JP5532892B2 - 針装置 - Google Patents

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Description

本発明は、針が一体になった内ハブを筒状の本体内に備えた針装置に関する。
医療用の針装置として、例えば留置針装置が知られている。留置針装置は、輸液や輸血の際に用いられる。留置針装置には、筒状の本体の先端から針部分を突出させ、この針部分を軟質の外針と硬質の内針とで二重構造にしたものがある(特許文献1、2参照)。
このような留置針装置では、軟質の外針から突出した硬質の内針を、患者の腕等に穿刺することにより、硬質の内針とともに軟質の外針も穿刺することができる。さらに、硬質の内針を筒状の本体内に引き込むことにより、軟質の外針のみを穿刺部分に留置することができ、患者が動いた際においても、穿刺部分の痛みを和らげることができ、血管の損傷も防止できることになる。
一方、硬質の内針はチューブが接続された内ハブと一体になっている。硬質の内針を筒状の本体内に引き込む際には内ハブを移動させ、これと一体になって、硬質の内針が筒状の本体内に引き込まれることになる。
前記のような留置針装置では、患者へ投与する薬液等は、内ハブに接続されたチューブから内ハブ内へ供給され、内ハブを経て軟質の外針を通り、患者へ投与されることになる。この薬液等の投与の際に、留置針装置内に空気があると、薬液等とともに空気が血管に入ってしまうことになる。
このため、穿刺に先立って留置針装置内を、あらかじめ生理食塩水、栄養剤等の液体で満たしておくプライミングと呼ばれる操作をすることになる。
特開2006−297062号公報 再公表WO2007/083770号公報
しかしながら、前記のような従来の留置針装置の構成では、プライミング操作をしても、留置針装置内の気泡を排出するのが困難な場合があった。これは、留置針装置内に注入された液体は、内ハブを経て排出されるためである。具体的には、注入された液体は、いったん内ハブ内に流入し、内ハブに形成した孔から流出し、内ハブの外周面と筒状の本体との間の隙間を経て、外針内に至ることになる。この場合、内ハブの外周面に液体が十分に行き渡らず、内ハブの外周面に気泡が滞留し続ける場合があった。
本発明は、前記のような従来の問題を解決するものであり、内ハブの外周面における気泡の滞留を防止することができる針装置を提供することを目的とする。
前記目的を達成するために、本発明の針装置は、先端に針が取り付けられた内ハブと、前記内ハブが収納されている筒状の本体とを備え、前記内ハブは、前記内ハブの径方向に貫通した貫通孔と、前記内ハブの外周面に形成した凹部とを含んでおり、前記内ハブの周方向において、前記貫通孔の開口と前記凹部とがつながっており、前記凹部は、仕切り面を境に分割されており、かつ前記凹部の深さが、前記貫通孔の開口側から前記仕切り面に近づくにつれて浅くなっている部分があることを特徴とする。
本発明によれば、内ハブの外周面における気泡の滞留を防止することができる。
本発明の一実施の形態に係る留置針装置1の外観斜視図。 図1に示した留置針装置1の長手方向の断面図。 図2に示した留置針装置1の先端側の拡大図。 図2の状態から内針8をシールド筒4に引き込んだ状態を示す断面図。 本発明の一実施の形態に係る内ハブ9近傍の拡大断面図であり、内ハブ9の貫通孔22の軸方向における拡大断面図。 本発明の一実施の形態に係る内ハブ9近傍の拡大断面図であり、内ハブ9の貫通孔22の径方向における拡大断面図。 本発明の一実施の形態に係る内ハブ9の拡大斜視図。 比較例に係る内ハブ100の拡大斜視図。 本発明の実施の形態の第2の例に係る内ハブ40の拡大斜視図。 本発明の実施の形態の第3の例に係る内ハブ50の拡大斜視図。 本発明の実施の形態の第4の例に係る内ハブ60の拡大斜視図。
本発明によれば、内ハブの周方向において、貫通孔の開口とつながった凹部を形成したことにより、貫通孔の開口から流出した液体の流れは、凹部に沿って流れるように規制され、内ハブの周方向に進む液体の流れを促進させることができる。このことにより、内ハブの周方向における気泡の排出が促進されることになる。すなわち、本発明によれば、プライミング操作による液体の充填により、空気と液体との置換が確実になり、内ハブの外周面に気泡が滞留することを防止することができる。
前記本発明の針装置においては、前記凹部は、前記貫通孔の開口から流出した液体を前記内ハブの周方向に導くように配置されていることが好ましい。
また、前記内ハブの周方向において、前記貫通孔の開口は前記凹部に挟まれていることが好ましい。この構成によれば、内ハブの周方向における気泡の排出の促進に有利になる。
前記凹部は、仕切り面を境に分割されており、かつ前記凹部の深さが、前記貫通孔の開口側から前記仕切り面に近づくにつれて浅くなっている部分があることが好ましい。この構成によれば、液体の流れとともに気泡が仕切り面に乗り上げ、気泡が内ハブの先端側に流動し易くなり、気泡の排出の促進に有利になる。
また、前記凹部は、前記内ハブの軸方向に延びた部分を含んでいることが好ましい。この構成によれば、内ハブの軸方向における気泡の排出の促進に有利になる。
また、前記内ハブの軸方向において、前記凹部の幅は、前記貫通孔の開口の長さの1/2以下であることが好ましい。この構成によれば、気泡の滞留し易い部分に液体の流れを集中させることができ、気泡の排出に有利になる。
以下、図面を参照しながら本発明の一実施の形態について説明する。本発明は針装置に関するものであり、以下の実施の形態において、針装置は、針部分を外針と内針との二重構造にした医療用の留置針装置の例で説明する。このような留置針装置は、輸液や輸血の際に用いられ、軟質の外針のみを穿刺部分に留置した状態で、輸液や輸血を行なうことができる。
図1は、本発明の一実施の形態に係る留置針装置1の外観斜視図である。図2は、図1に示した留置針装置1の長手方向の断面図である。図3は、図2に示した留置針装置1の先端側の拡大図である。図4は、図2の状態から内針8をシールド筒4に引き込んだ状態を示す断面図である。まず図1−4を参照しながら、留置針装置1の基本的な構成について説明する。
図1、2において、留置針装置1は、シールド筒4の先端に外ハブ5が取り付けられて、筒状の本体2を構成している。本体2の先端側に針部3(図2)を備えている。図1の状態では針部3には、キャップ6が装着されている。シールド筒4及び外ハブ5の材料としては、例えばポリカーボネート、ポリプロピレンが挙げられる。
図3に示したように、針部3は、チューブ状の軟質の外針7の中空部内に、金属製の硬質の内針8が挿通して二重構造になっている。外針7は外ハブ5に固定され、内針8は、内ハブ9に固定されている。内ハブ9の材料としては、例えばポリカーボネート、ポリプロピレンが挙げられる。外針7の材料としては、例えばポリウレタン系エラストマー、ポリテトラフルオロエチレン等のフッ素樹脂が挙げられる。
図3において、内針8は内ハブ9の孔27を挿通している。孔27の端部27aに接着剤を塗布することにより、内針8を内ハブ9に固定することができる。内針8は貫通孔22内に突出している。内針8の突出量を十分大きく設定しておけば、製造時に内針8の突出量がばらついても、内針8が貫通孔22内に突出していることには変わりない。例えば図6、7に示したように、貫通孔22の内ハブ9の軸方向における長さを長くしているのは、内針8の貫通孔22内への突出量を確保するためである。このことにより、孔27の端部27aと内針8の端部8aとの間の距離が確保され、接着剤が内針8の中空部に入り、接着剤が内針8を塞ぐことを防止している。
図2に示したように、内ハブ9は本体2内に収納されており、シールド筒4内を、シールド筒4の軸方向に移動可能である。内ハブ9には、シール用のOリング15が装着されている。内ハブ9の後端側の管状部20に、チューブ10が接続されている(図5参照)。チューブ10を矢印a方向に引くことにより、内ハブ9はシールド筒4内を矢印a方向に移動する。このことにより、内ハブ9と一体の内針8は、図4に示したように、シールド筒4内に引き込まれることになる。
図1において、シールド筒4には、シールド筒4の外周を包み込むようにリング部16が取り付けられている。リング部16には、一対の翼部17が一体になっている。さらに、シールド筒4には、ハブ移動規制部材11が取り付けられている。ハブ移動規制部材11は、一対の片持部12を備えている。図1では、一対の片持部12のうち一方しか図示されていないが、シールド筒4の外周面を挟むように、一対の片持部12が配置されている。
図1の状態で、一対の翼部17を上方に持ち上げ、一対の片持部12の先端部12aをリング部16に押し付けるように把持すれば、この把持の間はハブ移動規制部材11がシールド筒4に固定されることになる。
一方、図2に示したように、ハブ移動規制部材11は、ストッパー13が一体になっている。図2の状態では、ストッパー13の先端13aが、内ハブ9の後端面9aに当接している。
このため、ハブ移動規制部材11の片持部12を把持している状態では、内ハブ9及びこれと一体の内針8の移動も規制されることになる。したがって、この状態では、内針8がシールド筒4側に押し戻されることなく、内針8を患者に穿刺することが可能になる。
内針8の穿刺の際に、軟質の外針7も穿刺されることになる。内針8及び外針7を穿刺した後に、片持部12の把持を解除し、チューブ10を矢印a方向に引くことにより、図4に示したように、内ハブ9と一体の内針8は、シールド筒4内に引き込まれることになる。このことにより、軟質の外針7のみを穿刺部分に留置することができ、患者が動いた際においても、穿刺部分の痛みを和らげることができ、血管の損傷も防止できることになる。
図4の状態において、患者へ投与する薬液等の液体は、チューブ10から内ハブ9内へ供給される。内ハブ9は、流路21と内ハブ9の径方向に貫通した貫通孔22とを備えており、流路21と貫通孔22とがつながっている。内ハブ9内に供給された液体は、流路21及び貫通孔22を経て、内ハブ9から流出することになる。内ハブ9から流出した液体は、本体2内を経て外針7の中空部に至り、体内に投与されることになる。
ここで、薬液等の投与の際に、留置針装置1内に空気があると、薬液等とともに空気が血管に入ってしまうことになる。このため、穿刺に先立って、留置針装置1内に、あらかじめ生理食塩水、栄養剤等の液体を充填するプライミングと呼ばれる操作をすることになる。
図5−7を参照しながら、プライミング操作時の液体の流れについて説明する。図5は、図2における内ハブ9近傍の拡大断面図を示している。図5には、内ハブ9の貫通孔22の貫通方向における断面が示されている。図6は、図5の断面方向と直交する方向における内ハブ9近傍の拡大断面図を示している。図7は、内ハブ9の拡大斜視図を示している。
プライミング操作は、図2のように内針8が外針7から突出した状態で行なう。図5において、プライミング操作時には、チューブ10側から内ハブ9に向けて(矢印b方向)生理食塩水等の液体が供給されることになる。内ハブ9に供給された液体は、流路21を経て貫通孔22に流入する。貫通孔22内に流入した液体は、内ハブ9の外周面側すなわち貫通孔22の両端の開口側に向けて(矢印c方向)流動するとともに、内針8内に向けて(矢印d方向)流動する。
矢印c方向に流動した液体は、内ハブ9の外周面と外ハブ5の内周面との間を通って、内ハブ9の先端26側に向かうことになる。貫通孔22の両端の開口から流出した液体の流れについて説明する前に、内ハブ9の構成及び内ハブ9と外ハブ5との関係について説明する。
図7は、内ハブ9の拡大斜視図を示している。内ハブ9の外周面23は、外周面23を窪ませた凹部23aを形成している。凹部23aは貫通孔22の開口につながっている。図7の例では、内ハブ9の周方向において、凹部23aは貫通孔22を挟むように形成されている。また、凹部23aは、仕切り面23bを境に分割されている。
なお、図7の図示は、内ハブ9の外周面の一部であり、貫通孔22の他方の開口側(紙面の裏側)にも、図7の図示と同様に、内ハブ9の周方向において、凹部23aが貫通孔22を挟むように形成されている。
以下、貫通孔22から流出した液体の流動について具体的に説明する。図7の矢印e、f及びgは、貫通孔22から流出した液体の流動方向を示している。図7に示したように、内ハブ9の周方向において、貫通孔22の開口の両側は、一対の凹部23aとつながっている。凹部23aの形成部分では、液体は凹部23aに案内されて流動することになる。
このため、貫通孔22から液体が内ハブ9の先端26側に流出すると、貫通孔22から流出した液体の一部は、凹部23aに沿って流れるように規制され、貫通孔22の両側において、内ハブ9の周方向に進む流れ(矢印e)が生じることになる。
また、前記の通り、凹部23aは、仕切り面23bを境に分割されている。凹部23aの深さは、貫通孔22の開口側から仕切り面23bに近づくにつれて浅くなっている。したがって、仕切り面23bは、凹部23aの形成部分に比べ、外ハブ5(図5、6)の内周面と近接しているが、完全に密着した状態ではない。このため、仕切り面23bと外ハブ5の内周面との間には、隙間を形成している。したがって、図7の矢印eで示した液体の流れは、仕切り面23b上に乗り上げることができる。
また、図5、6に図示されている内ハブ9の外周面23は、凹部23aの形成されていない部分である。図5、6における内ハブ9の外周面23は、外ハブ5の内周面と近接しているが、完全に密着した状態ではない。このため、内ハブ9の外周面23と外ハブ5の内周面との間には、隙間31を形成している。したがって、図7の矢印f、gで示した液体の流れは、隙間31(図5、6)を、流動しながら、内ハブ9の先端26側に向かうことになる。
すなわち、貫通孔22から流出した液体は、全体として見れば、内ハブ9の先端26側に向かって内ハブ9の軸方向に進むことになるが、凹部23aによる液体の流れの規制により、内ハブ9の周方向に進む流れも促進されることになる。
図3において、内ハブ9の先端26にまで流れた液体は、さらに外針7内に向かうことになる。内ハブ9の先端26近傍と外ハブ5の内周面とは、完全に密着した状態ではなく、隙間33を形成している。また、外ハブ5の孔35と内針8との間にも隙間34が形成されている。さらに外針7の内周面と内針8の外周面との間にも隙間35が形成されている。
このため、内ハブ9の先端26の手前にまで流れた液体は、隙間33、隙間34及び隙間35を経て、外針7の先端から流出(矢印h)することになる。他方、図5において矢印d方向に進む液体は、内針8の中空部を経て、図3の矢印iで示したように、内針8の先端から流出することになる。
したがって、前記のようなプライミング操作により、留置針装置1において、貫通孔22から内針8及び外針7の先端までの間の空間及び隙間には、液体が充填され、これらの空間及び隙間からは空気が排出されていることになる。
次に、本実施の形態における内ハブ9を比較例と比較しながら説明する。図8は比較例に係る内ハブ100の斜視図を示している。内ハブ100は、凹凸のない外周面101に貫通孔102を形成したものである。このため、内ハブ100は図7に示した内ハブ9のように、凹部23aは備えていない。
図8の内ハブ100において、貫通孔102からの液体は、内ハブ100の先端103側に向かって流出する。このため、内ハブ100の先端103側に向かって進む液体の流れ(矢印j、k)は強くなり、この流れと共に空気も排出され易くなる。
これに対して、内ハブ100の周方向への流れ(矢印m)は弱くなる。このため、内ハブ100の周方向においては、貫通孔102の開口から離れるにつれて、液体が行き渡りにくくなる。したがって、内ハブ100の周方向のうち、貫通孔102の開口から遠ざかった部分については、気泡が滞留し易くなる。
本実施の形態では、前記の通り、図7に示したように、凹部23aを形成したことにより、貫通孔22の開口から流出した液体を、貫通孔22の両側に分流させ、内ハブ9の周方向に進む流れも促進させることができる。このため、内ハブ9の周方向のうち、貫通孔22の開口から遠ざかった部分についても、気泡の排出が促進されることになる。
また、前記のように、凹部23aの深さは、貫通孔22の開口側から仕切り面23bに近づくにつれて浅くなっている。このことにより、液体の流れとともに気泡が仕切り面23bに乗り上げ、気泡が内ハブ9の先端26側に流動し易くなっている。このことも、気泡の排出促進に有利になる。
なお、凹部23aにおいて、仕切り面23bに近づくにつれて深さが浅くなっている部分は、凹部23aの全体でもよいが凹部23aの一部であってもよい。例えば、凹部23aの途中から仕切り面23bに近づくにつれて深さが浅くなっている構成であってもよい。
したがって、本実施の形態によれば、プライミング操作による液体の充填により、空気と液体との置換が確実になり、内ハブ9の外周面に気泡が滞留することを防止することができる。
ここで、実験確認によると、気泡の滞留は外周面全体に及ぶのではなく、特定の部分に集中する傾向がある。このため、凹部23aの大きさは、気泡の滞留し易い部分に液体の流れが集中するように、大き過ぎないように形成すると、気泡の排出に効果的である。具体的には、図7の内ハブ9の軸方向において、凹部23aの幅Wは、貫通孔22の開口の長さLの1/2以下であることが好ましい。このことは、以下の図9−11に示す例においても同様である。
以下、図9−11を参照しながら、別の例について説明する。前記の例と同一構成又は近似した構成については、同一符号を付して、説明は省略する。図9−11では、貫通孔22の開口の一方の側を図示しているが、貫通孔22の開口の他方の側にも、図9−11の図示と同様の形状が形成されている。
図9は、本実施の形態の第2の例に係る内ハブ40の拡大斜視図を示している。図7に示した内ハブ9は、凹部23aが仕切り面23bを境に分割されているのに対し、図9に示した内ハブ40は、貫通孔22の形成部分を除く内ハブ40の全周に亘り、凹部23aを形成している。
この構成では、図7の例と同様に、内ハブ9の先端26側に向かう矢印f、gで示した液体の流れが生じる。さらに、この構成によっても、図7の例と同様に、凹部23aに沿って内ハブ9の周方向に進む流れ(矢印e)を促進させることができ、気泡の排出が促進されることになる。
図10は、本実施の形態の第3の例に係る内ハブ50の拡大斜視図を示している。内ハブ50の外周面51は、外周面51を窪ませた凹部51aを含んでいる。内ハブ50は、凹部51aが内ハブ50の軸方向に延びた部分を含んでいる点が、前記の図7、9に示した例と異なっている。
凹部51aの一部は、凹部51aの底面から突出した突起52により分岐している。凹部51aは、A部においては、貫通孔22とつながっている。A部より内ハブ9の先端53側の部分(B部)においては、凹部51aは内ハブ9の軸方向に延びるように形成されている。
図10の例においても、図7の例と同様に、内ハブ50の先端53側に向かう矢印f、gで示した液体の流れが生じる。凹部51aのA部においては、内ハブ50の周方向に進む流れ(矢印n、p)が生じる。また、突起52の表面と外ハブ5(図5)の内周面との間は、完全に密着した状態ではなく隙間を形成している。このため、突起52を乗り越えさらに周方向に進む流れ(矢印n)も生じることになる。
したがって、図10の構成では、凹部51aに沿って内ハブ50の周方向に進む流れ(矢印n、p)を促進させることができるとともに、内ハブ50の軸方向に進む流れ(矢印r)も促進させることができる。このため、図10の構成では、内ハブ50の軸方向における気泡の排出の促進にも有利になる。
図11は、本実施の形態の第4の例に係る内ハブ60の拡大斜視図を示している。内ハブ60の外周面61は、外周面61を窪ませた凹部61aを含んでいる。内ハブ60は、凹部61aが内ハブ60の軸方向に延びた部分を含んでいる点が、前記の図7、9に示した例と異なっている。
貫通孔22の外周部分は、凹部61aの形成部分を残して、突起62により囲まれている。凹部61aは、A部においては、貫通孔22とつながっている。A部より内ハブ60の先端63側の部分(B部)においては、凹部61aは内ハブ60の軸方向に延びるように形成されている。
図11の例においても、図7の例と同様に、内ハブ50の先端53側に向かう矢印f、gで示した液体の流れが生じる。凹部61aのA部においては、内ハブ50の周方向に進む流れ(矢印n、p)が生じる。また、外表面61のうち凹部61aを形成していない部分と外ハブ5(図5)の内周面との間は、完全に密着した状態ではなく隙間を形成している。このため、外表面61を乗り越えさらに周方向に進む流れ(矢印n)も生じることになる。
したがって、図11の構成においても、図10の構成と同様に、凹部61aに沿って内ハブ60の周方向に進む流れ(矢印p、n)を促進させることができるとともに、内ハブ60の軸方向に進む流れ(矢印r)も促進させることができる。このため、図11の構成においても、内ハブ60の軸方向における気泡の排出の促進にも有利になる。
以上、内ハブの各種例を説明したが、内ハブの形状は、貫通孔の開口と凹部とがつながっており、凹部により貫通孔の開口から流出した液体を内ハブの周方向に導くことができる形状であればよく、前記の各種例に限るものではない。
以上のように、本発明に係る針装置は、内ハブの外周面における気泡の滞留を防止することができるので、例えば輸液や輸血の際に用いられる医療用の針装置として有用である。
1 留置針装置
2 筒状の本体
3 針状部
4 シールド筒
5 外ハブ
7 外針
8 内針
9,40,50,60 内ハブ
22 貫通孔
23,51,61 内ハブの外周面
23a,51a,61a 凹部
23b 仕切り面
26,53,63 内ハブの先端

Claims (5)

  1. 先端に針が取り付けられた内ハブと、
    前記内ハブが収納されている筒状の本体とを備え、
    前記内ハブは、
    前記内ハブの径方向に貫通した貫通孔と、
    前記内ハブの外周面に形成した凹部とを含んでおり、
    前記内ハブの周方向において、前記貫通孔の開口と前記凹部とがつながっており、
    前記凹部は、仕切り面を境に分割されており、かつ前記凹部の深さが、前記貫通孔の開口側から前記仕切り面に近づくにつれて浅くなっている部分があることを特徴とする針装置。
  2. 前記凹部は、前記貫通孔の開口から流出した液体を前記内ハブの周方向に導くように配置されている請求項1に記載の針装置。
  3. 前記内ハブの周方向において、前記貫通孔の開口は前記凹部に挟まれている請求項1又は2に記載の針装置。
  4. 前記凹部は、前記内ハブの軸方向に延びた部分を含んでいる請求項1からのいずれかに記載の針装置。
  5. 前記内ハブの軸方向において、前記凹部の幅は、前記貫通孔の開口の長さの1/2以下である請求項1からのいずれかに記載の針装置。
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