JP5534871B2 - セルロースフィルムの製造方法 - Google Patents

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Description

本発明は、セルロースフィルムの製造方法に関し、特にイオン液体等の混合溶媒を用いてセルロースを溶解する工程を含む製造方法に関する。
パルプのセルロースを原料としてセルロースのフィルム状物、つまりセロハンを製造する場合、ビスコース法が一般的である。ビスコース法による製造の場合、パルプを水酸化ナトリウム等のアルカリ溶液に浸漬した後、二硫化炭素を添加して硫化し、さらにアルカリ溶解によりビスコースを調製していた。そしてビスコースを熟成後、これに硫酸等の酸溶液中へ膜状に吐出することにより凝固反応が生じ、事後セロハンとなる。
従前のビスコース法の問題は、パルプからビスコースを調製するまでに多くの工程を要し、設備や時間が必要なことである。また、水酸化ナトリウム等のアルカリ溶液硫酸等の酸溶液を使用するものの、相互に中和される。そのため、酸、アルカリの溶液は一度のみの使用に限られる。このため、廃液処理が問題となる。
今日、セルロースは植物由来の再生可能原料として着目されている。特に、既存の樹脂製品の代替原料として重要視されている。ところが、前述のビスコース法から理解されるように、既存のセルロースの製造方法にあっては、処理や工程の都合上必ずしも容易ではない。セルロースの製造における難点は、事後の成形性を高めるためのセルロースを原料とした流動性ある溶液の調製である。
その後、セルロースの加工性、つまり、セルロース原料の溶液調製をより簡便に改善するべく、イオン液体により効率よく溶解する手法が開発されている(特許文献1、2、3、4等参照)。
特許文献1は、セルロースにイミダゾリウム塩等のイオン液体を添加、混合し、ここにマイクロ波を照射して溶解を促す方法を開示する。特許文献2は、主に複素環のイオン液体とポリアクリロニトリル等を混合して溶媒を調製し、これとセルロース等の樹脂を混合した後、凝固溶媒として水を用いて適宜形状に形成する方法を開示する。特許文献3は、イミダゾリウム塩等のイオン液体を使用し、当該イオン液体と水、イオン液体とアルコール、またはイオン液体とアセトアミドの組み合わせからなるセルロースを溶解する溶剤を開示する。特許文献4は、イミダゾリウム塩等のイオン液体を使用し、当該イオン液体と窒素系有機溶媒からなるセルロースを溶解する溶剤を開示する。併せて、前記調製の溶剤にセルロースを溶解後、アルコール浴中で繊維状、フィルム状に加工した例を開示する。
特許第4242768号公報(WO2003/029329) 特表2007−530743号公報(WO2005/098546) 特開2008−50595号公報 特開2009−203467号公報
その後、発明者はイオン液体等の混合溶媒によるセルロースの溶解について鋭意検討を重ねた。同時に、既存のビスコース法によるセルロースのフィルム状物の製造方法に代わる新たな製造方法についても検討を進めた。その結果、セルロースの溶解にイオン液体等の混合溶媒を用いる技術を発展させた新たなセルロースフィルムの製造方法を見出すに至った。
本発明は、前記の点に鑑みなされたものであり、セルロースの溶解にイオン液体等の混合溶媒を用いる新たな製造方法であって、従前のビスコース法の代替となり、かつ延伸により製膜後のセルロースフィルムに強度を付与可能なセルロースフィルムの製造方法を提供する。
すなわち、請求項1の発明は、(i)式で表される化合物であるイオン液体と、N,N−ジメチルアセトアミド、N,N−ジメチルホルムアミド、1−メチル−2−ピロリドンのいずれか1種あるいは複数である非プロトン系有機溶媒を含む混合溶媒により原料セルロースを溶解してセルロース溶液とし、ここにポリビニルアルコールを添加するセルロース溶解工程と、前記セルロース溶液を膜状にしながら水またはアルコールのいずれか一方もしくは両方である凝固液中に吐出して凝固膜状物とする凝固製膜工程と、前記凝固膜状物を延伸する延伸工程とを有することを特徴とするセルロースフィルムの製造方法に係る。
Figure 0005534871
(i)式中、R1は炭素数1ないし4のアルキル基、R2は炭素数1ないし4のアルキル基またはアリル基、Xはハロゲン、擬ハロゲン、カルボキシル基より選択される。
請求項の発明は、前記混合溶媒における前記イオン液体と前記非プロトン系有機溶媒との重量混合比が、前記イオン性液体:前記非プロトン系有機溶媒として、60〜85:40〜15である請求項に記載のセルロースフィルムの製造方法に係る。
請求項の発明は、前記原料セルロースが、重合度200〜2000のセルロースから選択される請求項1または2に記載のセルロースフィルムの製造方法に係る。
請求項の発明は、前記セルロース溶液における前記原料セルロースの質量濃度が、2〜15重量%である請求項1ないし3のいずれか1項に記載のセルロースフィルムの製造方法に係る。
請求項1の発明に係るセルロースフィルムの製造方法によると、(i)式で表される化合物であるイオン液体と、N,N−ジメチルアセトアミド、N,N−ジメチルホルムアミド、1−メチル−2−ピロリドンのいずれか1種あるいは複数である非プロトン系有機溶媒を含む混合溶媒により原料セルロースを溶解してセルロース溶液とし、ここにポリビニルアルコールを添加するセルロース溶解工程と、前記セルロース溶液を膜状にしながら水またはアルコールのいずれか一方もしくは両方である凝固液中に吐出して凝固膜状物とする凝固製膜工程と、前記凝固膜状物を延伸する延伸工程とを有するため、ビスコース法と異なり、延伸により製膜後のセルロースフィルムに強度を付与可能なセルロースフィルムの製造方法を得ることができた。特に、出来上がるセルロースフィルムの強度、弾性率の物性面をより改善することができる。
また、原料セルロースにおける結晶性セルロース同士の分子間に浸透して、分子間または分子内の水素結合を解してセルロースを溶解する。さらに、イオン液体と適度な相溶性を維持し、セルロースの溶解に都合良い。加えて、出来上がるセルロースフィルムからイオン液体及び非プロトン系有機溶媒の分離が容易である。
請求項の発明に係るセルロースフィルムの製造方法によると、請求項に記載の発明において、前記混合溶媒における前記イオン液体と前記非プロトン系有機溶媒との重量混合比が、前記イオン性液体:前記非プロトン系有機溶媒として、60〜85:40〜15であるため、原料セルロースの溶解時間を長くすることなく、また、必要以上に温度を高く維持する必要もなくなり、品質面において都合良い。
請求項の発明に係るセルロースフィルムの製造方法によると、請求項1または2に記載の発明において、前記原料セルロースが、重合度200〜2000のセルロースから選択されるため、セルロースフィルムの延伸性と溶解性を調和させることができる。
請求項の発明に係るセルロースフィルムの製造方法によると、請求項1ないし3のいずれか1項に記載の発明において、前記セルロース溶液における前記原料セルロースの質量濃度が、2〜15重量%であるため、出来上がるセルロースフィルムの外観不良を回避しつつ、セルロースの溶解性も維持することができる。
本発明のセルロースフィルムの製造方法に係る工程図である。
本発明が目的とするセルロースフィルムは、天然物由来のセルロースをいったん溶解することにより流動性を高めて加工性を向上させ、その上で流動化したセルロースをフィルム状に成形して得たフィルムである。すなわち、セルロース樹脂のフィルムである。図1の工程図を用い、本発明のセルロースフィルムの製造方法を従来のセロハンの製法と対比しながら説明する。
本発明のセルロースフィルムの出発原料となる原料セルロースは特に限定されることはない。例えば、コットンリンター、パルプ等が挙げられる。パルプは、主に木材、草等の植物を粉砕し、リグニン等の不純物を除去してセルロース成分の純度が高められる。使用するパルプとしては、溶解パルプ、苛性ソーダ等のアルカリ成分により浸漬後に水洗して得たアルカリセルロース、微結晶セルロース等が使用される。
原料セルロースは、イオン液体と非プロトン系有機溶媒を含む混合溶媒に添加され、十分に混合の後、適度に流動性のあるセルロース溶液が調製される。原料セルロースの溶解を容易にするため、必要により原料セルロースは予め粉砕され粉末、細片状とされる。当該調製の工程は「セルロース溶解工程」であり、図1の左列中の「溶解」に相当する。
イオン液体は(i)式のイミダゾリウム塩の複素環化合物、及びその誘導体として示される。式中、R1は炭素数1ないし4のアルキル基、R2は炭素数1ないし4のアルキル基またはアリル基である。Xはハロゲン、擬ハロゲン、カルボキシル基である。
Figure 0005534871
前述のとおり、イオン液体は有機化合物でありながらイオン結合を有する塩である。イオン液体は、有機物としての疎水性と塩に由来する水素結合との親和性の両方を適度に併せ持つ。このため、原料セルロースにおける結晶性セルロース同士の間に浸透して、分子間または分子内の水素結合を解す。同時に、分子中の疎水部分の作用により再度結びつきあうことを防ぐ役割を果たしていると考えられる。
イミダゾリウム塩のイオン液体の具体例として、1−ブチル−3−メチルイミダゾリウムクロライド、1−ブチル−3−メチルイミダゾリウムブロマイド、1−アリル−3−メチルイミダゾリウムクロライド、1−アリル−3−メチルイミダゾリウムブロマイド、1−プロピル−3−メチルイミダゾリウムブロマイド、1−エチル−3−メチルイミダゾリウムアセテート、1−エチル−3−メチルイミダゾリウムホルメート等がある。その他、(i)式のイミダゾリウム塩以外にも、五員環、六員環等の複素環化合物のイオン液体の使用も十分に可能である。
混合溶媒に非プロトン系有機溶媒を用いる目的は、セルロース溶液の粘度を下げて流動性を高めるためである。イオン液体は強い粘性を帯びているため、イオン液体のみと原料セルロースの混合では、粘度は極端に高くなる。高粘度のため、原料セルロース内へイオン液体は浸透し難く、原料セルロースの溶解に時間を要する。
イオン液体は自明ながら強い電荷を有する。原料セルロースは分子内に水酸基を大量に備えることから、水素結合等で静電気的に結合しやすい。仮にプロトン系の溶媒を用いる場合、プロトン系の溶媒とイオン液体との相互作用(水素結合)が生じてしまい、イオン液体によるセルロースの水素結合の切断は阻害される。そのため、プロトン系の有機溶媒は不適当である。
このことから、非プロトン系有機溶媒に関し、イオン液体との相溶性を評価するに際し、ハンセン法の溶解度パラメータ(SP値)を用いることが簡便である。同法は、分子間に作用する分散力、極性力、水素結合力の3種類のパラメータを元に、各分子についてSP値を算出する手法である。本発明に好適なSP値は、概ねイオン液体と関係から規定される。溶解度パラメータ(SP値)が10を下回る場合、イオン液体との相溶性は低くなる。溶解度パラメータが12を上回る場合、セルロース溶液を調製する際の粘度低下の効果が現れにくくなる。そこで当該溶解度パラメータ(SP値)は10ないし12の範囲であることが望まれる。
非プロトン系有機溶媒について、イオン液体との相溶性、加えてハンセン法の溶解度パラメータ(SP値)を参考にして勘案するとN,N−ジメチルアセトアミド、N,N−ジメチルホルムアミド、1−メチル−2−ピロリドン(N−メチル−2−ピロリドン)、ピリジン、アセトニトリル、ジメチルスルホキシド等の溶媒種のいずれか1種あるいはこれらの複数の中から選択される。
原料セルロースの溶解に用いる混合溶媒において、最終的に含まれるイオン液体と非プロトン系有機溶媒との重量混合比は、請求項の発明に規定するように、イオン液体(前者):非プロトン系有機溶媒(後者)として、{「60ないし85」(前者)}:{「40ないし15」(後者)}の範囲である(前者と後者の和は100である。)。あるいは両成分の混合比については、{60(前者):40(後者)}〜{85(前者):15(後者)}とも表記できる。いずれも単位は重量部(重量パーセント)である。
混合溶媒における非プロトン系有機溶媒の重量比が15重量部よりも少なくなる場合、相対的にイオン液体の割合が増して粘性が上昇して原料セルロースの溶解が悪化する。そのため、溶解に時間を要する。あるいは溶解時の温度を上げる必要がある。また、原料セルロースの不完全な溶解や高温下での長時間の溶解では、セルロースの重合度が大きく低下して品質を下げることとなる。さらに、高温、長時間の処理によりセルロースやイオン液体等が分解されて不純物が生成され、後記する混合溶媒の精製が困難となる。混合溶媒における非プロトン系有機溶媒の重量比が40重量部よりも多くなる場合、相対的にイオン液体の割合が減少して原料セルロースの溶解が悪化する。このため、前記の重量混合比の範囲が好適となる。
原料セルロースを混合溶媒により溶解する場合、一度に混合溶媒を投入してセルロースを溶解しても良く、あるいはイオン液体や原料セルロース等の各成分を段階的に追加しながら添加して最終的な濃度に調整することもできる。これは、反応温度、処理量、原料の質等の諸条件を鑑みて適切に選択される。原料セルロースの円滑な溶解を考慮すると、50℃ないし120℃の温度域での処理が適する。50℃より低温域では反応は進むものの、時間がかかりすぎる。また、120℃よりも高温となる場合、イオン液体やセルロースの分解が生じる。このため、出来上がるセルロースフィルムの品質が脆弱化する他、安定化しないため好ましくない。
原料セルロースは、前記のパルプの原料となる木材等の他にバクテリアルセルロース、再生セルロース、リンター、綿花、麻、樹木、草木等の皮、ヤシの実等も原料とすることができる。そして、請求項の発明に規定するように、重合度(重量平均重合度)200ないし2000のセルロースから選択される。セルロースの重合度(重量平均重合度)が200未満となる場合、セルロースに起因する高分子性が発現しなくなる。湿状態のセルロースフィルムの強靱性は小さくなり、延伸性が乏しく好ましくない。また、セルロースの重合度(重量平均重合度)が2000以上となる場合、前述のイオン液体と非プロトン系有機溶媒を含む混合溶媒との溶解が悪化する。また、溶液の濃度と粘度の調整が難しくなる他、後記する凝固速度も遅くなる。さらに、最終的に出来上がるセルロースフィルムの結晶性を低くしてしまうため、好ましくない。そこで、セルロースフィルムの品質、耐久性等を鑑みて前記の重合度として規定される。なお、異なる重合度のセルロース同士を使用してもよい。
次に、イオン液体と非プロトン系有機溶媒を含む混合溶媒により原料セルロースを溶解してセルロース溶液を調整するに際し、請求項の発明に規定するように、当該セルロース溶液における原料セルロースの質量濃度は、2ないし15重量%に設定される。原料セルロースの質量濃度が2重量%よりも少なくなる場合、セルロース量が少なくなりすぎるため、凝固速度が低下する。また、後記の実施例より、ピンホール等の外観不良を引き起こしてしまう。原料セルロースの質量濃度が15重量%よりも多くなる場合、セルロース自体の割合上昇により溶解が不完全となる。溶液の粘度が高くなりすぎて加工性が悪化する。
ここまでの流れが、図示左列における「セルロース溶液」を得るための「セルロース溶解工程」までの過程である。セルロース溶液に至る過程は、端的には混合溶媒による溶解のみである。これに対し、図示右列の既存のビスコース法によると、セルロースの溶解液であるビスコースを調製するため、共通の原料を用いるものの、アルカリ浸漬、硫化、アルカリ溶解の工程を経る必要がある。この対比から明らかなように、セルロースの液状化物(本発明のセルロース溶液、あるいは従前のビスコース)を調製するまでの工程が大きく簡略化される。従って、処理時間、設備負担、工程管理に要する経費等の軽減は大きいと考えられる。
原料セルロースを混合溶媒により溶解して得たセルロース溶液は、Tダイ等の公知の押し出し装置を介して膜状に凝固液中に吐出され、薄板状(薄膜状)の凝固膜状物が得られる。当該調製の工程は「凝固製膜工程」であり、図1の左列中の「凝固・製膜」に相当する。
前記の凝固製膜工程において、完全にセルロースが固化する前段階の凝固膜状物に対してさらに延伸が行われる。当該工程は「延伸工程」であり、図1の左列中の「延伸」に相当する。凝固・製膜から延伸へのつながりから理解されるように、凝固・製膜の時点でセルロースの完全なフィルム体に形成されるのではない。凝固・製膜の時点でセルロースは適度にイオン液体を含有する湿潤状態(半凝固状態)の凝固膜状物であり、この適度な湿潤状態のままで延伸され、所定のフィルム体の形状に仕上げられる。
一般的にセルロースを構成する糖鎖同士の結びつきは強固であるため、単にセルロースのみの状態では延伸、その他の加工は容易ではない。しかし、前述のとおり、凝固製膜工程においてセルロースにイオン液体を含めた状態を維持することにより、糖鎖間の水素結合による親和力が一時的に抑制される。そこで、セルロースの半凝固状態においては糖鎖間での位置ずれ等が許容され、セルロースの延伸が可能になると考えられる。
延伸に際し、公知のポリオレフィン樹脂フィルムにおける延伸方法を取り入れることができる。具体的には、セルロース溶液の吐出及び巻き取りの方向となる機械方向(MD)のみのロール−一軸延伸、ローラーによる圧延、また、機械方向(MD)と幅方向(TD)の両方への延伸として逐次二軸延伸、同時二軸延伸等がある。特に、産業規模の量産の点から前記の延伸方法が好ましい。
セルロース溶液の凝固に用いる凝固液は、前記のイオン液体と非プロトン系有機溶媒を含む混合溶媒と異なり、極性ある液体であり、水またはアルコールのいずれか一方(水またはアルコール)、もしくはその両方(水とアルコールの混合溶液)となる。イオン液体及び非プロトン系有機溶媒は、水との接触によりセルロースから分離する。こうして、混合溶媒により溶解された原料セルロースはセルロースの状態へ転化される。図1の左列参照のとおり、凝固製膜工程、延伸工程を終えて所望の延伸倍率、厚さとなった後、フィルム体に成形されたセルロースから混合溶媒等の成分は十分に前記の凝固液あるいは水により洗浄され、乾燥を経ることにより、セルロースフィルムは完成する。
凝固液について、経費面から水とすることが安価である。しかし、混合溶媒(イオン液体、非プロトン系有機溶媒)を回収することを勘案して一部もしくは全量をアルコールとすることが好ましい。すなわち、混合溶媒が混ざった凝固液から事後的に蒸発により個々の成分を分離するためである。アルコールを含めることにより、凝固液は揮発しやすくなる。図示においても、凝固液中、さらには以降の洗浄により分離した混合溶媒は回収され、適宜濾過、精製の後、再び原料セルロースの溶解に供される。混合溶媒の循環使用は必ずしも必須ではない。しかし、生産規模の拡大に伴う混合溶媒等の使用量、原料価格等と、再処理の経費を勘案してより低負担である方が好ましく選択される。
凝固液に用いるアルコールは、メタノール、エタノール、イソプロパノール等のアルコール類である。一般にアルコールは、安価に調達可能である。さらには前記のアルコールの他に、アセトン、メチルエチルケトン、酢酸エチル、ホルムアルデヒド、ジメチルスルホキシド、ジメチルアセトアミド、N,N−ジメチルホルムアミド等も使用可能である。
前記の凝固製膜工程及び延伸工程、その後の洗浄、乾燥を経ることにより、セルロース溶液から混合溶媒(イオン液体、非プロトン系有機溶媒)は除去され、フィルム状のセルロースに転化される。以上の説明のとおり、セルロースフィルムは完成する。
これまでの説明に加えセルロース溶解工程にポリビニルアルコール添加される。具体的には、混合溶媒にポリビニルアルコールが添加される。ポリビニルアルコールは、イオン液体と非プロトン系有機溶媒を含む混合溶媒と異なり、親水性である。そのため、前述のとおり、イオン液体によりセルロースの糖鎖同士の水素結合が緩和されてセルロース繊維の結びつきが弱まった段階でセルロースの糖鎖の間に浸透しやすくなると考えられる。その後の凝固製膜工程においてもポリビニルアルコールはセルロースとの親和性から凝固液中に全量流出することはない。
ポリビニルアルコール添加の場合、凝固製膜工程において凝固液との接触により半凝固状態の凝固膜状物は、セルロース、イオン液体、及びポリビニルアルコールが適度に混ざり合った状態で維持される。続く延伸工程においては、前記の混合状態のままで延伸される。イオン液体にポリビニルアルコールが加わることにより、イオン液体のみの場合と比較して延伸は容易となり、結果としてフィルム化する際の成形性が向上する。また、後記の実施例から明らかなように、出来上がるセルロースフィルムの強度、弾性率の物性面がより改善される。すなわち、セルロース複合フィルムを得ることも可能となる。図1の左列下端の(PVAセルロースフィルム)である。混合溶媒におけるポリビニルアルコールの添加量は、出来上がるセルロースフィルムに求める物性に応じて適宜調整される。
本発明の製造方法によると、セルロース溶液の状態から凝固、製膜を行うに当たり、延伸が可能である。この点、図示右列の従前のビスコース法とは大きく異なる。また、溶液状のセルロースを再び固体に転化させる際、本発明の製造方法の製法では、水やアルコールとの接触により完了する。しかも、凝固に用いた混合溶媒等の再利用も可能である。しかし、ビスコース法におけるビスコースの凝固、その後のセルロースへの転化には酸を要し、廃液等の処理も発生する。このため、セルロースフィルムの製造工程を全体として勘案すると、設備負担等の経費の軽減が見込まれる。
[セルロースフィルムの試作]
発明者らは、表1ないし表3に基づく原料、試薬を用い、原料セルロースの溶解並びに製膜により、セルロースフィルムを試作した。そして、試作したセルロースフィルムを物性試験に供した。表中の略号について、“BMIMCl”は下記式(ii)参照の1−ブチル−3−メチルイミダゾリウムクロライド(メルク株式会社製)でありイオン液体の例である。“LN”は溶解パルプ(日本製紙ケミカル株式会社製)、“AC”はアルカリセルロースを水洗しアルカリ分を除去したセルロース、“微晶セル”は微結晶セルロース(メルク株式会社製)であり、原料セルロースの例である。“DMAc”はN,N−ジメチルアセトアミド(東京化成工業株式会社製)、“NMP”はN−メチル−2−ピロリドン(ナカライテスク株式会社製)、“DMF”はN,N−ジメチルホルムアミド(ナカライテスク株式会社製)、“MeOH”はメタノール(ナカライテスク株式会社製)、“EtOAc”は酢酸エチル(ナカライテスク株式会社製)であり、有機溶媒の例である。“PVA”はポリビニルアルコール(ナカライテスク株式会社製)である。
Figure 0005534871
〔原料セルロースの溶解〕
試作例1ないし14の調製に際し、前記のLN等の原料セルロースを粉砕機により綿状に粉砕した。イオン液体となるBMIMClと試作例毎の有機溶媒とを約3対2の割合で混合し(第1溶液)、80℃に加温しながら両液体を混合した。次にBMIMClと試作例毎の残りの有機溶媒を表中の溶媒比率に応じて80℃に加温しながら混合した(第2溶液)。
原料セルロースを秤量後、セパラブルフラスコに入れて前記の第1溶液を添加して羽根式攪拌機により10分間攪拌し、続いて前記の第2溶液を添加した。この溶液入りのセパラブルフラスコに冷却管、熱電対、羽根式攪拌機を装着し、マントルヒーターに設置した。溶液温度を80℃に保ちながらセルロース試料を攪拌しながら30分から60分かけて溶解した。なお、一部の試作例については360分かけても溶解しなかったため、加温、溶解を打ち切った。溶液中に含まれている泡を超音波洗浄機、または加熱静置により脱泡した。こうしてセルロース溶液を得た。
Figure 0005534871
Figure 0005534871
Figure 0005534871
表中、有機溶媒の溶解度パラメータ(SP値)は、公知方法により計算して求めた。各試作例におけるイオン液体と有機溶媒(非プロトン系有機溶媒)との重量混合比は、前者−イオン性液体:後者−有機溶媒として表記した。原料セルロースの濃度は重量%(wt%)表記である。
〈考察:有機溶媒の種類、原料セルロースの濃度、混合溶媒における混合比〉
有機溶媒に関しては、MeOH、EtOHの例はいずれも原料セルロースを溶解することができなかった(試作例11,12)。その他の溶解可能な有機溶媒の種類、及びハンセン法による溶解度パラメータのSP値を重ねると、10ないし12の範囲が好ましいといえる。
次に、原料セルロースの濃度が2重量%である試作例9では、原料セルロースは完全溶解するものの後記の凝固、製膜において時間を要するとともに外観においてピンホールが生じ製品価値を大きく減じた。また、原料セルロースの濃度が15重量%である試作例10では、未溶解であり時間がかかりすぎる。そこで、原料セルロースの質量濃度は、2ないし15重量%が好ましく、さらには、3ないし10重量%が好ましい。
イオン液体と有機溶媒が混合されてなる混合溶媒において、イオン液体と有機溶媒(特には非プロトン系有機溶媒)の重量混合比が90:10の場合(試作例13)、イオン液体の量が多いため、粘性が高くなりすぎて流動性や加工性が悪化し、しかも原料セルロースの溶解に時間がかかりすぎる。重量混合比が50:50の場合(試作例14)、相対的に原料セルロースの溶解に寄与するイオン液体が減少することから、原料セルロースの溶解が進まなかったと言える。そこで、イオン液体(前者):非プロトン系有機溶媒(後者)として、{「60ないし85」(前者)}:{「40ないし15」(後者)}の範囲である(前者と後者の和は100である。)。
〔セルロース溶液からの凝固、製膜〕
試作例1について凝固、製膜の条件を変えながら試作例1−1ないし1−5の4品試作し、また、試作例5,6,9についても凝固、製膜を行い、試作例5−1,6−1,9−1を試作した。結果は表4、表5である。製膜後に膜外観を目視し、ピンホールの有無を確認した。
FRP製のバット(290mm×410mm)に、試作例毎の凝固液として蒸留水またはイオン交換水、MeOH、あるいはDMAcを注ぎ、20℃、65%RHの恒温恒湿度に保った室内で1時間以上静置した。ガラス板(210mm×310mm)のガラス板の長手側の両端に、200μmまたは300μmのPETフィルムをスペーサーとして貼り付けた。各試作例のセルロース溶液をスペーサー付きのガラス板に垂らし、ガラス棒によりセルロース溶液を平らに伸ばして薄膜状に形成した。
セルロース溶液が表面に広がったガラス板を凝固液のバットに静かに沈め全体を浸漬した。セルロース溶液が凝固に要した時間の評価について、溶液付きのガラス板を凝固液に浸漬した時点から30秒毎にガラス板の端をピンセットで摘み、水平方向に3cmほど何度か往復した。ガラス板から凝固した凝固膜状物が剥離した時点を当該試作例における凝固時間とした。ガラス板から剥離した後も15分間は凝固液中に静置して、凝固後も凝固膜状物からイオン液体を溶出させた。さらに、凝固物(セルロースフィルム)を凝固液から取り出し、清浄な水に浸漬し15分間静置し水洗した。
水洗後の凝固物(セルロースフィルム)の周囲を5ないし10mmの幅で紙テープによりA4サイズのガラス板に貼り付けた。ガラス板毎20℃、65%RHの恒温恒湿室に8時間以上静置し、風乾した。その後、紙テープで貼り付けた部分を切り取り、各試作例のセルロースフィルムを仕上げた。
〔セルロース複合フィルム〕
試作例6は、原料セルロースに加えてポリビニルアルコール(PVA)をLN:PVAで70:30の重量比として含有する。前記の第1溶液及び第2溶液によるセルロース溶解、その他の処理は、他の試作例と同様の条件下で行った。
Figure 0005534871
Figure 0005534871
〈考察:凝固液の選択〉
表4,5の結果から、水やMeOHについては問題なく製膜することができた。逆にDMAcのような非プロトン系有機溶媒は溶媒種であるため、凝固、製膜には不向きである(試作例1−5)。なお、凝固液を水とした場合であっても、液温を60℃とする場合(試作例1−4)、外観不良を起こした。おそらく、成分分解が進み劣化したと考えられる。従って、凝固液は、水またはアルコールのいずれか、もしくは両方であることが望ましいといえる。
〔凝固膜状物の延伸〕
前述の凝固、製膜に加え、凝固膜状物に対して延伸も行い、後記する物性の変化を測定した。凝固膜状物とは、セルロースにイオン液体が残留したゲル化物の状態(半凝固状態)である。実施例においては、凝固膜状物を凝固液中に浸したまま、当該凝固膜状物を前後となる一方向に、むらが生じないように慎重に手で引っ張った。延伸の前後における伸びの割合(延伸倍率)は1.1倍ないし3.0倍である。上記の延伸を終えた後、引っ張った状態のまま、水に浸漬し、凝固膜状物に残留したイオン液体を洗い流した。
イオン液体の残留率(残留率:Wr(%))は、延伸前の重量(W1)と延伸後の重量(W2)との差重量を求め、これを延伸前の重量(W1)で割り、パーセント表記とした。Wr(%)={(W1−W2)/W1}×100である。
凝固、製膜に供した試作例1−3の延伸物について、試作例1−3a,1−3b,1−3c,1−3dを試作し、試作例5−1,6−1の延伸物について、試作例5−1a,6−1aを試作した。延伸の結果は、表6のとおりである。
Figure 0005534871
〈考察:イオン液体含有率〉
凝固膜状物の延伸に際し、イオン液体の残留率が高まるほど、延伸倍率は高まる。ただし、試作例1−3bのように極端に含有率が高まるとフィルムとしての強度が劣化してしまう。これは実需要に向かない。また、試作例1−3cと1−3dの比較から、延伸時の温度を高めた方が反応性、つまり延伸が進行していると言える。これらを踏まえ、延伸時の温度、イオン液体の残留率を制御することにより、延伸倍率を調整することができる。また、試作例6−1aのように原料セルロースに加えてPVAも含む場合、イオン液体の残留率を多くして延伸性も良くなる。
[物性評価]
物性評価に際し、試作例1−3aと1−3、5−1aと5−1、6−1aと6−1の6品について、引張強度(MPa)、引張弾性率、加えて膜厚(μm)を測定した。「a」を付した試作例は延伸を伴う。引張強度については、まず、6品の試作例についてJIS K 6251のダンベル状8号形に準拠した試験片を作成した。測定に際し、株式会社島津製作所製オートグラフAG−5000Eを使用した。JIS K 7161(1994){ISO 527−1(1993)}の「プラスチック−引張特性の試験方法」に準拠し、温度23℃、湿度50%RHの環境下、100Nの荷重により、試験片を垂直方向に5mm/minの速度で引張し測定した。引張弾性率についても前記の試験機により測定し算出した。各試作例の測定結果は表7のとおりである。
Figure 0005534871
〈考察:物性評価〉
表7の結果に関し、延伸を伴う場合にあっては、引張強度及び引張弾性率の値において、顕著に向上した。すなわち、延伸によりセルロース樹脂において配向性が生じたことが推察される。そこで、物性の向上へ大きく貢献した。また、試作例6−1aのように原料セルロースに加えてPVAも含む場合、セルロースのみの場合(試作例1−3a)よりもさらに大きく物性値が向上した。従前、ビスコース法よりなるセルロース樹脂フィルム(セロハン)に対しては、延伸することができなかった。これに対し、本発明に規定するように、凝固膜状物の段階で延伸を可能にしたことは、出来上がるセルロース樹脂フィルムの物性を向上させ、さらなる用途を開く上で極めて有用である。併せて、ポリビニルアルコールの添加の有用性も明らかとなった。
セルロースの溶解にイオン液体等の混合溶媒を用いる新たな製造方法である。従前のビスコース法の代替として有効である。半凝固段階において延伸を可能とすることにより製膜後のセルロースフィルムに強度を付与できる。このことから、従来、セロハンには不向きと考えられている分野にもセルロースフィルムの用途を広げることができる。

Claims (4)

  1. (i)式で表される化合物であるイオン液体と
    N,N−ジメチルアセトアミド、N,N−ジメチルホルムアミド、1−メチル−2−ピロリドンのいずれか1種あるいは複数である非プロトン系有機溶媒を含む混合溶媒により原料セルロースを溶解してセルロース溶液とし、
    ここにポリビニルアルコールを添加するセルロース溶解工程と、
    前記セルロース溶液を膜状にしながら水またはアルコールのいずれか一方もしくは両方である凝固液中に吐出して凝固膜状物とする凝固製膜工程と、
    前記凝固膜状物を延伸する延伸工程とを
    有することを特徴とするセルロースフィルムの製造方法。
    Figure 0005534871
    (i)式中、R1は炭素数1ないし4のアルキル基、R2は炭素数1ないし4のアルキル基またはアリル基、Xはハロゲン、擬ハロゲン、カルボキシル基より選択される。
  2. 前記混合溶媒における前記イオン液体と前記非プロトン系有機溶媒との重量混合比が、前記イオン性液体:前記非プロトン系有機溶媒として、60〜85:40〜15である請求項に記載のセルロースフィルムの製造方法。
  3. 前記原料セルロースが、重合度200〜2000のセルロースから選択される請求項1または2に記載のセルロースフィルムの製造方法。
  4. 前記セルロース溶液における前記原料セルロースの質量濃度が、2〜15重量%である請求項1ないし3のいずれか1項に記載のセルロースフィルムの製造方法。
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