JP5528895B2 - 綴じ具 - Google Patents
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Description
かかる綴じ具のレバーは、2枚のプレートの長さ方向の略中央に隆起部を設け、綴じ具を開放状態に付勢するバネに抗して綴じ具を閉じる際に、レバーの基端側が当該隆起部を押し下げるようにされている。
すなわち、レバーの基端側と隆起部とは点接触するため、いずれか又は両方の特定の箇所が摩耗する可能性があった。
(2)また、2枚のプレートを綴じ具の閉塞状態に保持するには、バネの復元力に反発し続けることや、綴じ具に綴じられた書類などの重さなどに耐える必要があるが、点接触の状態では、レバーの基端側が突出部から外れてしまうことも考えられ、綴じ具の閉塞状態をより確実に保持し続ける必要があった。
盛上部は、綴じ部材の先端部同士が当接した閉塞状態で、少なくとも、カムと当該カムの回動軸と略平行な直線上で接触するように構成されている。
これにより、閉塞状態でカムを安定的に保持することができる。
具体的には、閉塞状態の付勢手段は、操作手段を操作することにより閉塞状態から綴じ部材の先端部同士が当接していない開放状態に綴じ部材を変化させるため、閉塞状態で付勢力が最も強くなり、開放状態はなく閉塞状態でカムを安定的に保持することができるようにした。
また、付勢力が最も強くなる閉塞状態において、盛上部とカムとが1点で接触する点接触ではないため、盛上部とカムとのいずれか又は両方が摩耗しやすくなるという問題点を解消することもできる。
これにより、閉塞状態でカムをより安定的に保持することができるようになり、付勢手段の付勢力がもっとも強くなる閉塞状態を保持しやすくすることができる。
これにより、閉塞状態でカムをより安定的に保持することができるようになり、付勢手段の付勢力がもっとも強くなる閉塞状態を保持しやすくすることができる。
これにより、閉塞状態で傾斜面が閉塞装置を構成するカムと表紙体に対し水平な平行状態にすることができ、より一層カムを安定的に保持することができるようになり、付勢手段の付勢力がもっとも強くなる閉塞状態を保持しやすくすることができる。
これにより、閉塞状態で傾斜面が閉塞装置を構成するカムと表紙体に対し水平な平行状態にすることができ、カムを安定的に保持することができるようになり、付勢手段の付勢力がもっとも強くなる閉塞状態を保持しやすくすることができる。
また、盛上部に傾斜面を備えない場合には、カム側に傾斜面を備えることも考えられるが、特にカムを樹脂で作った場合など、カムが摩耗しやすくなり、閉塞状態を維持でき難くなることも考えられ、カムの外周をカムが摩耗し難い、カムの回転軸と平行に作ることができる。
すなわち、閉塞状態でカムをより安定的に保持することができるようになり、付勢手段の付勢力がもっとも強くなる閉塞状態をより保持しやすくすることができる。
さらに、閉塞状態で傾斜面が閉塞装置を構成するカムと表紙体に対し水平な平行状態にすることができ、より一層カムを安定的に保持することができるようになる。
この実施例に係るファイル10は、図1に示すように、大別すると、次のパーツを備える。
(1)表紙体100
(2)綴じ具200
表紙体100は、図1に示すように、例えば、裏表紙101と、裏表紙101の側縁に連なる背表紙102と、背表紙102の側縁に連なる表表紙103とから構成され、1枚の板状部材から形成されるものである。
なお、1枚の板状部材から形成される場合に限定されず、裏表紙101、背表紙102、表表紙103をそれぞれ別の板状部材で構成し、それぞれを接着して表紙体100を形成するようにしても良い。
綴じ具200は、書類などを綴じるものであり、図1に示すように、背表紙102の長手方向に延びるとともに、背表紙102の内側に、例えば、リベットRを介して取り付けられる。
なお、本実施の形態では、綴じ具200は、背表紙102に取り付けられるが、背表紙102に限定されず、裏表紙101や、表表紙103に取り付けられても良い。
(1)ハウジング210
(2)綴じ部材220,221
(3)連結部材230,231
(4)付勢手段240
(5)閉塞装置250
ハウジング210は、例えば鋼材や樹脂素材から構成され、綴じ具200が背表紙102に取り付けられる際に、当該背表紙102の長手方向に延びるように形成されるものである。
(1)開放部211
開放部211は、図12〜14に示すように、背表紙102と対向するハウジング210の下面側を開口して設けられ、ハウジング210を短手方向(左右方向;Y方向)の中央部を最大高さ(Z方向)とするように湾曲形状とすることにより形成される。
これにより、ハウジング210に開放部211を備えず、ハウジング210を円筒形状に構成した場合に比べ、材料を節約することができ、又、ハウジング210の下面側が開放されているため、ハウジング210に閉塞装置250や連結部材230,231を組み付ける作業を簡単にすることができる。
係合片212は、図12〜図14に示すように、開放部211の側縁を切り込み、当該切り込まれた部分を係合孔213がハウジング210の外縁よりも相対的に内側(略Y方向)となるように折り曲げ、先端部を外側(略−Z方向)に折り曲げた断面く字状に形成されたものである。
なお、係合片212は、連結部材230,231をハウジング210内に組み付ける際に、図14に示す状態から図15に示す状態に、内側(略Y字方向)に折り曲げられる。
係合孔213は、連結部材固定部の一例であって、複数個、例えばハウジング210の長手方向(X方向)に2個設けられ、例えば四角形状に構成される。
これにより、連結部材230,231をハウジング210に組み付ける際に、連結部材230,231の係合突起232を係合孔213に係合させるだけで、連結部材230,231の組み付けの位置決めをすることができる。
また、係合突起232を係合孔213に係合することにより、各連結部材230,231の綴じ具200の長手方向への移動を、ハウジング210に設けられた切り欠き部216に綴じ部材220,221を引っ掛けることに頼らずに規制することができる。これにより、ハウジング210の形状の自由度を高くすることができ、又、ハウジング210の大きさを大幅に小さくすることができる。
また、係合突起232を係合孔213に係合させることにより、ハウジング210に設けられた切り欠き部216に綴じ部材220,221を引っ掛ける場合よりも、ファイル10を落下させた場合などの衝撃に強くすることができる。
折り曲げ片214は、図11及び図12に示すように、ハウジング210の開放部211の両側縁を内側に折り曲げたものである。
これにより、付勢手段240を保持することができるようにするとともに、ハウジング210の強度を高めることができる。
フック部215は、付勢手段取付部の一例であって、図5及び図11に示すように、折り曲げ片214の一側縁に、例えばハウジングの内側に起立した形状に設けられ、付勢手段240を引っ掛けるものである。
なお、折り曲げ片214の一側縁に設けられる場合に限定されず、両側縁に設けられても良い。
これにより、付勢手段240を簡単に組み付けることができる。また、付勢手段240を外れにくくすることができる。
切り欠き部216は、図2及び図3に示すように、ハウジング210の側縁を切り欠いて設けられ、綴じ部材220,221を通すためのものである。
切り欠き部216は、連結部材230,231をハウジング210に組み付ける際には、連結部材230,231の組み付けの位置決めを補助する。連結部材230,231がハウジング210に組み付けられた後も当該綴じ部材220,221がぐらつくことがないように相対位置決めを補助している。
なお、切り欠き部216の切り欠き幅は、綴じ部材220,221と当接する幅とすることが望ましい。これにより、連結部材230,231側とハウジング210との当接箇所が多くなり、例えば綴じ具200の落下時など多大な力が連結部材230,231にかかった際、ハウジング210に係合孔213、切り欠き部216を通してその力が分散して伝わるため、綴じ具200の耐久性を極めて高くすることができる。
固定部217は、図2及び図3に示すように、ハウジング210の長手方向(X方向)の端部に設けられ、背表紙102と接触するように平面形状に構成されている。
また、固定部217には、図2及び図3に示すように、綴じ具200を背表紙102に取り付けるためのリベットR用の孔217aが設けられている。
閉塞装置設置口218は、図8及び図11に示すように、ハウジング210の略中央に設けられ閉塞装置250が設置されるものである。
閉塞装置設置口218には、側板218aと軸孔218bと軸孔カバー部218cとを備えている。
側板218aの長手方向(X方向)の略中央には、図2及び図12に示すように、側板218aの基端側のハウジング210を側板218aと直交する向きである左右方向に切り抜き、当該切り抜いたハウジング210の一部を下方(−Z方向)に折り曲げた第2部分の一例である側板片部218dを備え、当該側板片部218dに、穴部の一例である軸孔218bを備えている。
これにより、軸孔218bをハウジング210の表面近傍、若しくはハウジング210の内側にすることができ、綴じ具200をより薄型にすることができる。
また、軸孔218bは、軸孔カバー部218cを折り曲げることで形成される。
これにより、軸孔218bと軸孔カバー部218cとを効率的に形成することができる。
なお、軸孔218bは、貫通孔の他、貫通していない行き止まりの穴であってもよい。
軸孔カバー部218cは、軸孔218bを形成する際に切り開かれた側板片部218dの一部を当該側板片部218dと同方向に折り曲げることにより形成される。
これにより、軸孔カバー部218cを別パーツにした場合に比べ、組立を容易にすることができる。
具体的には、軸孔218bの図11における左右両側と下側とを切り込み、上側をヒンジとして切り抜かれた側板の一部を上側に持ち上げ、先端側を下側に折り曲げることで当該先端側の内側をヒンジピンPの先端に接触させるようにしている。
これにより、ヒンジピンPを軸孔218bに挿入した後に、かしめ等によってヒンジピンPを抜け止め加工をすることなく、ヒンジピンPが抜けることを防止して、閉塞装置250を保持することができる。
すなわち、かしめ等によってヒンジピンPの抜け止め加工をしない場合には、書類等を綴じた場合に力のかかるヒンジピンP部分に過度な負荷がかかりヒンジピンPが抜けてしまう可能性があるという問題点や、又、かしめる際に工具等を用いる必要があり組立に手間がかかるという問題点を解消することができる。
また、下側を切り込むことで、ヒンジピンPを挿入する際に、閉塞装置250をハウジング210の開放部211から組み付けることができ、作業を簡単にすることができる。
なお、本実施の形態では上側をヒンジとしたが、左側をヒンジとする場合や、右側をヒンジとしても良い。
溝部219は、図2及び図6に示すように、ハウジング210の略中央を長手方向(X方向)にわたって下方(−Z方向)に凹ませたものである。
溝部219は、図2及び図6に示すように、主として閉塞状態において閉塞装置250を構成する操作レバー251を収容し、ハウジング210の上面から操作レバー251がはみ出ることを最小限にしている。
これにより、綴じ具200に書類を綴じる際や、綴じ具200に綴じられた書類をめくる際に、操作レバー251が邪魔になることを防止することができる。
綴じ部材220,221は、図2及び図3に示すように、ハウジング210に回動可能に支持された複数の第1綴じ部材220とハウジング210に回動可能に支持されるとともに、第1綴じ部材220と先端部同士を接近することにより閉塞状態を形成するとともに、先端部同士を離すことにより開放状態を形成する複数の第2綴じ部材221とから構成される。
綴じ部材220,221は、連結部材230,231を回動させることにより、開放状態と閉塞状態とに回動される。
なお、綴じ部材220,221は、複数の場合に限定されず、単数であっても良い。
なお、第1綴じ部材と第2綴じ部材は、半円弧状に限定されず、閉塞状態で連続していれば足り、例えばD形状にすることもできる。
これにより、閉塞状態において第1綴じ部材220の先端が第2綴じ部材221の先端に入り込み、先端部同士に段差を無くし、綴じ具200に綴じられた書類などをめくる際に、引っ掛かることを防止することができる。
なお、綴じ部材の先端をS字状にすれば、第1綴じ部材と第2綴じ部材を共通化するもできる。
第1、第2連結部材230,231は、綴じ部材220,221が連結(接続)され、両者が当接する位置がZ方向に移動することで(当該当接する位置と対の側がハウジング210に対して回動することで)綴じ部材220,221をハウジング210に対して回動させ、開放状態から閉塞状態への移動を実現させる。
また、図16及び図21に示すように、矩形状のX方向に細長い形状に構成されている。両部材は、図5に示すように、X方向の一辺が当接している(開放部211の長手方向(X方向)に沿って平行に設置される。)。
なお、連結部材230,231は、矩形状のX方向に細長い形状に構成される場合に限定されず、例えば、棒状の部材で構成して、綴じ部材220,221を連結してもよい。
(1)係合突起232
係合突起232は、図16及び図21に示すように、第1連結部材230と第2連結部材231との一縁側(ハウジング210と当接する側)の係合孔213に対応する位置に、例えば係合孔213と同数の2個設けられ、第1連結部材230及び第2連結部材231の長手方向(X方向)に直交する向き(Y方向)に突出し、係合孔213に係合されるものである。
これにより、第1連結部材230と第2連結部材231をハウジング210に組み付ける際に、第1連結部材230と第2連結部材231の係合突起232を係合孔213に係合させるだけで、第1連結部材230と第2連結部材231の組み付けの位置決めをすることができる。
接続片233は、図16及び図21に示すように、第1連結部材230と第2連結部材231との係合突起232の他縁側に複数個、例えば4個設けられ、第1連結部材230と第2連結部材231の一方が他方と結合するためのものである。
具体的には、図16に示すように、第1連結部材230の上下方向(X方向)両端部に2個ずつ設けられ、図18及び図19に示すように、一方は、第1連結部材230の上面の上側(+Z方向)に向けて形成され、他方は、上面の下側(−Z方向)に向けて形成される。
これにより、第1連結部材230と第2連結部材231との対応する接続片233同士が第1連結部材230と第2連結部材231の上側と下側とから結合して、第1連結部材230と第2連結部材231との結合力を高めることができるとともに、一方の連結部材230,231が回動すると他方の連結部材230,231も連動して回動させることができる。
(3)盛上部234
盛上部234は、図3及び図16に示すように、第1連結部材230と第2連結部材231との少なくとも一方、例えば第1連結部材230の長手方向(X方向)の略中央部の上面側(Z方向)に設けられ、図6及び図20に示すように、第1連結部材230と第2連結部材231との少なくとも一方、例えば第1連結部材230を断面く字状に折り曲げることにより形成される。
具体的には、図6及び図7に示すように、綴じ具200が閉塞状態の場合は、閉塞装置250のカム252が盛上部234に接触して押し下げ、第1連結部材230と、第1連結部材230に接続片233により結合した第2連結部材231とを回動させて、第1綴じ部材220と第2綴じ部材221の閉塞状態を保持する。
具体的には、開放状態では、図33に示すような点接触であり、閉塞装置250を操作することによって前記第1連結部材と前記第2連結部材とが回動し、閉塞状態では、図34に示すように面接触となるように形成される。
これにより、閉塞状態では、図7に示すように、第1連結部材230と第2連結部材231とが接続される綴じ具200の内側が低くなる断面V字形状になるため、閉塞状態で傾斜面234aが閉塞装置250を構成するカム252のカム面と背表紙102に対し水平な平行状態になり、傾斜面234aとカム面との接触領域を最大にすることができ、カム252を安定的に保持することができるようになり、付勢手段240の付勢力がもっとも強くなる閉塞状態を保持しやすくすることができる。
また、カム252のカム面と盛上部234とが、1点で接触する場合に生じやすい、カム252と盛上部234とのいずれか又は両方が摩耗しやすくなる、という問題点を解消することもできる。
付勢手段240は、図3及び図5に示すように、ハウジング210の長手方向の略中央の開放部211に配置され、図9に示すように、第1綴じ部材220及び第2綴じ部材221とを常時開放状態にすべく、両連結部材の当接部をハウジング210側(Z方向)に付勢するものである。
例えば、付勢手段240は、全体が一本の鋼製の線材を、図24〜図26に示すように折り曲げたものである。
これにより、図5に示すように、下面側に隙間を有する盛上部234を、長手方向の上側と下側とから挟んで裏側から支えるようにするため、効率的に連結部材230,231に付勢することができる。
なお、付勢手段240は、線材を折り曲げたものに限定されず、板ばねやコイルばねなどであっても良い。
閉塞装置250は、閉塞装置設置口218内に設置され、付勢手段240に抗し、第1連結部材230及び第2連結部材231を回動させて、第1綴じ部材220と第2綴じ部材221とを閉塞状態に保持するものである。
操作レバー251とカム252とを別パーツとすることにより、操作レバー251とカム252とを一体成形する必要がなくなり、又、それぞれ異なる素材により成形することができるという利点がある。すなわち、操作レバー251は、綴じ具200に綴じられる書類の重さに耐えられるようにするためなどから金属製の素材により形成されるが、金属製の操作レバー251にヒンジピンPを通す細い孔をあける加工が困難であり、加工の容易なカム252を用いることで、閉塞装置250の製造が容易になる。
なお、操作手段は、金属製の棒状の操作レバー251に限定されず、カム252を回転可能な形状を有するものであればよく、例えば、シーソー状の揺動レバーであってもよい。
これにより、基端部251aにヒンジピンPを通す軸孔を設けた場合に比べ、基端部251aの高さを抑えることができ、よって、カム252の高さも抑えることができる。
具体的には、基端部251aにヒンジピンPを通す軸孔を設けた場合は、当該軸孔を形成するために、当該軸孔の周囲を囲うようにするために、基端部251aをある程度の高さを備えた構成とする必要が生じる。そのため、特に、操作レバー251とカム252とを別パーツにした場合には、両者が一体成形された場合に比べ、操作レバー251の基端部251aを収納するために、カム252に一定の高さが要求されることになる。
したがって、綴じ具200に書類を閉じる際や、綴じ具200に綴じられた書類などをめくる際に、閉塞装置250が邪魔になるという不具合が生じやすくなる。
しかし、本願発明の構成のように、基端部251aに軸孔を設けてヒンジピンPを通すのではなく、軸孔の代わりに凹部251cを備えることにより、基端部251aの高さを抑えることだけでなく、カム252の高さも抑えることができるようになる。
したがって、綴じ具200に書類を閉じる際や、綴じ具200に綴じられた書類などをめくる際に、閉塞装置250が邪魔になることを防止することができる。
また、基端部251aは、図6に示すように、閉塞状態において、凹部251cが設けられない側が第1の連結部材230及び第2の連結部材231に近くなるように基端部251aがカム252に取り付けられている。
これにより、連結部材を押し下げた閉塞状態が最も付勢手段の付勢力が強くなり、特に操作手段を金属で作成し、カムを樹脂で作成した場合などは、カムの連結部材と当接する側を補強することができる。
また、特に閉塞状態で連結部材側に厚みのある凹部が設けられていない側が来ることで、綴じ具の上方に露出する量を少なくすることができる。したがって、綴じ具に書類を閉じる際や、綴じ具に綴じられた書類などをめくる際に、操作手段やカムが邪魔になることを防止することができ、また、綴じ部材を小さくすることができる。
なお、凹部251cは略半円形状に限定されず、ヒンジピンPの形状に合わせたものであれば良い。
これにより、カム252が操作レバー251の操作量に応じて閉塞装置設置口218に接続されたヒンジピンPを中心に回転し、カム面が盛上部234に当たり連結部材230,231を押し下げ、綴じ部材220,221を閉塞状態にすることができる。
つぎに、図を用いて、綴じ具200の製造工程について説明する。
まず、操作レバー251の基端部251aをカム252の操作手段用孔部252bに差し込み、ヒンジピンPを軸孔252cに通し、図27に示すように閉塞装置250を組み立てる。
具体的には、操作レバー251の操作端部251bを閉塞装置設置口218に挿入した後、図31に示すように、側板片部218dにヒンジピンPの先端を当てて位置決めをする。その後、図31に示すように、カム252を、側板片部218dを左右方向に撓ませながら上方に移動させる。ヒンジピンPが通過した後は、図32に示すように、側板片部218dが復元し、閉塞装置250が設置される。
その後、係合片212を図14に示す状態から図15に示す状態に折り曲げ、係合孔213と係合突起232とを係合させて、各連結部材230,231をハウジング210に組み付ける。
具体的には、図5及び図7に示すように、付勢手段240の第3部243と第4部244とを、折り曲げ片214と第1連結部材230との間に差し込み、その後、第1部241と第2部242とを相互に略平行となるように変形させた後に、図5に示すように、第1部241と第2部242との端部をフック部215に引っ掛けることで、ハウジング210に組み付けられる。
つぎに、図を用いて、綴じ具200の動作について説明する。
まず、図8及び図9に示す開放状態では、付勢手段240が、第1連結部材230と、当該第1連結部材230と接続片233で結合された第2連結部材231とを断面逆V字形状に付勢している。
その後、操作レバー251を操作して、カム252のカム面252aが図6に示すように盛上部234を押し下げることにより、係合片212と係合孔213とをヒンジとして、第1連結部材と、当該第1連結部材230と接続片233で結合された第2連結部材231とが回動する。
操作レバー251を図6の状態まで操作すると、綴じ部材220,221の先端部分同士が接触し、閉塞状態になる。また、カム面252aが切り替わり、付勢手段240に抗し、当該閉塞状態を保持する。
本実施の形態に係る綴じ具200は、表紙体100に取り付けられるハウジング210と、ハウジング210に回動可能に支持された第1綴じ部材220と、ハウジングに回動可能に支持されるとともに、第1綴じ部材220と先端部同士を接近することにより閉塞状態を形成するとともに、先端部同士を離すことにより開放状態を形成する第2綴じ部材221とを備える綴じ具である。
これにより、閉塞状態でカム252を安定的に保持することができるようになり、付勢手段240の付勢力がもっとも強くなる閉塞状態を保持しやすくすることができる。
また、盛上部234とカム252とが、1点で接触する場合に生じやすい、盛上部234とカム252とのいずれか又は両方が摩耗しやすくなる、という問題点を解消することもできる。
これにより、閉塞状態でカム252をより安定的に保持することができるようになり、付勢手段240の付勢力がもっとも強くなる閉塞状態を保持しやすくすることができる。
これにより、閉塞状態で傾斜面234aが閉塞装置250を構成するカム252と表紙体100に対し水平な平行状態にすることができ、より一層カム252を安定的に保持することができるようになり、付勢手段240の付勢力がもっとも強くなる閉塞状態を保持しやすくすることができる。
これにより、閉塞状態で傾斜面234aが閉塞装置250を構成するカム252と表紙体100に対し水平な平行状態にすることができ、カム252を安定的に保持することができるようになり、付勢手段240の付勢力がもっとも強くなる閉塞状態を保持しやすくすることができる。
100 表紙体 101 裏表紙
102 背表紙 103 表表紙
200 綴じ具 210 ハウジング
211 開放部 212 係合片
213 係合孔 214 折り曲げ片
215 フック部 216 切り欠き部
217 固定部 217a 孔
218 閉塞装置設置口 218a 側板
218b 軸孔 218c 軸孔カバー部
218d 側板片部 219 溝部
220,221 綴じ部材 230,231 連結部材
232 係合突起 233 接続片
234 盛上部 234a 傾斜面
240 付勢手段 250 閉塞装置
251 操作レバー 251a 基端部
251b 操作端部 251c 凹部
252 カム
252a カム面 252b 孔
252c 軸孔
R リベット
P ヒンジピン
Claims (5)
- 半リング状の綴じ部材が設けられた板状の第1連結部材と、
前記第1連結部材と一辺で当接し、半リング状の綴じ部材が設けられた板状の第2連結部材と、
前記第1連結部材及び第2連結部材の少なくとも一方を、表紙体と反対側に常時付勢する付勢手段と、
前記第1連結部材及び第2連結部材における互いに当接する辺とは反対側の辺をそれぞれ表紙体に対して所定の位置に保持し、当該位置を基準に各連結部材を回動可能とする第1連結部材固定部及び第2連結部材固定部と、
前記第1連結部材及び第2連結部材に対して前記表紙体とは反対側に設けられ、当該第1連結部材及び第2連結部材の少なくとも一方の回動量を規制するカムと、
前記表紙体における前記カムの回動軸を当該表紙体に対する所定位置に規制する軸受けと、
前記カムに取り付けられた操作手段と、を備えた綴じ具であって、
前記カムは、第1連結部材及び第2連結部材の少なくとも一方と当接するように構成され、
前記第1連結部材及び第2連結部材の内、前記カムと当接する連結部材には、各綴じ部材の先端部同士が当接した状態における前記カムの回動を防止するための盛上部が設けられ、
前記盛上部は、前記綴じ部材の先端部同士が当接した閉塞状態で、少なくとも、前記カムと当該カムの回動軸と略平行な直線上で接触するように構成されている綴じ具。 - 前記盛上部は、閉塞状態で、前記カムとの接触領域が最大にするように構成されている請求項1に記載の綴じ具。
- 前記盛上部は、閉塞状態で、前記カムと面接触する、請求項1又は2に記載の綴じ具。
- 前記盛上部は、他方の連結部材と連結する側を高く、連結しない側を低くする傾斜面を備え、当該傾斜面が閉塞状態の前記カムと当接する、請求項1〜請求項3のいずれか1項に記載の綴じ具。
- 前記傾斜面は、閉塞状態で、前記表紙体と略平行になるような角度に設定されている請求項4に記載の綴じ具。
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