JP5540293B2 - 紡糸方法、繊維マットの製造方法、紡糸装置、繊維、及び、繊維マット - Google Patents
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Description
ナノ繊維を製造する方法としては、例えば、高分子溶液又は高分子融液に高電圧を作用させて繊維を形成する静電紡糸法が提案されている。
また、溶融型静電紡糸法は、溶媒がいらないので原料樹脂の選択の自由度が高い利点も有する。
更に、本発明は、上記紡糸方法及び上記繊維マットの製造方法を行うのに適した紡糸装置を提供することを目的とする。
加えて、本発明は、上記紡糸方法で製造した繊維及び上記繊維マットの製造方法で製造した繊維マットを提供することを目的とする。
本発明の繊維マットの製造方法において、上記捕集位置の移動は、捕集部材を移動させることにより行うことが望ましい。
また、本発明の紡糸装置は、上記捕集部材を経時的に移動させる移動手段を備えることが望ましい。
また、紡糸材料であるシート状物の厚さや供給速度、レーザー光の強度等を変更することにより、吐出される繊維の太さ等を調節することができる。
また、本発明の繊維マットの製造方法では、本発明の紡糸方法において、捕集部材を経時的に移動させるだけで、紡糸と同時に繊維マットを製造することができるため生産性に優れる。
また、本発明の繊維は、本発明の紡糸方法を用いて製造するため、溶媒等の不純物が残留していない、材料樹脂のみからなる極細繊維である。
また、本発明の繊維マットは、本発明の繊維マットの製造方法を用いて製造するため、上記繊維マットを構成する繊維は、溶媒等の不純物が残留していない、材料樹脂のみからなる極細繊維であり、本発明の繊維から構成された繊維マットであり、このような繊維マットは、電池用セパレータやキャパシター用セパレータ、気体・液体用各種高性能フィルター、細胞成長用の足場材料等に特に好適に使用することができる。
まず、本発明の紡糸方法について、図面を参照しながら説明する。
本発明の紡糸方法では、熱可塑性樹脂からなるシート状物に線状レーザー光を照射して上記シート状物の端部を線状に加熱溶融させるとともに、溶融した部分と金属コレクターとの間に電位差を設けることにより、上記シート状物の加熱溶融した部分に針状突出部を形成し、この針状突出部から吐出される繊維を金属コレクター方向に飛翔させ、金属コレクターあるいは、上記溶融部分と金属コレクター間に介在させた捕集部材上に捕集する。
図1は、本発明の紡糸方法の一例を模式的に示す概略図である。
その結果、帯状レーザー光16の照射により、シート状物17の端部17aが加熱溶融されるとともに、この加熱溶融した部分に電荷が付与されることとなる。そして、電荷が付与された加熱溶融部には、その表面に電荷が集まり反発することによって、次第に複数の針状突出部(以下、テーラーコーンともいう)が形成され、電荷の反発力が表面張力を超えると、溶融した熱可塑性樹脂は、テーラーコーン先端から静電引力により金属コレクター19に向かって繊維として吐出され、即ち、針状突出部から繊維が形成され、金属コレクター19方向に飛翔する。その結果、伸長した繊維は金属コレクター19で捕集される。また、金属コレクター19上に捕集部材を置くと、繊維は捕集部材上に捕集される。即ち、本発明の紡糸方法では、金属コレクター自身を繊維を捕集する部材としてもよく、金属コレクターとは別に金属コレクター上に捕集部材を載置してもよいのである。
その形状は特に限定されないが、板状、ローラー状、ベルト状、ネット状、鋸状、波状、針状、線状などが挙げられる。
図2は、加熱溶融部に形成されたテーラーコーンの写真である。
図2に示すように、電圧を印加した状態のシート状物31の端部に線状レーザー光を照射すると、シート状物31の端部に線状の加熱溶融部32が形成され、さらに、加熱溶融部32の先端に波状の摂動(メニスカス不安定現象)が発生し、この摂動(メニスカス)が発達してテーラーコーン33が形成され、電荷の反発力が表面張力を超えると、テーラーコーンから金属コレクター側(図中、下側)に向かって繊維が吐出される。
なお、図2に示した写真中、目盛りは、テーラーコーン間隔を測定するために取り付けたものである。
この場合も、線状レーザー光16を照射する場合と同様、シート状物の端部に複数のテーラーコーンを形成することができ、各テーラーコーンから繊維を吐出させることができる。
そして、上記シート状物の厚さを適宜変更することにより、テーラーコーンの数(テーラーコーンの間隔)を調整することができるのである。具体的には、シート状物の厚さが厚いほど、テーラーコーンの数が少なく(テーラーコーンの間隔が大きく)なる傾向にある。
この理由は定かではないが、シート状物の厚さが厚くなると、シート状物の端部における溶融体の体積が増加することとなり、その結果、テーラーコーンがよく発達し、各テーラーコーン間の静電反発が大きくなるため、テーラーコーンの間隔が大きくなると考えられる。
なお、テーラーコーンが発達するとは、テーラーコーンの高さ(図2中、h)が大きくなることを意味する。
このことも、紡糸材料としてシート状物を使用することの利点の1つである。
さらに好ましくは、1〜50個/2cmであり、特に好ましくは、2〜10個/2cmである。
また、シート状物は繊維集合体であってもよい。1種類の熱可塑性樹脂からなる繊維集合体から作製されたシートであってもよいし、2種類以上の熱可塑性樹脂からなる繊維集合体から作製されたシートであってもよい。例えば、不織布、織物、編み物等が挙げられる。
生分解性プラスチックやエンジニアリングプラスチックは、これらを溶解させる溶媒の種類が少なく、また、そのような溶媒は、高価で、取り扱いに注意を要するものが多いため、溶媒を必要としていない本発明の紡糸方法に適している。
即ち、シート状物に高電圧を印加して電荷を注入する際、熱可塑性樹脂からなるシート状物は電気絶縁性が高く、電気抵抗の低くなる熱溶融部までに電荷を注入しにくい。しかし、熱可塑性樹脂の繊維からなる繊維集合体は、電気絶縁性の大きい繊維の表面に界面活性剤などを付与することでシート状物の電気抵抗が低下し、熱溶融部まで十分に電荷を注入できる。また、界面活性剤などの付与は、シート状物に高電圧を印加して電荷を注入する際、シートが複数成分で構成されている場合の相分離に有効である。
各熱可塑性樹脂成分の融点が大きく異なる場合には、混練りによりフィルムとして成形することが困難である場合があるが、不織布であれば、容易にシート状物を作製することができるからである。
また、このように、2種類以上の熱可塑性樹脂からなり、各熱可塑性樹脂の繊維から構成される不織布をシート状物として使用した場合には、製造される繊維の径が小さくなる傾向があるからである。
レーザー光の厚さが、0.5mm未満では、テーラーコーンの形成が困難となる場合があり、10mmを超えると、溶融滞留時間が長くなり、材料の劣化を起こす場合がある。
上記レーザー光の強度は、レーザー発生器から出射したスポットビームの出力である。
また、上記不活性ガスの使用により、加熱溶融部における酸化反応を抑制することができる。
加熱方法としては、例えば、ヒーター(ハロゲンヒーター等)を用いた方法や、レーザー光を照射する方法等が挙げられる。加熱温度は、熱可塑性樹脂の融点に応じて、例えば、50℃以上の温度から熱可塑性樹脂の発火点未満までの温度範囲から選択できるが、紡糸性の点から、熱可塑性樹脂の融点未満の温度が好ましい。
本発明の繊維マットの製造方法は、金属コレクター方向に飛翔させた繊維の捕集位置を経時的に移動させつつ、本発明の紡糸方法を連続的に行うことを特徴とする。
以下、上記(1)の方法を用いる場合を例に、繊維マットの製造方法について、詳述する。
なお、本発明の紡糸方法を連続的に行うには、既に説明したように、紡糸工程に進行に伴って、シート状物17を金属コレクター19側(捕集部材側)に連続的に送り出せばよい。
例えば、目付1000g/m2のシート状物の供給速度が0.5mm/minである場合、捕集部材の移動速度を1000mm/min程度に設定することにより、目付0.5g/m2程度の繊維マットを連続的に製造することができる。
また、本発明の繊維マットの製造方法では、原料としてシート状物を使用しており、既に説明したように、シート状物の端部を加熱溶融させる際にテーラーコーンの数を調節することができるため、このようなテーラーコーンの数の調節により、製造する繊維マットの繊維径、厚み、目付等の形状を制御することもできる。
既に説明したように、例えば、シート状物として2種類の繊維からなる不織布を用いて、繊維マットを製造した場合、繊維マットを構成する繊維の径が小さくなりやすい傾向にある。そのため、2種類の繊維からなる不織布を用いて繊維マットを製造した後、1種類の繊維成分を溶解除去することにより、極細繊維からなる繊維マットを容易に製造することができる。
本発明の紡糸装置は、レーザービーム光源と、熱可塑性シート状物の端部にレーザー光を照射できる光路調節部材と、上記シート状物をレーザー照射部に供給する装置と、繊維を捕集する捕集部材と、レーザー光により溶融したシート状物と金属コレクター間に高電圧を印加できる一対の電極と、高電圧印加できる電源と、を備えることを特徴とする。
図3に示すように、紡糸装置100は、レーザー光源111と、光路調節部材115と、シート状物117を連続的に送り出せるシート状物供給装置108と、シート状物117を保持する保持部材118、シート状物117に電荷を付与する電極128、繊維を捕集するための捕集部材119、電極128とシート状物117の端部117a及び捕集部材119を介して対向配置された金属コレクター129、及び、加熱装置121が配設された筐体101と、電極128、金属コレクター129のそれぞれに電圧を印加する電源120a、120bと、捕集部材119を移動させるためのプーリー109とを備えている。
筐体101の上部には、モータとモータの回転運動を直線運動に変換する機構とを備えたシート状物供給装置108が取り付けられており、シート状物117は、このシート状物供給装置108に取り付けられ、連続的に筐体101内へ送り出されることとなる。
一方、シート状物117の他端近傍は、スリット部118aを備え、スリット部118aに電極128が取り付けられた保持部材118により保持されている。ここで、シート状物117は、スリット部118aに挿入されて保持されている。また、スリット部118aに挿入されたシート状物117と電極128とは常に接触しているため、電極128に電圧が印加されると、シート状物117に電荷が付与されることとなる。
捕集部材119は、プーリー109とコンベアベルトとからなるベルトコンベアであり、コンベアベルト自体が、捕集部材119に相当する。そのため、プーリー109の駆動に伴って、捕集部材119(コンベアベルト)は所定の方向(例えば、図中、右方向)に移動する。
そして、シート状物117を連続的に供給しつつ(連続的に繊維を吐出させつつ)、捕集部材119を移動させることにより、捕集部材119上に繊維マットを製造することができるのである。
そして、本発明の紡糸方法や繊維マットの製造方法を行うことにより、繊維や繊維マットを高い生産性で作製することができる。
なお、本発明の紡糸方法で製造した繊維、及び、本発明の繊維マットの製造方法で製造した繊維マットのぞれぞれもまた、本発明の1つである。
また、本発明の繊維は、繊維径の小さい極細繊維であることが望ましく、上記繊維の平均繊維径は、例えば、5μm以下であり、好ましくは100nm〜3μm程度である。また、このような平均繊維径を有する極細繊維には、例えば、50〜1000nm程度の繊維径を有する繊維が含まれていてもよい。
そして、本発明の繊維の平均繊維径は、本発明の紡糸方法の各種条件(例えば、シート状物の厚さやシート状物の供給速度、レーザー強度等)を適宜調整することにより、調整することができる。
さらに、上記繊維マットの目付も、用途に応じて選択でき、通常、0.001〜100g/m2程度であり、好ましくは0.05〜50g/m2、さらに好ましくは0.1〜10g/m2程度である。
さらに、上記繊維マットは、他の不織布(例えば、スパンボンド不織布等)や織編物、フィルム、プレート、基板等と積層一体化されてもよい。
下記の方法でシート状物1〜8を作製した。ここで、シート状物1〜6は、高分子チップを熱プレスすることにより作製し、シート状物7、8は不織布を熱プレスすることにより作製した。
下記エチレンビニルアルコール共重合体(EVOH)のチップ状試料をホットプレス(GONNO社製)で成形し、厚さ0.5mm(シート状物1)、厚さ0.75mm(シート状物2)、厚さ1.0mm(シート状物3)の3種類シート状物を作製した。熱プレス温度は200℃とした。
エチレンビニル共重合体:EVAL(クラレ社製、F104B,ethylene content=32モル%,Tm=183℃,MFI 4.4(190℃,21.2N))
下記Nylon6/12のチップ状試料をホットプレス(GONNO社製)で成形し、厚さ0.5mm(シート状物4)、厚さ0.75mm(シート状物5)、厚さ1.0mm(シート状物6)の3種類シート状物を作製した。熱プレス温度は230℃とした。
Nylon6/12:aldrich 181145,pellets 2 mm,poly (hexamethylene dodecanediamide),CAS Number 26098-55-5,Tm=218℃,Tg=46℃,density 1.3g/mL at 25℃(lit.)
下記PP(ポリプロピレン)繊維と下記Nylon6繊維とを用いて、混綿、カーディング、ニードルパンチし、厚さ及び目付の異なる2種類のニードルパンチ不織布N/PP1、N/PP2を作製した。
PP繊維:ダイワボウポリテック株式会社製、繊維径3.3dtex、繊維長76mm。
Nylon6繊維:ユニチカ株式会社製、繊維径3.3dtex、繊維長76mm。
そして、N/PP1を170℃で熱プレスし、厚さを0.8mmとしたものをシート状物7とし、N/PP2を170℃で熱プレスし、厚さを1.0mmとしたものをシート状物8とした。
図3に示した紡糸装置100のレーザー光源111として、CO2レーザー(ユニバーサルレーザーシステムズ社製、波長10.6μm、出力45W、空冷型、ビーム径φ4mm)を使用した。光路調節部材115として、倍率2.5倍のビームエキスパンダーと、ビームホモジナイザー(入射ビーム径φ12mm(設計値)、出射ビーム径φ12mm(設計値))と、ホモジナイザー用コリメーションレンズ(入射ビーム径φ12mm(設計値)、出射ビーム径φ12mm(設計値))と、シリンドリカルレンズ(平凹レンズ、f−30mm)と、シリンドリカルレンズ(平凸レンズ、f−300mm)とをこの順で所定の位置に配置したものを使用した。この光路調節部材115を介することにより、スポット状のレーザー光を幅約150mm 厚さ約1.4mmの線状レーザー光に変換して図3に示した紡糸装置100のシート状物117の端部117aに照射した。
走査型電子顕微鏡(キーエンス社製、VE−9800)を用いて繊維の形態を撮影した。撮影した複数枚のSEM画像から合計40本の繊維を選び、各繊維の繊維径をアドビシステムズ社製、Adobe Photoshop CS3 Extended を用いて測定し、その平均及び標準偏差を求めた。なお、電子顕微鏡観察に先立ち、前処理として、イオンコータ(サンユー電子社製、SC−701)を用いて、繊維に金を蒸着した。
紡糸装置として、図3に示した紡糸装置100を使用し、シート状物1(厚さ0.5mm)を用いて繊維(繊維マット)を作製した。作製した繊維マットの平均繊維径及び繊維の標準偏差は、表1及び図4のグラフに示した。
シート状物1の供給速度Frは、0.25mm/minとした。
レーザー光の出力Lpは、34.4Wとした。
電極128の下端と捕集部材119の上面との距離Cdは、10cmとした。
電極128と捕集部材119との間の電位差Hvは、40kVとした。
シート状物1(厚さ0.5mm)、に替えて、シート状物2(厚さ0.75mm)、シート状物3(厚さ1.0mm)を使用した以外は、実施例1−1と同様にして、繊維(繊維マット)を作製した。作製した繊維マットの平均繊維径及び繊維の標準偏差は、表1及び図4のグラフに示した。
シート状物1(厚さ0.5mm)、シート状物2(厚さ0.75mm)、シート状物3(厚さ1.0mm)を使用して、レーザー光出力を45Wにした以外は、実施例1−1、2−1、3−1と同様にして、繊維(繊維マット)を作製した。作製した繊維マットの平均繊維径及び繊維の標準偏差は、表1及び図4のグラフに示した。また、図4には、実施例1−2、2−2、3−2で作製した繊維マットの電子顕微鏡写真も示した。
紡糸装置として、図3に示した紡糸装置100を使用し、シート状物2(厚さ0.75mm)を用いて繊維(繊維マット)を作製した。作製した繊維マットの平均繊維径及び繊維の標準偏差は、表2及び図5のグラフに示した。
レーザー光の出力Lpは、34.4Wとした。
電極128の下端と捕集部材119の上面との距離Cdは、10cmとした。
電極128と捕集部材119との間の電位差Hvは、40kVとした。
シート状物2の供給速度Frは、1、0.75、0.5、0.1mm/minと変化させた。
レーザー光出力を45Wにした以外は、実施例2−3〜2−6と同様にして、繊維(繊維マット)を作製した。作製した繊維マットの平均繊維径及び繊維の標準偏差は、表2及び図5のグラフに示した。また、図5には、実施例2−7、2−8、2−10で作製した繊維マットの電子顕微鏡写真も示した。
紡糸装置として、図3に示した紡糸装置100を使用し、シート状物4(厚さ0.5mm)を用いて繊維(繊維マット)を作製した。作製した繊維マットの平均繊維径及び繊維の標準偏差は、表3及び図6のグラフに示した。
シート状物4の供給速度Frは、0.25mm/minとした。
レーザー光の出力Lpは、34.4Wとした。
電極128の下端と捕集部材119の上面との距離Cdは、10cmとした。
電極128と捕集部材119との間の電位差Hvは、40kVとした。
シート状物4(厚さ0.5mm)、に替えて、シート状物5(厚さ0.75mm)、シート状物6(厚さ1.0mm)を使用した以外は、実施例4−1と同様にして、繊維(繊維マット)を作製した。作製した繊維マットの平均繊維径及び繊維の標準偏差は、表3及び図6のグラフに示した。
シート状物4(厚さ0.5mm)、シート状物5(厚さ0.75mm)、シート状物6(厚さ1.0mm)を使用して、レーザー光出力を45Wにした以外は、実施例4−1、5−1、6−1と同様にして、繊維(繊維マット)を作製した。作製した繊維マットの平均繊維径及び繊維の標準偏差は、表3及び図6のグラフに示した。また、図6には、実施例4−2、5−2、6−2で作製した繊維マットの電子顕微鏡写真も示した。
紡糸装置として、図3に示した紡糸装置100を使用し、シート状物5(厚さ0.75mm)を用いて繊維(繊維マット)を作製した。作製した繊維マットの平均繊維径及び繊維の標準偏差は、表4及び図7のグラフに示した。
レーザー光の出力Lpは、34.4Wとした。
電極128の下端と捕集部材119の上面との距離Cdは、10cmとした。
電極128と捕集部材119との間の電位差Hvは、40kVとした。
シート状物2の供給速度Frは、1、0.75、0.5、0.1mm/minと変化させた。
レーザー光出力を45Wにした以外は、実施例5−3〜5−6と同様にして、繊維(繊維マット)を作製した。作製した繊維マットの平均繊維径及び繊維の標準偏差は、表4及び図7のグラフに示した。また、図7には、実施例5−7、5−9、5−10で作製した繊維マットの電子顕微鏡写真も示した。
紡糸装置として、図3に示した紡糸装置100を使用し、シート状物7(厚さ0.8mm)及びシート状物8(厚さ1.0mm)を用いて繊維(繊維マット)を作製した。
レーザー光の出力Lpは、34.4Wとした。
電極128の下端と捕集部材119の上面との距離Cdは、10cmとした。
電極128と捕集部材119との間の電位差Hvは、40kVとした。
シート状物2の供給速度Frは、1mm/minとした。結果は、表5及び図8、図9に示した。図8は、実施例で作製した繊維マットの平均繊維径及び繊維の標準偏差のグラフで、図9は、電子顕微鏡写真である。
紡糸装置として、図3に示した紡糸装置100を使用し、シート状物7(厚さ0.8mm)及びシート状物8(厚さ1.0mm)を用いて繊維(繊維マット)を作製した。
レーザー光の出力Lpは、40Wとした。
電極128の下端と捕集部材119の上面との距離Cdは、10cmとした。
電極128と捕集部材119との間の電位差Hvは、40kVとした。
シート状物2の供給速度Frは、1mm/minとした。結果は、表5及び図8、図9に示した。図8は、実施例で作製した繊維マットの平均繊維径及び繊維の標準偏差のグラフで、図9は、電子顕微鏡写真である。
蟻酸を用いて、作製された繊維からNylon6成分を取り除いたところ、PP由来の吸熱ピークのみが見られた。作製された繊維にはNylon6とPPの両成分が含まれていることが確認できた。ギ酸を用いて、Nylon6成分を取り除いた前後の電子顕微鏡写真を図11に示した。
16、116 線状レーザー光
17、117 シート状物
18、118 保持部材
19 金属コレクター
20、120a、120b 電源
115 光路調節部材
119 捕集部材
121 加熱装置
128 電極
129 金属コレクター
Claims (10)
- 熱可塑性樹脂からなるシート状物に線状レーザー光を照射して前記シート状物の端部を線状に加熱溶融させるとともに、溶融した部分と金属コレクターとの間に電位差を設けることにより、前記シート状物の加熱溶融した部分に針状突出部を形成し、この針状突出部から吐出される繊維を金属コレクター方向に飛翔させ、金属コレクターあるいは、上記溶融部分と金属コレクター間に介在させた捕集部材上に捕集することを特徴とする
紡糸方法。 - 前記針状突出部は、シート状物の加熱溶融した部分に溶融長さ2cm当たり1個以上形成する請求項1に記載の紡糸方法。
- 前記シート状物は、熱可塑性樹脂からなる高分子シートである請求項1又は2に記載の紡糸方法。
- 前記シート状物は、熱可塑性繊維からなる繊維集合体から作製されたシートである請求項1又は2に記載の紡糸方法。
- 前記シート状物は、少なくとも2種類以上の熱可塑性繊維からなる繊維集合体から作製されたシートである請求項1又は2に記載の紡糸方法。
- 金属コレクター方向に飛翔させた繊維の捕集位置を経時的に移動させつつ、請求項1〜5のいずれかに記載の紡糸方法を連続的に行うことを特徴とする繊維マットの製造方法。
- 前記捕集位置の移動は、捕集部材を移動させることにより行う請求項6に記載の繊維マットの製造方法。
- レーザービーム光源と、熱可塑性シート状物の端部にレーザー光を照射できる光路調節部材と、前記シート状物をレーザー照射部に供給する装置と、繊維を捕集する捕集部材と、レーザー光により溶融したシート状物と金属コレクター間に高電圧を印加できる一対の電極と、高電圧印加できる電源と、を備えることを特徴とする紡糸装置。
- 前記シート状物から吐出された繊維を加熱する加熱装置を備える請求項8に記載の紡糸装置。
- 前記捕集部材を経時的に移動させる移動手段を備える請求項8又は9に記載の紡糸装置。
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JP2012112067A (ja) * | 2010-11-24 | 2012-06-14 | Univ Of Fukui | 繊維マットの製造方法、及び、繊維マット |
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