JP5529801B2 - 光ファイバ - Google Patents

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Description

本発明は、高温環境下において、温度センサシステム等に使用可能な、耐熱性に優れた光ファイバに関する。
近年、高温環境化で光信号による温度等のセンシングが行われるようになってきている。
このような環境下で使用される光ファイバにおいては、光ファイバ被覆材料として高耐熱性であるポリイミド樹脂が用いられてきた。
一般的に、ガラスファイバをポリイミド樹脂で被覆する方法として、NMP等の溶剤にポリイミド樹脂あるいはその前駆体を溶解したワニスを用い、このポリイミドワニスをガラスファイバ表面に塗布した後、架橋炉で加熱してポリイミド樹脂を架橋硬化させる方法が知られている。しかしながら、かかる方法ではワニスに使用した溶剤を揮発させなければならず、生産性が低い(〜10m/min程度)という問題がある。
また、光ファイバの伝送損失は、ガラスファイバの周りに被覆される樹脂の物性や構造に大きく影響を受ける。被覆樹脂が硬化後の既に安定した状態にあっても、巻き替え等の工程時に光ファイバに新たに負荷される応力や歪みによって、被覆樹脂中に物理的な微小な残留応力や残留歪みが生じ、この残留応力/歪みの分布が光ファイバ中で不均一な場合は、マイクロベンドロスと呼ばれる過剰伝送損失が発生することがある。このため、光ファイバには、マイクロベンドロスが抑制される構造を有することも同様に求められる。
特許文献2には、エポキシ基が導入されたシクロシロキサン構造を有するエネルギー(紫外線等)硬化型シリコーン樹脂(ケイ素化合物)が開示されており、このエネルギー硬化型シリコーン樹脂とエポキシ硬化性化合物(硬化剤)とを併用することで、硬化性、耐熱性及び可撓性に優れた硬化物が得られると記載されている。
特開平6−300944号公報 特開平2008−266485号公報
本発明は、上記従来技術の問題点に鑑みなされたものであって、その目的とするところは、耐熱性と生産性を備える光ファイバを提供すること、更には前記特性に加えて高温環境下でのマイクロベンドロスもが抑制された光ファイバを提供することである。
本発明者等は、上記目的を達成するため鋭意検討を重ねた結果、特許文献2に記載されるような、エポキシ基が導入されたシクロシロキサン構造からなる部位(環状シリコーン部位)と直鎖状シリコーン部位とを有するケイ素化合物を被覆材料として用い、且つ、その環状シリコーン部位の含有量を調整することで、耐熱性と生産性を備える光ファイバが得られることを知見するに至った。さらに、上記ケイ素化合物から構成される被覆層を2層構造とし、内側被覆層を構成するケイ素化合物の環状シリコーン部位の含有量(質量%)を外側被覆層を構成するケイ素化合物の環状シリコーン部位の含有量(質量%)よりも少なくすることで、高温環境下においてもマイクロベンドロスが一層抑制された光ファイバとすることができることを知見した。
かかる知見に基づく本発明の光ファイバは、下記の通りである。
〔1〕 コア部とクラッド部とからなるガラスファイバの外周上にケイ素化合物を含むエネルギー硬化型樹脂組成物を架橋してなる被覆層を有する光ファイバであって、
最外層の被覆層のエネルギー硬化型樹脂組成物に含まれるケイ素化合物が下記一般式(1)で表され、環状シリコーン部位の含有量が10〜30質量%であるケイ素化合物であることを特徴とする光ファイバ。
Figure 0005529801
(式中、Rは、メチル基又はフェニル基を表わし、mは1〜350の数を表わし、nは1〜150の数を表わす。但し、mを繰り返し数とする重合部位とnを繰り返し数とする重合部位におけるメチル基とフェニル基の含有量がモル比で70:30〜90:10であり、mを繰り返し数とする重合部位と、nを繰り返し数とする重合部位とは、ブロック状であってもランダム状であってもよい。)
〔2〕前記被覆層が内側被覆層と外側被覆層の2層から構成され、
前記外側被覆層のエネルギー硬化型樹脂組成物には、前記一般式(1)で表され、環状シリコーン部位の含有量(質量%)が10〜30質量%のケイ素化合物が含まれ、
前記内側被覆層のエネルギー硬化型樹脂組成物には、前記一般式(1)で表され、環状シリコーン部位の含有量(質量%)が5〜20質量%のケイ素化合物が含まれ、
前記内側被覆層に含まれるケイ素化合物の環状シリコーン部位の含有量が前記外側被覆層に含まれるケイ素化合物における環状シリコーン部位の含有量よりも少ないことを特徴とする上記〔1〕記載の光ファイバ。
〔3〕前記側被覆層のエネルギー硬化型樹脂組成物に含まれるケイ素化合物の環状シリコーン部位の含有量が、前記側被覆層エネルギー硬化型樹脂組成物に含まれるケイ素化合物の環状シリコーン部位の含有量よりも5質量%以上少ないことを特徴とする上記〔2〕記載の光ファイバ。
本発明によれば、耐熱性と生産性を備え、高温環境下においてもマイクロベンドロスが抑制された光ファイバを提供することができる。
本発明の光ファイバの実施形態を示す概略断面図である。 本発明の光ファイバの他の実施形態を示す概略断面図である。
以下、本発明の光ファイバについて、図面を参照して詳細に説明する。
図1は本発明の光ファイバの実施形態の一例を示す概略断面図である。
図1に示すように、光ファイバ1は、コア部2とクラッド部3を含む石英系ガラスファイバ4の外周上に単層の被覆層5を形成した態様である。
コア部2の外径は、例えば6μm〜70μm、該クラッド部3の外径は、例えば125μmとすることができる。また、被覆層5の外径は、例えば150μm〜300μmとすることができる。
被覆層5は、前記一般式(1)で表され、環状シリコーン部位の含有量が10〜30質量%であるケイ素化合物を含むエネルギー硬化型樹脂組成物を架橋してなる被覆層である。一般式(1)において、環状シリコーン部位とは、下式(0)で表される部位をいう。一般式(1)で表されるケイ素化合物は、分子中に直鎖状シリコーン部位と環状シリコーン部位を有するところに特徴がある。
Figure 0005529801
前記一般式(1)で表されるケイ素化合物は、環状シリコーン部位を含むことにより優れた耐熱性を示す。また、一般式(1)で表されるケイ素化合物は、紫外線照射や加熱によって架橋した際、得られる架橋構造体は環状シリコーン部位によって抗張力性を発現し、直鎖状シリコーン部位によって伸びを発現する。そして、一般式(1)で表されるケイ素化合物中の環状シリコーン部位の含有量を調整することで、耐熱性を保持しながら、光ファイバの被覆材料に求められる強靭性と可撓性を制御することが可能となる。
被覆層5は、前記一般式(1)で表され、環状シリコーン部位の含有量が10〜30質量%であるケイ素化合物により作成されることで、光ファイバの被覆材料として好適な可撓性と強靭性をバランスよく発現するとともに、光ファイバの耐熱性と生産性を格段に向上させることが可能となる。被覆層5に用いる場合、一般式(1)で表されるケイ素化合物の環状シリコーン部位の含量が10質量%未満である場合、被覆表面にタック性が表れ、線引時のローラーにくっついて断線が多くなったり、光ケーブル化の際にSUS管への導入が困難となる。一方、30質量%を超える場合には、有機成分量が多くなりすぎるため、高温環境下では劣化によって脆化すると共に樹脂が収縮してクラックが発生し、光ファイバの引張強度が低下する。
本発明の光ファイバは、図2に示す光ファイバ6のように、被覆層を複層構成としてもよい。図2に示す光ファイバ6は、コア部2とクラッド部3を含む石英系ガラスファイバ4の外周上に2層構成の被覆層8を形成した態様である。
被覆層8は、石英系ガラスファイバ4の外周上に石英系ガラスファイバ4側から内層被覆層7と外層被覆層5’(最外層)をこの順に有する構成である。内層被覆層7は、エネルギー硬化型樹脂組成物を架橋硬化させてなる層であり、外側被覆層5’は一般式(1)で表され、環状シリコーン部位の含有量が10〜30質量%であるケイ素化合物を含むエネルギー硬化型樹脂組成物を架橋硬化させてなる層である。
外側被覆層5’の外径は、例えば180μm〜300μm、内側被覆層7の外径は、例えば150μm〜250μmとすることができる。
内側被覆層7は、耐熱性と生産性の観点から、エネルギー硬化型シリコーン樹脂を含むエネルギー硬化型樹脂組成物を架橋した層とすることが望ましく、一般式(1)で表されるケイ素化合物を含むエネルギー硬化型樹脂組成物を架橋した層とすることが好ましい。この時、内側被覆層7のエネルギー硬化型樹脂組成物を構成する一般式(1)で表されるケイ素化合物に含まれる環状シリコーン部位の含有量は、外側被覆層5’のエネルギー硬化型樹脂組成物を構成する一般式(1)で表されるケイ素化合物を構成するケイ素化合物に含まれる環状シリコーン部位の含有量よりも少なく調整することが好ましく、5質量%以上少ないことが好ましく、10質量%以上少ないことがより好ましい。これにより内側被覆層7の強靭性が外側被覆層よりも低くなるため、外側からの衝撃を外側被覆層5’で防御し、また内側被覆層7で外力を緩衝することが可能となる。この結果、外力がガラスファイバ4に伝搬することを防止でき、高温環境下においてもマイクロベンドロスが一層抑制される。
内側被覆層7のエネルギー硬化型樹脂組成物を構成する一般式(1)で表されるケイ素化合物の環状シリコーン部位の含有量が多い場合には、外側被覆層のエネルギー硬化型樹脂組成物との環状シリコーン部位の含有量の差を大きくすることができなくなり、あまりに少ない場合には、被覆層としての硬化性に悪影響がある(十分硬化しない)ことから、環状シリコーン部位の含有量は5〜20質量%であることが好ましく、10〜20質量%であることがより好ましい。
本発明の光ファイバに使用される一般式(1)で表されるケイ素化合物の質量平均分子量は、粘度と硬化性のバランスから質量平均分子量が3000〜20000が好ましく、4000〜15000がより好ましく、5000〜10000が特に好ましい。なお、本発明において、質量平均分子量とは、テトラヒドロフランを溶媒としてGPC分析を行った場合のポリスチレン換算の質量平均分子量をいう。
一般式(1)で表されるケイ素化合物の製造方法に特に制限はなく、周知の反応を応用して製造することができる。
一般式(1)で表されるケイ素化合物は、例えば、不飽和結合を有する直鎖状ポリシロキサン化合物(a1)を前駆体として、環状ポリシロキサン化合物である2,4,6,8−テトラメチルシクロテトラシロキサン(1,3,5,7−テトラメチルシクロテトラシロキサンという場合がある)を反応させて得たポリシロキサン中間体(a2)に、1,2−エポシキル4−ビニルシクロヘキサンを反応させてエポキシ基を導入させて得てもよく、2,4,6,8−テトラメチルシクロテトラシロキサンに1,2−エポシキル4−ビニルシクロヘキサンを反応させ、得られたエポキシ基含有環状ポリシロキサン化合物(a3)に不飽和結合を有する直鎖状ポリシロキサン化合物(a1)を反応させて得てもよい。製造上の作業性を考慮すると、前者のポリシロキサン中間体(a2)を経る方法が好ましい。
Figure 0005529801
(式中、R、m及びnは一般式(1)と同義である。)
Figure 0005529801
(式中、R、m及びnは一般式(1)と同義である。)
Figure 0005529801
上記の不飽和結合を有する直鎖状ポリシロキサン化合物(a1)は、1種類又は2種類以上の2官能シラン化合物を加水分解による縮合反応を行った後、不飽和基を有する1官能のシラン化合物と反応させて得ることができる。これらのシラン化合物の官能基として代表的なものは、アルコキシ基、ハロゲン基又は水酸基である。不飽和結合を有する非環状ポリシロキサン化合物(a1)と2,4,6,8−テトラメチルシクロテトラシロキサンは、(a1)の不飽和結合炭素と2,4,6,8−テトラメチルシクロテトラシロキサンのSi−H基との反応により結合させる。
上記の不飽和結合を有する直鎖状ポリシロキサン化合物(a1)の製造に用いられる上記2官能シラン化合物の例としては、ジメチルジメトキシシラン、ジメチルジエトキシシラン、ジフェニルジメトキシシラン、ジフェニルジエトキシシラン、メチルフェニルジメトキシシラン、メチルフェニルジエトキシシラン等のジアルコキシモノシラン化合物;ジメチルジクロロシラン、ジフェニルジクロロシラン、メチルフェニルクロロシラン等のジクロロモノシラン化合物等が挙げられる。
上記の不飽和基を有する1官能シラン化合物としては、ジメチルビニルクロロシラン、ジメチルビニルメトキシシラン、ジメチルビニルエトキシシランが挙げられる。
ケイ素化合物の前駆体である不飽和結合を有する非環状ポリシロキサン化合物(a1)を得るための加水分解による縮合反応は、いわゆるゾル・ゲル反応により行えばよい。2官能シラン化合物の加水分解・縮合反応は、アルコキシ基やハロゲン基が水によって加水分解しシラノール基(Si−OH基)を生成し、この生成したシラノール基同士、シラノール基とアルコキシ基、又はシラノール基とハロゲン基が縮合することにより進行する。この加水分解反応を速やかに進ませるためには、適量の水を加えることが好ましく、触媒を加えてもよい。また、空気中の水分、又は水以外の溶媒中に含まれる微量の水によってもこの縮合反応は進行する。この反応には溶媒を用いてもよく、溶媒としては、特に限定されないが、具体的には、例えば、水や、メタノール、エタノール、n−プロパノール、イソプロパノール、n−ブタノール、イソブタノール、アセトン、メチルエチルケトン、ジオキサン、テトラヒドロフラン等の親水性有機溶剤が挙げられ、これらは1種で又は2種以上を混合して用いることができる。
また、上記の触媒としては、酸又は塩基を使用することができ、具体的には、例えば、塩酸、リン酸、硫酸等の無機酸類;酢酸、p−トルエンスルホン酸、リン酸モノイソプロピル等の有機酸類;水酸化ナトリウム、水酸化カリウム、水酸化リチウム、アンモニア等の無機塩基類;トリメチルアミン、トリエチルアミン、モノエタノールアミン、ジエタノールアミン等のアミン化合物(有機塩基)類;テトライソプロピルチタネート、テトラブチルチタネート等のチタン化合物類;ジブチル錫ラウレート、オクチル錫酸等の錫化合物類;トリフルオロボラン等のホウ素化合物類;アルミニウムトリスアセチルアセテート等のアルミニウム化合物類;鉄、コバルト、マンガン、亜鉛等の金属の塩化物、並びにこれらの金属のナフテン酸塩及びオクチル酸塩等の金属カルボン酸塩類等が挙げられ、これらは1種類で又は2種以上併用で使用することができる。また、2種以上の2官能シラン化合物からの加水分解・縮合反応を行う場合、それぞれ単独である程度加水分解を行ってから、両者を混合して更に加水分解縮合反応を行ってもよく、すべてを混合して一度に加水分解・縮合反応を行ってもよい。
上記加水分解による縮合反応の温度は、溶媒の種類、触媒の種類及び量などにより変わるが、30〜100℃が好ましく、40〜80℃が更に好ましく、50〜75℃が最も好ましい。また、塩基性条件下では、縮合反応の他に、逆反応であるポリシロキサン化合物の加水分解反応が起き、特に100℃を超える温度では加水分解反応が優先して起こり、ポリシロキサン化合物の加水分解反応を利用することにより、直鎖状シリコーン部位の繰り返し単位数を調節することが可能である。
前駆体である不飽和結合を有する非環状ポリシロキサン化合物(a1)は、上述したように、上記の加水分解・縮合反応の後、不飽和基を有する1官能シラン化合物と反応させて得ることができる。
前駆体である不飽和結合を有する直線状ポリシロキサン化合物(a1)と2,4,6,8−テトラメチルシクロテトラシロキサンとの反応には、ヒドロシリル化反応による方法を用いればよい。例えば、ポリシロキサン中間体(a2)は、非環状ポリシロキサン化合物(a1)と2,4,6,8−テトラメチルシクロテトラシロキサンとを混合し、ヒドロキシシリル化反応触媒を任意量添加した後に加熱することで得られる。また、1,2−エポシキル4−ビニルシクロヘキサンとポリシロキサン中間体(a2)のSi−H基との反応にも、同様にヒドロキシシリル化反応を用いればよい。
上記ヒドロキシシリル化反応触媒としては、例えば、白金、パラジウム及びロジウムからなる群から選択される一種以上の金属を含有する公知の触媒が挙げられる。例えば、白金系触媒としては、白金−カルボニルビニルメチル錯体、白金−ジビニルテトラメチルジシロキサン錯体、白金−シクロビニルメチルシロキサン錯体、白金−オクチルアルデヒド錯体等の白金系触媒が挙げられる。パラジウム系触媒及びロジウム系触媒としては、例えば、該白金系触媒において、白金の代わりに、同じく白金系金属であるパラジウム又はロジウムを含有する化合物が挙げられる。これらは、一種で用いてもよく、二種以上を併用してもよい。特に硬化性の点から、白金を含有するものが好ましく、具体的には、白金−カルボニルビニルメチル錯体が好ましい。また、クロロトリストリフェニルホスフィンロジウム(I)等の、上記白金系金属を含有するいわゆるWilkinson触媒も、上記ヒドロキシシリル化反応触媒に含まれる。これらの使用量は、反応物全量の5質量%以下が好ましく、0.0001〜1.0質量%がより好ましい。
一般式(1)で表されるケイ素化合物における環状シリコーン部位の含有量(質量%)は、上記の手法によって直鎖状シリコーン部位の繰り返し単位数を調整することで、所望の範囲に調整することができる。
次に、本発明におけるエネルギー硬化型樹脂組成物について説明する。
本発明の光ファイバの被覆層に使用されるエネルギー硬化型樹脂組成物は、一般式(1)で表されるケイ素化合物を必須として含むが、当該ケイ素化合物以外の他のエポキシ硬化性化合物をエポキシ基含有成分として含有してもよい。この場合、エポキシ硬化性化合物の含有量は、前記一般式(1)で表されるケイ素化合物と該エポキシ硬化性化合物との両者のトータルの質量100質量部に対して、好ましくは0.01〜20質量部である。0.01質量部より少ないとエポキシ硬化性化合物による硬化効果が発現しない虞があり、一方、20質量部を超えた使用は得られる硬化物の耐熱性に影響を及ぼす虞がある。
本発明においては一般式(1)で表されるケイ素化合物の環状シリコーン部位と直鎖状シリコーン部位とから発現する伸びと強靭性のバランスを顕著に享受すべく、他のエポキシ化合物を含有しない方が好ましい。
上記エポキシ硬化性化合物は、周知一般のエポキシ硬化剤でよいが、エポキシ樹脂を熱、エネルギー線等の作用により硬化させるものが好適に使用される。エポキシ硬化性化合物としては、フェノール系硬化剤、アミン系硬化剤、アミド系硬化剤、イミド系硬化剤、イミダゾール錯体系硬化剤、酸無水物系硬化剤、有機オニウム塩系硬化剤、メタロセン系硬化剤、鉄アレーン系硬化剤等を用いることができ、市販のエポキシ硬化剤やカチオン重合開始剤を用いることもできる。
これらの中でも、アミン系硬化剤、有機オニウム塩系硬化剤が、上記ケイ素化合物との相溶性が良好であるので好ましい。
上記アミン系硬化剤としては、ジエチレントリアミン、トリエチレンテトラミン、テトラエチレンペンタミン、ジエチルアミノプロピルアミン、N−アミノエチルピペラジン、m−フェニレンジアミン、ポリ(オキシプロピレン)ジアミン、p,p’−ジアミノジフェニルメタン、p,p’−ジアミノジフェニルスルホン、p,p’−ジアミノジフェニルエーテル、アニリン・BF3、p−トルイジン・BF3、o−トルイジン・BF3、ジメチルアニリン・BF3、N−メチルアニリン・BF3、N−エチルアニリン・BF3、N,N’−ジメチルアニリン・BF3、N,N’−ジエチルアニリン・BF3、エチルアミン・BF3、n−ブチルアミン・BF3、ピペリジン・BF3、ジフェニルアミン・BF3、o−ジメチルアミノメチルフェノール、2,4,6−トリス( ジメチルアミノメチル)フェノール、トリエタノールアミン・ホウ酸塩等が挙げられる。
上記有機オニウム塩系硬化剤としては、ジアゾニウム塩、ヨードニウム塩、スルホニウム塩等が挙げられ、これらは熱によるカチオン重合による硬化を与えるものでもよく、光等のエネルギー線照射による硬化を与えるものでもよい。一般的には、前者としては脂肪族オニウム塩、後者としては芳香族オニウム塩が使用されている。有機オニウム塩系硬化剤は、少ない使用量で良好な硬化を得ることができるので、主にエネルギー線照射による硬化を行うときに有用であり、本発明に用いるものとしては、芳香族ヨードニウム塩、芳香族スルホニウム塩が、ケイ素化合物との相溶性がよいので好ましい。
上記芳香族ヨードニウム塩としては、4−イソプロポキシ−4’−メチルジフェニルヨードニウムテトラキスペンタフルオロフェニルボレート、4−イソプロポキシ−4’−メチルジフェニルヨードニウムヘキサフルオロホスフェート、4−イソプロポキシ−4’−メチルジフェニルヨードニウムヘキサフルオロアンチモネート、(トリルクミル)ヨードニウムヘキサフルオロホスフェート、(トリルクミル)ヨードニウムヘキサフルオロアンチモネート、(トリルクミル)ヨードニウムテトラキスペンタフルオロフェニルボレート、ビス(ターシャリブチルフェニル)ヨードニウムヘキサフルオロホスフェート、ビス(ターシャリブチルフェニル)ヨードニウムヘキサフルオロアンチモネート、ビス(ターシャリブチルフェニル)ヨードニウムテトラキスペンタフルオロフェニルボレート等が挙げられる。
上記芳香族スルホニウム塩としては、4,4'−ビス[ジ(4−ヘプトキシフェニル)スルホニオフェニル]スルフィドビスヘキサフルオロアンチモネート、4,4'−ビス[ジ(4−ヘプトキシフェニル)スルホニオフェニル]スルフィドビスヘキサフルオロホスフェート、4−(4−ベンゾイル−フェニルチオ)フェニル−ジ−(4−フルオロフェニル)スルホニウムヘキサフルオロホスフェート、4,4’−ビス〔ビス((β−ヒドロキシエトキシ)フェニル)スルホニオ〕フェニルスルフィドビスヘキサフルオロホスフェート、4,4’−ビス〔ビス((β−ヒドロキシエトキシ)フェニル)スルホニオ〕フェニルスルフィドビスヘキサフルオロアンチモネート、4,4’−ビス[ビス(フルオロフェニル)スルホニオ]フェニルスルフィドビスヘキサフルオロホスフェート、4,4’−ビス[ビス(フルオロフェニル)スルホニオ]フェニルスルフィドビスヘキサフルオロアンチモネート、4,4’−ビス(ジフェニルスルホニオ)フェニルスルフィドビスヘキサフルオロホスフェート、4,4’−ビス(ジフェニルスルホニオ)フェニルスルフィドビスヘキサフルオロアンチモネート、4−(4−ベンゾイルフェニルチオ)フェニル−ジ−(4−(β−ヒドロキシエトキシ)フェニル)スルホニウムヘキサフルオロホスフェート、4−(4−ベンゾイルフェニルチオ)フェニル−ジ−(4−(β−ヒドロキシエトキシ)フェニル)スルホニウムヘキサフルオロアンチモネート、4−(4−ベンゾイルフェニルチオ)フェニル−ジ−(4−フルオロフェニル)スルホニウムヘキサフルオロホスフェート、4−(4−ベンゾイルフェニルチオ)フェニル−ジ−(4−フルオロフェニル)スルホニウムヘキサフルオロアンチモネート、4−(4−ベンゾイルフェニルチオ)フェニル−ジフェニルスルホニウムヘキサフルオロホスフェート、4−(4−ベンゾイルフェニルチオ)フェニル−ジフェニルスルホニウムヘキサフルオロアンチモネート、4−(フェニルチオ)フェニル−ジ−(4−(β−ヒドロキシエトキシ)フェニル)スルホニウムヘキサフルオロホスフェート、4−(フェニルチオ)フェニル−ジ−(4−(β−ヒドロキシエトキシ)フェニル)スルホニウムヘキサフルオロアンチモネート、4−(フェニルチオ)フェニル−ジ−(4−フルオロフェニル)スルホニウムヘキサフルオロホスフェート、4−(フェニルチオ)フェニル−ジ−(4−フルオロフェニル)スルホニウムヘキサフルオロアンチモネート、4−(フェニルチオ)フェニル−ジフェニルスルホニウムヘキサフルオロホスフェート、4−(フェニルチオ)フェニル−ジフェニルスルホニウムヘキサフルオロアンチモネート、4−(2−クロロ−4−ベンゾイルフェニルチオ)フェニルビス(4−フルオロフェニル)スルホニウムヘキサフルオロホスフェート、4−(2−クロロ−4−ベンゾイルフェニルチオ)フェニルビス(4−フルオロフェニル)スルホニウムヘキサフルオロアンチモネート、4−(2−クロロ−4−ベンゾイルフェニルチオ)フェニルジフェニルスルホニウムヘキサフルオロホスフェート、4−(2−クロロ−4−ベンゾイルフェニルチオ)フェニルジフェニルスルホニウムヘキサフルオロアンチモネート、4−(2−クロロ−4−ベンゾイルフェニルチオ)フェニルビス(4−ヒドロキシフェニル)スルホニウムヘキサフルオロホスフェート、4−(2−クロロ−4−ベンゾイルフェニルチオ)フェニルビス(4−ヒドロキシフェニル)スルホニウムヘキサフルオロアンチモネート、トリフェニルスルホニウムヘキサフルオロホスフェート、トリフェニルスルホニウムヘキサフルオロアンチモネート、4−アセトキシフェニルジメチルスルホニウムヘキサフルオロホスフェート、4−アセトキシフェニルジメチルスルホニウムヘキサフルオロアンチモネート、4−メトキシカルボニルオキシフェニルジメチルスルホニウムヘキサフルオロホスフェート、4−メトキシカルボニルオキシフェニルジメチルスルホニウムヘキサフルオロアンチモネート、4−エトキシカルボニルオキシフェニルジメチルスルホニウムヘキサフルオロホスフェート、4−エトキシカルボニルオキシフェニルジメチルスルホニウムヘキサフルオロアンチモネート等が挙げられる。
また、上記アミド系硬化剤としては、ポリアミド樹脂、ジアセトンアクリルアミド錯体、ジシアンジアミド等が挙げられる。上記酸無水物系硬化剤としては、無水フタル酸、トリメリット酸無水物、ベンゾフェノンテトラカルボン酸無水物、無水マレイン酸、ヘキサヒドロフタル酸無水物、メチルナジック酸無水物、無水グルタル酸、ピロメリット酸無水物、フェニレンービス(3− ブタン−1,2−ジカルボン酸)無水物、テトラブロモフタル酸無水物等が挙げられる。
本発明のエネルギー硬化型樹脂組成物には、更に任意成分として、耐候性付与剤を配合してもよい。耐候性付与剤としては、光安定剤、紫外線吸収剤、フェノール系酸化防止剤、硫黄系酸化防止剤、リン系酸化防止剤等の周知一般に用いられているものを使用することができる。例えば、光安定剤としてはヒンダードアミン類が挙げられ、紫外線吸収剤としては、2−ヒドロキシベンゾフェノン類、2−(2−ヒドロキシフェニル)ベンゾトリアゾール類、2−(2−ヒドロキシフェニル)−4,6−ジアリール−1,3,5−トリアジン類、ベンゾエート類、シアノアクリレート類が挙げられ、フェノール系酸化防止剤としてはトリエチレングリコール−ビス[3−(3−t−ブチル−5−メチル−4−ヒドロキシフェニル)プロピオネート]、ジブチルヒドロキシトルエン(BHT)、2,6−ジ−t−ブチル−パラクレゾール(DBPC)等が挙げられ、硫黄系酸化防止剤としては、ジアルキルチオジプロピオネート類、β−アルキルメルカプトプロピオン酸エステル類が挙げられ、リン系酸化防止剤としては、有機ホスファイト類が挙げられる。
上記耐候性付与剤を使用する場合、その含有量は、耐熱性、電気特性、硬化性、力学特性、保存安定性、ハンドリング性の点から、本発明の硬化性組成物中において0.0001〜50質量%が好ましく、0.001〜10質量%がさらに好ましい。
本発明におけるエネルギー硬化型樹脂組成物は、室温(25℃)で良好な流動性があり、ハンドリング性に優れる。流動性に関しては、金属酸化物微粉末を含まない状態で、室温(25℃)においてE型粘度計で測定した粘度が50Pa・S以下であるのが好ましく、10Pa・S以下であるのがより好ましい。
本発明におけるエネルギー硬化型樹脂組成物は、硬化の種類として、熱硬化、光硬化、あるいは光及び熱の両方による硬化を選ぶことができる。硬化の種類は、任意で添加する前記のエポキシ硬化性化合物の種類により選択することが好ましい。熱硬化の場合の硬化温度は60〜200℃が好ましく、80〜150℃がより好ましい。硬化時間は0.1〜10時間が好ましく、1〜6時間がより好ましい。光硬化の場合は、使用できる活性エネルギー線として、紫外線、電子線、X線、放射線、高周波等があり、紫外線が経済的に最も好ましい。紫外線の光源としては、紫外線レーザ、水銀ランプ、高圧水銀ランプ、キセノンランプ、ナトリウムランプ、アルカリ金属ランプ等がある。ここで使用される紫外線源としては、高圧水銀ランプが好ましい。照射エネルギーは、塗布した膜厚により最適条件が異なるが、通常100〜10000mJ/cm2の範囲内である。また、光硬化の後に熱硬化を行う場合は、通常60〜150℃の範囲で加熱すればよい。
以下、実施例等により本発明を更に説明するが、本発明はこれらの実施例によって限定されるものではない。尚、特に断りのない限り、実施例中の「部」や「%」は質量基準によるものである。
1.ケイ素化合物の合成
以下の合成例により、一般式(1)で表される骨格を有し且つ環状シリコーン部位の導入量が異なるケイ素化合物を複数合成した。
[合成例1]
ジクロロジメチルシラン90部とジクロロジフェニルシラン9部とを混合し、100部のイオン交換水、50部のトルエン及び450部の48%水酸化ナトリウム水溶液の混合物中に滴下し、105℃で5時間重合させた。得られた反応溶液を500部のイオン交換水で水洗した後に、このトルエン溶液を脱水し、ピリジンを20部加え、これにさらにジメチルビニルクロロシラン10部を加えて70℃で30分間攪拌した。その後、100部のイオン交換水で水洗した後、150℃で溶媒を減圧留去した。次に100部のアセトニトリルで洗浄し、その後、70℃で溶媒を減圧留去し、不飽和結合を有する非環状ポリシロキサン化合物(a1−1)を得た。下記条件でのGPCによる分析の結果、非環状ポリシロキサン(a1−1)の質量平均分子量はMw=3840であった。なお、以降のGPCは全てこの条件で行った。
(GPCの測定条件)
カラム:東ソー株式会社製TSK-GEL MULTIPORE HXL M、7.8mm X 300mm
展開溶媒:テトラヒドロフラン
[合成例2]
合成例1で得た非環状ポリシロキサン(a1−1)100部をトルエン200部に溶かし、白金触媒0.003部、及び環状ポリシロキサン化合物である1,3,5,7−テトラメチルシクロテトラシロキサン10部を加え、105℃で2時間反応させた。70℃で溶媒を減圧留去した後にアセトニトリル100部で洗浄した。その後、70℃で溶媒を減圧留去し、ポリシロキサン中間体(a3−1)を得た。GPCによる分析の結果、ポリシロキサン中間体(a3−1)の質量平均分子量は、Mw=4300であった。
[合成例3]ケイ素化合物(A−1)の製造
合成例2で得たポリシロキサン中間体(a3−1)100部をトルエン200部に溶かし、エポキシ化合物である3−ビニル−7−オキサビシクロ〔4,1,0〕ヘプタン19部を加え、105℃で2時間攪拌した。70℃で溶媒を減圧留去した後にアセトニトリル100部で洗浄し、その後、70℃で溶媒を減圧留去し、ケイ素化合物(A−1)を得た。GPCによる分析の結果、ケイ素化合物(A−1)の質量平均分子量はMw=4800であり、環状シリコーン部位の含有量は20質量%であった。
[合成例4]
さらに、上記の合成例1〜3において、加水分解および重合の条件を変更することにより、直鎖シリコーン部位の分子量を調整して、ケイ素化合物(A−1)と同じ骨格で、環状シリコーン部位の含有量が異なる7種のケイ素化合物(それぞれ環状シリコーン部位の導入量が5質量%、10質量%、15質量%、20質量%、25質量%、30質量%、35質量%のもの)を作成した。
2.紫外線硬化型組成物の調整
上記合成例で得た各ケイ素化合物 99質量部、及び4-イソプロピル-4'-メチルジフェニルヨードニウムテトラキス(ペンタフルオロフェニル)ボラート 1質量部を混合し硬化性組成物を得た。
3.光ファイバ心線の作成
ガラスファイバとして、石英を主成分とするコア径が9.1μm、クラッド径が125μm、比屈折率差が0.42%の純石英コア光ファイバを使用した。そして、該ガラスファイバの外周面を、紫外線硬化性樹脂組成物を紫外線照射によって硬化させてなる内側被覆層にて被覆し、次いで内側被覆層の外周面を紫外線硬化型樹脂組成物を紫外線照射によって硬化させてなる外側被覆層で被覆し、下記実施例1〜5、比較例1〜3の光ファイバを得た。いずれにおいても内側被覆層の外径を200μm、外側被覆層の外径を245μmとした。尚、実施例1、比較例1、2については単層の構成とし、内側被覆層を形成せずにガラスファイバの外周面に外側被覆層を外径200μmとなるように形成して作成した。
4.光ファイバ心線の評価
光ファイバ心線の評価は以下のように行った。結果を表1に示す。
(クラック試験方法)
光ファイバ10mを約φ160の束状態にし、200℃に保持した恒温槽に投入して劣化を観察した。90日以上、光ファイバ被覆にクラックや剥がれが発生しなかったものを○、それを満たせなかった場合は×をつけた。
(引張試験方法)
標線500mm、引張速度25mm/min、N=15で光ファイバの引張強度を試験した。光ファイバを200℃に90日置き、その前後で光ファイバの引張強度を測定して残率を求めた。引張強度のメジアンが残率90%を維持したものを○、それを満たせなかった場合は×をつけた。
(伝送損失評価方法)
280φの光ファイバ束を1km用意して恒温槽に投入し、OTDRにて初期状態(200℃劣化開始直後)から経時後(90日)の損失変化を評価した。損失測定は波長1.55umのOTDR測定機で実施した。
伝送損失の評価基準
◎ 伝送損失変化が0.05dB/km未満を保持した場合
○ 伝送損失変化が0.05〜0.10dB/km
× 伝送損失変化が0.10dB/kmを超える場合
(タック性評価方法)
硬化状態については、硬化条件:高圧水銀灯(10mW/cm、@365nm)を用い、100秒間、照射し、120℃×10分間ポストベイクし、試験片を粉末状シリカゲル(和光純薬社製、商品名:ワコーゲルC−100)の入った容器に、全体が埋まるまで入れた。この試験片を、ガラス板上に10cmの高さから硬化面が垂直になるように3回落下させた。この後、800nmの光の透過率を測定した。この透過率が低いほど表面のタックがあることを示す。なお、シリカゲル付着前の試験片の800nmの光の透過率は、いずれも99%以上であった。
タック性の評価基準
◎ 透過率が90%以上
○ 透過率が70〜89%以上
× 透過率が69%以下
(耐熱性の判定)
耐熱性は、上記クラック試験、引張試験、伝送損失評価のいずれも○以上であるものを合格と判定した。
Figure 0005529801
1,6 光ファイバ、 2 コア部、 3 クラッド部、4 ガラスファイバ、 5、8 被覆層、 5’ 外側被覆層、7 内側被覆層。

Claims (3)

  1. コア部とクラッド部とからなるガラスファイバの外周上にケイ素化合物を含むエネルギー硬化型樹脂組成物を架橋してなる被覆層を有する光ファイバであって、
    最外層の被覆層のエネルギー硬化型樹脂組成物に含まれるケイ素化合物が下記一般式(1)で表され、環状シリコーン部位の含有量が10〜30質量%であるケイ素化合物であることを特徴とする光ファイバ。
    Figure 0005529801

    (式中、Rは、メチル基又はフェニル基を表わし、mは1〜350の数を表わし、nは1〜150の数を表わす。但し、mを繰り返し数とする重合部位とnを繰り返し数とする重合部位におけるメチル基とフェニル基の含有量がモル比で70:30〜90:10であり、mを繰り返し数とする重合部位と、nを繰り返し数とする重合部位とは、ブロック状であってもランダム状であってもよい。)
  2. 記被覆層が内側被覆層と外側被覆層の2層から構成され、
    前記外側被覆層のエネルギー硬化型樹脂組成物には、前記一般式(1)で表され、環状シリコーン部位の含有量(質量%)が10〜30質量%のケイ素化合物が含まれ、
    前記内側被覆層のエネルギー硬化型樹脂組成物には、前記一般式(1)で表され、環状シリコーン部位の含有量(質量%)が5〜20質量%のケイ素化合物が含まれ、
    前記内側被覆層に含まれるケイ素化合物の環状シリコーン部位の含有量が前記外側被覆層に含まれるケイ素化合物における環状シリコーン部位の含有量よりも少ないことを特徴とする請求項1記載の光ファイバ。
  3. 前記側被覆層のエネルギー硬化型樹脂組成物に含まれるケイ素化合物の環状シリコーン部位の含有量が、前記側被覆層エネルギー硬化型樹脂組成物に含まれるケイ素化合物の環状シリコーン部位の含有量よりも5質量%以上少ないことを特徴とする請求項2記載の光ファイバ。
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