JP5534505B2 - 可溶栓式ノズル - Google Patents
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Description
図5は、従来のメカニカルシールの消火機能の一例を説明する概略図である。 消火機能を備えたシール装置50は、シールハウジング51と、一端部がシールハウジング51に取り付けられるとともに他端部が回転軸52に取り付けられたメカニカルシール53との、組み合わせ構造である。シールハウジング51は、リング状をしており、ボルト59によりポンプハウジングHに装着されている。このシールハウジング51の外周面にスチームクエンチング噴射ノズル70が設けられている。
メカニカルシール53は、シールハウジング51にべローズ54を介して固定された固定密封環55と、回転軸52に保持された回転密封環56により構成される。固定密封環55のシール面と回転密封環56のシール面との相対摺動面Sにより可燃性液Bがシールされる。
また、シールハウジング51の外側面を覆うように断面がL字状のスマザーリング62が設けられ、回転軸52の外周面、シールハウジング51の外側面及びスマザーリング62内面との間でリング状の収容空間63が形成されている。スマザーリング62の外周面にはスチ−ム配管64が接続されている。スチ−ム配管64には電磁駆動の圧力調整弁65が設けられており、該圧力調整弁65はN2ガス供給配管61内のN2ライン圧力が低下すると全開してスチ−ムを供給するようになっている。
図7は、噴射孔68に溶融半田を充填した可溶栓69により噴射孔68を塞ぐ場合のばらつきを説明する要部断面図であり、(a)は溶融半田が少なく凹んで形成された状態を、また、(b)は溶融半田が盛り上がって形成された状態を示している。
また、本発明の第3の目的は、可溶栓式ノズルの可溶栓の厚み及び材質を変更することで、幅広い範囲の温度及び圧力に対応できる可溶栓式ノズルを提供することにある。
また、可溶栓の製造過程において可溶栓に熱を加えることがないので可溶栓材質の性質変化を防止でき、溶融温度の安定な可溶栓式ノズルを得ることができる。
さらに、可溶栓の厚みを機械加工により所望の厚みに変更することで、可燃性の流体の幅広い範囲の温度及び圧力に対応できる可溶栓式ノズルを得ることができる。また、併せて可溶栓の材質も変更することにより、より一層の幅広い対応が可能となる。
また、可溶栓の装着作業が簡単であり、さらに、可溶栓が使用において劣化した場合の交換作業も容易に行うことができる。
(1)機械加工により板状に形成された低融点金属からなる可溶栓を用いることにより、可溶栓の寸法精度を高く仕上げることができるので製品性能の安定な可溶栓式ノズルを得ることができる。
また、可溶栓の製造過程において可溶栓に熱を加えることがないので可溶栓材質の性質変化を防止でき、溶融温度の安定な可溶栓式ノズルを得ることができる。
さらに、可溶栓の厚みを機械加工により所望の厚みに変更することで、可燃性の流体の幅広い範囲の温度及び圧力に対応できる可溶栓式ノズルを得ることができる。また、併せて可溶栓の材質も変更することにより、より一層の幅広い対応が可能となる。
また、可溶栓の装着作業が簡単であり、さらに、可溶栓が使用において劣化した場合の交換作業も容易に行うことができる。
図1において、参照符号1は、石油精製、石油化学および製鉄化学等において200℃を越えるような発火性の高温液、たとえば、石油精製プラントの減圧蒸留設備の熱油を扱うポンプ等における軸封部のハウジング、参照符号2はハウジング1にボルト3等の固定手段により装着されるシールカバーである。また、図中左側が機内側、図中右側が機外側(大気側)である。
また、図2には、図3に示す可溶栓式ノズル30の円周方向取付け位置が示されている。可溶栓式ノズル30は、図3に示すようにシールカバー2に設けられた可溶栓式ノズル取付孔46に装着されるものであり、可溶栓式ノズル取付け孔46は円周方向位置としては回転軸中心より下方に位置し、軸方向位置としては消火用の環状空間部SRに臨む位置に設けられる。
図3に示す可溶栓式ノズル30には、N2ガス供給配管43が接続されており、また、スマザーリング20の外周面のスチ−ム配管接続部材23にはスチ−ム配管44が接続されている。スチ−ム配管44には電磁駆動の圧力調整弁45が設けられており、該圧力調整弁45はN2ガス供給配管43内のN2ライン圧力が低下すると全開してスチ−ムを供給するようになっている。
なお、本発明に係る可溶栓式ノズル30は、図3に示すN2ガス供給配管43を省略し、可溶栓式ノズル30にスチ−ム配管44を接続する方式等の種々の形式のものにも適用できるものである。
可溶栓式ノズル30は、本体ノズル部材31と、該本体ノズル部材31の先端の雄螺子部32に螺合する雌螺子部34を有する先端ノズル部材33と、両ノズル部材間に装着される可溶栓35とより構成されている。
本体ノズル部材31は、外形がボルト形状をしており、内部に軸方向に貫通する放出通路36が設けられ、該放出通路36の元部にN2ガス供給配管またはスチ−ム配管を接続するための雌螺子孔37が設けられている。また、本体ノズル部材31の元部外面38は六角ナット形状に形成され、さらに、少し先端側に寄った外面には可溶栓式ノズル取付孔46に螺合する雄螺子部39が設けられている。
可溶栓35の装着は、本体ノズル部材31と先端ノズル部材33との螺合を解いた状態において、先端ノズル部材33の収納凹部41に放出通路40の軸方向と直交するようにして円板状の可溶栓35を挿入し、その後、本体ノズル部材31と先端ノズル部材33とを螺合させ、可溶栓35を本体ノズル部材31の先端部の端面と先端ノズル部材33の可溶栓収納凹部41との間で挟着するようにして行われる。
図4(c)に示すように、先端ノズル部材33先端側外面にスパナ等の工具を係合できる1対の平行平面部42を形成しておくと便利である。
また、可溶栓35の装着においても、従来技術のような溶解による装着ではなく、2つの部材による挟着による方式のため、製品の劣化の問題がなく、製品性能の不安定を増大させるという従来技術の問題も解消できる。
さらに、可溶栓35の厚みを機械加工により適宜変更することで、幅広い範囲の温度及び圧力に対応できる可溶栓式ノズルを提供することができる。また、併せて可溶栓35の材質も変更することにより、より一層の幅広い対応が可能となる。
2 シールカバー
3 ボルト
4 回転軸
5 軸封部
6 カラー
7 ベローズ
8 リテーナ
9 シールリング
10 メイティングリング
11 バッフルスリーブ
12 クエンチング液供給孔
13 クエンチシール
14 ホルダー
15 ボルト
16 パッキン
17 リテーナ
18 スリーブ
19 スリーブカラー
20 スマザーリング
21 収容空間
22 ソケットボルト
23 スチ−ム配管接続部材
24 エアベント孔
25 ドレン孔
26 スチーム排出口
30 可溶栓式ノズル
31 本体ノズル部材
32 雄螺子部
33 先端ノズル部材
34 雌螺子部
35 可溶栓
36 放出通路
37 雌螺子孔
38 頭部外面
39 雄螺子部
40 放出通路
41 収納凹部
42 平行平面部
43 N2ガス供給配管
44 スチ−ム配管
45 圧力調整弁
46 可溶栓式ノズル取付孔
Claims (2)
- 可燃性の流体を封止するシール手段に装着され、シール手段からの可燃性の流体の漏洩を検知すると消火用の流体を放出する可溶栓式ノズルにおいて、軸方向に設けられた放出通路の先端付近に、熱を加えられることなく、機械加工により板状に形成された低融点金属からなる可溶栓を装着してなることを特徴とする可溶栓式ノズル。
- 可溶栓式ノズルを、本体ノズル部材と該本体の先端の雄螺子部に螺合する雌螺子部を有する先端ノズル部材より形成し、可溶栓を本体ノズル部材の先端部の端面と先端ノズル部材内部の可溶栓収納凹部との間で挟着するようにしてなることを特徴とする請求項1記載の可溶栓式ノズル。
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