JP5533114B2 - 無線通信装置および方法 - Google Patents

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本発明は、無線通信技術に関し、特にMIMO方式の無線通信装置における通信制御技術に関する。
無線LANなどの無線通信方式では、複数の無線回路を組み合わせて併用することにより通信パフォーマンスを向上させる、MIMO(Multiple Input Multiple Output:多入力多出力)方式と呼ばれる無線通信技術が導入されている。
例えば、無線LAN規格IEEE802.11a/IEEE802.11gの場合、5.2GHz帯では変調速度が54Mbpsが上限であるが、MIMO方式では、複数のアンテナで同時に別個のデータを送信できることから、これら受信データを合成処理することで擬似的に広帯域を実現できる。実際には、無線LAN規格IEEE802.11nにおいて、このようなMIMO方式が正式に採用されており、実効的なスループットが改善されて、高い通信パフォーマンスが得られる(例えば、非特許文献1など参照)。
一方、無線通信装置の送信レベルは、無線データ通信で用いる変調速度によって規定されている(例えば、非特許文献2など参照)。例えば、2.4GHz帯高度化小電力データ通信システムについては、変調速度が1Mbpsや54Mbpsの場合、送信レベル(空中線電力)は、最大で10mW/MHzであり、変調速度が150Mbpsや300Mbpsの場合、送信レベル(空中線電力)は、最大で5mW/MHzである。
また、無線通信装置の送信レベルは、無線回路が複数設けられている場合、無線回路のうち無線送信に用いるすべての送信回路での送信レベルの総和で制限される。すなわち、MIMO方式で複数の送信回路から電波を同時に送信する場合、個々の送信回路で送信可能な最大送信レベルは、該当する変調速度に対して割り当てられている最大送信レベルを、送信回路数で按分した値となる。
したがって、このような従来のMIMO方式の無線通信装置では、無線データ通信に用いる送信回路数を予め設定しておき、この送信回路数と当該無線データ通信の変調速度とに応じて、無線データ通信開始時に、個々の送信回路における送信レベルを設定するものとなっていた。
IEEE802.11n 「無線設備の技術基準…2.4GHz帯高度化小電力データ通信システム」、http://www.telec.or.jp/tech/05_equipment/t401_01.html、財団法人テレコムエンジニアリングセンター
しかしながら、このような従来技術では、MIMO方式で無線データ通信を行う場合、予め固定されている送信回路数と当該無線データ通信の変調速度とに応じて、無線データ通信開始時に、個々の送信回路における送信レベルを設定するものとなっている。このため、無線データ通信を開始した後は無線データ通信が終了するまで、送信回路数が固定で送信レベルが一定であることから、無線通信状況の変化に応じて変調速度が切り替えられる傾向が高く、可能な限り高いスループットを得ることができないという問題点があった。
例えば、2.4GHz帯高度化小電力データ通信システムにおいて、変調速度300Mbpsで3つの送信回路を用いて無線データ通信を行う場合、各送信回路の送信レベルは、最大送信レベル5mW/MHzを送信回路数「3」で割り算した値、すなわち約1.6mW/MHzに設定され、その通信限界距離は約10mとなる。
また、変調速度300Mbpsで2つの送信回路を用いて無線データ通信を行う場合、各送信回路の送信レベルは、最大送信レベル5mW/MHzを送信回路数「2」で割り算した値、すなわち約2.5mW/MHzに設定され、その通信限界距離は約14mとなる。
一方、2.4GHz帯高度化小電力データ通信システムにおいて、変調速度150Mbpsで3つの送信回路を用いて無線データ通信を行う場合、各送信回路の送信レベルは、最大送信レベル5mW/MHzを送信回路数「3」で割り算した値、すなわち約1.6mW/MHzに設定され、その通信限界距離は約14mとなる。
したがって、通信限界距離14mの場合、変調速度300Mbpsで2つの送信回路を用いて無線データ通信を行うほうが、高いスループットが得られる。
しかしながら、従来技術によれば、無線データ通信中に使用する送信回路数が予め固定されているため、相手無線通信端末が遠くへ移動して無線通信距離が8mから12mへ変化して、受信レベルが低下した場合、変調速度300Mbpsで3つの送信回路を用いて無線データ通信を行っている状態から、変調速度150Mbpsで3つの送信回路を用いて無線データ通信へ移行することになり、送信回路を2つに変更して変調速度300Mbpsを維持することができない。
このため、無線通信状況の変化に応じて変調速度が切り替えられる傾向が高くなり、可能な限り高いスループットを得ることができないという問題点があった。
本発明はこのような課題を解決するためのものであり、無線データ通信中に無線通信状況が変化しても、可能な限り高いスループットを得ることができ無線通信装置を提供することを目的としている。
このような目的を達成するために、本発明にかかる無線通信装置は、複数の無線回路を有するMIMO方式の無線通信装置であって、電波の受信レベルごとに、当該受信レベルが得られる無線通信状況で送信回路数を可変とした場合に使用可能となる動作モードであって、かつ、通信限界距離が最長となる動作モードが、当該受信レベルで用いるべき最適な動作モードとしてそれぞれ設定されている動作モード設定情報を記憶する記憶部と、相手無線通信端末から受信した電波の受信レベルを検出する無線通信状況検出部と、無線通信状況検出部で検出した受信レベルと対応する新たな動作モードを、動作モード設定情報から特定する通信制御部と、新たな動作モードに割り当てられている送信回路数だけ無線回路のうちから選択し、これら選択した無線回路を用いて、新たな動作モードに割り当てられている変調速度と、これら送信回路数および変調速度に対応する送信レベルとに基づいて、相手無線通信端末へ無線送信するベースバンド処理部とを備えている。
この際、通信制御部で、無線通信状況検出部により時系列で検出した複数の受信レベルについて移動平均値を算出し、この移動平均値と対応する新たな動作モードを、動作モード設定情報から特定するようにしてもよい。
また、通信制御部で、無線通信状況検出部により時系列で検出した複数の受信レベルについて増減を確認することにより相手無線通信端末との通信状況の変化有無を判定し、通信状況の変化ありと判定された場合にのみ、新たな動作モードを動作モード設定情報から特定するようにしてもよい。
また、通信制御部で、相手無線通信端末との間で通信エラーが発生した場合、当該通信エラー発生時における動作モードの次に長い通信限界距離を有する新たな動作モードを、動作モード設定情報から特定するようにしてもよい。
また、本発明にかかる無線通信方法は、複数の無線回路を有するMIMO方式の無線通信装置で用いられる無線通信方法であって、記憶部が、電波の受信レベルごとに、当該受信レベルが得られる無線通信状況で送信回路数を可変とした場合に使用可能となる動作モードであって、かつ、通信限界距離が最長となる動作モードが、当該受信レベルで用いるべき最適な動作モードとしてそれぞれ設定されている動作モード設定情報を記憶する記憶ステップと、無線通信状況検出部が、相手無線通信端末から受信した電波の受信レベルを検出する無線通信状況検出ステップと、通信制御部が、無線通信状況検出部で検出した受信レベルと対応する新たな動作モードを、動作モード設定情報から特定する通信制御ステップと、ベースバンド処理部が、新たな動作モードに割り当てられている送信回路数だけ無線回路のうちから選択し、これら選択した無線回路を用いて、新たな動作モードに割り当てられている変調速度と、これら送信回路数および変調速度に対応する送信レベルとに基づいて、相手無線通信端末へ無線送信するベースバンド処理ステップとを備えている。
本発明によれば、無線データ通信を開始した後に受信レベルが変化した場合、当該受信レベルが得られる無線通信状況において通信限界距離が最長となる動作モードとして、無線回路のうち無線送信に用いる送信回路数とその変調速度、およびこれら送信回路数と変調速度に対応する送信レベルが適用される。
このため、受信レベルが低下した場合、送信回路数を減らした分、送信回路ごとの送信レベルを増やすことができ、無線データ通信中に無線通信状況が変化しても、可能な限り高いスループットを得ることができる。
第1の実施の形態にかかる無線通信装置の構成を示すブロック図である。 動作モード設定情報の構成例である。 第1の実施の形態にかかる通信制御処理を示すフローチャートである。 第1の実施の形態にかかる無線通信装置の動作例を示すシーケンス図である。 受信レベルおよび変調速度と動作モードとの関係を示す説明図である。 第2の実施の形態にかかる通信制御処理を示すフローチャートである。 無線通信状況変化の判定基準情報の構成例である。 第3の実施の形態にかかる通信制御処理を示すフローチャートである。 第4の実施の形態にかかる通信制御処理を示すフローチャートである。 第4の実施の形態にかかる無線通信装置の動作例を示すシーケンス図である。
次に、本発明の実施の形態について図面を参照して説明する。
[第1の実施の形態]
まず、図1を参照して、本発明の第1の実施の形態にかかる無線通信装置について説明する。図1は、第1の実施の形態にかかる無線通信装置の構成を示すブロック図である。
この無線通信装置10は、無線LANなどの無線通信システムを構成するアクセスポイントや無線通信端末として用いられ、複数の無線回路を有するMIMO方式の無線通信装置であり、これら無線回路を組み合わせて併用することにより、相手無線通信端末20との無線データ通信に関する通信パフォーマンスを向上させる機能を有している。
本実施の形態は、電波の受信レベルごとに、当該受信レベルが得られる無線通信状況において通信限界距離が最長となる動作モードとして、当該無線通信状況で使用可能な最大変調速度と、無線回路のうち当該最大変調速度で無線送信を行うための送信回路数との組み合わせが、それぞれ設定されている動作モード設定情報を予め記憶しておき、相手無線通信端末20から受信した電波の受信レベルと対応する新たな動作モードを、動作モード設定情報から特定し、この新たな動作モードに割り当てられている送信回路数だけ無線回路のうちから選択し、これら選択した無線回路を用いて、新たな動作モードに割り当てられている変調速度と、これら送信回路数および変調速度に対応する送信レベルとに基づいて、相手無線通信端末20へ無線送信するようにしたものである。
次に、図1を参照して、本実施の形態にかかる無線通信装置の構成について詳細に説明する。
この無線通信装置10には、主な機能部として、無線回路12A,12B,12C、ベースバンド処理部13,記憶部14、および演算処理部15が設けられている。ここでは、3つの無線回路12A,12B,12Cが設けられている場合を例として説明するが、本実施の形態は、このような3つの無線回路を持つ無線通信装置に限定されるものではなく、2つ以上の無線回路を持つ無線通信装置について同様に適用できる。
無線回路12(12A,12B,12C)は、専用の高周波信号処理回路からなり、それぞれに接続されたアンテナ11A,11B,11Cを用いて相手無線通信端末20との間で電波を送受信する機能と、電波を送信する際、ベースバンド処理部13から指示された変調速度および送信レベルで無線送信を行う機能とを有している。
ベースバンド処理部13は、専用のベースバンド信号処理回路からなり、無線回路12で得られた受信信号から受信データを復号して演算処理部15へ出力する機能と、演算処理部15から入力された送信データを符号化して得られた送信信号を、無線回路12により無線送信する機能とを有している。
このベースバンド処理部13には、主な処理部として、無線通信状況検出部13A、送信回路選択部13B、変調速度設定部13C、および送信レベル設定部13Dが設けられている。
無線通信状況検出部13Aは、無線回路12を制御することにより、個々の無線回路12で受信したそれぞれの電波の受信レベルを検出する機能を有している。
送信回路選択部13Bは、無線回路12のうちから、相手無線通信端末20への無線送信に用いる送信回路として、演算処理部15から指示された送信回路数だけ選択する機能を有している。
変調速度設定部13Cは、送信回路選択部13Bで送信回路として選択された無線回路12に対し、相手無線通信端末20への無線送信に用いる変調速度として、演算処理部15から指示された変調速度を設定する機能を有している。
送信レベル設定部13Dは、送信回路選択部13Bで送信回路として選択された無線回路12に対し、相手無線通信端末20への無線送信に用いる送信レベルとして、演算処理部15から指示された送信回路数と変調速度に対応する送信レベルを設定する機能を有している。
記憶部14は、半導体メモリやハードディスクなどの記憶装置からなり、演算処理部15で用いる各種処理情報やプログラム14Pを記憶する機能を有している。
プログラム14Pは、演算処理部15で実行されることにより各種の処理機能を実現するプログラムであり、外部装置や記録媒体から記憶部14へ予め格納されている。
記憶部14で記憶する主な処理情報として、動作モード設定情報14Aがある。図2は、動作モード設定情報の構成例である。ここでは、電波の受信レベルごとに、当該受信レベルが得られる相手無線通信端末20との無線通信状況において、相手無線通信端末20と自装置との通信限界距離が最長となる動作モードA〜動作モードJとして、無線回路12のうち無線送信に用いる送信回路数とその変調速度との組み合わせが、それぞれ設定されている。
例えば、−59dBμV以上の受信レベル範囲には、送信回路数「3」と変調速度「300Mbps」の組み合わせが動作モードAとして設定されており、−59dBμV未満から−61以上dBμVの受信レベル範囲には、送信回路数「2」と変調速度「300Mbps」の組み合わせが動作モードBとして設定されている。なお、図2の受信レベルについては、小数点以下を切り捨てて記載されているが、実際には小数点以下を含む値が割り当てられている。
また、図2の送信レベルについては、それぞれの変調速度に対して、例えば非特許文献2などの技術基準で予め規定されている最大送信レベルを、それぞれの送信回路数で按分することにより算出できるが、動作モード設定情報14Aに設定しておいてもよい。
また、図2の通信限界距離は、相手無線通信端末20の送信出力、変調速度による通信可能な受信レベル(受信感度)と自由空間伝搬損失によって算出されるものである。自由空間伝搬損失は、Friisの伝送公式に基づいて算出される。すなわち、電波の波長をλとし、送受信間の距離をDとした場合、自由空間伝搬損失Lは、L=(4πD/λ)2 で求められる。この式をデシベル表記すると、L=10×LOG(4πD/λ)2=20×LOG(4πD/λ)となる。したがって、距離Dが2倍になると自由空間伝搬損失Lは6dB増えることかわかる。
この際、通信限界距離は、送信回路数には左右されないが、前述したように送信レベルは、送信回路数が複数設けられている場合、これら送信回路数での送信レベルの総和で制限される。例えば、動作モードAと動作モードBでは、送信回路数が異なるため、送信出力も異なるため、通信限界距離も異なる。したがって、動作モードAから動作モードBへ切り替えた場合、変調速度を維持しつつ、通信限界距離を延長できることになる。
なお、通信限界距離は、参考で記載したものであり、実際の動作モード設定情報14Aに設定しておく必要はない。
演算処理部15は、CPUなどのマイクロプロセッサとその周辺回路を有し、記憶部14からプログラム14Pを読み込んで実行することにより、各種の処理部を実現する機能を有している。
演算処理部15で実現される主な処理部として、データ通信部15Aと通信制御部15Bとがある。
データ通信部15Aは、ベースバンド処理部13と送受信データをやり取りすることにより、無線回路12を介して相手無線通信端末20との間で、無線データ通信を行う機能を有している。
通信制御部15Bは、ベースバンド処理部13の無線通信状況検出部13Aで検出した、相手無線通信端末20からの電波の受信レベルと対応する新たな動作モードを、記憶部14の動作モード設定情報14Aから特定する機能と、新たな動作モードに割り当てられている送信回路数および変調速度をベースバンド処理部13へ指示することにより、相手無線通信端末20との無線通信で用いる動作モードを、新たな動作モードへ変更する機能を有している。
[第1の実施の形態の動作]
次に、図3を参照して、本実施の形態にかかる無線通信装置の動作について説明する。図3は、第1の実施の形態にかかる通信制御処理を示すフローチャートである。
無線通信装置10の演算処理部15は、相手無線通信端末20との無線データ通信を開始する際、まず、通信制御部15Bにより、予め記憶部14に設定される初期動作モードに割り当てられている送信回路数および変調速度を、記憶部14の動作モード設定情報14Aから取得し、これら送信回路数および変調速度をベースバンド処理部13へ指示することにより、相手無線通信端末20との無線データ通信で用いる初期動作モードを設定する(ステップ100)。
この通信制御部15Bからの指示により、ベースバンド処理部13は、送信回路選択部13Bにより、無線回路12のうちから、相手無線通信端末20への無線送信に用いる送信回路として、演算処理部15から指示された送信回路数だけ選択し、変調速度設定部13Cにより、送信回路として選択した無線回路12に対し、演算処理部15から指示された変調速度を設定し、送信レベル設定部13Dにより、送信回路として選択された無線回路12に対し、演算処理部15から指示された送信回路数と変調速度に対応する送信レベルを設定する。
この後、演算処理部15は、データ通信部15Aにより、ベースバンド処理部13を用いて相手無線通信端末20との無線通信動作を実行し(ステップ101)、ベースバンド処理部13は、無線通信状況検出部13Aにより、相手無線通信端末20から受信した電波の受信レベルを検出する(ステップ102)。
続いて、通信制御部15Bは、検出した受信レベルを無線通信状況検出部13Aから取得し、動作モード設定情報14Aから、当該受信レベルが現用の動作モードのものと一致するか判定する(ステップ103)。ここで、当該受信レベルが現用の動作モードの受信レベル範囲と一致している場合(ステップ103:YES)、ステップ101戻る。
一方、当該受信レベルが現用の動作モードの受信レベル範囲と一致していない場合(ステップ103:NO)、通信制御部15Bは、動作モード設定情報14Aから、当該受信レベルに対応する新たな動作モードを特定し、この新たな動作モードに割り当てられている送信回路数および変調速度をベースバンド処理部13へ指示することにより、相手無線通信端末20との無線データ通信で用いる動作モードを新たな動作モードへ変更し(ステップ104)、ステップ101へ戻る。
この通信制御部15Bからの指示により、ベースバンド処理部13は、送信回路選択部13Bにより、無線回路12のうちから、相手無線通信端末20への無線送信に用いる送信回路として、演算処理部15から指示された送信回路数だけ選択し、変調速度設定部13Cにより、送信回路として選択した無線回路12に対し、演算処理部15から指示された変調速度を設定し、送信レベル設定部13Dにより、送信回路として選択された無線回路12に対し、演算処理部15から指示された送信回路数と変調速度に対応する送信レベルを設定する。これにより、新たな動作モードに基づいて、相手無線通信端末20との無線データ通信が継続される。
[第1の実施の形態の動作例]
次に、図4を参照して、本実施の形態にかかる無線通信装置の動作例について説明する。図4は、第1の実施の形態にかかる無線通信装置の動作例を示すシーケンス図である。ここでは、無線通信装置10と相手無線通信端末20の双方に、本実施の形態にかかる構成が適用されているものとする。
無線通信装置10は、相手無線通信端末20との無線データ通信を開始する際、まず、初期動作モードとしてモードJを選択して(ステップ110)、無線データ通信の開始に必要な各種情報を含む報知情報を送信する(ステップ111)。
相手無線通信端末20は、無線通信装置10との無線データ通信を開始する際、まず、初期動作モードとしてモードJを選択し(ステップ112)、無線通信装置10からの報知情報を受信して、その電波の受信レベルを検出する(ステップ113)。ここで、この受信レベルが「−53dBμV」であった場合、この受信レベルと現用の動作モードJとが一致していないことから、図2の動作モード設定情報14Aから特定した新たな動作モードAへ変更し(ステップ114)、このモードAでデータを送信する(ステップ115)。
無線通信装置10は、このデータを受信して、その電波の受信レベルを検出する(ステップ116)。ここで、この受信レベルが「−55dBμV」であった場合、この受信レベルと現用の動作モードJとが一致していないことから、動作モード設定情報14Aから特定した新たな動作モードAへ変更し(ステップ117)、このモードAでデータを送信する(ステップ118)。
相手無線通信端末20は、このデータを受信して、その電波の受信レベルを検出する(ステップ119)。ここで、受信レベルが「−58dBμV」であった場合、この受信レベルと現用の動作モードAとが一致していることから、動作モードを変更せず、現用の動作モードAでデータを送信する(ステップ120)。
無線通信装置10は、このデータを受信して、その電波の受信レベルを検出する(ステップ121)。ここで、相手無線通信端末20が無線通信装置10から遠ざかる方向へ移動したため、受信レベルが「−60dBμV」まで低下した場合、この受信レベルと現用の動作モードAとが一致していないことから、動作モード設定情報14Aから特定した新たな動作モードBへ変更し(ステップ122)、この動作モードBでデータを送信する(ステップ123)。
この際、従来のように、送信回路数が例えば「3」に固定されている場合には、モードAの最低受信レベル「−59dBμV」を下回った場合、送信回路数が同じ「3」でモードAの次に変調速度が大きいモードCへ変更されるため、変調速度が「150Mbps」に低下する。これに対して、本実施の形態によれば、送信回路数が固定されていないため、送信回路数が「2」で変調速度が同じ「300Mbps」のモードBへ変更される。これにより、モードCと比較して高いスループットで無線通信を継続することができ、通信パフォーマンスの低下を抑制できる。
この後、相手無線通信端末20は、このデータを受信して、その電波の受信レベルを検出する(ステップ124)。ここで、この受信レベルが「−60dBμV」であった場合、この受信レベルと現用の動作モードAとが一致していないことから、動作モード設定情報14Aから特定した新たな動作モードBへ変更し(ステップ125)、この動作モードBでデータを送信する(ステップ126)。
このようにして、受信した電波の受信レベルの変化に応じて、新たな動作モードへそれぞれ変更される。
図5は、受信レベルおよび変調速度と動作モードとの関係を示す説明図である。ここでは、横軸が受信レベルを示し、縦軸が変調速度を示しており、それぞれの組み合わせごとに割り当てられた動作モードが記載されている。なお、横軸には、それぞれの受信レベルに応じた通信限界距離が並記されている。
図5において、実線で示されている特性31は、送信回路数を「3」に固定した場合の動作モード選択特性であり、破線で示されている特性32は、送信回路数が固定されていない本実施の形態にかかる動作モード選択特性である。
例えば、前述したように、モードAで通信中に受信レベルが「−60dBμV」まで低下した場合、特性31によれば送信回路数「3」のモードCが選択されて変調速度が「150Mbps」まで低下する。実際には、受信レベルの変化に応じて選択しうる動作モードは、モードA,C,E,Hに限定される。また、送信回路数「2」に固定の場合、受信レベルの変化に応じて選択しうる動作モードは、モードB,D,F,Iに限定される。
これに対して、特性32によれば、送信回路数に制限されずに動作モードA〜Jのいずれか最適なモードが選択できる。このため、モードAから受信レベルが低下した場合、送信回路数「2」のモードBが選択されて、送信レベルが上がる。したがって、無線通信距離が遠くなっても、変調速度はモードAと同じ「300Mbps」に維持できる。なお、モードAとモードBの違いは、用いる送信回路のうちの1つで誤り訂正に用いる冗長データを送信するかしないかの違いであるため、実効スループットが低下する可能性もあるが、ベースとなる変調速度については変わらない。
また、モードAからモードBへの切り替えについては、モードCからモードDへ切り替える場合も同様である。また、モードEでは、受信レベルの低下に応じて送信回路数「2」のモードF、さらには送信回路数「1」のモードGへ切り替えられて、それぞれ送信レベルが上がるため、無線通信距離が遠くなっても、変調速度はモードEと同じ「54Mbps」に維持できる。このことはモードHからモードI,Jへの切り替えでも同様である。
したがって、特性32を用いれば、無線データ通信中に無線通信状況が変化しても、可能な限り高いスループットを得ることができる。
[第1の実施の形態の効果]
このように、本実施の形態は、電波の受信レベルごとに、当該受信レベルが得られる無線通信状況において通信限界距離が最長となる動作モードとして、当該無線通信状況で使用可能な最大変調速度と、無線回路のうち当該最大変調速度で無線送信を行うための送信回路数との組み合わせが、それぞれ設定されている動作モード設定情報14Aを予め記憶しておき、相手無線通信端末20から受信した電波の受信レベルと対応する新たな動作モードを、動作モード設定情報14Aから特定し、この新たな動作モードに割り当てられている送信回路数だけ無線回路12のうちから選択し、これら選択した無線回路12を用いて、新たな動作モードに割り当てられている変調速度と、これら送信回路数および変調速度に対応する送信レベルとに基づいて、相手無線通信端末20へ無線送信している。
これにより、無線データ通信を開始した後に受信レベルが変化した場合、当該受信レベルが得られる無線通信状況において通信限界距離が最長となる動作モードとして、無線回路のうち無線送信に用いる送信回路数とその変調速度、およびこれら送信回路数と変調速度に対応する送信レベルが適用される。
このため、受信レベルが低下した場合、送信回路数を減らした分、送信回路ごとの送信レベルを増やすことができ、無線データ通信中に無線通信状況が変化しても、可能な限り高いスループットを得ることができる。
[第2の実施の形態]
次に、本発明の第2の実施の形態にかかる無線通信装置について説明する。
第1の実施の形態では、無線通信状況検出部13Aにより検出した、相手無線通信端末20からの電波の受信レベルをそのまま用いて、動作モードの変更要否および新たな動作モードの特定を行う場合を例として説明した。本実施の形態では、相手無線通信端末20からの電波の受信レベルをそのまま用いるのではなく、受信レベルの移動平均値を用いる場合について説明する。
本実施の形態において、通信制御部15Bは、相手無線通信端末20により時系列で検出した受信レベルを記憶部14へ順次保管するとともに、取得した受信レベルから時系列で検出した過去数回分の受信レベルを記憶部14から取得して、これら受信レベルの平均値、すなわち移動平均値を算出する機能と、この移動平均値に基づいて動作モードの変更要否および新たな動作モードの特定を行う機能を有している。
本実施の形態にかかる無線通信装置10におけるその他の構成については第1の実施の形態と同様であり、ここでの詳細な説明は省略する。
[第2の実施の形態の動作]
次に、図6を参照して、本実施の形態にかかる無線通信装置の動作について説明する。図6は、第2の実施の形態にかかる通信制御処理を示すフローチャートであり、前述の図3と同じまたは同等部分には同一符号を付してある。
ステップ102の後、演算処理部15の通信制御部15Bは、無線通信状況検出部13Aで検出した受信レベルを取得して移動平均値を算出し(ステップ200)、この移動平均値が現用の動作モードのものと一致するか判定する(ステップ201)。ここで、当該移動平均値が現用の動作モードの受信レベル範囲と一致している場合(ステップ201:YES)、ステップ101戻る。
一方、当該移動平均値が現用の動作モードの受信レベル範囲と一致していない場合(ステップ201:NO)、通信制御部15Bは、動作モード設定情報14Aから、当該移動平均値に対応する新たな動作モードを特定し、この新たな動作モードに割り当てられている送信回路数および変調速度をベースバンド処理部13へ指示することにより、相手無線通信端末20との無線データ通信で用いる動作モードを新たな動作モードへ変更し(ステップ202)、ステップ101へ戻る。
[第2の実施の形態の効果]
このように、本実施の形態は、通信制御部15Bで、無線通信状況検出部13Aにより時系列で検出した複数の受信レベルについて移動平均値を算出し、この移動平均値と対応する新たな動作モードを、動作モード設定情報から特定するようにしたので、例えば1msecや10msecという短い周期で受信レベルを検出するような場合でも、受信レベルの変動を抑制することができ、動作モードの変更を安定化することができる。
[第3の実施の形態]
次に、本発明の第3の実施の形態にかかる無線通信装置について説明する。
第2の実施の形態では、受信レベルの移動平均値に基づき、動作モードの変更要否および新たな動作モードの特定を行う場合を例として説明した。本実施の形態では、受信レベルの変化の履歴から判定した無線通信状況の変化に基づいて、動作モードの変更要否および新たな動作モードの特定を行う場合について説明する。
本実施の形態において、通信制御部15Bは、相手無線通信端末20により時系列で検出した受信レベルを記憶部14へ順次保管するとともに、取得した受信レベルから時系列で検出した過去数回分の受信レベルを記憶部14から取得して、これら受信レベルの変化の履歴から、記憶部14の判定基準情報に基づいて、相手無線通信端末20との無線通信状況の変化を判定する機能と、この判定結果に基づいて、動作モードの変更要否および新たな動作モードの特定を行う機能とを有している。
図7は、無線通信状況変化の判定基準情報の構成例である。
ここでは、過去3回の受信レベルの変化が「増加」、「同じ」、「減少」で表現されており、特定の組み合わせについて、通信状況の「良化」または「悪化」が設定されている。なお、ここに設定されていない組み合わせについては、通信状況に変化がないと判定される。
図7のうち、「今回」とは、今回検出した受信レベルがその直前、すなわち1回前に検出した受信レベルからどのように変化したかを示す比較結果であり、「前々回」とは、今回検出した受信レベルから2回前に検出した受信レベルが、その直前に検出した受信レベルからどのように変化したかを示す比較結果である。
例えば、「状態1」は、前々回に検出された受信レベルが、過去3回分連続して「増加」したことを示しており、このような場合には「通信状況良化」と判定される。また、「状態2」、「状態3」、「状態4」は、過去3回分のうち1回だけ受信レベルが「同じ」であり、他の2回が「増加」したことを示しており、このような場合にも「通信状況良化」と判定される。
一方、「状態8」は、前々回に検出された受信レベルが、過去3回分連続して「減少」したことを示しており、このような場合には「通信状況悪化」と判定される。また、「状態5」、「状態6」、「状態7」は、過去3回分のうち1回だけ受信レベルが「同じ」であり、他の2回が「減少」したことを示しており、このような場合にも「通信状況悪化」と判定される。
図7の判定基準情報は、過去3回の受信レベルの変化について検査する場合の例であり、検査する回数については、3回に限定されるものではない。また、各状態とその判定結果については、無線通信装置10が適用される無線通信システムに要求される各種条件に基づいて決定すればよい。
本実施の形態にかかる無線通信装置10におけるその他の構成については第1の実施の形態と同様であり、ここでの詳細な説明は省略する。
[第3の実施の形態の動作]
次に、図8を参照して、本実施の形態にかかる無線通信装置の動作について説明する。図8は、第3の実施の形態にかかる通信制御処理を示すフローチャートであり、前述の図3と同じまたは同等部分には同一符号を付してある。
ステップ102の後、演算処理部15の通信制御部15Bは、無線通信状況検出部13Aで検出した受信レベルを取得し、判定基準情報に基づいて、無線通信状況の変化を判定し(ステップ300)、無線通信状況の変化の有無を判定する(ステップ301)。ここで、無線通信状況に変化がない場合(ステップ301:NO)、ステップ101戻る。
一方、無線通信状況に変化があった場合(ステップ301:YES)、通信制御部15Bは、今回得られた受信レベルに対応する新たな動作モードを特定し、この新たな動作モードに割り当てられている送信回路数および変調速度をベースバンド処理部13へ指示することにより、相手無線通信端末20との無線データ通信で用いる動作モードを新たな動作モードへ変更し(ステップ104)、ステップ101へ戻る。
[第3の実施の形態の効果]
このように、本実施の形態では、通信制御部15Bで、無線通信状況検出部13Aにより時系列で検出した複数の受信レベルについて増減を確認することにより相手無線通信端末20との通信状況の変化有無を判定し、通信状況の変化ありと判定された場合にのみ、新たな動作モードを動作モード設定情報から特定するようにしたので、例えば1msecや10msecという短い周期で受信レベルを検出するような場合でも、受信レベルの変動を抑制することができ、動作モードの変更を安定化することができる。
[第4の実施の形態]
次に、本発明の第4の実施の形態にかかる無線通信装置について説明する。
前述した各実施の形態では、相手無線通信端末20からの電波の受信レベルに基づき動作モードを変更する場合を例として説明した。本実施の形態では、これに加えて、相手無線通信端末20との無線データ通信において、エラーが発生した場合、現用の動作モードより通信限界距離が長い新たな動作モードへ変更する場合について説明する。
本実施の形態において、通信制御部15Bは、相手無線通信端末20との間で通信エラーが発生した場合、当該通信エラー発生時における現用の動作モードの次に長い通信限界距離を有する新たな動作モードを、動作モード設定情報14Aから特定する機能を有している。
本実施の形態にかかる無線通信装置10におけるその他の構成については第1の実施の形態と同様であり、ここでの詳細な説明は省略する。
[第4の実施の形態の動作]
次に、図9を参照して、本実施の形態にかかる無線通信装置の動作について説明する。図9は、第4の実施の形態にかかる通信制御処理を示すフローチャートであり、前述の図3と同じまたは同等部分には同一符号を付してある。
ステップ101の後、演算処理部15の通信制御部15Bは、ステップ101における相手無線通信端末20との無線通信動作で通信エラーが発生したかどうか確認する(ステップ400)。通信エラーについては、例えば相手無線通信端末20へ送信したデータに対する受信確認(ACK)が、データ送信から所定時間以内に相手無線通信端末20から届かない場合や、相手無線通信端末20からデータ再送要求があった場合など、一般的な公知のエラー確認技術を用いればよい。
ここで、通信エラーが確認されなかった場合(ステップ400:NO)、ステップ102へ移行する。
一方、通信エラーが確認された場合(ステップ400:YES)、通信制御部15Bは、当該通信エラー発生時における現用の動作モードの次に長い通信限界距離を有する新たな動作モードを、動作モード設定情報14Aから特定し、この新たな動作モードに割り当てられている送信回路数および変調速度をベースバンド処理部13へ指示することにより、相手無線通信端末20との無線データ通信で用いる動作モードを新たな動作モードへ変更し(ステップ401)、ステップ101へ戻る。
例えば、動作モード設定情報14Aの各動作モードA〜Jを、前述した図2のように、通信限界距離の短い順に登録しておけば、ステップ401において、現用の動作モードの次に登録されている動作モードを、新たな動作モードとして選択すればよい。
[第4の実施の形態の動作例]
次に、図10を参照して、本実施の形態にかかる無線通信装置の動作例について説明する。図10は、第4の実施の形態にかかる無線通信装置の動作例を示すシーケンス図である。ここでは、無線通信装置10と相手無線通信端末20の双方に、本実施の形態にかかる構成が適用されているものとする。
無線通信装置10は、相手無線通信端末20との無線データ通信を開始する際、まず、初期動作モードとしてモードJを選択して(ステップ410)、無線データ通信の開始に必要な各種情報を含む報知情報を送信する(ステップ411)。
相手無線通信端末20は、無線通信装置10との無線データ通信を開始する際、まず、初期動作モードとしてモードJを選択し(ステップ412)、無線通信装置10からの報知情報を受信して、その電波の受信レベルを検出する(ステップ413)。ここで、この受信レベルが「−53dBμV」であった場合、図2の動作モード設定情報14Aから特定した新たな動作モードAへ変更し(ステップ414)、このモードAでデータを送信する(ステップ415)。
無線通信装置10は、このデータを受信して、その電波の受信レベルを検出する(ステップ416)。ここで、この受信レベルが「−55dBμV」であった場合、動作モード設定情報14Aから特定した新たな動作モードとしてモードAへ変更し(ステップ417)、このモードAでデータを送信する(ステップ418)。
この後、無線通信装置10は、ステップ417で送信したデータに対する受信確認(ACK)が、データ送信から所定時間以内に相手無線通信端末20から届かず、通信エラーを確認した場合(ステップ419)、現用の動作モードAの次に長い通信限界距離を有する新たな動作モードBを、動作モード設定情報14Aから特定し(ステップ420)、このモードBでデータを送信する(ステップ421)。
ここで、無線通信装置10は、ステップ421で送信したデータに対する受信確認(ACK)が、データ送信から所定時間以内に相手無線通信端末20から届かず、通信エラーを確認した場合(ステップ422)、現用の動作モードBの次に長い通信限界距離を有する新たな動作モードCを、動作モード設定情報14Aから特定し(ステップ423)、このモードCでデータを送信する(ステップ424)。
相手無線通信端末20は、このデータを受信して、その電波の受信レベルを検出する(ステップ425)。ここで、受信レベルが「−65dBμV」であった場合、この受信レベルと現用の動作モードAとが一致していないことから、動作モード設定情報14Aから特定した新たな動作モードCへ変更し(ステップ426)、この動作モードCでデータを送信する(ステップ427)。
無線通信装置10は、このデータを受信して、その電波の受信レベルを検出する(ステップ428)。ここで、この受信レベルが「−65dBμV」であった場合、この受信レベルと現用の動作モードCとが一致していることから、動作モードを変更せず、このモードCでデータを送信する(ステップ429)。
このようにして、受信した電波の受信レベルの変化に応じて、新たな動作モードへそれぞれ変更されるとともに、エラー確認に応じて、現用の動作モードの次に長い通信限界距離を有する新たな動作モードへ変更される。
[第4の実施の形態の効果]
このように、本実施の形態は、通信制御部15Bで、相手無線通信端末20との間で通信エラーが発生した場合、当該通信エラー発生時における動作モードの次に長い通信限界距離を有する新たな動作モードを、動作モード設定情報14Aから特定するようにしたので、相手無線通信端末20との無線通信状況を早期に回復して、無線データ通信を再開することができる。
[実施の形態の拡張]
以上、実施形態を参照して本発明を説明したが、本発明は上記実施形態に限定されるものではない。本発明の構成や詳細には、本発明のスコープ内で当業者が理解しうる様々な変更をすることができる。
10…無線通信装置、11,11A,11B,11C…アンテナ、12,12A,12B,12C…無線回路、13…ベースバンド処理部、13A…無線通信状況検出部、13B…送信回路選択部、13C…変調速度設定部、13D…送信レベル設定部、14…記憶部、14A…動作モード設定情報、14P…プログラム、15…演算処理部、15A…データ通信部、15B…通信制御部、20…相手無線通信端末。

Claims (5)

  1. 複数の無線回路を有するMIMO方式の無線通信装置であって、
    電波の受信レベルごとに、当該受信レベルが得られる無線通信状況で送信回路数を可変とした場合に使用可能となる動作モードであって、かつ、通信限界距離が最長となる動作モードが、当該受信レベルで用いるべき最適な動作モードとしてそれぞれ設定されている動作モード設定情報を記憶する記憶部と、
    相手無線通信端末から受信した電波の受信レベルを検出する無線通信状況検出部と、
    前記無線通信状況検出部で検出した前記受信レベルと対応する新たな動作モードを、前記動作モード設定情報から特定する通信制御部と、
    前記新たな動作モードに割り当てられている送信回路数だけ前記無線回路のうちから選択し、これら選択した前記無線回路を用いて、前記新たな動作モードに割り当てられている変調速度と、これら送信回路数および変調速度に対応する送信レベルとに基づいて、前記相手無線通信端末へ無線送信するベースバンド処理部と
    を備えることを特徴とする無線通信装置。
  2. 請求項1に記載の無線通信装置において、
    前記通信制御部は、前記無線通信状況検出部により時系列で検出した複数の前記受信レベルについて移動平均値を算出し、この移動平均値と対応する新たな動作モードを、前記動作モード設定情報から特定することを特徴とする無線通信装置。
  3. 請求項1に記載の無線通信装置において、
    前記通信制御部は、前記無線通信状況検出部により時系列で検出した複数の前記受信レベルについて増減を確認することにより前記相手無線通信端末との通信状況の変化有無を判定し、通信状況の変化ありと判定された場合にのみ、前記新たな動作モードを前記動作モード設定情報から特定することを特徴とする無線通信装置。
  4. 請求項1に記載の無線通信装置において、
    前記通信制御部は、前記相手無線通信端末との間で通信エラーが発生した場合、当該通信エラー発生時における動作モードの次に長い通信限界距離を有する新たな動作モードを、前記動作モード設定情報から特定することを特徴とする無線通信装置。
  5. 複数の無線回路を有するMIMO方式の無線通信装置で用いられる無線通信方法であって、
    記憶部が、電波の受信レベルごとに、当該受信レベルが得られる無線通信状況で送信回路数を可変とした場合に使用可能となる動作モードであって、かつ、通信限界距離が最長となる動作モードが、当該受信レベルで用いるべき最適な動作モードとしてそれぞれ設定されている動作モード設定情報を記憶する記憶ステップと、
    無線通信状況検出部が、相手無線通信端末から受信した電波の受信レベルを検出する無線通信状況検出ステップと、
    通信制御部が、前記無線通信状況検出部で検出した前記受信レベルと対応する新たな動作モードを、前記動作モード設定情報から特定する通信制御ステップと、
    ベースバンド処理部が、前記新たな動作モードに割り当てられている送信回路数だけ前記無線回路のうちから選択し、これら選択した前記無線回路を用いて、前記新たな動作モードに割り当てられている変調速度と、これら送信回路数および変調速度に対応する送信レベルとに基づいて、前記相手無線通信端末へ無線送信するベースバンド処理ステップと
    を備えることを特徴とする無線通信方法。
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