JP6539088B2 - 自己組織化セルロースフィルムの製造方法 - Google Patents

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Description

本発明は、自己組織化セルロースフィルムの製造方法に関し、特に安価に調製可能な溶媒を用いてセルロース原料を溶解し、再度樹脂状に構成することができる自己組織化セルロースフィルムの製造方法に関する。
パルプのセルロースを原料としてセルロースのフィルム状物、つまりセロハンを製造する場合、ビスコース法による製造が一般的である。ビスコース法による製造の場合、パルプを水酸化ナトリウム等のアルカリ溶液に浸漬した後、二硫化炭素を添加して硫化し、さらにアルカリ溶解によりビスコースを調製していた。そしてビスコースを熟成後、これに硫酸等の酸溶液中へ膜状に吐出することにより凝固反応が生じ、事後セロハン等のセルロースフィルムを得ることができる。
その後、セルロースの加工性、つまり、セルロース原料の溶液調製をより簡便に改善するべく、イオン液体により効率よく溶解する手法が開発されている(特許文献1、2、3、4、5等参照)。
特許文献1は、セルロースにイミダゾリウム塩等のイオン液体を添加、混合し、ここにマイクロ波を照射して溶解を促す方法を開示する。特許文献2は、主に複素環のイオン液体とポリアクリロニトリル等を混合して溶媒を調製し、これとセルロース等の樹脂を混合した後、凝固溶媒として水を用いて適宜形状に形成する方法を開示する。特許文献3は、イミダゾリウム塩等のイオン液体を使用し、当該イオン液体と水、イオン液体とアルコール、またはイオン液体とアセトアミドの組み合わせからなるセルロースを溶解する溶剤を開示する。特許文献4は、イミダゾリウム塩等のイオン液体を使用し、当該イオン液体と窒素系有機溶媒からなるセルロースを溶解する溶剤を開示する。併せて、前記調製の溶剤にセルロースを溶解後、アルコール浴中で繊維状、フィルム状に加工した例を開示する。特許文献5によると、イミダゾリウム塩等のイオン液体と、ハンセン法の溶解度パラメータで規定した非プロトン性有機溶媒を用いてセルロースを溶解する手法を開示する。
前記の各特許文献は、一般に均一形態、均一性状のセルロースフィルムの生成を対象とした手法である。そのため、既存のセロハンフィルムの製造方法の代替として期待されている。ここで、セルロースフィルムは高い親水性をはじめとする特性を有することから、浸透膜や分離膜等の機能性膜への応用も検討される。
特許第4242768号公報(WO2003/029329) 特表2007−530743号公報(WO2005/098546) 特開2008−50595号公報 特開2009−203467号公報 特許第5534871号公報
ビスコース法や各特許文献に記載の方法においてもセルロースフィルムの製造は可能ではある。しかしながら、フィルム化までは実現できてはいるものの、物理的な強度面は必ずしも十分ではなかった。おそらく、セルロース繊維同士の水素結合の形成が不十分であることが原因と考えられる。
その後、発明者らはセルロースの溶解に用いる溶媒として、イオン液体等に代わる新たな溶媒の検討、改良を重ねた。その結果、より安価な溶媒を得てセルロースの効率的な溶解を可能とするとともに、自己組織化を経ることにより物理的な強度面も充足するセルロースフィルムの製造方法を改善するに至った。
本発明は、前記の点に鑑みなされたものであり、セルロース原料の溶解にイオン液体に代わる溶媒を用いたセルロースフィルムの製造方法であって、自己組織化を経ることにより物理的な強度面を高めた再生セルロースフィルムの製造方法を提供する。
すなわち、請求項1の発明は、テトラブチルアンモニウムアセテートとジメチルスルホキシドを混合した混合溶媒にセルロース原料を溶解温度20〜30℃で溶解してセルロース溶解液を得る溶解工程と、前記溶解工程と同時進行でセルロース溶解液を2〜20分間攪拌する攪拌工程と、前記攪拌工程を経た前記セルロース溶解液を膜状物に加工する膜化工程と、前記膜状物を3〜15分間静置する静置工程と、前記静置工程を経た前記膜状物をジエチルフタレートの凝固用有機溶媒、水の順に接触させてセルロース凝固物を得る凝固工程と、前記セルロース凝固物を親水性有機溶媒に接触させてセルロース固定化物を得る固定化工程とを有することを特徴とする自己組織化セルロースフィルムの製造方法に係る。
請求項2の発明は、前記混合溶媒におけるテトラブチルアンモニウムアセテートとジメチルスルホキシドとの重量混合比が、5:95〜10:90の割合である請求項1に記載の自己組織化セルロースフィルムの製造方法に係る。
また、請求項3の発明は、前記セルロース原料がパルプである請求項1また2に記載の自己組織化セルロースフィルムの製造方法に係る。
請求項1の発明に係る自己組織化セルロースフィルムの製造方法によると、テトラブチルアンモニウムアセテートとジメチルスルホキシドを混合した混合溶媒にセルロース原料を溶解温度20〜30℃で溶解してセルロース溶解液を得る溶解工程と、前記溶解工程と同時進行でセルロース溶解液を2〜20分間攪拌する攪拌工程と、前記攪拌工程を経た前記セルロース溶解液を膜状物に加工する膜化工程と、前記膜状物を3〜15分間静置する静置工程と、前記静置工程を経た前記膜状物をジエチルフタレートの凝固用有機溶媒、水の順に接触させてセルロース凝固物を得る凝固工程と、前記セルロース凝固物を親水性有機溶媒に接触させてセルロース固定化物を得る固定化工程とを有するため、イオン液体に代わる溶媒を用いてセルロース原料の溶解を可能とし、自己組織化を経ることにより物理的な強度面を充足する再生セルロースフィルムの製造方法を確立することができた。特に、前記溶解工程における前記セルロース原料の溶解温度が20〜30℃であるため、溶解促進に伴う過剰な反応を防ぐことができ、加熱のための設備負担も軽減可能となり、前記攪拌工程における攪拌が2〜20分間であるため、膜状物の性状の安定化と物性向上を調和することができ、前記静置工程における静置時間が3〜15分間であるため、静置時間中にセルロースの繊維同士の結びつきによる再構成が促進する。
請求項2の発明に係る自己組織化セルロースフィルムの製造方法によると、請求項1の発明において、前記混合溶媒におけるテトラブチルアンモニウムアセテートとジメチルスルホキシドとの重量混合比が、5:95〜10:90の割合であるため、混合溶媒としての流動性や均質性は相応しい。
請求項6の発明に係る自己組織化セルロースフィルムの製造方法によると、請求項1ないし5のいずれかに記載の発明において、前記セルロース原料がパルプであるため、樹脂状であり高純度でI型結晶のセルロースが含まれる。
本発明の自己組織化セルロースフィルムの製造方法に係る工程図である。 試作例1−3のフィルム断面の電子顕微鏡写真(750倍)である。 試作例2−3のフィルム断面の電子顕微鏡写真(1000倍)である。 試作例3−3のフィルム断面の電子顕微鏡写真(1500倍)である。
本発明の製造方法により製造される自己組織化セルロースフィルムとは、天然物由来のセルロースを有機溶媒の混合溶媒中にいったん溶解することにより流動性を高めて加工性を向上させ、その上であらためてフィルム状にして得た成形物(再生セルロースのフィルム体)である。この点は、既存のビスコース法によるセロハンの製造と著しく異なる。セルロース繊維同士の自己組織化が進行して再構成されるフィルム状物では、例えば物理的強度(機械強度)の向上等の新たな機能が付与される。例えば、セルロースの親水性に起因した分離膜や透過膜として有望である。これより、図1の工程図を用い本発明の自己組織化セルロースフィルムの製造方法について順に説明する。
自己組織化セルロースフィルムを構成する出発原料となるセルロース原料(CM)として、パルプが好ましく挙げられる。パルプは、主に木材を粉砕し、リグニン等の不純物を除去してセルロース成分の純度が高められた原料である。また、綿花からも不純物を除去してセルロース成分の純度が高められたコットンリンターパルプが用いられる。特に高純度でI型結晶のセルロースを含有していることが知られている。加えて、樹脂状であるためパルプはセルロース原料として好ましい。
セルロース原料を溶解する混合溶媒(MS)は、テトラブチルアンモニウムアセテートとジメチルスルホキシドを混合して調製した溶媒である。テトラブチルアンモニウムアセテート(テトラブチルアンモニウムアセタート)については図や表にて「TBAA」と略記する。
テトラブチルアンモニウムアセテート(TBAA)は、炭化水素基を備える4級アンモニウムの酢酸塩でありイオン化合物である。テトラブチルアンモニウムアセテートは、有機物としての疎水性と塩に由来する水素結合との親和性の両方を適度に併せ持つ。このため、セルロース原料(CM)における結晶性セルロース同士の間に浸透して、分子間または分子内の水素結合を解す。同時に、分子中の疎水部分の作用により再度結び付き合うことを防ぐ役割を果たしていると考えられる。
そして、テトラブチルアンモニウムアセテートは、セルロースの結晶の溶解に実際に寄与し、先行技術に掲げたイオン液体の代替となる新たな原料である。発明者らの検証によると、例えばイミダゾリウム塩化合物等のイオン液体と比較した場合、本発明で使用するアンモニウム塩はイオン液体よりもセルロース原料の高い溶解効率を発揮したことによる。また、イオン液体よりも安価であることも理由である。
テトラブチルアンモニウムアセテートはイオン液体と異なり常温では固体である。このため、そのままセルロース原料と混合しても溶解、液状化に至らない。よって、テトラブチルアンモニウムアセテートを容易に溶解できること、並びに、溶解後のセルロース原料の安定化、以降の加工時の流動性調整に好適な溶媒が必要となる。そこで、双方の要望を満たし、かつ安価で調達容易な溶媒としてジメチルスルホキシドが好ましく選ばれる。ジメチルスルホキシドについては図や表にて「DMSO」と略記する。
テトラブチルアンモニウムアセテート等の混合溶媒(MS)を構成する4級アンモニウム塩は自明ながら強い電荷を有する。また、セルロース原料の主成分であるセルロースは、その分子内に水酸基を大量に備えることから、水素結合等で静電気的に結合している。仮にプロトン系の溶媒を用いる場合、プロトン系の溶媒と4級アンモニウム塩との電気的な結合が生じてしまい、4級アンモニウム塩によるセルロースの水素結合の切断は阻害される。そのため、プロトン系の有機溶媒は不適当と考えられる。加えて、非極性(無極性)の有機溶媒ではテトラブチルアンモニウムアセテート等のイオン化合物を溶解することが困難である。このことからも、非プロトン系有機溶媒であるジメチルスルホキシドは好適である。
テトラブチルアンモニウムアセテート(前者)とジメチルスルホキシド(後者)との混合に際し、重量混合比(重量部)において、前者:後者として、5:95ないし10:90の割合で混合溶媒(MS)に調製される。単位は双方の合計を100とする重量部(重量パーセント)である。
テトラブチルアンモニウムアセテート量が5重量部を下回る場合、当該テトラブチルアンモニウムアセテート量が少なすぎでありセルロース原料の溶解には不十分と考えられる。テトラブチルアンモニウムアセテート量が10重量部を上回る場合であっても、溶解自体は可能であるため、過剰に量を増やす必要性に乏しい。また、例えば、テトラブチルアンモニウムアセテート量が40重量部を超過する場合、その量が多すぎることから、相対的にジメチルスルホキシドは少なくなる。よって、混合溶媒はスラリー状となり流動性が低下しやすい。それゆえ、溶解後の溶液の流動性や均質性が悪くなり、溶媒としての適性は相応しくなくなる。そこで、混合溶媒としての性能上の適性を勘案して、前掲の重量混合比(重量部)の範囲値内としている。
セルロース原料(CM)は混合溶媒(MS)中に溶解される。セルロース原料の良好な溶解を勘案してセルロース原料は概ね3ないし7重量%の濃度である。むろん、テトラブチルアンモニウムアセテートの量いかんによりセルロース原料の添加量の増減はあり得る。しかし、3重量%を大きく下回る程度では希薄過ぎるため、事後の加工や処理の取り扱いが難しくなる。10重量%を超過する濃度では、粘性が高くなりすぎであり事後の処理での伸びが悪くなる。後記の実施例では5重量%としている。
セルロース原料(CM)を混合溶媒(MS)に溶解するに際し、溶解は20℃ないし30℃の温和な温度条件で行われる。ジメチルスルホキシドの凝固温度は約19℃であるため、混合溶媒の調製にジメチルスルホキシドを使用する場合、凝固温度以上とする必要がある。凝固温度以下では混合溶媒の流動性が低下する。また、セルロース原料とテトラブチルアンモニウムアセテートとの適度な反応性を確保する観点から、少なくとも流動性を発揮するため20℃の温度が必要と考える。溶解温度が30℃を超過する場合であっても50℃付近までは許容されると考えられる。しかしながら、溶解温度が30℃から極端に超過する温度域とすると、セルロース原料とテトラブチルアンモニウムアセテートとの反応が過剰に進むおそれがあり、反応制御しにくくなると考えられる。
セルロース原料(CM)を混合溶媒(MS)に溶解する際の温度は、前述のとおり、比較的温和な温度域であることから、溶解時に特段加熱等の設備を必要としない。いわゆる、常温下での作業が可能となる。あるいは、簡便な加温装置等で足りる。従って、生産に要する設備経費を軽減可能である。また、混合溶媒(MS)の成分の蒸発も抑制できることから、作業環境の安全性も高まる。
ここまでの説明のとおり、セルロース原料(CM)が混合溶媒(MS)に溶解され、セルロース溶解液(DC)が調製される。当該工程が溶解工程(S1)である。
溶解工程(S1)において、同時進行で、セルロース原料(CM)と混合溶媒(MS)は攪拌される。この攪拌を経ることによりセルロース溶解液(DC)の均質化が進む。混合溶媒(MS)を前記の温度域に調温してセルロース原料(CM)を浸漬するのみでは均質には溶解し難い。その一方、溶液のかき混ぜ方いかんでは最終的に出来上がるセルロースフィルムの物理的強度に支障を来たすことも明らかとなった。そのような点の両立から、後記の実施例にて開示されるように、簡便な制御手法として攪拌に要する時間の調節が挙げられる。おそらく、セルロース原料がテトラブチルアンモニウムアセテートによって水素結合間の乖離以上にセルロース繊維自体の分解も引き起こされる可能性が考えられる。むろん、攪拌時間と併せて粘度の変化もいちおう考慮される。しかしながら、発明者らの知見によると、攪拌時間の長短の影響が最も明確であった。
当該工程が攪拌工程(S2)である。攪拌工程における液温度は溶解工程の溶解温度と同温度で維持される。セルロース原料(CM)と混合溶媒(MS)との攪拌に際し、攪拌に用いる装置には公知の攪拌機が使用される。製造規模に応じて適宜選択される。セルロース原料(CM)の濃度、混合溶媒(MS)の組成、溶解工程及び攪拌工程(S1,S2)の溶解温度は比較的狭い範囲に規定されている。そのため、攪拌時間は比較的調整可能な要素となり得る。後記の実施例に基づく知見によると、およそ2ないし20分間の攪拌時間が好適な範囲である。攪拌の実施に伴い溶液は均質になり膜状物の性状は安定化する。ただし、攪拌時間を過剰に長くしても物性の向上は見込まれないことから、攪拌は必要量の時間で打ち切られる。従って、攪拌時間の範囲は双方を調和し得る範囲である。なお、溶解工程及び攪拌工程(S1,S2)は実質的に同時進行で行われる。
これまでの溶解工程及び攪拌工程(S1,S2)の経過から、セルロース原料(CM)がテトラブチルアンモニウムアセテート及びジメチルスルホキシドからなる混合溶媒(MS)に溶解され得られるセルロース溶解液(DC)は、膜状物(MM)に加工される。当該工程が膜化工程(S3)である。生じた粘質液状のセルロース溶解液(DC)を膜状にする方法は特段限定されない。また、膜厚は以降の工程におけるセルロースへの転化に支障を来さない限り適宜である。例えば、Tダイ等から薄く流延させる方法、ドクターナイフ、へら、バーコーター等により薄く伸ばす方法、テープキャスティング法、あるいは2本以上のローラー間に通して薄膜に圧延する方法等が例示される。量産性に優れていることから、既存のビスコースからセロハンを製造する際の製膜方法が転用可能である。
セルロース溶解液(DC)の調製に際し、溶液の状態は粘度により把握可能である。後記の実施例においてはせん断粘度により評価している。せん断速度が1sec-1のとき、セルロース溶解液のせん断粘度は0.1ないし100Pa・secの範囲が適当である。このせん断粘度を下回る場合、セルロース溶解液を膜状物に加工(キャスト)する際に流れてしまう。それゆえ、膜状物にすることが難しい。また、これ以上のせん断粘度の場合、均質な厚さの膜状物にすることが難しい。
膜化工程(S3)を経て得られる膜状物(MM)は、直ちに次の凝固工程(S5)に移されない。いったん、所定時間空気中に静置される。当該工程が静置工程(S4)である。例えば、平滑な板の上に塗布されそのまま静置、シート体上に塗工されて所定時間搬送等の適宜である。静置時間を通じて、セルロース溶解液(DC)中に溶解しているセルロースの繊維同士が水素結合により、接近しやすくなることが予想される。すなわち、当該静置時間中にセルロースの繊維同士の結びつきによる再構成が促進すると考えられる。このような所定の静置時間はセルロース繊維による自己組織化ということができる。ただし、静置時間が長くなると、溶媒の蒸発、空気中への拡散の影響もある。また、静置時間を必要以上に長くしても性能向上への効果は薄い。さらに、単位時間当たりの生産効率にも影響が及ぶおそれがある。そこで、静置時間はおおむね3ないし15分間である。
膜化工程及び静置工程(S3,S4)を経て得られた膜状物(MM)は、凝固用有機溶媒、水の順に接触させられる。この時点で膜状物からセルロース以外の成分が脱離してセルロース凝固物、すなわちセルロースの膜状物に変化する。当該工程(S5)が凝固工程である。
凝固用有機溶媒(CO)はトルエン、ベンゼン、キシレン、酢酸エチル、テトラヒドロフラン、ヘキサン、シクロヘキサン、酢酸エチル、ジエチルフタレート、リン酸トリクレジル、ジオクチルフタレート等から選択される。これらの中でもベンゼン、トルエン、ジエチルフタレート等の芳香族系の溶剤は安価で調達容易であるため好ましく用いられる。
凝固用有機溶媒(CO)と膜状物(MM)との接触は20ないし40℃前後、特には20ないし25℃の常温条件下において5分間前後、あるいはそれ以下である。日本薬局方によると常温は15ないし25℃と規定されている。膜状物(MM)が凝固用有機溶媒(CO)と接触することにより、はじめに膜状物中のジメチルスルホキシドとテトラブチルアンモニウムアセテートが凝固用有機溶媒中に溶出されて凝固用有機溶媒と入れ替わり、溶媒置換が起こる。
その結果、ほぼ凝固用有機溶媒に置換された溶媒とセルロース成分からなる透明な湿潤膜が残存する。凝固工程の実施に際し、例えば、凝固用有機溶媒が満たされた溶媒槽が用意される。ここに膜状物が順次搬送され槽内に所定時間浸される。凝固用有機溶媒に溶出した混合溶媒(MS)は回収され、濾過や精製等の必要な処理を経て再び溶解の原料として利用される。
続いて行われる水との接触では、20ないし30℃前後の温度条件下において、膜状物(MM)は水に晒される。水との接触により前記の湿潤膜中に含まれる凝固用有機溶媒(CO)は急激に水と溶媒置換を起こす。この際、有機溶媒中に均質に分散していたセルロースの析出は生じる。水はセルロースに対して濡れやすい(親和性の高い)溶媒ではあるものの溶解性はない。このため、この時点でセルロースは半固定化される。
凝固工程(S5)を経て得られたセルロース凝固物(CC)は、親水性有機溶媒(HP)に接触させられる。最終的にセルロース凝固物(CC)は固化してセルロース固定化物(SC)に変化する。当該工程(S6)が固定化工程である。親水性有機溶媒(HP)は、メタノール、エタノール、イソプロパノール、tert−ブタノール等の各種アルコール、アセトン、メチルエチルケトン等の溶媒である。
親水性有機溶媒(HP)との接触は、20ないし30℃前後の温度条件下において凝固物(CC)と約30分前後の時間親水性有機溶媒に晒される。親水性有機溶媒は両親媒性物質であるため、セルロース凝固物に含有されている水分の脱水、その他の有機成分の除去に作用すると考えられる。この結果、セルロース成分のみを最終産物とするセルロース固定化物の乾燥を早めることができる。以上の詳述し図示の各工程を経ることにより、本発明に規定する自己組織化セルロースフィルム(CF)が得られる。
一連の工程において、混合溶媒(MS)を用いる意義は、量産規模による生産にも柔軟に対応するためである。具体的には、いったんセルロース原料(CM)の溶解に用いた後、凝固用有機溶媒(CO)等と接触することで混合溶媒はセルロース成分から分離される。そこで、処理工程中の凝固用有機溶媒を分留等することにより、凝固用有機溶媒と、テトラブチルアンモニウムアセテート及びジメチルスルホキシドからなる混合溶媒に都合良く分離することができる。つまり、再び反応前の混合溶媒を得ることができる。むろん、水や親水性有機溶媒等の分留処理や再利用等も可能である。
このようすることにより、各工程の必要な混合溶媒や凝固用有機溶媒は再利用可能となる。特に連続して自己組織化フィルムを生産するに際し、原料の再生、再利用を前提とすると使用量の軽減し、不可避な消耗分のみ追加すればよい。従って、生産工程全般で見た場合、環境負荷等を減らすことができ好ましい。
発明者らは、表1ないし表3に基づき以下の原料、試薬を用い、図1の工程図に従って原料セルロースを溶解し、その後の製膜により、試作例1−1ないし3−4の計12種類の自己組織化セルロースフィルムを作成した。そして、それぞれの外観を目視により観察するとともに物性を測定した。また、代表的な3種類についてのフィルム断面を電子顕微鏡により観察した。
〔原料等〕
使用原料とともに表中の略号を説明する。各実施例並びに比較例はいずれもセルロース原料として、溶解パルプ(日本製紙ケミカル株式会社製)を使用した。
混合溶媒用に、テトラブチルアンモニウムアセテート(東京化成工業株式会社製)(略号“TBAA”)、ジメチルスルホキシド(ナカライテスク株式会社製)(略号“DMSO”)を使用した。
その他の溶媒として、ジエチルフタレート(ナカライテスク株式会社製)(略号“DEP”)、アセトン(キシダ化学株式会社製)(略号“ACE”)を使用した。
〔セルロース原料の溶解・攪拌〕
ジメチルスルホキシド中にテトラブチルアンモニウムアセテートを投入して常温下にて混合溶媒を調製した。調製に際し、ジメチルスルホキシド94.7、テトラブチルアンモニウムアセテート5.3の重量混合比(重量%)とした。
はじめにセルロース原料(溶解パルプ)を粉砕機(グラインダー)により綿状に粉砕した。セパラブルフラスコを用意し、ここに冷却管、熱電対、ホモジナイザー(アズワン株式会社製,AHD−160,シャフト径18mm)を装着し、加温用のマントルヒーターを設置した。セパラブルフラスコ内に混合溶媒を注液して粉砕済みのセルロース原料を投入した。そして、セルロース原料をマグネティックスターラー(アズワン株式会社製,HOT−STIRRER HS−5BH)により混合溶媒中で攪拌し、均一状に分散して溶解しセルロース溶解液を得た。セルロース溶解液は淡黄色を呈した粘質液状となった。
セルロース濃度(%)は、ジメチルスルホキシド(DMSO)、テトラブチルアンモニウムアセテート(TBAA)、及びセルロース原料(CM)の合計重量に占めるセルロース原料の重量パーセントである。つまり、「{CM/(DMSO+TBAA+CM)}×100」である。いずれの全試作例ともセルロース濃度を5%とした。なお、発明者らの検証によると、セルロース濃度が5%を上回る場合、セルロース原料の嵩高により混合溶媒への溶解に時間を要した。そこで、セルロース原料の溶解の便宜を勘案してセルロース原料の濃度を5%とした。
混合溶媒中へのセルロース原料の溶解は、各試作例とも25℃の溶解温度を維持して行った。溶解に続く攪拌は、当該液温を維持したまま、3分、6分、12分、24分の4段階の攪拌時間とした(後記表参照)。
〔セルロース溶解液粘度〕
それぞれの攪拌時間の終了後、各セルロース溶解液の粘度(せん断粘度)を測定した。株式会社ユービーエム製,UBRHEOSOL−G2000、冶具にコーン・プレート型を使用し、せん断速度を0.01sec-1ないし100sec-1に変化させ、この時点のせん断粘度を測定した。測定時の液温は35℃とした。以下に、各攪拌時間のセルロース溶解液のせん断粘度(単位:Pa・sec)を示す。
攪拌時間 3分:せん断粘度18Pa・sec
攪拌時間 6分:せん断粘度12Pa・sec
攪拌時間12分:せん断粘度35Pa・sec
攪拌時間24分:せん断粘度20Pa・sec
〔膜状化〕
各試作例の条件により調製したセルロース溶解液を適量ガラス板に垂らし、アプリケータを用いてほぼ均一な厚さに伸ばし膜状物とした。各試作例の膜状物を温度25℃の室内にて静置した。静置時間は0分、5分、10分の3段階とした。
静置時間の経過後、液温25℃に調温したジエチルフタレートの凝固用有機溶媒中に各試作例の膜状物をガラス板に貼り付けたまま約30秒間浸漬した。膜状物はこの時点でほぼ無色透明に変化した。
凝固用有機溶媒から膜状物を引き上げ、そのまま液温25℃に調温した水浴にガラス板ごと膜状物を約30秒間浸漬した。水との接触により膜状物はガラス板から剥離した。続いて、剥離した膜状物をアセトンの親水性有機溶媒で満たされた液温25℃の槽内に約30分間浸漬した。
以上の手順により作成した試作例1−1ないし3−4の計12種類の自己組織化セルロースフィルムについて、アセトンから回収後、常温下にて乾燥した。各試作例のフィルムの最終的な膜厚さは0.06ないし0.08μmであった。乾燥後の各試作例のフィルムについて、JIS K 7127(1999)に準拠し、「試験片タイプ2」の試験片を切り出した。各試作例に対応した試験片をJIS K7161−1(2014)に準拠し引張試験機(株式会社東京試験機製,LSC−02/30−20)を用いて引張強さ(破断強度)(単位:J/m2)及び引張伸び(破断伸度)(単位:%)を測定した。なお、一つの試作例当たり試験片を3品作成して測定した。測定後、3品の算術平均を求め、その平均値を当該試作例の測定値とした。
表1の試作例1−1ないし1−4は、順に3分、6分、12分、24分の4段階の溶解・攪拌時間とし、いずれの静置時間を0分(静置せず)とした。表2の試作例2−1ないし2−4は、順に3分、6分、12分、24分の4段階の溶解・攪拌時間とし、いずれの静置時間を5分とした。表3の試作例3−1ないし3−4は、順に3分、6分、12分、24分の4段階の溶解・攪拌時間とし、いずれの静置時間を10分とした。
各表とも上から順に、テトラブチルアンモニウムアセテート(TBAA)とジメチルスルホキシド(DMSO)の重量混合比(重量%)、セルロース濃度(重量%)、セルロース原料の溶解・攪拌時の液温度(℃)、セルロース原料の溶解・攪拌時間(分)、セルロース溶解液を膜化したときの静置時間(分)、静置時の温度(℃)、凝固用有機溶媒の種類、凝固用有機溶媒に浸漬したときの温度(℃)、凝固用有機溶媒に浸漬したとき時間(秒)、水に浸漬したときの温度(℃)、水に浸漬したとき時間(秒)、親水性有機溶媒の種類、親水性有機溶媒に浸漬したときの温度(℃)、親水性有機溶媒に浸漬したとき時間(分)、破断強度(J/m2)、破断伸度(%)とした。
Figure 0006539088
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〔電子顕微鏡観察〕
図2ないし図4は最終的に出来上がった自己組織化セルロースフィルムの断面を電子顕微鏡により撮影した写真である。図2は試作例1−3であり倍率は750倍である。図3は試作例2−3であり倍率は100倍である。図4は試作例3−3であり倍率は1500倍である。すなわち、溶解・攪拌時間を12分として、その後の静置の時間を0分(静置なし)、5分、10分と伸ばした例である。各写真の倍率の相違は視認しやすさを考慮したためである。
〔結果と考察〕
〈物性値の比較〉
表1の試作例1−1ないし1−4はセルロース溶解液を膜化したときの静置時間を0分(静置なし)とし、攪拌時間を順に長くした例である。表1の試作例については、静置の時間はないことからセルロース分子の自己組織化(再構成)が進んだわけではなく、軟性を帯びたままフィルムしたと考える。特に試作例1−1は攪拌に要した時間も短く、静置も行っていないため、粘性を帯びているために見かけ上の物性値は大きくなったといえる。試作例1−2,1−3,1−4については溶解・攪拌時間の増加に伴い破断伸度の上昇は抑えられた。
表2の試作例2−1ないし2−4はセルロース溶解液を膜化したときの静置時間を5分とし、攪拌時間を順に長くした例である。試作例2−2,2−3については、溶解・攪拌時間の増加に伴い、破断強度の上昇が顕著となった。ただし、試作例2−4の結果のとおり、破断伸度についでは溶解・攪拌時間の増加に伴い微減した。
表3の試作例3−1ないし3−4はセルロース溶解液を膜化したときの静置時間を10分とし、攪拌時間を順に長くした例である。試作例3−2,3−3についても、表2と同様に溶解・攪拌時間の増加に伴い、破断強度の上昇が顕著となった。試作例3−1の段階においても静置の時間が長くされたことに伴い、自己組織化が進み破断強度の向上に貢献したと考える。ただし、試作例3−4の結果のとおり、破断伸度については溶解・攪拌時間とともに増加するものの、最終的には減少した。
溶解・攪拌時間の傾向を勘案すると、無攪拌では均質化したセルロース溶解液を得ることはできないため攪拌時間は必要である。試作例では3分は下限であることから、少なくとも2分以上の攪拌は必要といえる。攪拌時間12分から24分にかけて物性値は低下する傾向にある。おそらく、攪拌時間の長期化はセルロース繊維の結びつきに影響を与えることから再構成には好ましくないこととなった。そこで、攪拌時間の上限については20分が適当である。
表1ないし3における物性値の推移から、性能向上のためにはセルロース溶解液を膜化したときの静置は必須である。そこで、少なくとも、3分以上の静置が望ましい。静置時間の上限については、10分を超えても特段の性能向上が見込まれなかった。そのことから、12分を上限の区切りとした。なお、静置時間を長くしすぎると、溶媒の蒸発等の問題が生じることに加え、生産効率上も好ましくない。
〈電子顕微鏡写真の比較〉
試作例1−3の静置なしとして作製したフィルムの断面写真からわかるように、フィルムの構造に凹凸が目立つとともに破断したようにもみえる。試作例2−3の静置時間を5分として作製したフィルムの断面写真によると、フィルム化が進んだことがわかる。ただし、幾分表面の凹凸がある。そして、試作例3−3の静置時間10分として作製したフィルムの断面写真によると、フィルムの構造は緻密であり表面もより平滑となった。断面を詳しく見ると、凝固用溶媒側(写真上面)の表層に緻密な層が形成されており、自己組織化が進み緻密化したことがわかる。また、静置の時間に応じて平坦化の傾向を確認することができた。従って、静置時間中にいったん溶解したセルロース繊維同士の結合による自己組織化(再構成)が生じていることが判明した。ただし、静置時間を長くしすぎると、その間に溶媒の揮発も生じて不安定化するおそれもあり、製造時間の遅延も懸念される。そこで、前述の静置時間が妥当である。
〔まとめ〕
以上の各試作例の結果から、本発明に規定したセルロース原料のテトラブチルアンモニウムアセテートとジメチルスルホキシドによる溶解と攪拌、膜化とその静置、凝固用有機溶媒、水、そして親水性有機溶媒の順の浸漬による接触を行わなければ、自己組織化セルロースフィルムに至らない。その上で前述のとおり、温度、時間の制御が重要であることを見出した。特に、温度、時間の制御は量産化においても制御しやすいため、効率的であり、連続生産も実現可能である。
本発明の自己組織化セルロースフィルムの製造方法は、イオン液体を用いることなくセルロースの溶解を可能とし、溶解後のセルロースを再び結晶に戻す際の過程に改良を加えることにより、セルロース繊維の自己組織化を通じて簡便に平滑なフィルムを作製することができる。そこで、透過膜や浸透膜等のセルロースフィルムを利用する分野における量産性に貢献できると考える。

Claims (3)

  1. テトラブチルアンモニウムアセテートとジメチルスルホキシドを混合した混合溶媒にセルロース原料を溶解温度20〜30℃で溶解してセルロース溶解液を得る溶解工程と、
    前記溶解工程と同時進行でセルロース溶解液を2〜20分間攪拌する攪拌工程と、
    前記攪拌工程を経た前記セルロース溶解液を膜状物に加工する膜化工程と、
    前記膜状物を3〜15分間静置する静置工程と、
    前記静置工程を経た前記膜状物をジエチルフタレートの凝固用有機溶媒、水の順に接触させてセルロース凝固物を得る凝固工程と、
    前記セルロース凝固物を親水性有機溶媒に接触させてセルロース固定化物を得る固定化工程とを有する
    ことを特徴とする自己組織化セルロースフィルムの製造方法。
  2. 前記混合溶媒におけるテトラブチルアンモニウムアセテートとジメチルスルホキシドとの重量混合比が、5:95〜10:90の割合である請求項1に記載の自己組織化セルロースフィルムの製造方法。
  3. 前記セルロース原料がパルプである請求項1また2に記載の自己組織化セルロースフィルムの製造方法。
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