JP5538033B2 - ハンダ溶融装置 - Google Patents

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Description

本発明は、ヒータによって所定の加熱対象部を通常設定温度に加熱することによってハンダを溶融するハンダ溶融装置に関する。
例えば、特許第3670072号公報には、ヒータによってこて先(加熱対象部)を通常設定温度に加熱することによってハンダを溶融する通常動作モードと、こて先の使用を中断する場合、こて先をスリープ設定温度に低下させるスリープモードとを備えたハンダごて装置について開示されている。このようなハンダごて装置によると、こて先の未使用時における電力消費を低減すると共に、こて先の酸化を防いで寿命を延ばすことができる。
特許第3670072号公報
ところで、ハンダ付け作業において、ハンダ付け時間(こて先をハンダ付け対象物に当てる時間)が長すぎると、ハンダ付け対象物が熱的ダメージを受けて破壊されるという問題がある。従来では、このようなハンダ付け時間はハンダ付け作業者の判断に委ねられており、熟練の作業者でなければ適切な判断を行うことができなかった。また、ハンダ付け時間に関するマニュアルを作成し、作業者の熟練度に拘わらず一様にハンダ付け作業を行うことができるようにしたとしても、人の手で作業を行う以上、不注意によってマニュアルで規定されたハンダ付け時間をオーバーしてしまい、ハンダ付け対象物が破壊される可能性がある。
本発明は、上述した事情に鑑みてなされたものであり、ハンダ付け作業において、作業者の熟練度や不注意に関係なく、ハンダ付け条件の定量化とハンダ付け対象物の破壊を防止することを目的とする。
上記目的を達成するために、本発明では、ハンダ溶融装置に係る第1の解決手段として、通常設定温度に制御される加熱部によってハンダを溶融するハンダ溶融装置であって、前記加熱部と糸ハンダが接触して前記加熱部と前記糸ハンダ間に電流が流れたのを検出して、前記加熱部と加熱対象物との接触を検出する接触検出手段と、前記加熱部と前記加熱対象物との接触開始時点をハンダ付け開始時点とし、当該ハンダ付け開始時点から計時を開始した接触時間が予め設定されたハンダ付け時間を越えた場合にその旨を外部に報知する報知制御手段とを具備する、という手段を採用する。
また、本発明では、ハンダ溶融装置に係る第2の解決手段として、通常設定温度に制御される加熱部によってハンダを溶融するハンダ溶融装置であって、電子部品を基板に装着する際に、糸ハンダが前記加熱部とが接触して溶融されたハンダにより前記加熱部と配線パターンとが電気的に接続されて、前記加熱部と配線パターン間に電流が流れたのを検出して、前記加熱部と加熱対象物との接触を検出する接触検出手段と、前記加熱部と前記加熱対象物との接触開始時点をハンダ付け開始時点とし、当該ハンダ付け開始時点から計時を開始した接触時間が予め設定されたハンダ付け時間を越えた場合にその旨を外部に報知する報知制御手段とを具備する、という手段を採用する。
また、本発明では、ハンダ溶融装置に係る第3の解決手段として、上記第1又は第2の解決手段において、前記報知制御手段は、前記ハンダ付け開始時点から前記接触時間の計時を開始し、前記接触時間が前記ハンダ付け時間を越えた場合に警報発生信号を出力する制御手段と、前記警報発生信号に応じて警報を外部に向けて発生する報知手段とを有する、という手段を採用する。
また、本発明では、ハンダ溶融装置に係る第4の解決手段として、上記第3の解決手段において、前記制御手段は、前記接触時間が前記ハンダ付け時間を越えた後、前記加熱部と前記加熱対象物とが離れるまで継続的に前記警報発生信号を出力する、若しくは、前記接触時間が前記ハンダ付け時間を越えた時点と、前記加熱部と前記加熱対象物とが離れた時点のそれぞれでパルス状に前記警報発生信号を出力する、という手段を採用する。
本発明に係るハンダ溶融装置によれば、加熱部と加熱対象物との接触開始時点をハンダ付け開始時点として認識し、当該ハンダ付け開始時点から計時を開始した接触時間が予め設定されたハンダ付け時間を越えた場合にその旨を外部に報知することにより、ハンダ付け終了を作業者に報知すると共に注意を喚起することができる。従って、本発明によると、作業者は上記の報知に従ってハンダ付け作業を終了するだけで良く、作業者の熟練度や不注意に関係なく、ハンダ付け対象物の破壊を防止することが可能である。
本発明の一実施形態に係るハンダごて装置1の外観図である。 ハンダごて装置1の電気的構成を示すブロック図である。 ハンダごて装置1の動作を示すフローチャートである。 ハンダごて装置1を使用する際に、信号処理ボックス3の第2接続端子3cと糸ハンダ300とを電気的に接続しておく場合を例示した図である。 こて先2bの温度変化を示す図である。 ハンダごて装置1を使用する際に、信号処理ボックス3の第2接続端子3cとプリント基板200上の配線パターン202とを電気的に接続しておく場合を例示した図である。 ハンダごて装置1における接触検出手段の変形例(こて先2bと加熱対象物との接触を機械的に検出する場合)を示す図である。 警報発生パターンの変形例を示す図である。
以下、図面を参照して、本発明の一実施形態について説明する。なお、以下では、本発明に係るハンダ溶融装置の一例として、電子部品等を基板上に装着させるためにハンダを溶融させるハンダごて装置について説明する。
図1は、本実施形態におけるハンダごて装置1の外観図である。この図1に示すように、本ハンダごて装置1は、ハンダごて部2及び信号処理ボックス3から構成されている。ハンダごて部2は、作業者が握るグリップ2aと、当該グリップ2aの先端部に取り付けられたこて先(加熱部)2bと、一端がグリップ2aの中心部を貫通してこて先2bに接続され、他端が信号処理ボックス3に接続されたケーブル2cとから構成されている。
信号処理ボックス3は、作業者によって設定された各種設定情報に基づいて、ハンダごて部2(具体的には、こて先2b)の温度を制御するものであり、その表面には表示器や各種操作スイッチ等を備えた操作パネル3aと、ハンダごて部2のケーブル2cを接続するための第1接続端子3bと、加熱対象物(ハンダ、或いはプリント基板上のパターン等)を電気的に接続するための第2接続端子3cとが外部に露出するように設けられている。
図2は、本ハンダごて装置1の電気的構成を示すブロック図である。この図2に示すように、本ハンダごて装置1は、電気的な構成要素として、マイコン(制御手段)10、ヒータ11、第1温度センサ12、電源トランス13、サイリスタ14、ゼロクロス検出器15、電源回路16、第1増幅器17、第2温度センサ18、第2増幅器19、マルチプレクサ20、A/Dコンバータ21、スイッチ22、ブザー(報知手段)23、バッファアンプ24、表示器25、操作スイッチ26、バッファ27、トランジスタ28、発振回路29、リセットスイッチ30及びEEPROM(Electronically Erasable and Programmable Read Only Memory)31及び接触検出回路32を備えている。
なお、上記構成要素の内、ヒータ11及び第1温度センサ12は、こて先2bの内部に設けられており、その他の構成要素は、信号処理ボックス3の内部に設けられている(但し、表示器25、操作スイッチ26及びリセットスイッチ30は、信号処理ボックス3の外部に露出するように設けられている)。つまり、こて先2bに内蔵されたヒータ11及び第1温度センサ12は、ケーブル2cを介して信号処理ボックス3内の所定構成要素と電気的に接続されている。なお、こて先2bは、ケーブル2cを介して信号処理ボックス3内でアースされている。
マイコン10は、内部に設けられたROM(Read Only Memory)に記憶された制御プログラムに従って、以下に説明する各構成要素の動作を制御する。このマイコン10としては、上記ROMの他にRAM(Random Access Memory)や、各種タイマ入出力インターフェースなどを備えたものが使用される。
ヒータ11の一端は電源トランス13の2次巻線の一端に接続され、他端はマイコン10によってON/OFFが制御されるサイリスタ14を介して電源トランス13の2次巻線の他端に接続されている。つまり、このヒータ11は、サイリスタ14による電源トランス13の出力電流制御に応じて、こて先2bを所定の温度に加熱する。第1温度センサ12は、上記こて先2bの加熱温度を検出し、当該加熱温度を示す第1温度検出信号を第1増幅器17に出力する。
電源トランス13は、外部から供給される商用電源を低圧し、当該低圧後の交流電圧をヒータ11、ゼロクロス検出器15及び電源回路16に出力する。サイリスタ14は、マイコン10によるON/OFF制御によりヒータ11に流れる電源トランス13の出力電流を制御する。ゼロクロス検出器15は、電源トランス13から入力された交流電圧のゼロクロス位置を検出して上記マイコン10に出力する。なお、マイコン10は、ゼロクロス検出器15が検出した上記ゼロクロス位置に基づいてサイリスタ14のON/OFF制御を行う。
電源回路16は、電源トランス13から入力された交流電圧を整流し、例えば±5Vおよび+3V等の直流電源電圧を本ハンダごて装置1内の各部に供給する。第1増幅器17は、第1温度センサ12から入力される上記第1温度検出信号を増幅してマルチプレクサ20の一方の選択端子に出力する。
第2温度センサ18は、第1温度センサ12の冷接点温度を検出し、当該冷接点温度を示す第2温度検出信号を第2増幅器19に出力する。第2増幅器19は、上記第2温度検出信号を増幅してマルチプレクサ20の他方の選択端子に出力する。マルチプレクサ20は、マイコン10の要求に応じて上記第1温度検出信号または第2温度検出信号を択一的にA/Dコンバータ(アナログ/デジタル変換器)21に出力する。A/Dコンバータ21は、アナログ信号である入力信号(第1温度検出信号または第2温度検出信号)をデジタル信号に変換してマイコン10に出力する。
スイッチ22は、マイコン10の要求に応じて電源電圧+5Vと+3Vのいずれかを択一的にブザー23に出力する。ブザー23は、マイコン10からバッファアンプ24を介して入力された警報発生信号と、上記スイッチ22から択一的に入力された電源電圧によって規定される音量とに基づいて警報音声を外部に出力する。バッファアンプ24は、マイコン10から入力される警報発生信号を増幅してブザー23に出力する。
操作パネル3aは、図1に示したように、本ハンダごて装置1の信号処理ボックス3表面に設けられているものであり、複数の表示器25と操作スイッチ26によって構成される。表示器25の各操作端子はバッファ27を介してマイコン10に接続されるとともに、共通端子はトランジスタ28のコレクタ端子に接続される。また、トランジスタ28の各ベース端子はマイコン10に接続されており、該マイコン10から出力されるベース信号に応じて例えば+5Vの電源電圧を各表示器25の共通端子に供給するようになっている。
また、操作スイッチ26は、上記各コレクタ端子とマイコン10との間に介挿され、そのスイッチング操作情報をマイコン10に出力する。バッファ27は、マイコン10から入力される表示信号のバッファリングを行い、当該表示信号を各操作端子を介して表示器25に出力する。すなわち、表示器25は上記表示信号に応じた情報を表示する。
発振回路29は、マイコン10の基本クロック信号を発生し、当該基本クロック信号をマイコン10に出力する。リセットスイッチ30は、そのスイッチング操作によってマイコン10を初期化するためのものである。EEPROM31は、上記数値入力スイッチ26aから入力された各種設定値、キーロックスイッチ26dによるキーロックの設定状態等、本ハンダごて装置1の設定状態を記憶するものである。
接触検出回路(接触検出手段)32は、こて先2bと加熱対象物(ハンダ、或いはプリント基板上のパターン等)との接触を電気的に検出するものであり、その検出結果を示す電圧信号(以下、接触検出信号と称す)をマイコン10に出力するものである。この接触検出回路32は、直流電源32a、フォトカプラ32b、トランジスタ32c、第1抵抗32d、第2抵抗32e、第3抵抗32f及び第4抵抗32gから構成されている。
直流電源32aの正極端子は第1抵抗32d、第2抵抗32e及び第3抵抗32fの一端と接続されており、負極端子はフォトカプラ32b内のフォトトランジスタ32b2のエミッタ端子、トランジスタ32cのエミッタ端子及び第4抵抗32gの一端と接続されている。なお、図2では、接触検出回路32において、あたかも直流電源32aが別個に設けられているように図示されているが、実際には、電源回路16を直流電源32aとして利用することができる。
フォトカプラ32bは、内部に発光素子である発光ダイオード32b1と、受光素子であるフォトトランジスタ32b2とが設けられたICチップである。発光ダイオード32b1のアノード端子は第2抵抗32eの他端と接続され、カソード端子はトランジスタ32cのコレクタ端子と接続されている。一方、フォトトランジスタ32b2のコレクタ端子は第1抵抗32dの他端と接続され、エミッタ端子は直流電源32aの負極端子、トランジスタ32cのエミッタ端子及び第4抵抗32gの一端と接続されている。
トランジスタ32cは、npn型のバイポーラトランジスタであり、コレクタ端子は第2抵抗32eの他端と接続され、ベース端子は第4抵抗32gの他端と接続され、エミッタ端子は直流電源32aの負極端子、フォトトランジスタ32b2のエミッタ端子及び第4抵抗32gの一端と接続されている。また、このトランジスタ32cのベース端子は、ケーブル2cを介して、こて先2bと電気的に接続されている。さらに、第3抵抗32fの他端は信号処理ボックス3の外部に露出するように設けられた第2接続端子3cと接続されている。上記のように構成された接触検出回路32において、フォトトランジスタ32b2のコレクタ端子電圧が上記の接触検出信号としてマイコン10に出力される。
以上が本ハンダごて装置1の構成に関する説明であり、以下では本ハンダごて装置1の動作について、図3のフローチャートを参照して説明する。なお、以下では、図4に示すように、リード線101付きの電子部品(例えばトランジスタやコンデンサ等)100をプリント基板200の一方の面からスルーホール201に挿入し、こて先2bによって糸ハンダ300を溶かして、プリント基板200の他方の面に形成されている配線パターン202と電子部品100のリード線101とをハンダ付けすることにより、電子部品100をプリント基板200に実装する場合を想定して説明する。
なお、図4に示すように、本ハンダごて装置1を使用する場合、信号処理ボックス3の第2接続端子3cと糸ハンダ300とを電気的に接続しておく。このような第2接続端子3cと糸ハンダ300との接続には、一端(糸ハンダ300側)に着脱可能な導電部材401が設けられた配線400を用いることができる。
また、図5は、図4に示すようなハンダ付け作業において、こて先2bの温度変化とハンダ付け対象物である電子部品100の温度変化を示すものである。本ハンダごて装置1を使用するに際し、図5に示すように、本ハンダごて装置1におけるこて先2bの通常設定温度TM3と、適切なハンダ付け時間T1とが上記数値入力スイッチ26等の操作によって予め入力されているものとし、マイコン10はこれらの設定情報をEEPROM31に記憶しているものとする。
ここで、ハンダ付け時間T1は、図5に示すように、ハンダ付け開始時点t1、つまり、こて先2bが糸ハンダ300(加熱対象物)に電気的に接触した時点から電子部品100の破壊温度TM2に到達するまでの時間、つまり電子部品100が破壊されるまでの時間T2より短く、且つ電子部品100がハンダ溶解温度TM1に到達する時間T3より長く設定されている。なお、このハンダ付け時間T1は、こて先2bの通常設定温度TM3や、ハンダ付け対象物である電子部品100の種類、ベースとなるプリント基板200の構成(基板の層構造や配線パターンの熱伝導率など)によって異なるため、これらの条件に応じて適宜設定変更を行うことが望ましい。
さて、図3に示すように、マイコン10は、上記通常設定温度TM3をEEPROM31から読み出し、こて先2bの制御温度に設定してサイリスタ14のON/OFF制御を行い、こて先2bの温度、すなわち第1温度センサ12によって検出される温度が通常設定温度TM3となるようにヒータ11への通電を制御する(ステップS1)。本実施形態では、図5に示すように、時刻t0にこて先2bの温度が通常設定温度TM3に到達し、その後、こて先2bの温度は一定に保持されるようにヒータ11が制御されているものとする。
続いて、マイコン10は、接触検出回路32から入力される接触検出信号のレベルを監視することで、こて先2bと糸ハンダ300との接触開始時点を検知したか否かを判断する(ステップS2)。ハンダ付けを開始する際に、こて先2bと糸ハンダ300とが電気的に接触すると、接触検出回路32における第3抵抗32fの他端(第2接続端子3c)と第4抵抗32gの他端(トランジスタ32cのベース端子)とが電気的に導通状態となり、トランジスタ32cがオン状態に切り替わる。
トランジスタ32cがオン状態に切り替わると、トランジスタ32cのコレクタ・エミッタ間に電流が流れ、その結果、フォトカプラ32bの発光ダイオード32b1が発光する。発光ダイオード32b1が発光すると、フォトトランジスタ32b2のコレクタ・エミッタ間に光電流が流れ、その結果、フォトトランジスタ32b2のコレクタ端子電圧はハイレベルに変化する。つまり、こて先2bと糸ハンダ300とが電気的に接触した場合、接触検出回路32から出力される接触検出信号がローレベルからハイレベルへ変化するため、マイコン10はその接触検出信号のレベル変化点を接触開始時点として検知することができる。
マイコン10は、上記ステップS2において「Yes」の場合、つまり接触検出信号のレベル変化点を接触開始時点として検知した場合、その接触開始時点をハンダ付け開始時点とし、当該ハンダ付け開始時点からこて先2bと糸ハンダ300とが接触している時間(接触時間)の計時を開始する(ステップS3)。本実施形態では、図5に示すように、時刻t1が接触開始時点(ハンダ付け開始時点)として検知され、その時刻t1から接触時間の計時が開始されたものとする。一方、マイコン10は、上記ステップS2において「No」の場合、接触開始時点を検知するまでステップS2の処理を繰り返す。
なお、図5に示すように、ハンダ付け開始時点t1からこて先2bの温度はある温度まで低下するが、この間もこて先2bが通常設定温度TM3に保持されるようにヒータ11は制御されているので、こて先2bの温度は徐々に上昇し通常設定温度TM3より低い温度に保持されることになる。これは、こて先2bが糸ハンダ300と接触している間(つまりハンダ付けしている間)は、温度が完全に通常設定温度TM3まで到達しないためである。
そして、マイコン10は、ハンダ付け開始時点t1から計時を開始した接触時間が予め設定されたハンダ付け時間T1を越えたか否かを判定する(ステップS4)。このステップS4において「Yes」の場合、マイコン10は、警報発生信号をバッファアンプ16を介してブザー23に継続的に出力することで警報音声を発生する(ステップS5)。これにより、作業者に対してハンダ付け作業の終了を報知すると共に注意を喚起し、ハンダ付け作業の終了を促すことができる。
一方、上記ステップS4において「No」の場合、マイコン10は、接触検出回路32から入力される接触検出信号に基づいて、こて先2bと糸ハンダ300とが離れたか否かを判定する(ステップS6)。具体的には、マイコン10は、接触検出回路32から入力される接触検出信号のレベルが、ハイレベルからローレベルに変化した場合に、こて先2bと糸ハンダ300とが離れたと判断する。
マイコン10は、上記ステップS6において「No」の場合、ステップS4の処理に戻る一方、上記ステップS6において「Yes」の場合、つまりこて先2bと糸ハンダ300とが離れて、作業者がハンダ付け作業を終了した場合、接触時間の計時を終了すると共に警報発生信号の出力を停止(警報音声を停止)した後、ステップS2の処理に戻る(ステップS7)。
以上のように、本ハンダごて装置1によると、作業者はブザー23の警報に従ってハンダ付け作業を終了するだけで良く、作業者の熟練度や不注意に関係なく、ハンダ付け対象物の破壊を防止することが可能である。
なお、本発明は、上記実施形態に限定されるものではなく、例えば以下のような変形例が考えられる。
(1)上記実施形態では、ハンダ付け開始時点t1から計時を開始した接触時間がハンダ付け時間T1を越えた場合に警報を発生することで、ハンダ付け作業の終了を作業者に報知した。この他に、ハンダ付け作業の終了を作業者に報知する方法として、ハンダ付け開始時点t1から接触時間の計時を開始すると共に警報発生信号を出力し(警報を発生し)、接触時間がハンダ付け時間T1を越えた場合に警報発生信号の出力を停止(警報を停止)する機能をマイコン10に持たせても良い。
つまり、ハンダ付け作業中は警報を継続的に発生しておき、接触時間がハンダ付け時間T1を越えた場合に警報を停止することにより、作業者にハンダ付け作業の終了を報知するのである。なお、この変形例における警報音声の音量は上記実施形態と比べて小さくし、音声パターンも作業者に大きな不快感を与えないようなパターンにすることが好ましい。その理由は、この変形例ではハンダ付け作業中に警報音声を継続的に発生するので、その警報音声により作業者がハンダ付け作業に集中できなくなるのを防止するためである。
(2)上記実施形態では、こて先2bと糸ハンダ300との接触を電気的に検出する場合を例示したが、こて先2bとプリント基板200上の配線パターン202と接触を電気的に検出するようにしても良い。この場合、図6に示すように、信号処理ボックス3の第2接続端子3cとプリント基板200上の配線パターン202とを電気的に接続しておけば良い。
(3)上記実施形態では、こて先2bと加熱対象物(糸ハンダ300或いは配線パターン202等)との接触を電気的に検出する接触検出回路32を接触検出手段として設けたが、接触検出手段はこれに限定されず、例えば、こて先2bと加熱対象物との接触を機械的に検出するような接触検出手段を設けても良い。
例えば、図7(a)に示すように、ハンダごて部2において、グリップ2aとこて先2bとの機械的な接続部分に遊びを持たせ、こて先2bが加熱対象物(例えばプリント基板200上の配線パターン202)に接触した場合に少し動くような構造としておき、さらに、こて先2bとの間に間隙2dが形成されるように、グリップ2a側にリミットスイッチ2eを設けておく。
上記のような構造を採用すると、こて先2bが加熱対象物に接触した場合、リミットスイッチ2eはONとなり(図7(b)参照)、離れるとリミットスイッチ2eはOFFとなる(図7(a)参照)。つまり、マイコン10は、リミットスイッチ2eのON/OFF状態を検出することにより、こて先2bと加熱対象物との接触を検出することができるようになる。
また、こて先2bと加熱対象物との接触を機械的に検出する接触検出手段としては、上記のリミットスイッチ2eに限らず、圧力センサや歪ゲージ等を使用しても良い。この他、接触検出手段として、こて先2bの先端部の周囲を監視領域とする光センサ等を設け、この光センサによって、糸ハンダ300が監視領域に侵入したか否かを検出することにより、こて先2bと糸ハンダ300との接触を検出するようにしても良い。
なお、上述した接触検出手段を使用すると、電気的或いは機械的な接触検出手段に拘わらず、こて先2bと加熱対象物とが接触した時点(接触開始時点)と離れた時点(接触終了時点)とを検出することできる。そこで、両時点間の時間を計測し、その計測結果を管理する機能(例えば、計測結果をリアルタイムで表示器25に表示する機能や、計測結果をEEPROM31に格納してダウンロードを可能にする機能など)をマイコン10に設けても良い。これにより、作業者は、自身がどのくらいの時間でハンダ付け作業を行っているのかをリアルタイムで確認することができたり、作業後に計測結果をダウンロードして歩留まり悪化の原因を調査することができるようになる。
(4)上記実施形態では、マイコン10が、接触時間がハンダ付け時間T1を越えた後、こて先2bと加熱対象物とが離れるまで継続的に警報発生信号を出力する場合を例示した(図8(a)参照)。これに限らず、例えば、図8(b)に示すように、接触時間がハンダ付け時間T1を越えた時点t10と、こて先2bと加熱対象物とが離れた時点t11のそれぞれでパルス状に警報発生信号を出力する機能をマイコン10に持たせても良い。
これにより、例えば、接触時間がハンダ付け時間T1を越えた時点t10では、0.2秒間だけ警報を発生し、こて先2bと加熱対象物とが離れた時点t11では、0.1秒間だけ警報を発生するなど、それぞれのタイミングを別々に作業者に認識させたい場合に有効である。
また、図8(a)及び(b)に示すように、マイコン10にハンダ付け開始時点t1から一定幅のパルス状の警報発生信号を出力させるようにしても良い。これにより、こて先2bと加熱対象物とが接触したことを作業者に報知させることができる。
(5)上記実施形態では、こて先2bに温度検出手段である第1温度センサ12とヒータ11とが設けられている場合を例示して説明した。これら第1温度センサ12とヒータ11とは、図2に示すようにこて先2bにおいて別個に設けても良いし、例えば熱電対を用いて第1温度センサ12とヒータ11とを一体形成した構成を採用しても良い。さらに、第1温度センサ12がこて先2bの外部に設けられているような構成を採用しても良い。
(6)上記実施形態では、ハンダ溶融装置の一例として、ハンダごて装置について説明したが、これに限らず、こて先2bがノズル状に構成され、当該ノズル状のこて先2bから溶融状態のハンダを吸引・除去するハンダ除去装置にも本発明を適用することができる。
1…ハンダごて装置、2…ハンダごて部、2a…グリップ、2b…こて先、2c…ケーブル、3…信号処理ボックス、3a…操作パネル、3b…ハンダごて接続端子、3c…ハンダ接続端子、10…マイコン、11…ヒータ、12…第1温度センサ、13…電源トランス、14…サイリスタ、15…ゼロクロス検出器、16…電源回路、17…第1増幅器、18…第2温度センサ、19…第2増幅器、20…マルチプレクサ、21…A/Dコンバータ、22…スイッチ、23…ブザー、24…バッファアンプ、25…表示器、26…操作スイッチ、27…バッファ、28…トランジスタ、29…発振回路、30…リセットスイッチ、31…EEPROM、32…接触検出回路

Claims (4)

  1. 通常設定温度に制御される加熱部によってハンダを溶融するハンダ溶融装置であって、
    前記加熱部と糸ハンダが接触して前記加熱部と前記糸ハンダ間に電流が流れたのを検出して、前記加熱部と加熱対象物との接触を検出する接触検出手段と、
    前記加熱部と前記加熱対象物との接触開始時点をハンダ付け開始時点とし、当該ハンダ付け開始時点から計時を開始した接触時間が予め設定されたハンダ付け時間を越えた場合にその旨を外部に報知する報知制御手段と、
    を具備することを特徴とするハンダ溶融装置。
  2. 通常設定温度に制御される加熱部によってハンダを溶融するハンダ溶融装置であって、
    電子部品を基板に装着する際に、糸ハンダが前記加熱部とが接触して溶融されたハンダにより前記加熱部と配線パターンとが電気的に接続されて、前記加熱部と配線パターン間に電流が流れたのを検出して、前記加熱部と加熱対象物との接触を検出する接触検出手段と、
    前記加熱部と前記加熱対象物との接触開始時点をハンダ付け開始時点とし、当該ハンダ付け開始時点から計時を開始した接触時間が予め設定されたハンダ付け時間を越えた場合にその旨を外部に報知する報知制御手段と、
    を具備することを特徴とするハンダ溶融装置。
  3. 前記報知制御手段は、
    前記ハンダ付け開始時点から前記接触時間の計時を開始し、前記接触時間が前記ハンダ付け時間を越えた場合に警報発生信号を出力する制御手段と、
    前記警報発生信号に応じて警報を外部に向けて発生する報知手段と、
    を有することを特徴とする請求項1又は2に記載のハンダ溶融装置。
  4. 前記制御手段は、前記接触時間が前記ハンダ付け時間を越えた後、前記加熱部と前記加熱対象物とが離れるまで継続的に前記警報発生信号を出力する、若しくは、前記接触時間が前記ハンダ付け時間を越えた時点と、前記加熱部と前記加熱対象物とが離れた時点のそれぞれでパルス状に前記警報発生信号を出力することを特徴とする請求項3に記載のハンダ溶融装置。
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