの前記第1磁極(221)とは反対側の第1端部(225)と、前記第2棒磁石(224)のうちの前記第2磁極(223)とは反対側の第2端部(226)と、が接触していることを特徴とする請求項2に記載の回転検出装置。
  4. 前記第1棒磁石(222)のうちの前記第1磁極(221)から前記第2磁極(223)までの前記仮想直線(213)に平行な長さを第1長さと定義し、
    前記第1棒磁石(222)のうちの前記第1磁極(221)とは反対側の第1端部(225)から前記第2棒磁石(224)のうちの前記第2磁極(223)とは反対側の第2端部(226)までの前記仮想直線(213)に平行な長さを第2長さと定義すると、
    前記第1棒磁石(222)及び前記第2棒磁石(224)は、前記第2長さが前記第1長さよりも短くなるように構成されていることを特徴とする請求項2に記載の回転検出装置。
  5. 前記バイアス磁石(220)は、前記第1磁極(221)が一方の端部として構成されていると共に、前記第2磁極(223)が他方の端部として構成されたU字型磁石であることを特徴とする請求項1に記載の回転検出装置。
  6. 前記バイアス磁石(220)は、前記第1磁極(221)及び前記第2磁極(223)のうちいずれか一方が他方よりも前記回転体(100)の前記外周部(110)側に位置するように構成されていることを特徴とする請求項1ないし5のいずれか1つの記載の回転検出装置。
  7. 前記センサチップ(230)は、第1磁気抵抗素子(253)が形成された第1センサチップ(231)と、第2磁気抵抗素子(254)が形成された第2センサチップ(232)とを有しており、
    前記第1磁気抵抗素子(253)及び前記第1磁極(221)は、前記収容軸(212)を中心として前記第2磁気抵抗素子(254)及び前記第2磁極(223)に対して線対称に配置されていることを特徴とする請求項1ないし6のいずれか1つに記載の回転検出装置。
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