JP5542387B2 - 不燃性照明カバー - Google Patents

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Description

本発明は、不燃性照明カバーに関し、より詳細には、十分な強度を保ち、光線透過性に優れ、モアレ縞が生じることがない不燃性照明カバーの技術に関する。
図5は、従来技術における第1の不燃性照明カバー21を示す斜視図である。図6は、従来技術における第1の不燃性照明カバー21の断面図である。従来より不燃性照明カバー21に用いられているガラスシート22(ユニチカ社製ティンクル(R))が引用文献1に記載されている。ガラスシート22は、ガラスクロスに、水、コロイダルシリカ、および糖類の酵素処理物を含有するバインダー溶液を含浸し(含浸工程)、ついで含浸物を乾燥させること(乾燥工程)によって得られる。該ガラスシート22は、長手方向と直交する方向の横断面が円弧状であり、円弧形状の両端部25a,25bがフレーム23に固定される。
特許文献2には、平成16年12月27日発令の国土交通省「国鉄技第124号」に記載される「鉄道に関する技術上の基準を定める省令等の解釈基準の一部改正について」の第83条に示される客車・天井部材料に適用される不燃基準に適合する不燃性照明カバーが記載されている。不燃性照明カバーは、ポリテトラフルオロエチレン樹脂含浸ガラスクロスシート、熱溶解成形性含フッ素樹脂層、ガラスクロスおよびポリカーボネート樹脂を含む積層体からなる。
特開2007−197854号公報 特開2007−220561号公報
特許文献1に記載される不燃性照明カバーは、たとえばガラスシート22の外周面を指で押すと簡単に窪み、十分な強度が保たれているとはいえない。ガラスシート22の強度を向上させるために、円弧状に曲げたガラスシート22の内側にリブ24を設けたものがある。リブ24は、照明カバー21の短手方向に配置されるとともに、その長手方向に一定の間隔をもって複数個設けられる。ガラスシート22の内側にリブ24を設けることによって、ガラスシート22の強度は向上するが、リブ24の奥側に設置される照明26の光がリブ24によって遮られ、あるいは、ガラスシート22にリブ24の影ができるという問題がある。
特許文献2に記載される積層体は、2つのガラスクロス層の間にポリカーボネート樹脂層を挟んで積層されるので、照明カバーの表面にモアレ縞が発生するという問題がある。モアレ縞が現れると照明カバーの外観が損なわれる。
本発明の目的は、十分な強度を保ち、光線透過性に優れ、モアレ縞が生じることがない不燃性照明カバーを提供することである。
この課題を解決するために本発明は、開口を有するフレームと、前記開口を塞ぐようにしてフレームに取り付けられた透光性ガラスシートと、前記透光性ガラスシートよりもフレームの内部側において湾曲状に弾性変形された状態で前記透光性ガラスシートに接して配置され、その弾性力により前記透光性ガラスシートを前記開口の外側へ押し出して緊張させる透光性樹脂板とを有するものである。また本発明において、前記透光性ガラスシートは、その端部がフレームの固定部に固定されており、前記透光性樹脂板は、その表面が前記透光性ガラスシートを圧接し、かつその端面が前記固定部を圧接することによってフレームに保持されているものである。また本発明において、前記固定部は、前記透光性ガラスシートの端部をクランプするものである。また本発明において、前記透光性樹脂板は、ポリカーボネート樹脂にて形成されるものである。
平成13年国土交通省令第151号の「鉄道に関する技術上の基準を定める法令」の鉄道車両用材料の燃焼性規格において、不燃性に区分され、かつ耐溶融滴下性を有するガラスシートの内面には、熱可塑性樹脂板を重ね合わせるので、ガラスシートは、ガラスシートの内面に当接する熱可塑性樹脂板によって補強され、ガラスシートにリブを設ける必要がなく、また、ガラスシートを2つのガラスクロス層の間にポリカーボネート樹脂層が挟まれた積層構造にしなくてもよい。従って、十分な強度を保ち、透過性に優れ、モアレ縞が生じることがない不燃性照明カバーを提供することができる。
本発明の一実施形態における不燃性照明カバー1を示す斜視図である。 不燃性照明カバー1の断面図である。 ガラスシート把持部7aの断面図である。 ガラスシート2が把持されたときのガラスシート把持部7aの断面図である。 従来技術における第1の不燃性照明カバー21を示す斜視図である。 従来技術における第1の不燃性照明カバー21の断面図である。
本発明の一実施形態について図1、図2、図3および図4に基づいて説明する。図1は、本発明の一実施形態における不燃性照明カバー1を示す斜視図である。不燃性照明カバー1は、透光性を有したガラスシート2と、熱可塑性樹脂板である透光性を有した押圧板3と、フレーム4と、上部カバー18とを備える。ガラスシート2およびガラスシート2の製造方法については、後に詳述する。本発明の不燃性照明カバー1は、たとえば鉄道車両の車両の照明装置に対して用いられる。その場合は鉄道車両の車内の天井部分に対して設けられる。
不燃性照明カバー1のフレーム4は、ガラスシート把持部材5a,5bとサイドプレート6とによって構成される。ガラスシート把持部材5a,5bおよびサイドプレート6は、アルミニウムによって形成される。ガラスシート把持部材5a,5bは、左右対称に形成され、不燃性照明カバー1の長手方向の両側に左右対称に配置される。サイドプレート6は、平板状であって、不燃性照明カバー1の長手方向の両端において長手方向と直交する短手方向に配置され、ガラスシート把持部材5a,5bの端部を連結する。ガラスシート把持部材5a,5bとサイドプレート6とによって、開口を有した矩形のフレーム4が形成される。ガラスシート把持部材5a,5bとサイドプレート6とは、図示しない取り付け金具によってねじ止めされて固定される。
図2は、不燃性照明カバー1をその長手方向と直交する短手方向の横断面で切断した断面図である。ガラスシート把持部材5a,5bは、長手方向と直交する横断面が、略L字形である。略L字形を形成する下辺は、円弧状に設置されるガラスシート2との統一感を出すために水平方向からやや下方に傾斜している。本実施形態においては、略L字形を形成する2辺がなす角度は、115°である。このようなガラスシート把持部材5a,5bは、たとえば実用新案登録第3126667号に開示されている。
図3は、ガラスシート把持部7aの断面図である。ガラスシート把持部材5a,5bは、下方に傾斜した下辺8a,8bを備える。固定部であるガラスシート把持部7a,7bは、下辺8a,8bの端部に形成される。ガラスシート把持部7aは、ガラスシート2を把持していない状態で略V字形である。略V字形は、下辺8a,8bと、下辺8a,8bに対して各々45度の角度の方向に形成される上辺9a,9bとによって構成される。V字形がなす角度は45度に限定されるものではなく、45度以下であってもよい。上辺9a,9bは、下辺8aの厚さに対して60〜80%の厚さになるように形成される。上辺9a,9bの内面には、波型形状の凸部10が形成され、下辺8a,8bの内面には波型形状の凹部11が形成される。
図4は、ガラスシート2が把持されたときのガラスシート把持部7aの断面図である。本実施形態で用いられるガラスシートの厚みは、0.08mm〜0.3mmである。ガラスシート2の端縁部がガラスシート把持部7a,7bに挿入された状態で、上辺9a,9bが下方に向けてプレスされると、上辺9a,9bが塑性変形されて、ガラスシート2の端縁部は、上辺9a,9bの凸部10と下辺8a,8bの凹部11とによって波型に折り曲げられてクランプされる。これによって、ガラスシート把持部7a,7bで把持されるガラスシート2の端縁部には、大きな把持摩擦力が働く。ガラスシート把持部7a,7bで把持されたガラスシート2は、図2に示すように、フレーム4の開口を塞ぎ、重力によって垂れ下がって、長手方向と直交する横断面において、不燃性照明カバー1の外側に向けて凸状の円弧となる。
円弧状のガラスシートの内面側には、ポリカーボネート樹脂で形成された熱可塑性樹脂板である押圧板3が設けられる。本実施形態で用いられる押圧板3は、厚みが0.5mm〜2mmの平板である。押圧板3は、図示するように、湾曲状に弾性変形された状態で、外面15がガラスシート2の内面14に圧接し、長手方向と直交する横断面における両端面12a,12bが、ガラスシート把持部材5a,5bの上辺9a,9bに形成される端面13a,13bに圧接する。これによって押圧板3は、ガラスシート2を円弧状に緊張させた状態でフレーム4に保持させる。図示しないが、押圧板3の長手方向の両端面は、サイドプレート6に当接する。押圧板3は、このような簡単な構成によって、ガラスシート2の内面14に沿うように設置される。ガラスシート2は、ガラス繊維を用いた織物によって構成されており、透光性を有するとともに透過光を拡散させる機能を有する。
ここで、ガラスシート2(ユニチカ社製ティンクル(R))および該ガラスシート2の製造方法について説明する。ガラスシート2およびガラスシート2の製造方法については、特開2007−197854に開示されている。ガラスシート2は、ガラスクロスに、水、コロイダルシリカおよび糖類の酵素処理物を含有するバインダー溶液を含浸し(含浸工程)、ついで含浸物を乾燥させること(乾燥工程)によって得られる。
(ガラスクロス)
前記含浸工程に付されるガラスクロスは、特に限定されず、ガラスクロスの生機、種々の加工処理が施されたガラスクロス、および使用済みガラスクロスのいずれであってもよい。これらの中でもヒートクリーニングされたガラスクロス、またはヒートクリーニングされ、ついでシランカップリング剤処理されたガラスクロスが好ましく、ヒートクリーニング処理され、ついでシランカップリング剤処理されたガラスクロスがより好ましい。
前記ガラスクロスに用いられるガラス繊維としては、通常のガラス繊維として使用されるものであれば特に限定されるものではないが、例えばEガラス、Dガラス、Tガラス、Cガラス、ECRガラス、Aガラス、Lガラス、Sガラス、YM31−Aガラス、Hガラス等のガラス繊維が挙げられる。中でも、特に好ましいのは、Eガラス繊維である。これらガラス繊維は、公知の製造方法に従って製造されるものでもよく、市販品を用いてもかまわない。
ガラスクロスの織成方法(織り方)としては、常法に従ってよく、例えば、平織、綾織、斜文織、からみ織、朱子織、三軸織又は横縞織などが挙げられる。織成は、例えばジェット織機(例えばエアージェット織機、ウォータージェット織機)、スルザー織機、レピヤー織機などの公知の織機を用いて行うことができる。
また、前記ガラス繊維は、長繊維および短繊維のいずれからなっていてもよく、前記ガラス繊維が長繊維の場合は適宜の数だけ引き揃えて固めたものを使用することができるが、短繊維のものは撚りをかけて、つなぎ合わせた糸、すなわち紡績糸として使用することができる。使用されるガラス繊維の番手は、通常、約1〜1000tex、好ましくは約5〜850tex、より好ましくは約5〜200tex、最も好ましくは約5〜150texの範囲である。また、前記ガラス繊維として長繊維を用いる場合には、該ガラス繊維は、撚りがかけられていることが好ましい。撚り数は特に制限がないが、100cm当たり約20〜200回程度のものを使用するとよい。撚り方向として公知の右撚り(S撚り)、左撚り(Z撚り)のいずれであってもよい。また、撚り糸の形態としては、片撚り糸、諸撚り糸、ビッコ諸撚り糸、強ねん糸、壁撚り糸および駒撚り糸のいずれであってもよい。ガラスクロスの密度は、経糸、緯糸共に、約10〜80本/25mm程度であることが好ましく、約40〜60本/25mm程度であることがより好ましい。密度が約10本/25mm程度未満では、ガラスクロスの空隙部が多すぎ、且つ十分な引張強度が得られないおそれがあり、約80本/25mm程度以上であると、ガラスクロスの可とう性、柔軟性が損なわれるおそれがあり、さらに取り扱いが難しくなる恐れがある。
前記含浸工程に付されるガラスクロスがヒートクリーニングされ、ついでシランカップリング剤処理されたガラスクロスであるのが好ましいので、好ましい態様としては、ガラスクロスをヒートクリーニングし(ヒートクリーニング工程)、ついで、シランカップリング剤で処理し(シランカップリング剤処理工程)、シランカップリング剤で処理されたガラスクロスを前記含浸工程に付し、含浸工程で得られた含浸物を前記乾燥工程に付すことによりガラスシートを製造することが挙げられる。
以下、好ましい態様も含めて、各工程を説明する。
(ヒートクリーニング工程)
本工程では、ガラスクロスをヒートクリーニングする。本工程に用いられるガラスクロスは、特に限定されないが、通常、ガラスクロスの生機である。ガラスクロスの生機をヒートクリーニングすることにより、生機に付着した集束剤を除去することができる。
また、前記ヒートクリーニング処理は、通常、約300℃〜400℃程度の加熱炉内にガラスクロスを約24〜120時間、好ましくは約48〜96時間程度放置することにより行われる。
(シランカップリング剤処理工程)
本工程では、前記ヒートクリーニングされたガラスクロスをシランカップリング剤処理する。
シランカップリング剤処理は、シランカップリング剤をガラスクロスに固着又は固定化することにより行われる。シランカップリング剤としては、例えばエポキシシラン類、アミノシラン類、クロルシラン類、ビニルシラン類、(メタ)アクリルシラン類などが挙げられ、より具体的には例えば、例えばγ−アミノプロピルトリエトキシシラン、γ−アミノプロピルトリメトキシシラン、イミダゾリンシラン、N−アミノエチルアミノプロピルトリメトキシシラン、N−フェニル−γ−アミノプロピルトリメトキシシラン、N−β−(N−ビニルベンジルアミノエチル)−γ−アミノプロピルトリメトキシシラン塩酸塩、N−3−(4−(3−アミノプロポキシ)ブトキシ)プロピル−3−アミノプロピルトリメトキシシラン、トリアジンシラン等のアミノシラン類、β−(3,4−エポキシシクロヘキシル)エチルトリメトキシシラン等のエポキシシラン類、γ−クロロプロピルトリメトキシシラン等のクロルシラン類、γ−メタクリルオキシプロピルトリメトキシシラン等の(メタ)アクリルシラン類、ビニルトリメトキシシラン、ビニルトリエトキシシラン等のビニルシラン類等などが挙げられる。なお、前記シランカップリング剤は、エトキシシラン類であるのが好ましい。
本工程では、前記シランカップリング剤は適宜溶媒に溶かして使用される。かかる溶媒としては、特に限定されないが、例えば、水、メチルアルコール、エチルアルコール、プロピルアルコール、イソプロピルアルコール、ブチルアルコールおよびイソブチルアルコールなどの低級アルコール、およびイソプロピルエーテル、テトラヒドロフランおよびジオキサンなどのエーテルなどが挙げられる。これらは単独もしくは複数混合して使用される。
シランカップリング剤のガラスクロスへの固着もしくは固定化は、通常、シランカップリング剤を溶媒に約0.01〜20重量%程度、好ましくは約0.1〜5重量%程度の濃度に溶解したシランカップリング剤の溶液を、ガラスクロスに含浸することにより行われる。
(含浸工程)
前記含浸工程は、前記ガラスクロスに、水、コロイダルシリカおよび糖類の酵素処理物を含有するバインダー溶液を含浸できさえすれば特に限定されない。
前記バインダー溶液は、通常、水に、コロイダルシリカおよび糖類の酵素処理物を溶解もしくは分散させることにより得られる。
前記糖類としては、例えば、単糖類や多糖類およびそれらの誘導体などが挙げられるが、好ましい例としては、例えば、シクロデキストリン、キトサン、グアーガム、キサンタンガム、ローカストビーンガム、トラガントガム、アルギン酸、ペクチン、カラギナン、キトサン、キシラン、プルラン、メチルセルロース、カルボキシメチルセルロース(CMC)などが挙げられ、これらは1種または2種以上で用いてもよいが、少なくともシクロデキストリンおよび/またはキトサンを含むのがよく、シクロデキストリンおよびキトサンを含むのが好ましく、シクロデキストリン、キトサンおよびプルランを含むのがより好ましい。
前記糖類を処理する酵素としては、例えば、加水分解酵素、糖転移酵素および異性化酵素などが挙げられ、これらの1種または2種以上を用いてもよいが、中でも、加水分解酵素および/または糖転移酵素が好ましく、加水分解酵素、または加水分解酵素および糖転移酵素がより好ましく、加水分解酵素が最も好ましい。これらの酵素は、公知の酵素であってよい。
例えば、加水分解酵素としては、例えば、デキストラナーゼ、ヘミセルラーゼ、β−ガラクトマンナナーゼ、(β−ガラクトシダーゼ)ペクチンエステラーゼ、プルラナーゼ、アルギンリアーゼ、キシラナーゼ、ペクチナーゼ、セルラーゼ、アミラーゼなどが挙げられ、転移酵素としては、例えば、シクロマルトデキストリングルカノトランスフェラーゼ、シクロデキストリングルコシルトランスフェラーゼ、デキストリンデキストラナーゼ、β−フラクトフラノシダーゼ、β−ガラクトシダーゼなどが挙げられ、異性化酵素としては、ラセマーゼ、グルコーマイソメラーゼなどが挙げられる。
これらの酵素は、使用する多糖類などの糖類に応じて、適宜選択され、例えば、多糖類として、ローカストビーンガム、キサンタンガム、グアーガムなどを用いる場合は、ヘミセルラーゼ、β−ガラクトマンナナーゼなどが用いられ、アルギン酸を用いる場合は、アルギン酸リアーゼが用いられ、キトサンを用いる場合は、キトサナーゼ、ペクチナーゼなどが用いられ、ペクチンを用いる場合は、ペクチナーゼが用いられ、キシランを用いるときはキシラナーゼが用いられ、カルボキシメチルセルロースを用いる場合は、セルラーゼが用いられ、シクロデキストリンを用いるときはシクロマルトデキストリングルカノトランスフェラーゼ、シクロデキストリングルコシルトランスフェラーゼ、デキストラナーゼなどを用いることができる。これらの酵素は精製酵素であってもよく、また、粗酵素であってもよく、あるいはこれらの酵素を産生する微生物を酵素源として用いてもよい。
糖類の処理物は、あらかじめ水に糖類と酵素を添加し酵素反応させて調製してもよく、あるいは水にコロイダルシリカ、糖類および酵素を添加し、コロイダルシリカが存在する系で酵素反応させて調製してもよい。
バインダー溶液における各成分の配合割合は、特に限定されないが、通常、水に対して、コロイダルシリカ10〜60重量%、糖類の酵素処理物0を越え5重量%の範囲内であり、好ましくは、コロイダルシリカ20〜50重量%、糖類の酵素処理物0.05〜2重量%である。
前記バインダー溶液の調製法の一例として、各種添加剤を配合することができる。前記添加剤としては、例えば、無機充填剤、難燃化剤、酸化防止剤、帯電防止剤、滑剤などが挙げられる。
無機充填剤としては、例えば、炭酸カルシウム、硫酸バリウム、珪砂、タルク、クレー、マイカ、シリカ、ゼオライト、グラファイトなどが挙げられる。
難燃化剤としては、金属水酸化物や含水無機結晶化合物が好ましく、より具体的には例えば、水酸化アルミニウム、水酸化マグネシウム、水酸化カルシウム、塩基性炭酸マグネシウム、ハイドロタルク石群(例えば、ハイドロタルク石、スチヒタイト、パイロオーライト等)、二水和石こう、アルミン酸化カルシウムなどが好ましい。
酸化防止剤としては、例えばフェノール系またはアミン系の酸化防止剤等が挙げられる。
帯電防止剤としては、例えば、アニオン系、カチオン系または非イオン系界面活性剤等が挙げられる。
滑剤としては、例えば、炭化水素系、脂肪酸系、脂肪酸アミド系、エステル系、アルコール系または金属石鹸系滑剤等が挙げられる。
前記添加剤のバインダー溶液中の含有量は、特に限定されず、バインダー溶液に対して、通常50重量%以下であり、好ましくは30重量%以下である。
なお、前記バインダー溶液は、便宜上、バインダー溶液の固形分濃度が0.1〜50重量%(好ましくは1〜40重量%、より好ましくは5〜40重量%)となり、25℃における粘度が50〜500mPa・s(200〜300mPa・s、より好ましくは230〜270mPa・s)となり、25℃におけるpHが7〜14(好ましくは9〜13、より好ましくは10〜12)となり、比重が1.1〜1.5(好ましくは1.2〜1.4)となるように、水に、コロイダルシリカ、糖類、酵素および所望により添加剤を、それぞれ少量ずつ添加して混合するか、あるいは水に糖類、酵素を添加した場合、撹拌して酵素反応させ、これにコロイダルシリカおよび所望により添加物を添加して混合することにより調製することができる。
ガラスクロスへのバインダー溶液の含浸手段としては、特に限定されず、例えば、浸漬手段、塗布手段、スプレー手段などが挙げられる。より具体的には、例えば、巻取機の捲き芯部としての紙管に巻回させる直前の走行ガラスクロスをバインダー溶液が収容されたバインダー溶液槽中に浸漬させた後、例えばニップロール等で余剰のバインダー溶液を搾り取り、適量のバインダー溶液が付着したガラスクロスを捲き芯部に巻回させるなどの公知の方法、または例えば巻取機の捲き芯部に巻回されたガラスクロスに対して刷毛でバインダー溶液を塗布したり、スプレーでバインダー溶液を吹付けたりするなどの公知の方法が挙げられる。
前記バインダー溶液の付着量は、限り特に限定されないが、採光性に優れたガラスシートを得るという観点から、前記ガラスクロスに対して、固形分換算で、0.001〜50重量%が好ましく、0.01〜30重量%がより好ましく、0.1〜20重量%が最も好ましい。
(乾燥工程)
本工程では、前記含浸工程で得られた含浸物を乾燥する。本工程によりガラスシート2が得られる。
本工程では、前記含浸工程で得られた含浸物を乾燥する。本工程によりガラスシート2が得られる。
乾燥手段は、限り特に限定されず、自然乾燥や乾燥機を用いる手段などの公知の手段であってよく、乾燥温度は、特に限定されないが、通常、20℃〜500℃であり、好ましくは25℃〜300℃である。乾燥時間は、特に限定されないが、通常、1秒間〜1週間であり、好ましくは30秒間〜3日間であり、より好ましくは1分間〜24時間である。
かくして得られたガラスシート2は、シート状物であり、光透過性に優れ、柔軟性や可とう性に優れ、さらに火災時にも大量の煙を発生させることなく、不燃性に優れている。なお、前記ガラスシート2は、前記添加剤として燃焼性の添加剤を多量に用いずに製造された場合には、通常、平成13年国土交通省令第151号の「鉄道に関する技術上の基準を定める省令」の鉄道車両用材料の燃焼性規格において、不燃性に区分され、かつ耐溶融滴下性がある。
また、前記ガラスシートは、JIS K 7105の測定法Aに従い測定される全光線透過率が20〜90%であるのが好ましく、40〜70%であるのがより好ましい。前記ガラスシート2の全光線透過率は、前記のガラスシート2の製造において、例えば、原料のガラスクロスの厚さやバインダー溶液の屈折率(例えばバインダー溶液中の前記添加剤の種類)を常法に従い適宜に設定することにより前述の好ましい範囲内とすることができる。
(燃焼試験)
ユニチカ社製ティンクル(R)とタキロン社製ポリカーボネート板PS600(0.8mm)を重ね合わせ下記の燃焼試験を行った。サンプルの構成は、炎が当たる面をティンクル(R)として行った。
平成13年国土交通省令第151号の鉄道車両用非金属材料の試験方法Iを参考に、B5 板のサンプルを45°傾斜に保持し、サンプルの下面中心の垂直下方25.4mmのところに純エチルアルコール0.5ccの入った容器を置き、ついで着火して、燃料が燃え尽きるまで放置した。ここで、燃焼中の煙の発生状況、燃焼終了後のサンプル状態(変色および変形)を観察した。なお、耐溶融滴下性については、平成13年国土交通省令第151号に規定されているとおり、鉄道車両用非金属材料の試験方法Iにおいて、アルコール燃焼後の材料表面が平滑性を保つか否かで評価した。
Figure 0005542387
本発明の実施形態を説明するにあたって、ガラスシート2としてユニチカ社製ティンクル(R)を用いて説明したが、ガラスシート2は、ユニチカ社製ティンクル(R)に限定されるものではない。
このように、ガラスシート2は、平成13年国土交通省令第151号の「鉄道に関する技術上の基準を定める法令」の鉄道車両用材料の燃焼性規格において、不燃性に区分されている。従って、2つのガラスクロス層の間にポリカーボネート層が挟まれた積層構造のガラスシートを用いなくてもよいので、ガラスシート2の外面17にモアレ縞が生じることがない不燃性照明カバー1を提供することができる。
さらに、ガラスシート2は、耐溶融滴下性を有するので、ガラスシート2よりも上側において、このガラスシート2に重ね合わされポリカーボネートで形成された押圧板3が、万一の火災発生時の熱により溶融しても、その溶融したポリカーボネートが滴下することを防ぐことができる。
さらに、ガラスシート2は、ガラスシート2の内面14に当接する押圧板3によって補強されるので十分な強度を保ち、ガラスシート2にはリブを設けなくてもよく、ガラスシート2に設けられたリブによって照明16の光が遮られ、あるいは、ガラスシート2にリブの影が出ることを防止することができる。また、ガラスシート2の外面17に外部から力が加えられた場合にガラスシート2が窪む窪み代を小さくすることができる。
また、ガラスシート2は、ガラスシート2の内面14に押圧板3が圧接し、長手方向と直交する短手方向に引張られた状態で設置されるので、たとえばガラスシート2の表面が波打っている場合であっても、設置されたガラスシート2は、きれいな円弧状になり美観を損ねることはない。
さらに、不燃性照明カバー1は、平成13年国土交通省令第151号の「鉄道に関する技術上の基準を定める法令」の鉄道車両用材料の燃焼性規格において、不燃性に区分されている。
1,21 不燃性照明カバー
2,22 ガラスシート
3 押圧板
4,23 フレーム
5a,5b ガラスシート把持部材
6 サイドプレート
7a,7b ガラスシート把持部
8a,8b 下辺
9a,9b 上辺
10 凸部
11 凹部
12a,12b,13a,13b 端面
14 内面
15,17 外面
16,26 照明
18,27 上部カバー
24 リブ
25a,25b 端部

Claims (5)

  1. 開口を有するフレームと、
    前記開口を塞ぐようにしてフレームに取り付けられた透光性ガラスシートと、
    前記透光性ガラスシートよりもフレームの内部側において湾曲状に弾性変形された状態で前記透光性ガラスシートに接して配置され、その弾性力により前記透光性ガラスシートを前記開口の外側へ押し出して緊張させる透光性樹脂板とを有することを特徴とする不燃性照明カバー。
  2. 前記透光性ガラスシートは、その端部がフレームの固定部に固定されており、前記透光性樹脂板は、その表面が前記透光性ガラスシートを圧接し、かつその端面が前記固定部を圧接することによってフレームに保持されていることを特徴とする請求項1に記載の不燃性照明カバー。
  3. 前記固定部は、前記透光性ガラスシートの端部をクランプするものであることを特徴とする請求項2に記載の不燃性照明カバー。
  4. 前記透光性樹脂板は、ポリカーボネート樹脂にて形成されることを特徴とする請求項1から3のいずれか一つに記載の不燃性照明カバー。
  5. 平成13年国土交通省第151号の「鉄道に関する技術上の基準を定める省令」の鉄道車両用材料の燃焼性規格において、不燃性に区分され、かつ耐溶融滴下性がある請求項1から4のいずれか一つに記載の不燃性照明カバー。
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