JP5548014B2 - 油圧式クラッチレリーズシリンダ装置及びそれを備えたクラッチレリーズ装置 - Google Patents

油圧式クラッチレリーズシリンダ装置及びそれを備えたクラッチレリーズ装置 Download PDF

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Description

本発明は、油圧式クラッチレリーズシリンダ装置、特に、クラッチ装置のレリーズベアリングユニットを油圧によって駆動するための油圧式クラッチレリーズシリンダ装置に関する。また、本発明は、この油圧式クラッチレリーズシリンダ装置を備えたクラッチレリーズ装置に関する。
車両用のクラッチ装置には、クラッチペダルによって作動する油圧式のクラッチレリーズシリンダ装置が設けられている。このクラッチレリーズシリンダ装置は、スレーブシリンダと、レリーズフォークと、を備えている。スレーブシリンダは、クラッチペダルに直結されたマスターシリンダが発生する油圧によって駆動される。このスレーブシリンダの作動により、レリーズフォークを介してレリーズベアリングユニットが移動され、クラッチの連結が解除される。
ここで、エンジンの高出力化に伴ってクラッチのトルク伝達容量を増大させる必要がある。そして、クラッチトルクの伝達容量が増加すると、これに伴ってクラッチのレリーズ操作力が増大することになる。このため、例えば特許文献1や特許文献2に示されるように、従来のレリーズフォーク等を用いずに、シリンダ及びピストンからなる駆動機構によって、レリーズベアリングユニットを直接的に駆動するようにしたレリーズ装置がすでに提供されている。
米国特許第4,328,883号公報 特開平8−105459号公報
特許文献1及び2に示された装置では、トランスミッションの入力軸の周囲にレリーズベアリングユニットを駆動する複数のピストン及びシリンダが配置されている。そして、特許文献1では複数のシリンダが、また特許文献2では複数のピストンが1つの部品によって構成されている。
このような従来の装置では、複数のシリンダ又はピストンが形成された1つの部品は、樹脂成型又はダイカストによって形成することができるが、1つの部品が大型になり、また複雑な形状にならざるを得ない。このために型費用等を含む製造費が高額になる。さらに、1つの部品が大型になるので、高い精度で製造することが困難である。
また、特許文献1及び2に示された装置では、油圧を導入する供給口が、ピストン又はシリンダを構成する1つの部品の側面に形成されているために、径方向寸法が大きくなってしまう。
本発明の課題は、油圧によってレリーズベアリングユニットを直接的に駆動するようにしたレリーズシリンダ装置において、小型でかつ安価な構成にすることにある。
本発明の別の課題は、前記レリーズシリンダ装置において、径方向寸法を小型化できるようにすることにある。
請求項1に係る油圧式クラッチレリーズシリンダ装置は、クラッチ装置のレリーズベアリングユニットを油圧によって駆動するための装置であって、ベース部材と、複数のシリンダと、複数のピストンと、油圧供給部と、を備えている。ベース部材は内部に油圧チャンバを有する。複数のシリンダは、ベース部材に対して移動不能に、かつそれぞれ分離してベース部材に配置され、油圧チャンバから油圧が供給される。複数のピストンは、複数のシリンダのそれぞれに、それぞれ分離、独立して移動自在に配置され、レリーズベアリングユニットに連結される。油圧供給部は、ベース部材に設けられ、複数のピストンを作動させるための作動油を油圧チャンバに供給する。
この装置では、ベース部材に設けられた油圧供給部から油圧チャンバを介して複数のシリンダに作動油が供給されると、各シリンダ内に設けられたピストンが摺動してレリーズベアリングユニットを作動させる。これにより、クラッチ装置の連結が解除される。
ここでは、複数のシリンダ及びピストンが、1つのベース部材に対してそれぞれ独立して配置されている。ベース部材は例えば板金加工等によって容易にかつ安価に製造することができる。このため、従来装置のように複数のシリンダやピストンが1つの部品に形成されている場合に比較して、装置全体が安価になる。また、各部品は小型であるので、寸法精度を高くすることが容易である。さらに、レリーズベアリングユニットのサイズが変更された場合にも、従来装置のように、型が高価で、精度を出しにくいシリンダやピストンの型を変更する必要がなく、安価なベース部材の変更のみで対応が可能となる。
請求項2に係る油圧式クラッチレリーズシリンダ装置は、請求項1の装置において、ベース部材は、環状の第1ベースプレートと、第1ベースプレートに対向して配置され第1ベースプレートとの間に油圧チャンバを構成する環状の第2ベースプレートと、を有している。
ここでは、ベース部材が2つのプレートで構成されているので、簡単な構成で、かつ安価にベース部材を形成することができる。
請求項3に係る油圧式クラッチレリーズシリンダ装置は、請求項2の装置において、第1及び第2ベースプレートは、互いの外周端部及び内周端部が全周にわたって溶接されている。
ここでは、2つの環状のプレートを、互いの外周端部及び内周端部同士を溶接することによって両プレートの間を密封している。これにより、簡単に油圧チャンバを形成することができる。
請求項4に係る油圧式クラッチレリーズシリンダ装置は、請求項2又は3の装置において、第2ベースプレートは、複数のシリンダが配置された位置を含む複数の位置に開口を有している。複数のシリンダのそれぞれは、第1ベースプレートと第2ベースプレートとの間に挟まれた取付部と、取付部から第2ベースプレートの開口を貫通してクラッチ装置側に突出するシリンダ本体と、を有している。そして、複数のピストンのそれぞれは、複数のシリンダのシリンダ本体に収納されるとともに、先端がシリンダ本体の外部に突出し、ピストン先端部にレリーズベアリングユニットが連結される。
請求項5に係る油圧式クラッチレリーズシリンダ装置は、請求項4の装置において、油圧供給部は、外部から油圧を供給するためのパイプと、ベース部材に設けられるとともにパイプが連結されパイプからの作動油を油圧チャンバに導入するためのソケットと、を備えている。また、ソケットは、第1ベースプレートと第2ベースプレートとの間に挟まれた取付部と、取付部から第2ベースプレートの開口を貫通してクラッチ装置側に突出するソケット本体と、を有している。そして、パイプはソケット本体の先端に連結されている。
ここでは、油圧の供給口がソケットによって構成されている。そして、ソケットは、その取付部が第1ベースプレートと第2ベースプレートとの間の油圧チャンバに配置され、ソケット本体が取付部から突出するように設けられている。このため、油圧の供給口は、ほぼ回転軸と平行に構成することができ、径方向の小型化を図ることができる。
請求項6に係る油圧式クラッチレリーズシリンダ装置は、請求項1から5のいずれかの装置において、複数のピストンのそれぞれを、シリンダから突出する側に付勢する付勢部材をさらに備えている。
この付勢部材によって、ピストンに連結されたレリーズベアリングユニットをクラッチ装置に対して押し付けることができる。すなわち、クラッチ装置のレリーズ機構に対して、予圧を与えることができる。したがって、レリーズベアリングユニットとクラッチ装置との間の隙間をなくすことができ、振動による騒音を抑えることができる。
請求項7に係る油圧式クラッチレリーズシリンダ装置は、請求項2の装置において、第1ベースプレートと第2ベースプレートとの間に設けられ、両ベースプレートを位置決めするためのスペーサをさらに備えている。なお、このスペーサに貫通孔を形成することによって、クラッチレリーズシリンダ装置をクラッチハウジング等に取り付けるためのボルトを通すことができる。
請求項8に係るクラッチレリーズ装置は、クラッチ装置の押圧部材によるクラッチディスク押圧力を解除するための装置であって、レリーズベアリングユニットと、請求項1から7のいずれかに記載の油圧式クラッチレリーズシリンダ装置と、を備えている。レリーズベアリングユニットは押圧部材による押圧を解除する。油圧式クラッチレリーズシリンダ装置はレリーズベアリングユニットを油圧によって駆動する。
以上のような本発明では、小型でかつ安価な、またシール長さが短く液漏れしにくい油圧式クラッチレリーズシリンダ装置を実現できる。
本発明の一実施形態によるクラッチレリーズ装置の正面図。 図1のII-II線断面図。 図1のIII-III線断面図。 シリンダの断面図。 シリンダの底面図。 ピストンの断面図。 ソケット正面図。 ソケットの側面一部断面図。 ソケットの背面図。 従来構成と本発明のシール長さを比較した模式図。
[全体構成]
図1〜図3に本発明の一実施形態によるクラッチレリーズ装置を示している。図1は本装置の正面図であり、図2は図1のII-II線断面図、図3は図1のIII-III線断面図である。
このクラッチレリーズ装置1は、レリーズベアリングユニット2と、油圧式のクラッチレリーズシリンダ装置3と、を備えている。クラッチ装置は、図示していないが、図2及び図3において、クラッチレリーズ装置1の左側に配置されている。このクラッチ装置は、主に、フライホイールに押し付けられるクラッチディスクと、このクラッチディスクをフライホイールの押し付けるためのプレッシャプレートと、プレッシャプレートに押圧力を与えるダイヤフラムスプリングと、を備えている。そして、クラッチレリーズ装置1は、ダイヤフラムスプリングの内周端部をエンジン側に押すことによって、ダイヤフラムスプリングのプレッシャプレートへの押圧を解除するものである。
[レリーズベアリングユニット]
レリーズベアリングユニット2は、図示しないダイヤフラムスプリングの内周端部に当接するレリーズプレート5と、レリーズプレート5に装着されたレリーズベアリング6と、レリーズベアリング6の外周に固定された連結プレート7と、を有している。
レリーズプレート5は、環状の押圧部8と、押圧部8の内周部から軸方向に沿って延びる内輪支持部9と、を有している。押圧部8の側面はダイヤフラムスプリングの内周端部に当接可能である。内輪支持部9はレリーズベアリング6の内輪を支持している。
連結プレート7は環状のフランジ部10と、フランジ部10の内周端部から軸方向に延びる第1外輪支持部11と、第1外輪支持部11の端部から内周側に延びる環状の第2外輪支持部12と、を有している。フランジ部10の一部には、図1から明らかなように、外周側に開く切欠き10aが形成されている。また、このフランジ部10には、ピストン連結用の3つの孔10bと、組立作業用の2つの孔10cと、が形成されている。第1外輪支持部11はレリーズベアリング6の外輪の外周部を支持し、第2外輪支持部12はレリーズベアリング6の外輪の側面を支持している。
[クラッチレリーズシリンダ装置]
クラッチレリーズシリンダ装置3は、ベース部材15と、3個のシリンダ16と、3個のシリンダ16のそれぞれに設けられたピストン17と、油圧供給部18と、を備えている。
<ベース部材>
ベース部材15は、それぞれ環状に形成された第1ベースプレート20及び第2ベースプレート21と、この両ベースプレート20,21間に配置された2個のスペーサ22と、を有している。両ベースプレート20,21は例えば板金製である。
第1ベースプレート20は、クラッチ装置とは逆側(図2において右側)に配置されている。第1ベースプレート20の内周縁部20a及び外周縁部20bは全周にわたってクラッチ装置側に折り曲げ加工されている。また、第1ベースプレート20には、円周方向に所定の間隔をあけて複数の位置決め用の孔20cが形成されている。さらに、第1ベースプレート20には、円周方向に等角度間隔をあけて、3つのスプリング支持用凸部20dが形成されている。このスプリング支持用凸部20dはクラッチ装置側に突出して形成されている。
第2ベースプレート21は第1ベースプレート20に対向するように配置されている。第2ベースプレート21の内周縁部21aは、全周にわたって第1ベースプレート20側に折り曲げられ、さらにその先端部が内周側に折り曲げられている。また、第2ベースプレート21の外周縁部21bは、全周にわたって第1ベースプレート20側に折り曲げられ、さらにその先端部が外周側に折り曲げられている。そして、内周縁部21a及び外周縁部21bの先端部が第1ベースプレート20の表面に当接し、両ベースプレート20,21の内周縁部及び外周縁部の先端は、全周にわたって溶接により固定されている。これにより、第1ベースプレート20と第2ベースプレート21との間には油圧チャンバ23が形成されている。また、第2ベースプレート21には、2つのソケット用開口21cと、3つのシリンダ用開口21dと、位置決め用の孔21eと、が形成されている。図1に示すように、2つのソケット用開口21cは同じ高さ位置に並べて形成されている。また3つのシリンダ用開口21dは、第1ベースプレート20のスプリング支持用凸部20dが形成された位置に対向するように、円周方向に所定の等角度間隔で形成されている。
スペーサ22は、中央部に取付用貫通孔を有する環状の部材であり、外周部に形成されたストッパ部22aと、中央部に形成された位置決め部22bと、を有している。ストッパ部22aは第1ベースプレート20と第2ベースプレート21との間に挟まれるように配置されており、これにより、両ベースプレート20,21間のギャップが所定のギャップに設定される。位置決め部22bは、ストッパ部22aから両側に突出するように形成されており、一方側に突出した部分が第1ベースプレート20の位置決め用孔20cに嵌め込まれ、他方側に突出した部分が第2ベースプレート21の位置決め用孔21eに嵌め込まれている。これにより、両ベースプレート20,21が円周方向に位置決めされている。なお、スペーサ22の位置決め部22bの外周部には、両方の側面においてシール部材用の環状の溝が形成されており、このシール部材用溝にシール部材23が装着されている。また、スペーサ22には貫通孔22cが形成されており、この貫通孔22cに、クラッチレリーズシリンダ装置取付用のボルトを通すことができる。
<シリンダ>
3つのシリンダ16はすべて同様の構成であり、それぞれ第2ベースプレート21の開口21dに配置されている。このシリンダ16は、図4Aに示すように、シリンダ本体24と、シリンダ本体24の端部に外側に広がるように形成された取付フランジ部25と、を有している。シリンダ本体24の先端部には、ピストン17が貫通する開口24aが形成されている。取付フランジ部25は油圧チャンバ23に配置されており、スペーサ22のストッパ部22aの厚みと同じ厚みである。取付フランジ部25のクラッチ装置側端面には、環状溝25aが形成されており、この環状溝25aにシール部材27(図2参照)が配置されている。これにより、油圧チャンバ23内の作動油が第2ベースプレート21の開口21dから漏れないようになっている。また、取付フランジ部25の逆側の端面には、図4Bに示すように、作動油路25bが形成されている。作動油路25bは、取付フランジ部25の端面に形成された互いに直交する所定幅の溝によって形成されている。また、シリンダ本体24の開口24aの縁部には、環状溝24bが形成されており、この環状溝24bにシール部材28(図2参照)が配置されている。
<ピストン及びスプリング>
図5にピストン17を取り出して示している。ピストン17は、複数のシリンダ16のそれぞれに移動自在に配置されており、ピストン本体30と、ピストン本体30の一端側に形成されたシール取付部31と、ピストン本体30の他端側に形成された連結部32と、を有している。
ピストン本体30はシリンダ16に形成された開口24aを貫通し、クラッチ装置側に突出している。ピストン本体30及びシール取付部31には、内部に有底の穴33が形成されている。シール取付部31には、第1つば部31aと第2つば部31bとが形成されている。第1つば部31aは、ピストン本体30側に形成されており、シリンダ内径より若干小径である。第2つば部31bは、シール取付部31の端部に形成されており、第1つば部31aより小径である。そして、これらのつば部31a,31bの間にシール部材34(図2参照)が装着されている。
連結部32は、ピストン本体30からクラッチ装置側に突出して形成されている。そして、この連結部32がレリーズベアリングユニット2の連結プレート7のフランジ部10の孔10bに挿入され、かつ先端の頭部が溶融かしめによりつぶされて固定されている。
ピストン本体30及びシール取付部31の内部に形成された穴33には、図2に示すように、スプリング36が配置されている。このスプリング36は、第1ベースプレート20と穴33の底面との間に圧縮されて装着されている。このため、ピストン17はスプリング36によってシリンダ16からクラッチ装置側に突出するように付勢されている。なお、前述のように、第1ベースプレート21にはスプリング支持用凸部20dが形成されており、この凸部20dによってスプリング36が支持されている。
<油圧供給部>
油圧供給部18は、複数のピストン17を作動させるための作動油を油圧チャンバ23を介して各シリンダ16に供給するものであり、油圧供給パイプ38と、ソケット39と、を備えている。油圧供給パイプ38は、図示しない油圧供給源に接続され、その先端がソケット39に連結されている。
ソケット39を、図6A、図6B、及び図6Cに示している。図6Aはソケット39の正面図、図6Bはその側面一部断面図、図6Cはその背面図である。これらの図に示されるように、ソケット39は、油圧供給パイプ38が連結されるソケット本体としての供給パイプ連結部40と、エア抜き用パイプ41(図1及び図2参照)が連結されるエア抜き用パイプ連結部42と、取付フランジ部43と、を有している。
2つの連結部40,42は取付フランジ部43から突出して設けられており、これらの連結部40,42に、クリップ44(図3参照)によって各パイプ38,41が連結されている。また、パイプ38,41と連結部40,42との間にはシール部材45(図3参照)が設けられている。各連結部40,42は、第2ベースプレート21に形成された開口21cからクラッチ装置側に突出している。
取付フランジ部43は、油圧チャンバ23内に配置されており、スペーサ22のストッパ部22aの厚みと同じ厚みである。取付フランジ部43のクラッチ装置側端面において、2つの連結部40,42の周囲には、環状溝43aが形成されており、この環状溝43aにシール部材46(図2及び図3参照)が配置されている。これにより、油圧チャンバ23内の作動油が第2ベースプレート21の開口21cから漏れないようになっている。また、取付フランジ部43の逆側の端面には、位置決め用の突起43bが形成されており、この突起43bは第1ベースプレート20に形成された孔20cに嵌合され、ソケット39の位置決めがなされている。なお、取付フランジ部43の端面において、位置決め用突起43bの周囲には環状溝43cが形成され、この環状溝43cにシール部材47が設けられている。また、取付フランジ部43には貫通孔43fが形成されており、この貫通孔43fに、クラッチレリーズシリンダ装置取付用のボルトを通すことができる。
また、取付フランジ部43において、エア抜き用連結部42の孔の上方に相当する部分は円弧状に形成されている。この円弧状部分43dは、油圧チャンバ内23において、エア抜き用パイプ41が連結された孔の上方部分の空間を塞ぎ、この部分にエアが溜まるのを防止するものである。
さらに、取付フランジ部43の第1プレート20側の端面には、各連結部の孔に連通する複数の溝43eが形成されている。各結部40,42の孔は、この溝43eを通じて油圧チャンバ23と連通している。
[動作]
クラッチレリーズ装置1に対して作動油が供給されていない状態では、レリーズベアリングユニット2は、スプリング36によってクラッチ装置側に付勢されている。このため、レリーズベアリングユニット2のレリーズプレート5はクラッチ装置のダイヤフラムスプリングの内周端部に当接している。ただし、スプリング36の付勢力は、ダイヤフラムスプリングの押圧力を解除するほどの大きさではない。
クラッチ装置をレリーズする場合は、油圧供給部18の油圧供給パイプ38を介して作動油がソケット39に供給される。ソケット39の底部には溝43eが形成されているので、作動油はこの溝43eを介して油圧チャンバ23の内部に供給される。油圧チャンバ23に供給された作動油は、各シリンダ16に供給される。具体的には、油圧チャンバ23内に供給された作動油は、シリンダ16の取付フランジ部25の端面に形成された作動油路25bを介してシリンダ16の内部に供給される。これにより、ピストン17がクラッチ装置側に突出する。このピストン17の突出によって、クラッチレリーズベアリングユニット2はクラッチ装置側に移動し、図示しないダイヤフラムスプリングの内周端部を押圧する。このため、ダイヤフラムスプリングの押圧力が解除されて、クラッチの連結が解除される。
また、組立初期等において、クラッチレリーズ装置3の油圧経路内にエアが混入する場合がある。この場合は、エア抜き用パイプ41の先端に設けられたブリーダを緩め、かつ油圧供給部18に油圧をかける。これにより、本装置の油圧経路内に混入したエアを作動油とともに排除することができる。このとき、油圧チャンバ23内においては、ソケット39の取付フランジ部43に形成された円弧状部分43dの存在によって、エア抜き用パイプ41の連結部42より上方には空間がないので、エアが油圧チャンバ23内に残ることはない。
[特徴]
(1)この装置では、3個のシリンダ16及びピストン17が、ベース部材15に対してそれぞれ独立して配置されている。そして、ベース部材15は板金加工によって容易にかつ安価に製造することができる。このため、従来装置に比較して、装置全体が安価になる。また、各部品は小型であるので、寸法精度を高くすることが容易である。
(2)シリンダ面積を同じにした場合の、従来装置と本装置とのシール長さの概略の比較を模式的に図7に示している。なお、ここでの「従来装置」とは、先行技術文献として挙げたような複数のシリンダを持つタイプの装置ではなく、トランスミッションの入力軸に同芯状に配置された1つのシリンダを有するタイプの装置である。この図7の例では、シリンダ面積は740mmであり、従来のように1つの部品でシリンダを構成した場合のシール長さL1は400mmとなる。一方で、本実施形態のように、3つの独立した部品で同面積のシリンダを構成した場合のシール長さL2×3は167mmとなる。このことから明らかなように、本装置では、シール長さが従来の構成に比較してほぼ40%になり、このため、液漏れの可能性が非常に少なくなる。
(3)ベース部材15をそれぞれ環状の第1ベースプレート20及び第2ベースプレート21で構成しているので、簡単な構成で、かつ安価にベース部材を形成することができる。
(4)油圧の供給口を構成するソケット39が、回転軸と平行するように突出して設けられている。このため、装置の径方向の小型化を図ることができる。
[他の実施形態]
本発明は以上のような実施形態に限定されるものではなく、本発明の範囲を逸脱することなく種々の変形又は修正が可能である。
(a)前記実施形態では、ベース部材を2枚の板金製プレートによって構成したが、たとえば樹脂によって構成してもよい。また、シリンダについても、プレス加工による形成や、樹脂成型する等、特に限定されない。
(b)ベース部材を構成する2枚のプレートを溶接により固定したが、シール部材とボルト等の固定具あるいはかしめ等の方法で固定しても良い。
(c)シリンダ及びピストンの個数は前記実施形態に限定されない。
1 クラッチレリーズ装置
2 レリーズベアリングユニット
3 クラッチレリーズシリンダ装置
15 ベース部材
16 シリンダ
17 ピストン
18 油圧供給部
20 第1ベースプレート
21 第2ベースプレート
22 スペーサ
23 油圧チャンバ
24 シリンダ本体
25 取付フランジ部
36 スプリング
38 油圧供給パイプ
39 ソケット
40 油圧供給パイプ連結部(ソケット本体)
43 取付フランジ部

Claims (8)

  1. クラッチ装置のレリーズベアリングユニットを油圧によって駆動するための油圧式クラッチレリーズシリンダ装置であって、
    内部に油圧チャンバを有するベース部材と、
    前記ベース部材に対して移動不能に、かつそれぞれ分離して前記ベース部材に配置され、前記油圧チャンバから作動油が供給される複数のシリンダと、
    前記複数のシリンダのそれぞれに、それぞれ分離、独立して移動自在に配置され、前記レリーズベアリングユニットに連結される複数のピストンと、
    前記ベース部材に設けられ、前記複数のピストンを作動させるための作動油を前記油圧チャンバに供給する油圧供給部と、
    を備えた油圧式クラッチレリーズシリンダ装置。
  2. 前記ベース部材は、環状の第1ベースプレートと、前記第1ベースプレートに対向して配置され前記第1ベースプレートとの間に前記油圧チャンバを構成する環状の第2ベースプレートと、を有している、請求項1に記載の油圧式クラッチレリーズシリンダ装置。
  3. 前記第1及び第2ベースプレートは、互いの外周端部及び内周端部が全周にわたって密封されている、請求項2に記載の油圧式クラッチレリーズシリンダ装置。
  4. 前記第2ベースプレートは、前記複数のシリンダが配置された位置を含む複数の位置に開口を有しており、
    前記複数のシリンダのそれぞれは、前記第1ベースプレートと前記第2ベースプレートとの間に挟まれた取付部と、前記取付部から前記第2ベースプレートの開口を貫通してクラッチ装置側に突出するシリンダ本体と、を有し、
    前記複数のピストンのそれぞれは、前記複数のシリンダのシリンダ本体に収納されるとともに、先端が前記シリンダ本体の外部に突出し、前記ピストン先端部に前記レリーズベアリングユニットが連結される、
    請求項2又は3に記載の油圧式クラッチレリーズシリンダ装置。
  5. 前記油圧供給部は、外部から油圧を供給するためのパイプと、前記ベース部材に設けられるとともに前記パイプが連結され前記パイプからの作動油を前記油圧チャンバに導入するためのソケットと、を備え、
    前記ソケットは、前記第1ベースプレートと前記第2ベースプレートとの間に挟まれた取付部と、前記取付部から前記第2ベースプレートの開口を貫通してクラッチ装置側に突出するソケット本体と、を有し、
    前記パイプは前記ソケット本体の先端に連結されている、
    請求項4に記載の油圧式クラッチレリーズシリンダ装置。
  6. 前記複数のピストンのそれぞれを、前記シリンダから突出する側に付勢する付勢部材をさらに備えた、請求項1から5のいずれかに記載の油圧式クラッチレリーズシリンダ装置。
  7. 前記第1ベースプレートと前記第2ベースプレートとの間に設けられ、前記両ベースプレートを位置決めするためのスペーサをさらに備えている、請求項2に記載の油圧式クラッチレリーズシリンダ装置。
  8. クラッチ装置の押圧部材によるクラッチディスク押圧力を解除するためのクラッチレリーズ装置であって、
    前記クラッチ装置の回転軸に沿って移動し、前記押圧部材による押圧を解除するためのレリーズベアリングユニットと、
    前記レリーズベアリングユニットを油圧によって駆動する請求項1から7のいずれかに記載の油圧式クラッチレリーズシリンダ装置と、
    を備えたクラッチレリーズ装置。
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