図1は、実施形態による半導体記憶装置の構成例を示すブロック図である。テストピン101はテスト信号を入力し、アドレスピン102はアドレス信号を入力し、コントロールピン103は制御信号を入力し、入出力(I/O)ピン104はデータを入出力する。アドレスバッファ105は、アドレスピン102から入力されたアドレス信号をバッファリングし、アドレスデコーダ111に出力する。コマンドデコーダ106は、コントロールピン103から入力した制御信号をデコードし、コマンドを書き込み/読み出し制御部108に出力する。コマンドは、リードコマンド又はライトコマンド等である。書き込み/読み出し制御部108は、入力したコマンドに応じて、書き込み/読み出しの制御信号を、内部電位発生回路110、アドレスデコーダ111及び不揮発性メモリセル109に出力する。内部電位発生回路110は、テストピン101のテスト信号及び制御部108の制御信号を入力し、内部電位を生成し、アドレスデコーダ111及びメモリセル113に供給する。アドレスデコーダ111は、制御信号を基にアドレス信号をデコードし、メモリセル選択信号をメモリセル113に出力する。メモリセル113は、アドレスに対応した複数のメモリセルを有し、データを記憶することができる。
リードコマンドが入力されたときには、メモリセル113はメモリセル選択信号により選択されたメモリセルからデータを読み出し、データ増幅部112に出力する。データ増幅部112は、データを増幅し、入出力バッファ107に出力する。入出力バッファ107は、データをバッファリングし、入出力ピン104を介して外部に読み出しデータを出力する。
ライトコマンドの入力時には、外部から入出力ピン104に書き込みデータが入力される。入出力バッファ107は、書き込みデータをバッファリングし、データ増幅部112に出力する。データ増幅部112は、書き込みデータを増幅し、メモリセル113に出力する。メモリセル113は、メモリセル選択信号により選択されたメモリセルに書き込みデータを書き込む。
内部電位発生回路110は、メモリセル113のワード線(メモリセル選択信号線)のレベルを制御するための内部電位等を生成する。半導体記憶装置がフラッシュメモリの場合には、内部電位発生回路110は、ウエル電位等を制御するための内部電位を生成する。内部電位のレベルは、製造ばらつきにより狙い値からずれた値になる。内部電位発生回路110は、内部電位のレベルを最適化する試験回路を有する。この最適化の調整は、工場出荷前の試験時に各トリミングポイントを自動でサーチすることで検索し、その結果をテスタが記憶し、その後に、その設定値を不揮発性メモリセル109に書き込むという2段階のフローになる。また、トリミングポイントの検索は、最小値又は最大値から最適値までのサーチ、又は最小値から最大値までをサーチする。内部電位が複数ある場合、内部電位が内部電位発生回路110を共有する場合があるため、各内部電位の検索処理は同時には行わず、シリアルに行われる。
図2は、内部電位発生回路110の構成例を示すブロック図である。テスト制御部201は、テストモード信号TESTMODE、クロック信号CLK、参照電位ヒット信号REF_HIT、第1の内部電位ヒット信号HIT_A、第2の内部電位ヒット信号HIT_B及び第3の内部電位ヒット信号HIT_Cを入力し、第1のテストモード信号TMODE_A、第2のテストモード信号TMODE_B、第3のテストモード信号TMODE_C及び参照電位テストモード信号TMODE_Vを出力する。
まず、テスト制御部201は、テストモード信号TESTMODEがハイレベルになると、クロック信号CLKに同期して、参照電位テストモード信号TMODE_Vをハイレベルにし、参照電位VREFのトリミングポイントの検索を行う。
参照電位回路は、比較回路202、参照電位発生回路203、トリミングポインタ制御部204及び参照電位カウンタ205を有し、参照電位VREFを生成する。
参照電位カウンタ205は、参照電位テストモード信号TMODE_Vがハイレベル、かつ参照電位ヒット信号REF_HITがローレベルの間、クロック信号CLKに同期してカウントを行い、カウント値countVを出力する。参照電位テストモード信号TMODE_Vのハイレベルは参照電位VREFのレベルを調整するモードであることを示す。参照電位ヒット信号REF_HITのローレベルは参照電位VREFのレベルを調整中であることを示す。
トリミングポインタ制御部204は、デコーダであり、カウント値countVをデコードし、トリミングポイント制御信号pointVを出力する。
参照電位発生回路203は、トリミングポイント制御信号pointVに応じて、抵抗分割回路の抵抗値を決定し、参照電位VREFを生成する。トリミングポイント制御信号pointVにより、参照電位VREFは最小値から最大値に向けて順次変化する。比較回路202は、参照電位テストモード信号TMODE_Vがハイレベルの時、参照電位VREFが外部参照電位TESTREFより低ければローレベルの参照電位ヒット信号REF_HITを出力し、参照電位VREFが外部参照電位TESTREFより高ければハイレベルの参照電位ヒット信号REF_HITを出力する。参照電位ヒット信号REF_HITがハイレベルになると、カウンタ205の動作は停止し、参照電位VREFの調整は終了する。
参照電位ヒット信号REF_HITがハイレベルになると、テスト制御部201は、第1のテストモード信号TMODE_Aをハイレベルにし、第1の内部電位発生回路211の第1の内部電位VAのトリミングポイントの検索を行う。
第1の内部電位発生回路211は、検出回路221、トリミングポインタ制御部224、カウンタ225及び内部電位発生回路(電位発生回路)226を有し、参照電位VREFを基に第1の内部電位VAを生成する。検出回路221は、比較回路222及び比較電位発生回路223を有する。
カウンタ225は、カウンタ205と同様に、第1のテストモード信号TMODE_Aがハイレベル、かつ第1の内部電位ヒット信号HIT_Aがローレベルの間、クロック信号CLKに同期してカウントを行い、カウント値countを出力する。第1のテストモード信号TMODE_Aのハイレベルは、第1の内部電位VAのレベルを調整するモードであることを示す。第1の内部電位ヒット信号HIT_Aのローレベルは第1の内部電位VAのレベルを調整中であることを示す。
トリミングポインタ制御部224は、トリミングポインタ制御部204と同様に、デコーダであり、カウント値countをデコードし、トリミングポイント制御信号pointを出力する。比較電位発生回路223は、参照電位発生回路203と同様に、トリミングポイント制御信号pointに応じて、抵抗分割回路の抵抗値を決定し、第1の内部電位VAを抵抗分割した比較電位vlevelAを生成する。比較電位vlevelAは、参照電位VREFと同等の電位である。トリミングポイント制御信号pointにより、比較電位vlevelAは最小値から最大値に向けて順次変化する。比較回路222は、比較回路202と同様に、第1のテストモード信号TMODE_Aがハイレベルの時、比較電位vlevelAが参照電位VREFより低ければローレベルの第1の内部電位ヒット信号HIT_Aを出力し、比較電位vlevelAが参照電位VREFより高ければハイレベルの第1の内部電位ヒット信号HIT_Aを出力する。また、比較回路222は、第1のテストモード信号TMODE_Aに関係なく、比較電位vlevelAが参照電位VREFより低ければハイレベルの昇圧信号enを出力し、比較電位vlevelAが参照電位VREFより高ければローレベルの昇圧信号enを出力する。内部電位発生回路226は、昇圧信号enがハイレベルのときに第1の内部電位VAの昇圧処理を行う。また、通常動作時において、電流消費等により第1の内部電位VAが下がると、比較電位vlevelAも下がるので、昇圧信号enがハイレベルになり、第1の内部電位VAの昇圧が行われる。第1の内部電位ヒット信号HIT_Aがハイレベルになると、カウンタ225の動作は停止し、第1の内部電位VAの調整は終了する。
第1の内部電位ヒット信号HIT_Aがハイレベルになると、テスト制御部201は、第2のテストモード信号TMODE_Bをハイレベルにし、第2の内部電位発生回路212の第2の内部電位VBのトリミングポイントの検索を行う。第2の内部電位発生回路212は、第1の内部電位発生回路211と同様の構成を有し、第2のテストモード信号TMODE_B及び参照電位VREFを入力し、第2の内部電位VB及び第2の内部電位ヒット信号HIT_Bを出力する。第2の内部電位VBは、第1の内部電位VAと異なる電位である。第2の内部電位発生回路212は、第1の内部電位発生回路211と同様の動作を行う。トリミングポイントの検索が終わると、第2の内部電位ヒット信号HIT_Bがハイレベルになり、第2の内部電位VBの調整は終了する。
第2の内部電位ヒット信号HIT_Bがハイレベルになると、テスト制御部201は、第3のテストモード信号TMODE_Cをハイレベルにし、第3の内部電位発生回路213の第3の内部電位VCのトリミングポイントの検索を行う。第3の内部電位発生回路213は、第1の内部電位発生回路211と同様の構成を有し、第3のテストモード信号TMODE_C及び参照電位VREFを入力し、第3の内部電位VC及び第3の内部電位ヒット信号HIT_Cを出力する。第3の内部電位VCは、第1の内部電位VA及び第2の内部電位VBと異なる電位である。第3の内部電位発生回路213は、第1の内部電位発生回路211と同様の動作を行う。トリミングポイントの検索が終わると、第3の内部電位ヒット信号HIT_Cがハイレベルになり、第3の内部電位VCの調整は終了する。
図3は、参照電位発生回路203の構成例を示す回路図である。外部電源電位VDDのノード及び基準電位(グランド電位)ノード間に、抵抗Rv2、複数の抵抗Rvx及び抵抗Rv3が直列に接続される。参照電位VREFは、抵抗Rv2及びRvxの相互接続点の電位である。複数のトランスファスイッチ301は、pチャネル電界効果トランジスタ及びnチャネル電界効果トランジスタにより構成され、それぞれ複数の抵抗Rvxに並列に接続される。トランスファスイッチ301の制御信号pointV1〜pointVn,/pointV1〜/pointVnは、図2の制御信号pointVに対応する。制御信号/pointV1〜/pointVnは、それぞれ制御信号pointV1〜pointVnの反転信号である。制御信号pointV1〜pointVnがローレベルになるとそれぞれに対応するトランスファスイッチ301がオンし、制御信号pointV1〜pointVnがハイレベルになるとそれぞれに対応するトランスファスイッチ301がオフする。制御信号pointV1〜pointVnに応じて、抵抗分割による抵抗値が変化し、参照電位VREFが変化する。外部電源電位VDDを抵抗Rv2,Rvx,Rv3で分割することにより、参照電位VREFを生成する。複数の抵抗Rvxは直列に接続されており、制御信号pointV1〜pointVnの各レベルにより、抵抗Rv2〜Rv3間の電位差を調整することができる。
図4は、比較電位発生回路223の構成例を示す回路図である。第1の内部電位VAのノード及び基準電位ノード間に、抵抗R2、複数の抵抗Rx及び抵抗R3が直列に接続される。比較電位vlevelAは、抵抗R2及びRxの相互接続点の電位である。複数のトランスファスイッチ401は、pチャネル電界効果トランジスタ及びnチャネル電界効果トランジスタにより構成され、それぞれ複数の抵抗Rxに並列に接続される。トランスファスイッチ401の制御信号point1〜pointn,/point1〜/pointnは、図2の制御信号pointに対応する。制御信号/point1〜/pointnは、それぞれ制御信号point1〜pointnの反転信号である。制御信号point1〜pointnがローレベルになるとそれぞれに対応するトランスファスイッチ401がオンし、制御信号point1〜pointnがハイレベルになるとそれぞれに対応するトランスファスイッチ401がオフする。制御信号point1〜pointnに応じて、抵抗分割による抵抗値が変化し、比較電位vlevelAが変化する。第1の内部電位VAを抵抗R2,Rx,R3で分割し、参照電位VREFと同等の比較電位vlevelAを生成する。
図5は、比較回路222の構成例を示す回路図である。比較器501は、参照電位VREFと比較電位vlevelAを比較し、比較電位vlevelAが参照電位VREFより低ければハイレベルの昇圧信号enを出力し、比較電位vlevelAが参照電位VREFより高ければローレベルの昇圧信号enを出力する。インバータ502は、第1のテストモード信号TMODE_Aの論理反転信号を出力する。否定論理和(NOR)回路503は、インバータ502の出力信号及び昇圧信号enの否定論理和信号を第1の内部電位ヒット信号HIT_Aとして出力する。第1の内部電位ヒット信号HIT_Aは、第1のテストモード信号TMODE_Aがハイレベルかつ昇圧信号enがローレベルのときのみハイレベルとなる。
図6は、比較器501の構成例を示す回路図である。比較器501は、pチャネル電界効果トランジスタ601,602、nチャネル電界効果トランジスタ603,604,605、インバータ606,608及びNOR回路607を有する。信号ACTIVEは、通常動作時にハイレベルであり、第1のテストモード信号TMODE_Aは試験時(トリミング時)にハイレベルとなる。信号ACTIVE及びTMODE_Aのいずれか一方がハイレベルになることにより、比較器501は活性化する。昇圧信号enは、比較電位vlevelAが参照電位VREFより低ければハイレベルになり、比較電位vlevelAが参照電位VREFより高ければローレベルになる。
図7は、内部電位発生回路226の構成例を示す回路図である。内部電位発生回路226は、チャージポンプによる昇圧回路である。チャージポンプ制御部701は、昇圧信号enを入力し、制御信号VOUT,VPUMP,VCHARGEを出力する。nチャネル電界効果トランジスタ703は、ドレインが電源電位VDDのノードに接続され、ゲートが信号VCHARGEの線に接続され、ドレインがノードNPUMPに接続される。容量702は、nチャネル電界効果トランジスタにより構成され、信号VPUMPの線及びノードNPUMPの間に接続される。pチャネル電界効果トランジスタ704は、ソースがノードNPUMPに接続され、ゲートが信号VOUTの線に接続され、ドレインが第1の内部電位VAのノードに接続される。
図8は、昇圧信号enがハイレベルのときに周期的に行う内部電位発生回路226の動作例を示す波形図である。電位VSSは、基準電位(グランド電位)である。昇圧信号enがハイレベルになると、チャージポンプ制御部701が制御信号VOUT,VPUMP,VCHARGEを発生し、昇圧動作を行う。チャージポンプ制御部701は、オシレータを内蔵し、昇圧信号enがハイレベルの期間は常に3種類の制御信号VCHARGE,VPUMP,VOUTを生成する。制御信号VCHARGEがハイレベルになると、容量702は外部電源電位VDDに充電される。制御信号VPUMPがハイレベルになると、容量702を介して、ノードNPUMPが昇圧される。制御信号VOUTがローレベルになると、第1の内部電位VAのノードはノードNPUMPに接続され、昇圧される。半導体記憶回路内の電流消費により、第1の内部電位VAのレベルは最小値MINから最大値MAXまでの変動幅を持つ。内部電位VB及びVCも、内部電位VAと同様であり、検出回路221内の比較電位発生回路223の抵抗値のみが異なり、発生レベルを変えている。
チャージポンプ制御部701は、昇圧信号enがローレベルになると、制御信号VCHARGEをハイレベルにすることによりトランジスタ703をオンし、制御信号VOUTをハイレベルにすることによりトランジスタ704をオフする。これにより、昇圧動作は停止する。
図9は、比較回路202の構成例を示す回路図である。比較器901は、参照電位VREFと外部参照電位TESTREFを比較し、参照電位VREFが外部参照電位TESTREFより低ければハイレベルの信号en_Vを出力し、参照電位VREFが外部参照電位TESTREFより高ければローレベルの信号en_Vを出力する。インバータ902は、参照電位テストモード信号TMODE_Vの論理反転信号を出力する。NOR回路903は、インバータ902の出力信号及び信号en_Vの否定論理和信号を参照電位ヒット信号REF_HITとして出力する。参照電位ヒット信号REF_HITは、参照電位テストモード信号TMODE_Vがハイレベルかつ信号en_Vがローレベルのときのみハイレベルとなる。
図10は、比較器901の構成例を示す回路図である。比較器901は、pチャネル電界効果トランジスタ1001,1002、nチャネル電界効果トランジスタ1003,1004,1005及びインバータ1006を有する。信号en_Vは、参照電位VREFが外部参照電位TESTREFより低ければハイレベルになり、参照電位VREFが外部参照電位TESTREFより高ければローレベルになる。外部参照電位TESTREFは、内部発生の参照電位VREFと比較するための電位であり、外部から印加される。比較器901は、参照電位テストモード信号TMODE_Vにより活性化される。
図11は、カウンタ205の構成例を示す回路図である。カウンタ225も、カウンタ205と同様の構成を有する。n個のフリップフロップ1101は、クロック端子CLK及び出力端子OUTが直列に接続される。n個のフリップフロップ1101の出力端子OUTは、それぞれカウント値pointV1〜pointVnを出力する。パルス信号STTは、電源起動時に入力されるローレベルパルスであり、カウンタ205をリセットする。カウンタ205は、参照電位テストモード信号TMODE_Vがハイレベル、かつ参照電位ヒット信号REF_HITがローレベルのとき、クロック信号CLKが入力されると、クロック信号CLKの立ち下がりでカウント動作を行い、カウント値pointV1〜pointVnを出力する。カウント値pointV1〜pointVnは、トリミングポインタ制御部204でデコードされ、参照電位発生回路203の抵抗トリミングポイントを選択する。
図12は、フリップフロップ1101の構成例を示す回路図である。フリップフロップ1101は、インバータ1201,1203,1204,1207,1209,1211,1211、否定論理積(NAND)回路1202,1206、NOR回路1210及びトランスファスイッチ1205,1208を有する。トランスファスイッチ1205及び1208は、pチャネル電界効果トランジスタ及びnチャネル電界効果トランジスタにより構成される。
図13は、トリミングポイントの検索時の第1の内部電位発生回路211の動作例を示す波形図である。第2の内部電位発生回路212、第3の内部電位発生回路213及び参照電位回路も、第1の内部電位発生回路211の動作と同様である。
まず、参照電位VREFの発生方法を説明する。カウンタ205の最初の出力値の「0」に従った制御信号pointV1〜pointV5により参照電位VREFが生成される。参照電位VREFが外部参照電位TESTREFより低く、参照電位ヒット信号REF_HITがローレベルであれば、次のクロック信号CLKの立ち下がりで制御信号pointV1〜pointV5を1ステップ増加させる(カウンタ出力が1)。これにより、参照電位VREFが1ステップ分上がり、再び外部参照電位TETREFと比較する。この処理を繰り返す。参照電位VREFが外部参照電位TESTREFより高くなった時点(カウンタ出力が3)で、参照電位ヒット信号REF_HITがハイレベルになり、カウント値をその値で保持したまま終了する。図2のテスト制御部201は、参照電位ヒット信号REF_HITがハイレベルになると、参照電位テストモード信号TMODE_Vをローレベルにし、次に第1のテストモード信号TMODE_Aをハイレベルにして、第1の内部電位VAのトリミングポイント検索処理に移行する。
第1の内部電位発生回路211も上記と同様の動作を行う。信号pointV,countV,TMODE_V,REF_HITは、それぞれ第1の内部電位発生回路211のpoint,count,TMODE_A,HIT_Aに相当する。まず、カウンタ225の最初の出力値の「0」に従った制御信号point1〜point5により比較電位vlevelAが決まる。比較電位vlevelAは、最適化済の参照電位VREFと比較される。比較電位vlevelAが参照電位VREFより低く、第1の内部電位ヒット信号HIT_Aがローレベルであれば、次のクロック信号CLKの立ち下がりで制御信号point1〜point5を1ステップ増加させる(カウンタ出力が1)。これにより、第1の内部電位VAが1ステップ分上がり、再び比較電位vlevelAは参照電位VREFと比較される。この処理を繰り返す。比較電位vlevelAが参照電位VREFより高くなった時点(カウンタ出力が3)で、第1の内部電位ヒット信号HIT_Aがハイレベルになり、カウント値をその値で保持したまま終了する。図2のテスト制御部201は、参照電位トリミングポイント検索時と同様に、第1の内部電位ヒット信号HIT_Aがハイレベルになると、第1のテストモード信号TMODE_Aをローレベルにし、次に第2のテストモード信号TMODE_Bをハイレベルにして、第2の内部電位VBのトリミングポイント検索処理に移行する。
以降、同様に、第2の内部電位VBのトリミングポイント検索動作、及び第3の内部電位VCのトリミングポイント検索動作を行う。その場合、信号TMODE_A,HIT_Aは、内部電位VB及びVCではそれぞれ信号TMODE_B,TMODE_C、HIT_B,HIT_Cに相当する。
次に、図2の内部電位発生回路110の課題を説明する。参照電位回路及び第1〜第3の内部電位発生回路211〜213のトリミングポイント検索処理は、順次、シリアルに行われる。トリミングポイントの検索時間は、各トリミングポイント毎に電位レベルが安定するまで待つ必要があるため、全体の検索時間が長くなる。また、トリミングポイントの検索及び不揮発性メモリセル109への書き込みの2段階フローにより、更に試験時間が長くなる。結果として試験コストが増大する。
図4の比較電位発生回路223内のトランスファスイッチ401のトランジスタの製造ばらつきが、内部電位VA,VB,VCのばらつきの一因となる。この比較電位発生回路223は、第1〜第3の内部電位発生回路211〜213毎に設けられているため、比較電位発生回路223の部分のみ、第1〜第3の内部電位発生回路211〜213を同時に調整することができる。この調整を、第1〜第3の内部電位発生回路211〜213で最初に並行して同時に行うことで、全体の検索(最適化)にかかる時間を短くすることができる。また、トリミングポイントの自動検索から、不揮発性メモリセル109への書き込みを自動で行う。これにより、最終的な試験時間を短縮し、試験コストを削減することができる。
図14は、本実施形態による内部電位発生回路110の構成例を示す回路図である。以下、図14が図2と異なる点を説明する。内部電位発生回路110は、さらに外部から電位TESTPOWを入力する。テスト制御部201は、試験が終了すると、ハイレベルのテスト終了信号TESTENDを出力する。ドライバ1401は、テスト終了信号TESTENDがハイレベルになると、書き込み/読み出し制御部108を介して、カウンタ205のカウント値countV、第1〜第3の内部電位発生回路211〜213のカウンタ225のカウント値countを不揮発性メモリセル109に書き込む。第1〜第3の内部電位発生回路211〜213内の比較電位発生回路223は、さらに、参照電位テストモード信号TMODE_V及び外部電位TESTPOWを入力する。第1〜第3の内部電位発生回路211〜213内の比較回路222は、さらに、参照電位テストモード信号TMODE_V及び外部参照電位TESTREFを入力する。
図15は、第1の内部電位発生回路211内の比較電位発生回路223の構成例を示す回路図である。第1の内部電位VAのノード及び基準電位ノード間に、抵抗Ra1、抵抗Ra2、複数の抵抗Rax及び抵抗Ra3が直列に接続される。トランスファスイッチ1503は、pチャネル電界効果トランジスタ及びnチャネル電界効果トランジスタにより構成され、抵抗Ra1及びRa2間に接続される。トランスファスイッチ1502は、pチャネル電界効果トランジスタ及びnチャネル電界効果トランジスタにより構成され、外部電位TESTPOWのノード及び抵抗Ra2の上端間に接続される。信号/TMODE_Vは、参照電位テストモード信号TMODE_Vの論理反転信号である。参照電位テストモード信号TMODE_Vがハイレベルのとき、トランスファスイッチ1502がオンし、トランスファスイッチ1503がオフする。逆に、参照電位テストモード信号TMODE_Vがローレベルのとき、トランスファスイッチ1502がオフし、トランスファスイッチ1503がオンする。
第1の比較電位vlevelAは、抵抗Ra2及びRaxの相互接続点の電位である。複数のトランスファスイッチ1501は、pチャネル電界効果トランジスタ及びnチャネル電界効果トランジスタにより構成され、それぞれ複数の抵抗Raxに並列に接続される。トランスファスイッチ1501の制御信号pointA1〜pointAn,/pointA1〜/pointAnは、図14の制御信号pointに対応する。制御信号/pointA1〜/pointAnは、それぞれ制御信号pointA1〜pointAnの反転信号である。制御信号pointA1〜pointAnがローレベルになるとそれぞれに対応するトランスファスイッチ1501がオンし、制御信号pointA1〜pointAnがハイレベルになるとそれぞれに対応するトランスファスイッチ1501がオフする。制御信号pointA1〜pointAnに応じて、抵抗分割による抵抗値が変化し、第1の比較電位vlevelAが変化する。
比較電位発生回路223は、参照電位テストモード信号TMODE_Vがハイレベルのときには、外部電位TESTPOWを抵抗分割した第1の比較電位vlevelAを生成する。また、比較電位発生回路223は、参照電位テストモード信号TMODE_Vがローレベルのときには、第1の内部電位VAを抵抗分割した第1の比較電位vlevelAを生成する。外部電位TESTPOWは、試験時に外部から印加する電位であり、比較電位vlevelAが参照電位VREFの狙い値に等しくなるようなレベルに設定されている。
図16は、第2の内部電位発生回路212内の比較電位発生回路223の構成例を示す回路図である。図16の回路は、図15の回路と同様である。図16の抵抗Rb1、Rb2、Rbx、Rb3は、それぞれ図15の抵抗Ra1、Ra2、Rax、Ra3に対応する。図16のトランスファスイッチ1601〜1603は、図15のトランスファスイッチ1501〜1503に対応する。図16の制御信号pointB1〜pointBn及び/pointB1〜/pointBnは、図15の制御信号pointA1〜pointAn及び/pointA1〜/pointAnに対応する。図16の第2の内部電位VB及び第2の比較電位vlevelBは、図15の第1の内部電位VA及び第1の比較電位vlevelAに対応する。比較電位発生回路223は、参照電位テストモード信号TMODE_Vがハイレベルのときには、外部電位TESTPOWを抵抗分割した第2の比較電位vlevelBを生成する。また、比較電位発生回路223は、参照電位テストモード信号TMODE_Vがローレベルのときには、第2の内部電位VBを抵抗分割した第2の比較電位vlevelBを生成する。
図17は、第3の内部電位発生回路213内の比較電位発生回路223の構成例を示す回路図である。図17の回路も、図15の回路と同様である。図17の抵抗Rc1、Rc2、Rcx、Rc3は、それぞれ図15の抵抗Ra1、Ra2、Rax、Ra3に対応する。図17のトランスファスイッチ1701〜1703は、図15のトランスファスイッチ1501〜1503に対応する。図17の制御信号pointC1〜pointCn及び/pointC1〜/pointCnは、図15の制御信号pointA1〜pointAn及び/pointA1〜/pointAnに対応する。図17の第3の内部電位VC及び第3の比較電位vlevelCは、図15の第1の内部電位VA及び第1の比較電位vlevelAに対応する。比較電位発生回路223は、参照電位テストモード信号TMODE_Vがハイレベルのときには、外部電位TESTPOWを抵抗分割した第3の比較電位vlevelCを生成する。また、比較電位発生回路223は、参照電位テストモード信号TMODE_Vがローレベルのときには、第3の内部電位VCを抵抗分割した第3の比較電位vlevelCを生成する。
図15〜図17の回路は、抵抗値が異なるのみで、回路構成は同じである。
図18は、参照電位発生回路203、第1の比較電位発生回路223、第2の比較電位発生回路223及び第3の比較電位発生回路223の各ノードの電位を示す図である。ここで、第1の比較電位発生回路223は第1の内部電位発生回路211内の比較電位発生回路223を示し、第2の比較電位発生回路223は第2の内部電位発生回路212内の比較電位発生回路223を示し、第3の比較電位発生回路223は第3の内部電位発生回路213内の比較電位発生回路223を示す。例えば、第1の内部電位VAが一番目に高い内部電位であり、第2の内部電位VBが2番目に高い内部電位であり、第3の内部電位VCが3番目に高い内部電位である。
参照電位発生回路203は、参照電位VREFを生成する。参照電位VREFは外部参照電位TESTREFにほぼ等しい電位になるように、トリミングポイントが制御される。
第1の比較電位発生回路223は、参照電位テストモード信号TMODE_Vがハイレベルのときには、外部電位TESTPOWを抵抗分割した第1の比較電位vlevelAを生成する。第1の比較電位vlevelAは外部参照電位TESTREFにほぼ等しい電位になるように、トリミングポイントが制御される。外部電位TESTPOWは、図15のノードNAの電位に対応する。
また、第1の比較電位発生回路223は、参照電位テストモード信号TMODE_Vがローレベルのときには、第1の内部電位VAを抵抗分割した第1の比較電位vlevelAを生成する。第1の比較電位vlevelAは参照電位VREFにほぼ等しい電位になるように、トリミングポイントが制御される。
第2の比較電位発生回路223は、参照電位テストモード信号TMODE_Vがハイレベルのときには、外部電位TESTPOWを抵抗分割した第2の比較電位vlevelBを生成する。第2の比較電位vlevelBは外部参照電位TESTREFにほぼ等しい電位になるように、トリミングポイントが制御される。外部電位TESTPOWは、図16のノードNBの電位に対応する。
また、第2の比較電位発生回路223は、参照電位テストモード信号TMODE_Vがローレベルのときには、第2の内部電位VBを抵抗分割した第2の比較電位vlevelBを生成する。第2の比較電位vlevelBは参照電位VREFにほぼ等しい電位になるように、トリミングポイントが制御される。
第3の比較電位発生回路223は、参照電位テストモード信号TMODE_Vがハイレベルのときには、外部電位TESTPOWを抵抗分割した第3の比較電位vlevelCを生成する。第3の比較電位vlevelCは外部参照電位TESTREFにほぼ等しい電位になるように、トリミングポイントが制御される。外部電位TESTPOWは、図17のノードNCの電位に対応する。
また、第3の比較電位発生回路223は、参照電位テストモード信号TMODE_Vがローレベルのときには、第3の内部電位VCを抵抗分割した第3の比較電位vlevelCを生成する。第3の比較電位vlevelCは参照電位VREFにほぼ等しい電位になるように、トリミングポイントが制御される。
まず、参照電位テストモード信号TMODE_Vがハイレベルになり、第1〜第3の比較電位発生回路223は外部電位TESTPOWを抵抗分割した比較電位vlevelA,vlevelB,vlevelCを生成してトリミングポイントの検索を並列処理で行う。検索が終了すると、参照電位テストモード信号TMODE_Vがローレベルになる。このトリミングポイントの状態は、第1〜第3の内部電位発生回路211〜213内のカウンタ225内部に保持されている。この並列処理により、短時間での検索が可能になる。
次に、第1のテストモード信号TMODE_Aがハイレベルになると、第1の比較電位発生回路223は、第1の内部電位VAを抵抗分割した第1の比較電位vlevelAを生成してトリミングポイントの検索を行う。第1の内部電位発生回路211内のカウンタ225のカウント値は前の値を保持しているので、前のトリミングポイントを初期値としてカウントを再開するので、短時間で検索を行うことができる。
次に、第2のテストモード信号TMODE_Bがハイレベルになると、第2の比較電位発生回路223は、第2の内部電位VBを抵抗分割した第2の比較電位vlevelBを生成してトリミングポイントの検索を行う。上記と同様に、第2の内部電位発生回路212内のカウンタ225のカウント値は前の値を保持しているので、前のトリミングポイントを初期値としてカウントを再開するので、短時間で検索を行うことができる。
次に、第3のテストモード信号TMODE_Cがハイレベルになると、第3の比較電位発生回路223は、第3の内部電位VCを抵抗分割した第3の比較電位vlevelCを生成してトリミングポイントの検索を行う。上記と同様に、第3の内部電位発生回路213内のカウンタ225のカウント値は前の値を保持しているので、前のトリミングポイントを初期値としてカウントを再開するので、短時間で検索を行うことができる。
以上の処理により、全体のトリミングポイント検索時間を短縮することができる。
図19は、図14の比較回路222の構成例を示す回路図である。第1の内部電位発生回路211内の比較回路222の構成を例に説明するが、第2及び第3の内部電位発生回路212及び213内の比較回路222の構成も同様である。インバータ1901は、参照電位テストモード信号TMODE_Vの論理反転信号を信号/TMODE_Vとしてトランスファスイッチ1902及び1903に出力する。
参照電位テストモード信号TMODE_Vがハイレベルになると、トランスファスイッチ1902がオフし、トランスファスイッチ1903がオンし、外部参照電位TESTREFが比較器1905に出力される。その場合、比較器1905は、第1の比較電位vleelAが外部参照電位TESTREFより低ければハイレベルの昇圧信号enを出力し、第1の比較電位vleelAが外部参照電位TESTREFより高ければローレベルの昇圧信号enを出力する。比較器1905の構成は、図6の構成と同様である。
参照電位テストモード信号TMODE_Vがローレベルになると、トランスファスイッチ1902がオンし、トランスファスイッチ1903がオフし、参照電位VREFが比較器1905に出力される。その場合、比較器1905は、第1の比較電位vleelAが参照電位VREFより低ければハイレベルの昇圧信号enを出力し、第1の比較電位vleelAが参照電位VREFより高ければローレベルの昇圧信号enを出力する。
論理和(OR)回路1904は、第1のテストモード信号TMODE_A及び参照電位テストモード信号TMODE_Vの論理和信号を出力する。NAND回路1906は、OR回路1904の出力信号及び昇圧信号enの否定論理積信号を第1の内部電位ヒット信号HIT_Aとして出力する。
図20は図14の内部電位発生回路110の動作例を示す回路図であり、図21は図14の内部電位発生回路110の動作例を示すフローチャートである。ステップS2101では、テスト制御部201は、ハイレベルのテストモード信号TESTMODEを入力すると、試験処理を開始する。次に、ステップS2102では、テスト制御部201は、参照電位テストモード信号TMODE_V、第1のテストモード信号TMODE_A、第2のテストモード信号TMODE_B及び第3のテストモード信号TMODE_Cを同時にハイレベルにする。次に、ステップS2103では、比較回路202,222は、外部参照電位TESTREFとの比較を行うため、参照電位を電位TESTREFに設定する。次に、ステップS2104では、第1〜第3の内部電位発生回路211〜213の各比較電位発生回路223は、電源を外部電位TESTPOWとし、外部電位TESTPOWを抵抗分割し、比較電位vlevelA,vlevelB,vlevelCを生成する。
次に、ステップS2105、S2108、S2111及びS2114が並列処理される。参照電位カウンタ205、及び第1〜第3の内部電位発生回路211〜213内のカウンタ225は、並列にカウントを行う。ステップS2105では、比較回路202は、参照電位VREFが外部参照電位TESTREFより低いか否かを比較する。低ければステップS2106に進み、低くなければステップS2107へ進む。ステップS2106では、カウンタ205はカウントアップを行い、制御信号pointVが1ステップ増加する。その後、ステップS2117に進む。ステップS2107では、カウンタ205はカウント値countVをラッチし、トリミングポインタ制御部204は制御信号pointVをラッチする。その後、ステップS2117に進む。
ステップS2108では、第1の内部電位発生回路211内の比較回路222は、外部電位TESTPOWを抵抗分割した第1の比較電位vlevelAが外部参照電位TESTREFより低いか否かを比較する。低ければステップS2109に進み、低くなければステップS2110へ進む。ステップS2109では、第1の内部電位発生回路211内のカウンタ225はカウントアップを行い、制御信号pointAが1ステップ増加する。制御信号pointAは、第1の内部電位発生回路211内の制御信号pointに対応する。その後、ステップS2117に進む。ステップS2110では、第1の内部電位発生回路211内のカウンタ225はカウント値countをラッチし、第1の内部電位発生回路211内のトリミングポインタ制御部224は制御信号pointAをラッチする。その後、ステップS2117に進む。
ステップS2111では、第2の内部電位発生回路212内の比較回路222は、外部電位TESTPOWを抵抗分割した第2の比較電位vlevelBが外部参照電位TESTREFより低いか否かを比較する。低ければステップS2112に進み、低くなければステップS2113へ進む。ステップS2112では、第2の内部電位発生回路212内のカウンタ225はカウントアップを行い、制御信号pointBが1ステップ増加する。制御信号pointBは、第2の内部電位発生回路212内の制御信号pointに対応する。その後、ステップS2117に進む。ステップS2113では、第2の内部電位発生回路212内のカウンタ225はカウント値countをラッチし、第2の内部電位発生回路212内のトリミングポインタ制御部224は制御信号pointBをラッチする。その後、ステップS2117に進む。
ステップS2114では、第3の内部電位発生回路213内の比較回路222は、外部電位TESTPOWを抵抗分割した第3の比較電位vlevelCが外部参照電位TESTREFより低いか否かを比較する。低ければステップS2115に進み、低くなければステップS2116へ進む。ステップS2115では、第3の内部電位発生回路213内のカウンタ225はカウントアップを行い、制御信号pointCが1ステップ増加する。制御信号pointCは、第3の内部電位発生回路213内の制御信号pointに対応する。その後、ステップS2117に進む。ステップS2116では、第3の内部電位発生回路213内のカウンタ225はカウント値countをラッチし、第3の内部電位発生回路213内のトリミングポインタ制御部224は制御信号pointCをラッチする。その後、ステップS2117に進む。
上記のように、参照電位VREF、内部電位VA,VB,VCのトリミングポイント検索処理を並列して行う。全ての検索処理が終了すると、参照電位ヒット信号REF_HITがハイレベルになり、内部電位ヒット信号HIT_A,HIT_B,HIT_Cもハイレベルになる。
ステップS2117では、テスト制御部201は、参照電位ヒット信号REF_HIT、第1の内部電位ヒット信号HIT_A、第2の内部電位ヒット信号HIT_B及び第3の内部電位ヒット信号HIT_Cが全てハイレベルであるか否かをチェックする。全てハイレベルであればステップS2118へ進み、そうでなければステップS2105、S2108、S2111、S2114の並列処理に戻る。
テスト制御部201は、内部電位ヒット信号HIT_A,HIT_B,HIT_Cがそれぞれハイレベルになると、テストモード信号TMODE_A,TMODE_B,TMODE_Cをそれぞれローレベルにする。
ステップS2118では、テスト制御部201は、ヒット信号REF_HIT,HIT_A,HIT_B,HIT_Cの全てがハイレベルになるのを待って、参照電位テストモード信号TMODE_Vをローレベルにする。このトリミング状態(カウンタ値)は、カウンタ205,225の内部に保持されている。ここまでの動作を第1のトリミング処理と呼ぶ。
参照電位テストモード信号TMODE_Vがローレベルになると、第1〜第3の内部電位発生回路211〜213の各比較電位発生回路223内の電源電位が電位TESTPOWから各内部電位VA,VB,VCに切り替わり、比較回路202,222の参照電位が電位TESTREFから電位VREFに切り替わる。第1〜第3の内部電位発生回路211〜213内の各比較回路222は、それぞれ、比較電位vlevelA,vlevelB,vlevelCが参照電位VREFと異なれば、再びヒット信号HIT_A,HIT_B,HIT_Cをローレベルにする。
次に、ステップS2119では、テスト制御部201は、第1のテストモード信号TMODE_Aを再びハイレベルにし、最終的なトリミングポイント検索処理を行う。ここからの最終的なトリミングポイント検索処理を第2のトリミング処理と呼ぶ。第1〜第3の内部電位発生回路211〜213のカウンタ225のカウンタ値は、前の値を保持しているので、前のトリミングポイント値を初期値としてカウントを再開し、必要であればカウンタ値が加算され、内部電位VA,VB,VCを調整する。
次に、ステップS2120では、第1の内部電位発生回路211内の比較回路222は、第1の内部電位VAを抵抗分割した第1の比較電位vlevelAが参照電位VREFより低いか否かを比較する。低ければステップS2121に進み、低くなければステップS2122へ進む。ステップS2121では、第1の内部電位発生回路211内のカウンタ225はカウントアップを行い、制御信号pointAが1ステップ増加する。制御信号pointAは、第1の内部電位発生回路211内の制御信号pointに対応する。その後、ステップS2120に戻る。ステップS2122では、第1の内部電位発生回路211内のカウンタ225はカウント値countをラッチし、第1の内部電位発生回路211内のトリミングポインタ制御部224は制御信号pointAをラッチする。その後、ステップS2123に進む。ステップS2123では、テスト制御部201は、第1の内部電位ヒット信号HIT_Aがハイレベルになると、第1のテストモード信号TMODE_Aをローレベルにする。
次に、ステップS2124では、テスト制御部201は、第2のテストモード信号TMODE_Bをハイレベルにする。次に、ステップS2125では、第2の内部電位発生回路212内の比較回路222は、第2の内部電位VBを抵抗分割した第2の比較電位vlevelBが参照電位VREFより低いか否かを比較する。低ければステップS2126に進み、低くなければステップS2127へ進む。ステップS2126では、第2の内部電位発生回路212内のカウンタ225はカウントアップを行い、制御信号pointBが1ステップ増加する。制御信号pointBは、第2の内部電位発生回路212内の制御信号pointに対応する。その後、ステップS2125に戻る。ステップS2127では、第2の内部電位発生回路212内のカウンタ225はカウント値countをラッチし、第2の内部電位発生回路212内のトリミングポインタ制御部224は制御信号pointBをラッチする。その後、ステップS2128に進む。ステップS2128では、テスト制御部201は、第2の内部電位ヒット信号HIT_Bがハイレベルになると、第2のテストモード信号TMODE_Bをローレベルにする。
次に、ステップS2129では、テスト制御部201は、第3のテストモード信号TMODE_Cをハイレベルにする。次に、ステップS2130では、第3の内部電位発生回路213内の比較回路222は、第3の内部電位VCを抵抗分割した第3の比較電位vlevelCが参照電位VREFより低いか否かを比較する。低ければステップS2131に進み、低くなければステップS2132へ進む。ステップS2131では、第3の内部電位発生回路213内のカウンタ225はカウントアップを行い、制御信号pointCが1ステップ増加する。制御信号pointCは、第3の内部電位発生回路213内の制御信号pointに対応する。その後、ステップS2130に戻る。ステップS2132では、第3の内部電位発生回路213内のカウンタ225はカウント値countをラッチし、第3の内部電位発生回路213内のトリミングポインタ制御部224は制御信号pointCをラッチする。その後、ステップS2133に進む。ステップS2133では、テスト制御部201は、第3の内部電位ヒット信号HIT_Cがハイレベルになると、第3のテストモード信号TMODE_Cをローレベルにする。
次に、ステップS2134では、テスト制御部201は、テスト終了信号TESTENDをハイレベルにする。次に、ステップS2135では、ドライバ1401は、テスト終了信号TESTENDがハイレベルになると、書き込み/読み出し制御部108を介して、参照電位のカウンタ205のカウント値countV、第1〜第3の内部電位発生回路211〜213のカウンタ225のカウント値countを不揮発性メモリセル109に書き込む。不揮発性メモリセル109は、それらのカウント値を記憶する。通常動作時には、書き込み/読み出し制御部108は、不揮発性メモリセル109内のカウント値を読み出し、カウンタ202,225に設定する。以上で、テスト処理が終了する。
上記のステップS2119〜S2133の処理を第2のトリミング処理と呼ぶ。以上のように、第1〜第3の内部電位発生回路211〜213の比較電位発生回路223内のばらつき補正を第1のトリミング処理により、参照電位調整処理と同時に最初に行っているため、最終的な調整である第2のトリミング処理は短い時間で終了し、全体のトリミング処理時間を短縮することができる。
トリミング処理時、例えば内部電位を低いレベルから高いレベルにサーチする場合、内部電位のばらつき要因が比較電位発生回路223内のみにある訳ではないので、第2のトリミング処理時に、第1のトリミング処理の補正値より適正値が低い可能性もある。その場合は、以下のような手段も可能である。第1のトリミング処理時に、外部電位TESTPOWのレベルを狙い値より若干低く設定する。その結果、第1のトリミング処理の調整後のレベルも低くなる。よって、第2のトリミング処理でサーチする際の初期値を低い状態から開始し、適正値が第1のトリミング処理の結果より低い場合も対処できる。
以上のように、内部電位のばらつき要因のひとつの調整を、各内部電位に対して最初に同時に行っておくことにより、全体の調整時間を短縮し、また自動でその結果を不揮発性メモリセル109に書き込むことにより試験時間を短縮し、試験コストを抑えることができる。
なお、上記実施形態は、何れも本発明を実施するにあたっての具体化の例を示したものに過ぎず、これらによって本発明の技術的範囲が限定的に解釈されてはならないものである。すなわち、本発明はその技術思想、又はその主要な特徴から逸脱することなく、様々な形で実施することができる。