JP5541647B2 - 部材連動機構 - Google Patents

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Description

本発明は、引出の出し入れ動作に関連づけて部材を昇降させる必要のある場合に好適に利用可能な部材連動機構に関するものである。
従来より、筐体に収容された引出を複数同時に引き出した際に、重心が前方に移動し、これにより筐体が前方に転倒することがある。このため、引出の機能の一つとして、1個の引出が引き出された後に、2つ目の引出が引き出せないようにするセーフティロック機構が採用される場合がある。
例えば、特許文献1に示されるものは、各引出に杆部材を設ける一方、キャビネット本体に、上下移動可能な支柱と、各杆部材に対応して支柱に設けられた傾斜溝付きのブロック体とを設け、引出が引き出される際に杆部材がブロック体の傾斜溝に係合して支柱を持ち上げ、この状態で2つ目の引出を引き出そうとしても、変位したブロック体に杆部材がブロックされて当該引出を引き出せないようにして、セーフティロック状態が実現されるようにしている。
特開2001−342770号公報
ところが、このように引出の引き出し動作を杆部材と傾斜溝とを介して支柱の上下動に変換する構造のものは、リニア方向の摺動を伴うため、作動の円滑性が低下し易く、ガタつきや操作抵抗の増大につながり易い。また、所定の摺動距離内で支柱に比較的大きい上下変位を得る必要がある場合には、傾斜溝の傾斜を大きくする以外にないが、このようにすることで円滑な作動や軽快な操作感が更に損なわれる可能性もある。
本発明は、このような課題に着目してなされたものであって、引出の出し入れ動作に連動させて部材を昇降させる必要のあるセーフティロックその他の種々の機能を実現する場合において、引出の操作性や部材間の連動の円滑性を有効に向上させた部材連動機構を実現することを目的としている。
本発明は、かかる目的を達成するために、次のような手段を講じたものである。
すなわち、本発明の部材連動機構は、
引出の出し入れ動作に伴って筐体の側板に設けた変位惹起用の部材を上下動させ、これにより引出に所定の機能を実現するものにおいて、引出に対応する位置に鉛直軸回りに水平回転動作を行う姿勢変更用の部材を設けるとともに、当該姿勢変更用の部材に変位惹起用の部材を隣接させて、両部材の端面間に互いに凹凸で係り合う斜面を形成し、引出の出し入れ動作時に前記姿勢変更用の部材が引出に直接又は間接に係って水平回転して、その姿勢変更用の部材の水平回転に伴い凸同士が突き合うまで当該姿勢変更用の部材が姿勢変更することによって、斜面における動作変換を通じて変位惹起用の部材を上下動させるように、姿勢変更用の部材と変位惹起用の部材とを関連づけていることを特徴とする。
このように構成すると、杆部材と傾斜溝とのリニア方向の係合構造を利用する従来構造等に比べて、回転動作であること、引出の出し入れ方向と姿勢変更用の部材の動作方向とが合致していること等により、円滑な作動が期待でき、ガタつきや操作抵抗の少ない連動状態を得ることが可能となる。また、同じ回転動作でも、鉛直面内の回転を利用する場合に比べて、重力の影響を受け難く、余分な上下動も生じず、鉛直方向に対して引出との係り合いが深くなったり浅くなったりする不都合もないため、より安定した作動を確保することができる。
また、姿勢変更用の部材に変位惹起用の部材を隣接させて、両部材の端面間に互いに凹凸で係り合う斜面を形成し、姿勢変更用の部材の水平回転に伴い凸同士が突き合うまで当該姿勢変更用の部材が姿勢変更することによって、斜面における動作変換を通じて変位惹起用の部材を上下動させるようにしているため、上記関連づけの部分において円滑な動作変換を実現することができる。
なお、このような作用効果を得る限りにおいては、姿勢変更用の部材と変位惹起用の部材とは積み重ねられるものに限らない。
その際、セーフティロック状態を安定ならしめるためには、凸同士が突き合う位置において、一方の凸の先端に他方の凸の先端を受け入れる凹所を設けておくことが有効である。
引出の動作と姿勢変更用の部材の水平回転動作とを的確な作動の下に関連づけるためには、姿勢変更用の部材に関連づけて前記軸心回りまたは当該軸心と平行な軸心回りに回転可能にカムを設け、引出を引き出す際に引出の一部でこのカムを回転させて姿勢変更用の部材に水平回転動作を引き起こすようにしておくことが効果的である。
勿論、作動に不都合がなければ、要素部品の組込み状況等に応じ、姿勢変更用の部材に関連づけて前記軸心と直交する軸心回りに回転可能にカムを設け、引出を引き出す際に引出の一部でこのカムを回転させて姿勢変更用の部材に水平回転動作を引き起こすように構成しても構わない。この場合にも、姿勢変更用の部材自体が水平回転する点については同様の効果を得ることができる。
上記において、斜面における滑らかな作動と、必要な軸方向寸法の増大量とを両立させるためには、姿勢変更用の部材の上下隣接位置に変位惹起用の部材を配置して、それぞれ姿勢変更用の部材と変位惹起用の部材の端面間に凹凸で係り合う斜面を形成しておくことが望ましい。
水平回転するカムが、軸心に垂直な方向に向けて開口部を有し、この開口部に引出の一部を係り合わせるようにしたものである場合に、引出に対する不正な引き出し操作を防止するためには、開口部の上方を閉止して引出の浮き上がりを規制しておくことが好ましい。
以上の部材連動機構の好適な適用例としては、同一軸心上に姿勢変更用の部材を含む複数の軸部材を積み重ねるように配置して、引出が引き出される際に対応する姿勢変更用の部材が引出に直接又は間接に係って姿勢変更することにより引出の通過後に軸部材全体の実質的な軸方向寸法の増大を引き起こし、引出を押し込むことにより当該軸部材の姿勢変更状態が解消されて軸部材全体の軸方向寸法の増大が消失するように構成するとともに、軸部材全体の軸方向寸法の増大を規制する規制手段を設けて、その増大量を、1つの引出の引き出し動作に伴って生じる軸方向寸法の増大量にほぼ規制してセーフティロック機能を実現しているものが挙げられる。
本発明の部材連動機構は、以上のように、引出の出し入れ動作に伴い姿勢変更用の部材が水平回転して、この姿勢変更用の部材に関連づけられた変位惹起用の部材が上下動する構成であり、引出の出し入れ方向と姿勢変更用の部材の動作方向が合致して円滑な作動が確保できる上に、その関連づけも凹凸で係り合う斜面等を採用することで無理のない動作変換が可能となるので、引出の出し入れ動作に伴ってセーフティロックその他の引出の機能を軽快かつ安定確実に発揮させることが可能となる。
以下、本発明の一実施形態を、図面を参照して説明する。
図1に示す収納装置は、筐体1に複数段の引出2を、図示しないレール機構を介して出し入れ可能に取り付けたもので、図2に示すように筐体1の内側面と引出2の外側面との間に、2以上の引出2が順次に或いは同時に引き出されることを禁止するセーフティロック機構SLを構成している。図2においては最上段の引出2のみが想像線で示してあるが、それ以外の引出2も基本構成は同様である。
すなわち、引出2は、引出本体21の前面側に鏡板22を設けたもので、引出本体21を構成する側板21aには、図2及び図5に示すようにセーフティロック機構SLを作動させるための突子23aが引出2の一部として設けられている。この実施形態の突子23aは樹脂部材23の一部に形成され、樹脂部材23は引出本体21の側板21aに嵌め込まれた状態で取り付けられている。
一方、セーフティロック機構SLを構成する筐体1側の構成要素は、図2〜図4に示すように、筐体1の側板11の内面に同一軸心m上に積み重ねるように配置した複数の軸部材3、4、5を主体としている。具体的には、筐体1の側板11に設けた凹所11aに概略チャネル状の取付具12を介して上下のエンド部材61、62を固定配置し、そのエンド部材61、62間に本発明のガイド部材としての役割を担う角柱状の軸心部材63を配置して、この軸心部材63に、姿勢変更用の軸部材3、変位惹起用の軸部材4、及び、変位伝達用の軸部材5を外嵌している。各軸部材3、4、5は、本実施形態の場合樹脂素材からなっている。
姿勢変更用の軸部材3は、各引出2の対応位置において軸心部材63に対して回転可能かつ軸心m方向にスライド可能に配置された、少なくとも本体部31が円柱体状をなすもので、その上下両端面に図4、図7等に拡大図示するように円周方向に沿って波状に変化する凹凸の斜面(テーパ面)32を形成している。この軸部材3は中空状のものであり、斜面32は中空部分以外、軸心mから延びる線の集まりである。
そして、この姿勢変更用の軸部材3の一部を利用して、前記軸心部材63の軸心m回りに一体的に回転するようにカム7を構成している。このカム7は、図4及び図5に示すように、軸部材3の周壁に軸心mに垂直な方向に向けて開口部71を有し、この開口部71に引出2の一部である前記突子23aを出し入れ動作時に係り合わせるようにしたもので、軸部材3の通常位置(引出2の押込時に対応)でこの開口部71は図5及び図6(a)に示すように収納装置の前方から見て斜め後方を向いており、引出2を引き出す際に図6(a)→(b)→(c)→(d)→(e)のように引出2の突子23aでこのカム7を回転させて、軸部材3に通常位置から引出時対応位置までの水平回転動作を引き起こすようにしている。そして、引出2が通過した後の軸部材3の引出時対応位置で、カム7の開口部71は斜め前方を向き、突子23aは開口部71から離れることができる。引出2を押し込む際には、逆に図6(e)→(d)→(c)→(b)→(a)のように引出2の突子23aでカム7を逆回転させて、軸部材3に引出時対応位置から通常位置に復帰する水平回転動作を引き起こすことができる。カム7は、図4に示すようにその開口部71の上方を頂部72により閉止されており、突子23aが開口部71から上方に抜け出ることを規制している。
変位惹起用の軸部材4は、図2〜図4に示すように、前記姿勢変更用の軸部材3に接するようにその上下隣接位置において軸心部材63に対して回転可能かつ軸心m方向にスライド不能に配置された、少なくとも姿勢変更用の軸部材3に面する本体部41が円柱体状をなすもので、その本体部41のうち姿勢変更用の軸部材3に隣接する端面に、図4、図7等に拡大図示するように円周方向に沿って波状に変化する凹凸の斜面(テーパ面)42を形成している。この軸部材4も中空状のものであり、斜面42はある回転位相において前記斜面32に対し山と谷、谷と山が合致するものである。この姿勢変更用の軸部材4は、側端面に設けた係合突起43が図3に示すチャネル状の取付具12の一部に設けた前壁12aに係り合った状態で取り付けられ、回転を禁止されるとともに軸心m方向にスライド動作を許容されている。姿勢変更用の軸部材3の上下に位置する変位惹起用の軸部材4同士は、互いに上下対称なものである。
そして、これら両軸部材3、4に形成された凹凸の斜面32、42同士は、姿勢変更用の軸部材3が図6(a)の通常位置にあるとき図7(a)に示すように凹凸で嵌り合う関係、すなわち、山と谷同士が相互に隙間なく密接に係り合う関係にあり、姿勢変更用の軸部材3が図6(e)に示す引出時対応位置にまで姿勢変更すると、図7(b)に示すように山と山が突き合い、谷と谷の間に隙間が生じる関係となるように設定されている。この実施形態の場合、図7(b)に示す凸同士が突き合う位置において、一方の凸の先端に他方の凸の先端を受け入れる微小な凹所3a(図4、図7(b)参照)が設けてある。
変位伝達用の軸部材5は、図2及び図3に示すように、下の段の引出2に関連する変位惹起用の軸部材4と上の段の引出2に関連する変位惹起用の軸部材4との間に接するように介在した状態で、軸心部材63に対して少なくとも軸方向にスライド可能に配置された細長いパイプ状のもので、下の段の変位惹起用の軸部材4に生じる上下方向の変位を上の段に位置する変位惹起用の軸部材4に伝達して上下変位を連動させる役割をなしている。なお、最上方に位置する変位伝達用の軸部材5の上端には、拡開した変位伝達用の軸部材5´が設けてある。この軸部材5´は、姿勢変更用の軸部材3の上側に位置する変位惹起用の軸部材4の構造を利用しており、基本的に同じものである。
すなわち、例えば最上段の引出2が引き出される際に、その引出2に対応する軸部材3が図6(a)→(e)に示すように水平回転動作をするに伴って、斜面32,42の凸同士が突き合うまで当該軸部材3が図8(a)→(b)のように姿勢変更すると、姿勢変更用の軸部材3に隣接する1つの変位惹起用の軸部材4が山と谷のピッチ相当分だけ軸方向に相対変位し、姿勢変更用の軸部材3の上下に隣接する変位惹起用の軸部材4との間でその2倍の相対変位が現われるので、姿勢変更用の軸部材3を含みその上方に位置する軸部材4、5、5´が軸心m方向にスライドして、これにより軸部材全体(最下段の変位惹起用の軸部材4から最上段の軸部材5´まで)の軸方向寸法Lを実質的にΔLだけ増大させることになる。引出2を押し込むと、対応する軸部材3は図8(b)→(a)で示すように姿勢変更状態が解消されて、軸部材全体の軸方向寸法Lの増大量ΔLが消失することとなる。図8(c)は真ん中の引出2を引き出した際の作動状態を示し、図8(d)は最下段の引出2を引き出した状態を示し、それぞれ対応する軸部材3を含みその上方に位置する軸部材4、5、4、3…が軸心m方向にスライドして、これにより軸部材全体の軸方向寸法Lの実質的な増大量ΔLが得られることになる。
そして、この実施形態では、図2、図3及び図8に示すように、上下のエンド部材61、62を軸部材全体の軸方向寸法Lの増大を規制する規制手段6として機能させて、1つの引出2の引き出し動作に伴って生じる軸方向の増大量ΔLにその増大可能範囲をほぼ規制している。すなわち、引出2が押し込まれている状態では、軸部材3、4、5、5´は自重により下エンド部材62の上に順次積み重なった状態にあり、最上段の軸部材5´と上エンド部材61との間には、1つの引出2を引き出した際に生じる軸部材全体の実質的な増大量ΔLに対応する空隙S(図10参照)が形成してある。そして、何れかの引出2が引き出されると、その引出2に対応する姿勢変更用の軸部材3が図8(b)〜(d)のように姿勢変更して実質的な軸部材全体の軸方向寸法Lを増大させる結果、何れの場合にも前記空隙Sが埋められるように構成しており、その状態で次の引出2を引き出そうとしても、空隙Sがないためにそれ以上に軸部材全体の軸方向寸法Lが増大できず、カム7の開口部71に突起23aが進入しても他の姿勢変更用の軸部材3の回転すなわちカム7の回転が規制されて、図6(a)→(e)に向かう引出2の引き出し操作が禁止されることになる。すなわち、前記空隙Sの大きさが軸部材全体の軸方向寸法Lの増大を規制する規制値を与えるものとなっている。
また、図9に示すように、2以上の引出2を同時に引き出そうとした場合、対応する軸部材3、3が同時に姿勢変更しようとしても、それらにより生じる軸方向寸法Lの増大量ΔLの総和が全体として前記空隙Sに対応した規制値を超えた時点でそれ以上の軸部材3、3の姿勢変更が規制されるため、軸部材3、3は精々図6(b)と(c)の中間位置あたりまでしか回転できず、引出2、2の同時引き出しも有効に禁止されることになる。
この規制手段6を構成する下エンド部材62には、図10に示すように、軸部材全体の軸方向寸法Lの増大に対する規制位置すなわち規制値を調節するための調節部8が設けてある。この調節部8は、下エンド部材62に昇降可能にねじ部材81を螺合させたもので、このねじ部材81で最下段に位置する変位惹起用の軸部材4を支持しており、その支持位置を変化させることによって、上方に存在する空隙Sの寸法を調整できるようになっている。すなわち、軸部材全体の軸方向寸法Lの増大を規制する規制は、厳密には下エンド部材61に付帯するねじ部材81の上端と上エンド部材62の下面との間において行われるものとなっている。
さらに、本実施形態は、上記セーフティロック機構SLを利用して全ての引出2にオールロックを掛けるべく、図2、図3及び図11に示すロック部材91を設けている。このロック部材91は、前記空隙Sに臨む位置に進退可能に配されたもので、一端部91aが筐体1の側板11に支軸92a回りに取り付けたアーム92に係り合っており、このアーム92は、図1に示す筐体1の頂板12内に組み込んだ軸93を介して、頂板12の巾方向中央付近に配置した駆動体94に接続してある。この駆動体94は、最上段の引出2に設けた施錠部であるシリンダ錠24が操作された際に、図3に示すデッドボルト24aが先端94aに係ってこれを押し上げ、駆動体94が軸93とともに回転する結果、これによりアーム92が回転してロック部材91を進退動作させるようにしている。ロック部材91は、進退中心から偏心した位置に図11に示すような壁部91bを有していて、図11(a)、(b)に示す退避位置では壁部91bは前記隙間Sを侵さず、変位伝達部材5´の上端5a´はその隙間Sに進入することができるが、シリンダ錠24が操作されてロック部材91が図11(c)の施錠位置に移動すると、壁部91bが隙間Sの少なくとも一部を埋める位置に進入して、変位伝達部材5´の上端5a´の進入をブロックし、変位伝達部材5´の上昇を禁止するようになっている。ロック部材91は、取付具12に配置した軸受部材90によって進退可能に支持されている。この場合も上記と同様、カム7の開口部71に突起23aが進入しても他の姿勢変更用の軸部材3の回転すなわちカム7の回転が規制されるため、図6(a)→(e)に向かう引出2の引き出し操作が禁止されることになる。91xはロック部材91を非ロック方向にオフセットするバネであり、5x´は軸部材3、4、5、5´をオールロック解除方向にオフセットするバネである。
以上のように、本実施形態の部材連動機構は、引出2の出し入れ動作に伴って筐体1の側板に設けた変位惹起用の部材4を上下動させ、これにより引出1のセーフティロック機能を実現するにあたり、引出2に対応する位置に鉛直軸m回りに水平回転動作を行う姿勢変更用の部材3を設け、引出2の出し入れ動作時にこの姿勢変更用の部材3が引出2に係って水平回転することにより変位惹起用の部材4に上下動が生じるように、姿勢変更用の部材3と変位惹起用の部材4とを関連づけたものである。このため、杆部材と傾斜溝とのリニア方向の係合構造を利用する場合に比べて、回転を利用していること、引出2の出し入れ方向と姿勢変更用の部材3の動作方向が合致していること等により、円滑な作動が期待でき、ガタつきや操作抵抗の少ない状態で姿勢変更用の部材3を連動させることが可能となる。また、同じ回転動作でも、鉛直面内の回転を利用する場合に比べて、重力の影響を受け難く、余分な上下動も生じず、鉛直方向に対して引出2の突子23aとの係り合いが深くなったり浅くなったりする不都合もないため、より安定した作動を確保することが可能となる。
上記関連づけについても、姿勢変更用の軸部材3に変位惹起用の軸部材4を隣接させて、両部材の端面間に互いに凹凸で係り合う斜面32、42を形成し、姿勢変更用の軸部材3の水平回転に伴い凸同士が突き合うまで当該姿勢変更用の軸部材3が姿勢変更することによって、斜面32、42における動作変換を通じて変位惹起用の軸部材4を上下動させるようにしている。このように、軸部材3の回転動作に伴う斜面32、42同士のテーパ作用によって軸方向の変位を得る構造であるため、動作変換は格別円滑に行われることとなり、引出2の出し入れ時にも軽快な操作感を得ることができる。
この場合、凸同士が突き合う位置において、一方の凸の先端に他方の凸の先端を受け入れる凹所3aを設けているので、引出2を引き出した際に不安定な状態となることを解消して確実なセーフティロック状態を維持することができる。
とりわけ、軸部材3、4間に軸方向の相対変位を得る関係上、カム7についても上下方向の力を発生させないで作動することが望ましいところ、本実施形態では姿勢変更用の軸部材3に関連づけて前記軸心m回りに水平回転可能にカム7を設け、引出2を引き出す際に引出2の一部である突子23aでこのカム7を回転させて姿勢変更用の軸部材3に水平回転動作を引き起こすようにしているので、上下方向の力を発生させないで作動することができる。したがって、軸心m回りにカム7が回転しても、引出2との係り合いが深くなったり浅くなったりする不都合の発生をより有効に防止することができる。
また、この実施形態では、姿勢変更用の部材3の上下隣接位置に変位惹起用の部材4を配置して、それぞれ姿勢変更用の部材3と変位惹起用の部材4の端面間に凹凸で係り合う斜面32,42を形成しており、2倍の軸方向寸法の増大が得られるので、斜面32、42を比較的緩やかに形成して滑らかな動作を確保しても、必要な軸方向寸法の増大量ΔLを有効に得ることができる。このような効果は、従来の杆部材と傾斜溝との係合構造では得られない効果である。
さらに、前述したカム7が、軸心mに垂直な方向に向けて開口部71を有し、この開口部71に引出2の一部である突子23aを係り合わせるようにしたものであり、その開口部71の上方を閉止して引出2の浮き上がりを規制しているので、セーフティロック状態で引出2を無理に操作した際に、引出2がカム7を乗り越えて係り合いが意に反して解除されることを有効に防止することができる。
そして、本実施形態では、同一軸心上に姿勢変更用の部材3を含む複数の軸部材3、4、5、5´を積み重ねるように配置して、引出2が引き出される際に対応する姿勢変更用の部材3が引出に係って姿勢変更することにより引出2の通過後に軸部材全体の実質的な軸方向寸法Lの増大を引き起こし、引出2を押し込むことにより当該軸部材3の姿勢変更状態が解消されて軸部材全体の軸方向寸法Lの増大が消失するように構成するとともに、軸部材全体の軸方向寸法Lの増大を規制する規制手段6を設けて、その増大量を、1つの引出2の引き出し動作に伴って生じる軸方向寸法の増大量にほぼ規制しているので、セーフティロック機能を有効に実現することが可能となる。
なお、各部の具体的な構成は、上述した実施形態のみに限定されるものではない。
例えば、上記実施形態では1つの姿勢変更用の軸部材3に対して上下にそれぞれ変位惹起用の軸部材3を隣接配置しているが、変位惹起用の軸部材4は1つの姿勢変更用の軸部材4につき1つであっても勿論構わない。
ガイド部材である軸心部材63については、図示例では各軸部材を貫通する位置に延びていたが、部分的に分断していてもよいし、或いは、図12に示すガイド部材163のように、各軸部材3,4…の外側に嵌合してこれらを内部でスライド可能に案内する円筒状のものであってもよい。
また、カム7も、前記軸心mと平行な別の軸心回りに回転可能とし、それを軸部材3に平歯車機構などを介して伝達する構成も有効に採用することができる。
さらに、図13に示すように、軸部材3に関連づけて前記軸心mと直交する軸心n回りに回転可能にカム107を設け、引出2を引き出す際に引出2の一部でこのカム107を回転させて、その回転を歯車機構107a等を介して対応する軸部材3に伝え、当該軸部材3の水平回転動作を引き起こすように構成することもできる。
さらにまた、引出の出し入れ時に軸部材を水平回転させて変位惹起用の部材の上下動に変換できる限りにおいては、姿勢変更用の部材と変位惹起用の部材とは必ずしも積み重ねられるものに限らない。
あるいは、本発明は、セーフティロック以外の機能を実現すべく、引出の動作に伴って所要の変位惹起用の部材を上下動させてもよいのは勿論である。
その他の構成も、本発明の趣旨を逸脱しない範囲で種々変形が可能である。
本発明の一実施形態に係るセーフティロック機構を適用した収納装置の斜視図。 同収納装置を構成する筐体の側板内面ならびにその周辺構成を示す一部省略した部分拡大斜視図。 図2の分解斜視図。 図3の部分拡大図。 同実施形態における引出の一部とカムの関係を示す模式的な平面図。 図5に対応した作動説明図。 同実施形態において軸部材の回転から軸方向変位が生じる過程を説明するための図。 同実施形態において引出の引出状態と軸部材の軸方向寸法の変化の関係を説明するための図。 同実施形態において引出の他の引出状態と軸部材の軸方向寸法の変化の関係を説明するための図。 同実施形態における調節部の構成を示す図。 同実施形態におけるロック部材の構成を示す図。 本発明の変形例を示す図。 本発明の他の変形例を示す図。
符号の説明
1…筐体
2…引出
3…姿勢変更用の軸部材
3a…凹所
4…変位惹起用の軸部材
6…規制手段
7、107…カム
32a、42a…斜面
71…開口部
L…軸部材全体の実質的な軸方向寸法
ΔL…増大量
m…軸心

Claims (7)

  1. 引出の出し入れ動作に伴って筐体の側板に設けた変位惹起用の部材を上下動させ、これにより引出に所定の機能を実現するものにおいて、
    引出に対応する位置に鉛直軸回りに水平回転動作を行う姿勢変更用の部材を設けるとともに、当該姿勢変更用の部材に変位惹起用の部材を隣接させて、両部材の端面間に互いに凹凸で係り合う斜面を形成し、引出の出し入れ動作時に前記姿勢変更用の部材が引出に直接又は間接に係って水平回転して、その姿勢変更用の部材の水平回転に伴い凸同士が突き合うまで当該姿勢変更用の部材が姿勢変更することによって、斜面における動作変換を通じて変位惹起用の部材を上下動させるように、姿勢変更用の部材と変位惹起用の部材とを関連づけていることを特徴とする部材連動機構。
  2. 凸同士が突き合う位置において、一方の凸の先端に他方の凸の先端を受け入れる凹所を設けている請求項記載の部材連動機構。
  3. 姿勢変更用の部材に関連づけて前記鉛直軸回りまたは当該鉛直軸と平行な軸心回りに回転可能にカムを設け、引出を引き出す際に引出の一部でこのカムを回転させて姿勢変更用の部材に水平回転動作を引き起こすようにしている請求項1又は2記載の部材連動機構。
  4. 姿勢変更用の部材に関連づけて前記鉛直軸と直交する軸心回りに回転可能にカムを設け、引出を引き出す際に引出の一部でこのカムを回転させて姿勢変更用の部材に水平回転動作を引き起こすようにしている請求項1又は2記載の部材連動機構。
  5. 姿勢変更用の部材の上下隣接位置に変位惹起用の部材を配置して、それぞれ姿勢変更用の部材と変位惹起用の部材の端面間に凹凸で係り合う斜面を形成している請求項2〜のいずれかに記載の部材連動機構。
  6. カムが、軸心に垂直な方向に向けて開口部を有し、この開口部に引出の一部を係り合わせるようにしたものであって、開口部の上方を閉止して引出の浮き上がりを規制している請求項記載の部材連動機構。
  7. 同一軸心上に姿勢変更用の部材を含む複数の軸部材を積み重ねるように配置して、引出が引き出される際に対応する姿勢変更用の部材が引出に直接又は間接に係って姿勢変更することにより引出の通過後に軸部材全体の実質的な軸方向寸法の増大を引き起こし、引出を押し込むことにより当該軸部材の姿勢変更状態が解消されて軸部材全体の軸方向寸法の増大が消失するように構成するとともに、軸部材全体の軸方向寸法の増大を規制する規制手段を設けて、その増大量を、1つの引出の引き出し動作に伴って生じる軸方向寸法の増大量にほぼ規制してセーフティロック機能を実現していることを特徴とする請求項1〜6のいずれかに記載の部材連動機構。
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