JP5527843B2 - 焼成用道具材及びその製造方法 - Google Patents
焼成用道具材及びその製造方法 Download PDFInfo
- Publication number
- JP5527843B2 JP5527843B2 JP2010156239A JP2010156239A JP5527843B2 JP 5527843 B2 JP5527843 B2 JP 5527843B2 JP 2010156239 A JP2010156239 A JP 2010156239A JP 2010156239 A JP2010156239 A JP 2010156239A JP 5527843 B2 JP5527843 B2 JP 5527843B2
- Authority
- JP
- Japan
- Prior art keywords
- base material
- alumina
- tool material
- thermal spray
- pore diameter
- Prior art date
- Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
- Active
Links
Images
Landscapes
- Porous Artificial Stone Or Porous Ceramic Products (AREA)
- Compositions Of Oxide Ceramics (AREA)
- Furnace Charging Or Discharging (AREA)
Description
dp≧900 (1)
vp≧0.007 (2)
dp≧900 (1)
vp≧0.007 (2)
dp×vp≧15 (3)
d=−4σ(cosθ)/P (I)
0.5≦(BA×3+BM)/(A+B) (4)
基材の組成分析には、リガク社製の蛍光X線分析装置「RIX3000」を使用した。焼成用道具材の表面の溶射層を平行研磨機により、溶射層が完全に除去されるまで研磨した基材を測定した。あらかじめ粉砕した当該基材を、1000℃で加熱して、揮発分を除去した後にガラスビード法にてガラスビードを作成し、蛍光X線にて測定した。得られた生データを、標準試料を用いて作成した検量線により補正して基材の化学組成を得た。
水銀圧入量の測定及び圧力から細孔径への換算は、JIS R1655に基づいた方法により行った。細孔径分布の測定には、株式会社島津製作所製の自動ポロシメータ「オートポアIV9510」を使用した。焼成用道具材の両側の表面の溶射層を平行研磨機(砥粒の番手:#120、平均粒径:120μm)により、溶射層が完全に除去されるまで研磨した。溶射層を除去した焼成用道具材(厚さ約3mm)を縦約1cm、横約1cmの大きさに切り出した小片を試験片とした。得られた試験片をセルに封入し、室温下、50μmHg以下に減圧して5分間脱気した。圧力を1psiaに調整した後、水銀を導入した。圧力を1psiaから30000psiaまで段階的に昇圧させながら水銀圧入量を測定した。昇圧時の測定ポイントは65点とした。このときの各測定ポイントにおける圧力を表1に示す。各ステップにおいて、5秒間圧力を保持した後に、水銀圧入量を測定した。このとき、水銀圧入量の補正は行わなかった。当該測定により水銀圧入曲線を得た。さらに、下記式(I)を用い、圧力Pを細孔径dに換算した。
基材の見掛気孔率の測定は、試験片が規定のものと異なること以外は、JIS R2205に基づいて測定した。焼成用道具材の両側の表面の溶射層を平行研磨機(砥粒の番手:#120、平均粒径:120μm)により、溶射層が完全に除去されるまで研磨した。溶射層を除去した焼成用道具材(厚さ約3mm)を縦約180mm、横約20mmの大きさに切り出した小片を試験片とした。飽水は真空法により行い、媒液には、水を使用した。
原料のセラミックス粉末のメジアン径の測定には、レーザ回折散乱法粒子径分布測定装置(堀場製作所社製「LA−920」)を使用した。溶媒として0.2%ヘキサメタ燐酸ナトリウム水溶液を用いた。前記水溶液と測定試料との屈折率は装置付属の対照表の値を用いた。試料の分散を促進するために超音波を照射しながら、照射時間に対する粒度分布の変化がなくなったところでメジアン径を評価した。
基材の曲げ強さの測定には、島津製作所製の材料試験機「AG−IS」を使用した。測定は、試験片が規定のものと異なること以外はJIS R1601「ファインセラミックスの室温曲げ強さ試験方法」に基づいた、3点曲げ強さの試験方法により常温で行った。試験片は、以下のようにして作製した。平行研磨機(砥粒の番手:#120、平均粒径:120μm)により焼成用道具材の両側表面を溶射層が完全に除去されるまで研磨した。このとき、溶射層が除去された基材の厚さは3mmになるように調整した。当該基材を切り出した後、前記平行研磨機により側面を研磨して、厚さ3mm、幅15mm、長さ36mm以上45mm未満の試験片を得た。なお、稜の丸め又は面取りは行わなかった。試験に使用する治具は回転形3点曲げ試験ジグを使用し、外部支点間距離は30mmとした。
作製した試験片の加熱と冷却を5回繰り返し、溶射層の剥離の有無を目視にて観察した。加熱温度は1200℃、1300℃又は1400℃とし、各加熱温度における溶射層の剥離の有無を測定した。
基材の原料の、電融ムライト粉末40重量部(メジアン径2.6μm:25重量部、メジアン径14μm:15重量部)、アルミナ粉末35重量部(メジアン径1μm:5重量部、メジアン径14μm:30重量部)、シリカ粉末5重量部(メジアン径3μm)、カオリン粉末20重量部(メジアン径0.7μm)、PVA系バインダー9重量部、シリコーン系消泡剤0.3重量部、ポリカルボン酸塩系分散剤1重量部及び水66.7重量部を混合した。得られた混合物をスプレードライヤー(大川原化工機製、「FOC−16」)を用いて造粒した。得られた造粒物を成型用の金型に充填し、加圧成形を行った。得られた成形体を焼成炉に入れて焼成し、基材を得た。得られた基材は、縦約180mm、横約20mm、厚さ約3mmであった。
基材の原料を表2に示すように変更したこと以外は実施例1と同様にして焼成用道具材を作製した。なお、比較例3の焼成用道具材を作製する場合には、細孔形成剤を使用した。当該細孔形成剤は、造粒後の造粒物に添加した。得られた焼成用道具材の細孔径分布測定、組成分析(基材)、見掛気孔率測定、曲げ強さ測定及び溶射層の剥離試験を行った。細孔径分布の測定により得られた基材のピーク細孔径dp及びピーク細孔径dpにおける差分細孔容積vpを表4及び図3に示す。また、組成分析(基材)、曲げ強さ測定、見掛気孔率測定及び溶射層の剥離試験の結果を表4に示す。
基材の原料を表3に示すように変更したことと、造粒を行わず、原料を混合した後に、そのまま加圧成形したこと以外は実施例1と同様にして焼成用道具材を作製し、得られた焼成用道具材の細孔径分布測定、組成分析(基材)、見掛気孔率測定、曲げ強さ測定及び溶射層の剥離試験を行った。細孔径分布の測定により得られた基材のピーク細孔径dp及びピーク細孔径dpにおける差分細孔容積vpを表4及び図3に示す。また、組成分析(基材)、曲げ強さ測定、見掛気孔率測定及び溶射層の剥離試験の結果を表4に示す。
表2に示す基材の原料の、セラミックス粉末、PVA系バインダー、シリコーン系消泡剤、ポリカルボン酸塩分散剤及び水を混合した。得られた混合物をスプレードライヤー(大川原化工機製、「FOC−16」)を用いて造粒した。得られた造粒物に細孔形成剤を添加した後、当該造粒物を成型用の金型に充填し、加圧成形を行った。得られた成形体を焼成炉に入れて焼成し、基材を得た。得られた基材は、縦約180mm、横約20mm、厚さ約3mmであった。
細孔形成剤の含有量が表2に示す含有量であったこと以外は、実施例7と同様にして、焼成用道具材を作製し、得られた焼成用道具材の細孔径分布測定、組成分析(基材)、見掛気孔率測定、曲げ強さ測定及び溶射層の剥離試験を行った。横軸を細孔径dとし、縦軸を差分細孔容積vとした細孔径分布を図2に示す。細孔径分布の測定により得られた基材のピーク細孔径dp及びピーク細孔径dpにおける差分細孔容積vpを表4及び図3に示す。また、組成分析(基材)、曲げ強さ測定、見掛気孔率測定及び溶射層の剥離試験の結果を表4に示す。
Claims (7)
- アルミナ−シリカ質の基材の表面に、アルミナからなる溶射層Xを有する焼成用道具材であって、下記式(1)及び(2)を満足し、かつ前記基材の曲げ強さが25MPa以上であることを特徴とする焼成用道具材。
dp≧900 (1)
vp≧0.007 (2)
ここで、dpは、水銀圧入法により測定された前記基材の細孔径分布におけるピーク細孔径(nm)であり、vpは、ピーク細孔径dpにおける差分細孔容積(ml/g)である。 - 溶射層Xの表面に、さらに、ジルコニア又はジルコン酸塩から選択される少なくとも1種を含有する溶射層Yを有する請求項1に記載の焼成用道具材。
- 前記基材の厚さが1〜5mmである請求項1又は2に記載の焼成用道具材。
- 前記基材中のアルミナとシリカの合計量に対するアルミナの重量比[Al2O3/(Al2O3+SiO2)]が0.3〜0.95である請求項1〜3のいずれかに記載の焼成用道具材。
- 請求項1〜4のいずれかに記載の焼成用道具材の製造方法であって、前記基材の表面にアルミナを溶射して、溶射層Xを形成する工程を有することを特徴とする焼成用道具材の製造方法。
- 溶射層Xの表面に、ジルコニア又はジルコン酸塩から選択される少なくとも1種を溶射して溶射層Yを形成する工程を有することを特徴とする請求項5に記載の焼成用道具材の製造方法。
- 前記基材が、造粒物を成形した後に、焼成して得られたものである請求項5又は6に記載の焼成用道具材の製造方法。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2010156239A JP5527843B2 (ja) | 2010-07-08 | 2010-07-08 | 焼成用道具材及びその製造方法 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2010156239A JP5527843B2 (ja) | 2010-07-08 | 2010-07-08 | 焼成用道具材及びその製造方法 |
Publications (2)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JP2012017928A JP2012017928A (ja) | 2012-01-26 |
JP5527843B2 true JP5527843B2 (ja) | 2014-06-25 |
Family
ID=45603316
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP2010156239A Active JP5527843B2 (ja) | 2010-07-08 | 2010-07-08 | 焼成用道具材及びその製造方法 |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JP5527843B2 (ja) |
-
2010
- 2010-07-08 JP JP2010156239A patent/JP5527843B2/ja active Active
Also Published As
Publication number | Publication date |
---|---|
JP2012017928A (ja) | 2012-01-26 |
Similar Documents
Publication | Publication Date | Title |
---|---|---|
TWI589546B (zh) | Sintered body | |
KR101094596B1 (ko) | 지르코니아 소결체 및 그의 제조 방법 | |
JP5608976B2 (ja) | 透光性ジルコニア焼結体及びその製造方法並びに用途 | |
KR20230129196A (ko) | 투광성 지르코니아 소결체 및 지르코니아 분말, 그리고 그의 용도 | |
JP7546365B2 (ja) | 軽量窯道具及びその製造方法 | |
Li et al. | Optimized sintering and mechanical properties of Y-TZP ceramics for dental restorations by adding lithium disilicate glass ceramics | |
JP2005532977A (ja) | 透明多結晶酸化アルミニウム | |
US20090137380A1 (en) | Sintered alumina product transparent to infrared radiation and in the visible region | |
JP5527843B2 (ja) | 焼成用道具材及びその製造方法 | |
JP4961189B2 (ja) | 多孔質アルミナ質焼結体からなる真空チャック用部材およびその製造方法 | |
JP5527844B2 (ja) | 焼成用道具材及びその製造方法 | |
JP2014012627A (ja) | 透光性ジルコニア焼結体及びその製造方法 | |
KR102557205B1 (ko) | 투명 AlN 소결체 및 그 제법 | |
JP2023163322A (ja) | ジルコニア複合セラミックスの製造方法および歯科用ジルコニアセラミックス補綴物の製造方法 | |
JP6862702B2 (ja) | ジルコニア仮焼体及びその製造方法 | |
JP2020001988A (ja) | ジルコニア焼結体及びその製造方法 | |
EP1547991A1 (en) | Electronic component burning jig | |
JP2022070459A (ja) | 軽量窯道具及びその製造方法 | |
JP2001302337A (ja) | 耐熱衝撃抵抗性に優れたセラミック製熱処理用部材 | |
JP7452742B2 (ja) | 焼結体の製造方法 | |
JP6366976B2 (ja) | 多孔質セラミックス製の熱処理用部材 | |
JP2818945B2 (ja) | セラミックス製造用治具のための繊維質成形体 | |
JP7351071B2 (ja) | 焼結体 | |
JP2014006031A (ja) | 電子部品焼成用治具及びその製造方法 | |
WO2023190097A1 (ja) | セラミックス系音響整合層材料、その製造方法、およびその用途 |
Legal Events
Date | Code | Title | Description |
---|---|---|---|
A521 | Written amendment |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A821 Effective date: 20120912 |
|
A711 | Notification of change in applicant |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A712 Effective date: 20120912 |
|
RD04 | Notification of resignation of power of attorney |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A7424 Effective date: 20130228 |
|
A621 | Written request for application examination |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A621 Effective date: 20130301 |
|
TRDD | Decision of grant or rejection written | ||
A01 | Written decision to grant a patent or to grant a registration (utility model) |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A01 Effective date: 20140318 |
|
A61 | First payment of annual fees (during grant procedure) |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A61 Effective date: 20140411 |
|
R150 | Certificate of patent or registration of utility model |
Ref document number: 5527843 Country of ref document: JP Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R150 |
|
R250 | Receipt of annual fees |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250 |
|
R250 | Receipt of annual fees |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250 |
|
R250 | Receipt of annual fees |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250 |