JP5545622B2 - 地盤改良工法及び地盤改良構造体 - Google Patents

地盤改良工法及び地盤改良構造体 Download PDF

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Description

本発明は、特に、狭隘地でも広範囲に地盤改良を行うため打設機などの施工設備の移動を最小限として地盤改良を効率よく施工可能にした地盤改良工法及びそれにより造成された地盤改良構造体に関する。
地盤改良工法のうち、砂杭などの場所打ち杭は軟弱地盤の地盤沈下対策などとして多用されている。例えば、締め固め砂杭造成工法では、中空管を地中の設計深度まで貫入した後、地表まで引抜く過程において、中空管内に投入された地盤改良材である砂を中空管先端より引抜きにより形成される空間に注入する引抜き工程と、中空管を再度貫入して締め固める再貫入工程とを地表側まで繰返して行うことにより、所定の強度に締め固めた改良杭を造成する。施工に際しては、地盤調査などから設定される地盤の改良率に応じて杭打設予定部の数や及びピッチ(間隔)などが設計される。実施工では、打設機などをそのピッチに合わせて移動しながら、中空管を各杭打設予定部に順に貫入・引抜き操作を繰り返して複数の改良杭を造成することになる。
ところで、この種の地盤改良工法において、本出願人は、先に地盤改良に用いる砂杭材料に、流動化剤を加え、塑性化した状態で砂杭を造成する工法を実用化した(特許文献1を参照)。この工法では、特許文献1にも記載されているごとくそれまでの従来工法(例えば、特公昭62−25808号公報、特開平8−284146号公報)に比べて、砂杭材料の供給形態が簡素化されるのに伴って、砂杭材料供給手段及びその付帯設備の稼働に必要なスペースを確保できないような狭い施工域でも砂杭を施工可能となる。
特開2008−285810号公報
上記地盤改良工法では、中空管を地中へ貫入し、引抜く過程で地盤改良材を地中へ注入する操作を、施工域に設定される所定ピッチで順に打設機を移動しながら行うため、例えば、打設機の移動作業以外にも、打設機を移動させる箇所を固めたり補強する作業、改良材製造プラントを移動したり位置変更する付帯作業なども必要となるなど、作業が煩雑で制約されていた。また、打設機の移動に障害となる建物などがあったり、地表上空に制約される施工域において、特許文献1に比べ経費を抑えてより効率的に地盤改良を行えるようにしたい。
本発明の目的は、以上のような課題を解決して、打設機及び付帯設備の移動を最小とし、かつ建物などの障害物や上空制限を受け難く、杭造成を効率よく行える地盤改良工法及びそれにより造成された地盤改良構造体を提供するものである。
上記目的を達成するために、請求項1の本発明は、中空管を地表側より地中へ貫入し、引抜き過程で地盤改良材を中空管先端より中空管引抜きによって形成される空間に注入して改良杭を造成する地盤改良工法において、前記中空管を、水平方向に旋回したり垂直方向に傾斜調整可能であり、かつその旋回したり傾斜した姿勢を保って地中に貫入したり引抜き可能な打設機を使用して、地盤の改良範囲が施工域内の地表面より下層を施工の天端面として設定し、その天端面と深さ方向の地中底部、及び前記天端面と地中底部との間で施工域外との境界面となる側部外側面とで区画されており、前記地中底部及び側部外側面に打設用杭下端予定部を改良率に応じて縦横所定のピッチで予め決めておき、前記打設機により前記中空管を、地表付近に設定された定点を施工中心として、該施工中心と前記各杭下端予定部とを結ぶ線上に貫入し、該中空管の先端が前記地中底部や側部外側面に到達した後、該中空管を引抜きつつ地盤改良材を注入すると共に、前記地盤改良材の注入量を前記地中底部や側部外側面で最大、かつ地表面で0となるよう順次漸減すべく制御することを特徴としている。
以上の地盤改良工法において、地盤改良材としては、砂に流動化剤などを含有した流動化砂系(例えば特許文献1に記載の地盤改良材、特願2008−271234号に記載の地盤改良材)、又は、例えば土にセメントなどを含有した流動化固化系が好適である。打設機としては、中空管を水平方向に旋回したり垂直方向に傾斜調整可能であり、かつその旋回したり傾斜した姿勢を保って地中に貫入したり引抜き可能であればよく、例えば公知のボーリングマシン、バイブロドリルマシン施工機などを使用できる。施工に際しては、地盤の改良率を均一にする点から、改良範囲を区画する深さ方向の地中底部及び側部外側面に打設用杭下端予定部を改良率に応じて縦横所定のピッチで予め決める(つまりピッチ割り)こと、地表側に設定される定点(この定点は、図1に模式化したごとく設計上決められる仮想的な施工中心である)を施工中心として、該施工中心から各杭下端予定部とを結ぶ線上に改良杭を造成すること、実施工では予め作成される制御プログラムを利用して、地表側貫入点から地中底部や側部外側面の打設用杭下端予定部までの貫入長さと、造成する改良杭の長さ、傾斜角度などを入力することにより、単位長さ(例えば0.5m当たり、1m当たり)の地盤改良材の注入量を自動演算し、引抜き長さに応じて最大注入量から最小注入量まで自動で注入制御されるようにすることが好ましい。
以上の本発明は、以下のごとくより具体的に展開することが好ましい。すなわち、
(1)請求項1において、前記中空管先端から注入される地盤改良材の注入流量、及び/又は、注入圧力を検出し、この検出値が設定値に一致したら、前記中空管を予め決められた所定の距離だけ引き抜くことである(請求項2)。ここで、前記設定値としては、前記注入量や注入圧力を前記地中底部や側部外側面で最大値とし、この最大値から1ステップ毎に注入量は順次漸減すべく設定されるが、注入圧力は設定値に維持される。
(2)これに対し、請求項2の地盤改良構造体は以上の地盤改良工法により造成されて、地盤の改良範囲を区画している深さ方向の地中底部及び側部外側面より地表側の共通する定点へ向かって打設された複数の改良杭を備えていることを特徴としている。
請求項1の発明は、打設機を地表付近に設定された定点に対応させて停車ないしは設置した状態で、中空管を、地表付近の定点と、地中底部や側部外側面に予め決められた打設用杭下端予定部とを結ぶ線上に貫入し、杭下端予定部に到達した後、中空管を引抜きつつ地盤改良材を該引抜きによって形成される空間部に注入する。このため、本発明工法では、改良杭を所定ピッチで造成する地盤改良工法でありながら、従来のごとく打設機を打設箇所に応じて移動しないため施工効率を向上できるとともに、打設機移動に伴う作業工数、例えば、打設機を移動させる箇所を固めたり補強する作業などを無くして施工費を低減できる。同時に、障害物があって打設機の移動制限や上空制限を受けるような施工域、つまり既設障害物の制約を特許文献1より更に受け難くできる。
また、以上の発明は、地盤改良材の注入量を地中底部や側部外側面で最大、かつ地表面で0となるよう順次漸減すべく注入制御することにより、造成される改良杭としては地中底部や側部外側面から地表に近づくに従って次第に細くなる杭形状となる。これは、地盤内各部を均一な改良率で改良できるようにする上で有益となる。
請求項2の発明では、中空管から注入される地盤改良材の注入流量、及び/又は、注入圧力を流量計や圧力計により検出し、この検出値が設定値に一致したら、中空管を所定の距離だけ引抜くことにより、特に、請求項1の改良杭のような杭形状でも精度よく造成できるようにする。
請求項3の発明では、以上の本発明工法で造成された各改良杭が図2に示されるごとく地中底部や側部外側面の各杭下端予定部と、地表側の定点とを結ぶ線上に位置しているため独特な杭配置となっており、既存の地盤改良構造体に比べ上記した地盤改良工法の利点を具備できる。
予め施工域(改良範囲)の地中底部及び側部外側面に改良率に応じてピッチ割りした打設用杭杭下端予定部を模式的に示す杭打設用構成図である。 図1の構成図に従って改良杭を造成した状態で図1のA−A線に沿って断面した模式断面図である。 図2の改良杭のうち、中心鉛直方向に延びた改良杭を抜取って示す一部拡大部分を含む模式断面図である。 (a)〜(c)は本発明工法に使用される打設機を概略的に示す側面図、平面図及び正面図である。 上記打設機を用いた砂杭造成システムの概略構成図である。 上記打設機による造成時の動作を示すフローチャートである。 上記打設機による砂杭造成工程の詳細を示すフローチャートである。 本発明工法を流動化固化系に適用した場合を示す図2に対応した模式断面図である。 図8のB−B線に沿って断面した模式断面図である。
以下、本発明工法を適用した形態を図面を参照しながら説明する。この説明では、杭配置設計、打設機、杭造成設備、砂杭造成システム、図8及び図9の変形例の順に詳述する。なお、図面では、作図上の制約から一部を省略したり模式化している。
(杭配置設計)図1は施工域において造成すべき改良範囲の形状例を模式的に示したものである。この施工設計のうち、この改良範囲は、施工域内の地表面GL1よりやや下層(GL1から約2m)が施工の天端面GL2として設定され、その天端面GL2と深さ方向の地中底部、及び天端面GL2と地中底部との間で外部との境界面となる4つの側部外側面とで区画されている。砂杭などの杭配置としては、前記地中底部及び4つの側部外側面に打設用杭下端予定部aを改良率に応じて縦横所定のピッチD,W(D=Wでもよい)で設定し、設定された各杭下端予定部aと地表付近の定点0とを結ぶ線上に目的の改良杭Pが打設されるよう設計される。
換言すると、本発明の工法では、図2に示したごとく地表面GL1付近に設定される定点0を施工中心として、天端面GL2と矩形状に区切られた施工限界面である地中底部及び4つの側部外側面を所定のピッチD,Wで縦横マトリックス状に区画し、その各交点を打設用杭下端予定部aとし、該杭下端予定部aと定点Oとを線で結び、その線上を砂杭などの改良杭Pの打設位置として予め設計される。このため、改良杭Pの長さは、天端面GL2から地中底部や各側部外側面にピッチ割りされた杭下端予定部aとの間の寸法となり、例えば側部外側面の場合だと杭下端予定部aが上に行くほど短くなる。
以上の杭配置では、定点0である施工中心から地中底部に行くに従って、改良杭P同士の間隔が大きく開くことから、杭径が各部同一であると改良範囲内での均一な改良率を維持できない。この対策としては、特に、図2及び図3に示すごとく、改良杭Pが先端杭径を最大値Wmaxとし、地表面GL1に至るまで順次同一比率ないしは同一比率に近づくようにして細径化し、施工天端面GL2で地盤改良材の注入を停止するように地盤改良材を注入制御する。これにより、同一ピッチで打設された砂杭などの改良杭Pと既存地盤ないしは原地盤との比、つまり改良率を改良範囲内で深さなどに左右されず同一に保って、均一な改良効果が得られるようにしている。
なお、以上の形態では、施工域が正方形で敷地中心を定点0つまり施工中心としているが、施工域ないしは改良範囲の形状や、隣地との制約、地盤性状などに応じて定点0を任意の位置に設定可能なことは勿論である。
(打設機)次に、以上の杭施工に用いる打設機について図4を参照しながら説明する。この施工用打設機1は、主要部が公知のバイブロドリルマシン(例えば、株式会社ワイビーエム製のECO−13V)と称されているものであり、キャタピラ走行式のベースマシン2と、ベースマシン2の先端に連結されたアーム5と、アーム5の先端に連結されたガイドコラム7と、ガイドコラム7の上下方向に沿って移動可能なバイブロ8と、回動装置10及びスイベル11並びにジョイント12を介して支持されている中空管9とを備えている。
ここで、ベースマシン2は、操縦室の後部に搭載された駆動部2a及び制御部2bなどを備えている。アーム5は、ベースマシン2に対し油圧シリンダ4などを介して水平方向に旋回可能に連結されている。ガイドコラム7は、アーム5に対し油圧シリンダ3,6などを介して垂直方向に傾斜調整可能に連結されている。符号7aはガイドコラム7の下側に設けられて中空管9を案内するガイド金具である。バイブロ8は、ガイドコラム7の内部に設けられた油圧機構などにより駆動される不図示のガイドコラム7内の油圧シリンダーを介して昇降される。回動装置10は、バイブロ8に連結された保持部材を有し、該保持部材に装備されたモーター及びギア機構によりジョイント12を回動する。ジョイント12は、中空管9の上端を回動装置10に作動連結した状態で中空管上部側を結合している。このため、中空管9は、回動装置10を介して回動制御されるとともに、不図示のガイドコラム7内の油圧シリンダーを介して長手方向に移動制御される。
詳述すると、ガイドコラム7の旋回範囲は、例えば、図4(b)のごとくベースマシン2の前後方向の中心線から左右に最大35度ずつ、合計70度の範囲であり、上記制御部2bの制御に応じて、任意の旋回角度に調整可能となっている。この例では、ガイドコラム7自体の旋回によって、全周つまり360度の旋回範囲を充足できないが、ベースマシン2のキャタピラを駆動して一点旋回(ベースマシン自体の旋回)を加えることで、360度旋回を可能としている。また、ガイドコラム7の傾斜角度は片側で−5°から95°の範囲であり、同じく上記制御部の制御により任意の傾斜角度に調整可能となっている。勿論、打設機1としては、以上の構造以外であっても、中空管9を水平方向に旋回可能でかつ垂直方向に傾斜調整可能にする構造であればよい。
(杭造成設備)図5は、以上の打設機1を用いて改良杭Pとして砂杭を造成する上で必要となる杭造成設備の主要部を示している。この杭造成設備は、打設機1を中心として、流動化砂用の製造プラント15と、該製造プラント15の近傍に設けられたストック部17に野積みされた主原料である砂12と、製造プラント15とストック部17との間のスペースに設けられて砂12を製造プラント15に移送する供給手段であるバックホウ14と、製造プラント15で製造された流動化砂を圧送するポンプ16と、ポンプ16と中空管9の上部に設けられた不図示のスイベルとを接続する高圧ホース18と、高圧ホース18の配管途中に設けられた流量・圧力計20などを備えている。
製造プラント15は、バックホウ14により供給される砂12と、不図示の水供給手段からの水と、流動化剤供給手段からの流動化剤(例えば、吸水性ポリマーや高分子剤等)と、可塑化剤供給手段からの遅効性可塑化剤(例えば、ポリ塩化アルミニウムや塩化カルシウム等)とを攪拌混合して、ポンプ移送に好適な流動化砂を製造する。この場合、水、流動化剤、遅効性可塑化剤の混合量は砂12の総量に応じて算出される。製造プラント15内には、攪拌槽とともにアジテータなどが設けられている。流量・圧力計20は、打設機1の制御部2bに接続され、得られた流量値や圧力値のデータを制御部2bに送信する。ポンプ16は、制御部2bの信号を受けて駆動停止される。なお、以上のような構成は、特願2008−271234号に詳記されているため必要であればそれを参照されたい。他の構成としては。特許文献1に記載のように砂に流動化剤を加えた流動化砂を中空管先端から地盤側へ注入する過程で塑性化剤を加えるようにしてもよい。
また、制御部2bは、回動装置10による中空管9の正逆駆動、ガイドコラム7内の油圧シリンダーによる中空管9の昇降駆動、油圧シリンダ4などによるアーム5及びガイドコラム7を介した旋回制御、油圧シリンダ3,6などによるガイドコラム7を介した中空管9の傾斜制御、流量・圧力計20の検出信号及びポンプ16などを介して中空管9の貫入深さに応じた最適注入量の制御なども行う。
(砂杭造成システム)次に、図6を参照しながら砂杭造成の手順について説明する。この砂杭造成では、まず、中空管9を水平方向に位置固定した状態で、中空管9の垂直方向の傾斜角度(地中深さ方向に傾斜すること)を変化させて施工し、その後、中空管9を水平方向に所定角旋回して同一施工を順に行う例である。但し、施工手順はその逆、つまり中空管9の傾斜角度を位置固定した状態で、中空管9の旋回角度(水平方向の回転角)を変化させて施工し、その後、中空管9の傾斜角度を変更して同一施工を順に行うようにしてもよい。
図6において、ステップST1では、ベースマシン2を基準位置に位置決めした状態で、打設機1の中空管9を予め設定されている初期旋回角度にセットする。ステップST2では、中空管9が初期旋回角度に保持された状態で、ガイドコラム7の傾斜角度が油圧シリンダ6などを介して設定される。ここでは、例えば中空管9が定点0ないしは施工中心と最上段の杭下端予定部aとを結ぶ線の延長線上に配置される。そして、ステップST3では、中空管9がガイドコラム7内の油圧シリンダー及び回動装置10を介して地中へ貫入した後、引抜き過程で行われる流動化砂の注入作業がなされる。これにより、1番目の改良杭Pが造成される。なお、ステップST3の作業手順は後段で図7を参照しながら詳述する。
ステップST4では、中空管9を定点0ないしは施工中心と上から2番目の杭下端予定部aとを結ぶ線の延長線上に配置、つまり貫入角度とする。ステップST5では、ステップST4の貫入角度での施工が完了しているか否かを判断し、未施工の場合はステップST3にて2番目の改良杭Pが造成される。この操作は、図1に示される形状の改良範囲の場合だと、中空管9の貫入角度を略180度の範囲(一方側部外側面、地中底部、他方側部外側面)で順に変更しつつ貫入と注入作業がなされる。
この場合、傾斜角の変更毎に中空管9の貫入位置は、定点0ないしは施工中心から僅かにずれることもあるので、図5に矢印で示すごとくベースマシン2を必要に応じ前後に微動させて中空管9を施工中心に位置させる。このようにして全ての傾斜角での施工が完了すると(ステップST5で、YES)、ステップST6でガイドコラム7を上記したごとく次の旋回角度まで(水平方向に所定角)旋回させ、再びステップST2〜6の動作が繰返され、全周施工完了つまり全周で傾斜角度および旋回角度割り動作が完了すると(ステップST7でYES)、作業を終了する。
なお、ベースマシン2の停止状態でガイドコラム7のみを旋回動作させる場合には、旋回角度範囲が限定されるため、例えば全周を6等分割し、その分割区毎にベースマシン2のキャタピラにより打設機1そのものを一点旋回(ベースマシン自体の旋回)し、再びステップST1からの作業を行えば、図1に示す初期計画に基づく定点0ないしは施工中心から360°の範囲全体の地盤改良作業がなされる。また、ステップST2では、ステップST1と6の旋回角度設定毎に貫入角度設定するが、傾斜角度が90度の場合は重複施工することになる。そこで、ここでは、それを避けるため2回目以降の傾斜角度90度における貫入及び注入作業は除外すべくプログラムされている。
次に、以上のステップST3における一施工動作について図7を用いて説明する。まずステップST31では、中空管9の初期貫入動作がなされ、その傾斜角度と貫入深度に応じて中空管9の先端が施工限界点である杭下端予定部aに到達したことを検出すると(ステップST32で、YES)、ステップST33で貫入動作を停止し、この停止信号を受けてポンプ16を駆動する。すると、ステップST34で流動化砂を中空管9の先端より中空管引抜きによって形成される空間に注入つまり圧入開始する。この流量及び/又は圧力が設定値に達したなら(ステップST35で、YES)、ステップST36で所定ステップ長さ分だけ中空管9を引抜く。この動作が繰返される。
ステップST35において、一回目の引抜き動作以後は、例えば、圧力を一定とし、検出流量を漸減すべくプログラムされており、これによって、図3の一部に拡大して示すように、砂杭の充填量は、P1よりP2、P2よりP3というように上側に行くに従って階段的に漸減し、施工深度全般に亘っては図2に示すごとく、施工限界面(図1の地中底部及び側部外側面)で充填量が最大となり、地表部GL1でほぼ0に直線的に収束するような砂杭が形成されるものとなる。以上の動作が施工基面、すなわち施工天端面GL2に至ると(ステップST37で、YES)、ポンプ16が停止し、流動化砂の圧入動作が停止し、砂杭の一施工動作を完了する。
(変形例)図8及び図9は以上の地盤改良工法を変形した一例である。すなわち、この変形例は、地盤改良材として流動化砂に代えて、セメントミルク、又は土とセメンミルクなどを混ぜた流動化固化材を用いたものである。図中の丸は、施工域の改良範囲、施工深度に応じた流動化固化材の充填量を模式的に示している。この例でも、流動化固化材の充填量は上記形態と同様に、施工限界位置(図1の地中底部及び側部外側面)で最大となり、地表側でほぼ0に収束すべく注入制御がなされる。変形例の場合は、上記形態と地盤改良材が異なるため、それに応じて製造プラントなどが異なるが、上記形態と同様な作用効果を有している。
以上のように本発明は、請求項で特定される構成を実質的に備えておればよく、細部は以上の形態及び変形例を参考にして種々変更可能なものである。
1…打設機(2はベースマシン、5はアーム、7はガイドポスト)
3,4,6…油圧シリンダ
8…バイブロ
9…中空管
10…回動装置(11はスイベル、12はジョイント)
15…流動化砂製造プラント
16…ポンプ
18…高圧ホース
20…流量・圧力計
a…打設用杭下端予定部
0…定点(施工中心)
P…改良杭

Claims (3)

  1. 中空管を地表側より地中へ貫入し、引抜き過程で地盤改良材を中空管先端より中空管引抜きによって形成される空間に注入して改良杭を造成する地盤改良工法において、
    前記中空管を、水平方向に旋回したり垂直方向に傾斜調整可能であり、かつその旋回したり傾斜した姿勢を保って地中に貫入したり引抜き可能な打設機を使用して、
    地盤の改良範囲が施工域内の地表面より下層を施工の天端面として設定し、その天端面と深さ方向の地中底部、及び前記天端面と地中底部との間で施工域外との境界面となる側部外側面とで区画されており、前記地中底部及び側部外側面に打設用杭下端予定部を改良率に応じて縦横所定のピッチで予め決めておき、
    前記打設機により前記中空管を、地表付近に設定された定点を施工中心として、該施工中心と前記各杭下端予定部とを結ぶ線上に貫入し、該中空管の先端が前記地中底部や側部外側面に到達した後、該中空管を引抜きつつ地盤改良材を注入すると共に、前記地盤改良材の注入量を前記地中底部や側部外側面で最大、かつ地表面で0となるよう順次漸減すべく制御することを特徴とする地盤改良工法。
  2. 前記中空管先端から注入される地盤改良材の注入流量、及び/又は、注入圧力を検出し、この検出値が設定値に一致したら、前記中空管を予め決められた所定の距離だけ引き抜くことを特徴とする請求項1に記載の地盤改良工法。
  3. 請求項1又は2に記載の地盤改良工法により造成されて、地盤の改良範囲を区画している深さ方向の地中底部及び側部外側面より地表側の共通する定点へ向かって打設された複数の改良杭を備えていることを特徴とする地盤改良構造体。
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