JP5536250B1 - 歯車加工装置 - Google Patents

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Abstract

【課題】歯車の歯面の歯形評価範囲における面粗度を向上させることができる歯車加工装置及び歯車加工方法を提供する。
【解決手段】本発明の歯車加工装置1は、加工物4を砥石により加工して歯車4を成形する歯車加工装置1であって、加工物4を加工して歯車4を成形するネジ状砥石32と、このネジ状砥石32と噛み合った状態で互いに回転しながらネジ状砥石32を成形する円板状のドレッサ36と、を有し、ネジ状砥石32により成形される歯車4の基準ピッチ円直径PCDが歯面5の歯形評価範囲外となるように、ドレッサ36の圧力角αが転位設計される。
【選択図】図8

Description

本発明は、加工物を砥石により加工して歯車を成形する歯車加工装置及び歯車加工方法に関する。
従来から、特許文献1に記載されているように、ホブカッタのホブ本体を高速回転させてホブ本体の切刃によりワークを歯切り加工して歯車を創成するものが知られている。
さらに、加工物を砥石により研削加工して歯車を成形する歯車加工装置として、加工される歯車の形状に対応する形状を有するドレッサによりネジ状砥石をドレッシング成形し、このネジ状砥石が、加工物をドレッサの形状に対応した形状に研削加工して歯車を成形するようにしたものが知られている。
特開2010−125571号公報
しかしながら、上述した従来の歯車加工装置は、ネジ状砥石が加工物と噛み合った状態で互いに回転しながら加工物を研削するとき、ネジ状砥石が加工物を歯車の歯面の歯筋方向へ研削する。そのため、歯車の歯面の歯筋方向への面粗度は良好に研削加工される。
このような歯車加工装置に関連して、本発明者らは、歯車の歯面加工の研削精度を向上させるために鋭意研究を行っていたが、その際、ネジ状砥石により加工物を加工して歯車を成形するとき、基準ピッチ円直径でネジ状砥石が加工物に対して歯形方向に移動する歯面すべり速度が零になり、それにより、歯車の歯面の歯形評価範囲内で面粗度が低下するという問題点を見出した。
そこで、本発明は、歯車の歯面の歯形評価範囲における面粗度を向上させることができる歯車加工装置及び歯車加工方法を提供することを目的としている。
上記の目的を達成するために、本発明は、加工物を砥石により加工して歯車を成形する歯車加工装置であって、加工物を加工して歯車を成形するネジ状砥石と、このネジ状砥石と噛み合った状態で互いに回転しながらネジ状砥石を成形する円板状のドレッサと、を有し、ネジ状砥石により成形される歯車の基準ピッチ円直径が歯面の歯形評価範囲外となるように、ドレッサの圧力角が転位設計されることを特徴としている。
このように構成された本発明においては、ドレッサによりネジ状砥石が成形され、このネジ状砥石により加工物が加工されて歯車が成形されるが、この歯車の基準ピッチ円直径が歯面の歯形評価範囲外となるように、ドレッサの圧力角が転位設計されている。この結果、加工された歯車の歯面の歯形評価範囲内に基準ピッチ円直径が存在しないので、ネジ状砥石が加工物に対してその加工物の歯形方向に移動する歯面すべり速度が零とならず、歯車の歯面の歯形評価範囲における面粗度を向上させることができる。
本発明において、好ましくは、更に、ドレッサがその圧力角を減少させるように転位設計され、ネジ状砥石により歯車の基準ピッチ円直径が歯面の歯形評価範囲より小さい位置に形成される。
このように構成された本発明においては、ドレッサがその圧力角を減少させるように転位設計され、ネジ状砥石により歯車の基準ピッチ円直径が歯面の歯形評価範囲より小さい位置に形成されるので、歯車の歯面の歯形評価範囲内に基準ピッチ円直径が存在しない。その結果、ネジ状砥石が加工物に対してその加工物の歯形方向に移動する歯面すべり速度が零とならず、歯車の歯面の歯形評価範囲における面粗度を向上させることができる。
本発明において、好ましくは、更に、ドレッサがその圧力角を増大させるように転位設計され、ネジ状砥石により歯車の基準ピッチ円直径が歯面の歯形評価範囲より大きくなるように形成される。
このように構成された本発明においては、ドレッサがその圧力角を増大させるように転位設計され、ネジ状砥石により歯車の基準ピッチ円直径が歯面の歯形評価範囲より大きい位置に形成されるので、歯車の歯面の歯形評価範囲内に基準ピッチ円直径が存在しない。その結果、ネジ状砥石が加工物に対してその加工物の歯形方向に移動する歯面すべり速度が零とならず、歯車の歯面の歯形評価範囲における面粗度を向上させることができる。
本発明において、好ましくは、更に、加工物を砥石により加工して歯車を成形する歯車加工方法であって、加工物を加工して歯車を成形するネジ状砥石、及び、ネジ状砥石と噛み合った状態で互いに回転しながらネジ状砥石を成形する円板状のドレッサを準備するステップと、ネジ状砥石により成形される歯車の基準ピッチ円直径が歯面の歯形評価範囲外となるように、上記ドレッサの圧力角を転位設計するステップと、ドレッサによりネジ状砥石を成形するステップと、ネジ状砥石により加工物を加工して、その基準ピッチ円直径が歯面の歯形評価範囲外となる歯車を成形するステップと、を有することを特徴とする。
このように構成された本発明においては、ドレッサによりネジ状砥石が成形され、このネジ状砥石により加工物が加工されて歯車が成形されるが、この歯車の基準ピッチ円直径が歯面の歯形評価範囲外となるように、ドレッサの圧力角が転位設計されている。この結果、加工された歯車の歯面の歯形評価範囲内に基準ピッチ円直径が存在しないので、ネジ状砥石が加工物に対してその加工物の歯形方向に移動する歯面すべり速度が零とならず、歯車の歯面の歯形評価範囲における面粗度を向上させることができる。
本発明の歯車加工装置及び歯車加工方法によれば、歯車の歯面の歯形評価範囲における面粗度を向上させることができる。
ネジ状砥石が加工物に対して歯車の歯形方向に移動するときの歯面すべりを概略的に説明した平面図において、加工物の歯車の基準ピッチ円直径部とネジ状砥石の基準ピッチ円直径対応部とが接する前の状態を示す図である。 ネジ状砥石が加工物に対して歯車の歯形方向に移動するときの歯面すべりを概略的に説明した平面図において、両者が接している状態を示す図である。 ネジ状砥石が加工物に対して歯車の歯形方向に移動するときの歯面すべりを概略的に説明した平面図において、両者が接した後の状態を示す図である。 歯車の歯面における歯形方向、歯筋方向及び歯形評価範囲を説明する図である。 本発明の実施形態による歯車加工装置を示す斜視図である。 本発明の実施形態による歯車加工装置を示す正面図である。 本発明の実施形態による歯車加工装置を示す平面図である。 本発明の実施形態による歯車加工装置のネジ状砥石とドレッサ装置との位置関係を示す概略平面図である。 本発明の実施形態による歯車加工装置のネジ状砥石が加工物を研削する状態を示す概略斜視図である。 本発明の第1実施形態により成形された歯車及び従来装置により成形された歯車のそれぞれの歯面の歯形評価範囲内の歯面すべり速度を対比して示す線図である。 本発明の第1実施形態による歯車加工装置により成形された歯車の歯面の歯形評価範囲における面粗度を示す線図である。 従来装置により成形された歯車の歯面の歯形評価範囲における面粗度を示す線図である。 本発明の第2実施形態により成形された歯車及び従来装置により成形された歯車のそれぞれの歯面の歯形評価範囲内の歯面すべり速度を対比して示す線図である。
上述したように、本発明者等は、ネジ状砥石により加工物を加工して歯車を成形するとき、ネジ状砥石が加工物に対して歯形方向に移動する歯面すべり速度が零になり、それにより、歯車の歯面の歯形評価範囲内で面粗度が低下するという問題点を見出したので、この問題点を図1(a),(b),(c)により説明する。
図1(a),(b),(c)及び図2に示すように、ネジ状砥石100が加工物102を研削する場合に、ネジ状砥石100が加工物102に対してその歯面102fの歯形方向Aにすべりながら移動する歯面すべりという現象(歯面すべり)が発生する。
図1(a)は加工物の歯車の基準ピッチ円直径部とネジ状砥石の基準ピッチ円直径対応部とが接する前の状態を示し、図1(b)は両者が接している状態を示し、図1(c)は両者が接した後の状態を示し、図2は、歯車の歯面における歯形方向、歯筋方向及び歯形評価範囲を説明する図である。
ここで、図2に示すように、加工物(歯車)の歯形方向Aは、加工物(歯車)の歯の歯先から歯元に向かう方向(又は歯元から歯先に向かう方向)を示し、歯筋方向Bは、加工物(歯車)の歯の歯筋が延びている方向を示している。また、図1において、基準ピッチ円直径PCDは仮想線により示されている。なお、図2において、歯車の歯面における歯形方向A、歯筋方向B及び歯形評価範囲を示しているが、後述する本発明の説明中においても図2に示す歯車の歯面における歯形方向A、歯筋方向B及び歯形評価範囲を同様の意味で参照する。
図1(a)に示すように、外周面に螺旋状にねじ山が形成されたネジ状砥石100が中心回転軸を中心に矢印Dの方向に回転され、ネジ状砥石100の外周面上のねじ山100aが矢印Eの方向に移動する。
ネジ状砥石100と加工物102とが噛み合った状態で、ネジ状砥石100のねじ山100aが矢印Eの方向に移動するとき、加工物102が回転軸を中心に矢印Fの方向に回転される。このとき、ネジ状砥石100のねじ山100aと、加工物102の外歯102aとが互いに一部が接するように相対移動しながら、ネジ状砥石100のねじ山100aにより、加工物102の外歯102aの歯形方向Aへの研削が行われる。
図1(a)では、歯車102の基準ピッチ円直径PCDが基準ピッチ円直径102bによって示され、加工物102の外歯102aの表面上の基準ピッチ円直径PCD上の点が基準ピッチ円直径部102cによって示されている。さらに、ネジ状砥石100において、歯車102の基準ピッチ円直径PCDに対応する、ネジ状砥石100のねじ山100aの表面上の部分が基準ピッチ円直径対応部100bによって示されている。
図1(a)に示すように、基準ピッチ円直径部102cは、基準ピッチ円直径対応部100bとは離間した位置にあり、外歯表面歯先部102dと、ねじ山表面歯元部100cとが接した状態となっている。この後、ねじ山100aが矢印Eの方向に移動し且つ加工物102が矢印Fの方向に回転するに伴い、ねじ山表面歯元部100cから基準ピッチ円直径対応部100bより歯元側までの部分が、外歯表面歯先部102dから基準ピッチ円直径部102cより歯先側までの部分に歯面すべりを行うように(歯形方向Aにすべりながら移動するように)順次接しながら研削を行う。
従って、ネジ状砥石100のねじ山表面歯元部100cから基準ピッチ円直径対応部100bまでの部分が加工物102の外歯表面歯先部102dから基準ピッチ円直径部102cより歯先側までの部分に対してその加工物102の歯面すべりを行う速度(歯形方向Aに移動する速度)の大きさが、零より大きい値となる。このように、歯面すべり速度が零より大きい値であるので、ネジ状砥石が加工物102の歯形方向Aにすべるように研削を行い、そのため、加工された歯車102の歯面102fの面粗度が良好となる。
続いて、図1(b)に示すように、ねじ山100aが矢印Eの方向に移動し且つ加工物102が矢印Fの方向に回転するに伴い、加工物102の外歯102aの外歯表面歯先部102dは、ネジ状砥石100のねじ山100aの間に形成された歯底100dに向かう方向に相対移動され、基準ピッチ円直径対応部100bと、基準ピッチ円直径部102cとは、合致するように接触される。すなわち、基準ピッチ円直径対応部100bと、基準ピッチ円直径部102cとは、加工物102に対する歯面すべり(歯形方向Aへの移動)をすることなく一致するので、ネジ状砥石100が加工物102に対して歯面すべりを行う速度(歯形方向Aに移動する速度)が零となる。
この状態では、歯車102の基準ピッチ円直径部102cにおいて、ネジ状砥石100が加工物102に対してその加工物102の歯形方向Aに移動しないので、加工された歯車の基準ピッチ円直径部102cの面粗度が不均一となり歯車性能が低下する。
図1(c)に示すように、その後、ネジ状砥石100のねじ山100aが矢印Eの方向に移動し且つ加工物102が矢印Fの方向に回転するに伴い、外歯表面歯先部102dは、歯底100dからより離れるように相対移動され、基準ピッチ円直径部102cは、基準ピッチ円直径対応部100bから離間した位置に移動される。
この際、ねじ山100aが矢印Eの方向に移動し且つ加工物102が矢印Fの方向に回転するに伴い、基準ピッチ円直径対応部100bからねじ山表面歯先部100eまでの部分が、基準ピッチ円直径部102cから外歯表面歯元部102eまでの部分に歯面すべりを行うように(歯形方向Aにすべりながら移動するように)順次接しながら研削を行っている。このため、ネジ状砥石100の基準ピッチ円直径対応部100bからねじ山表面歯先部100eまでの部分が歯車102の基準ピッチ円直径部102cから外歯表面歯元部102eまでの部分に対してその加工物102の歯面すべりを行う速度(歯形方向Aに移動する速度)の大きさが、零より大きい値となる。このように、ネジ状砥石100が加工物102に対して歯面すべりを行う速度の大きさが、零より大きい値であるので、加工物102の歯形方向Aに関してネジ状砥石100がすべるように研削を行えるので、歯車102の歯面102fの面粗度が良好となる。
添付図面を参酌して、以下、上述した従来装置による問題点を解決した本発明の実施形態による歯車加工装置について説明する。
最初に、図3乃至図6により、本実施形態による歯車加工装置の基本構造を説明する。符号1は、歯車加工装置を示し、この歯車加工装置1は、歯車加工装置1の基部に設けられたベッド2を有している。以下の説明においては、ベッド2の上面における長手方向をx軸方向、短手方向をy軸方向、ベッド2の上面と直交する方向をz軸方向と呼ぶ。ベッド2の上面には、研削加工される対象加工歯車である加工物(歯車)4(ワーク)を保持するためのワーク保持部6が設けられている。
ワーク保持部6は、ベッド2の上面に取り付けられた円筒形のテーブル8を有する。テーブル8は、その円筒形の中心軸線がz軸方向に沿って延びるように配置されている。
また、ワーク保持部6は、テーブル8の内周に挿通された円筒形のワーク加工用回転軸10を有する。このワーク加工用回転軸10は、テーブル8の内周に設けられた軸受により支持されており、z軸方向に延びる軸線C1を中心に回転可能となっている。
さらに、ワーク保持部6は、加工の完了した歯車4を未加工の加工物4と交換し且つ加工物4をワーク保持部6に取り付けるためのワーク交換位置と、加工物4をネジ状砥石により研削加工するワーク加工位置との間において、加工物(歯車)4を移動させるためのワーク旋回装置12を有する。
ワーク旋回装置12は、ベッド2の上面に固定された角柱形の固定部14と、この固定部14により回転可能に支持された角柱形の回転部16とを備えている。
回転部16は、z軸方向に延びる軸線C2を中心に回転可能となっている。回転部16の側面には、一対のテールストック18が設けられている。これらの一対のテールストック18は、軸線C2に対して相互に線対称の位置に配置されている。また、テールストック18は、回転部16の側面において、z軸方向に摺動可能に支持されている。
各テールストック18には、加工物(歯車)4を支持して回転させるためのワークアーバ20が取り付けられている。ワークアーバ20は、丸棒形状を有し、テールストック18の下端からz軸方向に沿って下方に延設されている。このワークアーバ20は、テールストック18の内部に設けられた軸受により、ワークアーバ20の長手方向の回転軸線C3を中心に回転可能に支持されている。
ワークアーバ20の先端部分には、加工物(歯車)4が保持される。ワーク加工位置においては、何れかテールストック18のワークアーバ20の回転軸線C7がワーク加工用回転軸10の軸線C1と合致し、ワークアーバ20の先端部分とワーク加工用回転軸10の先端部分とによって加工物(歯車)4がクランプされる。このように、一方のテールストック18のワークアーバ20がワーク加工位置にある場合、他方のテールストック18のワークアーバ20は、ワーク交換位置にあり、一方のテールストック18のワークアーバ20がワーク加工位置からワーク交換位置に移動する場合、他方のテールストック18のワークアーバ20は、ワーク交換位置からワーク加工位置に移動するようになっている。
また、砥石を保持するための砥石保持部22が、ベッド2の上面においてワーク保持部6に対向する位置に設けられている。
砥石保持部22は、ベッド2の上面においてワーク保持部6に対向する位置に設けられた角柱形のコラム24を備えている。このコラム24は、x軸方向に沿ってベッド2の上面を移動可能に設置されている。
コラム24の各側面の内、ワーク保持部6に対向する側面には、サドル26が設けられている。このサドル26は、z軸方向に摺動可能に、且つ、x軸方向に延びる軸線C4を中心に回転可能に、コラム24の側面に取り付けられている。
サドル26には、砥石を支持して回転させるための砥石ヘッド28が設けられている。この砥石ヘッド28は、サドル26の側面において、x軸と直交する軸線C5に沿って摺動可能に支持されている。また、砥石ヘッド28は、軸線C5に沿って延びる砥石回転軸30を備えている。砥石回転軸30は、砥石ヘッド28に設けられたモータの動力により、軸線C5を中心に回転する。この砥石回転軸30の先端に、外周面に螺旋状のねじ山が形成された円筒形のネジ状砥石32が着脱可能に取り付けられる。ネジ状砥石32を砥石ヘッド28の砥石回転軸30に取り付けた状態において、ネジ状砥石32の回転軸線は、軸線C5と一致している。
ネジ状砥石32は、外周面に螺旋状にねじ山が形成され、このねじ山の形状は、対象加工物である歯車(ワーク)の目的となる歯車の諸元(歯車加工が終了して完成する際に目的としている歯車の諸元、例えば、モジュール、圧力角、歯数、ねじれ角等)に対応した形状であり、後述するように、ネジ状砥石32を成形するドレッサ36によって形成された形状である。
さらに、図6に示すように、歯車加工装置1は、ベッド2上に設けられ且つネジ状砥石32を成形するドレッサ装置34を備えている(図3乃至5においてはドレッサ装置34は省略されている。図6において、ドレッサ装置34と、ネジ状砥石32及びワーク旋回装置12の回転部16の軸線C2等との位置関係を示す)。ドレッサ装置34は、ネジ状砥石32を成形する回転式ドレッシング装置であり、ネジ状砥石32を成形できるようにダイヤモンドが取付けられ且つ円板状に形成されたドレッサ36と、このドレッサ36を回転駆動でき且つ保持できるドレッサ保持部38とを備えている。ここで成形するという動作には、ドレッサ36がネジ状砥石32をドレッシングする動作、ツルーイングする動作を含んでいる。
ドレッサ保持部38は、ベッド2上に設けられ且つワーク旋回装置12の回転部16の軸線C2の周りを旋回でき、ドレッサ36をネジ状砥石32と対向する位置に移動し且つネジ状砥石32を成形する位置に配置することができる。ドレッサ保持部38は、ドレッサ36を回転軸線C6を中心に回転させながら支持することができる。
ドレッサ36は、自身の形状に対応してネジ状砥石32を成形し、このネジ状砥石32の形状に対応して加工物4の形状が研削されるため、ドレッサ36の形状が、歯車4の形状に対応する。例えば、ドレッサ36は、自身の圧力角αが決定されると、ドレッサ36により成形されるネジ状砥石32の圧力角が決定されるような関係を有している。このように、ドレッサ36が、自身の圧力角αなどの歯車の諸元が決定されると、ネジ状砥石32の圧力角等の歯車の諸元を介して、間接的に、歯車4の圧力角などの歯車の諸元を決定できる。すなわち、目的となる歯車4の歯形に応じてドレッサ36の諸元が設計される。
このように、ドレッサ36の諸元が一端設計された後、ドレッサ36の諸元が転位設計されるとネジ状砥石32を介してこれが歯車4の基準ピッチ円直径PCDに反映される。ドレッサ36の諸元が転位設計されるとは、歯車4の基準ピッチ円直径PCDを半径方向にずらして変更(移動)するように、ドレッサ36の諸元(圧力角α等)を設計することをいう。従って、ドレッサ36の諸元が転位設計されると 歯車4の基準ピッチ円直径PCDが変更されるが、歯車4の歯形(例えば、歯車4の刃先円径及び基礎円径の大きさ等)は転位設計によって変更されないようになっている。
さらに、歯車加工装置1は、ワーク保持部6、砥石保持部22及びドレッサ装置34を制御する制御部(図示せず)を有する。この制御部(図示せず)は、ワーク加工用回転軸10、ワーク旋回装置12、テールストック18、コラム24、サドル26、砥石ヘッド28、ドレッサ保持部38等に電気的に接続されており、ネジ状砥石32をドレッサ36により成形する動作及びネジ状砥石32が加工物4を研削する動作を制御するようになっている。
次に、図6及び図7を参照して、本発明の第1実施形態における加工物を研削加工する歯車加工装置の動作(作用)について説明する。
図7は、本発明の第1実施形態による歯車加工装置のネジ状砥石が加工物を研削する状態を示す概略斜視図である。
先ず、ネジ状砥石32をドレッサ36により成形する動作について説明する。図6に示すように、ドレッサ保持部38によりドレッサ36がネジ状砥石32に対向する位置まで移動され、且つドレッサ36をネジ状砥石32を成形する位置に準備される。
次いで、ドレッサ36をドレッサの回転軸線C6を中心に回転させた後、成形されるネジ状砥石32を回転しているドレッサ36と噛み合わせる。
ドレッサ36と成形されるネジ状砥石32とが噛み合っている状態において、成形されるネジ状砥石32は砥石回転軸の軸線C5を中心に回転され且つ砥石回転軸C5の軸方向に移動される。このようにして、ネジ状砥石32が、移動されながら、ドレッサ36の諸元の設計に対応した歯車4を研削できるような形状に成形される。
ドレッサ36の圧力角αが、ネジ状砥石32の圧力角に反映されるので、転位設計されたドレッサ36の圧力角αは、ネジ状砥石32の圧力角に反映され、歯車4の基準ピッチ円直径PCDを歯面5(図2において歯車4に対して歯面5を示す)の歯形評価範囲外に形成できるようなネジ状砥石32を形成することができる。
ここで、歯車4の歯形評価範囲とは、歯車4の歯形を評価する範囲であり、より具体的には、歯車4が歯車として機能させるために求められる設計要求基準を満たしているか否かその歯形を評価する範囲である(図2において歯車4の歯面5上の歯形評価範囲を例示する)。歯形評価範囲は、歯車4の外径部L2(図8参照)から歯車4に要求される仕様に応じた一定距離内側の歯形評価範囲下限直径L1(図8参照)までの範囲に設定されている。従来は、歯車4の歯形評価範囲内に基準ピッチ円直径PCDが配置されることが一般的であった。
次に、ネジ状砥石32が加工物4を研削する動作について説明する。
図2及び図7において、歯車4の歯形方向を参照符号Aにより示し、歯車4の歯筋方向を参照符号Bにより示している。
図4に示すように、加工物4を、ワーク加工位置に配置する。
次いで、ネジ状砥石32を砥石回転軸C5を中心に回転させ、且つ加工物4をワークの回転軸線C7を中心に回転させた状態で、図7に示すように、ネジ状砥石32を加工物4と噛み合わさせる。ネジ状砥石32と加工物4とが噛み合いながら回転されることにより、ネジ状砥石32が、加工物4の各歯車を形成するように研削する。
ここで、転位設計されたドレッサ36により形成されたネジ状砥石32は、自身の形状に基づいて、歯車4の基準ピッチ円直径PCDを、この歯車4の歯形を評価する歯形評価範囲外に形成するように、加工物4を研削することができる。
ネジ状砥石32が加工物4を研削するにあたり、前述のように、ネジ状砥石32と加工物4とが、加工物4の歯形方向にすべるように(ずれるように)相対的に移動する歯面すべりが発生し、この歯面すべりは、歯車4の基準ピッチ円直径PCD以外の部分において発生する。すなわち、歯面すべりの速度の大きさは、基準ピッチ円直径PCDの位置においては零の値となり、基準ピッチ円直径PCD以外の位置においては零より大きい値となる。従って、本発明の第1実施形態においては、基準ピッチ円直径PCDが歯面5の歯形評価範囲外に配置されるので、ネジ状砥石32は、歯車4の歯形評価範囲の中では、加工物4に対し歯面すべりの速度の大きさが零より大きい値となるような研削を行い、且つ歯形評価範囲の外の歯車4の基準ピッチ円直径PCDにおいて、 加工物4に対し歯面すべりの速度の大きさが零となるように研削を行っている。
従って、ネジ状砥石32は、歯車4の歯形評価範囲の中では、歯面すべりが生じているので、ネジ状砥石32と加工物4とがすべるように研削されることにより、歯形方向の面粗度がほぼ一定の良好な状態にできる。さらに、ネジ状砥石32は、歯車4の歯形評価範囲の外の基準ピッチ円直径PCDにおいては、歯面すべりが生じていないので、ネジ状砥石32(ドレッサ36)の形状がそのまま転写されて歯形方向の面粗度がほぼ一定に保たれずに面粗度が急激に荒れて悪化している部分がある状態となる。
次に、本発明の第1実施形態において、意図する歯車4を得られるように設計されたドレッサをこのドレッサの圧力角αを減少させるように転位設計したドレッサ36を形成することにより、歯車4の歯形評価範囲において歯面すべり速度の大きさを零より大きい値にできることについて説明する。
図8は、本発明の第1実施形態により成形された歯車及び従来装置により成形された歯車のそれぞれの歯面の歯形評価範囲内の歯面すべり速度を対比して示す線図である。
図8において、横軸は、歯車4における被加工歯車の直径[mm]を示し、縦軸は、歯面すべり速度の大きさを0を基準にしたプラスマイナスにより示している。歯形評価範囲は、被加工歯車の直径において歯形評価範囲下限直径L1から外径部L2までの範囲である。
図8に示すように、従来装置において、当初意図する被加工歯車を得られるように設計されたドレッサが、ドレッサの圧力角αを20度に設定していた場合、このドレッサにより成形されたネジ状砥石が、加工物4に対して歯面すべりを行う速度の大きさは、被加工歯車直径のうち歯形評価範囲内の基準ピッチ円直径PCDの位置において零とされている。
このドレッサの20度の圧力角を転位設計により17.5度、14.5度又は12度等の圧力角αに減少させるように形成したドレッサ36を使用する場合、このドレッサ36により成形されたネジ状砥石32が、加工物4に対して歯面すべりを行う速度の大きさは、歯形評価範囲の歯形評価範囲下限直径L1において零より大きな値となっている。すなわち、ドレッサ36の圧力角を転位設計により減少された圧力角αに変更することにより、歯車4の基準ピッチ円直径PCDの位置が歯形評価範囲の歯形評価範囲下限直径L1よりさらに小さい直径の位置に配置されるように移動され、歯形評価範囲内においては歯面すべりを行う速度の大きさが零より大きく、従って、ネジ状砥石32が加工物4に対してその被加工歯車4の歯形方向に移動しながら研削することができ、歯車4の歯形評価範囲における面粗度を向上させることができる。
本発明の第1実施形態による歯車加工装置1の転位設計されたドレッサ36を用いて得られた歯車4の歯形評価範囲における面粗度を測定した結果と、比較例として、本発明の第1実施形態による歯車加工装置1のドレッサ36に転位設計される前のドレッサを用いて得られた歯車の歯形評価範囲における面粗度を測定した結果との比較を示す。
図9は、本発明の第1実施形態による歯車加工装置により成形された歯車の歯面の歯形評価範囲における面粗度を示す線図であり、図10は、従来装置により成形された歯車の歯面の歯形評価範囲における面粗度を示す線図している。
図9及び図10は、ともに、横軸は歯車4の被加工歯車の直径における歯形評価範囲を示し、縦軸は面粗度を示している。面粗度は、算術平均粗さ(Ra)、最大高さ(Rz)等により示される。
図9においては、転位設計されたドレッサ36を使用してネジ状砥石32を成形し、このネジ状砥石32が加工物4を研削する場合において、基準ピッチ円直径PCDが、半径方向内側の歯形評価範囲外に移動されている状態である。従って、歯車4の歯車直径の歯形評価範囲内においては、基準ピッチ円直径PCDが存在していない状態となる。従って、歯車4の歯車直径の歯形評価範囲内において、歯面すべりの速度の大きさが零となる場所をなくすことができ、歯面すべりの速度の大きさが零より大きく、従って、ネジ状砥石32が加工物4に対してその加工物4の歯形方向に移動しながら研削することができ、歯形評価範囲内における面粗度は歯車4の外径部L2付近の面粗度と同程度のほぼ一定の値とでき(比較的均一に整えることができ)、面粗度が向上されていることが分かる。
これに対し、図10においては、本発明の第1実施形態による歯車加工装置1のドレッサ36に転位設計される前のドレッサを備えた従来装置を用いて一連の加工が行われるので、歯車の歯車直径の歯形評価範囲内において、基準ピッチ円直径PCDが存在し、基準ピッチ円直径PCDの近傍の歯車の歯車直径において、面粗度が一定でなく、且つ急激に変化され、面粗度が悪化している部分があることが分かる。
上述した本発明の第1実施形態による歯車加工装置1によれば、ドレッサ36によりネジ状砥石32が成形され、このネジ状砥石32により加工物4が加工されて歯車4が成形されるが、この歯車4の基準ピッチ円直径PCDが歯面5の歯形評価範囲外となるように、ドレッサ36の圧力角αが転位設計されている。この結果、加工された歯車4の歯面5の歯形評価範囲内に基準ピッチ円直径PCDが存在しないので、ネジ状砥石32が加工物4に対してその加工物4の歯形方向Aに移動する歯面すべり速度が零とならず、歯車4の歯面5の歯形評価範囲における面粗度を向上させることができる。
また、本発明の第1実施形態による歯車加工装置1によれば、ドレッサ36がその圧力角αを減少させるように転位設計され、ネジ状砥石32により歯車4の基準ピッチ円直径PCDが歯面5の歯形評価範囲より小さい位置に形成されるので、歯車4の歯面5の歯形評価範囲内に基準ピッチ円直径PCDが存在しない。その結果、ネジ状砥石32が加工物4に対してその加工物4の歯形方向Aに移動する歯面すべり速度が零とならず、歯車4の歯面5の歯形評価範囲における面粗度を向上させることができる。
また、本発明の第1実施形態による歯車加工方法によれば、ドレッサ36によりネジ状砥石32が成形され、このネジ状砥石32により加工物4が加工されて歯車4が成形されるが、この歯車4の基準ピッチ円直径PCDが歯面5の歯形評価範囲外となるように、ドレッサ36の圧力角αが転位設計されている。この結果、加工された歯車4の歯面5の歯形評価範囲内に基準ピッチ円直径PCDが存在しないので、ネジ状砥石32が加工物4に対してその加工物4の歯形方向Aに移動する歯面すべり速度が零とならず、歯車4の歯面5の歯形評価範囲における面粗度を向上させることができる。
次に、図11により、本発明の第2実施形態による歯車加工装置を説明する。本実施形態の歯車加工装置は、ドレッサが自身の圧力角を増大させるように転位設計され、基準ピッチ円直径PCDが、歯形評価範囲より大きくなるように移動される点で、上述した第1実施形態による歯車加工装置と異なる。
ここでは、本発明の第2実施形態の第1実施形態とは異なる点のみを説明し、同様な部分については図面に同じ参照符号を付して説明を省略する。
本発明の第2実施形態において、意図する歯車40を得られるように設計されたドレッサを自身の圧力角を増大させるように転位設計してドレッサ42を形成することにより、歯車40の歯形評価範囲において歯面すべり速度の大きさを零より小さい値にできることについて説明する。
図11は、本発明の第2実施形態により成形された歯車及び従来装置により成形された歯車のそれぞれの歯面の歯形評価範囲内の歯面すべり速度を対比して示す線図である。
図11において、横軸は、歯車4における被加工歯車の直径[mm]を示し、縦軸は、歯面すべり速度の大きさを0を基準にしたプラスマイナスにより示している。歯形評価範囲は、被加工歯車直径において歯面の歯形評価範囲下限直径L3から外径L4までの範囲である。
図11に示すように、従来装置において、当初意図する歯車40を得られるように設計されたドレッサが、ドレッサの圧力角を15度に設定していた場合、このドレッサにより成形されたネジ状砥石が、加工物に対して歯面すべりを行う速度の大きさは、被加工歯車直径のうち歯形評価範囲内の基準ピッチ円直径PCDの位置において零とされている。
このドレッサの15度の圧力角を転位設計により25度の圧力角αに増大させたドレッサ42を形成するように変更する場合、転位設計されたドレッサ42により成形されたネジ状砥石44が、加工物40に対して歯面すべりを行う速度の大きさは、歯面45の歯形評価範囲の外径L4において零より小さな値となっている、すなわち、転位設計されたドレッサ42を使用してネジ状砥石44を成形し、このネジ状砥石44が加工物40を研削する場合、歯車40の基準ピッチ円直径PCDの位置が歯面45の歯形評価範囲の上限の外径L4よりさらに大きい直径の位置に配置されるように移動され、歯形評価範囲内においては歯面すべりを行う速度の大きさが零より大きくされ(歯面すべりの速度はマイナスの値とされ)、従って、ネジ状砥石44が加工物40に対してその加工物40の歯形方向に移動しながら研削することができ、歯車4の歯面45の歯形評価範囲における面粗度を向上させることができる。
ドレッサ42について、当初に設計されたドレッサの圧力角が異なる場合であっても、同様に、ドレッサ42について、当初に設計されたドレッサの圧力角を転位設計により増大された圧力角αに変更することにより、歯車40の基準ピッチ円直径PCDの位置が歯形評価範囲の外径L4より大きい直径の位置に配置されるように移動させ、歯形評価範囲内における歯面すべりを行う速度の大きさを零より大きくすることができる。従って、ネジ状砥石44が加工物40に対してその加工物40の歯形方向に移動しながら研削することができ、歯車4の歯形評価範囲における面粗度を向上させることができる。
上述した本発明の第2実施形態による歯車加工装置によれば、ドレッサ42がその圧力角αを増大させるように転位設計され、ネジ状砥石44により歯車40の基準ピッチ円直径PCDが歯面45の歯形評価範囲より大きい位置に形成されるので、歯車40の歯面45の歯形評価範囲内に基準ピッチ円直径PCDが存在しない。その結果、ネジ状砥石44が加工物40に対してその加工物40の歯形方向Aに移動する歯面すべり速度が零とならず、歯車40の歯面45の歯形評価範囲における面粗度を向上させることができる。
1 歯車加工装置
4 加工物(歯車)
32 ネジ状砥石
36 ドレッサ
40 被加工歯車
42 ドレッサ
44 ネジ状砥石
A 歯形方向
B 歯筋方向
L1 歯形評価範囲下限直径
L2 外径部
L3 歯形評価範囲下限直径
L4 外径
PCD 基準ピッチ円直径

Claims (4)

  1. 加工物を砥石により加工して歯車を成形する歯車加工装置であって、
    加工物を加工して歯車を成形するネジ状砥石と、
    このネジ状砥石と噛み合った状態で互いに回転しながらネジ状砥石を成形する円板状のドレッサと、を有し、
    上記ドレッサの圧力角は、成形されたネジ状砥石歯車成形する際、ネジ状砥石の表面と加工される歯車の間で歯車の歯形方向の相対移動が発生しない位置が歯形評価範囲に位置するように、転位設計され
    上記歯形評価範囲は、加工された歯車の歯面のうち、使用時において、歯車の歯面として機能する部分に設定されることを特徴とする歯車加工装置。
  2. 上記ドレッサがその圧力角を減少させるように転位設計され、上記相対移動が発生しない位置が、上記歯形評価範囲の内側移動される請求項1記載の歯車加工装置。
  3. 上記ドレッサがその圧力角を増大させるように転位設計され、上記相対移動が発生しない位置が、上記歯形評価範囲の外側移動される請求項1記載の歯車加工装置。
  4. 加工物を砥石により加工して歯車を成形する歯車加工方法であって、
    加工物を加工して歯車を成形するネジ状砥石、及び、ネジ状砥石と噛み合った状態で互いに回転しながらネジ状砥石を成形する円板状のドレッサを準備するステップと、を有し、
    上記ドレッサの圧力角は、成形されたネジ状砥石歯車成形する際、ネジ状砥石の表面と加工される歯車の間で歯車の歯形方向の相対移動が発生しない位置が歯形評価範囲に位置するように、転位設計されており、
    さらに、ドレッサによりネジ状砥石を成形するステップと、
    ネジ状砥石により加工物を加工して歯車を成形するステップと、を有し、
    上記歯形評価範囲は、加工された歯車の歯面のうち、使用時において、歯車の歯面として機能する部分に設定されることを特徴とする歯車加工方法。
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