JP5546134B2 - 表面保護用粘着テープ - Google Patents

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Description

本発明は、半導体ウェハの表面保護用粘着テープに関し、特に、回路面上に高さの高いバンプが高密度で配列された半導体ウェハのバックグラインド工程で使用される表面保護用粘着テープに関する。
半導体デバイスは、回路素子や配線の形成後に表面を保護するために、パッシベーションとよばれる膜をウェハ全面に形成している。外部配線と電気的に接続するためにこのパッシベーション膜上にレジストによるパタ―ニングを行い、その後エッチングによってスルーホールを空けている。残ったレジストは除去され、ウェハ表面にパターンが形成される。
このようにパターニングされたウェハは所定の厚さまでウェハ裏面を削られるバックグラインド工程へ送られる。このバックグラインド工程では、パターニングされた表面を保護する目的で表面保護用粘着テープを使用してウェハの薄膜化が行われている。
しかしながら、近年の半導体業界の技術革新に伴い、従来の半導体ウェハ表面保護用粘着テープでは対応が困難な表面形状を有するウェハが出現してきている。特に、半導体集積回路表面が下側に配置されて基板に接続されるフリップチップ実装と呼ばれる実装方法は、この実装方法等に適したチップを有するウェハとして突起状のバンプ電極を有している。バンプ電極の材質は、半田、金、銀、銅等であり、形状はボール状、円柱状、方形状など様々な形状が存在する。そして、バンプ電極はウェハの表面から突出して形成されており、一般的にはその高さは100μm程度であるが、実装信頼性を確保するために200μmを超えるものも見られるようになってきた。
バンプ電極を有するウェハ表面に従来の半導体ウェハ表面保護用粘着テープを貼着して研削する場合には、表面保護用粘着テープが突起状物に対して十分に追従できず、突起状物による凸部に対する粘着テープの密着が不十分となる。そして、突起状物に対して研削時の応力が集中してディンプルと呼ばれる研削跡が発生することがあり、最悪の場合は研削中にウェハが割れてしまうことがあった。更に、近年のウェハの薄膜化の要請と共に、バンプピッチの狭幅化、バンプ径(バンプの高さ)の増大傾向により、バックグラインドでのディンプルが発生しやすく、またウェハが割れやすくなってきている。
ディンプルが発生してしまうとウェハ面内の厚み精度が悪化し、ダイシング等の次以降の工程に悪影響を与えたり、製品不良の原因になることがあった。また厚み精度の悪化により、チップの抗折強度が低下し、ディンプル部が起点となってクラックが発生してしまい歩留まりに大きく影響することがある。
バンプの径が大きく、高く、狭ピッチなバンプ電極を有するウェハに対して、従来の半導体ウェハ表面保護用テープ側からの解決アプローチとして、粘着剤層の弾性率を下げて粘着剤を柔らかくしたり、粘着剤の厚みをバンプの高さ以上にすることでバンプを包み込みディンプルの発生およびウェハの割れを抑制する方法がとられてきた(例えば、特許文献1参照)。
しかしながら、バンプ高さが150μm以上になるとバンプを完全に密着させるために粘着剤を非常に柔らかくしなければならず、テープ剥離後に糊(粘着剤)がウェハ上に残ってしまう糊残りが問題となっている。また、粘着剤を2層に分けることによってバンプに対する密着性と耐糊残り性を両立させる方法などが考えられてきたが、バンプに粘着剤を完全に密着させた場合、UV硬化反応により粘着剤がバンプに噛み込んでしまい、テープの剥離不良やバンプ自体をウェハから剥がしてしまう問題が発生している(例えば、特許文献2参照)。さらに、十分に粘着剤を硬化させないでテープを剥離した場合は、剥離はできるがやはり糊残りが発生してしまい、完全に解決されていない。
これらの問題に対して、貼り付けするウェハの外径よりも小径の粘着剤層が設けられていない部分と、その外側に設けられた粘着剤層部分を有する基材フィルムからなる表面保護用シートが提案されている(例えば、特許文献3参照)。しかしながら、この方法では粘着剤を円環状に塗工しなければならないか若しくは両面テープを作成してからの打ち抜きの場合は、2枚目のテープの基材と1枚目のテープとの密着力が低下してしまい、ウェハの種類によってはこの部分で剥離してしまう問題が生ずる。また、バンプ面に接するのが粘着剤よりも硬いフィルムであるため、高さが150μmを超える大きいバンプに対しては研削時にかかる応力が逃がしきれず、やはりディンプルやウェハの割れを発生させる場合がある。
特開2003−173994号公報 特開2001−203255号公報 特開2005−123382号公報
したがって本発明は、上記のような問題点に鑑み、バンプ高さの高いバンプウェハの裏面研削に用いる表面保護用粘着テープで、ウェハを極薄く研削しても、ディンプルおよびウェハの割れを生ぜず、また、糊残りなく容易に剥離できる表面保護用粘着テープを提供することを目的とする。
本発明は、上記課題を解決するのに、以下の(1)〜(5)の手段によるものである。
すなわち本発明は、
(1)半導体ウェハの裏面を研削する際に用いる表面保護用粘着テープであって、
基材フィルムおよび粘着剤層が順にそれぞれ少なくとも2層積層され、ウェハが貼着される側の少なくとも1層の粘着剤層および少なくとも1層の基材フィルムは、平面視で研削するウェハの外周形状の内部に収まる形状で、かつその中にウェハ上に形成されたバンプが存在する領域が収まる空間部を有し、該空間部が重なって開口部を形成し、該開口部の非開放底面は空間部を有しない粘着剤層が露出し、前記空間部を有しない粘着剤層は前記開口部とは反対側の面で空間部を有していない基材フィルムに接していることを特徴とする表面保護用粘着テープ、
(2)ウェハが貼着される前記空間部を有する粘着剤層および該粘着剤層と接する前記空間部を有する基材フィルムの合わせた厚さが、前記ウェハ表面の中央部に形成されたバンプの高さ(Bh)から20μm減じた値より厚く、かつバンプの高さより薄い厚さであり、当該バンプ高さが150μm以上であるウェハの研削工程に用いることを特徴とする(1)項記載の表面保護用粘着テープ、
(3)前記ウェハのバンプ形成領域の外側のウェハ表面と該表面に貼着される前記空間部を有する粘着剤層との間の粘着力は、前記空間部を有する基材フィルムとそれに接する空間部を有しない粘着剤層との間の粘着力より弱いことを特徴とする(1)または(2)項に記載の表面保護用粘着テープ、
(4)前記空間部を有しない粘着剤層が非紫外線硬化型の粘着剤からなり、前記空間部を有する粘着剤層が紫外線硬化によって粘着力を制御可能な粘着剤からなることを特徴とする(1)〜(3)のいずれか1項に記載の表面保護用粘着テープ、および、
(5)前記空間部を有しない粘着剤層が温水によって洗浄可能な粘着剤からなることを特徴とする(1)〜(4)のいずれか1項記載の表面保護用粘着テープ、
を提供するものである。
なお、ここでいう「粘着力」は、引き剥がし粘着力であり、JIS B 7721により測定するものである。但し、測定は90度引きはがし法によるものとし、この時の引張速さは50mm/minとした。

本発明の表面保護用粘着テープにより、バンプの径が大きく、高く、狭ピッチなバンプ電極を有するウェハにおいても、ディンプルの発生やウェハの割れがほとんど生ぜず薄くまでウェハの研削が可能であり、粘着テープの剥離後も糊残りが殆どない。そして、たとえ糊残りが発生した場合でも容易に温水にて洗浄が可能であり、糊を残すことは無い。
また、ウェハの回路面外周は空間部を有する基材フィルムと粘着剤層で封鎖されているため、ウェハ表面への研削時のダスト、研削くず、洗浄水の浸入を防止でき、ウェハの汚染を防ぐことができる。
本発明の表面保護用粘着テープの一例の概略断面図である。 本発明の表面保護用粘着テープの一例の概略斜視図である。 本発明の表面保護用粘着テープをウェハに貼着した状態を示す概略断面図である。
本発明の表面保護用粘着テープの好ましい実施の態様について、添付の図面に基づいて詳細に説明する。尚、各図において同一要素には同一符号を付して重複する説明を省略する場合がある。
本発明の表面保護用粘着テープの好ましい一つの実施態様を図1の概略断面図および図2の概略斜視図で示す。この実施態様の表面保護用粘着テープAは基材フィルム1、粘着剤層2、基材フィルム3および粘着剤層4の4層構成になっている。基材フィルム1の上に粘着剤層2が形成されており、更にその上に、空間部を有する基材フィルム3および粘着剤層4が、空間部が重なるように積層され、開口部5を形成されている。図2では、貼り付け研削される半導体ウェハの外周を点線で表示している。本実施態様では、平面視で研削するウェハの外周形状が円形で、開口部5(および上記空間部)の平面視における形状がウェハの外径よりも小さい径の円形である例を示しているが、平面視で開口部が研削するウェハの外周形状の内部に収まる形状であれば、開口部およびウェハの外周形状の平面視における形状はそれぞれ円状に限らず、例えば矩形であってもよい。
なお、本発明の表面保護用粘着テープAは、4層からなる積層体に限らず、必要に応じてさらに別の基材フィルムおよび粘着剤層を有する、例えば6層、8層等のさらに多層構成とすることもできる。
空間部を有しない、基材フィルム1は、半導体ウェハ6の裏面を研削加工するときの衝撃からの保護を主目的とするものであって、特に水洗浄等に対する耐水性と加工部品の保持性を有することが重要である。
したがって、基材フィルム1としては、ポリエチレン、ポリプロピレンおよびポリブテンのようなポリオレフィン;エチレン−酢酸ビニル共重合体、エチレン−(メタ)アクリル酸共重合体およびエチレン−(メタ)アクリル酸エステル共重合体のようなエチレン共重合体;軟質ポリ塩化ビニル、ポリエチレンテレフタレート、ポリエチレンナフタレート、半硬質ポリ塩化ビニル、ポリエステル、ポリウレタン、ポリアミド、ポリイミド、天然ゴムならびに合成ゴムなどの高分子材料が好ましい。そして、これらは単層フィルム、またはそれらの複層フィルムとして用いることができる。
なお、基材フィルム1は、可視光透過性であるものが好ましく、さらに紫外線透過性でもあるものが好ましい。また、基材フィルム1の厚さは、特に限定されるものではないが、好ましくは50〜500μmであり、より好ましくは80〜500μm、特に好ましくは100〜250μmである。
基材フィルム1上の空間部を有しない、粘着剤層2は、任意の種々の粘着剤により形成され得る。このような粘着剤としては、何ら限定されるものではないが、たとえばゴム系、アクリル系、シリコーン系、ポリビニルエーテル系等をベースポリマーとした粘着剤が用いられる。これらのベースポリマーに凝集力を付加するために架橋剤を配合することができる。
この架橋剤としては、ベースポリマーに対応して、例えばイソシアネート系架橋剤、エポキシ系架橋剤、金属キレート系架橋剤、アジリジン系架橋剤、アミン樹脂などが挙げられる。さらに粘着剤には、本発明の目的が損なわれない範囲で、所望により、各種添加成分を含有させることができる。
また、放射線硬化型や加熱発泡型の粘着剤も用いることができる。放射線硬化型の粘着剤としては、紫外線、電子線等で硬化し、剥離時には剥離しやすくなる粘着剤を使用することができ、また、発泡剤や膨張剤により剥離しやすくなる加熱発泡型の粘着剤を使用することができる。さらに、粘着剤としてはダイシング・ダインボンディング兼用可能な接着剤であってもよい。
放射線硬化型粘着剤としては、例えば、特公平1−56112号公報、特開平7−135189号公報等に記載のものが好ましく使用されるがこれらに限定されることはない。
本発明においては、テープ剥離時に粘着剤層2と粘着剤層4とでは粘着力に差を持たせるため、粘着剤層2を形成する粘着剤については、非紫外線硬化型や感圧型の粘着剤のほうが好ましい。感圧型粘着剤としては何ら限定されるものではないが、例えばアクリル系粘着剤が挙げられる。アクリル系粘着剤は、(メタ)アクリル系共重合体および硬化剤を必須成分としている。
(メタ)アクリル系共重合体は、アクリル酸アルキルエステル等のモノマー(a)と後述する硬化剤と反応しうる官能基を有するモノマー(b)を共重合してなるものが好ましい。
(メタ)アクリル系共重合体は下記モノマー(a)とモノマー(b)を常法により、例えば溶液重合法によって共重合させることによって得ることができる。
モノマー(a)としては、メチルアクリレート、メチルメタクリレート、エチルアクリレート、エチルメタクリレート、ブチルアクリレート、ブチルメタクリレート、2−エチルヘキシルアクリレート、2−エチルヘキシルメタクリレート等が挙げられる。これらは単独で使用してもよいし、2種以上を混合して使用してもよい。
モノマー(b)としては、アクリル酸、メタクリル酸、イタコン酸、メサコン酸、シトラコン酸、フマル酸、マレイン酸、アクリル酸−2−ヒドロキシエチル、メタクリル酸−2−ヒドロキシエチル、アクリルアミド、メタクリルアミド等が挙げられる。これらは単独で使用してもよいし、2種以上を混合して使用してもよい。
硬化剤は、(メタ)アクリル系共重合体が有する官能基と反応させて粘着力および凝集力を調整するために用いられるものである。例えば、1,3−ビス(N,N−ジグリシジルアミノメチル)シクロヘキサン、1,3−ビス(N,N−ジグリシジルアミノメチル)トルエン、1,3−ビス(N,N−ジグリシジルアミノメチル)ベンゼン、N,N,N’,N’−テトラグリシジル−m−キシレンジアミンなどの分子中に2個以上のエポキシ基を有するエポキシ系化合物;2,4−トリレンジイソシアネート、2,6−トリレンジイソシアネート、1,3−キシリレンジイソシアネート、1,4−キシレンジイソシアネート、ジフェニルメタン−4,4’−ジイソシアネートなどの分子中に2個以上のイソシアネート基を有するイソシアネート系化合物;テトラメチロール−トリ−β−アジリジニルプロピオネート、トリメチロール−トリ−β−アジリジニルプロピオネート、トリメチロールプロパン−トリ−β−アジリジニルプロピオネート、トリメチロールプロパン−トリ−β−(2−メチルアジリジン)プロピオネートなどの分子中に2個以上のアジリジニル基を有するアジリジン系化合物等が挙げられる。
粘着剤層2の厚みについては特に限定されるものでは無いが、ある程度基材との密着性を確保するため10μm以上が好ましい。
以上の粘着剤層を構成する成分と共に、極性有機溶剤を用いることによって温水にて容易に洗浄可能となる。当該極性有機溶剤は沸点が50℃以上であることが好ましい。50℃以下では温水ではなく低温の水と反応してしまい、研削中にはがれてしまう可能性があるためである。極性有機溶剤の代表的なものとしてアルコール類やケトン類が挙げられる。
開口部5を形成する空間部を有する、基材フィルム3は、基材フィルム1と同様に半導体ウェハ6を研削加工するときの衝撃からの保護を主目的とするものであって、水洗浄等に対する耐水性と加工部品の保持性を有するものである。したがって、基材フィルム3としては、ポリエチレン、ポリプロピレンおよびポリブテンのようなポリオレフィン;エチレン−酢酸ビニル共重合体、エチレン−(メタ)アクリル酸共重合体およびエチレン−(メタ)アクリル酸エステル共重合体のようなエチレン共重合体;軟質ポリ塩化ビニル、ポリエチレンテレフタレート、ポリエチレンナフタレート、半硬質ポリ塩化ビニル、ポリエステル、ポリウレタン、ポリアミド、ポリイミド、天然ゴムならびに合成ゴムなどの高分子材料が好ましい。そして、これらは単層フィルム、またはそれらの複層フィルムとして用いられる。
なお、基材フィルム3は、可視光透過性であるものが好ましく、さらに紫外線透過性でもあるものが好ましい。また、基材フィルム3の厚さは、バンプ高さ以下であれば特に限定されるものではないが、好ましくは50μm以上であり、更に好ましくは80μm以上である。
開口部5を形成する空間部を有する、粘着剤層4は粘着剤層2と同様に、任意の種々の粘着剤により形成され得る。このような粘着剤としては、何ら限定されるものではないが、たとえばゴム系、アクリル系、シリコーン系、ポリビニルエーテル系等をベースポリマーとした粘着剤が用いられる。
上記のゴム系あるいはアクリル系のベースポリマーは、天然ゴム、各種の合成ゴムなどのゴム系ポリマー、あるいはポリ(メタ)アクリル酸アルキルエステル、(メタ)アクリル酸アルキルエステル、(メタ)アクリル酸アルキルエステルとこれと共重合可能な他の不飽和単量体との共重合物などのアクリル系ポリマーが使用される。
これらのベースポリマーに凝集力を付加するために架橋剤を配合することができる。この架橋剤としては、ベースポリマーに対応して、例えばイソシアネート系架橋剤、エポキシ系架橋剤、金属キレート系架橋剤、アジリジン系架橋剤およびアミン樹脂などが挙げられる。
さらに、この粘着剤には、本発明の目的が損なわれない範囲で、所望により、各種添加成分を含有させることができる。
また、粘着剤層4の粘着剤として、放射線硬化型や加熱発泡型の粘着剤も用いることができる。放射線硬化型の粘着剤としては、紫外線、電子線等で硬化し、剥離時には剥離しやすくなる粘着剤を使用することができ、加熱発泡型の粘着剤とは、加熱により発泡剤や膨張剤により剥離しやすくなる粘着剤を使用することができる。さらに、前記したように粘着剤としてはダイシング・ダインボンディング兼用可能な接着剤であってもよい。放射線硬化型粘着剤としては、例えば、特公平1−56112号公報、特開平7−135189号公報等に記載のものが好ましく使用されるがこれらに限定されることはない。
また、粘着剤層4を形成する粘着剤として、紫外線、電子線等で硬化し、剥離時には剥離しやすくなる放射線硬化型や加熱により発泡剤や膨張剤により剥離しやすくなる加熱発泡型の粘着剤も用いることができるが、テープ剥離時に粘着剤層2と粘着剤層4とでは粘着力に差を持たせるために、放射線硬化型の粘着剤組成とすることが好ましい。粘着剤層2を感圧型の粘着剤とし、粘着剤層4を放射線(好ましくは紫外線)硬化型粘着剤とすることで、ウェハが貼着される粘着剤層4の粘着力は、研削後に紫外線等を照射することにより、基材フィルム3と粘着剤層2の粘着力より弱くなり、ウェハとテープ面(ウェハ6の面と粘着剤層4の面)で容易に剥離することができる。
紫外線硬化型粘着剤を用いる場合には、粘着剤は紫外線により硬化し三次元網状化する性質を有すればよく、例えば通常のゴム系あるいはアクリル系の感圧性ベース樹脂(ポリマー)に対して、分子中に少なくとも2個の光重合性炭素−炭素二重結合を有する低分子量化合物(以下、光重合性化合物という)および光重合開始剤が配合されてなるものが使用される。
また上記の紫外線硬化型粘着剤中に、イソシアネート系硬化剤を混合することにより、初期の接着力を任意の値に設定することができると共に、紫外線照射量や加熱、電子線照射によって、剥離時の粘着力の制御が可能である。これらの粘着力制御方法の中では、紫外線による硬化反応がウェハ加工工程のスループットなどの点から最も好ましい。このような硬化剤としては、具体的には多価イソシアネート化合物、たとえば2,4トリレンジイソシアネート、2,6−トリレンジイソシアネート、1,3−キシリレンジイソシアネート、1,4−キシレンジイソシアネート、ジフェニルメタン−4,4’−ジイソシアネート、ジフェニルメタン−2,4’−ジイソシアネート、3−メチルジフェニルメタンジイソシアネート、ヘキサメチレンジイソシアネート、イソホロンジイソシアネート、ジシクロヘキシルメタン−4,4’−ジイソシアネート、ジシクロヘキシルメタン−2,4’−ジイソシアネート、リジンイソシアネートなどが用いられる。
紫外線硬化型粘着剤の場合には、粘着剤中に光重合開始剤を混入することにより、紫外線照射による重合硬化時間ならびに紫外線照射量を少なくすることができる。
このような光重合開始剤としては、具体的には、ベンゾイン、ベンゾインメチルエーテル、ベンゾインエチルエーテル、ベンゾインイソプロピルエーテル、ベンジルジフェニルサルファイド、テトラメチルチウラムモノサルファイド、アゾビスイソブチロニトリル、ジベンジル、ジアセチル、β−クロールアンスラキノンなどが挙げられる。
粘着剤層4の厚さは10μm〜バンプ高さまでが好ましく、30μm〜バンプ高さまでがさらに好ましい。厚みが10μm以下の場合、ダスト進入を防止する効果が得られにくく、ウェハの状態や研削厚みによってはウェハ割れやエッジチッピングが発生する可能性が高い。また、粘着剤厚みが30μm以上である場合はウェハとの密着性に優れるため、スクライブラインがエッジまで切られているウェハについてもダスト浸入無くウェハの研削が可能となる。
本発明の表面保護用粘着テープAが使用されてウェハの裏面研削が行われる場合、図3に示すように、貼着されるウェハ6の表面の中央部のバンプ7が形成された回路部分に表面保護テープAの開口部5が対面し、バンプ形成領域の外側のウェハ表面に接着剤層4が貼着される。開口部5の平面視の形状はウェハ6上に形成されたバンプ7の存在する領域より大きくする。このとき、粘着剤層2によって研削時に高さBhのバンプ7へかかるストレスを吸収し、ウェハ割れやディンプル(くぼみ)発生を抑制できる。粘着剤2については基材フィルム3との密着性が非常に重要であり、その粘着力が弱すぎると保護テープ剥離時に粘着剤層2と基材フィルム3の間で剥がれてしまい、ウェハ上に基材フィルム3及び粘着剤層4が残ってしまう。
本発明において、バンプ高さ(Bh)とは、図3に示されるように、バンプ7の頂点からウェハ6の表面までの垂線の長さをいう。
また、ウェハ厚さという場合には、バンプ7を含まない、ウェハ6のみの厚さをいう。
本発明の表面保護用粘着テープは、回路面上にどのような高さのバンプを形成したウェハの研削にも適用できるが、これまでの表面保護テープでの適用では不十分であった特にバンプ高さが150μm以上、望むならば200μm以上のウェハにも良好に適用できる。そして、このように高いバンプの研削に際しても、ウェハを仕上げ厚さ200μm以下、好ましくは150μm以下、100μm程度まで薄くディンプルやウェハ割れを殆ど生じることなく加工することができる。
本発明では、粘着剤層4と基材3を合わせた厚さ(μm)が、バンプの高さ(Bh)より20μm減じたもの[(Bh−20)μm]以上で、バンプの高さ(Bh)以下であることが好ましい。両者を合わせた厚さをバンプ高さ以上に設計すると、粘着剤層2がバンプへ接触しないため研削の際にバンプに対するクッション性が無く、ディンプル発生やウェハ割れが発生してしまう。また、その厚さを[(Bh−20)μm]以下に設計すると粘着剤層4とウェハ6が接触しないため、研削時にダストや水が浸入してしまい表面保護テープとしての機能を発揮しなくなってしまう。
また、粘着剤層2が存在しないと、研削の際にバンプにかかるストレスを吸収できずディンプルやウェハ割れが発生してしまう。バンプ高さが150μm以上、特に200μm以上のウェハを厚み200μm以下に研削する場合は、ディンプルやウェハ割れが発生し易いため粘着剤層2は必須となってくる。
なお、ウェハ表面の中央部に高さの異なる複数のバンプが形成されている場合には、上記バンプ高さ(Bh)は、最も高いバンプの高さをいう。
本発明の表面保護用粘着テープは、例えば次のように作成される。
前記フィルムを押出し成形により製膜し、両面にコロナ処理などの易接着処理を行う。その後コンマコーターやTダイによって粘着剤を塗布し粘着テープを得る。粘着テープは、開口されるものと開口されないものの2種類が作成される。作成された粘着テープのうち、開口される粘着テープをダイシングテープの製造などに用いられるプリカット機により打ちぬかれ開口される。その後打ち抜かれていない粘着テープとラミネートされることで貼り合わされる。
1 基材フィルム
2 粘着剤層
3 基材フィルム
4 粘着剤層
5 開口部
6 ウェハ
7 バンプ

Claims (5)

  1. 半導体ウェハの裏面を研削する際に用いる表面保護用粘着テープであって、
    基材フィルムおよび粘着剤層が順にそれぞれ少なくとも2層積層され、ウェハが貼着される側の少なくとも1層の粘着剤層および少なくとも1層の基材フィルムは、平面視で研削するウェハの外周形状の内部に収まる形状で、かつその中にウェハ上に形成されたバンプが存在する領域が収まる空間部を有し、該空間部が重なって開口部を形成し、該開口部の非開放底面は空間部を有しない粘着剤層が露出し、前記空間部を有しない粘着剤層は前記開口部とは反対側の面で空間部を有していない基材フィルムに接していることを特徴とする表面保護用粘着テープ。
  2. ウェハが貼着される前記空間部を有する粘着剤層および該粘着剤層と接する前記空間部を有する基材フィルムを合わせた厚さが、前記ウェハ表面の中央部に形成されたバンプの高さ(Bh)から20μm減じた値より厚く、かつバンプの高さより薄い厚さであり、当該バンプ高さが150μm以上であるウェハの研削工程に用いることを特徴とする請求項1記載の表面保護用粘着テープ。
  3. 前記ウェハのバンプ形成領域の外側のウェハ表面と該表面に貼着される前記空間部を有する粘着剤層との間の粘着力は、前記空間部を有する基材フィルムとそれに接する空間部を有しない粘着剤層との間の粘着力より弱いことを特徴とする請求項1または2項に記載の表面保護用粘着テープ。
  4. 前記空間部を有しない粘着剤層が非紫外線硬化型の粘着剤からなり、前記空間部を有する粘着剤層が紫外線硬化によって粘着力を制御可能な粘着剤からなることを特徴とする請求項1〜3のいずれか1項に記載の表面保護用粘着テープ。
  5. 前記空間部を有しない粘着剤層が温水によって洗浄可能な粘着剤からなることを特徴とする請求項1〜4のいずれか1項に記載の表面保護用粘着テープ。
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