JP5537614B2 - 廃棄物処理システム - Google Patents

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Description

本発明は、プラスチックや食品残渣を含む、有機系廃棄物から固形燃料を製造する廃棄物処理システム、有機系廃棄物から固形燃料を製造する固形燃料の製造方法に関する。
近年、コンビニエンスストアの増加に伴い、弁当、パン、惣菜等の加工食品の生産量が増加している。このような加工食品は、プラスチック容器やプラスチックフィルム等の包装体に包装されて、包装体入り食品として流通する。そして、このような包装体入り食品は、製造から一定期間が経過した後は、廃棄物として処分される。
このような廃棄物の処分は、従来、焼却による方法が主流であった。これは、加工食品は油分や水分を一定量含むものであり、包装体と分別しにくいことが理由の一つとして挙げられる。また、包装体から食品の一部を分別して、堆肥化することも行われているが、堆肥化の効率や質は、食品の組成の影響を受けやすく、廃棄物の水分コントロールや発酵条件のコントロールが必須であった。その結果、堆肥化には、莫大なコストがかかり、未だ包装体入り食品の主要な処理方法とは言えないのが現状である。
また、このような加工食品の製造において、食品加工工場から多量の食品廃棄物が排出される。これらの食品廃棄物については、堆肥化することによる利用が検討されてきたが、上述した通り、堆肥化条件のコントロールが必須であることから、コスト高となり、その利用が十分に促進されていない現状がある。
他方、都市型廃棄物を一括して処理する資源化処理システムが、特許文献1に記載されている。
具体的には、資源化処理システムは、可燃廃棄物と不燃廃棄物と廃プラスチックが混在する混合廃棄物を処理して可燃廃棄物と廃プラスチックを抽出する混合廃棄物処理ラインと、高水分の有機廃棄物を乾燥処理して低水分の乾燥有機物を抽出する高水分廃棄物処理ラインと、上記混合廃棄物処理ラインで抽出された可燃廃棄物及び廃プラスチックと、上記高水分廃棄物処理ラインで抽出された乾燥有機物とを用いて固形燃料を製造する固形燃料製造ラインを備え、上記固形燃料製造ラインで製造された固形燃料の一部を、上記高水分廃棄物処理ラインの熱源の燃料に用いることを特徴とすることが記載されている。
特開2010−227779号公報
特許文献1に記載の資源化処理システムは、可燃廃棄物(古紙や布)と不燃廃棄物(金属など)と廃プラスチックを含む混合廃棄物と、高水分の有機廃棄物(有機汚泥や生ごみ)を別のラインで処理することを前提とするものであり、食品残渣やプラスチックを含む有機系廃棄物から燃料を製造するシステムとしては利用できない。
また、廃棄物から固形燃料を製造し、発電ボイラーの燃料としてこれを供給する場合、固形燃料を使用する発電ボイラーの燃焼条件に適した単位熱量の固形燃料を使用することが最もエネルギー効率が高い。
しかしながら、特許文献1に記載の資源化処理システムで製造される固形燃料の熱量は、処理サイクル毎にばらつきがあった。従って、このようにして製造された固形燃料は、限られた装置の燃料としてしか使用できないか、燃焼効率が悪くエネルギーロスが多い等の問題があった。
従って、本発明は、食品残渣やプラスチックを含む有機系廃棄物から、単位熱量の異なる複数種の固形燃料を製造する廃棄物処理システム、及びこのような複数種の固形燃料を製造する方法を提供することを課題とする。
本発明者らは、このような状況において、食品残渣やプラスチックを含む有機系廃棄物の処理システムを開発し、本発明を完成させた。
すなわち、本発明は、
有機系廃棄物から固形燃料を製造する廃棄物の処理システムであって、
該処理システムは、異なる単位熱量の固形燃料を製造する複数の固形燃料製造ラインを備えることを特徴とする。
本発明の廃棄物の処理システムは、異なる単位熱量の固形燃料を製造する複数の固形燃料製造ラインを備えているため、単位熱量の異なる複数種の固形燃料を効率よく製造することができる。
本発明の好ましい形態では、前記複数の固形燃料製造ラインの少なくとも1つは、他の固形燃料製造ラインに固形燃料の原料を供給する原料供給部を有することを特徴とする。
このように、他の固形燃料製造ラインに、固形燃料の原料を供給することで、当該固形燃料製造ラインで製造される固形燃料の単位熱量を任意に変化させることが可能となる。その結果、より多種の単位熱量の固形燃料を製造することができる。
本発明の好ましい形態では、各固形燃料製造ラインにおける固形燃料の原料の単位熱量が所定値となるように前記原料供給部による供給量を制御する制御部を、さらに備えることを特徴とする。
このように、原料供給部による供給量を制御する制御部を備えることにより、厳密に固形燃料の単位熱量を調整することが可能となる。その結果、単位熱量の異なる多種の固形燃料を効率よく製造することができる。
本発明の好ましい形態では、前記有機系廃棄物は、食品残渣とプラスチックとを含む。本発明の処理システムは、食品残渣とプラスチックを主とする有機系廃棄物に好適である。また、このような有機系廃棄物を用いることで、単位熱量の異なる多種の固形燃料を効率よく製造することができる。
本発明の好ましい形態では、前記固形燃料製造ラインは、プラスチックを燃料原料とする第1の固形燃料製造ライン、プラスチックと食品残渣の混合物を燃料原料とする第2の固形燃料製造ライン、及び食品残渣を燃料原料とする第3の固形燃料製造ラインの少なくとも2つを有することを特徴とする。
このような固形燃料製造ラインは、コンビニエンスストア、食品加工工場などから排出される食品残渣やプラスチックを含む廃棄物を処理するシステムとして極めて好適である。
本発明の好ましい形態では、前記固形燃料製造ラインは、食品残渣とプラスチックを含む有機系廃棄物を、プラスチックと食品残渣に分別し、第1の固形燃料製造ラインと第2の固形燃料製造ラインにそれぞれ供給する分別供給部を備え、
前記第1の固形燃料製造ラインは、前記分別供給部により供給されたプラスチックの一部を第2の固形燃料製造ラインの燃料原料として供給する原料供給部を有することを特徴とする。
このような固形燃料製造ラインは、コンビニエンスストアなどから排出されるプラスチックと食品残渣の混合廃棄物、及び食品加工工場から排出される食品残渣の混合廃棄物を処理するシステムとして極めて好適である。
本発明の好ましい形態では、前記複数の固形燃料製造ラインにより製造された、異なる単位熱量の複数種の固形燃料を混合し、混合固形燃料を製造する固形燃料調合部を有することを特徴とする。
固形燃料調合部により、異なる単位熱量の複数種の固形燃料を混合することで、さらに前記固形燃料とは異なる単位熱量の固形燃料(混合固形燃料)を製造することができる。その結果、さらに単位熱量の異なる多種の固形燃料を効率よく製造することができる。
上記課題を解決するための本発明は、上述した廃棄物の処理システムを用い、有機系廃棄物から、単位熱量の異なる複数種の固形燃料を製造することを特徴とする、固形燃料の製造方法である。
このような製造方法を用いることにより、単位熱量が異なる多種の固形燃料を効率よく製造することが可能となる。
上記課題を解決するための本発明は、
有機系廃棄物から固形燃料を製造する方法であって、
異なる単位熱量の複数種の固形燃料を製造する固形燃料製造工程と、
異なる単位熱量の固形燃料を混合して、混合固形燃料を製造する混合工程と、
を有する固形燃料の製造方法である。
このような固形燃料の製造方法を用いることにより、さまざまな単位熱量の固形燃料を製造することが可能となる。
本発明の好ましい形態では、前記固形燃料製造工程では、得られる固形燃料の単位熱量が所定値となるように、固形燃料の原料組成を制御する工程を含む、ことを特徴とする。
これにより、製造される固形燃料の単位熱量を効率よく制御することが可能となる。
本発明の好ましい形態では、前記固形燃料がペレット状であり、前記混合工程では、得られる混合固形燃料の単位熱量が所定値となるように、固形燃料の混合割合を制御する工程を含む、ことを特徴とする固形燃料の製造方法である。
これにより、製造される固形燃料の単位熱量をさらに効率よく制御することが可能となる。
本発明によれば、コンビニエンスストア、食品加工工場などから排出される、プラスチックや食品残渣を含む有機系廃棄物を、効率よく確実に処理し、目的とする単位熱量の固形燃料を効率よく製造することができる。その結果、固形燃料を使用する小型発電ボイラーの燃焼条件に適した単位熱量に調整された固形燃料を供給することが可能となる。
本発明の処理システムの実施形態を説明する、概略図である。 粉砕装置の一実施形態を示す、概略図である。 本発明の処理システムの他の実施形態を説明する、概略図である。
以下、本発明の処理システム及び固形燃料の製造方法の実施形態1について図1を参照しながら説明する。
図1は、本発明の処理システムにより実現される固形燃料の製造方法の説明図である。
処理システム1は、プラスチックを燃料原料とする第1の固形燃料製造ライン2と、プラスチックと食品残渣の混合物を燃料原料とする第2の固形燃料製造ライン3と、食品残渣を燃料原料とする第3の固形燃料製造ライン4と、前記各固形燃料製造ラインで製造された固形燃料を混合する固形燃料調合部5と、制御部6と、第2の固形燃料製造ライン3と第3の固形燃料製造ライン4の燃料原料に塩素調整材を供給する塩素調整材供給部8とを備える。また、本システムの各固形燃料製造ラインは、粉砕装置7を備える。
第1の固形燃料製造ライン2は、食品残渣とプラスチックの混合廃棄物から固形燃料を製造する。混合廃棄物は、例えば、コンビニエンスストア、食品工場などから排出されるポリエチレン、ポリプロピレン、ポリスチレン、PETなどの容器、フィルム等と、容器内に残存、付着した食品残渣、食品の加工過程で排出される食品残渣が挙げられる。また、食品残渣は、特に、油脂等を含む加工食品残渣が挙げられる。
上記のような混合廃棄物は、まず粗粉砕工程S11を経て、乾燥・粉砕工程S12に供される。
粗粉砕は、通常の破砕機を用いて行うことができる。
本実施形態の乾燥・粉砕工程S12では、粉砕と乾燥を並行して行う。このように、乾燥しながら粉砕を行うことにより、粉砕効率を上げ、短時間で均一性の高い粉砕が可能となる。
粉砕は、例えば、図2に示すような乾燥粉砕装置7を用いて行うことができる。
乾燥粉砕装置7は、混合廃棄物及び油脂吸着材(木くず)を粉砕するための粉砕槽71と、粉砕槽71内の混合廃棄物を撹拌しながら粉砕するための粉砕翼72と、粉砕槽71に温風を供給するための温風供給装置73と、粉砕槽71内に空気を送り込むためのブロア74と、粉砕槽71内の空気を放出する排気装置75とを備える。
粉砕槽71は、混合廃棄物及び油脂吸着材を投入するための投入口711と、乾燥・粉砕工程S12により生成した乾燥粉砕物を粉砕槽71外に排出するための排出口712・712と、温風供給装置73から温風を粉砕槽71内に供給するための温風供給口713と、粉砕槽71内の空気を外部に排出するための排気口714とを備える。
また、粉砕翼72は、モータ721によって、軸方向に回転する構成となっている。
また、温風供給装置73は、空気を加熱するためのボイラー731と、加熱空気を粉砕槽71内に送り込むためのサイクロン732を有している。
乾燥・粉砕工程S12を行う際には、粉砕槽71の投入口711から粉砕槽71内に混合廃棄物と油脂吸着材を投入する。油脂吸着材としては、木くず、おが屑などが挙げられる。これにより、食品残渣の油分を吸着しながら乾燥・粉砕を効率よく行うことができる。
この際、油脂吸着材の投入は、混合廃棄物を粉砕、乾燥している間、連続的に行うことが好ましい。これにより、油脂吸着材に、混合廃棄物の油脂を効率よく吸着させながら、粉砕を行うことが可能となる。これにより、短時間で、均質な乾燥粉砕物を生成することが可能となる。
粉砕槽71内では、混合廃棄物と油脂吸着材が、粉砕翼72によって、破断されながら混合される。その間、温風供給装置73から、温風供給口713を通して、粉砕槽71内に温風が供給され、混合廃棄物中の水分を除去する。水分を含んだ空気は、排気装置75によって排気口714から排気される。
乾燥・粉砕工程S12を経て生成された乾燥粉砕物は、排出口712・712から粉砕槽71外に排出され、コンベヤ76により、分別供給部11に搬送される。
分別供給部11による分別工程S13では、乾燥・粉砕工程S12を経て生成された乾燥粉砕物を、プラスチック(乾燥粉砕物)と、食品残渣(乾燥粉砕物)とに分別する。
図示しないが、例えば、分別工程S13は、乾燥粉砕物から金属等の重量物を分別する重量物選別工程と、乾燥粉砕物を、プラスチックと食品残渣とに分ける篩工程を含んでいる。
重量物選別には、風力選別機を用いることができ、篩い分けは、篩を用いて行うことができる。これらを実施する装置は、既存の装置を適宜用いればよい。
また、本実施形態では、篩い分けられたプラスチックから塩化ビニルを分別することが好ましい。例えば、X線分析装置や近赤外線センサを用いて塩化ビニルを特定し、圧縮空気で当該塩化ビニルを分別する方式の装置などを用いることが可能である。
このような各工程を経ることにより、乾燥粉砕物は、望ましくは塩化ビニルを含まないプラスチックと、食品残渣に分別することができる。
このうち、プラスチックの大部分は、第1の固形燃料製造ラインにおける燃料原料として用いられ、プラスチックの一部は、第1の固形燃料製造ライン2が有する原料供給部21によって、後述する第2の固形燃料製造ライン3に、燃料原料として供給される。
ここで、制御部6は、第2の固形燃料製造ライン3における燃料原料の単位熱量、塩素濃度が適正な範囲となるように、原料供給部21からのプラスチック供給量や後述する塩素調整材供給部8からの塩素調整材供給量を制御する。
例えば、食品残渣は、通常3,000〜5,000kcal/kgの熱量を有している。また、塩素濃度は1質量%程度である。
一方、プラスチックは、通常8,000〜9,000kcal/kgの熱量を有している。また、塩化ビニルを除去したプラスチック乾燥粉砕物の塩素濃度は、0.3質量%程度である。
例えば、本実施形態においては、制御部6は、第2の固形燃料製造ライン3における燃料原料の熱量が、6,000〜7,000kcal/kg、塩素濃度が0.5質量%以下となるように原料供給部21からのプラスチック供給量、塩素調整材供給部8からの塩素調整材供給量を決定する。
なお、さらに原料燃料の熱量調整を行うために、他成分を混合しても良い。例えば、ポリエチレンを主体とするプラスチック廃棄物や、木くず、おが屑などの木材廃棄物を、燃料原料に添加してもよい。
続くペレット化工程S21では、得られた燃料原料を溶融しながら混練し、溶融した原料を成形し、成形した原料を冷却する冷却することで、固形燃料を成形する。
また、固形燃料は、溶融工程を経ずに、圧縮成形する方法によって成形してもよい。特に、木くずやおが屑を用いる場合には、圧縮成形による固形燃料の製造が容易である。
ここで、製造する固形燃料は、ペレットであることが燃焼効率のコントロールの観点から好ましい。例えば、ペレットは円柱状とすることができ、この場合径が5mm〜30mm、高さが1〜5cm程度のペレットとすることが、上記観点から好ましい。
燃料原料は、ペレット化工程S21を経て、固形燃料Aへ成形される。固形燃料Aは、プラスチックを主体とする固形燃料であり、その熱量は8,000〜9,000kcal/kg程度、塩素濃度が0.5質量%以下である。
本実施形態では、第2の固形燃料製造ライン3は、第1の固形燃料製造ライン2との間で、初期の処理工程である、粗粉砕工程S11、乾燥・粉砕工程S12、分別工程S13を共有している。
上述のとおり、分別工程S13を経た後、食品残渣は、第2の固形燃料製造ライン3における燃料原料として用いられる。また、第1の固形燃料製造ライン2に供給されたプラスチックの一部が、第1の固形燃料製造ライン2が有する原料供給部21によって、第2の固形燃料製造ライン3に、燃料原料として供給される。
続いて、供給された燃料原料に対して、塩素調整材供給部8が塩素調整材を供給し、塩素濃度を調整する塩素濃度調整工程S31を行う。塩素調整材としては、木くず、塩素を含有しないプラスチック、紙などがあげられる。
続いて、塩素濃度が0.5質量%以下に調整された燃料原料は、ペレット化工程S32を経て、固形燃料Bへ成形される。固形燃料Bは、食品残渣とプラスチックを混合した固形燃料であり、その熱量は6,000〜7,000kcal/kg程度、塩素濃度が0.5質量%以下である。
本実施形態では、第3の固形燃料製造ライン4は、食品残渣から固形燃料を製造する。
上記のような食品残渣は、まず粗粉砕工程S41を経て、乾燥・粉砕工程S42に供される。乾燥・粉砕工程S42を行う際には、予め食品残渣に木くず、おが屑などの油脂吸着材を混合しておくことが好ましい。これにより、食品残渣の油分を吸着しながら乾燥・粉砕を効率よく行うことができる。
乾燥・粉砕工程S42を経た食品残渣は、第3の固形燃料製造ライン4における燃料原料として用いられる。ここで、塩素濃度の調整のために、塩素調整材供給部8が、燃料原料に対して塩素調整材を供給することにより塩素調整工程S43を行う。塩素調整材としては、木くず、塩素を含まないプラスチック、紙などがあげられる。これらの塩素調整材は、熱量調整材を兼ねることもできる。第3の固形燃料製造ライン4への熱量調整材、塩素調整材は、第1の固形燃料製造ライン2の原料供給部21から供給することもできる。
ここで、制御部6は、製造される固形燃料混合物の塩素濃度、単位熱量が所定値となるように、塩素調整材の混合比率を決定する。
得られた燃料原料は、ペレット化工程S44を経て、固形燃料Cへ成形される。固形燃料Cは、食品残渣を主とした固形燃料であり、その熱量は3,000〜5,000kcal/kg程度、塩素濃度が0.5質量%以下である。
このようにして製造されたペレット状の固形燃料A、固形燃料B、固形燃料Cは、固形燃料調合部5で、調合される。
本実施形態では、固形燃料Aの一部と固形燃料Bの一部を調合して固形燃料AB(固形燃料Aペレットと固形燃料Bペレットの混合物)を、固形燃料Bの一部と固形燃料Cの一部を調合して固形燃料BC(固形燃料Bペレットと固形燃料Cペレットの混合物)を製造する。
ここで、制御部6は、製造される固形燃料混合物の単位熱量が所定値となるように、各固形燃料の混合比率を決定する。
例えば、ここで製造される固形燃料ABの熱量は4,000〜6,000kcal/kg程度であり、固形燃料BCの熱量は7,000〜8,000kcal/kg程度である。
これにより、例えば1000kcalずつ異なる熱量の複数種の固形燃料を、効率よく製造することが可能となる。
上記のようにして製造された固形燃料は、例えば、工場等の大型発電ボイラー、店舗等の小型発電ボイラーの燃料として用いることができる。また、小型発電ボイラーで発電された電気は、例えば、大規模事業者に売電され、さらにコンビニエンスストアやショッピングセンター、スーパー、マンションなどに売電される。このようなシステムにより、有機系廃棄物を利用したエネルギーの循環を実現することが可能となる。
次に、本発明の処理システム及び固形燃料の製造方法の実施形態2について図3を参照しながら説明する。
図3は、本発明の処理システムにより実現される固形燃料の製造方法の説明図である。
処理システム1は、第1の固形燃料製造ライン2と、第2の固形燃料製造ライン3と、第3の固形燃料製造ライン4と、固形燃料調合部5と、制御部6と、塩素調整材供給部8を備える。また、本システムの各固形燃料製造ラインは、粉砕装置7を備える。
第1の固形燃料製造ライン2において、食品残渣とプラスチックの混合廃棄物は、粉砕工程S14に供される。
粉砕は、図2に示すような公知の粉砕装置を用いて行うことができる。
分別供給部11による分別工程S15では、粉砕工程S14を経て生成された粉砕物を、プラスチック(乾燥粉砕物)と、食品残渣(乾燥粉砕物)とに分別する。
図示しないが、例えば、分別工程S15は、粉砕物を、プラスチックと食品残渣とに分ける篩工程を含んでいる。
また、本実施形態では、篩い分けられたプラスチックから塩化ビニルを分別することが好ましい。例えば、X線分析装置や近赤外線センサを用いて、塩化ビニルを特定し、圧縮空気で当該塩化ビニルを分別する方式の装置などを用いることが可能である。
このような各工程を経ることにより、望ましくは塩化ビニルを含まないプラスチック(粉砕物)と、食品残渣(粉砕物)に分別することができる。
このうち、プラスチックの大部分は、乾燥工程S23を経た後、第1の固形燃料製造ラインにおける燃料原料として用いられ、一部は、第1の固形燃料製造ライン2が有する原料供給部21によって、後述する第2の固形燃料製造ライン3に、燃料原料として供給される。
その後、燃料原料はペレット化工程S24を経て固形燃料となる。
第2の固形燃料製造ライン3は、本実施形態では、第1の固形燃料製造ライン2との間で、初期の処理工程である、粉砕工程S14、分別工程S15を共有している。
上述のとおり、分別工程S15を経た後、食品残渣は、乾燥工程S33で乾燥され、第2の固形燃料製造ライン3における燃料原料として用いられる。また、プラスチックの一部が、第1の固形燃料製造ライン2が有する原料供給部21、および塩素調整材供給部8によって、第2の固形燃料製造ライン3に燃料原料として供給され、塩素調整工程S34を行う。
その後、燃料原料はペレット化工程S35を経て固形燃料となる。
また、第3の固形燃料製造ライン4は上述した実施例1と基本的に同様の構成とすることができる。
本実施形態においても、各燃料原料から、熱量の異なる固形燃料が製造される。また、これらの固形燃料は、固形燃料調合部5で調合され、熱量が調整された複数種の固形燃料が製造される。
上記のようにして製造された固形燃料は、例えば、工場等の大型発電ボイラー、店舗等の小型発電ボイラーの燃料として用いることができる。また、小型発電ボイラーで発電された電気は、例えば、大規模事業者に売電され、さらにコンビニエンスストアやショッピングセンター、スーパー、マンションなどに売電される。このようなシステムにより、有機系廃棄物を利用したエネルギーの循環を実現することが可能となる。
本発明は、コンビニエンスストアや食品加工工場から排出される、有機系廃棄物を用いたエネルギー循環システムに利用できる。
1 処理システム
11 分別供給部
2 第1の固形燃料製造ライン
21 原料供給部
3 第2の固形燃料製造ライン
4 第3の固形燃料製造ライン
5 固形燃料調合部
6 制御部
8 塩素調整材供給部

Claims (4)

  1. プラスチックと食品残渣を含む有機系廃棄物から固形燃料を製造する廃棄物の処理システムであって、
    該処理システムは、異なる単位熱量の固形燃料を製造する複数の固形燃料製造ラインを備え、
    前記固形燃料製造ラインは、プラスチックを燃料原料とする第1の固形燃料製造ライン、及びプラスチックと食品残渣の混合物を燃料原料とする第2の固形燃料製造ライン、並びに前記有機系廃棄物を、プラスチックと食品残渣に分別し、第1の固形燃料製造ラインと第2の固形燃料製造ラインにそれぞれ供給する分別供給部を備え、
    前記第1の固形燃料製造ラインは、前記分別供給部により供給されたプラスチックの一部を第2の固形燃料製造ラインの燃料原料として供給する原料供給部を有することを特徴とする、廃棄物の処理システム。
  2. 各固形燃料製造ラインにおける固形燃料の原料の単位熱量が所定値となるように前記原料供給部による供給量を制御する制御部を、さらに備えることを特徴とする、請求項に記載の廃棄物の処理システム。
  3. 前記複数の固形燃料製造ラインにより製造された、異なる単位熱量の複数種の固形燃料を混合し、混合固形燃料を製造する固形燃料調合部を有することを特徴とする、請求項1又は2に記載の廃棄物の処理システム。
  4. 請求項1〜の何れかに記載の廃棄物の処理システムを用い、有機系廃棄物から、単位熱量の異なる複数種の固形燃料を製造することを特徴とする、固形燃料の製造方法。
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