JP5540325B2 - ノカルジオフォーム放線菌の群に属する細菌による感染から生じる障害に対して動物を防御するための医薬組成物 - Google Patents
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Description
A部:株の同定および構築。
B部:インビボ弱毒化のモデルとしてのマクロファージ生存。
C部:野生型による感染に対する防御における突然変異細菌の効力。
A1 培地および増殖条件
バクト−トリプトン(Bacto−Tryptone)(BD)、酵母エキス(BD)および1% NaCl(Merck)またはミネラルアセタート培地からなるルリア・バータニ(Luria−Bertani)(LB)培地内でロドコッカス・エクイ(R.equi)株を30℃(200rpm)で増殖させた。0.05% Tween80で補足されたBBLトリプチカーゼダイズブロス(TSB;BD)エム・スメグマチス(M.smegmatis)mc2155(Snapperら,1990,Mol.Microbiol.4:1911−1919)を37℃(200rpm)で増殖させた。ミネラルアセタート培地(MM−Ac)は、K2HPO4(4.65g/l)、NaH2PO4・H2O(1.5g/l)、酢酸Na(2g/l)、NH4Cl(3g/l)、MgSO4・7H2O(1g/l)、チアミン(40mg/l、濾過滅菌;Sigma)およびビシュニアック(Vishniac)ストック溶液(1ml/l)を含有していた。ビシュニアック(Vishniac)ストック溶液は、以下のとおりに調製した(VishniacおよびSanter,1957,Rev.21:195−213から改変)。EDTA(10g/l)およびZnSO4・7H2O(4.4g/l)を蒸留水(2M KOHを使用してpH8)に溶解した。ついでCaCl2・2H2O(1.47g/l)、MnCl2・7H2O(1g/l)、FeSO4・7H2O(1g/l)、(NH4)6Mo7O24・4H2O(0.22g/l)、CuSO4・5H2O(0.315g/l)およびCoCl2・6H2O(0.32g/l)をその順序でpH6において加え、最後にpH4で保存した。固形培地上の増殖のために、Bacto−寒天(15g/l;BD)を加えた。5−フルオロシトシン(Sigma−Aldrich)ストック溶液(10mg/ml)を蒸留水中で調製し、50℃に加熱することにより溶解し、濾過滅菌し、高圧滅菌培地に加えた。
前記のとおり、ロドコッカス(Rhodococcus)におけるipdAおよびipdB遺伝子はメチルヘキサヒドロインダンジオンプロピオナート[HIP;3aα−H−4α(3’−プロピオン酸)−7aβ−メチルヘキサヒドロ−1,5−インダンジオン]および5−ヒドロキシ−メチルヘキサヒドロインダノンプロピオナート[HIL;3aα−H−4α(3’−プロピオン酸)−5α−ヒドロキシ−7aβ−メチルヘキサヒドロ−1−インダノン−δ−ラクトン]の分解に関与することが判明している。ゲノムデータベースにおけるロドコッカス・エリスロポリス(R.erythropolis)株SQ1のIpdAおよびIpdBのタンパク質配列のバイオインフォマティクス解析は、IpdAおよびIpdBをコードする遺伝子ならびにそれらの見掛け上のオペロン体制がロドコッカス・エクイ(R.equi)103+(J.F.Prescott,Ontario,Canadaから入手した野生型株;Veterinary Microbiology 118(2006)240−246において言及されているとおり)のゲノムにおいて保存されていることを示した。ロドコッカス・エクイ(R.equi)103+ゲノム配列はSanger Institute,Hinxton,Cambridge,UKにおけるロドコッカス・エクイ(R.equi)配列決定グループにより決定されている(「R.equi 103S」として公開されているゲノム)。ゲノム解析は更に、ロドコッカス・エクイ(R.equi)103+がipdAおよびipdBの追加的なパラログ遺伝子(それぞれipdA2およびipdB2と称される)を含有することを示した。これらの遺伝子はコレステロール異化遺伝子クラスターの外部に位置する。IpdA、IpdB、IpdA2およびIpdB2のアミノ酸配列を、それぞれ、添付の配列番号1、2、3および4に示す。ロドコッカス・エクイ(R.equi)103+のIpdAおよびIpdBタンパク質のアミノ酸配列の実体を、これらのパラログおよび幾つかの他のアクチノバクテリア(actinobacterial)オルソログを表6に示す。この表は、ロドコッカス・エクイ(Rhodococcus equi)株103+のIpdAおよびIpdBのオルソログをコードする、ノカルジオフォーム放線菌の他のゲノムにおいて同定された遺伝子の概要を示す。本発明に関しては、これらの及び他のオルソログはIpdAおよびIpdBと称される。タンパク質の同一性は、ロドコッカス・エクイ(R.equi)103SのIpdAとIpdBとの完全長アミノ酸配列の同一性(%)を示している。アクチノバクテリアゲノム配列は、National Center for Biotechnology Information(NCBI)の微生物ゲノムのゲノムBLASTサーバーから入手した。該ロドコッカス・エクイ(R.equi)103+配列データはSanger Instituteにおけるロドコッカス・エクイ(R.equi)配列決定グループにより作製された。株103+(103Sとして公知である)のゲノムをこれらの同定目的に使用した。以下に例示するとおり、ロドコッカス・エクイ(Rhodococcus equi)での実際の研究は、ロドコッカス・エクイ(R.equi)株RE1[ロドコッカス・エクイ(Rhodococcus equi)感染により引き起こされる肉芽腫性肺炎に罹患した子ウマから分離されたもの]を使用して行った。
全てのクローニング法の宿主としてエシェリキア・コリ(Escherichia coli)DH5αを使用した。制限酵素はFermentas GmbHから入手した。GenElute Bacterial Genomic DNA Kit(Sigma−Aldrich)を該製造業者の説明に従い使用して、細胞培養の染色体DNAを単離した。Tris−HCl(10mM,pH8)、1×標準ポリメラーゼバッファー、dNTP(0.2mM)、DMSO(2%)、PCRプライマー(それぞれ10ng/μl、表5)および高忠実度DNAポリメラーゼ酵素(Fermentas)またはPwo DNAポリメラーゼ(Roche Applied Science)からなる反応混合物(25μl)中でPCRを行った。コロニーPCRのために、細胞物質を100μlのクロロホルムおよび100μlの10mM Tris−HCl(pH8)と混合し、激しくボルテックスし、遠心分離(2分間、14,000×g)した。ついで上部水相(1μl)のサンプルをPCRのための鋳型として使用した。標準的なPCRは、95℃で5分間のDNA融解工程、ならびにそれに続く95℃で45秒間の変性、60℃で45秒間のアニーリングおよび72℃で1〜3分間の伸長の30サイクルを含むものであった。用いた伸長時間は、1.5分/1kbを一般則として採用して、予想されるPCRアンプリコンの長さに左右された。
ロドコッカス・エクイ(R.equi)の細胞を、記載されているのと実質的に同じ方法で(Van der Geizeら,受理された前記NAR論文;Navasら,2001,J.Bacteriol.183:4796−4805)、エレクトロポレーションにより形質転換した。簡潔に説明すると、OD600が0.8〜1.0に達するまで、細胞培養を50ml LB中、30℃で成長させた。該細胞をペレット化し(4,500×gで20分間)、10% 氷冷グリセロールで2回洗浄した。ペレット化細胞を0.5〜1mlの氷冷10% グリセロールに再懸濁させ、200μl アリコートに分割した。マイコバクテリウム・スメグマチス(M.smegmatis)mc2155の細胞を、記載されているのと実質的に同じ方法で(Jacobsら,1991,Methods Enzymol.204:537−555)、エレクトロポレーションにより形質転換した。簡潔に説明すると、細胞培養(250ml)を、OD600が0.8に達するまで、TSB培地+0.05% Tween80中、37℃で成長させ、氷上に1時間半放置し、遠心分離(5,000×gで10分間)して該細胞をペレット化した。該細胞を蒸留水で2回洗浄した。ペレット化細胞を0.5〜1mlの氷冷10% グリセロールに再懸濁させ、200μl アリコートに分割した。MilliQ溶出プラスミドDNA(5〜10μl;GenElute Plasmid Miniprep Kit,Sigma−Aldrich)を2mmギャップ化(gapped)キュベット内の200μlの細胞に加えた。12.5kV/cm、1000オームおよび25μFの単一パルスでエレクトロポレーションを行った。エレクトロポレーションされた細胞を1mlのLB培地(R.equi)または1mlのTSB+0.05% Tween80(M.smegmatis)と穏やかに混合し、2時間(R.equi)または5時間(M.smegmatis)にわたって37℃で200rpmで回収した。回収された細胞のアリコート(200μl)を選択寒天培地上にプレーティングした。ロドコッカス・エクイ(R.equi)形質転換体を、アプラマイシン(50μg/ml)を含有するLB寒天上で選択し、30℃で2〜3日間のインキュベーションの後にそれが出現した。マイコバクテリウム・スメグマチス(M.smegmatis)を、カナマイシン(10μg/ml)を含有するTSB+0.05% Tween80寒天上で選択し、37℃で4〜5日間のインキュベーションの後にそれが出現した。
ロドコッカス・エクイ(R.equi)の非標識(unmarked)遺伝子欠失突然変異体を、記載されているのと実質的に同じ方法(Van der Geizeら,2008)で作製した。野生型または突然変異細胞のエレクトロポレーションから得たロドコッカス・エクイ(R.equi)形質転換体を、アプラマイシンで補足されたLB寒天培地上にストリークしてアプラマイシン耐性(ApraR)を確認した。形質転換当たり4つのApraR形質転換体を、25mlのLB培地中、30℃、200rpmで一晩(20〜24時間)増殖させ、100μl アリコート中の5−FC(100μg/ml)で補足されたMM−Ac寒天プレート上にMM−Ac培地中の101〜103倍希釈度でプレーティングした。30℃で3日間のインキュベーションの後に出現した5−FC耐性コロニーを、LB寒天上、およびアプラマイシン(50μg/ml)で補足されたLB寒天上にレプリカストリークして、アプラマイシン感受性(ApraS)および5−FC耐性(5−FCR)コロニーを選択した。遺伝子欠失の遺伝子座を増幅するプライマー(表5)を使用するコロニーPCRにより、ApraS/5−FCRコロニーを所望の遺伝子欠失の存在に関して確認した。潜在的遺伝子欠失突然変異体からゲノムDNAを単離し、それを使用して、遺伝子欠失を確認した。これは、ipdABまたはipdAB2遺伝子座ならびにこれらの遺伝子座の上流および下流領域を増幅するプライマー(表5に記載されているプライマー)を使用して行った。
ロドコッカス・エクイ(R.equi)RE1におけるipdABオペロンの非標識遺伝子欠失の生成のためのプラスミドpSelAct−ipd1を以下のとおりに構築した。ipdAB遺伝子の上流(1,368bp;プライマーipdABequiUP−FおよびipdABequiUP−R)および下流(1,396bp;プライマーipdABequiDOWN−FおよびipdABequiDOW番号)隣接領域をPCR(表5、PCR1およびPCR2)により増幅した。得られたアンプリコンをEcoRV消化pBluescript(II)KS内に連結して、それぞれ上流および下流領域にプラスミドpEqui14およびpEqui16を得た。pEqui14の1.4kbのSpeI/EcoRV断片をSpeI/EcoRV消化pEqui16内に連結してpEqui18を得た。ipdAB遺伝子欠失およびその隣接領域を含有する、pEqui18の2.9kbのEcoRI/HindIII断片をクレノウフラグメントで処理し、SmaI消化pSelAct自殺ベクター(Van der Geizeら,2008)内に連結した。得られたプラスミドを、ipdAB遺伝子欠失突然変異体ロドコッカス・エクイ(R.equi)ΔipdAB(RG1341とも称される)の構築のためにpSelAct−ipd1と命名した。この突然変異体はCollection Nationale de Cultures de Micro−organismes of the lnstitut Pasteur(Paris France)に番号CNCM I−4108として寄託された。
マイコバクテリウム・スメグマチス(M.smegmatis)mc2155におけるipdAB遺伝子の非標識遺伝子欠失のために使用するプラスミドpK18−ipdABsmegを以下のとおりに構築した。ipdAB遺伝子の上流(1,502bp;プライマーipdABsmegUP−FおよびipdABsmegUP−R)および下流(1,431bp;プライマーipdABsmegDOWN−FおよびipdABsmegDOW番号)隣接領域を、鋳型としてマイコバクテリウム・スメグマチス(M.smegmatis)mc2155のゲノムDNAを使用するPCR(表5、PCR12およびPCR13)により増幅した。得られたアンプリコンをSmaI消化pK18mobsacB(Schaferら,1994,Gene 145:69−73)内に連結して、それぞれpK18−ipdABsmegUPおよびpK18−ipdABsmegDOWNを得た。ついで、BamHI/SpeI消化pK18−ipdABsmegUPから得た1.5kbのDNA断片を、BamHI/SpeIで線状化されたpK18−ipdABsmegUP内に連結して、ipdAB遺伝子欠失のために使用するpK18−ipdABsmegを構築した。
ロドコッカス・エクイ(R.equi)RE1におけるfadE30の非標識遺伝子欠失の生成のためのプラスミドpSelAct−fadE30を以下のとおりに構築した。fadE30の上流(1,511bp;プライマーfadE30equiUP−FおよびfadE30equiUP−R)および下流(1,449bp;プライマーfadE30equiDOWN−FおよびfadE30equiDOW番号)隣接ゲノム領域を、高忠実度DNAポリメラーゼ(Fermentas GmbH)を使用する標準的なPCR(表5;PCR15およびPCR16)により増幅した。得られたアンプリコンをpGEM−Tクローニングベクター(Promega Benelux)内に連結してpGEMT−fadE30UPおよびpGEMT−fadE30DOWNを得た。1.4kbのBcuI/BglII DNA断片をpGEMT−fadE30DOWNから切断し、BcuI/BglIIで線状化されたpGEMT−fadE30UP内に連結してpGEMT−fadE30を得た。pSelAct−fadE30を構築するために、pGEMT−fadE30をNcoIおよびBcuIで消化し、クレノウフラグメントで処理した。fadE30遺伝子欠失を含有する2.9kbの平滑末端DNA断片をSmaI消化pSelAct(van der Geizeら,2008)内に連結した。得られたプラスミドをpSelAct−fadE30と命名し、突然変異株ロドコッカス・エクイ(R.equi)ΔfadE30の構築のために使用した。
ノカルジア・セリオレ(N.seriola)INS436におけるipdAB遺伝子の非標識遺伝子欠失のために使用するプラスミドpK18ipdABNserを以下のとおりに構築した。ipdAB遺伝子の上流(1,487bp;プライマーipdABNserUP−FおよびipdABNserUP−R;PCR24)および下流(1,049bp;プライマーipdABNserDOWN−FおよびipdABNserDOW番号;PCR25)隣接領域を、DNA鋳型としてカルジア・セリオレ(N.seriola)INS436のゲノムDNAを使用するPCRにより増幅した(表5)。得られたアンプリコンをSmaI消化pK18mobsacB(Schaferら,1994,Gene 145:69−73)内に連結して、それぞれpK18−ipdABNserUPおよびpK18−ipdABNserDOWNを得た。ついで、SmaI/PstI消化pK18−ipdABNserDOWNから得た1.07kbのDNA断片を、SmaI/PstIで線状化されているpK18−ipdABNserUP内に連結して、ipdAB遺伝子欠失のために使用するプラスミドpK18−ipdABNserを構築した。
ロドコッカス・エクイ(R.equi)のために開発された5−フルオロシトシン対抗選択での2段階相同組換え法(Van der Geizeら,2008)を用いて、ipdAB(RG1341)およびipdABipdAB2(RG2837)のロドコッカス・エクイ(R.equi)非標識遺伝子欠失突然変異体を構築した。ΔipdAB突然変異ロドコッカス・エクイ(R.equi)株RG1341の構築のために、非複製型プラスミドpSelAct−ipd1を電気的形質転換によりロドコッカス・エクイ(R.equi)株RE1に転移させた。ついで、プラスミドpSelAct−ipd1とRE1ゲノムとの間の相同組換えから得られた4つのApraR形質転換体を、遺伝子欠失を引き起こす第2の稀有相同組換え事象の発生に関して選択するために、5−FC選択に付した。18個のランダムに拾ったApraS/5FCRコロニーをコロニーPCRに付した。3個のFCR/ApraSコロニーが予想サイズ(296bp、表5、PCR5)のアンプリコンを与えた。ゲノムDNAをこれらの3つのΔipdAB突然変異体から単離し、ipdAB遺伝子座ならびにその上流および下流隣接領域のPCR分析に付した(表5、PCR3およびPCR4)。この分析は3例中2例において真正ipdAB遺伝子欠失の存在を証明し、ipdAB遺伝子座における異常なゲノム再構成を示さなかった。ビルレンスプラスミドのマーカーとしてのvapAの存在がPCR(表5、PCR11)により確認された。1つのipdAB突然変異株を選択し、ロドコッカス・エクイ(R.equi)RG1341と命名し、更なる研究に使用した。
以下のとおりにsacB対抗選択系(Pelicicら,1996,Mol.Microbiol.20:919−925;Van der Geizeら,2001,FEMS Microbiol Lett.205:197−202)を用いて、マイコバクテリウム・スメグマチス(M.smegmatis)mc2155の非標識ipdAB遺伝子欠失突然変異体を構築した。マイコバクテリウム・スメグマチス(M.smegmatis)mc2155のΔipdAB突然変異体の構築のために、非複製型プラスミドp18−ipdABsmegを電気的形質転換によりマイコバクテリウム・スメグマチス(M.smegmatis)に転移させた。幾つかの形質転換体を得た。1つのカナマイシン耐性形質転換体を、0.05% Tween80を含有するTSB培地中、37℃で非選択的に2日間増殖させ、ついで、sacB対抗選択によりカナマイシン感受性(KmS)およびスクロース耐性(SucR)二重組換え体を選択するために、2% スクロースを含有するTSB寒天プレート上にプレーティングした。3日間のインキュベーションの後に出現したコロニーをTSB寒天上、およびカナマイシン(10μg/ml)で補足されたTSB寒天上にレプリカストリークして、KmS/SucRコロニーを選択した。コロニーPCR(表5、PCR14)により、ipdAB遺伝子欠失の存在に関して真正KmS/SucRコロニーを更に調べた。3つの潜在的ipdAB突然変異体からゲノムDNAを単離した。PCR分析はipdAB遺伝子欠失の存在を証明した。1つのipdAB突然変異株を更なる研究のために選択し、マイコバクテリウム・スメグマチス(M.smegmatis)ΔipdABと命名した。
ロドコッカス・エクイ(R.equi)のために開発された5−フルオロシトシン対抗選択での2段階相同組換え法(Van der Geizeら,2008)を用いて、ipdAB(RG1341)およびipdABipdAB2(RG2837)のロドコッカス・エクイ(R.equi)RE1におけるfadE30の非標識遺伝子欠失を作製した。ΔfadE30突然変異株の構築のために、非複製型プラスミドpSelAct−fadE30を電気的形質転換によりロドコッカス・エクイ(R.equi)株RE1に転移させた。ついで、プラスミドpSelAct−fadE30とRE1ゲノムとの間の相同組換えから得られた2つのApraR形質転換体を、fadE30遺伝子欠失を引き起こす第2の稀有相同組換え事象の発生に関して選択するために、5−FC選択に付した。18個のランダムに拾ったApraS/5FCRコロニーを、プライマーfadE30cont−FおよびfadE30cont−R(表5;PCR19)を使用するコロニーPCRに付した。3個のFCR/ApraSコロニーが予想サイズ(428bp)のアンプリコンを与えた。ゲノムDNAを2つの潜在的ΔfadE30突然変異体から単離し、PCR分析に付した。オリゴヌクレオチドプライマーfadE30contr−FおよびfadE30contr−R(表5)を使用するfadE30遺伝子座のPCR分析はfadE30遺伝子欠失の存在および野生型fadE30遺伝子の非存在を証明した。PCRによる上流および下流隣接領域の分析は、予想されたそれぞれ1.86kbおよび1.76kbの産物を与えた。該分析はどちらの場合においても真正fadE30遺伝子欠失の存在を証明し、fadE30遺伝子座における異常なゲノム再構成を示さなかった。ビルレンスプラスミドのマーカーとしてのvapAの存在がPCRにより確認された。1つのfadE30突然変異株をロドコッカス・エクイ(R.equi)ΔfadE30と命名し、更なる研究に使用した。
以下のとおりにsacB対抗選択系(Pelicicら,1996,Mol.Microbiol.20:919−925;Van der Geizeら,2001,FEMS Microbiol Lett.205:197−202)を用いて、ノカルジア・セリオレ(N.seriola)INS436の非標識ipdAB遺伝子欠失突然変異体を構築した。マイコバクテリウム・スメグマチス(M.smegmatis)mc2155のΔipdAB突然変異体の構築のために、非複製型プラスミドp18−ipdABNserを電気的形質転換によりノカルジア・セリオレ(N.seriola)INS436に転移させた。ついで幾つかのカナマイシン耐性形質転換体を、0.05% Tween80を含有するユーゴンブロス培地中、非選択的に26℃で7日間増殖させた。ついで、2% スクロースを含有するユーゴン寒天プレート上にプレーティングすることにより、sacB対抗選択によるカナマイシン感受性(KmS)およびスクロース耐性(SucR)二重組換え体の選択を行った。26℃で7日間のインキュベーションの後に出現したコロニーをユーゴン寒天プレート上、およびカナマイシン(20μg/ml)で補足されたユーゴン寒天プレート上にレプリカにより移して、KmS/SucRコロニーを選択した。プライマーipdABNser−FおよびipdABNser−R(表5)を使用するコロニーPCRにより、ipdAB遺伝子欠失の存在に関して、真正KmS/SucRコロニーを更に調べた。3つの潜在的ipdAB突然変異体からゲノムDNAを単離した。プライマーペアipdABNser−FおよびipdABNser−R(PCR23)を使用するPCR分析は222bpのPCR産物を与え、1,634bpの野生型PCR産物の非存在を示し、これはipdAB遺伝子欠失の存在を証明した。ipdAB遺伝子欠失を更に確認するために、プライマーペアIpdABNser−F2およびIpdABNserDOWN−Contr−R(PCR26)を使用した。このプライマーペアはipdAB突然変異体に関する1,148bpの予想されたPCR産物を与え、一方、該野生型株の場合においてのみ、2,560bpのPCR産物が得られた。1つの突然変異株をノカルジア・セリオレ(N.seriola)ΔipdABと命名し、更なる研究のために選択した。
B1 使用株
ビルレント株
株RE1:野生型親株。この株はコレステロール上で増殖する。株RE1ΔsupAB:supAB遺伝子の欠失体。この株はコレステロール上で増殖できない。
株103−:80−から90−kbのビルレンスプラスミドを欠き、ウマにおいて非病原性であることが公知である(Takaiら,2000,Infect.Immun.68:6840−6847)。この株はコレステロール上で増殖する。
株RE1ΔipdAB(RG1341):コレステロール異化クラスターにおけるipdAB遺伝子が欠失している。この株は4−アンドロステン−3,17−ジオン(AD)上で増殖しない。株RE1ΔipdAB−AD+:AD上で増殖するように順応した株RE1ΔipdABの細菌[唯一の炭素源としてのADと共に株RE1ΔipdABを高濃度(106CFU/ml以上)でプレーティングした場合には、AD上で増殖する少数のコロニーが出現しうる]。株RE1ΔipdABipdAB2(RG2837):(コレステロール異化クラスターの部分ではない)ipdAB遺伝子のもう1つの組も欠失している。この株はAD上では増殖しない。株ロドコッカス・エクイ(R.equi)ΔfadE30。この株はHIP/HILおよびAD上での増殖に関して著しく欠損している。
マクロファージ生存アッセイにおいて試験すべき種々のロドコッカス・エクイ(Rhodococcus equi)株を栄養ブロス(Difco)内で37℃、100rpmで一晩(17時間)増殖させて、1〜2×108 CFU/mlの最終濃度とした。新鮮に調製した培養のみを使用した。該マクロファージの接種後、感染価を確認するために生存数測定(プレート計数)を行った。
ロドコッカス・エクイ(Rhodococcus equi)株RE1、RE1ΔipdABおよびRE1ΔipdAB−AD+を血液寒天上でプレーティングし、37℃で24時間インキュベートした。プレート当たり4mlの無菌等張PBSで細菌を集めた。該細菌懸濁液を無菌等張PBSで希釈して、4×104 CFU/mlの最終濃度とした。輸送は室温で行った。該希釈培養は、調製後4時間以内に使用した。チャレンジ後、感染価を確認するために生存数測定(プレート計数)を行った。生存数は、それぞれ、RE1では4.35×104 CFU/ml、RE1ΔipdABでは7.1×104 CFU/ml、およびRE1ΔipdAB−AB+では5.8×104 CFU/mlであった。
マクロファージ細胞系
ロドコッカス・エクイ(Rhodococcus equi)株の生存に関して試験するために細胞系U937(ヒト単球)を使用した。該単球を、10mM HEPESで緩衝化され200 IU/ml ペニシリンおよびストレプトマイシンならびに10% ウシ胎児血清(FBS)で補足されたRPMI 1640+NaHCO3+NAPYR+グルコース培地(RPMI 1640培地)内で増殖させ。該細胞を37℃および5% CO2において懸濁状態で増殖させた。
8頭の子ウマ(7頭は3〜5週齢の子ウマであり、1頭は7週齢であった)(全て母ウマを伴っていた)を使用した。全群にわたって年齢分布が均等になるように、該子ウマを3頭、3頭および2頭の子ウマの3群に割り当てた。該実験中、該子ウマは乳を吸い、母ウマは標準的な手法により給餌された。新鮮な水道水が自由に摂取できるようにした。
マクロファージ生存試験
マクロファージ生存アッセイのために、前記のとおり、単球を数日間増殖させた。培地を新鮮な培地と交換し、60ng/ml ホルボール12−ミリスタート13−アセタート(PMA)で該細胞を一晩活性化させて、マクロファージへのそれらの分化を誘導した。分化した細胞を遠心沈降(200×gで5分間)させ、10% FBSを含有する新鮮な抗生物質非含有RPMI1640培地にペレットを再懸濁させた。試験すべき各株ごとに、約106 細胞/mlの細胞懸濁液10mlを含有するチューブにロドコッカス・エクイ(Rhodococcus equi)を約10細菌/マクロファージの感染多重度で接種した。該細菌を該マクロファージと共に37℃、5% CO2で1時間インキュベートした。該培地を、10% FBSおよび100μg/ml ゲンタマイシンで補足された10mlのRPMI培地と交換し、再び1時間インキュベートして、細胞外細菌を殺した。該マクロファージ(インターナリゼーションされたロドコッカス・エクイを含有するもの)を遠心沈降(200×gで5分間)させ、10mM HEPESで緩衝化され10% FBSおよび10μg/ml ゲンタマイシンで補足された40mlのRPMI1640培地にペレットを再懸濁させた。この懸濁液を4本の培養ボトル(それぞれ10ml)に分割し、37℃、5% CO2でインキュベートした。4、28、52および76時間後、該マクロファージ(株当たり1本の培養ボトル)を遠心沈降(200×gで5分間)させ、ペレットを1mlの抗生物質非含有RPMI1640培地中で2回洗浄した。最後に、該ペレットを0.01M リン酸緩衝食塩水(PBS)中の1% TritonX−100で細胞溶解し、ついで生存数測定(プレート計数)を行った。
1−直腸温度:チャレンジの1日前、チャレンジの当日(チャレンジの直前)、ついで、チャレンジ後は剖検まで1日1回測定した。
マクロファージにおける生存
2つの別々の実験の結果を表1(および図1)および表2(および図2)に示す。該結果は、RE1ΔsupAB突然変異体が、野生型親株RE1と同様にマクロファージ内で生存可能であることを示しており、このことは、コレステロール代謝がマクロファージ生存に必須ではないことを示している。これは、コレステロール代謝自体がビルレンスには重要でないという認識と合致する。これとは対照的に、株RE1ΔipdAB、株RE1ΔipdABipdAB2、株RE1ΔipdAB−AD+および株103−のマクロファージ内生存は明らかに低下した。しかし、それらの細菌が、有意に低下したレベル(典型的には野生型レベルの100〜1000倍低い濃度)でではあるが、マクロファージ内で尚も生存可能であることに注目されたい。株103−は80−から90−kbのビルレンスプラスミドを欠き、ウマにおいて非ビルレントであることが公知である(Takaiら)。この株103−はワクチン株としては適当でない。なぜなら、それは、おそらくそれが該ビルレンスプラスミドを欠いているため、防御免疫応答を誘導しないからである。表9(および図4)には、野生型株RE1および株RE1ΔipdABと比較された突然変異株ロドコッカス・エクイ(R.equi)ΔfadE30に関する結果が示されている。明らかに、fadE30突然変異体は、ΔipdAB株と比較されうる生存特性を有し、また、より低いマクロファージ内生存能を有する。
表3(および図3)には、直腸温度の結果が示されている。群1は、野生型RE1株が投与された群である。群2および3には、それぞれRE1ΔipdABおよびRE1ΔipdAB−AD+が投与された。第3日〜第10日の温度は示されていない。なぜなら、それらは正常直腸温度からの有意な変化を何ら示さなかったからである。異常温度が太字で示されている。野生型親株RE1でチャレンジされた3頭中2頭の子ウマ(番号18および19)は、チャレンジの14日後以降の明らかに増加した直腸温度を示した。14日後の直腸温度の増加は臨床徴候の発生と符合した(後記を参照されたい)。子ウマ番号21(株RE1ΔipdABでチャレンジされたもの)は、チャレンジ後第1日に、若干増加した温度(39.1℃)を示したが、これは、おそらく、ロドコッカス(Rhodococcus)感染に関連していない(このチャレンジモデルにおけるインキュベーション時間は通常、7日を超える)。さらに、RE1ΔipdABまたはRE1ΔipdAB−AD+のいずれでチャレンジされた子ウマにおいても、温度上昇は観察されなかった。
第7日から第21日までの臨床スコアは実際に、野生型親株RE1でチャレンジされた子ウマ番号18および19がチャレンジの13日後から呼吸疾患の徴候を現すことを示した。子ウマ番号17(RE1チャレンジ群)はチャレンジ後に軽度の臨床徴候を示したに過ぎなかった。突然変異株RE1ΔipdABおよびRE1ΔipdAB−AD+でチャレンジされた子ウマは呼吸疾患の明らかな徴候を示さなかった。後者の2つの群の臨床効果は、主に、若干増加した心拍に基づくものであった。これはまた、(部分的に)ストレスの処理によるものであった可能性がある。なぜなら、それはチャレンジ前にも存在したからである。
肺に関する死後所見を表4に示す。野生型親株RE1でのチャレンジの後、該子ウマは呼吸疾患の徴候を現した(特に子ウマ番号18および19)。突然変異株でチャレンジされた子ウマは依然として健康であった。チャレンジ後第21日に、該子ウマを殺し、剖検した。死後において、該野生型株でチャレンジされた全ての子ウマは典型的な化膿性肉芽腫肺炎を有しているようであった。ロドコッカス・エクイ(R.equi)を純粋培養としてそれから再単離し、該野生型株の同一性をPCRにより確認した。また、子ウマ番号18からは、拡大した縦隔リンパ節から、野生型ロドコッカス・エクイ(R.equi)が単離された。該突然変異株でチャレンジされた子ウマの肺は肺炎領域を示さず、子ウマ番号20の若干拡大した気管支リンパ節からの場合および子ウマ番号24の健常肺組織からの場合を除き、ロドコッカス(Rhodococcus)は単離されなかった。これらの単離物の同一性は、それぞれPCRおよびAD寒天上の増殖により、RE1ΔipdABおよびRE1ΔipdAB−AD+と確認された。
株RE1ΔipdABおよびRE1ΔipdAB−AD+はマクロファージ生存において明らかに欠損しており、子ウマにおいて弱毒化されている。ipdAB遺伝子の第2コピーのノックアウト(RE1ΔipdABipdAB2を与える)は、マクロファージ生存試験において、そして恐らくは子ウマにおいても、追加的な効果を及ぼさないようであった。株RE1、RE1supAB、103−、RE1ΔipdABおよびRE1ΔipdAB−AD+でのインビボおよびインビトロの総合的な結果は、ノカルジオフォーム放線菌に属する細菌に関するマクロファージ生存レベルとインビボビルレンスとの間の良好な相関性を示している。特に、突然変異株が、有意に低下(典型的には、ビルレント親株に対して約2〜3log)したマクロファージ生存能を有する場合、該突然変異株は該親株と比べて有意に弱毒化されている。
C1 序論
本発明の生突然変異細菌を含有する医薬組成物に関する効力は固有のものだと考えられる。これは、コレステロール代謝における突然変異を有する細菌が、野生型生物のものに匹敵する抗原負荷を尚も有することを、コレステロール代謝における突然変異に関する公に入手可能な知見が明らかに示していることを認識することにより理解されうる。該突然変異生細菌はマクロファージに侵入しそのなかで存続する能力を尚も有するという本発明により入手可能となった現在の知見と組合せると、免疫応答の刺激が確保されることは疑いがない。それでもなお、本出願人は、この見解を証明するための実験を行った。このために、生ロドコッカス・エクイ(Rhodococcus equi)を含有するワクチンを使用した。本質的に、この細菌に対して利用可能なワクチンは尚も存在せず、このことは該実験を本質的に重要なものとする。しかし、より重要なことには、この細菌は、他のノカルジオフォーム放線菌、特にマイコバクテリウム・ツベルクローシス(Mycobacterium tuberculosis)に関する良好なモデルと一般に認識されている。他の証明実験(ノカルジオフォーム放線菌の全範囲を含む証明結果を得るためのもの)は、例えばノカルジア・セリオレ(Nocardia seriolae)を使用して行われうるであろう(C6節を参照されたい)。これは魚類病原体であり、他のマクロファージ生存ノカルジオフォーム放線菌に対する適当なワクチンが利用可能でないのと同じ理由により、それに対する適当なワクチンは利用可能でない。
16頭の2〜4週齢の子ウマを該研究に使用した。該子ウマを4頭の子ウマの4つの群に分け、種々の用量のRE1ΔipdAB(無菌等張リン酸緩衝食塩水中で還元される)を含有する1mlのワクチンをそれに経口的にワクチン接種した。群1には5×109 CFUをワクチン接種し、群2には5×108 CFUをワクチン接種し、群3には5×107 CFUをワクチン接種し、群4は未ワクチン接種対照として残された。ワクチン接種はT=0およびT=2週の時点で行った。T=4週において、全ての子ウマをロドコッカス・エクイ(Rhodococcus equi)株85F(100ml用量当たり5×106 CFUを含有する)の100mlの培養物で気管内にチャレンジした。
試験物品
該ワクチンは、無菌等張リン酸緩衝食塩水(PBS)中で還元される株RE1ΔipdABの生ロドコッカス(Rhodococcus)を含有していた。該チャレンジ培養物は以下のとおりに調製した。ロドコッカス・エクイ(Rhodococcus equi)株85Fを血液寒天上にプレーティングし、37℃で24時間インキュベートした。プレート当たり4mlの無菌等張PBSで細菌を集めた。該細菌懸濁液を無菌等張PBSで希釈して、4×104 CFU/mlの最終濃度とした。輸送は室温で行った。希釈培養は、調製後4時間以内に使用した。チャレンジ後、感染価を確認するために生存数測定を行った。該感染価は5.3×104 CFU/mlであった。
各ワクチン接種の直前ならびに第0、1、2、3、6、10、14、15、16、17、20および24日(ワクチン接種後)に直腸スワブを採取することにより、細菌の再単離を行った。T=0(初回ワクチン接種の直前)に該子ウマから鼻スワブを採取した。該スワブサンプルを生理的塩溶液中で系列希釈し、血液寒天上でプレーティングし、37℃で16〜24時間インキュベートした。ロドコッカス(Rhodococcus)コロニーを、まず、典型的な非溶血性ムコイドコロニー形態学的特徴により同定し、計数し、CFU/mlとして表した。それぞれの単離の日に3つの再単離物を(存在する場合には3つの異なるウマから)ランダムに選択し、それを使用して同一性[グラム染色、API/フェニックス(Phoenix)およびIipdAB遺伝子上のPCR]を確認した。
チャレンジ後の結果を表7に要約する。4つ全ての対照が、唯一の病原体としてのロドコッカス・エクイ(R.equi)により引き起こされる化膿性肉芽腫肺炎の重篤な徴候を現したことが、要約された結果から明らかである。2つのワクチン被接種体番号4および5は、対照と比較されうる徴候を示したが、全ての他のワクチン被接種体はそれより遥かに軽度な徴候を示したか、または徴候を実質的に全く示さなかった。%肺重量(肺炎の量に関する客観的尺度)は該ワクチン被接種体のほとんどにおける部分的な防御を証明している。ワクチン接種された子ウマ番号2は、非特異的細菌により引き起こされる肺炎を有していた。実際、この子ウマは防御されているとみなされうる。なぜなら、大量のチャレンジにもかかわらず、ロドコッカス(Rhodococcus)が単離されなかったからである。また、肺炎を有するワクチン接種された3頭の子ウマからは、混合感染が単離された。これらの混合感染は、おそらく、種々の防御パラメーターに負の影響を及ぼすであろう。該ワクチンの防御効果は明らかであるが、用量反応効果は観察されなかった。それどころか、最低用量が最良の結果を与えたようである。このことと、子ウマが未熟な胃腸フローラを有することとを考え合わせると、最適用量は1×104〜1×1010 CFUであると考えられる。
該ワクチンの3つ全ての経口用量は若い子ウマに有効であるらしく、激しい気管内チャレンジに対して相当な防御を誘導した。本実験においては、ipdABオペロンの遺伝子ipdAおよびipdBを共に、該ワクチンにおける細菌のゲノムから除去した。しかし、同じオペロンに影響を及ぼす他の突然変異も同等に有効でありうることが明らかである。例えば遺伝子ipdAまたはipdBの1つだけに影響を及ぼす突然変異はそれ自体で同等に有効でありうる。後者の場合のいずれにおいても、関与するトランスフェラーゼは産生され得ず、したがって同じ表現型が得られる。実際、これはRengarajan(PNAS,June 7,2005,Vol.102,No.23,pp 8327−8332)からも導かれうる。この参考文献においては、別のノカルジオフォーム放線菌、すなわち、マイコバクテリウム・ツベルクローシス(Mycobacterium tuberculosis)に関する関連証拠が記載されており、オルソログipd遺伝子(マイコバクテリウム・ツベルクローシスにおいて、それぞれrv3551およびrv3552と称される)のいずれかの不活化は同一表現型を与える。
ロドコッカス・エクイ(Rhodococcus equi)に関する前記実験を、魚類においてノカルジア症を引き起こす別の放線菌である魚類病原体ノカルジア・セリオレ(Nocardia seriolae)に関して繰返した。この実験のために、野生型株INS436およびΔipdAB株(前記A13段落に記載されているもの)を使用した。20匹のブリ[セリオラ・キンクエラジアタ(Seriola quinqueradiata)]の群に該野生型株または突然変異株を(種々の濃度で)IP注射し、20匹の魚の1つの群を対照として残した。死亡および他の臨床反応の発生に関して該魚を2〜3週間観察して、該突然変異株の弱毒化を評価した。この観察期間の終了時に、生存魚を一定用量の該野生型株でチャレンジして、ワクチンとしての該突然変異株の効力を評価した。さらに2週間にわたり、魚を観察した。
Claims (12)
- 動物のマクロファージ内で生存する能力を有するノカルジオフォーム放線菌(nocardioform actinomycetes)の群に属する細菌による感染から生じる障害に対して該動物を防御するための医薬組成物であって、ノカルジオフォーム放線菌種の生細菌及びこれらの生細菌のための医薬上許容される担体を含み、該生細菌が、メチルヘキサヒドロインダンジオンプロピオナート分解に関与するタンパク質をコードする遺伝子のゲノムからの除去又は変化による不活化により弱毒化されている、医薬組成物。
- オペロン内の複数の遺伝子が不活化されていることを特徴とする、請求項1に記載の医薬組成物。
- 遺伝子ipdA及びipdBが不活化されていることを特徴とする、請求項2に記載の医薬組成物。
- 不活化が、非標識(unmarked)遺伝子欠失により少なくとも1つの遺伝子を欠失させることにより実現される、請求項1から3のいずれかに記載の医薬組成物。
- 細菌がノカルジアセエ(Nocardiaceae)又はマイコバクテリアセエ(Mycobacteriaceae)科に属することを特徴とする、請求項1から4のいずれかに記載の医薬組成物。
- 細菌がロドコッカス(Rhodococcus)、ノカルジア(Nocardia)又はマイコバクテリウム(Mycobacterium)属に属することを特徴とする、請求項5に記載の医薬組成物。
- 細菌がロドコッカス・エクイ(Rhodococcus equi)、ノカルジア・セリオレ(Nocardia seriolae)、マイコバクテリウム・ツベルクローシス(Mycobacterium tuberculosis)、マイコバクテリウム・ウルセランス(Mycobacterium ulcerans)、マイコバクテリウム・ボビス(Mycobacterium bovis)又はマイコバクテリウム・アビウム・パラツベルクローシス(Mycobacterium avium paratuberculosis)種に属することを特徴とする、請求項6に記載の医薬組成物。
- 経口投与に適した形態であることを特徴とする、請求項1から7のいずれかに記載の医薬組成物。
- 生細菌が1×104から1×1010 CFU/用量の濃度で存在することを特徴とする、請求項1から8のいずれかに記載の医薬組成物。
- Collection Nationale de Cultures de Micro−organismes of the Institut Pasteur(Paris France)に番号CNCM I−4108又は番号CNCM I−4109として寄託された株に由来するロドコッカス・エクイ(Rhodococcus equi)細菌。
- Collection Nationale de Cultures de Micro−organismes of the Institut Pasteur(Paris France)に番号CNCM I−4108又は番号CNCM I−4109として寄託された株のロドコッカス・エクイ(Rhodococcus equi)細菌。
- 対応する野生型細菌による感染から生じる障害に対して動物を防御するための医薬組成物を製造するための、動物のマクロファージ内で生存する能力を有するノカルジオフォーム放線菌の群に属する生細菌の使用であって、該生細菌が、メチルヘキサヒドロインダンジオンプロピオナート分解に関与するタンパク質をコードする遺伝子のゲノムからの除去又は変化による不活化により弱毒化されている、使用。
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