JP5546227B2 - インクジェット記録装置 - Google Patents

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Description

本発明は、記録ヘッドから記録媒体へインクを吐出して記録を行うインクジェット記録装置に関する。
紙やプラスチックフィルム等の記録媒体に画像を記録する記録装置には、記録ヘッドから記録媒体へインクを吐出して記録を行うインクジェット記録装置がある。インクジェット記録装置として、画像情報に基づいてインクを吐出する記録ヘッドを記録媒体に沿って移動させる走査動作と、前記記録媒体を前記走査方向と交差する方向に搬送ローラにより搬送する搬送動作と、を交互に繰り返して前記記録媒体に画像を記録する構成のものが普及している。
記録媒体を搬送しつつ記録を行う記録装置では、一般に、記録位置よりも搬送上流側に配された搬送ローラによって紙送りするように構成されている。搬送ローラとしては、表面に形成した微細な凹凸で摩擦力を得るように加工した金属製ローラが広く使用されている。また、搬送ローラに押圧されて従動回転する従動ローラとして、搬送力を付与するためのピンチローラが使用されており、さらに、搬送ローラの軸部を支持するための軸受ローラが使用されることもある。これらの従動ローラの外周面は、一般に、硬度が低いゴム部材、エラストマ部材またはモールド部材で形成される。
また、インクジェット記録装置における記録モードとして、記録媒体の所定エリアの画像を記録ヘッドの1回の移動(走査)で完成させる記録モードの他、複数回の走査で完成させるマルチパス記録モードがある。マルチパス記録モードは、記録ヘッドの記録幅(搬送方向のノズル列の長さ)の整数分の1ずつ搬送ローラで紙送りしながら、複数回の走査(記録パス)で記録画像を完成させることにより、高画質を達成する記録方法である。
また、高画質を得るために、記録ヘッドの画素ピッチをより小さくした高精細な記録や、記録媒体の搬送精度の向上も実現されている。
特許文献1には、インクジェット記録装置において、搬送ローラの周長と記録ヘッドの記録幅とを等しくすることにより、記録媒体の送り量の周期的なばらつきに起因する記録画像の縞模様を低減する方法が開示されている。搬送方向に記録媒体を微動可能にすることで、搬送ローラの製造上のばらつきに起因する誤差を補正する方法も開示されている。また、特許文献2には、搬送ローラの軸部と搬送部とを同一径の円周面で形成することで両者間の偏芯を最小限にし、搬送方向の周期的なばらつきを低減する方法が開示されている。この場合、記録領域内の複数位置で支持する構成を採ることにより、搬送方向の偏芯のばらつきをさらに低減することができる。
特開平05−124266号公報 特開平08−174944号公報
上述の搬送ローラの周長と記録ヘッドの記録幅とを合わせる方法によれば、搬送ローラ自体の偏芯に起因する搬送のばらつきを抑えることは可能である。しかしながら、この方法では、搬送ローラに押圧されるピンチローラや軸受ローラ等の従動ローラが偏芯している場合、搬送ローラが従動ローラの偏芯周期で変形して微小移動することがある。これにより、記録媒体が搬送ローラとともに微小移動することでスジ等の画質低下を生じることになる。従動ローラの材質がゴム部材、エラストマ部材またはモールド部材などである場合、製造上のばらつきや寸法不安定性からも偏芯量を抑えることが困難になる。そこで、搬送ローラの直径を大きくして剛性を高めたり、従動ローラの偏芯量を抑えることが考えられるが、かかる方法ではコストアップになってしまう。また、搬送ローラの回転支持部と搬送部を同一径の円周面で形成し、記録領域内に複数の支持部を設けることにより、搬送ローラの偏芯を低減して搬送方向の微小移動を抑えることは可能である。しかし、かかる方法でも、装置構成が複雑になり、コストアップになってしまう。
本発明はこのような技術的課題に鑑みてなされたものである。本発明の目的は、安価な構成で、従動ローラの偏芯による搬送方向の周期的なばらつきを抑えることにより、記録画像におけるスジ等の画質低下を軽減し、良好な画像記録が可能なインクジェット記録装置を提供することである。
本発明は、上記目的を達成するため、インクを吐出して記録媒体に記録を行う記録ヘッドと、該記録ヘッドを搭載して主走査方向に移動するキャリッジと、記録媒体を副走査方向に搬送する搬送ローラと、該搬送ローラとともに記録媒体を挟持して搬送するピンチローラを備え、前記記録ヘッドのn(nは4以下の整数)回の走査で画像を完成させるマルチパス記録を行うインクジェット記録装置において、前記搬送ローラの外周長は前記記録ヘッドの記録幅と略同じであり、前記ピンチローラの外周長は前記記録幅の1/nと略同じであり、前記搬送ローラの端部を支持する軸受ローラをさらに備え、該軸受ローラの外周長は前記記録幅の1/nと略同じであることを特徴とする。
本発明によれば、安価な構成で、従動ローラの偏芯による搬送方向の周期的なばらつきを抑えることにより、記録画像におけるスジ等の画質低下を軽減し、良好な画像記録が可能なインクジェット記録装置が提供される。
一実施形態に係るインクジェット記録装置の斜視図 4パス記録の記録動作と搬送動作の説明図 ピンチローラによる搬送ローラの変形を示す部分縦断面図 軸受ローラによる搬送ローラの変形を示す部分縦断面図
以下、図面を参照して本発明の実施形態を具体的に説明する。なお、各図面を通して同一符号は同一または対応部分を示すものである。
〔第1の実施形態〕
図1は一実施形態に係るインクジェット記録装置の斜視図である。記録動作に際して、不図示の給紙部もしくは手差し部から供給された記録紙等の記録媒体Pは、回転駆動される搬送ローラ1と、搬送ローラに押圧されて従動回転するピンチローラ(従動ローラ)2とのニップに挟持される。そして、記録媒体Pは搬送ローラ1の回転により記録ヘッド4と対向するプラテン3上へ送り込まれる。プラテン3上を搬送される記録媒体Pは、その後、プラテン3の搬送下流側に配された排出ローラ12と、これに押圧されて従動回転する拍車13のニップにも挟持されて搬送される。搬送ローラは不図示のモータにより回転駆動され、排出ローラ12は搬送ローラ1の回転と同期して駆動される。こうして、記録媒体Pは、搬送ローラ1および排出ローラ12により矢印A方向へ搬送される。
このインクジェット記録装置は、画像情報に基づいてインクを吐出する記録ヘッド4を記録媒体Pに沿って移動させる走査動作と、記録媒体Pを走査方向と交差する方向に搬送ローラ1により搬送する搬送動作と、を交互に繰り返して記録媒体Pに画像を記録していく。すなわち、記録ヘッド4は、平行に配置されたガイドレール5、6に案内支持されたキャリッジ7に着脱可能に搭載されている。キャリッジ7は不図示のモータの駆動によりガイドレール5、6に沿って、搬送方向と交差する方向に往復移動する。記録ヘッド4には搬送方向に所定密度で配列された複数のノズルからなるノズル列が設けられており、記録ヘッド4は画像情報に基づいて各ノズルから記録媒体へインクを吐出することで画像を記録する。キャリッジ7の移動に同期して記録ヘッド4から記録媒体Pへインクを吐出する画像記録と、記録媒体Pの所定量のピッチ搬送とを交互に繰り返すことにより、記録媒体Pに画像を記録していく。記録された記録媒体Pは、搬送ローラ12を通して排紙トレイ15上に排出される。
インクジェット記録装置には、CPU、メモリおよびI/O回路等を備えたコントローラからなる制御部50が設けられている。この制御部50は、内部メモリに予め格納された制御プログラムに従い、駆動モータや各種装置の動作を制御する。これにより、記録媒体Pの搬送動作を制御するとともに、画像情報に基づいて記録ヘッド4による記録動作を制御することにより、記録媒体Pに画像を記録していく。また、制御部50は、後述するマルチパス記録動作における記録動作および搬送動作を制御する。さらに、制御部50は、その他の装置全体の動作およびタイミングを制御するものである。
搬送ローラ1は、表面に微細な凹凸を形成して大きな摩擦力を発生できるように加工した金属製のローラであることが好ましい。搬送ローラ1の周面には、搬送力を付与するためのピンチローラ2が押圧されている。つまり、ピンチローラ2は、不図示のバネ等の付勢手段により搬送ローラ1に弾性的に押圧されることで、搬送ローラ1との間に記録媒体Pを挟んで従動回転する従動ローラである。ピンチローラ2の少なくとも周面は、記録媒体Pの記録面に接触することから、記録面を傷めないために、ゴム部材、エラストマ部材または軟質のモールド部材などで形成することが好ましい。また、ピンチローラ2の周面の硬度は、貼り付き等により記録媒体の表層を剥がさないために60HS(A)以上であることが好ましい。本実施形態では硬度80HS(A)のウレタンゴム製とした。
記録中の記録媒体は、その記録面から記録ヘッド4のインク吐出面までの距離(インク滴の飛翔距離)が適正値(例えば、0.3mm〜2.0mm)になるとなるように、その裏面をプラテン3で支持されている。排出ローラ12は摩擦係数の大きいゴムローラで構成される。拍車13はバネ等の付勢手段により排出ローラ12に弾性的に押圧されており、その押圧力は、記録後の記録媒体Pの表面への傷や凹みを防止するため、ピンチローラ2の押圧力の1/10程度に設定されている。また、排出ローラ12の搬送速度は、記録媒体Pに所定の張力を付与するため、搬送ローラ1の搬送速度より約1%程度大きくなるように設定されている。従って、搬送ローラ1と排出ローラ12の双方で搬送される記録媒体は、排出ローラ12との間にすべりを生じる状態で搬送される。記録された記録媒体は、排出ローラ12を通してプラテン3から排紙トレイ15へ排出される。
プラテン3には、記録媒体Pの搬送方向と交差する方向の端部が記録ヘッド4の方へ浮き上がることを阻止するための記録媒体押さえ14が設けられている。キャリッジ7には、テストパターン等の画像濃度を検出可能な反射型光学センサ16が取り付けられている。光学センサ16は、記録媒体の端部検知等にも利用可能である。なお、記録ヘッド4を搭載したキャリッジ7の移動方向は記録媒体Pの搬送方向Aと交差する方向であり、これは記録ヘッドの走査方向(主走査方向)と呼ばれる。これに対し、記録媒体の搬送方向は副走査方向と呼ばれる。
記録ヘッド4には、それぞれ異なる色のインクを吐出するための複数のノズル列が設けられている。各ノズル列は、それぞれ、搬送方向に所定密度で配列された複数のノズルで構成されている。本実施形態では、各ノズル列は、搬送方向に1200dpi(dot/inch)の間隔で配列された2400個のノズルで構成されており、従って、記録ヘッド4の記録幅(ノズル列の長さ)は2インチ(50.8mm)である。記録装置には、各ノズル列から吐出されるインク色の数に対応して、複数のインクタンク8がタンクユニット9に着脱可能に装着されている。タンクユニット9と記録ヘッド4はインク色ごとの複数の供給チューブ10によって接続されており、各ノズル列ごとに独立してインクを供給可能である。さらに、記録ヘッド4の移動範囲内であって記録領域を外れた位置には、記録ヘッド4のインク吐出性能を維持回復するための回復ユニット11が配設されている。回復ユニット11は、例えば、記録ヘッド4のノズル面をキャッピングするためのキャップ部、ノズル面をキャッピングした状態でノズルから強制的にインクを吸引するための吸引機構、ノズル面の汚れを払拭するためのブレードなどを備えている。
本実施形態では、記録媒体の搬送方向の所定エリアを記録ヘッドによる1回または複数回の走査(主走査)による記録で完成させる記録動作を、記録媒体の種類や記録画像の画質の組み合わせにより制御可能(変更可能)に構成されている。つまり、画像記録を複数回の記録ヘッドの移動(以下、記録パスまたは走査と称す)による記録で完成させるマルチパス記録モードの動作内容を、記録媒体の種類や記録画像の画質に対応して制御するように構成されている。以下では、記録ヘッドの4回の走査(主走査、記録パス)で記録を完成させる4パス記録動作を例に挙げて説明する。
図2は4パス記録の記録動作と搬送動作の説明図である。図2中の○で囲んだ数字は、主走査(記録パス)の回数を示す。N1はノズル列のうちの搬送下流側(排出ローラ12側)の先端に配された1番目のノズルを示し、N2400は搬送上流側(搬送ローラ1側)の後端に配された2400番目のノズルを示す。なお、図2では、記録動作の説明を容易にするために、記録媒体の記録箇所に対してノズル列(記録ヘッド)が図中で上から下に相対移動するように描いているが、実際には記録媒体が下から上に矢印A方向に移動する動作となっている。
記録しているとき、記録ヘッド4に形成された2400個のノズルからなるノズル列(記録幅)の全体からインクを吐出して記録が行われている。4パス記録の場合は、1回目の主走査による記録を行った後、記録ヘッド4の記録幅(ノズル列)の1/4であるノズル600個分の距離だけ記録媒体を搬送し、そこで2回目の主走査による記録が行われる。以降、ノズル600個分の記録媒体の搬送と記録ヘッド4の主走査による記録とを交互に繰り返し、4回の主走査による記録が行われた領域の画像が完成する。以下、5回目、6回目・・・と順次後続の領域で4回の主走査による画像が完成していく。4回の主走査で画像が完成する領域は、図2中に斜線で示す搬送方向に600ノズル個分ずつの領域である。の画像が完成する。
このような4パス記録のマルチパス記録モードでは、画像中のスジ等の画質劣化の原因は、1回目の記録動作のN2400部と5回目の記録動作のN1部に搬送誤差が生じた場合に発生する。つまり、搬送距離としては600ノズル分の搬送を4回行った距離、すなわち記録ヘッド4の記録幅である2400ノズル分(1200dpi)である50.8mm(2インチ)の搬送を行った時に生じる搬送誤差が多いほど、スジが発生することになる。記録画像上では、50.8mmごとの搬送誤差に起因するスジ発生は、4パス記録の搬送距離の周期である600ノズル分(1200dpi)、すなわち12.7mmおきに現れることになる。
搬送誤差の要因としては、搬送ローラ1の回転中心のずれを示す偏芯ずれ、あるいは回転中心からの距離のばらつきによる偏芯ずれがある。この偏芯ずれがある搬送ローラ1においては、指定される搬送量に対応する搬送ローラ1の指定回転角度ごとの外周差が生じた場合に、この外周差が搬送誤差として表れる。偏芯ずれは部品加工によっても抑えることは可能であるが、これでは大幅なコストアップの要因となる。そこで、記録ヘッド4の記録幅に対する搬送ローラ1の外周長の比率が概ね整数分の1となるように設定されている。本実施形態では、搬送ローラ1の直径は16.17mm(従って外周長は50.77mm)にされており、記録ヘッド4の記録幅である50.8mmと概ね等しくなるように設定されている。つまり、搬送ローラ1の外周長の比率が概ね1分の1となるように設定されている。かかる設定によれば、記録ヘッド4の記録幅である2400ノズル分(1200dpi)を搬送するとき、すなわち50.8mmを搬送するときに、搬送ローラ1は概ね1回転(360度回転)する。このため、搬送ローラ1の偏芯による搬送ローラ1の回転角度の位相差による搬送量の差は無視できるほどに小さくなる。
ここで説明する記録ヘッド4の記録幅(上述の50.8mm)に対する搬送ローラ1の外周長の関係が概ね整数分の1とは、約10%程度の誤差までは許容することができる。これは、約10%程度までであれば、偏芯による搬送ローラ1の回転角度の位相差による搬送量の差は無視できるほどに小さくなるからであり、このことは実際上でも確認されている。
また、他の搬送誤差の要因として、搬送ローラ1に従動して回転する従動ローラ(本実施形態ではピンチローラ)2の偏芯ずれによる搬送ローラ1の中心ずれがある。ここで、従動ローラ(ピンチローラ)2の少なくとも周面の材質は軟質のモールド材料であり、製造工程で内径(軸孔)に対する外周面の偏芯ずれを小さくすることが困難な材料である。図3はピンチローラ2による搬送ローラ1の変形を示す部分縦断面図である。ピンチローラ2は、その中心孔に不図示のホルダに保持された金属製の回転軸17が嵌合され、搬送ローラ1に記録媒体Pを挟んで押圧されることで回転軸17を中心に従動回転する。
二点鎖線で示すピンチローラ2aは、中心孔に対して外周面が偏芯したピンチローラ2が回転軸17を中心に約180度回転したときの外周面を示しており、回転軸17に対して外周面の位置がずれていることを示す。一方、搬送ローラ1aは、ピンチローラ2が180度回転してピンチローラ2aの位置にきたことにより、搬送ローラ1に対するピンチローラ2の圧接方向(押圧角度)が変化し、搬送ローラ1の変形状態が変わったことを示す。ここで、図3中のEは搬送ローラ1の中心位置の搬送方向のずれ量(中心ずれ量)を示しており、このEの量だけ搬送ローラ1とピンチローラ2にニップされている記録媒体Pの位置もずれることになる。そこで、記録ヘッド4の記録幅(50、8mm)に対する従動ローラであるピンチローラ2の外周長の比率が概ね整数分の1となるように設定されている。
本実施形態では、ピンチローラ2の直径は4mm(従って、外周長は12.56mm)であり、記録ヘッド4の記録幅50.8mmに対してピンチローラ2の外周長が概ね1/4であるように設定されている。また、本実施形態では、ピンチローラ(従動ローラ)2の外周長は、記録ヘッド4の記録幅50.8mmを4回の記録パスで記録するマルチパス記録モードにおける1記録パスごとの搬送量(12.7mm)と概ね等しくなるように設定されている。つまり、従動ローラ2の外周長はマルチパス記録モードにおける最小搬送量と概ね等しい長さに設定されている。
このようにピンチローラ2の外周長が記録ヘッド4の記録幅に対して概ね整数分の1(本実施形態では1/4)に設定されているため、記録ヘッド4の記録幅分の記録媒体Pの搬送に対して、ピンチローラ2は整数回(4回)回転することになる。つまり、搬送動作が開始する時と搬送動作が終了する時とで、ピンチローラ2が記録媒体Pを介して接触する搬送ローラ1上の接触位置はほぼ同じ位置になる。ここで説明する記録ヘッド4の記録幅(上述の50.8mm)に対するピンチローラ2の外周長の関係が概ね整数分の1とは、約10%程度の誤差までは許容することができる。これは、約10%程度までであれば、ピンチローラ2の偏芯による搬送量の誤差は無視できるほどに小さくなるからであり、このことは実際上でも確認されている。
以上説明した実施形態では、画像情報に基づいてインクを吐出する記録ヘッド4を記録媒体Pに沿って移動させる走査動作と、記録媒体を走査方向と交差する方向に搬送ローラ1により搬送する搬送動作と、を交互に繰り返して記録媒体に画像を記録していく。そして、搬送ローラ1の回転に従動して回転するピンチローラ(従動ローラ)2を備えるインクジェット記録装置において、記録ヘッド4の記録幅に対するピンチローラ2の外周長の比率が概ね整数分の1であるように設定されている。かかる構成によれば、ピンチローラ2が偏芯している場合でも、記録ヘッド4の記録幅分の搬送において実質的な搬送誤差が生じることはない。従って、マルチパス記録において重ねられる記録ドットのずれが最小になり、記録ドットずれから生じる濃淡差等の濃度ムラを防ぐことが可能となる。これにより、安価な構成で、ピンチローラ2の偏芯による搬送方向の周期的なばらつきを抑えることにより、記録画像におけるスジ等の画質低下を低減もしくは無くすことで良好な画像記録が可能となる。
〔第2の実施形態〕
本実施形態でも、画像情報に基づいてインクを吐出する記録ヘッド4を記録媒体Pに沿って移動させる走査動作と、記録媒体を走査方向と交差する方向に搬送ローラ1により搬送する搬送動作と、を交互に繰り返して記録媒体に画像を記録していく。本実施形態では、記録ヘッド4のノズル列を1200dpi(dot/inch)のピッチで配列した4800個のノズルで構成し、ノズル列の全長に対応する記録幅を4インチ(101.6mm)とした。これは第1の実施形態の記録幅の2倍の長さである。画像記録においては、記録ヘッド4による8回の走査(主走査、記録パス)によって所定のエリアの画像を完成させる8パス記録動作を最高画質時の記録モードとした。このマルチパス画像記録においては、8パス記録動作の各記録パスの搬送距離が最小搬送距離となり、その距離は12.7mmとなる。本実施形態でも、従動ローラであるピンチローラ2の直径は4mmである。従って、記録ヘッド4の記録幅101.6mmに対するピンチローラ2の外周長(4mm×π=12.56mm)の比率は概ね1/8(整数分の1)に設定されている。つまり、マルチパス画像記録時の最小搬送距離(12.7mm)に対してピンチローラ2の外周長(12.56mm)は概ね等しくなる。本実施形態のその他の構成および動作は前述の第1の実施形態と同様である。
本実施形態でも、記録ヘッド4の記録幅(上述の101.6mm)に対するピンチローラ2の外周長(12.56mm)の関係が概ね整数分の1(1/8)とは、約10%程度の誤差までは許容することができる。これは、約10%程度までであれば、ピンチローラ2の偏芯による搬送量の誤差は無視できるほどに小さくなるからであり、このことは実際上でも確認されている。
本実施形態によっても、記録ヘッド4の記録幅に対するピンチローラ(従動ローラ)2の外周長の比率が概ね整数分の1であるように設定するので、ピンチローラ2が偏芯している場合でも、記録ヘッド4の記録幅分の搬送において実質的な搬送誤差が生じることはない。従って、第1の実施形態と同様、マルチパス記録において重ねられる記録ドットのずれが最小になり、記録ドットずれから生じる濃淡差等の濃度ムラを防ぐことが可能となる。これにより、安価な構成で、ピンチローラ2の偏芯による搬送方向の周期的なばらつきを抑えることにより、記録画像におけるスジ等の画質低下を低減もしくは無くすことで良好な画像記録が可能となる。
〔第3の実施形態〕
図4は軸受ローラによる搬送ローラの変形を示す部分縦断面図である。本実施形態でも、画像情報に基づいてインクを吐出する記録ヘッド4を記録媒体Pに沿って移動させる走査動作と、記録媒体を走査方向と交差する方向に搬送ローラ1により搬送する搬送動作と、を交互に繰り返して記録媒体に画像を記録していく。本実施形態では、ピンチローラ2の他に、搬送ローラ1の両端部を支持するために、搬送ローラ1に対して押圧されて従動回転する軸受ローラ18、19が使用されている。図示の例では、1つの支持部において円周方向2箇所に軸受ローラ18、19が配されている。つまり、本実施形態では、従動ローラとして、搬送ローラ1の軸部を支持しながら従動回転する軸受ローラ18、19が使用されている。軸受ローラ18、19は、搬送ローラ1を回転させるときの駆動負荷を軽くすることで、小型で安価なモータを駆動源として使用可能にするものであり、搬送ローラ1の周面に直接当接されている。本実施形態のその他の構成および動作は前述の第1の実施形態と同様である。
本実施形態における搬送誤差の発生においては、軸受ローラ18または軸受ローラ19の偏芯ずれによる搬送ローラ1の中心ずれ(中心位置のずれ)が要因となる可能性がある。そこで、軸受ローラ18、19の直径はいずれも4mmに選定されており、それらの外周長(12.56mm)は、いずれも、記録ヘッド4の記録幅50.8mmに対する比率が概ね1/4(概ね整数分の1)となるように設定されている。
軸受ローラ18および軸受ローラ19の周面の材質は、前述のピンチローラ2と同じ材質でもよいが、本実施形態ではモールド材料を使用した。軸受ローラ18、19は少なくとも周面がモールド材料で形成されたローラであるが、このモールド材料は、製造工程で内径に対する外周面の偏芯ずれを小さくすることが困難な材質である。図4において、軸受ローラ18および軸受ローラ19は、それぞれ、中心に形成された孔に不図示のホルダに保持された金属製の回転軸20を嵌合することで軸支されており、搬送ローラ1に直接当接して回転軸20を中心に従動回転する。
ここでは一方の軸受ローラ18が偏芯している場合を説明するが、以下の説明は他方の軸受ローラ19に対しても準用可能である。二点鎖線で示す軸受ローラ18bは、中心孔に対して外周面が偏芯した軸受ローラ18を約180度回転させた状態を示しており、回転軸20に対して外周面の位置がずれていることを示している。二点鎖線で示す搬送ローラ1bは、軸受ローラ18が二点鎖線18bの位置にきたことにより、搬送ローラ1に対する軸受ローラ18の接触位置が変化し、搬送ローラ1の変形状態が変わったことを示している。ここでEは、搬送方向における搬送ローラ1の中心位置のずれ量(中心ずれ量)を示しており、搬送中の記録媒体Pの位置もこのEの量だけずれることとなる。
これに対し、軸受ローラ18および軸受ローラ19の直径は、記録ヘッド4の記録幅に対する比率が概ね整数分の1であるように設定されている。このため、記録ヘッド4の記録幅分の搬送が行われる間に、軸受ローラ18および軸受ローラ19は整数回回転することになる。つまり、搬送動作が開始する時と搬送動作が終了する時とで、軸受ローラ18および軸受ローラ19と搬送ローラ1との接触位置はほぼ同じ位置となる。ここで、軸受ローラ18および軸受ローラ19の外周長(4mm×π=12.56mm)は、記録ヘッド4の記録幅(50.8mm)に対する比率が概ね整数分の1(1/4)となっている。この場合の軸受ローラ18、19の外周長と記録ヘッド4の記録幅との関係における概ね整数分の1も、約10%程度の誤差までは許容することができる。これは、約10%程度までであれば、軸受ローラ18、19の偏芯による搬送量の誤差は無視できるほどに小さくなるからであり、このことは実際上でも確認されている。
本実施形態によれば、記録ヘッド4の記録幅に対する軸受ローラ(従動ローラ)18、19の外周長の比率が概ね整数分の1であるように設定するので、軸受ローラ18、19が偏芯している場合でも、記録ヘッド4の記録幅分の搬送距離に実質的な誤差は生じない。従って、第1の実施形態と同様、マルチパス記録において重ねられる記録ドットのずれが最小になり、記録ドットずれから生じる濃淡差等の濃度ムラを防ぐことが可能となる。これにより、安価な構成で、軸受ローラ18、19の偏芯による搬送方向の周期的なばらつきを抑えることにより、記録画像におけるスジ等の画質低下を低減もしくは無くすことで良好な画像記録が可能となる。なお、以上の各実施形態を包含する本発明は、ロール紙等の長尺のシートあるいは一定寸法のカットシートなどの記録媒体の種類にも関係なく、同様に適用可能である。さらに、紙、プラスチックフィルム、印画紙、不織布など、記録媒体の材質にも関わりなく、同様に適用可能である。
1 搬送ローラ
2 従動ローラ(ピンチローラ)
4 記録ヘッド
7 キャリッジ
17 回転軸(ピンチローラ)
18 、19 従動ローラ(軸受ローラ)
20 回転軸(軸受ローラ)
50 制御部
P 記録媒体

Claims (3)

  1. インクを吐出して記録媒体に記録を行う記録ヘッドと、該記録ヘッドを搭載して主走査方向に移動するキャリッジと、記録媒体を副走査方向に搬送する搬送ローラと、該搬送ローラとともに記録媒体を挟持して搬送するピンチローラを備え、前記記録ヘッドのn(nは4以下の整数)回の走査で画像を完成させるマルチパス記録を行うインクジェット記録装置において、
    前記搬送ローラの外周長は前記記録ヘッドの記録幅と略同じであり、前記ピンチローラの外周長は前記記録幅の1/nと略同じであり、
    前記搬送ローラの端部を支持する軸受ローラをさらに備え、該軸受ローラの外周長は前記記録幅の1/nと略同じであることを特徴とするインクジェット記録装置。
  2. 前記搬送ローラを駆動する駆動モータを備え、前記軸受ローラは前記搬送ローラを回転させるときの前記駆動モータの負荷を低減することを特徴とする請求項1に記載のインクジェット記録装置。
  3. 前記軸受ローラはモールド材料で形成されることを特徴とする請求項1または2に記載のインクジェット記録装置。
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