JP2018019307A - 無線通信装置および通信制御プログラム - Google Patents

無線通信装置および通信制御プログラム Download PDF

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Abstract

【課題】無線通信環境下で周期性のある干渉ノイズが存在した場合、その周期を避けて送受信すべきデータを通信する。
【解決手段】無線LAN環境で使用する無線通信装置が自装置の周囲に存在する無線通信装置から受信電波情報を取得する無線通信部と、ノイズの周期情報を算出するノイズ周期算出部と、送信すべきデータの量と送信レートから送信時間を算出する送信レート算出部と、無線制御部であって、少なくとも、周期情報と、送信時間とをもとに送信時間が周期情報に含まれるノイズが停止している時間内に収まるか否かを判断し、(1)収まる場合は、最適送信レートとして無線通信部に通知し、(2)収まらない場合は、前記送信レート算出部で設定されている送信レートよりも高い値送信レートを再設定し、送信時間を再度算出する旨を送信レート算出部に通知する無線制御部とを備える。
【選択図】図4

Description

本発明は、周期性のある干渉ノイズが存在する無線環境下で行う効率的な無線通信に関する。
近年、無線LAN(Local Area Network)の通信機能を有する機器が広く普及している。当該機器の例として、スマートフォンをはじめ、パーソナルコンピュータ、タブレット端末、携帯ゲーム機等の様々な通信機器が挙げられる。
一般的に、無線LAN通信の機能を有する機器(以後、無線LAN機器とも呼ぶ)同士の間で行う無線通信では、衝突回避アルゴリズムCSMA/CA(Carrier sense multiple access with collision avoidance)が用いられる。
無線LAN機器は、CSMA/CAによりコリジョン(データの衝突)を回避している。しかし、同じチャネルを使用している複数の無線LAN機器が存在した場合、同時刻(同タイミングで)に通信することができず、一定期間、互いの通信を待つ必要がある。
このようにCSMA/CAを用いる無線LANネットワークでは、近傍に存在する複数の端末が、同じチャネルで異なる伝送レートを用いて通信を行う場合、1フレームを送信するために必要な時間は、高い伝送レートでの伝送よりも低い伝送レートでの伝送の方が長くなる。これにより、高い伝送レートを用いた端末が、他のデータ送信を待つ時間が長くなり、通信全体のパフォーマンスが低下することがある。
また、無線通信の対象である端末以外の装置から発する一定の周期を伴う電波は、CSMA/CAを用いる無線LANネットワークにおいて、好ましくない。一定の周期を伴う電波とは、例えば、電子レンジやコードレス電話などの一方的に電波を放射している機器や高い頻度で周期性のある無線電波を放射する装置(例えば、情報配信型のビーコン装置)などである。
上記のような問題を解決するために、特許文献1には、一定の周期性を伴うノイズによる悪影響を抑制するために、無線通信において優先順位の高い送信データを周期性のあるノイズを避けて送信することで、無線通信システムの運用上必要性が高いデータの送信成功率を高め、送信効率を向上させることが記載されている。
特開2015−139153号公報
しかしながら、特許文献1に記載の無線通信システムでは、優先順位の高い送信データの送信成功率は向上するものの、優先順位の低い送信データはノイズの周期を避けることができず送信が失敗する機会が増し、再送処理などにより帯域を不要に占有するなど、周囲の無線環境に影響を及ぼす問題が生じる。
本発明は、上述の問題を鑑みてなされたものであり、無線通信環境下で周期性のある干渉ノイズが存在した場合、その周期を確実に避けて送受信すべきデータを通信できることを目的とする。
本発明にかかる無線通信装置は、無線LAN環境で使用する無線通信装置であって、自装置の周囲に存在する無線発信装置から受信電波情報を取得する無線通信部と、ノイズの周期情報を算出するノイズ周期算出部と、送信すべきデータの量と送信レートから送信時間を算出する送信レート算出部と、無線制御部であって、少なくとも、受信電波情報に含まれる受信信号強度の値から受信した電波がノイズであるか否かを判断し、周期情報と、送信時間とをもとに送信時間が周期情報に含まれるノイズが停止している時間内に収まるか否かを判断し、(1)収まる場合は、最適送信レートとして無線通信部に通知し、(2)収まらない場合は、送信レート算出部で設定されている送信レートよりも高い値の送信レートを再設定し、送信時間を再度算出する旨を送信レート算出部に通知する無線制御部と、を備える。
ここで、受信信号強度とは、無線通信に関連する信号強度に加え、例えば電子レンジから発せられる無線通信とは無縁の電波の強度も含む概念である。本発明の無線通信装置によれば、送信すべきデータを最適送信レートで送信できる。周期性のあるノイズが停止している期間にデータ送信を完了でき、さらに、できるだけ高いデータレートでデータを送信することができるため、通信時間を短縮でき、かつ使用帯域占有時間も軽減できる。
また、本発明にかかる無線通信装置は、さらに記憶部を備え、無線制御部は、受信信号強度およびノイズであるか否かの判断結果をノイズ周期算出部に通知し、ノイズ周期算出部は、タイマーを備え、所定の時間をカウントし、無線制御部から通知を受けて、ノイズを検出したときからノイズを検出しなくなったときまでの時間、およびノイズを検出しなくなったときから再びノイズを検出するまでの時間の情報を含む周期情報を記憶部に格納する。
これによれば、受信信号強度およびノイズであるか否かの判断をもとに、ノイズの周期を算出することができる。
本発明にかかる通信制御プログラムは、自装置の周囲に存在する無線発信装置から受信電波情報を取得する情報取得ステップと、ノイズの周期情報を算出するノイズ周期算出ステップと、送信すべきデータの量と送信レートから送信時間を算出する送信レート算出ステップと、受信電波情報に含まれる受信信号強度の値から受信した電波がノイズであるか否かを判断するステップAと、周期情報と、送信時間とをもとに送信時間が周期情報に含まれるノイズが停止している時間内に収まるか否かを判断する判断ステップBとを含み、さらに判断ステップBの実行結果に依存して、(1)送信時間が周期情報に含まれるノイズが停止している時間内に収まる場合は、最適送信レートとして無線通信部に通知し、(2)送信時間が周期情報に含まれるノイズが停止している時間内に収まらない場合は、送信レート算出部で設定されている送信レートよりも高い値の送信レートを再設定し、送信時間を再度算出する旨を前記送信レート算出部に通知する通知ステップと、を含む。
本発明は、無線通信環境下で周期性のある干渉ノイズが存在した場合でも、所定のデータに対する最適な送信レートを選定し、干渉を避けつつ、帯域占有時間も短い良好な通信品質を確保できる。
図1は、本発明の実施の形態にかかる無線通信システムを示す全体図である。 図2は、本発明の実施の形態にかかる無線通信装置の機能ブロック図である。 図3は、本発明の実施の形態にかかる無線通信装置が第一送信レートを選定し、送信すべきデータを送信するまでのフローチャートである。 図4は、本発明の実施の形態にかかる無線通信装置が行う最適な送信レート算出の過程を示すフローチャートである。 図5は、本発明の実施の形態にかかる送信レート算出に用いるデータレートを示した一例である。 図6は、本発明の実施の形態にかかる無線発信装置から発せられる電波である周期性ノイズの周期をグラフに表した一例である。
以下、実施の形態について、図面を参照しながら具体的に説明する。
以下の実施の形態で示される数値、構成要素、構成要素の配置位置などは、一例であり、発明の範囲内において種々の変形や変更が可能である。
(実施の形態)
図1は、本発明の実施の形態にかかる通信システムを示す全体図である。
図1に示すとおり、本発明の実施の形態にかかる通信システム100には、無線通信装置1および無線通信装置2のほか、無線発信装置3などが存在する。
無線通信システム100は、無線通信装置1および無線通信装置2は、互いに無線通信可能な範囲に位置し、無線通信装置1と無線通信装置2との間で無線通信を行っている一方、無線発信装置3からは周期性のある電波が発信されている。
無線通信装置1、2は、無線通信インタフェースを備える通信装置である。無線通信装置1,2は、ノートPC(Personal Computer)、タブレット、スマートフォンなどのユーザが直接装置本体に指示を行うものや、アクセスポイントやブリッジ装置のように無線通信を中継するために用いられる装置などである。また、無線通信は、例えばIEEE802.11規格などに適合する無線LANにより実現される。
無線発信装置3は、周期性のある無線電波を放射する装置である。ここで、周期性のある電波(以後、周期性ノイズと呼ぶ)の一つは、一定期間の間に電波を発信(電波ON状態)したり、停止(電波OFF状態)するなど一定周期で電波の発信と停止を繰り返すような電波である。例えば、電子レンジなどである。また、周期性のある電波には、その他、予め無線通信装置内に決められた、一定の閾値を上回る電波強度(以後、受信信号強度と呼ぶ)の電波などである。つまり、無線発信装置3は、電子レンジなどのように周期がミリ秒単位の電波を放射する装置に限らず、数百μ秒単位の電波を放射する装置であってもよい。
図2は、本発明の実施の形態に係る無線通信装置1の機能ブロック図である。
無線通信装置2は、無線通信装置1と同様の機能を備えているため、詳細な説明を省略する。
図2に示すとおり、無線通信装置1は、無線通信部20、無線制御部21、記憶部22、ノイズ周期算出部23、送信レート算出部24などで構成されている。以下の各機能ブロックは、CPU(Central Processing Unit)(不図示)がメモリ(不図示)に格納されたプログラムを実行することにより実現され、必要により通信インタフェース等をさらに用いて実現され得る。
無線通信部20は、無線通信におけるデータの送受信処理を受け持ち、また周囲の無線通信装置から受信電波情報(例えば、チャネル情報、受信信号強度など)を取得する。本発明の特徴として、送信レートを一定のロジックに従って決める点があるが、無線通信部20は、後述する無線制御部21の通知をもとに所定の送信レートで送信すべきデータを送信する。
無線制御部21は、まずベースとなる送信レート(ベース送信レート)を設定し、記憶部22に格納する。ベース送信レートは、データ送信を始めるときは通信先の通信装置との間の受信電波強度などの信号品質をもとに設定され、既に通信装置間で通信が行われているときは、パケットエラーレートをもとに設定される。
また、無線制御部21は、無線通信部20を介して受信した周囲の電波の受信信号強度が所定の閾値(Gth)を超えているか否かを判断し、閾値(Gth)を超えていた場合は受信した電波がノイズであると判断する。その判断結果は受信信号強度とともにノイズ周期算出部24に通知する。
無線制御部21は、ノイズ周期算出部23で算出され、記憶部22に一時格納されているカウンタ値(周期情報)を取得し、ノイズに周期性があるか否かを判断する。
さらに、無線制御部21は、記憶部22に格納されている周期性ノイズの周期情報をもとに、取得した周期情報と送信レート算出部24で算出された送信時間とを比較して、送信時間が、周期性ノイズが検出されない期間(ノイズが停止している、ノイズ間隙期間)内に収まるか否かを判断する。送信レート算出部24における送信時間の詳細な算出方法は後述する。
そして、無線制御部21は、周期性ノイズが停止している時間内に送信レート算出部24で算出された送信時間が収まらない場合は送信レート算出部24に送信データレートの変更を通知する。その後の詳細は後述するが、無線制御部21は、最終的に設定した所定の送信レート(最適送信レート)で送信すべきデータを送信するように通知する。
記憶部22は、無線制御部21で行われる処理の情報やノイズ周期算出部23で算出される情報を一時格納したり、無線通信部20を介して送受信するデータを格納している。
また、その他無線通信に関する種々の設定情報や装置情報を格納している。
ノイズ周期算出部23は、タイマー(図示しない)を備え、所定の時間をカウントする。また無線制御部21の通知を受けて、ノイズの周期を算出する。すなわち、ノイズ周期算出部23は、一周期のなかで、ノイズを検出し始めたときにカウントを開始し、ノイズを検出しなくなったときにそのカウントしていた時間(後述する図6のT1)を記憶部22に一時格納する。また、ノイズ周期算出部23は、記憶部22に格納すると同時(すなわちノイズを検出しなくなると同時)にタイマーをリセットして、カウントを開始する。その後、再びノイズを検出したときに、カウントしていた時間(後述する図6のT2)を記憶部22に一時格納する。
ノイズ周期算出部23は、ノイズを検出した場合にその周期性を判断するために、予め決められた時間(ループ時間)が経過したか否かを判断する。すなわち、ループ時間が経過するあいだにT1およびT2を何回か算出し、これを記憶部22に格納する。このT1およびT2の情報がすなわち周期情報であり、これにより無線制御部21は検出したノイズの周期性の有無を判断する訳である。
送信レート算出部24は、記憶部22に一時格納されたベース送信レートを取得する。
送信レート算出部24は、無線制御部21から送信すべきデータ量を受け、取得したベース送信レートと送信すべきデータ量をもとに送信すべきデータの送信開始から完了までの送信時間を算出する。
送信レート算出部24は、無線制御部21から送信レートの変更の通知を受けると、現在設定されている送信レートよりも1つ送信レートの高い値を再設定する。そして、再度この送信レートをもとに送信すべきデータの送信開始から完了までの送信時間(以後、単に送信時間t)を算出する。詳細のフローは後述する。
図3は、本発明の実施の形態にかかる無線通信装置がまずベース送信レートを選定するステップから最終的に送信すべきデータを所定の送信レートで送信するステップまでのフローチャートである。
ステップS301にて、無線制御部21は、無線通信部20を介してデータ送信を行う前に通信先の無線通信装置(例えば、無線通信装置2)との間の受信電波強度などの信号品質などをもとにベース送信レートを設定する。また、既に無線通信装置間で通信が行われているときは、パケットエラーレートをもとにベース送信レートを設定してもよい。
ステップS302にて、無線制御部21とノイズ周期算出部23は、以降で説明するステップS303からステップS306までの繰り返し処理(ループA)を開始する。この繰り返し処理により、無線制御部21によるノイズ検出判断やノイズの周期性を算出する処理が継続的に行われる。
ステップS303にて、無線制御部21は、無線通信部20を介して周囲の電波を受信した受信信号強度をもとに所定の閾値Gthを超えているか否か(すなわちノイズであるか否か)を判断する。無線制御部21は、受信信号強度とノイズであるか否かの判断結果とをノイズ周期算出部に通知する。また、無線制御部21は受信信号がノイズであると判断した場合は、ステップS304に遷移する(ステップS303のYes)。ノイズでないと判断した場合は、ステップS305に遷移する(ステップS303のNo)。所定の閾値Gthは、通常、IEEE802.11規格の無線LAN通信で良好な通信を行える受信信号強度(例えば0dBm〜60dB程度)をもとに設定される。
ステップS304にて、ノイズ周期算出部23は、無線制御部21の通知を受けて、図示しないタイマーをリセットして、所定の時間の間、無線通信部20を介して閾値Gthを超えた電波(以後、単にノイズ)を検出している間、カウントし続ける。1周期の中で、ノイズを検出できなくなったときにカウントしていた時間(後述する図6のT1)を記憶部22に一時格納する。ノイズ周期算出部23は、記憶部22に格納すると同時にタイマーをリセットして、カウントを開始し、ノイズを検出できなくなったときからの時間をカウントする。その後、再びノイズを検出したときにカウントしていた時間(後述する図6のT2)を記憶部22に一時格納する。電波を発信している時間T1と電波を発信していない(停止している)時間T2を算出し、一時的に記憶部22に格納する。つまり、ノイズ周期算出部23は、ノイズの周期(T1+T2)も算出することになる。なお、ループAが繰り返されている間のT1およびT2は、記憶部22に一時格納されている。
ステップS305にて、ステップS304で無線通信部20を介してノイズを検出した場合にその周期性を判断するため、ノイズ周期算出部23は、ループAを繰り返す予め決められた時間(ループ時間)が経過したか否かを判断する。ノイズ周期算出部23は、時間が経過した場合は無線制御部21にその旨を通知し、ステップS306に遷移する(ステップS305のYes)。ノイズ周期算出部23は、時間が経過していない場合はステップS303に遷移し(ステップS305のNo)、ループAを継続する。
ステップS306にて、ループ時間が経過するあいだに無線制御部21が、一度もノイズを検出しなかったか否かを判断する。ノイズを検出しなかった場合は、周囲の電波環境にノイズは存在しないと判断し、ステップS311に遷移する(ステップS306のYes)。ループ時間が経過するあいだに一度でもノイズを検出した場合は、ノイズの周期性を判断するためにステップS308に遷移する、(ステップS306のNo)。
ステップS307にて、ループAを終了する。
ステップS308にて、無線制御部21は、記憶部22に一時格納されているT1とT2をすべて取得し、取得したT1とT2から周期性があるか否かを判断する。無線制御部21は、周期性がある場合は送信レート算出部24にその旨を通知しステップS309に遷移する(ステップS308のYes)。周期性があるとは、複数回算出されたT1およびT2がほぼ一致している状態をいう。一方、T1およびT2の複数の実データに一貫性がないなど、周期性がないと判断された場合は、ステップS311に遷移する(ステップS308のNo)。
ステップS309にて、送信すべきデータ量を無線制御部21が設定し、送信レート算出部24で送信時間tを算出し、これをもとに周期性のあるノイズが停止している期間(T2)内に送信すべきデータを送信完了できるか否かを無線制御部21が判断する。ステップS309の詳細(処理(B))については後述するが、最終的に送信すべきデータ量に基づいた最適な送信レート(最適送信レート)が決定される。
ステップS310にて、無線制御部21は、無線通信部20を介して送信すべきデータを最適送信レートで送信する。このようにすれば、周期性のあるノイズが停止している期間にデータ送信を完了でき、さらに、できるだけ高いデータレートでデータを送信することができるため、通信時間を短縮でき、かつ使用帯域占有時間も軽減できる。
ステップS311にて、無線制御部21は、ノイズがない、またはノイズに周期性がない状況にもとづいて、無線通信部20を介して送信すべきデータをベース送信レートで送信する。このようにすることで、従来の送信レートを選定するしくみも利用することができる。
図4は、本発明の実施の形態にかかる無線通信装置が行う最適送信レート算出の過程を示すフローチャートである。図4は、図3のステップS309(処理(B))を詳細に説明したものである。
図5は、本発明の実施の形態にかかる無線通信装置が予め記憶部22に備えているMCS(Modulation and Coding Scheme)とストリーム数(アンテナ数)とデータレート(Mbps)との関係を示したテーブルの一例である。ここで、MCSとは変調方式、符号化率などの組み合わせをインデックス化したもので、例えばIEEE801.11nでは0から31までの32個のインデックスが規定されている。
図6は、本発明の実施の形態にかかる通信システム100で無線発信装置3から発せられる電波である周期性ノイズの時間変化を簡単に図示した一例である。図6は、縦軸が受信信号強度、横軸が時間経過を表している。図6のグラフは、本発明の実施の形態にかかる無線通信装置がノイズと判断する閾値Gth(縦軸)を超えた周期性のある周期性ノイズを表している。
つぎに、本発明の実施の形態にかかる無線通信装置が行う最適送信レートを算出する過程を、図4の説明をもとに図5と図6を用いて、順を追って説明する。
ステップS401にて、無線制御部21は、ユーザが無線通信装置1に備える上位層のアプリケーション(不図示)にデータを入力することにもとづいて、通信プロトコルに合った送信すべきデータ量を設定し、そのデータ量を送信レート算出部24に通知する。ここで、本実施の形態では、送信すべきデータ量を例えば8000bitとする。
ステップS402にて、送信レート算出部24は、記憶部22に一時格納されたベース送信レートを取得する。また、送信レート算出部24は、無線制御部21から送信すべきデータ量を受ける。送信レート算出部24は、取得したベース送信レートと送信すべきデータ量をもとに送信時間tを算出し、無線制御部21に通知する。
ここで本発明の実施の形態にかかる算出方法の一例を次に記載する。
例えば、ベース送信レートは、MCS12、データレート86.7Mbps(図5(a)参照)とすると、送信すべきデータ量を送信するためにかかる時間は、8000(bit)/86.7(Mbps)=93μ秒となる。ここで、無線通信を行うためには、送受信する無線フレームに物理ヘッダ部(プリアンブルなど)やIEEE802.11ヘッダ部などが付加されている。このヘッダ部も送信すべきデータに付加されるため、およそ40μ秒を送信時間に追加して(見込んで)おく必要がある。また、データ送信に対する通信相手からのACK応答処理などの受信期間を含めると、少なくともさらに44μ秒必要になる。このように、送信時間tは、93μ秒+40μ秒+44μ秒=177μ秒と算出できる。送信時間t(μs)を算出する式の一例は、送信すべきデータ量(bit)/ベース送信レート(Mbps)+フレームヘッダ部送信処理(μs)+ACK応答処理(μs)のように表すことができる(式1)。
なお、送信時間tの算出方法は、この一例に限定されるものではなく、送信すべきデータ量と送信レートをもとに導くことができれば方法はどのようなものでもよい。
ステップS403にて、無線制御部21は、記憶部22に格納されている周期性ノイズの周期情報を取得する。取得した周期情報と送信レート算出部24で(式1)から算出された送信時間tを比較して、送信時間tが周期性ノイズの発信していない期間(停止している期間)T2内に収まるか否かを判断する。
ここで、周期性ノイズの周期情報は、図6に示す電波を発信している時間T1と電波を発信していない(停止している)時間T2が含まれている。本実施の形態では、仮にT1を300μ秒、T2を150μ秒とする。
無線制御部21による判断の結果、周期性ノイズが停止している時間内に送信時間tが収まる場合はステップS405に遷移(ステップS403のYes)する。また、無線制御部21は、周期性ノイズが停止している時間内に送信時間tが収まらない場合は送信レート算出部24にMCS変更の通知を行いステップS404に遷移する(ステップS403のNo)。ここで、より具体的なステップS403での処理例は、取得した周期情報からT2(150μ秒)を抽出し、送信レート算出部24で(式1)から算出された送信時間t(177μ秒)を比較する。送信時間tがT2よりも大きいことから周期性ノイズが停止している時間内に収まらないとの判断によりステップS404に遷移する(ステップS403のNo)などである。
ステップS404にて、送信レート算出部24は、無線制御部21からMCS変更の通知を受けると、図5に示す、ベース送信レートとして現在設定されているMCSよりも1つデータレートの高いMCS(MCSインデックスの大きい)を送信レートとして再設定する(図5ではMCS13に相当)。
ここで、本実施の形態では、再設定するMCSは1つ大きいMCSを設定して説明したが、2つ以上インデックスの大きいMCS(例えば、MCS14など)を設定してもよい。このようにすれば、ステップS403とステップS404の一連の処理をより短縮することができるので、算出によるCPUの負荷や処理時間を軽減できる。
上述のMCS変更処理が完了すると、変更された送信レートに基づいて、送信レート算出部24は、再度、送信時間を算出し、その結果、周期性ノイズが停止している時間内に送信時間tが収まるか否かを無線制御部21が判断するため、図4のステップS403に戻り、周期性ノイズが停止している時間内に送信時間tが収まる様になるまでこのループを繰り返す。
このようにして、無線制御部21および送信レート算出部24とは、送信レートを増加させながら、送信時間tが周期性ノイズの停止している時間内に収まるようにする訳である。
ステップS405にて、無線通制御部21は、ステップS403の判断(ステップS403のYes。)をもとに、そのときの送信レートを最適送信レートとして設定し、このレートで送信すべきデータを送信するよう無線通信部20に通知する。
より具体的には、ステップS403とステップS404の一連の処理で(式1)をもとに算出された送信時間t(138μ秒)がT2(150μ秒)よりも小さい(この場合、MCS15を送信レートに設定)ため、周期性ノイズが停止している時間内に収まるとステップS403で判断され、ステップS405に遷移する。
このようにして、ステップS405にて、ステップS403とステップS404で導き出された送信レートに設定されているMCS15(図5(b)参照)を最適送信レートと設定して、無線通制御部21は無線通信部20に通知する。
(まとめ)
上述したように、本発明の実施形態である無線通信装置は、検出する一定以上の強度の電波をノイズと判定し、その強度の時間変化からノイズに周期性があるか否かを判断する。そして、周期性があれば、ノイズが放射されないタイミングが予測できるため、そのノイズ間隙時間内に送信すべきデータを送信できるよう、送信レートを調整する。そして、送信レートが決まると、ノイズが停止した時点からその送信レート(最適送信レート)でデータを送信する。なお、ノイズの間隙時間内にデータ送信が完了するか否かは、ノイズ放射の出方(スケジュール)とともに、送信すべきデータ量にも依存する。データ量が大きいほど、ノイズ間隙時間内に送信することは難しくなり、送信レートを増加させざるを得ないが、技術的な限界もある。その際は送信対象のデータを予め分割するなど、送信効率は低下するものの、既存の周知技術で対応することとなろう。
また、周期情報にはノイズ受信信号強度G1が含まれていてもよい。無線制御部は受信信号強度がG1に達した段階で周期的ノイズ信号の放射開始時刻であることが認識でき、時間T1経過後に所望のデータ転送を開始すべきであることを事前に予測できる。
現実には、強度の揺らぎやジッターにより、T1、T2およびG1は変動するので、送信タイミングを求める際に使用するT2などの上記パラメータの値は、ループAの間に計測された実データを平均するなど加工処理がなされることが好ましい。
従来技術では無線通信におけるデータの衝突を避けるために(CSMA/CAなど)、同じチャネルを使用している複数の無線LAN機器と周期性のあるノイズが存在した場合、そのノイズの周期によっては同時刻(同タイミングで)に通信することができないため、長期間、通信の開始を待つ必要があった。このように、本発明の実施の形態である無線通信装置は、ノイズの間隙時間内に送信すべきデータを送信できることで、従来技術で通信することができなかった通信期間を軽減できる。
無線通信環境下で周期性のある干渉ノイズが存在した場合でも、良好な通信品質を確保したい場合に有用である。
100 無線通信システム
1、2 無線通信装置
3 無線発信装置
20 無線通信部
21 無線制御部
22 記憶部
23 ノイズ周期算出部
24 送信レート算出部

Claims (3)

  1. 無線LAN環境で使用する無線通信装置であって、
    自装置の周囲に存在する無線発信装置から受信電波情報を取得する無線通信部と、
    ノイズの周期情報を算出するノイズ周期算出部と、
    送信すべきデータの量と送信レートから送信時間を算出する送信レート算出部と、
    無線制御部であって、少なくとも、
    受信電波情報に含まれる受信信号強度の値から受信した電波がノイズであるか否かを判断し、
    前記ノイズの周期情報と、前記送信時間とをもとに前記送信時間が前記周期情報に含まれるノイズが停止している時間内に収まるか否かを判断し、
    (1)収まる場合は、最適送信レートとして前記無線通信部に通知し、
    (2)収まらない場合は、前記送信レート算出部で設定されている送信レートよりも高い値の送信レートを再設定し、送信時間を再度算出する旨を前記送信レート算出部に通知する
    無線制御部と、
    を備える無線通信装置。
  2. 前記無線通信装置は、さらに記憶部を備え、
    前記無線制御部は、
    受信信号強度およびノイズであるか否かの判断結果を前記ノイズ周期算出部に通知し、
    前記ノイズ周期算出部は、
    タイマーを備え、所定の時間をカウントし、
    前記無線制御部から前記通知を受けて、ノイズを検出したときからノイズを検出しなくなったときまでの時間、およびノイズを検出しなくなったときから再びノイズを検出するまでの時間の情報を含む周期情報を記憶部に格納する、
    請求項1に記載の無線通信装置。
  3. 無線通信装置に通信制御処理を実行させるための通信制御プログラムであって、
    前記通信制御処理は、
    自装置の周囲に存在する無線発信装置から受信電波情報を取得する情報取得ステップと、
    ノイズの周期情報を算出するノイズ周期算出ステップと、
    送信すべきデータの量と送信レートから送信時間を算出する送信レート算出ステップと、
    受信電波情報に含まれる受信信号強度の値から受信した電波がノイズであるか否かを判断する判断ステップAと、
    前記周期情報と、前記送信時間とをもとに前記送信時間が前記周期情報に含まれるノイズが停止している時間内に収まるか否かを判断する判断ステップBと、
    さらに前記判断ステップBの実行結果に依存して、
    (1)前記送信時間が前記周期情報に含まれるノイズが停止している時間内に収まる場合は、最適送信レートとして前記無線通信部に通知し、
    (2)前記送信時間が前記周期情報に含まれるノイズが停止している時間内に収まらない場合は、前記送信レート算出部で設定されている送信レートよりも高い値の送信レートを再設定し、送信時間を再度算出する旨を前記送信レート算出部に通知する
    通知ステップと、
    を含む、通信制御プログラム。
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