JP5532079B2 - 冷蔵庫 - Google Patents

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Description

本発明は冷蔵庫、特に冷蔵温度帯より高い中温(10〜20℃程度)を維持する貯蔵室または貯蔵エリアを具備する冷蔵庫に関するものである。
従来の冷蔵庫において、保存される食品の種類や保存期間により最適な温度帯は異なるため、食品に合わせて異なる貯蔵室に保存することは一般的に行われている。例えば、生肉や生魚などは、すぐ使う場合にはチルド室(0℃程度)、長期間保存する場合には冷凍室(−18℃程度)に保存され,野菜や果物は野菜室(6℃程度)、調理後の食品など大多数は冷蔵室(3℃程度)に保存される。
一方、中温温度帯における保管が望ましい食品、例えば米や油などは、容量が大きいこともあり、一般的に「冷暗所」と呼ばれる、いわゆる「涼しくて暗い場所」として、台所の棚の中や台所周辺の収納庫に保管されてきた。また、低温障害の発生しやすい野菜や果物、例えばナスやキュウリ、バナナなども、冷暗所に保管することが多い。
しかし、近年の住宅は高断熱・高気密化が進み、またリビングとの一体化などにより、住宅内の台所の位置も、南や北側など室温が中温度帯を満たさない可能性のある箇所に配置されることが多くなり、中温度帯で保管することが望ましい食品のための冷暗所を確保することが困難になってきている。
そこで、従来の冷暗所を備えた冷蔵庫として、各貯蔵室に供給する空気を冷却する冷却器の蒸発温度を高く設定することにより、第3の貯蔵室を10〜15℃の中温に維持するものが提案されている(例えば特許文献1参照)。
また例えば、冷暗所の温度帯を含む、0℃以上20℃以下となる第3の温度室を冷蔵庫の最上部に配置し、第3の温度室を、他の温度室とは独立した冷却システムで冷却するものが提案されている(例えば特許文献2参照)。
特開平10−054641号公報(段落[0014]−[0016]、図1) 特開2001−133110号公報(段落[0044]−[0060]、図2)
しかし従来の蒸発温度を高く設定した冷蔵庫では、第3の貯蔵室において、貯蔵容器内を中温に維持できるので、冷蔵温度では保存温度が低過ぎる亜熱帯作物や米等の食品を良好に保存することができるが、第3の貯蔵室を中温に維持するために冷却器の蒸発温度を高く設定しているため、第1、第2の貯蔵室の保存温度も高くなって、冷凍保存をすることは不可能であり、また外気(設置場所)温度が10℃以下の低温時には、蒸発温度も低下し、貯蔵室内を昇温する手段がないため、第3の貯蔵室を中温に維持することができないという課題があった。
また、従来の他の温度室とは独立した冷却システムで冷却する冷蔵庫では、独立した冷却システムにより第3の温度室を0℃以上20℃以下に維持しているので、冷凍、冷蔵保存に加え、従来「冷暗所」に保管されていた食品を、適正な温度管理のもとで長期間保存できるが、冷却システムが2つ必要になるためコストが高くなり、また、冷却システムを独立させても、外気温度が低い場合には、第3の温度室を中温に維持することができないという課題があった。
本発明は、上述のような課題を解決するためになされたものであり、外気温度によらず10℃〜20℃程度の中温を維持する中温室を有する冷蔵庫を提供することを目的とする。
本発明に係る冷蔵庫は、断熱性能を有する筐体内に形成され、貯蔵室内の温度が10℃〜20℃程度の中温に維持される中温室を含む複数の貯蔵室と、圧縮機、凝縮器、冷却器、絞り装置を有する冷凍サイクルと、前記中温室と隣接して配置され、前記圧縮機を収容する機械室と、前記圧縮機と前記凝縮器の間の冷媒配管に設けたバイパス配管と、前記圧縮機と前記凝縮器の間の冷媒配管に設け、前記バイパス配管への冷媒流入を切換える開閉弁と、前記開閉弁を開閉する冷媒供給切換手段とを備え、前記機械室と前記中温室との間を区画する伝熱境界壁の熱通過率が、前記中温室を区画する他の境界壁の熱通過率よりも高く設定され、前記バイパス配管を前記中温室内に設置したものである。
本発明は、外気温度によらず中温を維持することが可能な中温室を有する冷蔵庫を得ることができる。





本発明の実施の形態1における冷蔵庫の概略構成図(正面断面図)である。 本発明の実施の形態1における冷蔵庫の概略構成図(側面断面図)である。 本発明の実施の形態1における冷蔵庫の概略構成図(上面断面図)である。 本発明の実施の形態1における中温室の斜視図である。 本発明の実施の形態1における中温室の概略構成図である。 本発明の実施の形態1における機械室との境界壁の熱通過率を変更した際の、外気に対する中温室の到達温度の解析データの一例を示す図である。 本発明の実施の形態1における機械室との境界壁の断熱性能に対する中温室の到達温度の解析データ(外気0℃)の一例を示す図である。 本発明の実施の形態2における中温室の概略構成図である。 本発明の実施の形態2における機械室との境界壁の熱通過率を変更した際の、冷気の吹出風量に対する、中温室の目標温度到達時間の解析データの一例を示す図である。 本発明の実施の形態3における中温室の概略構成図である。 本発明の実施の形態3における機械室との境界壁の熱通過率に対する、中温室の目標温度到達時間の解析データの一例を示す図である。 本発明の実施の形態4における中温室の概略構成図である。
実施の形態1.
図1は、本発明の実施の形態1における冷蔵庫の概略構成図(正面断面図)、また図2は、図1中のA−A'断面における、本発明の実施の形態1における冷蔵庫の概略構成図(側面断面図)である。なお、以下の説明において、正面、背面、上下、左右、前後は、冷蔵庫を前面側、つまり使用者が食品の収納動作を行う側から見た場合の方向を意味している。
図1および図2に示すように、冷蔵庫1000は、外箱及び外箱内に収納されて庫内壁を形成する内箱、外箱と内箱の間に発泡充填させたウレタン断熱材からなる断熱性能を有する筐体に複数の貯蔵室を形成しており、本実施の形態1では冷蔵庫1000はさらに中温室600を有している。
詳細に説明すると、冷蔵庫1000は、上から冷蔵室100、冷蔵室100の下に製氷室200および切替室300が並行に設置され、製氷室200の下に冷凍室400、野菜室500、切替室300の下に、冷凍室400および野菜室500に隣接して中温室600を備えている。また冷蔵室100の内部には、卵室110およびチルド室120が区画して配置され、中温室600の内部には中温室ケース601が設置されている。一番下の中温室ケース601は上2つの中温室ケース601とは独立して引き出すことができる。なお、中温室600は一般的に5℃以下で低温障害を起こすナスやキュウリ等の野菜や、15℃前後での保存が好ましい米など従来いわゆる冷暗所に保存することが推奨されている食品を保存することを目的としており、中温室600内は10〜20℃程度のある程度幅をもった温度帯に庫内温度が保たれている。
また、冷蔵庫1000には、各貯蔵室へ供給する空気を冷却する冷凍サイクル回路と、この冷凍サイクル回路によって冷却された空気を各貯蔵室へ供給するための風路を備えており、冷蔵庫1000は冷却器1002により庫内を循環する空気を冷却して、収納する食品を冷却する。
冷凍サイクル回路は、圧縮機1001、圧縮機1001から吐出された冷媒を放熱することで凝縮させる凝縮器(一例としてフィンチューブ型熱交換器)、凝縮器から流出した冷媒を膨張させる絞り装置(図示せず)、および、絞り装置で膨張した冷媒によって各貯蔵室へ供給する空気を冷却する冷却器1002等によって構成されている。圧縮機1001は、例えば、冷蔵庫1000の背面側の下部に配置されている。冷却器1002は、後述する冷却風路1010に設けられている。また、冷却風路1010には、冷却器1002で冷却された空気を各貯蔵室へ送り、冷蔵庫1000内で空気を循環させる空気搬送手段1003が設けられている。
図3は、図1中のB−B'断面における、本発明の実施の形態1における冷蔵庫の概略構成図(上面断面図)である。
本実施の形態に係る冷蔵庫1000の背面の下部には、機械室700が形成されており、その機械室700の中には、圧縮機1001が収容されている。なお、本来であれば圧縮機1001の吐出側からは配管が接続されているが、ここでは省略する。機械室700内において圧縮機1001は右に寄せて配置されている。また、図2および図3に示すように、中温室−機械室境界壁1aの上端は圧縮機1001の上端よりも高く、中温室−機械室境界壁1aの幅は圧縮機1001の幅よりも広くなるように形成されている。これにより、中温室600が機械室700と隣接する背面面積が40%程度でも、後述する圧縮機1001からの放熱を有効活用することができる。なお、冷蔵庫1000全体は庫内と周囲との間は断熱材で覆われ熱遮蔽しており、全体の内外温度差により熱の出入りが、圧縮機1001は発熱量の大きい自己発熱部品のため、機械室700内の温度は冷蔵庫1000の内部の温度とは無関係に外気の温度と圧縮機1001などの発熱量により決まる。
また、圧縮機1001の吐出側は、冷蔵室100の背面や冷蔵庫1000の底部の水溜部などに設けられた図示しない凝縮器と接続されており、凝縮器の吐出側は、冷蔵庫1000の外箱の背面の内側面に配置された図示しない放熱パイプに接続されている。また、放熱パイプと内箱との間には真空断熱材などの断熱材が介在している。
次に、冷凍サイクル回路の動作について説明する。
圧縮機1001から吐出された冷媒は凝縮器へ流入して冷却され、凝縮する。さらに凝縮器から流出した冷媒は、放熱パイプを流通することで自然放熱し、その後冷却器1002へ流入する。この冷却器1002から流出した冷媒は、吸入管を流通して再び機械室700内の圧縮機1001へ流入する。
なお放熱パイプは、冷蔵庫内と外気との温度差により冷蔵庫1000の外表面に結露するのを防ぐ役割もあり、背面に限らず側面などに配置されていてもよい。また、放熱面積を拡大するために外箱の背面と放熱パイプをアルミテープなどで固定したり、放熱パイプを折り曲げて配置してもよい。ただし冷却器1002と放熱パイプが近接していると、断熱材を介在させていても放熱パイプからの熱が冷却器1002や冷却器1002周辺に伝わり、冷蔵庫1000の冷凍能力を低減させるため、冷却器1002の背面を避けて冷蔵室100の背面側などに放熱パイプを集中して配置し、放熱パイプを冷却器1002から遠ざけることで放熱パイプからの熱影響を抑制させることが好ましい。
この冷凍サイクル回路によって冷却された空気を各貯蔵室へ供給するための風路は、冷却風路1010、戻り風路1020、冷蔵室戻り風路101等から構成されている。冷却風路1010は、冷却器1002にて冷却された空気が、冷蔵室100、切替室300、および冷凍室400に搬送される通風路である。この冷却風路1010は、例えば冷蔵庫1000の背面部に形成されている。戻り風路1020は、各室を冷却した空気が、冷却器1002へ搬送される通風路である。冷蔵室戻り風路101は、冷蔵室100を冷却した空気が、野菜室500に搬送される通風路である。冷蔵室100を冷却した空気は、野菜室500の天面に区画して配置された図示しない野菜室戻り風路において、野菜室500を冷却した空気と混合され、冷却器1002に搬送される。
図4は、本発明の実施の形態1における中温室の斜視図(内部は割愛)、また図5は、本発明の実施の形態1における中温室の概略構成図である。
図4および図4において、中温室600は、前面は中温室扉602、底面は中温室底面境界壁603、左側面は中温室側面境界壁604により、それぞれ外気から断熱されている。また隣接する貯蔵室に対しても、背面において、下部の機械室700に対しては中温室−機械室境界壁1a(以降「伝熱境界壁」とも呼ぶ)、上部の冷却風路1010(または戻り風路1020)に対しては中温室−冷却風路境界壁1b、天面の切替室300に対しては中温室−切替室境界壁1c、右側面において、上部の冷凍室400に対しては中温室−冷凍室境界壁1d、下部の野菜室500に対しては中温室−野菜室境界壁1eにより断熱されている。また、図2および図3に示すように、中温室−機械室境界壁1aの上端は圧縮機1001の上端よりも高く、中温室−機械室境界壁1aの幅は圧縮機1001の幅よりも広くなるように形成されている。また図5において、中温室ケース601は、図示しないベアリング式レールやローラー式レールなどのレール等の案内冶具に沿って、中温室扉602側に引き出すことができ、着脱可能な構成となっている。なお図4では、中温室ケース601が、上から小さいケースから順に3個設置されているが、サイズ、数量についてはこれに限るものではない。
次に、図1から図5を用いて本実施の形態1に係る冷蔵庫の動作について説明する。
図1において、冷蔵庫1000の内部では、一般的に冷却器1002で冷却された庫内空気が空気搬送手段1003によって冷却風路1010を経由して各貯蔵室へ搬送される。そして、各貯蔵室を冷却した後の戻り空気が戻り風路1020を経由して再度冷却器1002に戻る周回風路となっている。
冷却器1002によって冷却された空気は、一般的に−20℃以下となるが、各貯蔵室への流入空気量を調節する、あるいは別の貯蔵室の冷却後空気を流用することによって、例えば冷蔵室100は3℃程度、チルド室120は0℃程度、製氷室200は−10℃程度、切替室300は−18〜−7℃程度、冷凍室400は−18℃程度、野菜室500は6℃程度、中温室600は10〜20℃程度に庫内温度が維持される。
ここで、冷蔵庫1000において、貯蔵室内の温度を上昇させる原因となるのは、気候によって変動する外気(室内などの冷蔵庫1000設置場所)温度と、外気温度より高温となる圧縮機1001、および凝縮器1004である。そのため、各貯蔵室ではこれらの影響を抑制するために断熱性能を強化している。中温室600内においても、図4および図5に示したように、背面上部を冷却風路1010、天面を切替室300、右側面を冷凍室400、および野菜室500と面しており、つまり大なり小なり断熱性能を有する境界壁にて区画されている。しかし、境界壁により断熱されていても冷輻射により冷却され、冷気の流入がなくても徐々に温度は低下し、外気よりも低くなるため、低外気時に中温(特に10℃以上)を維持するのが困難となる。外気変動によらず中温を維持するためには、熱のバランスを変更して熱の放出位置を変える必要があり、そのために本実施の形態1では、中温室600と外気より高温となる機械室700(一般的に外気温度+20℃程度)との間を区画する伝熱境界壁の断熱性能を低下させることで、機械室700内に収容された圧縮機1001などの排熱を積極的に庫内へ放熱させる。
次に、熱通過率と外気温度と中温室600の到達温度との関係について説明する。
図6は、中温室−機械室境界壁1aの熱通過率を変更した際の、外気温度(=中温室初期温度)に対する中温室600の到達温度の解析データの一例であり、(a)は図1〜図5のように、中温室600を冷凍室400と野菜室500に隣接して設置した場合(容積40L、背面面積の40%が機械室700と隣接)の外気と中温室到達温度との関係を示す図であり、(b)は野菜室500全体を中温室600で代替することを想定した場合(容積100L、全背面面積が機械室700と隣接)の外気と中温室到達温度との関係を示す図である。図において、横軸は外気温度、縦軸は中温室到達温度であり、図中の21aは伝熱境界壁の熱通過率6.4W/mKのとき、21bは熱通過率4.1W/mKのとき、21cは熱通過率2.6W/mKのとき、21dは熱通過率0.5W/mKのときのデータを示す。また、図中の22は中温室目標設定温度範囲(=10〜20℃)を示している。なお伝熱境界壁以外のその他の境界壁については、一般的な断熱材として、中温室−冷却風路境界壁1b、中温室−切替室境界壁1c、中温室−冷凍室境界壁1d、中温室−野菜室境界壁1eについては発泡スチロール(熱通過率1.0〜1.5W/mK)、中温室扉602、および中温室底面境界壁603についてはウレタン(熱通過率0.5W/mK程度)、中温室側面境界壁604については真空断熱材(熱通過率0.1W/mK程度)を想定している。
図6(a)より、中温室−機械室境界壁1aの熱通過率を大きく、すなわち断熱性能を低下させることにより、中温室600の温度は、低外気時には機械室700からの排熱の影響により外気温度より高く、高外気時には他の貯蔵室からの冷輻射により外気温度より低くなっていることが示されている。特に熱通過率4.1W/mKのときおよび熱通過率2.6W/mKのときの到達温度は、低外気時には外気温度より5℃以上高く、高外気時には外気温度より10℃以上低くなっており、冷暗所を再現する温度帯を得ることが可能となる。したがって、これまで冷蔵室100に保存されていた油や乾物、また野菜室500に保存されていた亜熱帯性作物など、冷暗所に保存したほうがよい食品を中温室600に保存することにより、低温障害を抑制し、保存品質を向上させることが可能となる。また上記食品に対して、より高温で保存するために冷却負荷が低減するため、省エネ効果も得られる。
なお図6(b)で示されているように、機械室700との接触面積が大きい場合には、外気および機械室700の影響が図6(a)に比べ過度に大きくなり、境界壁の熱通過率が大きいと到達温度はより高くなり、低外気時だけでなく高外気時にも中温室600の温度が外気温度より高くなってしまうため、機械室700との接触面積を最適化する必要がある。
次に、冷却システムを追加することなく中温室600を中温温度帯に維持するための熱通過率について説明する。
熱源の存在しない冷蔵庫1000において、中温温度帯の貯蔵室を形成するのに最も困難となるのは、10℃以下の低外気時に貯蔵室内を10℃以上に維持することであり、本実施の形態1では、10℃以上に昇温する手段として、圧縮機1001の排熱を利用するため中温室−機械室境界壁1aの断熱性能を低下させている。図7は、外気温度(=中温室初期温度)が0℃のときの、中温室−機械室境界壁1aの断熱性能に対する中温室600の到達温度の解析データの一例であり、(a)は境界壁の熱通過率に対する到達温度の関係を示す図、(b)は境界壁の熱抵抗に対する到達温度の関係を示す図である。図中の23aは図1〜図5のように、中温室600を冷凍室400と野菜室500に隣接して設置した場合(容積40L、背面面積の40%が機械室700と隣接)、23bは野菜室500全体を中温室600で代替することを想定した場合(容積100L、全背面面積が機械室700と隣接)のデータである。
図7より、中温室−機械室境界壁1aの断熱性能を低下させるほど、中温室600の温度は、機械室700からの排熱の影響により上昇し、中温室600を冷凍室400と野菜室500に隣接して設置した場合、野菜室500全体を代替した場合のどちらの場合でも、中温室600の温度を目標設定温度範囲22に到達させるには、図7(a)より熱通過率を5.3W/mK以上、図7(b)より熱抵抗を0.19mK/W以下に設定する必要があることが示されている。ただし、図7(b)に示した熱抵抗については、0.5mK/W以下において到達温度23が急激に変化し設定が困難なため、図7(a)に示した熱通過率において、若干の伝熱面積の変動を考慮して、5.5W/mK以上(機械室700との温度差1Kあたりの熱通過量としては0.17W以上)に設定することにより、中温室600の温度を10℃以上まで昇温することができる。すなわち、ヒータなどの熱源や、専用の冷却システムを追加することなく、外気温度によらずに中温室600を中温温度帯まで昇温することが可能となる。
以上のように本実施の形態1では、機械室700と中温室600とを隣接させて、従来は冷蔵庫1000の外へ放熱していた機械室700の熱を積極的に庫内へ放熱することで、該庫内を10℃〜20℃程度の温度を保つ中温室600とした。これにより、中温室600は外気だけでなく、機械室700の温度の影響を受けた温度状態となり、そのため、設置場所の温度が10℃以下となるような外気温度が低い場所に設置しても中温室600を一定の温度範囲に保つことができるため、収容食品の品質維持に信頼性の高い装置を得ることができる。
また、機械室700からの熱が積極的に放熱されるため、機械室700は従来に比べて温度が上昇しにくくなる。これにより機械室700内に配置される圧縮機1001は、外気温度などの設置条件によって性能が左右されることがないため、冷蔵庫1000の冷却効率が向上する。
また、冷凍温度帯、冷蔵温度帯、中温温度帯の貯蔵室を備えているので、様々な食品を最適な温度で保存することが可能となる。それにより、これまで冷凍室400や野菜室500に収容されて過度に冷却されていた食品を中温室600内に移動することにより、冷凍サイクルの運転の無駄を除くことができるため冷蔵庫1000全体としての冷却負荷が低減し、省エネになる。また、中温室600の形状として、高さのある直方体形状とすることにより、これまで外気にて放置されていた米や油などを収納することが可能となり、雑菌の繁殖を抑制するだけでなく、整理性の向上を図ることができる。
さらに、本実施の形態は、機械室700と中温室600との間を区画する中温室−機械室境界壁1aを材質の変更や薄型化をすることで熱通過率を他の境界壁よりも大きくし、積極的に中温室600へ機械室700の熱を伝える。そのため、今まで圧縮機1001からの熱が庫内に伝わらないようにするために断熱材を多量に使用して特に厚く形成していた機械室と隣接する貯蔵室とを区画する中温室−機械室境界壁1aを薄型化することができるため、断熱材の量を減らすことができ、減らした断熱材の分だけ庫内を広げて中温室600の収納スペースを増やすことができる。
また、中温室−機械室境界壁1aの熱通過率を大きくし、機械室700の熱を中温室600に積極的に放熱するため、従来放熱に用いていた放熱パイプの本数や長さを低減することができる。そのため、放熱パイプからの熱が冷蔵庫内に伝わることを防ぐために設ける真空断熱材などの断熱材の量を減らすことができ、減らした断熱材の分だけ庫内を広げて収納スペースを増やすことができる。また、放熱パイプの本数や長さを低減することで放熱パイプを冷却器から遠ざけて配置する余裕ができるため、放熱パイプを冷却器と干渉しない位置、具体的には冷却器背面を避けて放熱パイプを配置することで放熱パイプから冷却器への熱の影響を低減することができ、冷却能力が向上する。
また、中温室−機械室境界壁1aの熱通過率を5.5W/mK以上とすることで、ヒータなどの熱源や、専用の冷却システムを追加することなく中温室600を外気によらずに中温温度帯まで昇温することが可能となる。
また、中温室600の少なくとも一部は圧縮機1001側に配置させる、つまり例えば図1〜4にて示した中温室600を縦に長い形状とする場合に、圧縮機1001が右に寄って配置されていると、中温室600も右に寄せて配置させることで、機械室700の中で最も放熱量の大きい圧縮機1001からの熱を効果的に中温室600に放熱することができる。これにより、中温室600が機械室700と隣接する背面面積が40%程度でも、外気温度の影響によらず中温を維持することができる。
また、中温室−機械室境界壁1aの上端は圧縮機1001の上端よりも高く、中温室−機械室境界壁1aの幅は圧縮機1001の幅よりも広くなるように形成することで、より一層圧縮機1001の熱を効果的に中温室600に放熱することができる。
また図1〜5では、中温室600を、冷凍室400と野菜室500に隣接して別の貯蔵室として設置しているが、図12のように、野菜室500内に、野菜室冷蔵ケース501と、野菜室中温ケース502を設置し、野菜室中温ケース502の背面のみの野菜室下部−機械室境界壁503の熱通過率を大きく、すなわち断熱性能を低下させてもよい。この場合、新たな貯蔵室を形成する手間なく、同様の効果が得られる。
実施の形態2.
図8は、本発明の実施の形態2における中温室の概略構成図である。なお実施の形態1と同様の箇所については同一の符号を付しその説明を省略する。
図8において、中温室−冷却風路境界壁1bには吹出口2および吸込口3が形成されている。冷却器1002によって冷却された空気は空気搬送手段1003によって中温室600まで搬送され、吹出口2から中温室600内に流入し、中温室600を冷却した後、吸込口3から排出され、戻り風路1020を経由して冷却器1002に搬送される。また、吹出口2が形成されている中温室−冷却風路境界壁1bの近傍には、吹出口2を開閉するための吹出口ダンパ5が設けられ、吹出口ダンパ5を回転移動、あるいはスライドさせる吹出口ダンパ駆動手段6により駆動する。また、最も下側に配置された中温室ケース601内には中温室600内の空気温度を検出するための空気温度検出手段4が設置されており、空気温度検出手段4の検出値に基づいて、冷気供給量制御手段7によって吹出口ダンパ駆動手段6が駆動する。
次に、本実施の形態2の動作について説明する。動作についても、実施の形態1と同様の箇所についてはその説明を省略する。
中温室600は、背面下部が中温室−機械室境界壁1aを介して機械室700と接触しており、中温室−機械室境界壁1aの熱通過率を大きく、すなわち断熱性能を低下させることにより、中温室600の温度は、低外気時には機械室700からの排熱の影響により外気より高くなり、外気0℃の場合でも中温温度帯(10℃〜20℃程度)に到達することが可能となる。一方、外気温度が高くなってくると、実施の形態1の図6に示したように、中温室−機械室境界壁1aの断熱性能が低い場合には、中温室600の温度は20℃以上まで上昇し、中温温度帯から外れることになる。特に、図6(b)で示されているように、機械室700との接触面積が大きい場合には、外気温度および機械室700の影響が過度に大きくなり、中温室600の温度は外気より高くなる。
そこで図8のように、空気温度検出手段4によって中温室600内の温度を検出し、冷気供給量制御手段7が、実施の形態1の図6にて示した中温室目標設定温度範囲22の上限である20℃に到達したことを受信したときに、吹出口ダンパ駆動手段6を駆動して吹出口ダンパ5を開けることにより、吹出口2から冷気が供給され、中温室600の温度は20℃以下に低下し、ある程度低下したときに、再度吹出口ダンパ駆動手段6を駆動して吹出口ダンパ5を閉じることにより、中温室600内の温度を中温室目標設定温度範囲22に維持することが可能となる。なお、上記では中温室目標設定温度範囲22の上限である20℃を基準温度として、吹出口ダンパ5を開閉する例を示したが、基準温度は中温室目標設定温度範囲22内であればよく、例えば15±2℃というようにある程度の範囲を設定して制御してもよい。
次に、熱通過率と吹出口2からの吹出風量と中温室600の目標温度までの到達時間との関係について説明する。
図9は、中温室−機械室境界壁1aの熱通過率を変更した際の、中温室吹出口2からの冷気の吹出風量と、中温室600の温度が中温室目標設定温度範囲22に到達するまでの時間の解析データの一例である。24aは伝熱境界壁熱通過率8.3W/mKのとき、24bは5.0W/mKのとき、24cは4.1W/mKのとき、24dは2.6W/mKのときのデータである。なおその他の解析条件については、実施の形態1(図6、および図7)と同一である。
図9より、中温室−機械室境界壁1aの熱通過率が大きく、すなわち断熱性能が低いほど、中温室目標設定温度範囲22に到達するのに必要な冷気の吹出風量は多くなり、到達時間も長くなるが、最も熱通過率が大きい8.3W/mKの場合でも、0.05m/h程度(チルド室120吹出風量の約1/5)の冷気の供給により、1時間以内で中温室目標設定温度範囲22に到達することが可能であることが示されている。
したがって、実施の形態1と同様に、中温室−機械室境界壁1aの熱通過率を大きく設定し(5.5〜8.0W/mK程度)、かつ少量の冷気(0.01〜0.05m/h)を供給し、機械室700からの排熱と冷気供給量をバランスさせることにより、実施の形態1の効果に加えて、ヒータなどの熱源や、専用の冷却システムを追加することなく、より一層精度良く外気温度によらずに中温室目標設定温度範囲22(10〜20℃程度)を維持することが可能となる。
なお、本実施の形態2では吹出口2を中温室−冷却風路境界壁1bに設置した例について説明したが、吹出口2を冷凍室400との境界壁である、中温室−冷凍室境界壁1dに設置してもよい。冷凍室400も冷却風路1010と同等に低温であるため、少量の冷気供給量で中温室目標設定温度範囲22に到達することができ同様の効果が得られるとともに、冷却風路1010ではなく冷凍室400の下流から冷気を供給しているので、他の貯蔵室間における風量バランスを維持することが可能となる。
また同様に、吹出口2は、野菜室500との境界壁である、中温室−野菜室境界壁1eに設置してもよい。野菜室500に吹出口2を設けることで、冷凍室400と同様に他の貯蔵室間における風量バランスを維持することができるとともに、野菜室500内に保存された食品から蒸散した水分も供給されるので、中温室600内が高湿となって食品の鮮度が維持されるという効果が得られる。
また本実施の形態2では、空気温度検出手段4を、中温室600内の最も下側に配置された中温室ケース601内に設置しているが、中温室600内の代表的な空気温度が検出できれば、どこに設置してもよい。図8のように、最も温度が高くなる中温室−機械室境界壁1aの近くに設置したほうが、中温室600内の空気温度の上昇を早く検出でき、冷気の供給により温度上昇を抑制することができるが、より上方、例えば中温室600の中心に空気温度検出手段4を設置しても、吹出口ダンパ5を開閉する基準温度を低めに設定すれば、同様の効果が得られる。
実施の形態3.
図10は、本発明の実施の形態3における中温室の概略構成図である。なお実施の形態1〜2と同様の箇所については同一の符号を付しその説明を省略する。
図10において、中温室600内には、圧縮機1001と図示しない凝縮器とを連結する冷媒配管の主ラインから分岐させたバイパス配管8が配置されている。また、バイパス配管8には、バイパス配管8への冷媒の供給を切換える開閉弁9と、主ラインからバイパス配管8への冷媒の逆流を防ぐ逆止弁10が配置されており、空気温度検出手段4の検出値に基づいて、冷媒供給切換手段11によって開閉弁9が設けられている。
次に、本実施の形態3に係る動作について説明する。動作についても、実施の形態1〜2と同様の箇所についてはその説明を省略する。
中温室600は、背面下部が中温室−機械室境界壁1aを介して機械室700と接触しており、中温室−機械室境界壁1aの熱通過率を大きく、すなわち断熱性能を低下させることにより、中温室600の温度は、低外気時には機械室700からの排熱の影響により外気より高くなり、外気0℃の場合でも中温温度帯(10℃〜20℃程度)に到達することが可能となる。しかし、中温室−機械室境界壁1aの熱通過率を大きくし過ぎる、あるいは実施の形態1の図5(b)で示されているように、機械室700との接触面積が大きい場合には、外気および機械室700の影響が過度に大きくなり、中温室600の温度は外気より高くなるためある程度の断熱性能が必要となり、その結果、中温温度帯に到達するまでに時間がかかることになる。
次に、熱通過率と中温室600の目標温度までの到達時間との関係について説明する。
図11は、中温室−機械室境界壁1aの熱通過率に対する、中温室600の温度が中温室目標設定温度範囲22(10℃以上)に到達するまでの時間の解析データの一例である。25は中温室−機械室境界壁1aの熱通過率に対する目標温度到達時間のデータである。なおその他の解析条件については、実施の形態1(図5、および図6)と同一である。
図11より、中温室−機械室境界壁1aの熱通過率が大きく、すなわち断熱性能が低いほど、中温室目標設定温度範囲22まで上昇するための到達時間は短くなるが、境界壁熱通過率8.3W/mKのときでも約3時間、4.1W/mKのときでは、到達はするが2日以上かかることが示されている。このとき、中温室600(40L)を0℃から10℃まで昇温するのに必要な熱量は500J、1時間以内で到達させるには0.14W程度の熱量を与えればよく、冷輻射の影響を考慮しても5〜10Wの発熱体があればよい。
そこで図10のように、空気温度検出手段4によって中温室600内の温度を検出し、冷媒供給切換手段11が、中温室目標設定温度範囲22の下限である10℃以下であると判断した場合は、開閉弁9を開いて圧縮機吐出後の高温冷媒をバイパス配管8内に供給し、10℃に到達したときに、再度開閉弁9を閉じる。これにより、本実施の形態3では、実施の形態1で得られる効果に加え、中温室600の温度を短時間で上昇させることが可能となる。なお、上記では中温室目標設定温度範囲22の下限である10℃を基準温度として、開閉弁9を開閉する例を示したが、基準温度を10℃より若干低く設定し,温度の上がりすぎを抑制してもよい。
また、本実施の形態3では、中温室吹出口2は中温室−冷却風路境界壁1bに設置されているが、冷凍室400との境界壁である、中温室−冷凍室境界壁1dに設置してもよい。冷凍室400も冷却風路1010と同等に低温であるため、少量の冷気供給量で中温室目標設定温度範囲22に到達することができ同様の効果が得られるとともに、冷却風路1010ではなく冷凍室400の下流から冷気を供給しているので、他の貯蔵室間における風量バランスを維持することが可能となる。
また、本実施の形態3では、冷気の供給を行っていないが、実施の形態2と同様に、吹出口ダンパ5、ダンパ駆動手段6、および冷気供給量制御手段7を設置し、空気温度検出手段4を中温室目標設定温度範囲22の上限側に対しても併用して、吹出口ダンパ5の開閉により冷風量の制御をしてもよい。これにより、中温室600内の温度を、低温側からも高温側からも中温室目標設定温度範囲22に短時間で到達させ、維持することが可能となる。
また、本実施の形態3では、空気温度検出手段4を、中温室600内の最も上側に配置された中温室ケース601内に設置しているが、中温室600内の代表的な空気温度が検出できれば、どこに設置してもよい。図10のように、最も温度が低くなる中温室−機械室境界壁1aから遠い位置に設置したほうが、中温室600内の空気温度の未到達を早く検出でき、冷媒の供給により短時間で温度上昇させることができるが、より下方、例えば中温室600の中心に空気温度検出手段4を設置しても、開閉弁9を開閉する基準温度を高めに設定すれば、同様の効果が得られる。
実施の形態4.
図12は、本発明の実施の形態4における中温室の概略構成図である。
図12において、実施の形態1〜3と同様の箇所については同一の符号を付しその説明を省略する。中温室600の背面全体には、アルミニウムやステンレスなどの金属、または高熱伝導性樹脂などの熱伝導率の高い材料で形成された、熱伝導性プレート12が設置されている。
次に、図12を用いて動作について説明する。動作についても、実施の形態1〜3と同様の箇所については説明を省略する。
中温室600は、背面下部が中温室−機械室境界壁1aを介して機械室700と接触しており、中温室−機械室境界壁1aの熱通過率を大きく、すなわち断熱性能を低下させることにより、中温室600の温度は、低外気時には機械室700からの排熱の影響により外気温度より高くなり、外気0℃の場合でも中温温度帯(10℃以上)に到達することが可能となる。このとき、本実施の形態4では、熱伝導率の高い熱伝導性プレート12が、中温室−機械室境界壁1aと接触して、中温室600の背面全体に設置されているので、実施の形態1で得られる効果に加え、中温室600全体を均一に昇温することが可能となる。
また、本実施の形態4では冷気の供給を行っていないが、実施の形態2と同様に、空気温度検出手段4、吹出口ダンパ5、ダンパ駆動手段6、および冷気供給量制御手段7を設置し、空気温度検出手段4の検出値により、吹出口ダンパ5の開閉により冷風量の制御をしてもよい。これにより、中温室600内の温度を、低温側からも高温側からも中温室目標設定温度範囲22に短時間で到達させ、維持することが可能となる。
なお、本発明の各実施の形態は、適宜組み合わせて実現してもかまわない。
1a 中温室−機械室境界壁、1b 中温室−冷却風路境界壁、1c 中温室−切替室境界壁、1d 中温室−冷凍室境界壁、1e 中温室−野菜室境界壁、2 中温室吹出口、3 中温室吸込口、4 空気温度検出手段、5 吹出口ダンパ、6 吹出口ダンパ駆動手段、7 冷気供給量制御手段、8 バイパス配管、9 開閉弁、10 逆止弁、11 冷媒供給切換手段、12 熱伝導性プレート、100 冷蔵室、101 冷蔵室戻り風路、110 卵室、120 チルド室、200 製氷室、300 切替室、400 冷凍室、500 野菜室、501 野菜室冷蔵ケース、502 野菜室中温ケース、503 野菜室下部−機械室境界壁、504 野菜室戻り風路、600 中温室、601 中温室ケース、602 中温室扉、603 中温室底面境界壁、604 中温室側面境界壁、700 機械室、1000 冷蔵庫、1001 圧縮機、1002 冷却器、1003 空気搬送手段、1010 冷却風路、1020 戻り風路。

Claims (11)

  1. 断熱性能を有する筐体内に形成され、貯蔵室内の温度が10℃〜20℃程度の中温に維持される中温室を含む複数の貯蔵室と、
    圧縮機、凝縮器、冷却器、絞り装置を有する冷凍サイクルと、
    前記中温室と隣接して配置され、前記圧縮機を収容する機械室と
    前記圧縮機と前記凝縮器の間の冷媒配管に設けたバイパス配管と、
    前記圧縮機と前記凝縮器の間の冷媒配管に設け、前記バイパス配管への冷媒流入を切換える開閉弁と、
    前記開閉弁を開閉する冷媒供給切換手段と
    備え、
    前記機械室と前記中温室との間を区画する伝熱境界壁の熱通過率が、前記中温室を区画する他の境界壁の熱通過率よりも高く設定され、
    前記バイパス配管を前記中温室内に設置した
    とを特徴とする冷蔵庫。
  2. 前記中温室の一部を前記圧縮機側に配置させたことを特徴とする請求項1に記載の冷蔵庫。
  3. 前記伝熱境界壁の上端は前記圧縮機の上端よりも高く、前記伝熱境界壁の幅は前記圧縮機の幅よりも広く形成されたことを特徴とする請求項2に記載の冷蔵庫。
  4. 前記伝熱境界壁の熱通過率が、5.5W/m2K以上となるように、前記伝熱境界壁の材質及び厚みが構成されたことを特徴とする請求項1から請求項3のいずれかに記載の冷蔵庫。
  5. 前記中温室に設けられ、前記中温室内の温度を検知する温度検知手段と、
    前記冷却器によって冷却された空気を、前記複数の貯蔵室に搬送するための空気搬送手段と、
    前記中温室に形成され、前記空気搬送手段から搬送された空気が供給される吹出口と、 前記中温室に形成され、前記中温室内の空気が排出されて前記冷却器に搬送されるための吸込口と、
    前記吹出口を開閉する吹出口開閉手段と、
    前記温度検知手段によって検知された貯蔵室内の温度が20℃程度以下になるように、前記吹出口開閉手段を制御する冷気供給量制御手段と、を備えたことを特徴とする請求項1から請求項4のいずれかに記載の冷蔵庫。
  6. 前記複数の貯蔵室の少なくとも1つは冷凍室であり、前記空気吹出口から供給される空気は、前記冷凍室を経由したものであることを特徴とする請求項5に記載の冷蔵庫。
  7. 前記複数の貯蔵室の少なくとも1つは野菜室であり、前記空気吹出口から供給される空気は、前記野菜室を経由したものであることを特徴とする請求項5に記載の冷蔵庫。
  8. 前記冷媒供給切換手段は、前記温度検知手段によって検知された前記中温室内の温度が10℃程度以下の場合に、前記開閉弁を開放す
    とを特徴とする請求項から請求項7のいずれかに記載の冷蔵庫。
  9. 前記伝熱境界壁に、金属や高熱伝導性樹脂などの良熱伝導材料によって形成されたプレートを設けたことを特徴とする請求項1から請求項8のいずれかに記載の冷蔵庫。
  10. 前記中温室は、冷蔵庫の最下部に配置され、且つ前記野菜室及び前記冷凍室に隣接して配置されることを特徴とする請求項1から請求項9のいずれかに記載の冷蔵庫。
  11. 前記野菜室を、少なくとも2つ以上の保管温度の異なる領域に分割し、前記分割された領域の1つを、前記中温室とすることを特徴とする請求項1から請求項10のいずれかに記載の冷蔵庫。
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