JP5537699B2 - エンジン装置 - Google Patents

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本願発明は、例えばコンバイン、トラクタ又はフォークリフトのような作業車両に用いられるエンジン装置に関するものである。
昨今、ディーゼルエンジンに関する高次の排ガス規制が適用されるのに伴い、ディーゼルエンジンが搭載される農作業機や建設機械等に、排気ガス中の大気汚染物質を浄化処理する排気ガス浄化装置を搭載することが要望されつつある。排気ガス浄化装置としては、DPF(ディーゼルパティキュレートフィルタ)やNOx触媒等が知られている(特許文献1〜3参照)。また、排気ガス対策として、排気ガスの一部を吸気側に還流させるEGR装置(排気ガス再循環装置)を備えることにより、燃焼温度を低く抑えて排気ガス中のNOx(窒素酸化物)量を低減させるという技術も知られている(特許文献4参照)。
特開2000−145430号公報 特開2003−27922号公報 特開2008−82201号公報 特開2000−282961号公報
ところで、排気ガス浄化装置の一例であるDPFでは、経年使用にて排気ガス中の煤(スート)がスートフィルタに堆積するので、ディーゼルエンジンの駆動時に煤を燃焼除去してスートフィルタを再生させている。よく知られているように、スートフィルタ再生動作は、排気ガス温度が所定温度(例えば300℃程度)以上で起こるから、DPFを通過する排気ガス温度は所定温度以上であることが望ましい。このため、従来から、DPFを排気ガス温度が高い位置、すなわちディーゼルエンジン自体に又はその近傍に配置したいという要請がある。
ディーゼルエンジンの搭載スペースは搭載対象の作業車両(農作業機や建設機械等)によって様々ではあるが、近年は、軽量化・コンパクト化の要請で、搭載スペースに制約がある(狭小である)ことが多い。このため、ディーゼルエンジン自体に又はその近傍にDPFを配置するに当たっては、吸排気効率や部品点数等を踏まえた上で、DPFをコンパクトにレイアウトする必要がある。また、ディーゼルエンジンの吸排気系部品としては、前述したDPF以外に、例えばEGR装置やターボ過給機、排気絞り装置等もあり、これらを含めた吸排気系部品を、総合的な観点から見て効率的且つコンパクトに配置することが求められる。
本願発明は、上記の現状に鑑みてなされたものであり、吸排気系部品の性能を考慮しつつ、吸排気系部品をディーゼルエンジン周りに効率よくコンパクトに配置することを技術的課題とするものである。
請求項1の発明は、走行部、刈取装置及び脱穀装置を備えるコンバインの走行機体に搭載されるエンジン装置であって、吸気マニホールド及び排気マニホールドを有するエンジンと、前記排気マニホールドからの排気ガスを浄化するための排気ガス浄化装置と、前記排気マニホールドからの排気ガスにて駆動する過給機と、を備えており、前記エンジンは、前記コンバインの進行方向を前後方向として、冷却ファンを前記走行機体の右側に位置させるとともに、フライホイールを前記走行機体の左右中央側に位置させ、前記フライホイールに取り付けたプーリを介して前記刈取装置や前記脱穀装置や前記走行部に駆動力を伝達させており、前記エンジンの前記フライホイールの上方に、前記排気ガス浄化装置を前記エンジン外部で支持する支持脚体を備え、前記支持脚体の上面に前記排気ガス浄化装置の長手中央部を連結することによって、前記排気ガス浄化装置をエンジン出力軸と直交する方向に長い姿勢で前記フライホイールの上方に位置させている一方、前記排気ガス浄化装置の長手方向一端側に設けた排気ガス入口管を前記過給機のタービンケースの排気ガス排出側と連通させて、前記排気ガス浄化装置を前記排気マニホールドに連結支持しているというものである。
本願発明によると、吸気マニホールド及び排気マニホールドを有するエンジンと、前記排気マニホールドからの排気ガスを浄化するための排気ガス浄化装置とを備えているエンジン装置であって、前記エンジンのフライホイールの上方に、前記排気ガス浄化装置を支持する支持脚体を備えており、前記支持脚体の上面に前記排気ガス浄化装置の長手中央部を連結することによって、前記排気ガス浄化装置をエンジン出力軸と直交する方向に長い姿勢で前記フライホイールの上方に位置させる一方、前記排気ガス浄化装置の長手方向一端側が前記排気マニホールドに連結されているから、支持脚体の上面に排気ガス浄化装置の長手中央部を連結することで、支持脚体にて排気ガス浄化装置の重心付近を支持することが可能になり、排気ガス浄化装置を安定支持できる。また、エンジンに設けた支持脚体で排気ガス装置を支持することにより、排気ガス浄化装置を高剛性で且つ安定的に支持できる。従って、振動等による排気ガス浄化装置の損傷を抑制できる。
その上、排気ガス浄化装置をエンジンのフライホイールの上方に配置することで、排気ガス浄化装置をエンジン装置の各部構成に合わせて最適位置に配置できるため、排気マニホールドから排気ガス浄化装置までを短い距離で連通させることが可能になるとともに、エンジン周りでの占有スペースをコンパクトに構成できる。
又、前記支持脚体は前記シリンダヘッドのうちフライホイールの上方に位置する側面に設けられており、前記排気ガス浄化装置の長手方向中央部が前記支持脚体を介して前記シリンダヘッドに連結されているので、エンジンの高剛性部品であるシリンダヘッドと支持脚体とを利用して、排気ガス浄化装置を高剛性で且つ安定的に支持できる。従って、振動等による排気ガス浄化装置の損傷を抑制できる。
コンバインの左側面図である。 コンバインの右側面図である。 コンバインの平面図である。 走行機体に対するディーゼルエンジンの位置関係を示す左側面図である。 走行機体に対するディーゼルエンジンの位置関係を示す正面図である。 走行機体に対するディーゼルエンジンの位置関係を示す平面図である。 ディーゼルエンジンの左側面図である。 ディーゼルエンジンの正面図である。 ディーゼルエンジンの平面図である。 DPFの説明図である。 NOx浄化手段の説明図である。 コンバインにおける動力伝達系統のスケルトン図である。
以下に、本願発明を具体化した実施形態を図面に基づいて説明する。なお、以下の説明では、走行機体1の前進方向に向かって左側を単に左側と称し、同じく前進方向に向かって右側を単に右側と称する。
(1).コンバインの全体構造
まず、図1〜図3を参照しながら、コンバインの全体構造について説明する。図1〜図3に示されるように、実施形態のコンバインは、左右一対の走行クローラ2(走行部)にて支持された走行機体1を備えている。走行機体1の前部には、穀稈を刈取る4条刈り用の刈取装置3が配置されている。単動式の昇降用油圧シリンダ4によって刈取回動支点軸4a回りに昇降調節可能に、走行機体1の前部に刈取装置3が装着されている。走行機体1には、フィードチェン6を有する脱穀装置5と、脱穀後の穀粒を貯留するグレンタンク7とが横並び状に搭載されている。脱穀装置5が走行機体1の前進方向に向かって左側に配置され、グレンタンク7が走行機体1の前進方向に向かって右側に配置されている(図3参照)。グレンタンク7内の穀粒を機体外部に排出する穀粒排出オーガ8が配設されている。
走行機体1の右側前部には運転部10が設けられている。グレンタンク7の前方の運転部10には、オペレータが搭乗するステップ11、運転座席12、操向ハンドル13や各種の操作レバーなどを備えた操作装置を配置している。走行機体1のうち運転座席12の下方には、動力源としてのディーゼルエンジン20が配置されている。運転座席12の一側方に配置されたサイドコラム14には、走行機体1の変速操作を行う主変速レバー15、油圧無段変速機(図示省略)の出力及び回転数を所定範囲に設定保持する副変速レバー16、刈取装置3及び脱穀装置5への動力継断操作用のクラッチレバー17が設けられている。
主変速レバー15は、走行機体1の前進、停止、後退及びその車速を無段階に変更操作するためのものである。副変速レバー16は、作業状態に応じてミッションケース86(図6及び図12参照)内の副変速機構(図示省略)を変更操作し、油圧無段変速機の出力及び回転数を、中立を挟んで低速と高速の2段階の変速段に設定保持するためのものである。
クラッチレバー17は、刈取装置3の動力継断操作用のレバーと脱穀装置5の動力継断操作用のレバーとを1本で兼ねたものであり、サイドコラム14に形成されたL字状のクランク溝に沿って傾動可能に構成されている。この場合、クラッチレバー17をクランク溝の左部先端側に傾動させると刈取クラッチ92及び脱穀クラッチ93(図12参照)が共に切り状態になり、クランク溝の中途コーナ部に傾動させると脱穀クラッチ93のみが入り状態になり、クランク溝の前部先端側にまで傾動させると両クラッチ92,93とも入り状態になる。
図1及び図2に示されるように、走行機体1の下面側に左右のトラックフレーム21を配置している。トラックフレーム21には、走行クローラ2にディーゼルエンジン20の動力を伝える駆動スプロケット22と、走行クローラ2のテンションを維持するテンションローラ23と、走行クローラ2の接地側を接地状態に保持する複数のトラックローラ24とを設けている。駆動スプロケット22によって走行クローラ2の前側を支持し、テンションローラ23によって走行クローラ2の後側を支持し、トラックローラ24によって走行クローラ2の接地側を支持する。
図1〜図3に示されるように、刈取装置3の刈取回動支点軸4aに刈取フレーム9を連結している。刈取装置3は、圃場の未刈り穀稈の株元を切断するバリカン式の刈刃装置47と、圃場の未刈り穀稈を引起す4条分の穀稈引起装置48と、刈刃装置47によって刈取られた刈取り穀稈を搬送する穀稈搬送装置49と、圃場の未刈り穀稈を分草する4条分の分草体50とを備える。刈取フレーム9の下方に刈刃装置47が設けられている。刈取フレーム9の前方に穀稈引起装置48が配置されている。穀稈引起装置48とフィードチェン6の前端部(送り始端側)との間に穀稈搬送装置49が配置されている。穀稈引起装置48の下部前方に分草体50が突設されている。ディーゼルエンジン20にて走行クローラ2を駆動して圃場内を移動しながら、刈取装置3を駆動して圃場の未刈り穀稈を連続的に刈取る。
図1及び図2に示されるように、脱穀装置5には、穀稈脱穀用の扱胴26と、扱胴26の下方に落下する脱粒物を選別する揺動選別機構としての揺動選別盤27と、揺動選別盤27に選別風を供給する唐箕ファン28と、扱胴26の後部から取出される脱穀排出物を再処理する処理胴29と、揺動選別盤27の後部の排塵を機外に排出する排塵ファン30とを備えている。
図1乃至図3に示す如く、フィードチェン6の後端側(送り終端側)には、排藁チェン34が配置されている。フィードチェン6の後端側から排藁チェン34に受け継がれた排藁(穀粒が脱粒された稈)は、長い状態で走行機体1の後方に排出されるか、又は脱穀装置5の後方側に設けた排藁カッタ35にて適宜長さに短く切断されたのち、走行機体1の後方下方に排出される。
揺動選別盤27の下方側には、揺動選別盤27にて選別された穀粒(一番選別物)を取出す一番コンベヤ31と、枝梗付き穀粒等の二番選別物を取出す二番コンベヤ32とが設けられている。本実施形態の両コンベヤ31,32は、走行機体1の進行方向前側から一番コンベヤ31、二番コンベヤ32の順で、側面視において走行機体1の上面側に横設されている。
図1乃至図3に示す如く、揺動選別盤27は、扱胴26の下方に落下した脱穀物を、揺動選別(比重選別)するように構成している。揺動選別盤27から落下した穀粒(一番選別物)は、その穀粒中の粉塵が唐箕ファン28からの選別風によって除去され、一番コンベヤ31に落下する。一番コンベヤ31のうち脱穀装置5におけるグレンタンク7寄りの一側壁(実施形態では右側壁)から外向きに突出した終端部には、上下方向に延びる一番揚穀筒33が連通接続されている。一番コンベヤ31から取出された穀粒は、一番揚穀筒33内の一番揚穀コンベヤ(図示せず)によってグレンタンク7に搬入され、グレンタンク7に収集される。
揺動選別盤27は、揺動選別(比重選別)によって、枝梗付き穀粒等の二番選別物(穀粒と藁屑等が混在した再選別用の還元再処理物)を二番コンベヤ32に落下させるように構成している。二番コンベヤ32によって取出された二番選別物は、二番還元筒36及び二番処理部37を介して揺動選別盤27の上面側に戻されて再選別される。また、扱胴26からの脱粒物中の藁屑及び粉塵等は、唐箕ファン28からの選別風によって、走行機体1の後部から圃場に向けて排出される。
(2).コンバインの動力伝達系統
次に、図12を参照しながら、コンバインの動力伝達系について説明する。
ディーゼルエンジン20の動力は、ディーゼルエンジン20の左右両側に突出した出力軸83の一方から、ミッションケース86及び刈取装置3と、脱穀装置5との2方向に分岐して伝達される。ディーゼルエンジン20の他の動力は、出力軸83の他方から穀粒排出オーガ8に伝達される。
ミッションケース86には、直進用の油圧無段変速機と旋回用の油圧無段変速機(共に図示省略)とを備えている。出力軸83からミッションケース86に向かう分岐動力は、直進用の油圧無段変速機の直進用入力軸88に伝達され、直進用入力軸88から旋回用の油圧無段変速機の旋回用入力軸89に動力伝達される。
運転部10に配置された操向ハンドル13の操作量に応じて、各油圧ポンプにおける回転斜板の傾斜角度を調節することにより、油圧ポンプ油圧モータ間の作動油の吐出方向及び吐出量が変更され、直進用又は旋回用出力軸(図示せず)の回転方向及び回転数、ひいては左右の走行クローラ2の駆動速度及び駆動方向が任意に調節される。
また、直進用入力軸88に伝達された動力は、ミッションケース86から突出した刈取PTO軸90にも伝達され、次いで、一方向クラッチ91及びベルトテンション式の刈取クラッチ92を介して、刈取装置3に動力伝達される。
ディーゼルエンジン20の出力軸83の一方から脱穀装置5に向かう分岐動力は、クラッチ手段であるベルトテンション式の脱穀クラッチ93を介して、唐箕ファン28の唐箕軸40に伝達される。唐箕軸40に伝達された動力の一部は、ベルト41及びプーリ伝動により、一番コンベヤ31及び一番揚穀筒33内の揚穀コンベヤ38、二番コンベヤ32及び二番還元筒36内の還元コンベヤ39、揺動選別盤27の揺動軸42、排塵ファン30の排塵軸43、並びに排藁カッタ35に伝達される。
また、唐箕軸40からは、フィードチェンクラッチ44及びフィードチェン軸45を経て、フィードチェン6の前端にも動力伝達される。更に、唐箕軸40からの動力は扱胴入力軸52にも伝達される。扱胴入力軸52に伝達された動力は、扱胴26と処理胴29との2方向に分岐して伝達される。扱胴入力軸52から扱胴26への分岐動力は、扱胴26の回転軸53及び排藁チェン34に伝達される。扱胴入力軸52から処理胴29への分岐動力は、処理胴入力軸54を経由して処理胴29の回転軸55に伝達される。処理胴入力軸54からは二番処理部37の回転軸56にも分岐動力が伝達される。
ディーゼルエンジン20の出力軸83から穀粒排出オーガ8に向かう動力は、グレン入力ギヤ機構94及び動力継断用のオーガクラッチ95を介して、グレンタンク7内の底コンベヤ96及び穀粒排出オーガ8における縦オーガ筒内の縦コンベヤ97に動力伝達され、次いで、受継スクリュー98を介して、穀粒排出オーガ8における横オーガ筒内の排出コンベヤ99に動力伝達される。
(3).ディーゼルエンジンの吸排気構造
次に、図4乃至図11を参照しながら、ディーゼルエンジン20の吸排気構造について説明する。ディーゼルエンジン20は、エンジン出力軸83(クランク軸、図4及び図7参照)とピストン(図示省略)を有するシリンダブロック59と、シリンダブロック上に取り付けられたシリンダヘッド60とを備えている。シリンダヘッド60の前側面に排気マニホールド64が配置されている。シリンダヘッド60の後側面には吸気マニホールド75が配置されている。
シリンダブロック59の左右両側面からエンジン出力軸83の左右両端を突出させている。シリンダブロック59の右側面には冷却ファン77が設けられている。エンジン出力軸83の右端側からVベルト(図示省略)を介して冷却ファン77に回転力を伝達するように構成している。図5及び図6に示すように、ディーゼルエンジン20を収容するエンジンルーム79の右側方に、ディーゼルエンジン20水冷用のラジエータ76が配置されている。当該ラジエータ76にディーゼルエンジン20の冷却ファン77を対峙させている。
図4、図5、図7及び図8に示すように、シリンダブロック59の左側面から突出したエンジン出力軸83の左端側に、フライホイール84が軸支されている。フライホイール84には、刈取装置3や脱穀装置5に駆動力を伝達する作業部駆動プーリ85や、走行クローラ2にミッションケース86から駆動力を伝達する走行駆動プーリ87を固着させ、ディーゼルエンジン20の出力部を構成している。
図4〜図6に示すように、ディーゼルエンジン20は、フライホイール84が走行機体1の左右中央側に、冷却ファン77が走行機体1の右側に位置するようにして、走行機体1のうち運転座席12の下方に形成されたエンジンルーム79内に配置されている。すなわち、エンジン出力軸83の向きが左右方向に延びるように、ディーゼルエンジン20が配置されている。
ディーゼルエンジン20の上部には、排気マニホールド64からの排気ガスにて駆動するターボ過給機61が配置されている。図6及び図9に詳細に示すように、実施形態のターボ過給機61は、排気マニホールド64のガス出口部上に寄せた状態で、当該排気マニホールド64の上面に取り付けられている。ターボ過給機61は、タービンホイール(図示省略)を内蔵したタービンケース62と、ブロアホイール(図示省略)を内蔵したコンプレッサケース63とを備えている。
図5、図6、図8及び図9に示すように、コンプレッサケース63の吸気取入れ側は、吸気管70を介してエアクリーナ71の吸気排出側に接続されている。エアクリーナ71の吸気取入れ側は、吸気ダクト73を介してプリクリーナ72に接続されている。コンプレッサケース63の吸気排出側は、過給管74及びEGR装置111を介して吸気マニホールド75のガス入口部に接続されている。プリクリーナ72からエアクリーナ71に吸い込まれた新気(外部空気)は、エアクリーナ71にて除塵・浄化されたのち、コンプレッサケース63及びEGR装置111を介して、吸気マニホールド75に送られる。そして、吸気マニホールド75からディーゼルエンジン20の各気筒に供給される。
図6及び図9に示すように、EGR装置111は、ディーゼルエンジン20の排気ガスの一部(排気マニホールド64からのEGRガス)と新気(外部空気)とを混合させて吸気マニホールド75に供給するEGR本体ケース(コレクタ)115と、過給管74とEGR本体ケース115とをつなぐ吸気スロットル116と、排気マニホールド64にEGRクーラ117(図5及び図8参照)を介して接続される還流管路としての再循環排気ガス管118と、再循環排気ガス管118にEGR本体ケース115を連通させるEGRバルブ部材119とを備えている。
すなわち、吸気マニホールド75と吸気スロットル116とがEGR本体ケース115を介して接続されている。そして、EGR本体ケース115には、排気マニホールド64から延びる再循環排気ガス管118の出口側がEGRバルブ部材119を介して接続されている。EGRバルブ部材119は、その内部にあるEGRバルブ(図示省略)の開度を調節することにより、EGR本体ケース115へのEGRガスの供給量を調節するものである。EGRクーラ117は、排気マニホールド64から吸気マニホールド75に還流するEGRガスを冷却するためのものであり、実施形態では、シリンダブロック59の前側面のうち排気マニホールド64の下方側に配置されている。再循環排気ガス管118の入口側は、排気マニホールド64の下方側にあるEGRクーラ117を介して、排気マニホールド64の下面側に連結されている。
上記の構成により、コンプレッサケース63から吸気スロットル116を介してEGR本体ケース115内に加圧新気が供給される一方、排気マニホールド64からEGRバルブ部材119を介してEGR本体ケース115内にEGRガスが供給される。コンプレッサケース63からの加圧新気と、排気マニホールド64からのEGRガスとが、EGR本体ケース115内で混合された後、EGR本体ケース115内の混合ガスが吸気マニホールド75に供給される。すなわち、ディーゼルエンジン20から排気マニホールド64に排出された排気ガスの一部が、吸気マニホールド75からディーゼルエンジン20に還流することによって、高負荷運転時の最高燃焼温度が低下し、ディーゼルエンジン20からのNOx(窒素酸化物)の排出量が低減することになる。
一方、ディーゼルエンジン20の上部には、ターボ過給機61及びEGR装置111以外に、排気ガスを浄化処理する排気ガス浄化装置の一例であるDPF65(ディーゼルパティキュレートフィルタ)が設けられている。実施形態では、DPF65がシリンダヘッド60の左斜め上方、換言するとフライホイール84の上方に配置されている。
排気マニホールド64のガス出口部に、タービンケース62の排気ガス取入れ側が接続されている。タービンケース62の排気ガス排出側は、排気連通管122を介してDPF65の長手方向一端側にある排気ガス入口管125(詳細は後述する)に連結されている。従って、DPF65の長手方向一端側は、ターボ過給機61及び排気連通管122を介して高剛性の排気マニホールド64に連結支持されている。
一般に、DPF65より排気上流側にターボ過給機61を備えていると、高温の排気ガスはターボ過給機61の過給作用に利用され、ターボ過給機61から排出される排気ガス温度は若干低下する。これに対して実施形態では、シリンダヘッド60の左斜め上方(フライホイール84の上方)に配置されたDPF65の長手方向一端側(排気ガス入口管125)がターボ過給機61を介して排気マニホールド64に連結されるから、排気マニホールド64からターボ過給機61を経てDPF65までを短い距離で連通させることが可能になる。このため、ターボ過給機61を通過してからDPF65に至るまでの排気ガス温度の低下を極力抑制して、排気ガス温度を利用してのスートフィルタ104の再生を可能にし、DPF65の排気ガス浄化能力を適正に維持し易いのである。
排気ガス浄化装置の一例であるDPF65は、排気ガス中の粒子状物質(PM)等を捕集するためのものである。図4〜図9に示すように、実施形態のDPF65は、エンジン出力軸83と直交する方向に長い形態になっている。そして、フライホイール84より上方において、排気ガス移動方向がエンジン出力軸83と直交する方向(前から後ろへ)を向くようにして、ディーゼルエンジン20の上面から離して配置されている。
図10に示す如く、DPF65は、耐熱金属材料製のDPFケーシング100に内蔵した略筒型のフィルタケース101,102に、例えば白金等のディーゼル酸化触媒103とハニカム構造のフィルタ体であるスートフィルタ104とを直列に並べて収容した構造になっている。
DPFケーシング100の長手方向一端側には、ディーゼル酸化触媒103より排気上流側の空間に臨む円形の排気ガス取入れ開口126が形成されている。そして、DPFケーシング100の外側面のうち長手方向一端側には、排気ガス取入れ開口126に連通する排気ガス入口管125が溶接固定されている。排気ガス入口管125は、排気絞り装置121の排気ガス排出側から延びる排気連通管122にボルト締結されている(図8及び図9参照)。
DPFケーシング100の長手方向他端側には、スートフィルタ104より排気下流側の空間に臨む円形の排気ガス排出開口127が形成されている。そして、DPFケーシング100の外側面には、排気ガス排出開口127に連通する排気ガス出口管128が設けられている。図10に詳細に示すように、排気ガス出口管128は上向きに開口した半割筒型に形成されている。矩形状の上向き開口端部128bは、排気ガス排出開口127を覆い且つDPFケーシング100の長手(前後)方向に延びるようにしてDPFケーシング100の外側面に溶接固定されている。
排気ガス出口管128のうちDPFケーシング100の長手方向中途部に当たる前端側には、排気ガス流出口である下向き開口端部128aが形成されている。下向き開口端部128aの外周部に連結フランジ体129が溶接固定されている。連結フランジ体129は、シリンダヘッド60のうちフライホイール84の上方に位置する左側面に取り付けられた支持ブロック体131(詳細は後述する)に締結されている。排気ガス出口管128の下向き開口端部128aは、DPFケーシング100における長手方向のほぼ中央部に位置している。このため、DPF1の排気ガス移動方向の長さは、排気ガス出口管128の下向き開口端部128aを挟んでほぼ等分される寸法になっている。
図4、図5及び図7に示すように、DPF65の排気ガス排出側である排気ガス出口管128には、中継排気管67を介してNOx浄化手段68の排気ガス取入れ側が接続されている。詳細は後述するが、中継排気管67の基端側(前側)は、支持ブロック体131を貫通していて、排気ガス出口管128の下向き開口端部128aに連通している。NOx浄化手段68の排気ガス排出側にはテールパイプ69が接続されている。ディーゼルエンジン20の各気筒から排気マニホールド64に排出された排気ガスは、ターボ過給機61のタービンケース62及び排気絞り装置121を介して、DPF65内に送り込まれ、DPF65にて浄化処理されたのち、NOx浄化手段68を経由して浄化処理され、テールパイプ69から機外に放出されることになる。
NOx浄化手段68は、排気ガス中のNOx(窒素酸化物)を還元して無害化し、且つ排気音を減衰(消音)するためのものである。図11に示す如く、実施形態のNOx浄化手段68においては、尿素水を還元剤とした選択接触還元触媒であるNOx除去触媒105が採用されている。NOx浄化手段68は、耐熱金属材料製のNOx触媒ケーシング106に内蔵した略筒型のフィルタケース107,108に、NOx除去触媒105とアンモニア除去触媒109とを直列に並べて収容した構造になっている。
中継排気管67内には、尿素水供給ポンプ(図示省略)等によって尿素水タンク66から尿素水を噴射するように構成されている。実施形態の尿素水タンク66は、脱穀装置5の扱口81の下方に形成されたデッドスペースを活用して、走行機体1のうち脱穀装置5の前面側の箇所にコンパクトに設置されている(図5参照)。
図4及び図5に示すように、ディーゼルエンジン20の左側方(フライホイール84の上方)に配置されたDPF65から後方に向けて、中継排気管67が延びている。中継排気管67の延長後端側を下向きに開口させ、これにNOx浄化手段68の排気ガス取入れ側を接続している。そして、脱穀装置5とグレンタンク7の間において、NOx浄化手段68からテールパイプ69を下向きに延長させる。走行機体1のうち脱穀装置5の下面より低い位置で、テールパイプ69の後端側を後方に向けて開口させている。
作業部駆動プーリ85や走行駆動プーリ87の上方に形成されるデッドスペースを活用して、DPF65が、エンジン出力軸83と直交する方向に長い姿勢で、シリンダヘッド60の左斜め上方(フライホイール84の上方)に配置されている。そして、ディーゼルエンジン20における左側方の高位置から走行機体1の下面側に向けて、中継排気管67及びテールパイプ69を延長させている。すなわち、中継排気管67の延長後端側は、下向きに開口させてNOx浄化手段68の排気ガス取入れ側に接続している。テールパイプ69の前端側は、上向きに開口させてNOx浄化手段68の排気ガス排出側に接続している。
脱穀装置5とグレンタンク7の間では、NOx浄化手段68の排気ガス取入れ側を高くし、NOx浄化手段68の排気ガス排出側を低くした後斜め下向きの姿勢に、NOx浄化手段68を傾斜させて支持している。走行機体1等に固着された中継排気管67及びテールパイプ69にてNOx浄化手段68を支持させ、脱穀装置5とグレンタンク7の間にNOx浄化手段68を組み付けている。走行機体1等にNOx浄化手段68を直接連結させないから、ブラケットといったNOx浄化手段68専用の支持構造が不要である。なお、グレンタンク7の底部や脱穀装置5の扱口81に近接させてNOx浄化手段68を組み付けることも可能である。
図4及び図5から明らかなように、ディーゼルエンジン20の側方で、且つDPF65の設置位置よりも低位置に、NOx浄化手段68を配置したものであるから、NOx浄化手段68にて発生する水がDPF65側に移動するのを簡単に防止できる。脱穀装置5の選別風取入れ側又はグレンタンク7底部などに近接させてNOx浄化手段68やテールパイプ69を設置して、脱穀装置5の選別風又はグレンタンク7などの加温に、NOx浄化手段68やテールパイプ69の発熱を利用でき、湿材の収穫作業性を向上できる。
図4から明らかなように、NOx浄化手段68の排気ガス排出側を下向きにした姿勢に傾斜させて、NOx浄化手段68を設置したものであるから、NOx浄化手段68の設置高さを抑えながら、NOx浄化手段68の排水等に有利な姿勢にDPF65又はNOx浄化手段68を支持できる。
図4及び図5から明らかなように、NOx浄化手段68の排気ガス流入側から、NOx浄化手段68内に、還元剤(尿素水)を供給するように構成したものであるから、還元剤がDPF65側に移動するのを簡単に防止できる。ディーゼルエンジン20の排気マニホールド64等に還元剤が入るのを阻止できる。ディーゼルエンジン20の排気系部品が還元剤にて腐食するのを低減して、ディーゼルエンジン20や排気系部品の耐久性を向上できる。
(4).DPFの取付け構造の詳細
次に、図7及び図8を参照しながら、DPF65の取付け構造の詳細を説明する。図7及び図8に詳細に示すように、DPF65の長手方向中央部は、支持脚体としての剛体構造の支持ブロック体131を介してシリンダヘッド60に連結されている。実施形態では、シリンダヘッド60のうちフライホイール84の上方に位置する左側面に、支持ブロック体131がボルト132締結されている。支持ブロック体131の上面に、排気ガス出口管128の連結フランジ体129を上方からのボルト133にて着脱可能に締結することによって、エンジン出力軸83と直交する方向に長い姿勢のDPF65をフライホイール84の上方に位置させている。ここで、「エンジン出力軸83と直交する方向」とは、完全に直角に交わる方向だけに限るものではなく、若干ずれて傾斜した程度の方向(いわゆる略直交)も含む概念である。
前述の通り、DPF65(DPFケーシング100)の長手方向一端側(前部側)にある排気ガス入口管125は、ターボ過給機61におけるタービンケース62の排気ガス排出側から延びる排気連通管122にボルト締結されている。DPF65の長手方向一端側は、ターボ過給機61及び排気連通管122を介して高剛性の排気マニホールド64に連結支持されている。DPF65(DPFケーシング100)の長手方向他端側(後ろ側)には、排気ガス出口管128の外面に跨って下向きに突出するフランジ体134が溶接固定されている。フランジ体130の下端側は、支持ブロック体131の後面上部に後方からのボルト135にて着脱可能に締結されている。つまり、上記したDPF65は、排気マニホールド64側の排気連通管122、支持ブロック体131及びフランジ体134を用いた3点支持によって、ディーゼルエンジン20の上部に高剛性で且つ安定的に連結支持されている。
図8から明らかなように、実施形態の支持ブロック体131は、中継排気管67の基端側(前側)の外周面を半周ずつ囲う左右一対の半割り部137,138に分割して構成されている。左右両半割り部137,138(支持ブロック体131)は、中継排気管67の基端側を挟持した状態で、シリンダヘッド60のうちフライホイール84の上方に位置する左側面に、左方からのボルト132にて着脱可能に締結されている。
左右両半割り部137,138(支持ブロック体131)にて中継排気管67の基端側を挟持した状態では、中継排気管67の基端側は左右両半割り部137,138(支持ブロック体131)の後面から上面に向けて貫通し、排気ガス出口管128の下向き開口端部128aに連通する。左右両半割り部137,138(支持ブロック体131)における中継排気管67の挟持部位が、排気ガス出口管128の下向き開口端部128aと中継排気管67とをつなぐ排気中継経路139を構成している。
実施形態の左右両半割り部137,138は、中継排気管67の挟持部位(排気中継経路139)の下方において、再循環排気ガス管118の中途部の外周面をも半周ずつ囲うように構成されている。従って、シリンダヘッド60の左側面に締結された左右両半割り部137,138は、中継排気管67の基端側と再循環排気ガス管118の中途部との両方を挟持することになる。再循環排気ガス管118の中途部は左右両半割り部137,138の後面から前面に向けて貫通している。左右両半割り部137,138における再循環排気ガス管118の挟持部位は、排気マニホールド64から吸気マニホールド75への還流管路(再循環排気ガス管118)の一部を構成するEGR中継経路140になっている。
(5).まとめ
以上の説明並びに図7〜図9から明らかなように、DPF65はエンジン出力軸83と直交する方向に長い形態になっており、ディーゼルエンジン20のシリンダヘッド60にDPF65を支持する支持ブロック体131を備えており、DPF65の長手方向中央部が支持ブロック体131を介してシリンダヘッド60に連結されているから、支持ブロック体131にてDPF65の重心付近を支持することが可能になり、DPF65を安定支持できる。すなわち、ディーゼルエンジン20の高剛性部品であるシリンダヘッド60と支持ブロック体131とを利用して、DPF65を高剛性で且つ安定的に支持でき、振動等によるDPF65の損傷を抑制できる。
その上、ディーゼルエンジン20の製造場所でディーゼルエンジン20にDPF65を組み込んで出荷することが可能になるから、ディーゼルエンジン20とDPF65とをまとめてコンパクトに構成できるという利点もある。
図4〜図9から明らかなように、支持ブロック体131はシリンダヘッド60のうちフライホイール84の上方に位置する左側面に設けられており、DPF65がフライホイール84の上方に配置されているから、フライホイール84に連結される出力部(例えば作業部駆動プーリ85や走行駆動プーリ87といったコンバインの動力系等)の上方に形成されるデッドスペースを有効利用して、DPF65をディーゼルエンジン20に近接させて配置できる。換言すると、フライホイール84に連結される出力部に対して、DPF65の搭載位置が邪魔にならない。従って、この点でも、ディーゼルエンジン20とDPF65をまとめてコンパクトに構成でき、かかるDPF65付きディーゼルエンジン20の搭載対象となるコンバインのエンジンルーム79のコンパクト化、ひいてはコンバイン全体のコンパクト化が可能になる。
図7及び図8から明らかなように、DPF65の長手方向一端側は排気マニホールド64側に連結されている一方、DPF65の長手方向他端側はフランジ体134を介して支持ブロック体131に連結されているから、排気マニホールド64、支持ブロック体131及びフランジ体134を用いた3点支持によって、DPF65をディーゼルエンジン20の上部に高剛性で且つ安定的に連結支持できる。従って、振動等によるDPF1の損傷防止に高い効果を発揮する。
図7及び図8から明らかなように、DPF65の長手方向中央部に、排気ガス流出口である排気ガス出口管128の下向き開口端部128aが形成されており、支持ブロック体には、下向き開口端部128aに連通する排気中継経路139を備えている。このため、排気マニホールド64から延びる排気系統のうちDPF65より排気下流側の一部部品(中継排気管67の基端側)が、支持ブロック体131に一体化されることになる。すなわち、DPF65を支持する部品と、排気系統のうちDPF65より排気下流側の一部部品とがまとまることになるから、ディーゼルエンジン20への組み付け工数を低減できると共に、組み付け作業性を改善できる。また、部品点数の削減も可能になる。
図7及び図8から明らかなように、支持ブロック体131には、排気マニホールド64と吸気マニホールド75とをつなぐ再循環排気ガス管118の一部をなすEGR中継経路140を備えているから、ディーゼルエンジン20(シリンダヘッド60)の上方空間を使うことなく、ディーゼルエンジン20の外周(前・左・後側面)に沿って再循環排気ガス管118をコンパクトに取り回しできる。
図7及び図8から明らかなように、支持ブロック体131はシリンダヘッド60の左側面に設けられており、DPF65はフライホイール84の上方に配置されており、支持ブロック体131において排気中継経路139の下方に、EGR中継経路140が設けられているから、大まかに言って、排気マニホールド64から延びる排気系統はディーゼルエンジン20の上部側に、EGR装置111関連の再循環排気ガス管118は排気系統より下側に位置することになる。すなわち、排気系統と再循環排気ガス管118との位置関係が、大まかに言ってディーゼルエンジン20の上下に分かれることになる。このため、組み付け順をあまり気にすることなく、排気系統や再循環排気ガス管118をシンプルにディーゼルエンジン20に組み付けることが可能であり、組み付け作業性を向上できる。
図5、図6、図8及び図9に示すように、DPF65の長手方向中央部が支持ブロック体131を介してシリンダヘッド60に連結されている一方、DPF65の長手方向一端側がターボ過給機61を介して排気マニホールド64に連結されているから、ターボ過給機61の作用にて、ディーゼルエンジン20の排気脈動を抑制できる。
ところで、DPF65より排気上流側にターボ過給機61を備えていると、ターボ過給機61を経由した排気ガス温度が若干低下する。これに対して実施形態では、シリンダヘッド60の左斜め上方(フライホイール84の上方)に配置されたDPF65の長手方向一端側(排気ガス入口管125)がターボ過給機61を介して排気マニホールド64に連結されるから、排気マニホールド64からターボ過給機61を経てDPF65までを短い距離で連通させることが可能になる。このため、ターボ過給機61を通過してからDPF65に至るまでの排気ガス温度の低下を極力抑制して、排気ガス温度を利用してのスートフィルタ104の再生を可能にし、DPF65の排気ガス浄化能力を適正に維持し易い。
図5、図6、図8及び図9から明らかなように、DPF65がフライホイール84の上方に配置されている一方、ターボ過給機61が排気マニホールド64上に寄せて配置されているから、排気マニホールド64からDPF65に至る排気系統は、平面視でシリンダヘッド60の外側に沿って延びることになる。このため、ディーゼルエンジン20(シリンダヘッド60)の上方空間を有効利用して、排気マニホールド74からターボ過給機61を経由してDPF65に至る排気系統をコンパクトに取り回しできる。
図5及び図8から明らかなように、排気マニホールド64の下方側に、排気マニホールド64から吸気マニホールド75に還流するEGRガスを冷却するためのEGRクーラ117が配置されている。すなわち、ディーゼルエンジン20における排気マニホールド64側の前側面において、ターボ過給機61とEGRクーラ117とが、排気マニホールド64を挟んで上下に分かれて配置されるから、ターボ過給機61とEGRクーラ117との配管構造を考慮しつつ、ディーゼルエンジン20における前後方向(エンジン出力軸83に直交する方向)の占有スペースをコンパクトに構成できる。
(6).その他
本願発明は、前述の実施形態に限らず、様々な態様に具体化できる。例えば、本願発明に係るエンジン装置は、前述のようなコンバインに限らず、トラクタ等の農作業機、フォークリフトカー、バックホウ等の特殊作業用車両のような各種作業車両に対して広く適用できる。その他、各部の構成は図示の実施形態に限定されるものではなく、本願発明の趣旨を逸脱しない範囲で種々変更が可能である。
20 ディーゼルエンジン
60 シリンダヘッド
61 ターボ過給機
64 排気マニホールド
65 排気ガス浄化装置としてのDPF
67 中継排気管
75 吸気マニホールド
83 エンジン出力軸
84 フライホイール
117 EGRクーラ
118 還流管路としての再循環排気ガス管
121 排気絞り装置
128a 排気ガス流出口としての下向き開口端部
131 支持脚体としての支持ブロック体
134 フランジ体
139 排気中継経路
140 EGR中継経路

Claims (1)

  1. 走行部、刈取装置及び脱穀装置を備えるコンバインの走行機体に搭載されるエンジン装置であって、
    吸気マニホールド及び排気マニホールドを有するエンジンと、前記排気マニホールドからの排気ガスを浄化するための排気ガス浄化装置と、前記排気マニホールドからの排気ガスにて駆動する過給機と、を備えており、
    前記エンジンは、前記コンバインの進行方向を前後方向として、冷却ファンを前記走行機体の右側に位置させるとともに、フライホイールを前記走行機体の左右中央側に位置させ、前記フライホイールに取り付けたプーリを介して前記刈取装置や前記脱穀装置や前記走行部に駆動力を伝達させており、
    前記エンジンの前記フライホイールの上方に、前記排気ガス浄化装置を前記エンジン外部で支持する支持脚体を備え、前記支持脚体の上面に前記排気ガス浄化装置の長手中央部を連結することによって、前記排気ガス浄化装置をエンジン出力軸と直交する方向に長い姿勢で前記フライホイールの上方に位置させている一方、前記排気ガス浄化装置の長手方向一端側に設けた排気ガス入口管を前記過給機のタービンケースの排気ガス排出側と連通させて、前記排気ガス浄化装置を前記排気マニホールドに連結支持している、
    エンジン装置。
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